JP2008287969A - 平板型固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

平板型固体酸化物形燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】性能の低下を防ぐことができる平板型固体酸化物形燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6の縁部は、傾斜抑制部材8および絶縁部材7を介して圧着される。これにより、セルを積層する際にバランスが崩れたりセルの構成要素に形状誤差が生じたりした場合であっても、セル燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6の縁部とが、傾斜抑制部材8または傾斜抑制部材8および絶縁部材7により支持されるので、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6とが相対的に傾くのを防ぐことが可能となり、結果として、燃料電池スタックの性能の低下を防ぐことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、平板型の単セルとこの単セルを収容するセパレータとを備えた平板型固体酸化物形燃料電池に関するものである。
平板型固体酸化物形燃料電池は、固体酸化物からなる平板状の電解質層と、この電解質層の表裏面にそれぞれ形成した空気極および燃料極とで単セルを形成し、燃料極と空気極に燃料ガスと酸化剤ガスをそれぞれ給排気する通路を有するセパレータと単セルとを交互に複数個積層して電気的に直列に接続することにより燃料電池セルスタックを形成し、上記通路を介して各単セルの各極に燃料ガスと酸化剤ガスを供給することにより発電を行うようにした燃料電池である。このような従来の平板型固体酸化物型燃料電池のセルスタックを図10に示す。
図10に示すように、平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、平板からなる電解質1、この電解質の一方の面に形成された平板からなる燃料極2、および電解質1の他方の面に形成された平板からなる空気極3から構成された燃料極支持型の単セル4と、単セル4を収容する凹部5aが形成された燃料極セパレータ5と、この燃料極セパレータ5と協働して単セル4を介装する空気極セパレータ6とを備え、これらを1組とするセルを複数組重ねて設けた構造を有する。
このような平板型固体酸化物形燃料電池スタックの1つのセルは、燃料極セパレータ5の凹部5aの底面に形成された燃料流路5b上に単セル4を燃料極2側から載置した後、この単セル4の空気極3に空気流路6aが当接するように空気極セパレータ6を配置することにより形成される。
このように形成された平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、次のように作用する。まず、水素等の燃料ガスG1は、燃料供給マニホールド(図示せず)から燃料極セパレータ5の燃料供給経路5cを通って燃料流路5bから燃料極2に供給される。一方、空気等の酸化剤ガスG2は、空気供給マニホールド(図示せず)から空気極セパレータ6の空気供給経路6bを通って空気流路6aから空気極3に供給される。このように燃料ガスG1および酸化剤ガスG2を所定の温度下において単セル4に供給すると、燃料極2と空気極3との間に起電力が発生する。燃料極2は、燃料極セパレータ5と電気的に接続され、空気極3は、空気極セパレータ6に接続されている。また、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6とは、それぞれ隣接するセルの燃料極セパレータ5または空気極セパレータ6に電気的に接続されている。したがって、平板型固体酸化物形燃料電池スタックの上端の空気極セパレータ6と下端の燃料極セパレータ5とを端子として電池回路を構成することにより、平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、所定の電圧レベルの電力を発生させることができる。
このような平板型固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、1つのセルの燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6とは、電気的に絶縁される必要がある。このため、従来では、図10に示すように、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6の縁部を空間的に離間した状態で配置することにより、それぞれを電気的に絶縁していた(例えば、非特許文献1参照。)。
水谷安伸、鵜飼健司、久田浩二、横山美鈴、永井恒輝、平川雅弘、折島寛、加島昭一、中塚豪、上荷広之、"1kW級SOFCシステムのフィールドテスト"、第14回SOFC研究発表会 講演要旨集、pp.2−5、2005年
しかしながら、従来では、それぞれの縁部を空間的に離間させることにより燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6とを電気的に絶縁させていたので、セルを積層する際にバランスが崩れたり、セルの構成要素の形状に誤差があったりすると、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6とが相対的に傾いてしまうことがあった。このように傾くと、隣接するセルや単セル4と、燃料極セパレータ5や空気極セパレータ6との電気的な接続が悪くなり、結果として、性能が低下してしまうことがあった。
