JP2005327507A - 固体電解質形燃料電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヒートサイクルに対する耐久性に優れ、十分な発電性能を有する固体電解質形燃料電池及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の固体電解質形燃料電池は、燃料極基板1(酸化ニッケルと、安定化ジルコニア等との混合物などからなる。)と、燃料極基板1の一面に設けられた固体電解質層2(安定化ジルコニア等からなる。)と、固体電解質層2の一面に設けられた反応防止層31、32(CeOのCeの一部が希土類元素により置換されたCeO系酸化物等からなる。)と、反応防止層32の一面に設けられた空気極層4(Ln1−xCoO系複酸化物等からなる。)とを備え、反応防止層32は空気極層4の側に開口する貫通孔331(空隙33)を有し、空気極層4は反応防止層32の側に突出する凸部41を有し、空隙33と凸部41とが嵌め合わされていることを特徴とする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、固体電解質形燃料電池及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、ヒートサイクルに対する耐久性に優れ、且つ十分な発電性能を有する固体電解質形燃料電池及びその製造方法に関する。
平板型の固体電解質形燃料電池(以下、「SOFC」と略記することもある。)には、自立膜式と、支持膜式とがあり、支持膜式は、燃料極支持膜式であることが多い。このような固体電解質形燃料電池では、固体電解質層と空気極層との界面における反応が問題になることがある。特に、固体電解質層として用いられることが多いイットリア等により安定化されたジルコニアと、空気極層として用いられることが多いLaの一部がSrにより置換されたLaMnO系酸化物とは反応性が高い。そのため、製造時に固体電解質層と空気極層との界面に抵抗が高い反応相が生成し、燃料電池の出力が低下するという問題がある。
この反応相の生成を抑えるため、電解質膜と空気極との間にSDC(サマリアをドープしたセリア)などの層を設け、電解質膜と空気極との電気抵抗を低減させ、発電性能が高い単電池を得る方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、固体電解質と空気極との間に気孔率が25%以下となるような反応防止層を有する低電気抵抗の固体電解質形燃料電池が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2001−283877号公報 特開2003−173802号公報
上記文献に開示された固体電解質形燃料電池では、固体電解質層と空気極層との界面における反応は抑えられる。しかし、低温作動に適した空気極層は一般に固体電解質層及び反応防止層より熱膨張係数が大きいため、空気極層の材質によっては燃料電池がヒートサイクルに曝された場合に空気極層が剥離することがある。
本発明は、上記の従来の問題を解決するものであり、固体電解質層及び反応防止層と空気極層の各々の熱膨張係数に差異があっても、反応防止層と空気極層とを密着させることができ、ヒートサイクルに対する耐久性に優れ、且つ十分な発電性能を有する固体電解質形燃料電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
1.燃料極基板1と、該燃料極基板1の一面に設けられた固体電解質層2と、該固体電解質層2の一面に設けられた反応防止層3と、該反応防止層3の一面に設けられた空気極層4とを備える固体電解質形燃料電池において、該反応防止層3は該空気極層4の側に開口する空隙33を有し、該空気極層4は該反応防止層3の側に突出する凸部41を有し、且つ該空隙33と該凸部41とが嵌め合わされていることを特徴とする固体電解質形燃料電池。
2.上記反応防止層3の上記空隙33が形成されていない部分の気孔率が25%以下である上記1.に記載の固体電解質形燃料電池。
3.上記空隙33の径方向の最小寸法が10〜200μmである上記1.又は2.に記載の固体電解質形燃料電池。
4.上記反応防止層3の空隙率が0.7〜70%である上記1.乃至3.のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
5.上記空隙33の上記反応防止層3の厚さ方向における寸法が1〜100μmである上記1.乃至4.のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
6.上記反応防止層3は、上記固体電解質層2の上記一面に設けられた第1反応防止層31と、該第1反応防止層31の表面に設けられた第2反応防止層32とからなり、該第2反応防止層32に、該第2反応防止層32を貫通する上記空隙33が形成されている上記1.乃至5.のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
7.上記1.乃至6.のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池の製造方法であって、未焼成燃料極基板1’の一面側に未焼成固体電解質層2’を形成し、その後、該未焼成固体電解質層2’の一面側に未焼成第1反応防止層31’を形成し、次いで、該未焼成第1反応防止層31’の表面に、貫通孔331’を有する未焼成第2反応防止層32’を形成して未焼成積層体を作製し、その後、該未焼成積層体を一体焼成し、次いで、該一体焼成により形成された反応防止層3の一面側に未焼成空気極層4’を形成し、その後、該未焼成空気極層4’を該一体焼成の温度より低温で焼成することを特徴とする固体電解質形燃料電池の製造方法。
8.上記1.乃至6.のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池の製造方法であって、未焼成燃料極基板1’の一面側に未焼成固体電解質層2’を形成し、その後、該未焼成固体電解質層2’の一面側に未焼成第1反応防止層31’を形成し、次いで、該未焼成第1反応防止層31’の表面に、空隙化剤を含有する空隙化パターン332’を備える未焼成第2反応防止層32’を形成して未焼成積層体を作製し、その後、該未焼成積層体を一体焼成し、次いで、該一体焼成により形成された反応防止層3の一面側に未焼成空気極層4’を形成し、その後、該未焼成空気極層4’を該一体焼成の温度より低温で焼成することを特徴とする固体電解質形燃料電池の製造方法。
