JP4737946B2 - 固体電解質形燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質形燃料電池に関する。更に詳しくは、本発明は、ヒートサイクルに対する耐久性に優れ、且つ十分な発電性能を有する燃料極支持膜式の固体電解質形燃料電池に関する。
平板型の固体電解質形燃料電池(以下、「SOFC」と略記することもある。)は、固体電解質層と、その一面に設けられた燃料極と、他面に設けられた空気極とを備える。この固体電解質層と空気極とは各々の熱膨張率に差があり、SOFCがヒートサイクルに曝された場合に、固体電解質層と空気極とが剥離することがある。また、この固体電解質形燃料電池では、固体電解質層と空気極との界面における反応が問題になることがある。特に、固体電解質層として用いられることが多いイットリア等により安定化されたジルコニアと、空気極として用いられることが多いLaの一部がSrにより置換されたLaMnO系酸化物等のペロブスカイト構造の酸化物とは反応性が高い。そのため、製造時に固体電解質層と空気極との界面に抵抗が高い反応相が生成し、燃料電池の出力が低下するという問題がある。
更に、固体電解質形燃料電池には、固体電解質層が支持層となる自立膜式と、燃料極又は空気極が支持層となる支持膜式とがあり、支持膜式は、燃料極支持膜式であることが多い。これらのうち、自立膜式は、固体電解質層の抵抗が高く、十分な発電性能を有するSOFCとするためには作動温度を高くする必要がある。しかし、作動温度を高くすると、SOFCの耐久性が低下する傾向がある。従って、燃料極支持膜式のSOFCが開発されているが、この燃料極支持膜式の場合も、固体電解質層と空気極との剥離、及び固体電解質層と空気極との界面における反応相の生成が問題になっている。
この固体電解質層と空気極との剥離を抑えるため、空気極に固体電解質を混合し、固体電解質層と空気極との熱膨張率の差を小さくしたSOFCが知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、同様に空気極に固体電解質を混合し、低温においても分極が小さく、長期安定性の高い空気極が知られている(例えば、特許文献2参照。)。更に、燃料極支持膜式のSOFCであって、固体電解質層と空気極との間にサマリアドープセリア膜等(反応防止層)を形成し、且つサマリアドープセリア粒子等を含有させた低温活性の高い空気極を用いた固体電解質形燃料電池が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平8−41674号公報 特開平11−214014号公報 特開2001−307750号公報
しかし、固体電解質層と空気極との熱膨張率の差を小さくしても、界面における粒子の焼結状況によっては剥離を十分に抑えることができないことがある。また、固体電解質を混合した空気極は、電気抵抗が高くなり、電極としての性能が低下する傾向がある。
本発明は、上記の従来の問題を解決するものであり、ヒートサイクルに対する耐久性に優れ、反応防止層と空気極層との剥離が抑えられるとともに、十分な発電性能を有する燃料極支持膜式の固体電解質形燃料電池を提供することを目的とする。
固体電解質層はジルコニア系固体電解質により形成されることが多いが、空気極層を形成するための焼成時、固体電解質層と未焼成空気極層との界面に抵抗の高い反応相が生成することがあり、これにより発電性能が低下する。この反応相の生成を抑えるため、固体電解質層と空気極層との間に反応防止層を設けることができるが、反応防止層と空気極層との熱膨張率の差等により、SOFC使用時のヒートサイクルによって空気極層が剥離することがある。そのため、本発明では、反応防止層と空気極層との間に、反応防止層形成材料と空気極層形成材料とを含有する混合層を形成し、且つこの混合層を空気極層により覆う形態の固体電解質形燃料電池とする。これにより、反応防止層と空気極層との剥離が確実に抑制されるとともに、空気極層の電極としての性能の低下も抑えられ、耐久性に優れ、十分な発電性能を有するSOFCとすることができる。
本発明は以下のとおりである。
1.燃料極基板1と、該燃料極基板1の一面に設けられた固体電解質層2と、該固体電解質層2の該燃料極基板1と接している面とは反対側の一面に設けられた反応防止層3と、上記反応防止層3の上記固体電解質層2と接している面とは反対側の一面に設けられた混合層4と、上記混合層4の上記反応防止層3と接している面とは反対側の一面に設けられた空気極層5とを備える固体電解質形燃料電池において、
上記混合層4は、上記反応防止層3に含まれる反応防止層形成材料及び上記空気極層5に含まれる空気極層形成材料により形成され上記混合層4の上記反応防止層3と接している面を除く残りの面上記空気極層5によって覆われていることを特徴とする固体電解質形燃料電池。
2.上記固体電解質層を形成する固体電解質はZrO 系固体電解質であり、上記反応防止層形成材料はCeO 系酸化物であり、上記空気極層形成材料はLn 1−x CoO 系複酸化物、Ln 1−x FeO 系複酸化物及びLn 1−x Co 1−y Fe 系複酸化物(Lnは希土類元素であり、MはSr又はBaである。)からなる群より選ばれる上記1.に記載の固体電解質形燃料電池。
.上記混合層4に含有される上記反応防止層形成材料と上記空気極層形成材料との合計を100質量%とした場合に、該反応防止層形成材料は20〜80質量%である上記1.又は2.に記載の固体電解質形燃料電池。
.上記混合層4に含有される上記反応防止層形成材料の平均粒径が0.05〜1μmである上記1.乃至3.のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
