JP4737052B2 - 内燃機関の停止位置制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関の停止位置制御装置に係り、特に、車両が一時的に停止した際に、内燃機関の停止および再始動を自動的に行う制御が適用された内燃機関を制御する装置として好適な内燃機関の停止位置制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、車両が一時的に停止した際に、内燃機関の停止および再始動を自動的に行う制御(エコラン制御)を実行するエンジンの始動装置が開示されている。この従来の装置は、次回の再始動を円滑に行えるようにすべく、燃料供給を停止するエンジン回転数を制御することにより、内燃機関の自動停止時のピストン停止位置(クランク停止位置)の適正化を図るというものである。
また、例えば特許文献2には、内燃機関の気筒間ばらつきに起因して、自動停止時のクランク停止位置がばらつくのを回避すべく、アイドルストップを行う際の燃料カット気筒を特定の気筒に固定するという技術が開示されている。
特開2004−293444号公報 特開2006−104955号公報 特開2005−282538号公報
しかしながら、上記特許文献2の技術のように、内燃機関の自動停止時に燃焼カットを実施する気筒さえ固定すれば、自動停止時のクランク停止位置が精度良く安定して、内燃機関の再始動性が良好なものになるというものではない。すなわち、上記従来の技術は、内燃機関の気筒間ばらつきの影響を考慮して、自動停止後に良好な再始動性を確保するうえで、未だ改良の余地を残すものであった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、内燃機関の停止および再始動を自動的に行う制御が適用された内燃機関において、気筒間のばらつきを考慮しつつ、自動停止後に良好な再始動性を確保し得る内燃機関の停止位置制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、内燃機関の燃焼を停止する燃焼カット回転数を制御することにより所定の気筒のクランク停止位置を制御するものであって、
内燃機関の自動停止時に、目標クランク停止位置に向けてクランク停止位置が制御された停止頻度を気筒毎に取得する停止頻度取得手段と、
取得された前記停止頻度に応じて、目標クランク停止位置に向けてクランク停止位置を制御するターゲット気筒を変更するターゲット気筒設定手段と、
を備え
前記ターゲット気筒設定手段は、前記停止頻度が低い気筒を前記ターゲット気筒に設定することを特徴とする。
また、第の発明は、第の発明において、前記ターゲット気筒設定手段は、前記停止頻度の気筒間の差が比較的小さくなった場合には、全気筒を前記ターゲット気筒に設定することを特徴とする。
また、第の発明は、内燃機関の燃焼を停止する燃焼カット回転数を制御することにより所定の気筒のクランク停止位置を制御するものであって、
一定の燃焼カット回転数に制御された際のクランク停止位置のばらつきを気筒毎に検出する停止位置ばらつき検出手段と、
検出されたクランク停止位置の前記ばらつきが小さな気筒を、目標クランク停止位置に向けてクランク停止位置を制御するターゲット気筒に設定するターゲット気筒設定手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第の発明は、内燃機関の燃焼を停止する燃焼カット回転数を制御することにより所定の気筒のクランク停止位置を制御するものであって、
内燃機関のクランク軸への入力となるフリクションを算出するフリクションモデルと、
内燃機関のクランク角度情報に基づいて、前記フリクションモデルを学習するフリクション学習手段と、
前記フリクションを含む所定のパラメータに基づいて、クランク停止位置の推定値を取得するクランク位置推定手段と、
内燃機関の自動停止時に、目標クランク停止位置に向けてクランク停止位置が制御された停止頻度を気筒毎に取得する停止頻度取得手段と、
取得された前記停止頻度に応じて、目標クランク停止位置に向けてクランク停止位置を制御するターゲット気筒を変更するターゲット気筒設定手段と、
を備え、
前記フリクションを含む前記所定のパラメータに基づいて、随時更新される前記ターゲット気筒に対応する燃焼カット回転数の目標値を算出する目標燃焼カット回転数算出手段を更に備えることを特徴とする。
また、第の発明は、第の発明において、前記ターゲット気筒の更新前後の燃焼カット回転数の変化量と、当該燃焼カット回転数の変化に伴うクランク停止位置の変化量との関係に基づいて、燃焼カット回転数の制御感度を取得する制御感度取得手段を更に備え、
前記目標燃焼カット回転数算出手段は、前記制御感度が所定の許容レベルを超える場合には、複数回に分けて当該目標値の補正を実行することを特徴とする。
また、第の発明は、第の発明において、車両の現在地が高地であるか否かを判定する高地判定手段と、
前記高地判定手段により高地であると判定された場合には、クランク停止位置の前記推定値と実測値との誤差がなくなるように、前記燃焼カット回転数を補正する燃焼カット回転数補正手段とを更に備え、
前記燃焼カット回転数補正手段は、前記制御感度を前記燃焼カット回転数の補正に反映させることを特徴とする。
また、第の発明は、第1または第2の発明において、前記停止頻度が所定回数に達した場合に、前記ターゲット気筒の選定に用いる情報をリセットする選定情報リセット手段を更に備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、停止頻度に基づいてターゲット気筒が決定されるため、クランク停止位置制御の精度を確保したうえで、確実な当該クランク停止位置制御を実施することができる。これにより、自動停止後に良好な再始動性を確保することができる。また、本発明によれば、停止頻度の低い気筒、すなわち、内燃機関の劣化度合いの小さな気筒がターゲット気筒に設置されることになる。このため、本発明によれば、特定の気筒のみが大きく劣化してしまうのを回避することができる。これにより、全気筒でみた場合にクランク停止位置の制御精度を良好に確保することが可能となり、自動停止後に良好な再始動性を確保することができる。
の発明によれば、クランク停止位置制御の精度に影響を与える気筒の劣化度合いが全筒で均一化されたと判断できる場合に、つまり、クランク停止位置制御の精度が良好に確保された状態としたうえで、自動停止時に内燃機関の停止までに要する時間を好適に短縮させることが可能となる。
の発明によれば、目標クランク停止位置に対するクランク停止位置のばらつき情報に基づいて、クランク停止位置の制御性の高い気筒を精度よく判別することが可能となる。
第4の発明によれば、停止頻度に基づいてターゲット気筒が決定されるため、クランク停止位置制御の精度を確保したうえで、確実な当該クランク停止位置制御を実施することができる。これにより、自動停止後に良好な再始動性を確保することができる。また、第2の発明によれば、そのような効果を、フリクション等のクランク停止位置の精度に影響する要因ごとの影響が個別に考慮されたシステムを用いて良好に得ることができる。また、本発明によれば、最新のターゲット気筒における燃焼カット回転数の目標値を、随時更新されるフリクションの学習結果を反映させた状態で取得することができる。
の発明によれば、制御感度が高いような場合に、フリクションの誤学習に起因して燃焼カット回転数が一度に大きく補正されることによってクランク停止位置が大きくずれてしまうのを回避することができる。フリクションが誤学習されたかどうかは、その学習結果が反映された新たな燃焼カット回転数を用いて何回かの自動停止を行った結果から判明するものである。従って、制御感度が高い場合に本発明の手法を用いることにより、フリクションの学習結果に引きずられて、燃焼カット回転数が誤学習されるのを回避(予防)することができる。
の発明によれば、発生したクランク停止位置の誤差を短時間で収束できるように、燃焼カット回転数を適切に補正することができ、これにより、クランク停止位置制御の精度を確保することができる。
の発明によれば、停止回数が所定回数に達した場合に、その後の自動停止時における気筒毎の停止頻度の傾向を適切に取得し易くすることができる。
実施の形態1.