本発明の固体電解質形燃料電池は、ヒートサイクルに対する耐久性に優れ、且つ十分な発電性能を有する。
また、反応防止層3の空隙33が形成されていない部分の気孔率が25%以下である場合は、反応防止層の抵抗を低くすることができ、より優れた発電性能を有するSOFCとすることができる。
更に、空隙33の径方向の最小寸法が10〜200μmである場合は、耐久性に優れ、反応防止層と空気極層とが剥離し難く、十分な発電性能を有するSOFCとすることができる。
また、反応防止層3の空隙率が0.7〜70%である場合も、耐久性に優れ、反応防止層と空気極層とが剥離し難く、十分な発電性能を有するSOFCとすることができる。
更に、空隙33の反応防止層3の厚さ方向における寸法が1〜100μmである場合も、耐久性優れ、反応防止層と空気極層とが剥離し難く、十分な発電性能を有するSOFCとすることができる。
また、反応防止層3は、固体電解質層2の一面に設けられた第1反応防止層31と、第1反応防止層31の表面に設けられた第2反応防止層32とからなり、第2反応防止層32に、第2反応防止層32を貫通する空隙33が形成されている場合は、反応防止層と空気極層とがより剥離し難くなり、耐久性及び発電性能に優れたSOFCとすることができる。
貫通孔331’を有する未焼成第2反応防止層32’を用いた本発明の固体電解質形燃料電池の製造方法、及び空隙化剤を含有する空隙化パターン332’を備える未焼成第2反応防止層32’を用いた他の本発明の固体電解質形燃料電池の製造方法によれば、ヒートサイクルに対する耐久性に優れ、十分な発電性能を有する固体電解質形燃料電池を容易に製造することができる。
以下、図1〜9を用いて本発明を詳細に説明する。
[1]固体電解質形燃料電池
上記「燃料極基板1」の材質は特に限定されず、Ni及びFe等の金属の酸化物(NiO、Fe等)と、ジルコニア系セラミック(好ましくはイットリア等により安定化又は部分安定化されたジルコニア)、セリア及び酸化マンガン等のセラミックとの混合物などを用いることができる。更に、各種の金属、及び金属とセラミックとの混合物などを用いることもできる。金属としては、Pt、Au、Ag、Pd、Ir、Ru、Rh、Ni及びFe等の金属又は2種以上の金属を含有する合金が挙げられる。また、金属とセラミックとの混合物としては、これらの金属又は合金と、ジルコニア系セラミック(好ましくはイットリア等により安定化又は部分安定化されたジルコニア)、セリア及び酸化マンガン等との混合物などが挙げられる。これらのうちでは、酸化ニッケル(SOFCの作動時には還元されてNiとなる。)と、ジルコニア系セラミックとの混合物が好ましく、このジルコニア系セラミックが、希土類元素の酸化物、特にY、Scを用いて安定化又は部分安定化されたものであることがより好ましい。
燃料極基板1の厚さは特に限定されないが、0.5〜5mm、特に1〜3mm、更に1.2〜2.5mmとすることができる。燃料極基板1の厚さが0.5〜5mmであれば、固体電解質層等を支持するための十分な機械的強度等を有する支持基板とすることができる。
上記「固体電解質層2」の材質は特に限定されず、イオン導電性を有する各種の固体電解質を用いることができる。この固体電解質としては、ZrO系固体電解質、LaGaO系固体電解質、BaCeO系固体電解質、SrCeO系固体電解質、SrZrO系固体電解質及びCaZrO系固体電解質等が挙げられる。これらの固体電解質のうちでは、ZrO系固体電解質が好ましい。また、希土類元素の酸化物、特にY、Scを用いて安定化、又は部分安定化されたZrO系固体電解質が、優れたイオン導電性と十分な機械的強度とを併せて有するためより好ましい。
固体電解質層2の厚さは特に限定されないが、1〜50μmであることが好ましく、特に5〜40、更に5〜30μmであることがより好ましい。固体電解質層2の厚さが1μm以上であれば、未焼成固体電解質層2’(図2参照)に生成した気孔が焼成後も残存することによる燃料ガス及び支燃性ガスの漏洩が防止される。また、固体電解質層2の厚さが50μm以下であれば、固体電解質層の抵抗が過大となることによる発電性能の低下が防止される。更に、燃料極基板1の厚さは前記のとおりであるが、燃料極基板1の厚さは、固体電解質層2の50倍以上、特に75倍以上、更に100倍以上(通常、300倍以下である。)の厚さであることが好ましい。このように燃料極基板1が厚くなるようにすれば、未焼成燃料極基板と未焼成固体電解質層との焼成時の収縮率の差による反り等の発生を抑えることができる。
固体電解質層2はジルコニア系固体電解質により形成されることが多いが、空気極層形成のための焼成時、固体電解質層2と、未焼成空気極層4’(図6参照)との界面で抵抗の高い反応相が生成することがある。この反応相の生成により発電性能が低下するが、固体電解質層2の表面に反応防止層3を設け、この反応防止層3の表面に未焼成空気極層4’を設け、その後、焼成することで、反応相の生成、及びそれによる発電性能の低下が防止、又は少なくとも抑えられる。
反応防止層3の材質は特に限定されないが、通常、CeOのCeの一部が少なくとも1種の希土類元素により置換されたCeO系酸化物が用いられる。このCeO系酸化物は、Ceの一部が希土類元素により置換されたうえ、希土類元素の一部が、希土類元素ではない他の元素により更に置換されていてもよい。これらのCeO系酸化物のうちでは、1種の希土類元素により置換された化学式Ce1−xLn2±δ(Lnは希土類元素のうちの1種であり、δは酸素過剰量又は酸素欠損量である。)で表される酸化物が、反応防止の作用に優れるため好ましい。尚、xは、通常、0.05≦x≦0.3である。更に、LnとしてはSm及びGdが好ましい。このようなCeO系酸化物としては、例えば、Ce0.8Sm0.22±δ、Ce0.8Gd0.22±δ等が挙げられる。