そこで、本願発明は、性能の低下を防ぐことができる平板型固体酸化物形燃料電池を提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本発明に係る平板型固体酸化物形燃料電池は、平板型の固体酸化物からなる電解質と、この電解質の第1の面に設けられた燃料極と、電解質の第2の面に設けられた空気極とから構成され、電解質の少なくとも一方の面の一部が露出した単セルと、この単セルの燃料極側に配置され燃料極と電気的に接続された燃料極セパレータと、単セルの空気極側に配置され空気極と電気的に接続された空気極セパレータと、燃料極セパレータと空気極セパレータとの間、並びに、露出した電解質の一部と燃料極セパレータおよび空気極セパレータのうちの一方との間に亘って配置され、燃料極セパレータと空気極セパレータとを支持する傾斜抑制部材とを備えることを特徴とする。
上記平板型固体酸化物形燃料電池において、電解質は、第1の面の一部が露出し、傾斜抑制部材は、燃料極セパレータと空気極セパレータとの間、および、電解質の第1の面の一部と燃料極セパレータとの間に亘って配置されるようにしてもよい。ここで、傾斜抑制部材は、燃料極よりも薄く形成されるようにしてもよい。また、傾斜抑制部材は、燃料極よりも10μm薄く形成されるようにしてもよい。
また、上記平板型固体酸化物形燃料電池において、電解質は、第2の面の一部が露出し、傾斜抑制部材は、燃料極セパレータと空気極セパレータとの間、および、電解質の第2の面の一部と空気極セパレータとの間に亘って配置されるようにしてもよい。ここで、傾斜抑制部材は、燃料極よりも薄く形成されるようにしてもよい。
また、上記平板型固体酸化物形燃料電池において、電解質と傾斜抑制部材とは、ガラス系シール材およびロウ材の一方により接合されるようにしてもよい。
また、上記平板型固体酸化物形燃料電池において、傾斜抑制部材は、マイカおよびセラミックの一方から構成されるようにしてもよい。また、傾斜抑制部材は、金属および絶縁体から構成されるようにしてもよい。
本発明によれば、燃料極セパレータと空気極セパレータとの間、並びに、露出した電解質の一部と燃料極セパレータおよび空気極セパレータのうちの一方との間に亘って傾斜抑制部材を配置することにより、この傾斜抑制部材によって燃料極セパレータと空気極セパレータとが支持されるため、燃料極セパレータと空気極セパレータとが相対的に傾くことを防ぐことが可能となり、結果として、性能の低下を防ぐことができる。
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して、本発明に係る第1の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態において、図10を参照して背景技術の欄で説明した従来の平板型固体酸化物形燃料電池スタックと同等の構成要素については、同じ名称および符号を付して適宜説明を省略する。
図1に示すように、本実施の形態に係る平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、平板からなる電解質1、この電解質1の一方の面に形成された平板からなる燃料極2、および電解質1の他方の面に形成された平板からなる空気極3から構成された燃料極支持型の単セル4と、単セル4を収容する凹部5aが形成された燃料極セパレータ5と、この燃料極セパレータ5と協働して単セル4を介装する空気極セパレータ6と、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6との間に配設された絶縁部材7と、この絶縁部材7と空気極セパレータ6との間に配設された傾斜抑制部材8とを備え、これらを1組とするセルを単数または複数組重ねて設けた構造を有する。
燃料極支持型の単セル4は、一般に電解質1および燃料極2とがほぼ同等の平面形状を有するのに対して、空気極3が電解質1および燃料極2よりも小さい平面形状を有する。本実施の形態では、空気極3が電解質1の略中央部に配置されているので、電解質1の空気極3が配置された側の面は、縁部およびこの近傍が外部に露出した状態となっている。
燃料極セパレータ5は、板状の形状を有し、上面の略中央部が上面側から下面側に掘り込まれた凹部5aと、この凹部5aの底面に形成され燃料ガスを燃料極2に一様に供給するための流路を有する燃料流路5bと、この燃料流路5bと燃料極セパレータ5の一側面とを結ぶ貫通孔からなる燃料供給経路5cと、燃料流路5bと燃料極セパレータ5の一側面とを結ぶ貫通孔からなる燃料排出経路5dとを備える。ここで、燃料供給経路5cの上記一側面側の端部には、燃料供給マニホールド(図示せず)が接続され、この燃料供給マニホールドから燃料ガスが供給される。また、燃料排出経路5dの上記一側面側の端部には、燃料排出マニホールド(図示せず)が接続され、この燃料排出マニホールドから単セル4で未反応の燃料ガスが排出される。
空気極セパレータ6は、板状の形状を有し、下面に形成され酸化剤ガスを空気極3に一様に供給するための流路を有する空気流路6aと、この空気流路6aと空気極セパレータ6の一側面とを結ぶ貫通孔からなる空気供給経路6bとを備える。ここで、空気供給経路6bの上記一側面側の端部には、空気供給マニホールド(図示せず)が接続され、この空気供給マニホールドから空気等の酸化剤ガスが供給される。
絶縁部材7は、燃料極セパレータ5の平面形状と同等の形状を有し、略中央部には凹部5aに対応する開口が形成されている。このような絶縁部材7は、例えばマイカなど電気的に絶縁性を有する部材から構成される。
傾斜抑制部材8は、燃料極セパレータ5の平面形状に対応する平板の形状を有し、略中央部には電解質1の平面形状よりも小さくかつ空気極3の平面形状より大きな開口が形成されている。この傾斜抑制部材8は、例えば耐熱合金や耐熱ステンレス等の金属から構成され、空気極3よりも薄く形成される。具体的には、空気極3の厚さよりも10μm以上、好ましくは20μm以上薄く形成される。
このような平板型固体酸化物形燃料電池スタックの1つのセルは、次のように作成される。まず、燃料極セパレータ5の凹部5aの底面に形成された燃料流路5b上に、燃料極2を燃料流路5b側に向けた状態の単セル4を載置するとともに、燃料極セパレータ5の上面に絶縁部材7を載置する。このとき、絶縁部材7の上面は、電解質1の空気極3側の面と略同一平面上に位置した状態となる。また、上述したように、空気極3が電解質1よりも平面形状が小さいので、燃料極セパレータ5を凹部5aの側から見ると、電解質1の縁部およびこの近傍が外部に露出することとなる。