[実施の形態1の装置の構成]
図1は、本発明の実施の形態1の内燃機関の停止位置制御装置が適用された内燃機関10の構成を説明するための図である。本実施形態のシステムは、内燃機関10を備えている。ここでは、内燃機関10は、直列4気筒型エンジンであるものとする。内燃機関10の筒内には、ピストン12が設けられている。ピストン12は、コンロッド14を介してクランク軸16と連結されている。また、内燃機関10の筒内には、ピストン12の頂部側に燃焼室18が形成されている。燃焼室18には、吸気通路20および排気通路22が連通している。
吸気通路20には、スロットルバルブ24が設けられている。スロットルバルブ24は、アクセル開度と独立してスロットル開度を制御することのできる電子制御式スロットルバルブである。スロットルバルブ24の近傍には、スロットル開度TAを検出するスロットルポジションセンサ26が配置されている。スロットルバルブ24の下流には、内燃機関10の吸気ポートに燃料を噴射するための燃料噴射弁28が配置されている。また、内燃機関が備えるシリンダヘッドには、気筒毎に、燃焼室18の頂部から燃焼室18内に突出するように点火プラグ30がそれぞれ取り付けられている。吸気ポートおよび排気ポートには、それぞれ、燃焼室18と吸気通路20、或いは燃焼室18と排気通路22を導通状態または遮断状態とするための吸気弁32および排気弁34が設けられている。
吸気弁32および排気弁34は、それぞれ吸気可変動弁(VVT)機構36および排気可変動弁(VVT)機構38により駆動される。可変動弁機構36、38は、それぞれ、クランク軸の回転と同期して吸気弁32および排気弁34を開閉させると共に、それらの開弁特性(開弁時期、作用角、リフト量など)を変更することができる。
内燃機関10は、クランク軸の近傍にクランク角センサ40を備えている。クランク角センサ40は、クランク軸が所定回転角だけ回転する毎に、Hi出力とLo出力を反転させるセンサである。クランク角センサ40の出力によれば、クランク軸の回転位置やその回転速度(エンジン回転数Ne)を検知することができる。また、内燃機関10は、吸気カム軸の近傍にカム角センサ42を備えている。カム角センサ42は、クランク角センサ40と同様の構成を有するセンサである。カム角センサ42の出力によれば、吸気カム軸の回転位置(進角量)などを検知することができる。
図1に示すシステムは、ECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50には、上述した各種センサに加え、排気通路22内の排気空燃比を検出するための空燃比センサ52、内燃機関10の冷却水温度を検出するための水温センサ54、および内燃機関10と変速機(図示省略)との間に設けられるクラッチ(図示省略)の係合状態を検知するためのクラッチスイッチ56が接続されている。クラッチスイッチ56は、クラッチペダル(図示省略)が踏み込まれた状態でON信号(クラッチ係合)を発し、当該クラッチペダルが踏まれていない状態でOFF信号(クラッチ非係合)を発するスイッチである。更に、ECU50には、内燃機関10が搭載された車両システムの起動およびその停止を行うためのイグニッションスイッチ(IGスイッチ)58や車両の走行距離を検知するためのトリップメータ59が接続されている。ECU50は、このようなIGスイッチ58のON、OFF信号を判別することにより、車両システムの起動状態を把握することができる。また、ECU50には、上述した各種アクチュエータが接続されている。ECU50は、それらのセンサ出力、およびECU50内に仮想的に構成されたエンジンモデル60を用いた演算結果に基づいて、内燃機関10の運転状態を制御することができる。
[エンジンモデルの概要]
図2は、図1に示すECU50が備えるエンジンモデル60の構成を示すブロック図である。図2に示すように、エンジンモデル60は、クランク軸周りの運動方程式演算部62と、エンジンフリクションモデル64と、ミッションフリクションモデル65と、吸気圧力推定モデル66と、筒内圧推定モデル68と、燃焼波形算出部70とを含んでいる。以下、これらの各部の詳細な構成について説明を行う。
(1)クランク軸周りの運動方程式演算部について
クランク軸周りの運動方程式演算部62は、クランク角度θおよびエンジン回転数Ne(クランク角回転速度dθ/dt)のそれぞれの推定値を求めるためのものである。クランク軸周りの運動方程式演算部62は、筒内圧推定モデル68または燃焼波形算出部70から内燃機関10の筒内圧力Pの入力を受け、演算開始時には、更に、初期クランク角度θ0および初期エンジン回転数Ne0の入力を受ける。
クランク軸周りの運動方程式演算部62によって算出される推定クランク角度θおよび推定エンジン回転数Neは、図2に示すPIDコントローラ76によって、実クランク角度θおよび実エンジン回転数Neとの偏差が無くなるようにフィードバック制御される。また、クランク軸周りの運動方程式演算部62の演算結果には、エンジンフリクションモデル64によって、内燃機関10の内部のフリクションに関する影響が反映されるとともに、ミッションフリクションモデル65によって、変速機の内部のフリクション(主に軸受部の回転摺動によるフリクション)に関する影響が反映される。
次に、クランク軸周りの運動方程式演算部62の内部で実行される具体的な演算内容について説明する。
図3は、クランク軸周りの各要素に付す記号を示す図である。図3に示すように、ここでは、筒内圧力Pを受けるピストン12の頂部の表面積をAとする。コンロッド14の長さをL、クランクの回転半径をrとする。そして、コンロッド14のピストン取り付け点とクランク軸16の軸中心とを結ぶ仮想線(シリンダの軸線)と、コンロッド14の軸線とがなす角度をφ(以下、「コンロッド角度φ」と称する)とし、シリンダの軸線とクランクピン17の軸線とがなす角度をθとする。
4つの気筒を有する内燃機関10では、気筒間のクランク角度の位相差は180°CAであるため、それらの気筒間のクランク角度の関係は、次の(1a)式のように定義することができる。また、各気筒のクランク角回転速度dθ/dtは、それぞれ各気筒のクランク角度θの時間微分となるため、それぞれ次の(1b)式のように表すことができる。
Figure 0004737052
ただし、上記(1a)式および(1b)式において、クランク角度θおよびクランク角回転速度dθ/dtに付された符号1〜4は、内燃機関10の所定の爆発順序に従って燃焼が到来する気筒の順番に対応しており、また、後述する数式においては、それらの符号1〜4を「i」で代表させることがある。
また、図3に示すピストン・クランク機構においては、クランク角度θiとコンロッド角度φiとは、次の(2)式で表される関係を有することになる。
Figure 0004737052
ただし、上記(2)式において、dXi/dtはピストン速度である。
また、クランク軸周りの全運動エネルギTは、次の(3)式のように表すことができる。(3)式を展開すると、(3)式中の各項の諸々のパラメータを1/2(dθ/dt)2の係数としてまとめることができる。ここでは、そのようにまとめられた係数を、クランク角度θの関数f(θ)として表現している。
Figure 0004737052
ただし、上記(3)式において、右辺第1項はクランク軸16の回転運動に関する運動エネルギに、右辺第2項はピストン12およびコンロッド14の直進運動に関する運動エネルギに、右辺第3項はコンロッド14の回転運動に関する運動エネルギに、それぞれ対応している。また、上記(3)式において、Ikはクランク軸16の軸周りの慣性モーメントであり、Iflはフライホイールの回転軸周りの慣性モーメントであり、Imiは内燃機関10と組み合わされる変速機の回転軸周りの慣性モーメントであり、Icはコンロッドに関する慣性モーメントである。また、mpはピストン12の変位であり、mcはコンロッド14の変位である。尚、変速機に関する上記の慣性モーメント(ミッション側イナーシャ)は、クラッチが係合状態にあると判断された場合におけるモデル演算時にのみ使用され、クラッチが非係合状態にあると判断された場合におけるモデル演算時にはゼロとされる。