また、希土類元素ではない他の元素としては、Ga、Al等が挙げられる。これらの元素により希土類元素の一部が更に置換されたCeO系酸化物は、化学式Ce1−x(Ln1−y2±δ(Lnは希土類元素のうちの1種であり、MはGa、Al等の希土類元素ではない元素であり、δは酸素過剰量又は酸素欠損量である。)で表される。この化学式におけるxは、通常、0.05≦x≦0.3であり、yは、通常、0.005≦y≦0.05である。更に、LnとしてはSm及びGdが好ましい。このようなCeO系酸化物としては、例えば、Ce0.8Sm0.19Ga0.012±δ、Ce0.8Gd0.19Ga0.012±δ等が挙げられる。
反応防止層3の空隙33が形成されていない部分は緻密であることが好ましい。この緻密とは、反応防止層3の空隙33が形成されていない部分の気孔率が25%以下であることを意味し、この気孔率は24%以下、特に23%以下であることが好ましい。この部分が緻密であれば、固体電解質層2と、未焼成空気極層4’(図6参照)との界面での反応を十分に抑えることができ、且つ反応防止層3の空隙33が形成されていない部分の抵抗が低くなり、優れた発電性能を有する固体電解質形燃料電池とすることができる。
反応防止層3は、単層であって、その一面に空隙33が設けられていてもよい(図1参照)。また、固体電解質層2側に設けられた第1反応防止層31と、空気極層4側に設けられた第2反応防止層32とからなり、第2反応防止層32に、この第2反応防止層32を貫通し、空隙33となる貫通孔331が形成されていてもよい(図7参照)。このように、反応防止層を2層構造とし、空気極層4側の第2反応防止層32を貫通する貫通孔331を設けることで、空隙の寸法、形状等の調整が容易であり、且つ十分なアンカー効果が奏される空隙を確実に形成することができる。その結果、反応防止層と空気極層とがより剥離し難くなり、耐久性及び発電性能に優れた固体電解質形燃料電池とすることができる。反応防止層32における空隙33は後記の空隙化パターンを備える未焼成反応防止層32’を用いて形成することもできる。この場合、焼成後、空隙化パターンが設けられていた部分に、未焼成空気極層4’が入り込み得る空隙33が形成され(この空隙33に未焼成空気極層4’が入り込んで未焼成凸部41’が形成される。)、未焼成空気極層4’を焼成することにより、空隙33と空気極層4の凸部41とが嵌め合わされた状態とすることができる。
反応防止層3の厚さ(2層構造の反応防止層の場合は合計厚さとする。)は特に限定されないが、1.5〜105μm、特に2〜55μm、更に2〜35μmとすることが好ましい。反応防止層3の厚さが1μm以上であれば、反応防止層3に生成する気孔による固体電解質層2と未焼成空気極層4’(図6参照)との反応が防止される。また、反応防止層3の厚さが20μm以下であれば、反応防止層の抵抗が過大となることによる発電性能の低下が防止される。更に、燃料極基板1の厚さが、固体電解質層2の厚さと、反応防止層3の厚さとの合計厚さの50倍以上、特に75倍以上、更に100倍以上(通常、300倍以下である。)であることが好ましい。このように燃料極基板1が厚くなるようにすれば、未焼成燃料極基板と、未焼成固体電解質層及び未焼成反応防止層の各々との焼成時の収縮率の差による反り等の発生を抑えることができる。
反応防止層3には、空気極層4の側に開口する上記「空隙33」(図1参照)が形成されており、少なくとも一部の空隙33の少なくとも一部に空気極層4の凸部41が嵌め合わされている。多くの空隙33に空気極層4の凸部41が嵌め合わされていることが好ましく、全ての空隙33に凸部41が嵌め合わされていることがより好ましい。また、各々の空隙33の全体にそれぞれ凸部41が嵌め合わされていることが特に好ましい。このように、空隙33に空気極層4の凸部41が嵌め合わされておれば、アンカー効果により反応防止層と空気極層とが剥離し難くなり、ヒートサイクルに対する耐久性が向上し、且つ十分な発電性能を有する固体電解質形燃料電池とすることができる。空隙33は反応防止層3の一部又は全面に設けることができるが、全面に設けることが好ましい。更に、空隙33は反応防止層3の全面に規則的に設けられていることが特に好ましい。これにより、SOFCの耐久性及び発電性能をより向上させることができる。
空隙33は特に限定されず、横断面形状が円形(図3参照)、楕円形、三角形及び四角形(図4参照)等の多角形などの凹部とすることができる。また、空隙33は溝部であってもよく、この溝部は並列に複数列設けられたものでもよく、格子状(図5参照)に設けられたものでもよく、平面形状が四角形、円形等の渦巻き状、同心状等でもよく、その形状は特に限定されない。
空隙33の径方向の最小寸法(円形であるときは直径、楕円形であるときは短径、溝であるときは幅等である。)は10〜200μmであることが好ましく、10〜100μm、特に10〜50μmであることがより好ましい。空隙33の径方向の最小寸法が10〜200μmであれば、未焼成空気極層4’が空隙33に入り込み易く、即ち、空隙33と空気極層の凸部41とが嵌め合わされた状態を形成し易く、十分なアンカー効果が奏される。それにより、反応防止層と空気極層とがより剥離し難くなり、耐久性及び発電性能が向上する。
また、反応防止層3の空隙率は0.7〜70%であることが好ましく、10〜70%、特に30〜70%であることがより好ましい。反応防止層3の空隙率が0.7〜70%であれば、十分なアンカー効果が奏され、反応防止層と空気極層とがより剥離し難くなり、耐久性及び発電性能が向上する。
更に、空隙33の反応防止層3の厚さ方向における寸法、即ち、空隙33の深さは1〜100μmであることが好ましく、1〜50μm、特に1〜30μmであることがより好ましい。空隙33の反応防止層3の厚さ方向における寸法が1〜100μmであれば、十分なアンカー効果が奏され、反応防止層と空気極層とがより剥離し難くなり、耐久性及び発電性能が向上する。
また、空隙33の径方向の最小寸法が10〜200μm、反応防止層3の空隙率が0.7〜70%、且つ空隙33の反応防止層3の厚さ方向における寸法が1〜100μmであることが好ましい。このような空隙33であれば、十分なアンカー効果が奏され、反応防止層と空気極層とがより剥離し難くなり、耐久性及び発電性能が向上する。このような空隙33であれば、アンカー効果はより向上し、反応防止層と空気極層とが更に剥離し難くなり、耐久性及び発電性能が特に向上する。