絶縁部材7を載置した後、露出した電解質1および絶縁部材7の上面に傾斜抑制部材8を載置する。上述したように、傾斜抑制部材8の略中央部には電解質1の平面形状よりも小さくかつ空気極3の平面形状より大きな開口が形成されており、この開口内に空気極3が位置するように、傾斜抑制部材8を配置する。このような状態で、電解質1と傾斜抑制部材8とを接合する。この接合は、例えばガラスシール材により行われる。この場合、電解質1および傾斜抑制部材8の少なくとも一方の、それぞれが対向する位置にガラスシール材を塗布することにより行うことができる。ガラスシール材としては、例えば、セルロース等のバインダ成分をテレビン等の有機溶剤に溶かしたバインダ液の中にガラス粉末を混合したものを用いることができる。このようなガラスシール材は、常温においてもある程度の接着能力を有するので、電解質1と傾斜抑制部材8とをより容易に接合することができる。
なお、電解質1と傾斜抑制部材8との接合はロウ材を用いたロウ付けにより行うようにしてもよい。ロウ付けによる接合は、接合強度が高いので、電解質1と傾斜抑制部材8とをより強固に接合することができる。
電解質1と傾斜抑制部材8とを接合した後、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6とを圧着する。具体的には、空気極セパレータ6の空気流路6aが形成された面と傾斜抑制部材8とを対向させた状態から、空気極セパレータ6を燃料極セパレータ5に押圧することにより、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6とを圧着する。これにより、燃料極2側が燃料極セパレータ5により、空気極3側が空気極セパレータ6により、それぞれ電解質1側に押圧されることによって単セル4が燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6との間に保持された1つのセルが生成される。
このとき、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6の縁部は、傾斜抑制部材8および絶縁部材7を介して圧接される。これにより、セルを積層する際にバランスが崩れたりセルの構成要素に形状誤差が生じたりした場合であっても、セル燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6の縁部とが、傾斜抑制部材8および絶縁部材7により支持されるので、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6とが相対的に傾くのを防ぐことが可能となり、結果として、燃料電池スタックの性能の低下を防ぐことができる。
空気極セパレータ6を燃料極セパレータ5側に押圧すると、空気極セパレータ6の空気流路6aが空気極3にめり込むように変形する。このため、傾斜抑制部材8が空気極よりも厚く形成されていると、空気極セパレータ6を燃料極セパレータ5側に押圧したときに、傾斜抑制部材8が電解質1を過度に押圧し、場合によっては、電解質1を破損するおそれがある。そこで、本実施の形態では、傾斜抑制部材8を空気極3よりも薄く形成する。これにより、空気極セパレータ6を燃料極セパレータ5側に押圧しても、電解質1を破損せずに空気極流路6aと空気極3とを密着させることが可能となるので、空気極流路6aと空気極3とを電気的に強固に接続することができ、結果として、燃料電池スタックの性能の低下を防ぐことができる。
また、本実施の形態において、傾斜抑制部材8は、変形しやすい金属から構成されるため、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6とが相対的に傾いた場合にこの傾きを吸収することが可能なので、空気極流路6aと空気極3とを電気的に強固に接続することができ、結果として、燃料電池スタックの性能の低下を防ぐことができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明に係る第2の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態は、第1の実施の形態において、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6との間に傾斜抑制部材8のみを設けたものである。したがって、第1の実施の形態と同等の構成要素については、同じ名称および符号を付して適宜説明を省略する。
図2に示すように、本実施の形態に係る平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、電解質1の一方の面に燃料極2、他方の面に空気極3が設けられた燃料極支持型の単セル4と、単セル4を収容する凹部5aが形成された燃料極セパレータ5と、この燃料極セパレータ5と協働して単セル4を介装する空気極セパレータ6と、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6との間に配設された傾斜抑制部材8とを備え、これらを1組とするセルを単数または複数組重ねて設けた構造を有する。
傾斜抑制部材8は、燃料極セパレータ5の平面形状に対応する平板の形状を有し、略中央部には電解質1の平面形状よりも小さくかつ空気極3の平面形状より大きな開口が形成されている。このような傾斜抑制部材8は、例えばマイカやセラミック等の絶縁材料から構成され、空気極3よりも薄く形成される。具体的には、空気極3の厚さよりも10μm以上、好ましくは20μm以上薄く形成される。
このような平板型固体酸化物形燃料電池スタックの1つのセルは、次のように作成される。まず、燃料極セパレータ5の凹部5aの底面に形成された燃料流路5b上に、燃料極2を燃料流路5b側に向けた状態の単セル4を載置する。このとき、燃料極セパレータ5の上面は、電解質1の燃料極2側の面と略同一平面上に位置した状態となる。