次に、ラグラジアンLを、系の全運動エネルギTと位置エネルギUとの偏差として、次の(4a)式のように定義する。そして、クランク軸16に作用する入力トルクをTRQとすると、ラグランジュの運動方程式を用いて、ラグラジアンLとクランク角度θと入力トルクTRQとの関係を、次の(4b)式のように表すことができる。
Figure 0004737052
ここで、上記(4a)式において、位置エネルギUの影響は運動エネルギTの影響に比して小さく、その影響を無視することができる。従って、上記(4b)式の左辺第1項は、上記(3)式をクランク角回転速度(dθ/dt)で偏微分して得られた値を時間微分することで、クランク角度θの関数として、次の(4c)式のように表すことができる。また、上記(4b)式の左辺第2項は、上記(3)式をクランク角度θで偏微分することで、クランク角度θの関数として、次の(4d)式のように表すことができる。
従って、上記(4b)式は、次の(4e)式のようにして表すことができ、これにより、クランク角度θと入力トルクTRQとの関係を得ることができる。また、ここでは、その入力トルクTRQを、次の(5)式のように、3つのパラメータからなるものと定義する。
Figure 0004737052
ただし、上記(5)式において、TRQeは、エンジン発生トルクであり、より具体的には、ガス圧力(筒内圧力P)を受けるピストン12からクランク軸16に作用するトルクである。TRQLは、負荷トルクであり、内燃機関10が搭載される車両の特性に応じて異なる既知の値として、ECU50に記憶されている。TRQfは、フリクショントルク、すなわち、ピストン12、クランク軸16、および変速機の摺動部分の摩擦損失に対応するトルクである。このフリクショントルクTRQfは、エンジンフリクションモデル64およびミッションフリクションモデル65から得られる値である。より具体的には、フリクショントルクTRQfは、クラッチが係合状態にあるときはエンジンフリクションモデル64およびミッションフリクションモデル65の双方を用いて算出され、一方、クラッチが非係合状態にあるときはエンジンフリクションモデル64のみを用いて算出される。
次に、エンジン発生トルクTRQeは、次の(6a)式〜(6c)式に従って算出することができる。すなわち、先ず、筒内圧力Pに基づいてコンロッド14に作用する力Fcは、ピストン12の頂部に作用する力PAのコンロッド14の軸線方向成分として、(6a)式のように表すことができる。そして、図3に示すようにコンロッド14の軸線とクランクピン17の軌跡の接線とがなす角度αが{π/2−(φ+θ)}であるため、筒内圧力Pに基づいてクランクピン17の軌跡の接線方向に作用する力Fkは、コンロッド14に作用する力Fcを用いて、(6b)式のように表すことができる。従って、エンジン発生トルクTRQeは、クランクピン17の軌跡の接線方向に作用する力Fkとクランクの回転半径rとの積であるため、(6a)式および(6b)式を用いて、(6c)式のように表すことができる。
Figure 0004737052
以上説明したクランク軸周りの運動方程式演算部62の構成によれば、筒内圧推定モデル68または燃焼波形算出部70によって筒内圧力Pを取得することにより、(6c)式および(5)式に従って入力トルクTRQを得ることができる。そして、(4e)式を解くことにより、クランク角度θやクランク角回転速度dθ/dtを得ることが可能となる。
(2)エンジンフリクションモデルについて
図4は、図2に示すエンジンフリクションモデル64がエンジンフリクショントルクTRQf_ENを取得するために備えているエンジンフリクションマップの一例を示している。より具体的には、図4(A)は、クランク軸16周りの回転摺動に関する第1エンジンフリクショントルクTRQf_map1とクランク角回転速度(dθ/dt)との関係を概念的に表した図であり、図4(B)は、ピストン12の並進運動に関する第2エンジンフリクショントルクTRQf_map2とピストン速度(dXi/dt)との関係を概念的に表した図である。
本実施形態のシステムにおいては、エンジンモデル60のモデル演算精度を向上させるべく、後述する図7に示すルーチンの処理では、エンジンフリクショントルクTRQfENを、上記のように第1エンジンフリクショントルクTRQf_map1と第2エンジンフリクショントルクTRQf_map2に分けて考えることがある。
図4(A)に示すように、クランク軸16周りの回転摺動に関する第1エンジンフリクショントルクTRQf_map1は、基本的にエンジン回転数 (dθ/dt)に依存する特性を有している。より具体的には、当該トルクTRQf_map1は、図4(A)に示すように、エンジン回転数(dθ/dt)がゼロに近い領域においては、最大静摩擦係数の影響で大きくなり、エンジン回転数(dθ/dt)が増加し始めると、最大静摩擦係数の影響が薄れるため一旦減少に転ずるが、その後はエンジン回転数(dθ/dt)の増大に従って増加する。
また、図4(B)に示すように、ピストン12の並進運動に関する第2エンジンフリクショントルクTRQf_map2は、ピストン12とシリンダ壁面との間のフリクションであり、これらの間の接触圧力と摩擦係数のみに依存し、ピストン速度(dXi/dt)には依存しない特性を有している。また、図4(B)におけるピストン速度(dXi/dt)がゼロに近い領域において、第2エンジンフリクショントルクTRQf_map2が大きな値を示すのは、そのような領域では最大静摩擦係数の影響が大きくなるためである。
尚、エンジンフリクショントルクTRQf_ENは、エンジン冷却水温度が低くなると大きくなる傾向を有している。このため、エンジンフリクショントルクTRQf_ENは、図4においては図示を省略しているが、エンジン回転数Ne(およびピストン速度(dXi/dt))との関係に加え、エンジン冷却水温度との関係をも考慮して定められている。また、ここでは、ECU50の計算負荷の低減のため、エンジンフリクションモデル64として、上記のようなフリクションマップを備えるようにしているが、エンジンフリクションモデルの構成は、これに限定されるものではなく、以下の(7)式のような関係式を用いるものであってもよい。この(7)式では、フリクショントルクTRQf_ENが、エンジン回転数Neと内燃機関10の潤滑油の動粘度νとをパラメータとする関数となるように構成されている。
Figure 0004737052
ただし、上記(7)式において、C1、C2、C3は、それぞれ実験等により適合される係数である。
(3)ミッションフリクションモデルについて
図5は、図2に示すミッションフリクションモデル65がミッションフリクショントルクTRQf_MIを取得するために備えるミッションフリクションマップの一例を示している。ミッションフリクションモデル65によって算出されるミッションフリクショントルクTRQf_MIは、車両の停止中にギヤがニュートラル位置にあり、かつ、クラッチが係合された状態、すなわち、変速機のギヤが内燃機関10の動力をタイヤ側に伝達させることなく回転している状態におけるフリクショントルクである。そこで、ミッションフリクショントルクTRQf_MIは、変速機の内部のフリクション(主に軸受部の回転摺動によるフリクション)に対応する値となるように定められている。このため、図5に示すように、ミッションフリクショントルクTRQf_MIは、第1エンジンフリクショントルクTRQf_map1と同様にエンジン回転速度(dθ/dt)に依存する特性を有している。
(4)吸気圧力推定モデルについて
吸気圧力推定モデル66は、吸気圧力を推定するための吸気圧マップ(図示省略)を備えている。この吸気圧マップは、吸気圧力を、スロットル開度TA、エンジン回転数Ne、および吸排気弁のバルブタイミングVVTとの関係で定めたものである。このような吸気圧力推定モデルの構成によれば、ECU50の計算負荷を低く抑えつつ、吸気圧力を取得することができる。尚、詳細に吸気圧力を計算する場合には、上記のような吸気圧マップを用いずに、スロットルバルブ24を通過する空気流量を推定するスロットルモデルと、吸気弁32の周囲を通過する空気流量(すなわち、筒内吸入空気流量)を推定するバルブモデルとを用いて、吸気圧力推定モデルを構成するようにしてもよい。