尚、空隙33の径方向の最小寸法及び空隙33の反応防止層3の厚さ方向における寸法は、反応防止層3の断面を電子顕微鏡等により観察し、測定することができる。また、反応防止層3の空隙率は、反応防止層3の表面を電子顕微鏡等により観察し、空隙33が形成されていない部分と空隙部分の各々の面積を測定し、これらの面積から、合計面積に対する空隙部分の面積割合として算出することができる。
上記「空気極層4」の材質は特に限定されず、各種の金属、金属の酸化物、金属の複酸化物等を用いることができる。金属としては、Pt、Au、Ag、Pd、Ir、Ru及びRh等の金属又は2種以上の金属を含有する合金が挙げられる。また、金属の酸化物としては、La、Sr、Ce、Co、Mn及びFe等の酸化物(La、SrO、Ce、Co、MnO及びFeO等)が挙げられる。更に、複酸化物としては、少なくともLa、Pr、Sm、Sr、Ba、Co、Fe及びMn等を含有する複酸化物(La1−xSrCoO系複酸化物、La1−xSrFeO系複酸化物、La1−xSrCo1−yFe系複酸化物、La1−xSrMnO系複酸化物、Pr1−xBaCoO系複酸化物及びSm1−xSrCoO系複酸化物等)が挙げられる。
これらのうちでは複酸化物が好ましく、Ln1−xCoO系複酸化物(Lnは希土類元素であり、MはSr又はBaである。)がより好ましい。また、このLn1−xCoO系複酸化物は、Ln元素及びM元素の他に、更にその他の置換元素を有していてもよい。これらのLn1−xCoO系複酸化物のうちでも、Ln1−xCoO3±δで表され、0.2≦x≦0.8、且つ0≦δ<1(δは酸素過剰量又は酸素欠損量である。)である複酸化物が特に好ましく、LnはLa、Pr及びSmのうちの少なくとも1種であることが更に好ましい。このようなLn1−xCoO系複酸化物としては、例えば、La0.6Sr0.4CoO3±δ、Pr0.5Ba0.5CoO3±δ及びSm0.5Sr0.5CoO3±δ等が挙げられる。
この空気極層4の大きさは特に限定されないが、固体電解質層2と未焼成空気極層4’との反応を防止するため、未焼成空気極層4’の全面が、反応防止層3に積層されて設けられることが好ましい。即ち、空気極層4は、反応防止層3と同じ大きさであるか、反応防止層3よりも小さいことが好ましい。また、空気極層4の厚さは特に限定されないが、10〜120μm、特に15〜70μm、更に20〜50μmであることが好ましい。空気極層14の厚さが10〜120μmであれば、電極として十分に機能し、且つ厚すぎて焼成時に反応防止層3から剥離することもない。
更に、凸部41は、反応防止層3の一面に未焼成空気極層4’を設けるときに、反応防止層3の空隙33に対応して形成される。この際、未焼成空気極層4’の流動のし易さ等によって、少なくとも一部の空隙33の一部又は全体に未焼成空気極層4’が入り込み、その後の焼成により凸部41が形成される。
[2]固体電解質形燃料電池の製造
固体電解質形燃料電池は、未焼成燃料極基板1’を形成し、その後、この未焼成燃料極基板1’の一面側に、未焼成固体電解質層2’及び空気極層側の表面に開口する空隙33となる空間が形成された未焼成反応防止層を順次形成して未焼成積層体を作製し、次いで、この未焼成積層体を一体焼成し、焼成により形成された反応防止層3の一面側に未焼成空気極層4’を形成し、その後、一体焼成の温度より低温で焼成することにより製造することができる。
また、第1及び第2反応防止層を備える固体電解質形燃料電池は、未焼成燃料極基板1’を形成し、その後、この未焼成燃料極基板1’の一面側に、未焼成固体電解質層2’、未焼成第1反応防止層31’及び貫通孔331’を有する未焼成第2反応防止層32’を順次形成して未焼成積層体を作製し、次いで、この未焼成積層体を一体焼成し、焼成により形成された反応防止層3の一面側に未焼成空気極層4’を形成し、その後、一体焼成の温度より低温で焼成することにより製造することができる。
更に、空隙化剤を含有する空隙化パターン332’を備える未焼成第2反応防止32’を用いる他は上記と同様にして固体電解質形燃料電池を製造することもできる。
上記「未焼成燃料極基板1’」を形成する方法は特に限定されない。例えば、Ni及びFe等の金属の酸化物粉末とジルコニア系セラミック等のセラミック粉末との混合粉末、各種の金属粉末、及び金属粉末とセラミック粉末との混合粉末などを含有するスラリーを、樹脂シート、ゴムシート及びガラス等の支持材の表面に塗布し、その後、乾燥し、更に必要に応じて加熱し、スラリーに含有される有機バインダ等を除去することにより形成することができる。塗布方法は特に限定されず、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。
上記「未焼成固体電解質層2’」を設ける方法も特に限定されない。例えば、固体電解質であるセラミック粉末等を含有するスラリーを、未焼成燃料極基板1’(図2参照)の一面に塗布し、その後、乾燥し、更に必要に応じて加熱し、スラリーに含有される有機バインダ等を除去し、次いで、焼成することにより設けることができる。塗布方法は特に限定されず、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。また、未焼成固体電解質層2’は、セラミック粉末等を含有するスラリーを用いて予め未焼成固体電解質層となるシートを形成し、このシートを、未焼成燃料極基板の一面に積層して設けることもできる。
上記「未焼成反応防止層」を設ける方法も特に限定されない。例えば、CeO系酸化物粉末などを含有するスラリーを、未焼成固体電解質層の一面に塗布し、その後、乾燥し、更に必要に応じて加熱し、スラリーに含有される有機バインダ等を除去することにより設けることができる。塗布方法は特に限定されず、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。更に、未焼成反応防止層は、CeO系酸化物粉末等を含有するスラリーを用いて予め未焼成反応防止層となるシートを形成し、このシートを、未焼成固体電解質層の一面に積層して設けることもできる。