.上記混合層の厚さが2〜10μmである上記1.乃至.のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
.上記空気極層形成材料の熱膨張率が上記反応防止層形成材料の熱膨張率より大きい上記1.乃至.のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
.上記空気極層5の面積が、上記混合層4の面積の1.005〜1.45倍である上記1.乃至.のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
本発明の固体電解質形燃料電池は、ヒートサイクルに対する耐久性に優れ、且つ十分な発電性能を有する。
また、混合層4に含有される反応防止層形成材料と空気極層形成材料との合計を100質量%とした場合に、反応防止層形成材料が20〜80質量%であるときは、混合層と空気極層とを強固に接合させることができ、より耐久性に優れ、十分な発電性能を有するSOFCとすることができる。
更に、混合層4に含有される反応防止層形成材料の平均粒径が0.05〜1μmである場合は、焼結が十分に進み、混合層と空気極層とを強固に接合させることができ、耐久性に優れ、十分な発電性能を有するSOFCとすることができる。
また、混合層4の厚さが2〜10μmである場合は、混合層と空気極層とを十分に密着させることができ、且つ混合層の抵抗が過度に大きくなることもなく、耐久性及び発電性能に優れたSOFCとすることができる。
更に、空気極層形成材料の熱膨張率が反応防止層形成材料の熱膨張率より大きい場合は、空気極層そのものが端部から剥離することを抑えることができ、より耐久性に優れ、十分な発電性能を有するSOFCとすることができる。
また、空気極層5の面積が、混合層4の面積の1.005〜1.45倍である場合は、空気極層の剥離を十分に抑えることができ、より耐久性に優れ、十分な発電性能を有するSOFCとすることができる。
以下、図1〜6を用いて本発明を詳細に説明する。
[1]固体電解質形燃料電池
上記「燃料極基板1」の材質は特に限定されず、Ni及びFe等の金属の酸化物(NiO、Fe等)と、ジルコニア系セラミック(好ましくはイットリア等により安定化又は部分安定化されたジルコニア)、セリア及び酸化マンガン等のセラミックとの混合物などを用いることができる。更に、各種の金属、及び金属とセラミックとの混合物などを用いることもできる。金属としては、Pt、Au、Ag、Pd、Ir、Ru、Rh、Ni及びFe等の金属又は2種以上の金属を含有する合金が挙げられる。また、金属とセラミックとの混合物としては、これらの金属又は合金と、ジルコニア系セラミック(好ましくはイットリア等により安定化又は部分安定化されたジルコニア)、セリア及び酸化マンガン等との混合物などが挙げられる。これらのうちでは、酸化ニッケル(SOFCの作動時には還元されてNiとなる。)と、ジルコニア系セラミックとの混合物が好ましく、このジルコニア系セラミックが、希土類元素の酸化物、特にY、Scを用いて安定化又は部分安定化されたものであることがより好ましい。
燃料極基板1の厚さは特に限定されないが、0.5〜5mm、特に0.7〜3mm、更に1〜2.5mmとすることができる。燃料極基板1の厚さが0.5〜5mmであれば、固体電解質層等を支持するための十分な機械的強度等を有する支持基板とすることができる。
上記「固体電解質層2」の材質は特に限定されず、イオン導電性を有する各種の固体電解質を用いることができる。この固体電解質としては、ZrO系固体電解質、LaGaO系固体電解質、BaCeO系固体電解質、SrCeO系固体電解質、SrZrO系固体電解質及びCaZrO系固体電解質等が挙げられる。これらの固体電解質のうちでは、ZrO系固体電解質が好ましい。また、希土類元素の酸化物、特にY、Scを用いて安定化、又は部分安定化されたZrO系固体電解質が、優れたイオン導電性と十分な機械的強度とを併せて有するためより好ましい。
固体電解質層2の厚さは特に限定されないが、1〜50μmであることが好ましく、特に5〜40、更に5〜30μmであることがより好ましい。固体電解質層2の厚さが1μm以上であれば、未焼成固体電解質層2’(図2参照)に生成した気孔が焼成後も残存することによる燃料ガス及び支燃性ガスの漏洩が防止される。また、固体電解質層2の厚さが50μm以下であれば、固体電解質層の抵抗が過大となることによる発電性能の低下が防止される。更に、燃料極基板1の厚さは前記のとおりであるが、燃料極基板1の厚さは、固体電解質層2の50倍以上、特に75倍以上、更に100倍以上(通常、300倍以下である。)の厚さであることが好ましい。このように燃料極基板1が厚くなるようにすれば、未焼成燃料極基板と未焼成固体電解質層との焼成時の収縮率の差による反り等の発生を抑えることができる。
上記「反応防止層3」の材質は特に限定されず、上記「反応防止層形成材料」としては、通常、CeOのCeの一部が少なくとも1種の希土類元素により置換されたCeO系酸化物が用いられる。このCeO系酸化物は、Ceの一部が希土類元素により置換されたうえ、希土類元素の一部が、希土類元素ではない他の元素により更に置換されていてもよい。これらのCeO系酸化物のうちでは、1種の希土類元素により置換された化学式Ce1−xLn2±δ(Lnは希土類元素のうちの1種であり、δは酸素過剰量又は酸素欠損量である。)で表される酸化物が、反応防止の作用に優れるため好ましい。尚、xは、通常、0.05≦x≦0.3である。更に、LnとしてはSm及びGdが好ましい。このようなCeO系酸化物としては、例えば、Ce0.8Sm0.22±δ、Ce0.8Gd0.22±δ等が挙げられる。