(5)筒内圧推定モデルについて
筒内圧推定モデル68は、燃焼が行われない状況下で、筒内圧力Pを算出するために用いられるモデルである。この筒内圧推定モデル68では、内燃機関10の各行程における筒内圧力Pを、次の(8a)式〜(8d)式を用いて算出するようにしている。すなわち、先ず、吸気行程の経過中の筒内圧力Pは、(8a)式で示すように、上述した吸気圧力推定モデル66が有する吸気圧マップから得られる筒内圧力のマップ値Pmapから得るようにしている。
Figure 0004737052
次に、圧縮行程の経過中の筒内圧力Pは、気体の可逆断熱変化の式に基づいて、(8b)式のように表すことができる。
ただし、上記(8b)式において、VBDCはピストン12が吸気下死点にあるときの行程容積Vであり、κは比熱比である。
また、膨張行程の経過中の筒内圧力Pについても、圧縮行程の場合と同様にして、(8c)式のように表すことができる。
ただし、上記(8c)式において、VTDCはピストン12が圧縮上死点にあるときの行程容積Vであり、Pcは圧縮行程の終了時における筒内圧力である。
また、排気行程の経過中の筒内圧力Pは、(8d)式で示すように、排気通路22内の圧力Pexであるものとしている。この圧力Pexは、ほぼ大気圧力Pairに等しいとみなすことができるものである。従って、ここでは、大気圧力Pairを、排気行程の経過中の筒内圧力Pに使用している。
(6)燃焼波形算出部について
燃焼波形算出部70は、圧縮行程の途中から膨張行程の途中までの燃焼が行われている期間における筒内圧力(燃焼圧力)Pを算出するために用いられるモデルである。この燃焼波形算出部70では、Weibe関数を用いた関係式である(9a)式と、後述する(10)式とを用いて、燃焼圧力Pの推定値が算出される。
Figure 0004737052
より具体的には、燃焼波形算出部70では、先ず、(9a)式を用いて、現在のクランク角度θに対応する熱発生率dQ/dθを算出することとしている。
ただし、上記(9a)式において、mは形状係数、kは燃焼効率、θbは着火遅れ期間、aは燃焼速度(ここでは固定値6.9)である。これらの各パラメータは、事前に適合された値が使用される。また、Qは発熱量である。
上記(9a)式を用いて熱発生率dQ/dθを算出するには、発熱量Qを算出する必要がある。発熱量Qは、微分方程式である(9a)式を解くことにより算出することができる。そのために、先ず、(9b)式では、(9a)式におけるWeibe関数に相当する部分をg(θ)と置き換えている。そうすると、(9a)式を(9c)式のように表すことが可能となる。次いで、(9c)式の両辺をクランク角度θで積分した後に、当該(9c)式を展開することで、発熱量Qを(9d)式のように表すことができる。次いで、(9d)式に従って算出された発熱量Qを、再度(9a)式に代入することで、熱発生率dQ/dθが算出される。
熱発生率dQ/dθと筒内圧力(燃焼圧力)Pとは、エネルギ保存則に基づく関係式を用いて(10)式のように表すことができる。従って、(9a)式に従って算出された熱発生率dQ/dθを代入して当該(10)式を解くことにより、燃焼圧力Pを算出することができる。
Figure 0004737052
以上説明した筒内圧推定モデル68および燃焼波形算出部70によれば、筒内圧推定モデル68を用いて燃焼が行われていない状況下での筒内圧力Pを算出するととともに、燃焼波形算出部70を用いて燃焼が行われている期間中の筒内圧力Pを算出することにより、燃焼実行の有無に関係なく、内燃機関10の筒内圧力Pの履歴を取得することができる。
尚、内燃機関10の筒内圧力Pの履歴を取得する手法は、上記の手法に限定されるものではなく、例えば、以下の図6を参照して示すような手法であってもよい。
図6は、そのような変形例の手法を説明するための図である。この手法では、上記(9a)式および(10)式を用いて、所定のクランク角度θ毎に燃焼圧力Pを計算することを行うのではなく、事前に、上記(9a)式および(10)式を用いて、図6(A)に示すような燃焼パターン、すなわち、燃焼に付されることで変化する筒内圧力Pの波形の変化分(燃焼による圧力増加分)のみを算出しておく。
より具体的には、そのような燃焼パターンを決定する3つのパラメータである着火遅れ期間、燃焼期間、およびΔPmax(燃焼時の最大圧力Pmaxと燃焼無し時の最大圧力Pmax0との偏差)を、エンジン回転数Ne、空気充填率KL、吸排気弁のバルブタイミングVVT、および点火時期のそれぞれとの関係で定めたマップを記憶しておく。そして、燃焼による圧力増加分に対応する波形を、2次関数などの簡易な関数を組み合わせて近似させた波形として算出するために、当該近似波形の各係数を上記のエンジン回転数Neとの関係でマップ化しておく。そして、図6(B)に示すように、そのようなマップを参照して得られた燃焼による圧力増加分の波形を、筒内圧推定モデル68で算出される筒内圧力Pの値と足し合わせることで、燃焼圧力Pを取得するようにする。
[クランク停止位置の推定値の算出手法について]
内燃機関を備えた車両では、車両が一時的に停止した際に、内燃機関の停止および再始動を自動的に行う制御(エコラン制御)が実行されることがある。また、内燃機関とモータとで車両を駆動するハイブリッド車両においても、車両システムの起動中(車両走行中も含む)に、内燃機関の停止および再始動を自動的に行う制御(本明細書中では、これも広い意味で「エコラン制御」と称している)が実行されることがある。
上記のエコラン制御において、内燃機関の再始動を円滑に行えるようにするためには、内燃機関を自動停止する際のクランク軸16の停止位置(ピストン12の停止位置)を狙いの停止位置に精度良く制御したいという要求がある。上述したエンジンモデル60では、クランク停止位置に影響を与えるフリクション、大気圧力、大気温度、スロットル開度、バルブタイミングVVT等(本発明でいう「所定のパラメータ」)の影響が適切にモデル化されている。そこで、本実施形態のシステムでは、以上説明したエンジンモデル60を、エコラン制御時にクランク軸16の停止位置を推定するための停止位置推定モデルとして用いることとしている。上述したエンジンモデル60によれば、クランク角回転速度dθ/dtがゼロとなる際のクランク角度θの推定値を取得することにより、内燃機関10の自動停止時のクランク軸16の停止位置を取得することができる。尚、本明細書中においては、クランク軸16の停止位置を、単に「クランク停止位置」と称することがある。
より具体的には、以下のような手法によって、クランク停止位置の推定値を算出することができる。尚、エンジンモデル60によって、クランク停止位置の推定値が算出される際、クラッチが係合状態にある場合には、エンジンフリクションモデル64とミッションフリクションモデル65の双方がフリクションモデルとして使用され、一方、クラッチが非係合状態にある場合には、エンジンフリクションモデル64のみがフリクションモデルとして使用される。
アイドル状態時に取得された燃焼圧力Pの平均値、吸気圧力Pmap、クランク角度θ0、およびエンジン回転数(燃焼カット回転数)Ne0(=クランク角回転速度dθ0/dt)を初期値として入力して、クランク軸周りの運動方程式演算部62を用いて、クランク角度θおよびクランク角回転速度dθ/dtのそれぞれの推定値が順次算出されることになる。以下、次の(11)式および(12)式を用いて、その具体的な算出手法を説明する。尚、本明細書中においては、このような手法を用いて、上記図2中に示す矢印方向にエンジンモデル60を解くことを「順モデル演算」と称する。
先ず、上記(4e)式で表されるクランク軸周りの運動方程式において、(∂f(θ)/∂θ)≡h(θ)とし、かつ、当該(4e)式中の入力トルクTRQに上記(5)式を代入したうえで、当該(4e)式を離散化することで、次の(11)式が得られる。
Figure 0004737052