未焼成反応防止層に空隙33となる空間を形成する方法は特に限定されない。例えば、未焼成反応防止層となるシートの表面を、前記の各種の平面形状を有する空隙33となる空間を形成することができる凸状部を有する空間形成具により押圧する等の方法により形成することができる。また、未焼成固体電解質層の表面に形成された未焼成反応防止層の表面を同様の空間形成具により押圧する等の方法により形成することもできる。
更に、未焼成第1反応防止層31’と、貫通孔331’を有する未焼成第2反応防止層32’とからなる未焼成反応防止層を用いる場合、未焼成第1反応防止層31’は、CeO系酸化物粉末などを含有するスラリーを、未焼成固体電解質層の一面に塗布して形成してもよいし、このスラリーを用いて形成したシートを未焼成固体電解質層2’の一面に積層して設けてもよい。また、未焼成第2反応防止層32’は、CeO系酸化物粉末などを含有するスラリーを用いて形成したシートを、乾燥し、その後、パンチング等の方法によって貫通孔331’を形成し、このシートを第1未焼成反応防止層31’に積層して形成することができる。
未焼成反応防止層として、未焼成第1反応防止層31’と、空隙化剤を含有する空隙化パターン332’を備える未焼成第2反応防止層32’とを用いる場合は、未焼成第1反応防止層31’は、CeO系酸化物粉末などを含有するスラリーを、未焼成固体電解質層の一面に塗布して形成してもよいし、このスラリーを用いて形成したシートを未焼成固体電解質層2’の一面に積層して設けてもよい。更に、未焼成第2反応防止層32’は、CeO系酸化物粉末等を含有するスラリーを、スクリーン印刷等により、未焼成第1反応防止層31’の表面に所定のパターン(空隙化パターン332’と同じパターン)が形成されるように塗布し、次いで、この所定のパターンの乾燥前に空隙化剤の粉末のみを空隙化パターン332’が形成されるように塗布し、形成することができる。尚、空隙化剤としては、焼成により気化して散逸し、空隙33が形成されるものを用いることができ、例えば、炭素粉末、コーンスターチ及び樹脂ビーズ等が挙げられる。
上記「一体焼成」は、未焼成燃料極基板1’、未焼成固体電解質層2’及び未焼成反応防止層(第1未焼成反応防止層31’、第2未焼成反応防止層32’)からなる未焼成積層体を、同時に一体に焼成する工程である。この一体焼成により、燃料極基板1、固体電解質層2及び反応防止層3(第1反応防止層31、第2反応防止層32)が形成される。この一体焼成の焼成温度は用いる原料粉末の種類等にもよるが、前記の各種の原料を用いる場合は、1200〜1500℃、特に1250〜1450℃、更に1300〜1450℃とすることが好ましい。焼成温度が1200〜1500℃であれば、固体電解質層及び反応防止層を十分に焼結させることができる。
尚、焼成温度を保持する時間は、焼成温度にもよるが、30分〜5時間、特に30分〜3時間とすることができる。また、焼成雰囲気は特に限定されず、大気雰囲気、窒素ガス雰囲気、不活性ガス雰囲気等とすることができる。
上記「未焼成空気極層4’」を形成する方法は特に限定されない。例えば、各種の金属粉末、金属酸化物粉末、金属複酸化物粉末等を含有するスラリーを、反応防止層33の一面に塗布し、その後、乾燥し、更に必要に応じて加熱し、スラリーに含有される有機バインダ等を除去することにより設けることができる。塗布方法は特に限定されず、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。更に、未焼成空気極層4’は、金属粉末等を含有するスラリーを用いて予め未焼成空気極層となるシートを形成し、このシートを、反応防止層3の一面に積層して設けることもできる。
この際、未焼成空気極層4’が反応防止層3の空隙33に入り込み、未焼成凸部41’が形成され、その後、下記のようにして焼成することにより凸部41を有する空気極層4が形成される。スラリーを塗布する方法であれば、未焼成空気極層4’が反応防止層3の空隙33により容易に入り込み、焼成後、十分なアンカー効果が奏される。また、シートを積層する方法であっても、積層後、押圧すること等により未焼成空気極層4’を反応防止層3の空隙33に入り込ませて、その後の焼成により凸部41を有する空気極層4を形成することができ、同様に十分なアンカー効果が奏される。
未焼成空気極層4’の上記「焼成」は、一体焼成の温度より低温でなされ、凸部41を有する空気極層4が形成される。この焼成温度は、一体焼成の温度より50〜700℃、特に100〜700℃、更に200〜700℃低い温度であることが好ましい。未焼成空気極層4’の焼成温度は、原料粉末の種類等にもよるが、800〜1300℃、特に800〜1250℃、更に800〜1200℃とすることが好ましい。未焼成空気極層4’を800〜1300℃で焼成することで、ガス拡散が容易な多孔体からなる空気極層4を形成することができ、且つ既に焼成されている燃料極基板1が、この焼成により過度に緻密化されることもなく、燃料極基板1におけるガス拡散が損なわれることもない。
尚、焼成温度を保持する時間は、焼成温度にもよるが、30分〜5時間、特に30分〜3時間とすることができる。また、焼成雰囲気は特に限定されず、大気雰囲気、窒素ガス雰囲気、不活性ガス雰囲気等とすることができる。
[3]固体電解質形燃料電池
(1)単セル
単セル102は、燃料極基板1、固体電解質層2、反応防止層3及び空気極層4を備える(図8参照)。また、燃料極基板1に燃料ガスを導入する流路を有する金属セパレータ5、空気極層4に支燃性ガスを導入する流路を形成するための金属セパレータ6、金属セパレータ5と金属セパレータ6との間を電気的に絶縁するシールガラス等からなるシール部7を備える。金属セパレータ5、6は、それぞれシール部7を介して固体電解質層2に接合されている。尚、燃料極基板1及び空気極層4から集電するための取り出し電極等を付設することもできる。更に、燃料極基板1及び/又は空気極層4に集電電極を付設し、この集電電極から集電することもできる。これにより、集電効率を向上させることができる。