また、希土類元素ではない他の元素としては、Ga、Al等が挙げられる。これらの元素により希土類元素の一部が更に置換されたCeO系酸化物は、化学式Ce1−x(Ln1−y2±δ(Lnは希土類元素のうちの1種であり、MはGa、Al等の希土類元素ではない元素であり、δは酸素過剰量又は酸素欠損量である。)で表される。この化学式におけるxは、通常、0.05≦x≦0.3であり、yは、通常、0.005≦y≦0.05である。更に、LnとしてはSm及びGdが好ましい。このようなCeO系酸化物としては、例えば、Ce0.8Sm0.19Ga0.012±δ、Ce0.8Gd0.19Ga0.012±δ等が挙げられる。
反応防止層3には、この反応防止層3を100質量%とした場合に、80質量%以上、特に90質量%以上の反応防止層形成材料が含まれていることが好ましい。また、反応防止層3は全体が反応防止層形成材料により形成されていることがより好ましい。80質量%以上の反応防止層形成材料が含まれておれば、抵抗の高い反応相の生成を十分に抑えることができる。尚、反応防止層3には、20質量%以下のアルミナ等が含まれていてもよい。
反応防止層3の厚さは特に限定されないが、1〜20μm、特に2〜10μm、更に2〜8μmとすることが好ましい。反応防止層3の厚さが1μm以上であれば、反応防止層3に生成する気孔による固体電解質層2と未焼成混合層4’(図4参照)との反応が防止される。また、反応防止層3の厚さが20μm以下であれば、反応防止層の抵抗が過大となることによる発電性能の低下が防止される。更に、燃料極基板1の厚さが、固体電解質層2の厚さと、反応防止層3の厚さとの合計厚さの50倍以上、特に75倍以上、更に100倍以上(通常、300倍以下である。)であることが好ましい。このように燃料極基板1が厚くなるようにすれば、未焼成燃料極基板と、未焼成固体電解質層及び未焼成反応防止層の各々との焼成時の収縮率の差による反り等の発生を抑えることができる。
反応防止層3は緻密であることが好ましい。反応防止層3が緻密であれば、固体電解質層2と、未焼成混合層4’(図4参照)との界面での反応を十分に抑えることができ、且つ反応防止層3の抵抗が低くなり、優れた発電性能を有する固体電解質形燃料電池とすることができる。この緻密とは、反応防止層3の気孔率が25%以下であることを意味し、この気孔率は15%以下、特に10%以下であることが好ましい。この気孔率は、反応防止層の断面を電子顕微鏡等により観察し、撮影して、その撮影画面全体に対して気孔が占める面積割合として求めることができる。
上記「混合層4」には、上記の反応防止層形成材料と後記の空気極層形成材料とが含有されている。このように、混合層4に反応防止層形成材料と空気極層形成材料とが含有されているため、反応防止層3と混合層4との熱膨張率の差、及び混合層4と空気極層5との熱膨張率の差は、反応防止層3と空気極層5との熱膨張率の差より小さくなり、反応防止層3と混合層4との間、及び混合層4と空気極層5との間の各々が剥離し難くなり、耐久性に優れ、且つ十分な発電性能を有するSOFCとすることができる。
混合層4に含有される反応防止層形成材料の含有量は特に限定されないが、反応防止層形成材料と空気極層形成材料との合計を100質量%とした場合に、20〜80質量%、特に30〜70質量%であることが好ましい。この反応防止層形成材料の含有量は、走査型電子顕微鏡(SEM)等による観察で、混合層4が画面全体を占めるような視野にて、エネルギー分散型X線分光装置を用いて測定した元素比率の結果から定量することができる。この場合、反応防止層形成材料及び空気極層形成材料の各々の組成を同様の手法により予め把握しておくと、反応防止層形成材料の含有量をより容易に定量することができる。反応防止層形成材料の含有量が20〜80質量%であれば、混合層4と空気極層5との界面に十分な量の反応防止層形成材料からなる焼結粒子が形成され、ヒートサイクルによる界面近傍での組織変化を抑制することができる。更に、反応防止層3と混合層4及び混合層4と空気極層5の各々が十分に密着し、それぞれの熱膨張率の差も小さくなるため、各々の層間の剥離が抑えられる。また、混合層4の抵抗が発電性能を損なうほどに高くなることもない。従って、耐久性に優れ、十分な発電性能を有するSOFCとすることができる。
混合層4は全体が反応防止層形成材料及び空気極層形成材料により形成されている。全体が反応防止層形成材料及び空気極層形成材料により形成されておれば、反応防止層3と混合層4との熱膨張率の差、及び混合層4と空気極層5との熱膨張率の差を十分に小さく抑えることができる。
混合層4に含有される反応防止層形成材料の焼結粒子の平均粒径は特に限定されないが、0.05〜1μm、特に0.1〜0.8μmであることが好ましい。この平均粒径は、SEMによる観察で、少なくとも100個の焼結粒子についてSEM画面上のスケールにより目視で粒径を読み取り、その平均値を求めることにより測定することができる。この平均粒径が0.05〜1μmとなる原料粉末を用いて焼成することで、焼成を促進することができ、界面において反応防止層3の焼結粒子と空気極層5の焼結粒子とをそれぞれ絡み合わせ、各々を密着させることができるように粒成長させることができる。
尚、反応防止層の形成に用いる原料粉末は、焼成温度が900〜1200℃程度と比較的低温である場合は焼成による粒径の大きな変化は見られず、原料粉末の平均粒径を反応防止層形成材料の焼結粒子の平均粒径とみなすことができる。