そして、上記(11)式による順モデル演算の計算初期値として、上記の如く、クランク角度θ0、およびクランク角回転速度dθ0/dt等が与えられる。以下、ステップ数kを順次更新していくことにより、対応するクランク角度θおよびクランク角回転速度dθ/dtのそれぞれの推定値が順次算出されることになる。上記(11)式にステップ数k=1を代入すると、次の(12a)式のように表すことができる。
Figure 0004737052
上記(12a)式中のクランク角度θ(k)の一部を対応するクランク角回転速度dθ(k)/dtに書き直すと、上記(12b)式のように表すことができる。そして、その(12b)式を展開すると、ステップ数k=1のときのクランク角回転速度dθ(1)/dtは、上記(12c)式のように、前回、すなわち、初期値として入力されたクランク角度θ0およびクランク角回転速度dθ0/dtを用いて表すことができる。更に、上記(12c)式を積分することにより、ステップ数k=1のときのクランク角度θ(1)を、上記(12d)式のように算出することができる。
そして、上記の処理を、ステップ数kがN回となるまで、すなわち、クランク角回転速度がdθ(N)/dt=0となるまで繰り返すと、クランク角回転速度dθ(N)/dt=0、およびクランク角度θ(N)が算出される。つまり、上記の処理によれば、内燃機関10が停止した際のエンジン回転数Ne=0と、クランク停止位置のそれぞれの推定値を算出することができる。
[フリクション学習について]
内燃機関10を自動的に停止させる際に、クランク停止位置が目標の停止位置からずれる主な要因としては、クランク軸16への入力となるフリクションの影響が考えられる。そこで、本実施形態のエンジンモデル60は、フリクションを適宜学習する構成を備えている。より具体的には、フリクションの学習は、以下のような手法によって行われる。
図7は、フリクション学習の手法を説明するための図である。先ず、エンジン回転数Neの実測値とモデル推定値との偏差(以下、「回転数偏差」と略することがある)が算出される。そして、PIDコントローラ76によって、その回転数偏差に所定のフィードバックゲインを乗じた値として算出されるPID補正量を、エンジンフリクションモデル64等が備えるフリクションマップ(図4参照)のマップ値に反映させるようにしている。
図7は、そのようなフリクションマップの補正の仕方を表している。尚、図7中の丸印および三角印は、所定のエンジン回転数における学習前後の各マップ値にそれぞれ対応している。また、図7において、破線で示す曲線は学習がなされる前の各マップ値を通るものであり、実線で示す曲線は当該学習のなされた後の各マップ値を通るものに、それぞれ対応している。
図7に示すように、上記のPID補正量は、ノイズ的な挙動を除去すべく、各マップ点に対する所定の領域を考慮して、当該領域の中で算出された補正量の平均値や時間的な積分値として算出されたものである。このようなPID補正量が各マップ値(丸印の値)に反映されることで、フリクションの値が新たなマップ値(三角印の値)に学習更新される。
また、エンジンモデル60は、クラッチの係合状態に応じたフリクションとイナーシャの違いを適切に考慮して、高精度なクランク停止位置の適応学習制御を実現すべく、既述したように、エンジンフリクションモデル64とミッションフリクションモデル65とを別個に備えるようにしている。そして、車両の停止時にクラッチが係合状態にあるときは、エンジンフリクションモデル64とミッションフリクションモデル65とを用いてフリクション学習を行うこととし、一方、車両の停止時にクラッチが非係合状態にあるときは、エンジンフリクションモデル64のみを用いてフリクション学習を行うこととしている。
[燃焼カット回転数の算出について]
内燃機関を自動的に停止させる際に、実クランク停止位置が目標クランク停止位置となるように、点火や燃料供給をカットするエンジン回転数(燃焼カット回転数)を制御する手法が知られている。尚、本明細書中においては、燃焼カット回転数を適宜「点火カット回転数」とも称している。
上述したエンジンモデル60によれば、クランク軸16の目標クランク停止位置(クランク角度)および停止時のエンジン回転数(=0回転)を初期値として入力し、当該エンジンモデル60を上述した順モデル演算と逆方向に解く(逆モデル演算)こととすれば、実クランク停止位置を所望の目標クランク停止位置とするための目標点火カット回転数(順モデル演算の場合の上記初期クランク角回転速度dθ0/dtに相当)を算出することができる。また、このような手法によれば、適宜学習が行われるフリクションの影響を反映させた目標点火カット回転数を取得することができる。
[本実施形態の特徴部分]
内燃機関10は、気筒毎においても、フリクションや吸気系(特に吸気圧)等にばらつきを有している。尚、吸気弁のリフト量や作用角を連続的に変更可能な可変動弁機構が用いられる場合には、吸気系の気筒間ばらつきは特に顕著なものとなる。
ところで、内燃機関10の自動停止時において、点火カットを開始する気筒と、その点火カットを受けて目標クランク停止位置近辺に停止する気筒との間には、一定の関係がある。より具体的には、点火カットを開始する気筒と、その点火カット開始時のエンジン回転数(すなわち、上記点火カット回転数)との関係によって、自動停止時に目標クランク停止位置近辺に停止する気筒(すなわち、クランク停止位置制御においてピストン12の停止位置が制御対象となった気筒のことであり、以下これを「停止対象気筒」と称する場合がある)が決まることとなる。
上述した吸気系等の気筒間ばらつきが存在するため、点火カットを開始する気筒とそのときの点火カット回転数如何で、クランク停止位置が目標領域の中心からどの程度の位置で停止するかが変わってしまう。更に付け加えると、上記気筒間ばらつきの存在によって、狙いのクランク停止位置に比較的止まり易い気筒(停止位置制御性の良好な気筒)と、狙いのクランク停止位置に比較的止まりにくい気筒(停止位置制御性が芳しくない気筒)とが存在することとなる。
そこで、本実施形態では、停止対象気筒となった頻度(以下これを「停止頻度」と称する)を、気筒毎に取得するようにした。そして、当該停止頻度に応じて、クランク停止位置が目標クランク停止位置となるように制御される気筒(以下、これを「ターゲット気筒」と称する)を変更するようにした。より具体的には、本実施形態では、停止頻度の高い気筒をターゲット気筒に設定するようにした。
尚、上述したように、点火カット回転数が適切に合わせられた状態では、自動停止時に点火カットを開始する気筒と、その点火カットを受けて目標クランク停止位置近辺に停止する停止対象気筒との間には、一定の関係が成立する。上記の説明では、「停止対象気筒」を「ターゲット気筒」としているが、所定の停止対象気筒のクランク停止位置を目標クランク停止位置となるようにするために決定される「点火カット開始気筒」を「ターゲット気筒」としても、意味合いは同じとなる。従って、上記「停止頻度」は、点火カット開始気筒に該当した頻度から取得するものであってもよい。
図8は、上記の機能を実現するために、本実施の形態1においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、エコラン制御による内燃機関10の自動停止が行われた場合に起動されるルーチンであるものとする。
図8に示すルーチンでは、先ず、気筒毎に停止頻度が算出される(ステップ100)。ECU50は、気筒毎の停止頻度を取得するための前提として、内燃機関10の毎回の自動停止後に、停止対象気筒を判定し、気筒毎にその停止回数を数えておく。また同時に、実クランク停止位置の平均値を算出しておく。
次に、今回の自動停止時にどの気筒から点火カットを開始したかを分かるようにするために、実際に点火カットを判定したクランク角度が取得され、気筒毎に保存される(ステップ102)。尚、点火カット判定は、各気筒において膨張行程の上死点後(ATDC)90〜120°CAの間で実行される。