金属セパレータ5、6は耐熱金属により形成することができる。この耐熱金属としては、ステンレス鋼、ニッケル基合金、クロム基合金等が挙げられる。シール部7は、固体電解質層2と、金属セパレータ5、6の各々とを接合して気密にシールし、燃料ガスの流路と支燃性ガスの流路とを遮断するものである。このシール部7の材質は特に限定されず、ガラス質シール材を用いることができる。ガラス質シール材としては、結晶化ガラス、ガラスセラミックス等が挙げられる。また、シール部7は燃料極と空気極とを電気的に絶縁し、短絡を防止する機能を有するが、金属セパレータ5、6間にMgO、MgAl及びZrO等のセラミックシートを絶縁部材として介装させる場合は、シール材としてガラス質シール材の他に金属ロウ材を用いることもできる。この金属ロウ材は特に限定されないが、金系ロウ材、銅系ロウ材及び銀系ロウ材等の耐熱性を有するロウ材を用いることができる。
(2)複数の単セルが積層されてなるスタック構造
固体電解質形燃料電池は、複数の単セルが積層されてなるスタック構造(以下、「SOFCスタック」という。)とすることもできる。このSOFCスタックは種々の構造を有するものとすることができ、例えば、図9(破線は各々の単セル102の積層面を表す。)のようなSOFCスタック103とすることができる。このSOFCスタックは、隣り合う各々の単セル102の、燃料極基板1に燃料ガスを導入する流路を有する金属セパレータ5と、空気極層4に支燃性ガスを導入する流路を形成するための金属セパレータ6とが、それぞれ接して積層されて形成されている(単セル102の符号については図8参照)。
[4]発電
固体電解質形燃料電池を用いて発電する場合、燃料極基板側には燃料ガスを導入し、空気極層側には支燃性ガスを導入する。燃料ガスとしては、水素、水素源となる炭化水素、水素と炭化水素との混合ガス、必要に応じて所定温度の水中を通過させた加湿燃料ガス、水蒸気を混合した水蒸気混合燃料ガス及びメタノール等のアルコール類等が挙げられる。炭化水素は特に限定されず、例えば、天然ガス、ナフサ、石炭ガス化ガス等を用いることができる。更に、炭素数が1〜10、特に1〜7、更に1〜4である飽和炭化水素(例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン及びペンタン等)及び不飽和炭化水素(例えば、エチレン及びプロピレン等)を主成分とするものが好ましく、これらのうちでは飽和炭化水素を主成分とするものが特に好ましい。また、燃料ガスは、窒素及びヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを50体積%以下含有するものであってもよい。
一方、支燃性ガスとしては、酸素、一酸化炭素、及びこれらと他の気体との混合ガス等を用いることができる。更に、支燃性ガスは、窒素及びヘリウム、アルゴン等の不活性ガスを50体積%以下含有するものであってもよい。支燃性ガスとしては、安全であり、且つ安価な空気が特に好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]固体電解質形燃料電池の製造
以下のようにして固体電解質形燃料電池101(図7参照)を製造した。
(1)未焼成燃料極基板の形成
酸化ニッケル(NiO)粉末60質量部(以下、「部」という。)と、8モル%のイットリアが固溶されたジルコニア(以下、「8YSZ」という。)粉末40部とを混合した。その後、造孔材として30部の人造黒鉛粉末を配合し、更に混合した。次いで、分散剤としてジエチルアミンを1部、及び有機溶媒(トルエンとメチルエチルケトンとを質量比で2:3の割合で混合した溶媒)を35部配合し、アルミナ製ポットミルを用いて24時間混合した。その後、可塑剤としてジブチルフタレートを7部、バインダとしてポリビニルアルコールを16部配合し、更に3時間混合してスラリーを調製した。次いで、このスラリーを用いてドクターブレード法によりポリエステルフィルム上で厚さ200μmの未焼成燃料極基板用シートを7枚作製した。その後、これら7枚のシートを積層して圧着し、次いで、この積層シートから30×30mmの寸法の未焼成燃料極基板1’を切り出した。尚、7枚積層した後の合計厚さは1300μmであった。
(2)未焼成固体電解質層の形成
8YSZ粉末100部、バインダとしてポリビニルアルコールを20部及びブチルカルビトールを35部混合し、未焼成固体電解質層用のスラリーを調製した。その後、このスラリーを、上記(1)において形成した未焼成燃料極基板1’の一面に厚さ13μmとなるようにスクリーン印刷し、未焼成固体電解質層2’を形成した。
(3)未焼成反応防止層の形成
サマリアをドープしたセリア[Sm0.2Ce0.81.9(以下、「SDC」という。)]を含有するスラリーを用いて、スクリーン印刷法により形成した。このスラリーは、所定量の酸化サマリウム粉末と酸化セリウム粉末とを使用し、エタノールを溶媒として湿式混合した後、1400℃で6時間保持して仮焼し、SDC粒状体とし、その後、エタノールを溶媒として湿式粉砕して平均粒径0.6μmのSDC粉末とし、次いで、このSDC粉末100部に、分散剤としてジエチルアミンを1部、及び有機溶媒(トルエンとメチルエチルケトンとを質量比で2:3の割合で混合した溶媒)を35部配合し、アルミナ製ポットミルを用いて24時間混合した。その後、可塑剤としてジブチルフタレートを7部、バインダとしてポリビニルアルコールを16部配合し、更に3時間混合してスラリーを調製した。次いで、このスラリーを用いてドクターブレード法によりポリエステルフィルム上で厚さ4μmの未焼成反応防止層用シートを作製した。
上記の厚さ4μmのシートは表1の実験例1〜15の第1SDC層及び実験例1〜11の第2SDC層の形成に用いた。また、上記と同様にして厚さ1μm、3μm、12μm及び120μmの未焼成第2反応防止層32’用シートを作製し、これらを表1の実験例12〜15の第2SDC層(焼成後の厚さ、即ち、空隙33の深さは各々0.8μm、2μm、10μm及び100μm)の形成に用いた。更に、表1の第2SDC層の形成に用いたシート、即ち、第2未焼成反応防止層32’となるシートには、表1に記載の空隙径の空隙33が表1に記載の個数設けられるように貫通孔を設けた。また、表1の空隙率は、この空隙の径と個数から算出したものである。
(4)未焼成積層体の形成及び一体焼成
第1SDC層の形成に用いたシート及び第2SDC層の形成に用いたシートの各々から、15×15mmのそれぞれ第1未焼成反応防止層31’及び第2未焼成反応防止層32’となるシートを切り出し、上記(2)において形成した未焼成固体電解質層2’の一面に、第1未焼成反応防止層31’となるシートを積層し、このシート上に第2未焼成反応防止層32’となるシートを積層した。その後、このようにして作製した未焼成積層体を390℃で加熱して脱脂し、次いで、大気雰囲気において1400℃で1時間保持して焼成した。