混合層4の厚さも特に限定されないが、2〜10μm、特に3〜8μmであることが好ましい。混合層4の厚さが2〜10μmであれば、界面において反応防止層3の焼結粒子及び空気極層5の焼結粒子の各々の粒子を絡み合わせ、両層を密着させることができるように粒成長させることができる。尚、混合層4の厚さは10μmであれば十分であり、混合層4の厚さが過大であると、この電気抵抗の大きい混合層4によりSOFCの発電性能が低下するため好ましくない。
上記「空気極層5」の材質は特に限定されず、上記「空気極層形成材料」としては、各種の金属、金属の酸化物、金属の複酸化物等を用いることができる。金属としては、Pt、Au、Ag、Pd、Ir、Ru及びRh等の金属又は2種以上の金属を含有する合金が挙げられる。また、金属の酸化物としては、La、Sr、Ce、Co、Mn及びFe等の酸化物(La、SrO、Ce、Co、MnO及びFeO等)が挙げられる。更に、複酸化物としては、少なくともLa、Pr、Sm、Sr、Ba、Co、Fe及びMn等を含有する複酸化物(La1−xSrCoO系複酸化物、La1−xSrFeO系複酸化物、La1−xSrCo1−yFe系複酸化物、La1−xSrMnO系複酸化物、Pr1−xBaCoO系複酸化物及びSm1−xSrCoO系複酸化物等)が挙げられる。
これらのうちでは複酸化物が好ましく、Ln1−xCoO系複酸化物、Ln1−xFeO系複酸化物及びLn1−xCo1−yFe系複酸化物(Lnは希土類元素であり、MはSr又はBaである。)がより好ましい。これらのCo及び/又はFeを含有する複酸化物、特にCo及びFeを含有する複酸化物からなる空気極層5は、SOFCを500〜850℃、更に500〜750℃の温度範囲で低温作動させた場合でも、電極として優れた性能を有する。これらの複酸化物は、Ln元素及びM元素の他に、更にその他の置換元素を有していてもよい。これらのLn1−xCoO系複酸化物、Ln1−xFeO系複酸化物及びLn1−xCo1−yFe系複酸化物のうちでも、Ln1−xCoO3±δ、Ln1−xFeO3±δ及びLn1−xCo1−yFe3±δで表され、0.2≦x≦0.8、0.5≦y≦0.9、且つ0≦δ<1(δは酸素過剰量又は酸素欠損量である。)である複酸化物が特に好ましく、LnはLa、Pr及びSmのうちの少なくとも1種であることが更に好ましい。このようなLn1−xCoO系複酸化物としては、例えば、La0.6Sr0.4CoO3±δ、Pr0.5Ba0.5CoO3±δ及びSm0.5Sr0.5CoO3±δ等が挙げられる。また、Ln1−xFeO系複酸化物としては、例えば、La0.6Sr0.4FeO3±δ、Pr0.5Ba0.5FeO3±δ及びSm0.5Sr0.5FeO3±δ等が挙げられる。更に、Ln1−xCo1−yFe系複酸化物としては、例えば、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.83±δ、Pr0.5Ba0.5Co0.2Fe0.83±δ及びSm0.5Sr0.5Co0.2Fe0.83±δ等が挙げられる。
空気極層5には、この空気極層5を100質量%とした場合に、70質量%以上、特に80質量%以上の空気極層形成材料が含まれていることが好ましい。また、空気極層5は全体が空気極層形成材料により形成されていることがより好ましい。70質量%以上の空気極層形成材料が含まれておれば、抵抗が低く、電極として十分に機能する空気極層5とすることができる。尚、空気極層5には、電極としての機能を損なうことのない物質が30質量%以下含まれていてもよい。
空気極層形成材料及び反応防止層形成材料の各々の熱膨張率は、それぞれの材質により異なり、それらの大小は特に限定されないが、空気極層形成材料の熱膨張率が反応防止層形成材料の熱膨張率より大きいことが好ましい。空気極層形成材料の熱膨張率をEaとし、反応防止層形成材料の熱膨張率をErとした場合に、Ea/Erは1/1.01〜1.4、特に1/1.1〜1.3であることが好ましい。このように、空気極層形成材料の熱膨張率が反応防止層形成材料の熱膨張率より大きいと、混合層4を覆うように形成された空気極層5が混合層4を端部より圧縮する方向の応力が発生し、混合層4及び空気極層5がともに反応防止層3から剥離し難くなる。
この空気極層5は混合層4の反応防止層3と接している面を除く残りの面を覆っている。即ち、空気極層5は、混合層4の反応防止層3と接している面を除く残りの面に積層され、接合されており、且つ反応防止層3の一面にも積層され、接合されている。従って、空気極層5の反応防止層3の一面に積層されている部分における面積は混合層4の面積より大きく、この空気極層5の面積は混合層4の面積の1.005〜1.45倍、特に1.1〜1.2倍であることが好ましい。空気極層5の面積が混合層4の面積の1.005〜1.45倍であれば、スクリーン印刷等による空気極層5形成時に過度に厳しい寸法精度が要求されず、剥離が十分に抑えられ、且つ反応防止層3と空気極層5との熱膨張率の差による空気極層5の端部におけるひび割れ及び剥離を生ずることもない。また、空気極層5の厚さは特に限定されないが、10〜100μm、特に15〜70μm、更に20〜50μmであることが好ましい。空気極層5の厚さが10〜100μmであれば、電極として十分に機能し、且つ厚過ぎて焼成時に混合層4及び反応防止層3から剥離することもない。
[2]固体電解質形燃料電池の製造
固体電解質形燃料電池の製造方法は特に限定されないが、例えば、未焼成燃料極基板1’を形成し、その後、この未焼成燃料極基板1’の一面に未焼成固体電解質層2’を形成し、次いで、この未焼成固体電解質層2’の一面に未焼成反応防止層3’を形成して未焼成積層体を作製し、その後、この未焼成積層体を一体焼成し、焼成により形成された反応防止層3の一面に未焼成混合層4’を形成し、次いで、この未焼成混合層4’の一面に未焼成空気極層5’を形成し、その後、一体焼成の温度より低温で焼成することにより製造することができる。