単セル4を載置した後、露出した電解質1および燃料極セパレータ5の上面に傾斜抑制部材8を載置する。上述したように、傾斜抑制部材8の略中央部には電解質1の平面形状よりも小さくかつ燃料極2の平面形状より大きな開口が形成されており、この開口内に燃料極2が位置するように、傾斜抑制部材8を配置する。このような状態で、電解質1と傾斜抑制部材8とを接合する。この接合は、第1の実施の形態と同様、ガラスシール材やロウ材により行われる。
電解質1と傾斜抑制部材8とを接合した後、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6とを圧着する。具体的には、空気極セパレータ6の空気流路6aが形成された面と傾斜抑制部材8とを対向させた状態から、空気極セパレータ6を燃料極セパレータ5に押圧することにより、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6とを圧着する。これにより、燃料極2側が燃料極セパレータ5により、空気極3側が空気極セパレータ6により、それぞれ電解質1側に押圧されることによって単セル4が燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6との間に保持された1つのセルが生成される。
このとき、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6の縁部は、傾斜抑制部材8を介して圧接される。これにより、セルを積層する際にバランスが崩れたりセルの構成要素に形状誤差が生じたりした場合であっても、セル燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6の縁部とが、傾斜抑制部材8により支持されるので、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6とが相対的に傾くのを防ぐことが可能となり、結果として、燃料電池スタックの性能の低下を防ぐことができる。
空気極セパレータ6を燃料極セパレータ5側に押圧して接合すると、空気極セパレータ6の空気極流路6aが空気極3にめり込むように変形する。このため、傾斜抑制部材8が空気極よりも厚く形成されていると、空気極セパレータ6を燃料極セパレータ5側に押圧したときに、傾斜抑制部材8が電解質1を過度に押圧し、場合によっては、電解質1を破損するおそれがある。そこで、本実施の形態では、傾斜抑制部材8を空気極3よりも薄く形成する。これにより、空気極セパレータ6を燃料極セパレータ5側に押圧しても、電解質1を破損せずに空気極流路6aと空気極3とを密着させることが可能となるので、空気極流路6aと空気極3とを電気的に強固に接続することができ、結果として、燃料電池スタックの性能の低下を防ぐことができる。
また、本実施の形態において、傾斜抑制部材8にマイカを用いた場合、このマイカは電解質1の一般的な構成材料であるセラミックよりも脆いため、電解質1が破損するのを防ぐことができる。
また、本実施の形態において、傾斜抑制部材8にセラミックを用いた場合、電解質1が一般的にセラミックにより構成されるため、傾斜抑制部材8に電解質1と同等の熱膨張係数を有する材料を容易に選択することができる。また、このような電解質1と同等の熱膨張係数を有する材料を用いることにより電解質1や傾斜抑制部材8が破損することを防ぐことができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明に係る第3の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態は、空気極支持型の単セル4’を有するものである。したがって、本実施の形態において、第1,第2の実施の形態と同等の構成要素については、同じ名称および符号を付して適宜説明を省略する。
図3に示すように、本実施の形態に係る平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、平板からなる電解質1’、この電解質1’の一方の面に形成された平板からなる燃料極2’、および電解質1’の他方の面に形成された平板からなる空気極3’から構成された空気極支持型の単セル4’と、単セル4’を収容する凹部11aが形成された空気極セパレータ11と、この空気極セパレータ11と協働して単セル4’を介装する燃料極セパレータ12と、空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12との間に配設された絶縁部材13と、この絶縁部材13と燃料極セパレータ12との間に配設された傾斜抑制部材14とを備え、これらを1組とするセルを単数または複数組重ねて設けた構造を有する。
空気極支持型の単セル4’は、一般に電解質1’および空気極3’とがほぼ同等の平面形状を有するのに対して、燃料極2’が電解質1’および空気極3’よりも小さい平面形状を有する。本実施の形態では、燃料極2’が電解質1’の略中央部に配置されているので、電解質1’の燃料極2’が配置された側の面は、縁部およびこの近傍が外部に露出した状態となっている。
空気極セパレータ11は、板状の形状を有し、上面の略中央部が上面側から下面側に掘り込まれた凹部11aと、この凹部11aの底面に形成され酸化剤ガスを空気極3’に一様に供給するための流路を有する空気流路11bと、この空気流路11bと空気極セパレータ11の一側面とを結ぶ貫通孔からなる空気供給経路11cと、空気流路11bと空気極セパレータ11の一側面とを結ぶ貫通孔からなる空気排出経路11dとを備える。ここで、空気供給経路11cの上記一側面側の端部には、空気供給マニホールド(図示せず)が接続され、この空気供給マニホールドから酸化剤ガスが供給される。また、空気排出経路11dの上記一側面側の端部には、空気排出マニホールド(図示せず)が接続され、この空気排出マニホールドから単セル4’で未反応の酸化剤ガスが排出される。