(5)空気極層の形成
平均粒径2μmの市販のLa0.6Sr0.4(Co0.2Fe0.8)O(以下、「LSCF」と表記する。)粉末100部に、バインダとしてポリビニルアルコール13部及びブチルカルビトール35部を混合してスラリーを調製した。その後、このスラリーを上記(4)において形成した第2反応防止層32の一面に、縦10mm×横10mm、厚さ30μm(実験例1〜14)及び厚さ120μm(実験例15)となるようにスクリーン印刷し、次いで、1200℃で1時間保持して焼成し、空気極層4及び凸部41を形成した。
このようにして、平面方向の寸法22×22mm、厚さ1000μmの燃料極基板1、平面方向の寸法22×22mm、厚さ10μmの固体電解質層2、平面方向の寸法12×12mm、厚さ3μmの第1反応防止層31、平面方向の寸法12×12mm、厚さ3μm(実験例1〜11)及び厚さ0.8μm(実験例12)、厚さ2μm(実験例13)、厚さ10μm(実験例14)、厚さ100μm(実験例15)の第2反応防止層32、並びに平面方向の寸法10×10mm、厚さ30μm(実験例1〜14)及び厚さ120μm(実験例15)の空気極層4を備える固体電解質形燃料電池101(図7参照)を製造した。
Figure 2005327507
[2]LSCF層の剥離の有無
上記[1]において製造した固体電解質形燃料電池101を密着性評価用固体電解質形燃料電池とし、これを大気炉に収容し、室温〜800℃まで300℃/時間の速度で昇温させ、800℃で1時間保持し、その後、800℃〜室温℃まで300℃/時間の速度で降温させるヒートサイクルを10回繰り返し、次いで、LSCF層の全面に布製粘着テープ(ニチバン社製、No.102N)を貼着し、テープを剥離する際のLSCF層の剥離の有無を確認した。結果を表1に併記する。
表1の結果によれば、空隙率を50%一定とし、且つ空隙の深さ(第2SDC層の厚さ)を3μm一定として、空隙径と空隙の数を変化させた実験例1〜6の場合、空隙径が4μmの実験例1では、評価に供し得る未焼成第2反応防止層が作製できなかった。また、空隙径が300μmの実験例6では、空隙の数が少なく十分なアンカー効果が得られなかったためかLSCF層が剥離した。一方、空隙径及び空隙の数がともに好ましい範囲である実験例2〜5では、LSCF層は剥離しなかった。尚、第2SDC層に空隙が形成されていない実験例7では、アンカー効果が得られないためLSCF層が剥離した。
空隙径を30μm一定とし、且つ空隙の深さを3μm一定として、空隙率と空隙の数を変化させた実験例8〜11の場合、空隙率が0.7%の実験例8では、空隙の数が少なく十分なアンカー効果が得られなかったためかLSCF層が剥離した。更に、空隙率が80%の実験例11では、隣り合う空隙が連なってしまうため、十分なアンカー効果が得られなかったためかLSCF層が剥離した。一方、空隙率及び空隙の数がともに好ましい範囲である実験例9、10では、LSCF層は剥離しなかった。
空隙率を50%一定とし、且つ空隙径を30μm一定として、空隙の深さを変化させた実験例12〜15の場合、第2SDC層の厚さが0.8μmの実験例12では、空隙が浅いため十分なアンカー効果が得られなかったためかLSCF層が剥離した。一方、空隙率、空隙径及び空隙の数がともに好ましい範囲である実験例13〜15では、LSCF層は剥離しなかった。尚、第2SDC層を100μmを越えて厚くすることはないため、それ以上の厚さとした試験は行っていない。
[3]発電性能の評価
(1)金属セパレータの形成及びシール
上記[1]と同様にして作製した固体電解質形燃料電池101(評価に供し得る未焼成第2反応防止層が作製できなかった実験例1を除く。)の上面の周囲と、SUS430からなる試験電池用セパレータ81(直径45mm、厚さ0.1mmであり、中心部に13×13mmの開口部が形成されている。)の内周縁の下面との間を、結晶化ガラスを用いて形成された試験装置用シール部82により気密に封止し、試験体を作製した(図10参照)。
(2)発電性能の評価
その後、試験体に付設された試験電池用セパレータ81の外周縁の上下面を、図11のように、ガラス質シール材からなるアルミナ管用シール部84を介して外側アルミナ管831により挟持した。その後、上下の各々の内側アルミナ管832のそれぞれの先端に付設された白金網85を、それぞれ燃料極基板1と空気極層4とに接触させて試験装置を作製した。次いで、この試験装置を800℃に調温された大気炉に収容し、下方の内側アルミナ管832内に水素ガスを流通させ、上方の内側アルミナ管832内に大気と同じ比率で混合した酸素ガスと窒素ガスとの混合ガスを流通させて発電させ、最大出力密度を求めた。結果を表1に併記する。
(3)ヒートサイクルに対する耐久性
上記(1)、(2)のようにして実験例2〜15の固体電解質形燃料電池101の初期の発電性能を評価した後、各々の試験装置について、室温〜800℃まで300℃/時間の速度で昇温させ、800℃で1時間保持し、その後、800℃〜室温まで300℃/時間の速度で降温させるヒートサイクルを10回繰り返した。次いで、上記(2)と同様にしてヒートサイクル後の最大出力密度を求めた。また、ヒートサイクル後の最大出力密度のヒートサイクル前の最大出力密度に対する割合(表1では「劣化率」と表す。)を以下のようにして算出した。
劣化率(%)=[(ヒートサイクル前の最大出力密度−ヒートサイクル後の最大出力密度)/ヒートサイクル前の最大出力密度]×100
実験例1〜15のいずれにおいても、800℃の開回路電圧は理論値であった。
更に、表1の結果によれば、空隙率を50%一定とし、且つ空隙の深さを3μm一定として、空隙径と空隙の数を変化させた実験例2〜6の場合、実験例2では劣化率が大きく、また、実験例3〜6では、空隙径が大きくなるとともに最大出力密度が低下し、且つ劣化率が大きくなっている。特に空隙径が300μmの実験例6では、最大出力密度がより低下し、且つ劣化率がより大きくなっていることが分かる。尚、第2SDC層に空隙が形成されていない実験例7では、最大出力密度が更に大きく低下し、且つ劣化率も更に大きくなっていることが分かる。