未焼成燃料極基板1’を形成する方法は特に限定されない。例えば、Ni及びFe等の金属の酸化物粉末とジルコニア系セラミック等のセラミック粉末との混合粉末、各種の金属粉末、及び金属粉末とセラミック粉末との混合粉末などを含有するスラリーを、樹脂シート、ゴムシート及びガラス等の支持材の表面に塗布し、その後、乾燥し、更に必要に応じて加熱し、スラリーに含有される有機バインダ等を除去することにより形成することができる。塗布方法は特に限定されず、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。
未焼成固体電解質層2’を形成する方法も特に限定されない。例えば、固体電解質であるセラミック粉末等を含有するスラリーを、未焼成燃料極基板1’(図2参照)の一面に塗布し、その後、乾燥し、更に必要に応じて加熱し、スラリーに含有される有機バインダ等を除去することにより形成することができる。塗布方法は特に限定されず、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。また、未焼成固体電解質層2’は、セラミック粉末等を含有するスラリーを用いて予め未焼成固体電解質層となるシートを形成し、このシートを、未焼成燃料極基板1’の一面に積層して設けることもできる。
未焼成反応防止層3’を形成する方法も特に限定されない。例えば、CeO系酸化物粉末などを含有するスラリーを、未焼成固体電解質層2’(図2参照)の一面に塗布し、その後、乾燥し、更に必要に応じて加熱し、スラリーに含有される有機バインダ等を除去することにより形成することができる。塗布方法は特に限定されず、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。更に、未焼成反応防止層3’は、CeO系酸化物粉末等を含有するスラリーを用いて予め未焼成反応防止層となるシートを形成し、このシートを、未焼成固体電解質層2’の一面に積層して設けることもできる。
一体焼成は、未焼成燃料極基板1’、未焼成固体電解質層2’及び未焼成反応防止層3’からなる未焼成積層体を、同時に一体に焼成する工程である。この一体焼成により、燃料極基板1、固体電解質層2及び反応防止層3が形成される(図3参照)。この一体焼成の焼成温度は用いる原料粉末の種類等にもよるが、前記の各種の原料を用いる場合は、1250〜1500℃、特に1250〜1450℃、更に1300〜1450℃とすることが好ましい。焼成温度が1250〜1500℃であれば、固体電解質層及び反応防止層を十分に焼結させることができる。
尚、焼成温度を保持する時間は、焼成温度にもよるが、30分〜5時間、特に30分〜3時間とすることができる。また、焼成雰囲気は特に限定されず、大気雰囲気、窒素ガス雰囲気、不活性ガス雰囲気等とすることができる。
未焼成混合層4’を形成する方法は特に限定されない。例えば、CeO系酸化物粉末等の反応防止層形成材料となる原料粉末、及び各種の金属粉末、金属酸化物粉末、金属複酸化物粉末等の空気極層形成材料となる原料粉末を含有するスラリーを、反応防止層3の一面に塗布し、その後、乾燥し、更に必要に応じて加熱し、スラリーに含有される有機バインダ等を除去することにより形成することができる(図4参照)。塗布方法は特に限定されず、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。
未焼成空気極層5’を形成する方法も特に限定されない。例えば、各種の金属粉末、金属酸化物粉末、金属複酸化物粉末等を含有するスラリーを、未焼成混合層4’(図4参照)の反応防止層3と接している面を除く残りの面に塗布し、その後、乾燥し、更に必要に応じて加熱し、スラリーに含有される有機バインダ等を除去することにより形成することができる。塗布方法は特に限定されず、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。更に、未焼成空気極層5’は、CeO系酸化物粉末及び金属粉末等を含有するスラリーを用いて予め未焼成空気極層となるシートを形成し、このシートを、未焼成混合層4’の反応防止層3と接している面を除く残りの面に積層して設けることもできる。
未焼成混合層4’及び未焼成空気極層5’の焼成は、一体焼成の温度より低温でなされ、混合層4及び空気極層5が形成される(図1参照)。この焼成温度は、一体焼成の温度より50〜700℃、特に100〜700℃、更に200〜700℃低い温度であることが好ましい。未焼成混合層4’及び未焼成空気極層5’の焼成温度は、原料粉末の種類等にもよるが、800〜1300℃、特に800〜1250℃、更に800〜1200℃とすることが好ましい。未焼成混合層4’及び未焼成空気極層5’を800〜1300℃で焼成することで、ガス拡散が容易な多孔体からなる混合層4及び空気極層5を形成することができ、且つ既に焼成されている燃料極基板1が、この焼成により過度に緻密化されることもなく、燃料極基板1におけるガス拡散が損なわれることもない。
尚、焼成温度を保持する時間は、焼成温度にもよるが、30分〜5時間、特に30分〜3時間とすることができる。また、焼成雰囲気は特に限定されず、大気雰囲気、窒素ガス雰囲気、不活性ガス雰囲気等とすることができる。
[3]固体電解質形燃料電池
(1)単セル