燃料極セパレータ12は、板状の形状を有し、下面に形成され燃料ガスを燃料極2’に一様に供給するための流路を有する燃料流路12aと、この燃料流路12aと燃料極セパレータ12の一側面とを結ぶ貫通孔からなる燃料供給経路12bとを備える。なお、燃料極セパレータ12には、燃料流路12aと燃料極セパレータ12の一側面とを結ぶ貫通孔からなる燃料排出経路(図示せず)も設けられている。ここで、燃料供給経路12bの上記一側面側の端部には、燃料供給マニホールド(図示せず)が接続され、この燃料供給マニホールドから燃料ガスが供給される。また、燃料排出経路の上記一側面側の端部には、燃料排出マニホールド(図示せず)が接続され、この燃料排出マニホールドから単セル4’で未反応の燃料ガスが排出される。
絶縁部材13は、空気極セパレータ11の平面形状と同等の形状を有し、略中央部には凹部11aに対応する開口が形成されている。このような絶縁部材13は、例えばマイカなど電気的に絶縁性を有する部材から構成される。
傾斜抑制部材14は、空気極セパレータ11の平面形状に対応する平板の形状を有し、略中央部には電解質1’の平面形状よりも小さくかつ燃料極2’の平面形状より大きな開口が形成されている。このような傾斜抑制部材14は、例えば耐熱合金や耐熱ステンレス等の金属から構成され、燃料極2’よりも薄く形成される。具体的には、燃料極2’の厚さよりも10μm以上、好ましくは20μm以上薄く形成される。
このような平板型固体酸化物形燃料電池スタックの1つのセルは、次のように作成される。まず、空気極セパレータ11の凹部11aの底面に形成された空気流路11b上に、空気極3’を空気流路11b側に向けた状態の単セル4’を載置するとともに、空気極セパレータ11の上面に絶縁部材13を載置する。このとき、絶縁部材13の上面は、電解質1’の燃料極2’側の面と略同一平面上に位置した状態となる。また、上述したように、燃料極2’が電解質1’よりも平面形状が小さいので、燃料極セパレータ5を凹部5aの側から見ると、電解質1の縁部およびこの近傍が外部に露出することとなる。
絶縁部材13を載置した後、露出した電解質1’および絶縁部材13の上面に傾斜抑制部材14を載置する。上述したように、傾斜抑制部材14の略中央部には電解質1’の平面形状よりも小さくかつ燃料極2’の平面形状より大きな開口が形成されており、この開口内に燃料極2’が位置するように、傾斜抑制部材14を配置する。このような状態で、電解質1’と傾斜抑制部材14とを接合する。この接合は、例えばガラスシール材により行われる。この場合、電解質1’および傾斜抑制部材14の少なくとも一方の、それぞれが対向する位置にガラスシール材を塗布することにより行うことができる。この接合は、第1の実施の形態と同様、ガラスシール材やロウ材により行われる。
電解質1’と傾斜抑制部材14とを接合した後、空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12とを圧着する。具体的には、燃料極セパレータ12の燃料流路12aが形成された面と傾斜抑制部材14とを対向させた状態から、燃料極セパレータ12を空気極セパレータ11に押圧することにより、空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12とを圧着する。これにより、燃料極2’側が空気極セパレータ11により、空気極3’側が燃料極セパレータ12により、それぞれ電解質1’側に押圧されることによって単セル4’が空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12との間に保持された1つのセルが生成される。
このとき、空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12の縁部は、傾斜抑制部材14および絶縁部材13を介して圧接される。これにより、セルを積層する際にバランスが崩れたりセルの構成要素に形状誤差が生じたりした場合であっても、セル空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12の縁部とが、傾斜抑制部材14または傾斜抑制部材14および絶縁部材13により支持されるので、空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12とが相対的に傾くのを防ぐことが可能となり、結果として、燃料電池スタックの性能の低下を防ぐことができる。
燃料極セパレータ12を空気極セパレータ11側に押圧して圧着すると、燃料極セパレータ12の燃料流路12aが空気極3’にめり込むように変形する。このため、傾斜抑制部材14が空気極よりも厚く形成されていると、燃料極セパレータ12を空気極セパレータ11側に押圧したときに、傾斜抑制部材14が電解質1’を過度に押圧し、場合によっては、電解質1’を破損するおそれがある。そこで、本実施の形態では、傾斜抑制部材14を空気極3’よりも薄く形成する。これにより、燃料極セパレータ12を空気極セパレータ11側に押圧して圧着することにより、電解質1’を破損せずに燃料流路12aと空気極3’とを密着させることが可能となるので、燃料流路12aと空気極3’とを電気的に強固に接続することができ、結果として、燃料電池スタックの性能の低下を防ぐことができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明に係る第4の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態は、第3の実施の形態において、空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12との間に傾斜抑制部材14のみを設けたものである。したがって、第3の実施の形態と同等の構成要素については、同じ名称および符号を付して適宜説明を省略する。