次に、点火カット回転数の補正によりクランク停止位置を調整する際の点火カット回転数の制御感度が算出される(ステップ104)。当該制御感度は、より具体的には、以下の図9に示す関係で表される直線の傾きに相当しており、気筒毎にマップ化されている。図9の横軸は、点火カット回転数の補正量(変化量)ΔNeである。上述したエンジンモデル60によれば、クランク停止位置の推定誤差が生じた場合に、適宜フリクション学習が実行される。その結果、フリクション学習値が更新されると、新たに逆モデル演算が実施され、点火カット回転数も更新される。図9に示す補正量ΔNeは、そのようなフリクション学習値の更新に伴う更新前後の点火カット回転数の差に対応している。また、図9の縦軸は、クランク停止位置の変化量ΔCAである。当該変化量ΔCAは、点火カット回転数の補正が行われた前後でのクランク停止位置(平均値)の差に対応している。本ステップ104では、補正量ΔNeと変化量ΔCAの最新の関係に基づいて、クランク停止位置の制御感度が算出され、気筒毎に保存される。
次に、現在までの停止回数が所定のN回より多く、かつ、現時点のターゲット気筒が全気筒ではないか否かが判別される(ステップ106)。その結果、本ステップ106の判定が不成立の場合には、次いで、現在までの停止回数が上記N回以下で、かつ、現時点のターゲット気筒が全気筒ではないか否かが判別される(ステップ108)。
上記ステップ108の判定が成立する場合には、ターゲット気筒は現在の気筒のままとされる(ステップ110)。一方、上記ステップ108の判定が不成立である場合、すなわち、上記停止回数がN回以下で、かつ、現時点のターゲット気筒が全気筒である場合、或いは、上記停止回数がN回より多く、かつ、現時点のターゲット気筒が全気筒である場合には、ターゲット気筒が全気筒に設定される(ステップ112)。
一方、上記ステップ106の判定が不成立である場合、すなわち、上記停止回数がN回より多く、かつ、現時点のターゲット気筒が全気筒でない場合には、上記ステップ100において取得された気筒毎の停止頻度に基づいて、停止頻度の最も高い気筒がターゲット気筒に設定される(ステップ114)。また、この場合には、気筒毎の停止頻度、実際に点火カットを判定したクランク角度、および停止回数といったターゲット気筒の選定に用いる情報がそれぞれリセットされる(ステップ116)。尚、点火カット判定クランク角度については、以下のステップ118で使用する必要がある場合には、ステップ118における点火カット回転数の算出が終了した後にリセットされるものとする。
次に、上記ステップ110、112、または114において設定されたターゲット気筒と、その設定されたターゲット気筒に対応する点火カット判定クランク角度(上記ステップ102で取得された値)に基づいて、逆モデル演算によって点火カット回転数が算出される(ステップ118)。より具体的には、設定されたターゲット気筒の目標クランク停止位置を初期値として、当該設定ターゲット気筒に対応する点火カット判定クランク角度に達するまで、逆モデル演算が実施されることによって、点火カット回転数が算出される。
前回以前の本ルーチン起動時とターゲット気筒が同じ場合であっても、今回のルーチン起動時において上記ステップ118で点火カット回転数が算出されるまでの間にフリクション学習値が更新されている場合には、上記ステップ118で算出される点火カット回転数が前回以前に算出された点火カット回転数と異なるものとなる。本ルーチンでは、このような場合に、以下のステップ120の手法で、上記の制御感度を考慮して、上記ステップ118において算出された点火カット回転数に補正が施される(ステップ120)。
図9中に破線で示す範囲は、上記ステップ118において算出された点火カット回転数に与える補正量ΔNeの許容範囲を示している。本ステップ120では、具体的には、先ず、上記ステップ118において新たに算出された点火カット回転数と、現状の点火カット回転数(対応するターゲット気筒のもの)との差である上記補正量ΔNeが算出される。次いで、そのような補正量ΔNe分に対応するクランク停止位置の変化量ΔCAがエンジンモデル60によって算出される。そして、この際の補正量ΔNeに対する変化量ΔCA(図9の傾き)が図9に示す許容範囲を超えるほど大きい場合、すなわち、当該許容範囲を超えるほど制御感度が高い場合には、1回で補正量ΔNeを点火カット回転数に反映させるのではなく、停止位置精度の確認をしつつ、複数回に分けて補正が実施される。より具体的には、当該許容範囲内に収まるような、補正量ΔNeよりも小さな補正量を用いて、最終的には補正量ΔNeが反映される形となるように、補正が徐々に実施される。一方、制御感度(傾き)が図9に示す許容範囲内に収まる場合には、補正量ΔNeが点火カット回転数に一度にそのまま反映される。
以上説明した図8に示すルーチンによれば、上記の所定の条件が成立した場合に、停止頻度の最も高い気筒がターゲット気筒に優先的に設定される。内燃機関10がアイドリング状態にあるときは、エンジン回転数の変動が大きい。停止頻度の高い気筒は、そのようなアイドリング状況下でその気筒をターゲット気筒として自動停止を実行する際に、点火カット回転数の合わせ込みを行い易い気筒であるということができる。そして、停止頻度の高い気筒は、比較的停止位置制御を精度良く行い易い気筒であると判断することができる。このため、上記ルーチンのように、停止頻度の高い気筒がターゲット気筒に設定される制御を行うことにより、フリクションや吸気系等に比較的大きな気筒間ばらつきが生じている場合であっても、クランク停止位置の良好な制御性を確保することが可能となる。
また、上記ルーチンによれば、現時点のターゲット気筒が全気筒でない状況下で現在までの停止回数が所定のN回に達した場合には、改めて現在のターゲット気筒で良いかについて見直しが行われ、ターゲット気筒が現時点で停止頻度の最も高い気筒に変更される。そして、この場合には、気筒毎の停止頻度等のターゲット気筒の選定に必要な情報がリセットされる。このように一旦情報をリセットすることにより、その後の自動停止時における気筒毎の停止頻度の傾向を適切に取得し易くすることができる。
また、上記ルーチンによれば、図9に示す許容範囲を超えるほど制御感度が高い場合には、複数回に分けて補正が実施される。このような処理によれば、制御感度が高いような場合に、フリクションの誤学習に起因して点火カット回転数が一度に大きく補正されることによってクランク停止位置が大きくずれてしまうのを回避することができる。フリクションが誤学習されたかどうかは、その学習結果が反映された新たな点火カット回転数を用いて何回かの自動停止を行った結果から判明するものである。従って、制御感度が高い場合に上記補正手法を用いることにより、フリクションの学習結果に引きずられて、点火カット回転数が誤学習されるのを回避(予防)することができる。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU50が、上記ステップ100の処理を実行することにより前記第1または第の発明における「停止頻度取得手段」が、上記ステップ106〜114の処理を実行することにより前記第1または第の発明における「ターゲット気筒設定手段」が、それぞれ実現されている。
また、エンジンフリクションモデル64およびミッションフリクションモデル65が前記第の発明における「フリクションモデル」に相当しているとともに、ECU50が、上記図7に示す手法に従ってフリクション学習を実行することにより前記第の発明における「フリクション学習手段」が、エンジンモデル60を用いてクランク停止位置の推定値を算出することにより前記第の発明における「クランク位置推定手段」が、それぞれ実現されている。
また、ECU50が上記ステップ118および120の処理を実行することにより前記第の発明における「目標燃焼カット回転数算出手段」が実現されている。
また、ECU50が上記ステップ104の処理を実行することにより前記第の発明における「制御感度取得手段」が実現されている。
また、ECU50が上記ステップ106および116の処理を実行することにより前記第の発明における「選定情報リセット手段」が実現されている。
実施の形態2.