単セル102は、燃料極基板1、固体電解質層2、反応防止層3、混合層4及び空気極層5を備える(図5参照)。また、燃料極基板1に燃料ガスを導入する流路を有する金属セパレータ6、空気極層5に支燃性ガスを導入する流路を形成するための金属セパレータ7、金属セパレータ6と金属セパレータ7との間を電気的に絶縁するシールガラス等からなるシール部8を備える。金属セパレータ6、7は、それぞれシール部8を介して固体電解質層2に接合されている。尚、燃料極基板1及び空気極層5から集電するための取り出し電極等を付設することもできる。更に、燃料極基板1及び/又は空気極層5に集電電極を付設し、この集電電極から集電することもできる。これにより、集電効率を向上させることができる。
金属セパレータ6、7は耐熱金属により形成することができる。この耐熱金属としては、ステンレス鋼、ニッケル基合金、クロム基合金等が挙げられる。シール部8は、固体電解質層2と、金属セパレータ6、7の各々とを接合して気密にシールし、燃料ガスの流路と支燃性ガスの流路とを遮断するものである。このシール部8の材質は特に限定されず、ガラス質シール材を用いることができる。ガラス質シール材としては、結晶化ガラス、ガラスセラミックス等が挙げられる。また、シール部8は燃料極と空気極とを電気的に絶縁し、短絡を防止する機能を有するが、金属セパレータ6、7間にMgO、MgAl及びZrO等のセラミックシートを絶縁部材として介装させる場合は、シール材としてガラス質シール材の他に金属ロウ材を用いることもできる。この金属ロウ材は特に限定されないが、金系ロウ材、銅系ロウ材及び銀系ロウ材等の耐熱性を有するロウ材を用いることができる。
(2)複数の単セルが積層されてなるスタック構造
固体電解質形燃料電池は、複数の単セルが積層されてなるスタック構造(以下、「SOFCスタック」という。)とすることもできる。このSOFCスタックは種々の構造を有するものとすることができ、例えば、図6(破線は各々の単セル102の積層面を表す。)のようなSOFCスタック103とすることができる。このSOFCスタックは、隣り合う各々の単セル102の、燃料極基板1に燃料ガスを導入する流路を有する金属セパレータ6と、空気極層5に支燃性ガスを導入する流路を形成するための金属セパレータ7とが、それぞれ接して積層されて形成されている(単セル102の符号については図5参照)。
[4]発電
固体電解質形燃料電池を用いて発電する場合、燃料極基板側には燃料ガスを導入し、空気極層側には支燃性ガスを導入する。燃料ガスとしては、水素、水素源となる炭化水素、水素と炭化水素との混合ガス、必要に応じて所定温度の水中を通過させた加湿燃料ガス、水蒸気を混合した水蒸気混合燃料ガス及びメタノール等のアルコール類等が挙げられる。炭化水素は特に限定されず、例えば、天然ガス、ナフサ、石炭ガス化ガス等を用いることができる。更に、炭素数が1〜10、特に1〜7、更に1〜4である飽和炭化水素(例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン及びペンタン等)及び不飽和炭化水素(例えば、エチレン及びプロピレン等)を主成分とするものが好ましく、これらのうちでは飽和炭化水素を主成分とするものが特に好ましい。また、燃料ガスは、窒素及びヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを50体積%以下含有するものであってもよい。
一方、支燃性ガスとしては、酸素と他の気体との混合ガス等を用いることができる。更に、支燃性ガスは、窒素及びヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを80体積%以下含有するものであってもよい。支燃性ガスとしては、安全であり、且つ安価な空気が特に好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例(実験例4〜20)
[1]固体電解質形燃料電池の製造
以下のようにして図1の固体電解質形燃料電池101を製造した。
(1)未焼成燃料極基板の形成
酸化ニッケル(NiO)粉末60質量部(以下、「部」という。)と、8モル%のイットリアが固溶されたジルコニア(以下、「8YSZ」という。)粉末40部とを混合した。その後、造孔材として30部の人造黒鉛粉末を配合し、更に混合した。次いで、分散剤としてジエチルアミンを1部、及び有機溶媒(トルエンとメチルエチルケトンとを質量比で2:3の割合で混合した溶媒)を35部配合し、アルミナ製ポットミルを用いて24時間混合した。その後、可塑剤としてジブチルフタレートを7部、バインダとしてポリビニルアルコールを16部配合し、更に3時間混合して未焼成燃料極用スラリーを調製した。次いで、このスラリーを用いてドクターブレード法によりポリエステルフィルム上で厚さ200μmの未焼成燃料極基板用シートを7枚作製した。その後、これら7枚のシートを積層して圧着し、次いで、この積層シートから30×30mmの寸法の未焼成燃料極基板1’を切り出した。尚、7枚積層した後の合計厚さは1300μmであった。
(2)未焼成固体電解質層の形成
8YSZ粉末100部に、バインダとしてポリビニルアルコールを13部及びブチルカルビトールを35部混合し、未焼成固体電解質層用スラリーを調製した。その後、このスラリーを、上記(1)において形成した未焼成燃料極基板1’の一面に厚さ25μmとなるようにスクリーン印刷し、未焼成固体電解質層2’を形成した。
(3)未焼成反応防止層の形成
サマリアをドープしたセリア[Sm0.2Ce0.81.9(以下、「SDC」と表記する。)]を含有するスラリーを用いて、スクリーン印刷法により形成した。この未焼成反応防止層用スラリーは、所定量の酸化サマリウム粉末と酸化セリウム粉末とを使用し、エタノールを溶媒として湿式混合した後、1400℃で6時間保持して仮焼し、SDC粒状体とし、その後、エタノールを溶媒として湿式粉砕して平均粒径0.53μmのSDC粉末とし、次いで、このSDC粉末100部に、バインダとしてポリビニルアルコールを16部及びブチルカルビトールを35部混合して調製した。次いで、このスラリーを、上記(2)において形成した未焼成固体電解質層2’の一面に15×15mm、厚さ10μmとなるようにスクリーン印刷し、未焼成反応防止層3’を形成した。