図4に示すように、本実施の形態に係る平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、電解質1’の一方の面に燃料極2’、他方の面に空気極3’が形成された平板からなる空気極3’から構成された空気極支持型の単セル4’と、単セル4’を収容する凹部11aが形成された空気極セパレータ11と、この空気極セパレータ11と協働して単セル4’を介装する燃料極セパレータ12と、空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12との間に配設された傾斜抑制部材14とを備え、これらを1組とするセルを単数または複数組重ねて設けた構造を有する。
傾斜抑制部材14は、空気極セパレータ11の平面形状に対応する平板の形状を有し、略中央部には電解質1’の平面形状よりも小さくかつ燃料極2’の平面形状より大きな開口が形成されている。このような傾斜抑制部材14は、例えばマイカやセラミック等の絶縁材料から構成され、燃料極2’よりも薄く形成される。具体的には、燃料極2’の厚さよりも10μm以上、好ましくは20μm以上薄く形成される。
このような平板型固体酸化物形燃料電池スタックの1つのセルは、次のように作成される。まず、空気極セパレータ11の凹部11aの底面に形成された空気流路11b上に、空気極3’を空気流路11b側に向けた状態の単セル4’を載置する。このとき、空気極セパレータ11の上面は、電解質1’の燃料極2’側の面と略同一平面上に位置した状態となる。
単セル4’を載置した後、電解質1’および空気極セパレータ11の上面に傾斜抑制部材14を載置する。上述したように、傾斜抑制部材14の略中央部には電解質1’の平面形状よりも小さくかつ燃料極2’の平面形状より大きな開口が形成されており、この開口内に空気極3’が位置するように、傾斜抑制部材14を配置する。このような状態で、電解質1’と傾斜抑制部材14とを接合する。この接合は、第4の実施の形態と同様、ガラスシール材やロウ材により行われる。
電解質1’と傾斜抑制部材14とを接合した後、空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12とを圧着する。具体的には、燃料極セパレータ12の燃料流路12aが形成された面と傾斜抑制部材14とを対向させた状態から、燃料極セパレータ12を空気極セパレータ11に押圧することにより、空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12とを圧着する。これにより、空気極3’側が空気極セパレータ11により、燃料極2’側が燃料極セパレータ12により、それぞれ電解質1’側に押圧されることによって単セル4’が空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12との間に保持された1つのセルが生成される。
このとき、空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12の縁部は、傾斜抑制部材14を介して圧接される。これにより、セルを積層する際にバランスが崩れたりセルの構成要素に形状誤差が生じたりした場合であっても、セル空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12の縁部とが、傾斜抑制部材14により支持されるので、空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12とが相対的に傾くのを防ぐことが可能となり、結果として、燃料電池スタックの性能の低下を防ぐことができる。
燃料極セパレータ12を空気極セパレータ11側に押圧して圧着すると、燃料極セパレータ12の燃料流路12aが燃料極2’にめり込むように変形する。このため、傾斜抑制部材14が空気極よりも厚く形成されていると、燃料極セパレータ12を空気極セパレータ11側に押圧したときに、傾斜抑制部材14が電解質1’を過度に押圧し、場合によっては、電解質1’を破損するおそれがある。そこで、本実施の形態では、傾斜抑制部材14を燃料極2’よりも薄く形成する。これにより、燃料極セパレータ12を空気極セパレータ11側に押圧しても、電解質1’を破損せずに空気極流路6aと燃料極2’とを密着させることが可能となるので、空気極流路6aと燃料極2’とを電気的に強固に接続することができ、結果として、燃料電池スタックの性能の低下を防ぐことができる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明に係る第5の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態は、第1の実施の形態における燃料極支持型の単セル4の代わりに電解質支持型の単セル4”を用いたものである。したがって、本実施の形態において、第1の実施の形態と同等の構成要素については、同じ名称および符号を付して適宜説明を省略する。
図5に示すように、本実施の形態に係る平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、平板からなる電解質1”、この電解質1の一方の面に形成された平板からなる燃料極2”、および電解質1”の他方の面に形成された平板からなる空気極3”から構成された電解質支持型の単セル4”と、単セル4”を収容する凹部5aが形成された燃料極セパレータ5と、この燃料極セパレータ5と協働して単セル4”を介装する空気極セパレータ6と、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6との間に配設された絶縁部材7と、この絶縁部材7と空気極セパレータ6との間に配設された傾斜抑制部材8とを備え、これらを1組とするセルを単数または複数組重ねて設けた構造を有する。
電解質支持型の単セル4”は、一般に燃料極2”と空気極3”が電解質1”よりも小さい平面形状を有する。本実施の形態では、燃料極2”と空気極3”が電解質1”の略中央部に配置されているので、電解質1の両面は、縁部およびこの近傍が外部に露出した状態となっている。