次に、図10乃至図12を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成および図2に示すエンジンモデル60の構成を用いて、ECU50に図8に示すルーチンに代えて後述する図11に示すルーチンを実行させることにより実現することができるものである。
[実施の形態2の特徴]
内燃機関10の自動停止時のクランク停止位置は、フリクションの変化以外にも、大気圧の変化によって大きな影響を受ける。その理由は、大気圧が変化すると、内燃機関10のポンプロスが変化するためである。従って、そのような大気圧の影響が適切に考慮されていないと、クランク停止位置制御の精度を十分に確保できなくなるおそれがあるとともに、上記のフリクション学習精度が悪化するおそれもある。そこで、本実施形態では、車両の現在地が高地であると判断される場合には、フリクション学習を実行せずに、以下の図10のブロック図に示すように、PI制御により停止位置誤差に基づく目標点火カット回転数のフィードバック補正量を算出し、当該補正量に基づいて点火カット回転数のフィードバック制御を実行するようにしている。
そして、更に、本実施形態は、高地である場合に実行される上記フィードバック制御のフィードバックゲインを、上述した実施の形態1の制御感度(図9参照)の考え方を利用して決定するようにしたという点に特徴を有している。
(高地での燃焼カット回転数の補正手法)
次に、本実施形態のシステムにおいて用いられる燃焼(点火)カット回転数の算出手法を説明する。図10は、そのためのブロック図である。本実施形態では、エンジンモデル60により算出されるクランク停止位置の推定値と実クランク停止位置との停止位置誤差の大きさに応じて、目標点火カット回転数の算出方法を使い分けるようにしている。
具体的には、先ず、当該停止位置誤差が比較的小さい場合(高地でない場合)には、図10の上段に示すように、エンジンモデル60の逆モデル演算により点火カット回転数を算出するようにしている。この手法は、上述した実施の形態1の手法と同様である。一方、上記の停止位置誤差が比較的大きい場合(高地である場合)には、点火カット回転数を得るために以下のような手法が選択される。すなわち、この場合には、図10に示すように、停止位置誤差に基づきPI制御により算出される補正量を、現状の点火カット回転数に反映させることによって、新しい目標点火カット回転数が取得される。
図11は、上記の機能を実現するために、本実施の形態2においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、エコラン制御による内燃機関10の自動停止が行われた場合に起動されるルーチンであるものとする。
図11に示すルーチンでは、先ず、エンジンモデル60により算出されたクランク停止位置と、クランク角センサ40の出力に基づいて取得された実クランク停止位置との停止位置誤差量が算出され、そして、今回算出された停止位置誤差量と、前回以前に算出された停止位置誤差量とに基づいて、N回分の平均の停止位置誤差量が算出される(ステップ200)。
次に、上記ステップ200において算出された平均の停止位置誤差量が所定の閾値より大きいか否かが判別される(ステップ202)。この閾値は、既述したように、(Δ1+Δ2)の最大値として想定される値にプラスαを見積もった値とされている。
上記ステップ202において、平均の停止位置誤差量が閾値より大きいと判定された場合には、次いで、上記ステップ200における平均の停止位置誤差量の算出に用いられたN回分の停止位置誤差量が、すべて今回の1トリップ内で算出されたものであるか否かが判別される(ステップ204)。
上記ステップ204において、1トリップ内のものであると判定された場合、つまり、今回のIGスイッチをONにした後の車両走行時に大きな停止位置誤差が生じたと認められる場合には、そのような誤差は、大気圧変化に起因するガス反力の変化によるものと判断することができる。そこで、この場合には、車両の現在地が高地であると判断され、高地判定フラグがONとされる(ステップ206)。
高地と判定された場合には、通常時には停止位置誤差に応じて適宜実行されるフリクション学習が禁止される。そして、逆モデル演算により目標点火カット回転数を算出することも禁止され、その代わりに、PI制御により停止位置誤差に基づく点火カット回転数のフィードバック補正量が算出され、当該補正量に基づいて点火カット回転数のフィードバック制御が実行される(ステップ208)。
更に、本ステップ208では、点火カット回転数のフィードバック制御に用いられるフィードバックゲインが上述した制御感度(図9参照)を反映させた値に決定される。このようなゲインの決め方を用いる理由は、この制御感度自体も、大気圧の影響を受けて変化するためである。具体的には、各気筒について、クランク停止位置の所定の変化量ΔCA毎(例えば、30°CA毎)に制御感度(すなわち、所定の変化量ΔCAと、その変化量ΔCAを生じさせるために必要となる点火カット回転数の補正量ΔNeとの関係)を予めマップ化しておく。そして、そのマップを参照して、制御感度(直線の傾き)が取得される。ECU50は、また、そのような制御感度とフィードバックゲインとの関係を定めたマップを記憶している。図12は、そのようなマップの一例であり、制御感度が高くなるほど、フィードバックゲインが小さくなるように設定されている。本ステップ208では、図12に示すような関係に基づいて、上記フィードバックゲインの値が決定される。
また、制御感度を取得するための上記のマップ自体を逐次学習させるようにしてもよい。具体的には、あるフィードバックゲインを与えてからの自動停止回数と、停止位置誤差量との関係から、収束速度を算出する。そして、その収束速度が所定の値以内であれば、上記マップの修正を実施しないようにする。一方、その収束速度が所定の値よりも大きい(すなわち、収束が遅い)場合には、マップがずれており、制御感度(直線の傾き)が適切でないと判断し、上記マップの修正を実施する。
更には、以下のような手法で、フィードバック制御の収束速度を判定し、与えたフィードバックゲインの値が適切かどうかを判断するようにしてもよい。具体的には、所定の停止位置誤差量(例えば30°CA)が収束するまでの自動停止実行回数と、ハンチング回数(目標のクランク停止位置に対して行き過ぎが発生した回数)とに基づいた判断を行う。ハンチング回数が所定回数より大きく、かつ、自動停止実行回数が所定回数よりも大きい場合には、フィードバックゲインの値が大きすぎるために収束するまでに時間がかかったと判断し、フィードバックゲインが小さくなるように補正する。一方、ハンチング回数がゼロで、かつ、自動停止実行回数が所定回数より大きい場合には、フィードバックゲインの値が小さすぎるために収束までに時間がかかったと判断し、フィードバックゲインが大きくなるように補正する。
以上説明した図11に示すルーチンによれば、車両の現在地が高地である場合には、大気圧の影響をも受けて変化する制御感度が、点火カット回転数のフィードバック制御に用いるフィードバックゲインの補正に反映される。つまり、大気圧の影響が考慮されたフィードバックゲインが得られる。このため、フリクション学習が停止された高地において、発生したクランク停止位置の誤差を短時間で収束できるように、点火カット回転数を適切に補正することができ、これにより、クランク停止位置制御の精度を確保することができる。
尚、上述した実施の形態2においては、ECU50が、上記ステップ202〜206の処理を実行することにより前記第の発明における「高地判定手段」が、上記ステップ208の処理を実行することにより前記第の発明における「燃焼カット回転数補正手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態3.