(4)一体焼成
上記(3)において作製した未焼成積層体を390℃で180分間加熱して脱脂し、次いで、大気雰囲気において1400℃で1時間保持して焼成した。この一体焼成により得られた焼成積層体の厚さは1100μmであった。
(5)混合層及び空気極層の形成
上記(3)と同様にして調製した、焼成後、表1の平均粒径となる所定粒径のSDC粉末と、平均粒径2μmの市販のLa0.6Sr0.4(Co0.2Fe0.8)O(以下、「LSCF」と表記する。)粉末とを、焼成後、SDCが表1の含有量となるようにボールミルにより予め2時間混合して混合粉末とし、この混合粉末に、バインダとしてポリビニルアルコール13部及びブチルカルビトール35部を混合して未焼成混合層用スラリーを調製した。その後、このスラリーを上記(4)において形成した反応防止層3の一面に、縦12mm×横12mmであり、焼成後、表1の厚さとなるようにスクリーン印刷し、未焼成混合層4’を形成した。次いで、SDC粉末が含有されていない他は同様にして調整した未焼成空気極層用スラリーを用いて、未焼成混合層4’の反応防止層3と接している面を除く残りの面及び反応防止層3の一面に、焼成後、空気極層5と混合層4の各々の面積が表1の面積比となるように、且つ厚さが50μmとなるようにスクリーン印刷し、未焼成空気極層5’を形成した。その後、1200℃で1時間保持して焼成し、混合層4及び空気極層5を形成し、固体電解質形燃料電池101を製造した。
Figure 0004737946
尚、この表1において*は本発明の範囲に含まれないことを表す。
[2]発電性能の評価
(1)金属セパレータの配設及びシール
上記[1]において製造した固体電解質形燃料電池101の固体電解質層2の上面の周囲と、SUS430からなる試験電池用セパレータ91(直径50mm、厚さ0.1mmであり、中心部に15×15mmの開口部が形成されている。)の内周縁の下面との間を、結晶化ガラスを用いて形成された試験装置用シール部92により気密に封止し、試験体を作製した(図7参照)。
(2)発電性能の評価
その後、試験体に付設された試験電池用セパレータ91の外周縁の上下面を、シールガラスからなるアルミナ管用シール部94を介して外側アルミナ管931により挟持した。その後、上下の各々の内側アルミナ管932のそれぞれの先端に付設された白金網95を、それぞれ燃料極基板1と空気極層5とに接触させた。次いで、この試験装置を700℃に調温された電気炉に収容し、下方の内側アルミナ管932内に水素ガスを流通させ、上方の内側アルミナ管932内に大気と同じ比率で混合した酸素ガスと窒素ガスとの混合ガスを流通させて発電させ、最大出力密度を求めた。尚、この固体電解質形燃料電池101では、空気極層にLSCF等を用いているため、より低温で作動させることができる。従って、700℃で発電性能を評価した。結果を表1に併記する。
(3)劣化率の評価
上記(2)のようにして最大出力密度を求めた後、この試験装置を室温(25℃)にまで冷却し、次いで、25℃〜700℃まで10℃/分の速度で昇温させ、700℃で120分間保持し、その後、700℃〜25℃まで10℃/分の速度で降温させるヒートサイクルを3回繰り返した。次いで、上記(2)と同様にしてヒートサイクル後の最大出力密度を求め、ヒートサイクル後の最大出力密度がヒートサイクル前の最大出力密度に対して劣化した割合(表1では「劣化率」と表す。)を以下のようにして算出した。結果を表1に併記する。
劣化率(%)=[(ヒートサイクル前の最大出力密度−ヒートサイクル後の最大出力密度)/ヒートサイクル前の最大出力密度]×100
表1の結果によれば、混合層が設けられていない実験例1では、最大出力密度は十分であるが、ヒートサイクル後の劣化率が15%と大きく、耐久性に問題がある。また、混合層を空気極として用いた実験例2では、耐久性は十分に高いが、空気極の抵抗が高いため最大出力密度が大きく低下している。更に、混合層と空気極層とが設けられているものの、これらの面積が同じであり、即ち、混合層が空気極層によって覆われていない実験例3では、空気極層の周縁部が混合層から剥離する傾向がみられ、最大出力密度は十分であるが、ヒートサイクル後の劣化率が6.1%と大きくなっていることが分かる。
実験例4〜6は空気極層の混合層に対する面積比を変化させた実験例であるが、空気極層が大きい実験例6では、空気極層の周縁部が反応防止層から剥離することがあり、最大出力密度は十分であるが、ヒートサイクル後の劣化率が大きくなっている。一方、面積比が好ましい範囲内にある実験例4〜5では、最大出力密度は0.61〜0.64W/cm、劣化率は0.3〜0.7%であり、いずれも優れていることが分かる。また、実験例7〜11は混合層におけるSDCの含有量を変化させた実験例であるが、SDCが少ない実験例7では、混合層と空気極層とが十分に密着しないことがあり、熱膨張率の差も十分に小さくならないため、最大出力密度は十分であるが、ヒートサイクル後の劣化率が大きくなっている。更に、SDCが多い実験例11では、混合層と空気極層とが十分に密着しないことがあり、ヒートサイクル後の劣化率がやや大きく、空気極層の抵抗が高くなるため最大出力密度も低下している。一方、SDCの含有量が好ましい範囲内にある実験例8〜10では、最大出力密度は0.63〜0.72W/cm、劣化率は0.2〜0.5%であり、いずれも優れていることが分かる。