空隙径を30μm一定とし、且つ空隙の深さを3μm一定として、空隙率と空隙の数を変化させた実験例8〜11の場合、空隙率が0.7%の実験例8では、最大出力密度は少し低下する程度であるが、劣化率は大きく低下している。また、実験例9〜11では、空隙率による最大出力密度の変化はほとんどないが、空隙率が大きくなるとともに劣化率が大きくなっている。特に空隙率が80%の実験例11では、最大出力密度はそれほど低下しないものの、劣化率がより大きくなっている。
空隙率を50%一定とし、且つ空隙径を30μm一定として、空隙の深さを変化させた実験例12〜15の場合、第2SDC層の厚さ(空隙の深さ)が0.8μmの実験例12では、最大出力密度は少し低下する程度であるが、劣化率はより大きくなっている。更に、実験例13〜15では、空隙が深くなるとともに最大出力密度がやや低下し、且つ劣化率が大きくなっている。特に空隙の深さが100μmの実験例15では、最大出力密度はそれほど低下しないものの、劣化率がより大きくなっている。
本発明の固体電解質形燃料電池の断面を示す模式図である。 実施例1の固体電解質形燃料電池の製造における未焼成積層体の断面を示す模式図である。 図2における未焼成第2反応防止層に横断面円形の貫通孔が設けられている様子を模式的に示す説明図である。 図2における未焼成第2反応防止層に横断面正方形の空隙化パターンが設けられている様子を模式的に示す説明図である。 図2における未焼成第2反応防止層に横断面格子状の空隙化パターンが設けられている様子を模式的に示す説明図である。 実施例1の固体電解質形燃料電池の製造において、未焼成積層体が一体焼成された積層体の第2反応防止層の一面側に未焼成空気極層が形成されたものの断面を示す模式図である。 図6における未焼成空気極層が焼成されてなる固体電解質形燃料電池101の断面を示す模式図である。 図7の固体電解質形燃料電池を用いた単セル102の一例の断面を示す模式図である。 図8の単セルが組み込まれたSOFCスタック103の一例の断面を示す模式図である。 発電性能評価用の試験体の断面を示す模式図である。 図10の試験体を用いて発電性能を評価するための試験装置の模式図である。
符号の説明
1;燃料極基板、2;固体電解質層、3;反応防止層、31;第1反応防止層、32;第2反応防止層、33;空隙、4;空気極層、41;凸部、1’;未焼成燃料極基板、2’;未焼成固体電解質層、31’;未焼成第1反応防止層、32’;未焼成第2反応防止層、331’;貫通孔、332’;空隙化パターン、4’;未焼成空気極層、41’;未焼成凸部、5;燃料ガスの流路を有する金属セパレータ、6;支燃性ガスの流路を有する金属セパレータ、7;シール部、81;試験電池用セパレータ、82;試験装置用シール部、831;外側のアルミナ管、832;内側のアルミナ管、84;アルミナ管用シール部、85;白金網、101;固体電解質形燃料電池、102;単セル、103;SOFCスタック。

Claims (8)

  1. 燃料極基板1と、該燃料極基板1の一面に設けられた固体電解質層2と、該固体電解質層2の一面に設けられた反応防止層3と、該反応防止層3の一面に設けられた空気極層4とを備える固体電解質形燃料電池において、
    該反応防止層3は該空気極層4の側に開口する空隙33を有し、該空気極層4は該反応防止層3の側に突出する凸部41を有し、且つ該空隙33と該凸部41とが嵌め合わされていることを特徴とする固体電解質形燃料電池。
  2. 上記反応防止層3の上記空隙33が形成されていない部分の気孔率が25%以下である請求項1に記載の固体電解質形燃料電池。
  3. 上記空隙33の径方向の最小寸法が10〜200μmである請求項1又は2に記載の固体電解質形燃料電池。
  4. 上記反応防止層3の空隙率が0.7〜70%である請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
  5. 上記空隙33の上記反応防止層3の厚さ方向における寸法が1〜100μmである請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
  6. 上記反応防止層3は、上記固体電解質層2の上記一面に設けられた第1反応防止層31と、該第1反応防止層31の表面に設けられた第2反応防止層32とからなり、該第2反応防止層32に、該第2反応防止層32を貫通する上記空隙33が形成されている請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池。
  7. 請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池の製造方法であって、
    未焼成燃料極基板1’の一面側に未焼成固体電解質層2’を形成し、その後、該未焼成固体電解質層2’の一面側に未焼成第1反応防止層31’を形成し、次いで、該未焼成第1反応防止層31’の表面に、貫通孔331’を有する未焼成第2反応防止層32’を形成して未焼成積層体を作製し、その後、該未焼成積層体を一体焼成し、次いで、該一体焼成により形成された反応防止層3の一面側に未焼成空気極層4’を形成し、その後、該未焼成空気極層4’を該一体焼成の温度より低温で焼成することを特徴とする固体電解質形燃料電池の製造方法。
  8. 請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の固体電解質形燃料電池の製造方法であって、
    未焼成燃料極基板1’の一面側に未焼成固体電解質層2’を形成し、その後、該未焼成固体電解質層2’の一面側に未焼成第1反応防止層31’を形成し、次いで、該未焼成第1反応防止層31’の表面に、空隙化剤を含有する空隙化パターン332’を備える未焼成第2反応防止層32’を形成して未焼成積層体を作製し、その後、該未焼成積層体を一体焼成し、次いで、該一体焼成により形成された反応防止層3の一面側に未焼成空気極層4’を形成し、その後、該未焼成空気極層4’を該一体焼成の温度より低温で焼成することを特徴とする固体電解質形燃料電池の製造方法。
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