傾斜抑制部材8は、燃料極セパレータ5の平面形状に対応する平板の形状を有し、略中央部には電解質1”の平面形状よりも小さくかつ空気極3”の平面形状より大きな開口が形成されている。この傾斜抑制部材8は、例えば耐熱合金や耐熱ステンレス等の金属から構成され、空気極3”よりも薄く形成される。具体的には、空気極3”の厚さよりも10μm以上、好ましくは20μm以上薄く形成される。
このような平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、第1の実施の形態と同等の方法により作製される。このように、電解質支持型の単セル4”を用いた場合においても、第1の実施の形態と同等の効果を得ることができる。
[第6の実施の形態]
次に、本発明に係る第5の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態は、第2の実施の形態における燃料極支持型の単セル4の代わりに電解質支持型の単セル4”を用いたものである。したがって、本実施の形態において、第2,第5の実施の形態と同等の構成要素については、同じ名称および符号を付して適宜説明を省略する。
図6に示すように、本実施の形態に係る平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、電解質1”の一方の面に燃料極2”、他方の面に空気極3”が形成された電解質支持型の単セル4”と、単セル4”を収容する凹部5aが形成された燃料極セパレータ5と、この燃料極セパレータ5と協働して単セル4”を介装する空気極セパレータ6と、燃料極セパレータ5と空気極セパレータ6との間に配設された傾斜抑制部材8とを備え、これらを1組とするセルを単数または複数組重ねて設けた構造を有する。
傾斜抑制部材8は、燃料極セパレータ5の平面形状に対応する平板の形状を有し、略中央部には電解質1”の平面形状よりも小さくかつ空気極3”の平面形状より大きな開口が形成されている。このような傾斜抑制部材8は、例えばマイカやセラミック等の絶縁材料から構成され、空気極3”よりも薄く形成される。具体的には、空気極3”の厚さよりも10μm以上、好ましくは20μm以上薄く形成される。
このような平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、第2の実施の形態と同等の方法により作製される。このように、電解質支持型の単セル4”を用いた場合においても、第2の実施の形態と同等の効果を得ることができる。
[第7の実施の形態]
次に、本発明に係る第7の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態は、第3の実施の形態における空気極支持型の単セル4’の代わりに電解質支持型の単セル4”を用いたものである。したがって、本実施の形態において、第3,第5の実施の形態と同等の構成要素については、同じ名称および符号を付して適宜説明を省略する。
図7に示すように、本実施の形態に係る平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、電解質1”の一方の面に燃料極2”、他方の面に空気極3”が形成された電解質支持型の単セル4”と、単セル4”を収容する凹部11aが形成された空気極セパレータ11と、この空気極セパレータ11と協働して単セル4”を介装する燃料極セパレータ12と、空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12との間に配設された絶縁部材13と、この絶縁部材13と燃料極セパレータ12との間に配設された傾斜抑制部材14とを備え、これらを1組とするセルを単数または複数組重ねて設けた構造を有する。
傾斜抑制部材14は、空気極セパレータ11の平面形状に対応する平板の形状を有し、略中央部には電解質1”の平面形状よりも小さくかつ燃料極2”の平面形状より大きな開口が形成されている。このような傾斜抑制部材14は、例えば耐熱合金や耐熱ステンレス等の金属から構成され、燃料極2”よりも薄く形成される。具体的には、燃料極2”の厚さよりも10μm以上、好ましくは20μm以上薄く形成される。
このような平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、第3の実施の形態と同等の方法により作製される。このように、電解質支持型の単セル4”を用いた場合においても、第3の実施の形態と同等の効果を得ることができる。
[第8の実施の形態]
次に、本発明に係る第8の実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態は、第4の実施の形態における空気極支持型の単セル4’の代わりに電解質支持型の単セル4”を用いたものである。したがって、本実施の形態において、第4,第5の実施の形態と同等の構成要素については、同じ名称および符号を付して適宜説明を省略する。
図8に示すように、本実施の形態に係る平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、電解質1”の一方の面に燃料極2”、他方の面に空気極3”が形成された電解質支持型の単セル4”と、単セル4”を収容する凹部11aが形成された空気極セパレータ11と、この空気極セパレータ11と協働して単セル4”を介装する燃料極セパレータ12と、空気極セパレータ11と燃料極セパレータ12との間に配設された傾斜抑制部材14とを備え、これらを1組とするセルを単数または複数組重ねて設けた構造を有する。
傾斜抑制部材14は、空気極セパレータ11の平面形状に対応する平板の形状を有し、略中央部には電解質1”の平面形状よりも小さくかつ燃料極2”の平面形状より大きな開口が形成されている。このような傾斜抑制部材14は、例えばマイカやセラミック等の絶縁材料から構成され、燃料極2”よりも薄く形成される。具体的には、燃料極2”の厚さよりも10μm以上、好ましくは20μm以上薄く形成される。
このような平板型固体酸化物形燃料電池スタックは、第4の実施の形態と同等の方法により作製される。このように、電解質支持型の単セル4”を用いた場合においても、第3の実施の形態と同等の効果を得ることができる。