実験例12〜15は混合層に含有されるSDCの平均粒径を変化させた実験例であるが、平均粒径が小さい実験例12では、ヒートサイクル後の劣化率が大きくなっている。評価後、試料をエポキシ樹脂に埋め込み、走査型電子顕微鏡により断面を観察したところ、SDCが凝集した二次粒子のまま焼結されており、且つ粒子間が十分に結合されていないことがあり、混合層と空気極層との層間が密着していない部分があった。また、平均粒径が大きい実験例15でも、ヒートサイクル後の劣化率が大きくなる傾向があった。評価後、同様にして断面を観察したところ、SDCの粒子が大きく、且つ粒子間が結合されていないことがあり、混合層と空気極層との層間が密着していない部分があった。一方、SDCの平均粒径が好ましい範囲内にある実験例13〜14では、最大出力密度は0.63〜0.65W/cm、劣化率は0.4〜0.8%であり、いずれも優れていることが分かる。
実験例16〜18は混合層の厚さを変化させた実験例であるが、混合層が薄い実験例16では、混合層と空気極層との層間が密着していない部分があり、ヒートサイクル後の劣化率が大きくなっている。更に、混合層が厚い実験例18では、抵抗の高い混合層が厚いため、最大出力密度が低下している。一方、混合層の厚さが好ましい範囲内にある実験例17では、最大出力密度は0.62W/cm2、劣化率は0.3%であり、いずれも優れていることが分かる。
尚、実験例19及び20は、それぞれ表1に記載の空気極層形成材料を用いた実験例であるが、いずれの場合も優れた発電性能を有し、劣化率も小さく、La0.6Sr0.4FeO又はLa0.6Sr0.4CoOを空気極層形成材料として用いた場合も、LSCFと同様に低温で作動させ得ることが分かる。
実施例の固体電解質形燃料電池101の断面を示す模式図である。 実施例の固体電解質形燃料電池の製造における未焼成積層体の断面を示す模式図である。 図2の未焼成積層体を一体焼成した焼成体の断面を示す模式図である。 図3の焼成体の反応防止層の一面に未焼成混合層が形成され、この未焼成混合層の一面に未焼成空気極層が形成されたものの断面を示す模式図である。 図1の固体電解質形燃料電池101を用いた単セル102の一例の断面を示す模式図である。 図5の単セルが4個接続されたSOFCスタック103の一例の断面を示す模式図である。 図1の固体電解質形燃料電池を101に試験電池用セパレータを配設したものの断面を示す模式図である。 図1の固体電解質形燃料電池101を用いて発電性能を評価するための試験装置の模式図である。
符号の説明
1;燃料極基板、2;固体電解質層、3;反応防止層、4;混合層、5;空気極層、1’;未焼成燃料極基板、2’;未焼成固体電解質層、3’;未焼成反応防止層、4’;未焼成混合層、5’;未焼成空気極層、6;燃料ガスの流路を有する金属セパレータ、7;支燃性ガスの流路を有する金属セパレータ、8;シール部、91;試験電池用セパレータ、92;試験装置用シール部、931;外側のアルミナ管、932;内側のアルミナ管、94;アルミナ管用シール部、95;白金網、101;固体電解質形燃料電池、102;単セル、103;SOFCスタック。

Claims (7)

  1. 燃料極基板1と、該燃料極基板1の一面に設けられた固体電解質層2と、該固体電解質層2の該燃料極基板1と接している面とは反対側の一面に設けられた反応防止層3と、
    上記反応防止層3の上記固体電解質層2と接している面とは反対側の一面に設けられた混合層4と、
    上記混合層4の上記反応防止層3と接している面とは反対側の一面に設けられた空気極層5とを備える固体電解質形燃料電池において、
    上記混合層4は、上記反応防止層3に含まれる反応防止層形成材料及び上記空気極層5に含まれる空気極層形成材料により形成され上記混合層4の上記反応防止層3と接している面を除く残りの面上記空気極層5によって覆われていることを特徴とする固体電解質形燃料電池。
  2. 上記固体電解質層を形成する固体電解質はZrO 系固体電解質であり、
    上記反応防止層形成材料はCeO 系酸化物であり、
    上記空気極層形成材料はLn 1−x CoO 系複酸化物、Ln 1−x FeO 系複酸化物及びLn 1−x Co 1−y Fe 系複酸化物(Lnは希土類元素であり、MはSr又はBaである。)からなる群より選ばれる請求項1に記載の固体電解質形燃料電池。
  3. 上記混合層4に含有される上記反応防止層形成材料と上記空気極層形成材料との合計を100質量%とした場合に、該反応防止層形成材料は20〜80質量%である請求項1又は2に記載の固体電解質形燃料電池。
  4. 上記混合層4に含有される上記反応防止層形成材料の平均粒径が0.05〜1μmである請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
  5. 上記混合層の厚さが2〜10μmである請求項1乃至のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
  6. 上記空気極層形成材料の熱膨張率が上記反応防止層形成材料の熱膨張率より大きい請求項1乃至のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
  7. 上記空気極層5の面積が、上記混合層4の面積の1.005〜1.45倍である請求項1乃至のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
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