[実施例]
次に、本発明の実施例について説明する。本実施例は、第1の実施の形態に基づくものであり、各構成要素の材料および形状は以下の通りである。
電解質1には、スカンジアおよびイットリアで安定化させアルミナを添加したジルコニア系電解質からなり、厚さ15〜30μmに形成したものを用いた。
燃料極2には、YSZ,DGC,SDCなどで熱膨張係数を調整したニッケル系材料から構成され、厚さ1.0〜1.5mmに形成したものを用いた。
空気極3には、ランタン鉄系カソードから構成され、厚さ40μmに形成したものを用いた。
このような構成の燃料極支持型の単セル4に対して、耐熱合金または耐熱ステンレス(金属)からなり厚さ30μmと50μmの2つの傾斜抑制部材8を用意し、温度を800℃、燃料ガスを水素(燃料利用率60%)、酸化剤ガスを空気、厚さ30μmの場合の電流を0.25Acm2、厚さ50μmの場合の電流を0.1Acm2という条件において、セル電圧を測定した。この測定結果を図9に示す。この図9において、縦軸はセル電圧、横軸は経過時間、符号aは厚さ30μmの傾斜抑制部材8を用いた場合、符号bは厚さ50μmの傾斜抑制部材8を用いた場合をそれぞれ示している。
図9に示すように、傾斜抑制部材8に、空気極3より10μm厚いものを用いた場合(符号b)よりも、空気極3より10μm薄いものを用いた場合の方が、電流を多く流すことができ、かつ、電圧の維持性もよいことが確認された。
本発明は、平板型固体酸化物形燃料電池に適用することができる。
本発明の燃料極支持型の単セルを有する平板型固体酸化物形燃料電池スタックの構成を示す断面図である。 本発明の燃料極支持型の単セルを有する他の平板型固体酸化物形燃料電池スタックの構成を示す断面図である。 本発明の空気極支持型の単セルを有する平板型固体酸化物形燃料電池スタックの構成を示す断面図である。 本発明の空気極支持型の単セルを有する他の平板型固体酸化物形燃料電池スタックの構成を示す断面図である。 本発明の電解質自立膜型の単セルを有する平板型固体酸化物形燃料電池スタックの構成を示す断面図である。 本発明の電解質自立膜型の単セルを有する平板型固体酸化物形燃料電池スタックの構成を示す断面図である。 本発明の電解質自立膜型の単セルを有する平板型固体酸化物形燃料電池スタックの構成を示す断面図である。 本発明の電解質自立膜型の単セルを有する平板型固体酸化物形燃料電池スタックの構成を示す断面図である。 傾斜抑制部材の厚さとセル電圧の実験結果を示すグラフである。 従来の平板型固体酸化物形燃料電池スタックの構成を示す断面図である。
符号の説明
1,1’,1”…電解質、2,2’,2”…燃料極、3,3’、3”…空気極、4,4’、4”…単セル、5…燃料極セパレータ、5a…凹部、5b…燃料流路、5c…燃料供給経路、5d…燃料排出経路、6…空気極セパレータ、6a…空気経路、6b…空気供給経路、7…絶縁部材、8…傾斜抑制部材、11…空気極セパレータ、11a…凹部、11b…空気流路、11c…空気供給経路、11d…空気排出経路、12…燃料極セパレータ、12a…燃料経路、12b…燃料供給経路、13…絶縁部材、14…傾斜抑制部材。

Claims (9)

  1. 平板型の固体酸化物からなる電解質と、この電解質の第1の面に設けられた燃料極と、前記電解質の第2の面に設けられた空気極とから構成され、前記電解質の少なくとも一方の面の一部が露出した単セルと、
    この単セルの燃料極側に配置され前記燃料極と電気的に接続された燃料極セパレータと、
    前記単セルの空気極側に配置され前記空気極と電気的に接続された空気極セパレータと、
    前記燃料極セパレータと前記空気極セパレータとの間、並びに、露出した前記電解質の一部と前記燃料極セパレータおよび前記空気極セパレータのうちの一方との間に亘って配置され、前記燃料極セパレータと前記空気極セパレータとを支持する傾斜抑制部材と
    を備えることを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池。
  2. 前記電解質は、前記第1の面の一部が露出し、
    前記傾斜抑制部材は、前記燃料極セパレータと前記空気極セパレータとの間、および、前記電解質の前記第1の面の一部と前記燃料極セパレータとの間に亘って配置される
    ことを特徴とする請求項1記載の平板型固体酸化物形燃料電池。
  3. 前記傾斜抑制部材は、前記燃料極よりも薄く形成される
    ことを特徴とする請求項2記載の平板型固体酸化物形燃料電池。
  4. 前記傾斜抑制部材は、前記燃料極よりも10μm薄く形成される
    ことを特徴とする請求項3記載の平板型固体酸化物形燃料電池。
  5. 前記電解質は、前記第2の面の一部が露出し、
    前記傾斜抑制部材は、前記燃料極セパレータと前記空気極セパレータとの間、および、前記電解質の前記第2の面の一部と前記空気極セパレータとの間に亘って配置される
    ことを特徴とする請求項1記載の平板型固体酸化物形燃料電池。
  6. 前記傾斜抑制部材は、前記燃料極よりも薄く形成される
    ことを特徴とする請求項5記載の平板型固体酸化物形燃料電池。
  7. 前記電解質と前記傾斜抑制部材とは、ガラス系シール材およびロウ材の一方により接合される
    ことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の平板型固体酸化物形燃料電池。
  8. 前記傾斜抑制部材は、マイカおよびセラミックの一方から構成される
    ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の平板型固体酸化物形燃料電池。
  9. 前記傾斜抑制部材は、金属および絶縁体から構成される
    ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の平板型固体酸化物形燃料電池。
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