次に、図13および図14を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成および図2に示すエンジンモデル60の構成を用いて、ECU50に図8に示すルーチンに代えて後述する図14に示すルーチンを実行させることにより実現することができるものである。
[実施の形態3の特徴]
上述した実施の形態1においては、クランク停止位置の制御性の良い気筒をターゲット気筒とするために、停止頻度の高い気筒をターゲット気筒としている。本実施形態の手法は、クランク停止位置の制御性の高い気筒を判別するための別手法である。図13は、そのような本実施形態におけるターゲット気筒の設定手法を説明するための図である。本実施形態では、点火カット回転数を所定の固定値とした状態で自動停止を実行させる「ばらつき計測モード」が設定される。
このばらつき計測モードでは、図13に示すように、気筒毎に、N=10回程度行われた自動停止時のクランク停止位置のばらつきが計測される。そして、目標クランク停止位置に対する実停止位置の誤差量のN回分の平均値が最も小さい気筒が、言い換えれば、目標クランク停止位置に対する実停止位置のばらつき幅が最も小さい気筒が、クランク停止位置の制御性の高い気筒と判断され、その気筒がターゲット気筒に設定される。
図14は、上記の機能を実現するために、本実施の形態3においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、エコラン制御による内燃機関10の自動停止が行われた場合に起動されるルーチンであるものとする。また、図14において、実施の形態1における図8に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図14に示すルーチンでは、先ず、気筒毎に、クランク停止位置の目標制御領域の中心からのクランク停止位置の誤差平均値が算出される(ステップ300)。次いで、気筒毎の点火カット判定クランク角度が保存(ステップ102)された後に、現在までの停止回数が所定のN回より多く、かつ、現時点のターゲット気筒が全気筒ではないか否かが判別される(ステップ106)。
上記ステップ106の判定が不成立である間は、ターゲット気筒が全気筒に設定され(ステップ112)、一方、上記ステップ106の判定が成立する場合には、クランク停止位置の誤差平均値の最も小さな気筒がターゲット気筒に設定される(ステップ302)。この場合には、次いで、上記誤差平均値、点火カット判定クランク角度、および停止回数といったターゲット気筒の選定に用いる情報がリセットされる(ステップ304)。
以後、点火カット回転数が算出され(ステップ118)、また、制御感度を考慮して、点火カット回転数に補正が施される(ステップ120)。
以上説明した図14に示すルーチンによれば、目標クランク停止位置に対する実クランク停止位置のばらつき情報に基づいて、クランク停止位置の制御性の高い気筒を精度よく判別することが可能となる。
尚、上述した実施の形態3においては、ECU50が、上記ステップ300の処理を実行することにより前記第の発明における「停止位置ばらつき検出手段」が、上記ステップ106、112、および302の処理を実行することにより前記第の発明における「ターゲット気筒設定手段」が、それぞれ実現されている
実施の形態4.
次に、図15を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成および図2に示すエンジンモデル60の構成を用いて、ECU50に図8に示すルーチンに代えて後述する図15に示すルーチンを実行させることにより実現することができるものである。
[実施の形態4の特徴]
停止頻度の高い気筒のみを優先的にターゲット気筒として自動停止を実施した場合には、再始動時に自着火が発生することがあると、特定の気筒の劣化のみが進行してしまう可能性がある。そのような場合には、全気筒でみた場合のクランク停止位置の制御精度が悪化する可能性がある。そこで、本実施形態では、気筒間で劣化を均一化するために、劣化度合いの小さな気筒を、言い換えれば、停止頻度の低い気筒を、優先的にターゲット気筒に設定するようにした。
図15は、上記の機能を実現するために、本実施の形態4においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、エコラン制御による内燃機関10の自動停止が行われた場合に起動されるルーチンであるものとする。また、図15において、実施の形態1における図8に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図15に示すルーチンでは、ステップ106において、現在までの停止回数が所定のN回より多く、かつ、現時点のターゲット気筒が全気筒ではないと判定された場合には、上記ステップ100において取得された気筒毎の停止頻度に基づいて、停止頻度の最も小さな気筒がターゲット気筒に設定される(ステップ400)。尚、以後の処理は、上記図8に示すルーチンと同様であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
以上説明した図15に示すルーチンによれば、上記の所定の条件が成立した場合に、停止頻度の最も低い気筒がターゲット気筒に優先的に設定される。言い換えれば、上記ルーチンによれば、劣化度合いの小さな気筒が優先的にターゲット気筒に設定されることになる。このため、特定の気筒のみが大きく劣化してしまうのを回避することができる。以上の本実施形態によれば、全気筒でみた場合にクランク停止位置の制御精度を確保するための手法を提供することができる。
ところで、上述した実施の形態4においては、上記ステップ106の判定に用いる停止回数の閾値Nを、内燃機関10の劣化度合いに応じて変更するようにしてもよい。より具体的に説明すると、内燃機関10の全体的な劣化が進むにつれ、N回停止する間の劣化の進行が激しくなる。そこで、内燃機関10の劣化度合いが大きくなるにつれ、当該閾値Nを小さくすることで、全気筒が満遍なくターゲット気筒とされるようにしてもよい。これにより、気筒間で劣化が均一化され易くすることができる。劣化度合い自体は、フリクション学習値を用いて判定することができる。フリクション学習値は、内燃機関10の劣化が進むにつれ、大きくなるからである。また、劣化度合いは、車両の全走行距離などに基づいても判定することができる。
実施の形態5.
次に、図16を参照して、本発明の実施の形態5について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成および図2に示すエンジンモデル60の構成を用いて、ECU50に図15に示すルーチンに代えて後述する図16に示すルーチンを実行させることにより実現することができるものである。
[実施の形態5の特徴]
目標クランク停止位置に停止させる気筒(ターゲット気筒)を指定して停止位置制御を行う際には、点火カットを実施する時のエンジン回転数およびクランク角度が、それぞれ目標とするエンジン回転数およびクランク角度となるように、高精度に制御する必要がある。しかしながら、内燃機関10の自動停止を行うアイドリング時は、エンジン回転数の変動が大きく、エンジン回転数を精密に合わせ込むことは難しい。このため、エコラン制御による内燃機関10の自動停止指令が出されてから実際に内燃機関10が停止するまでの時間は、ターゲット気筒を指定した場合には、ターゲット気筒を指定せずに停止位置制御を行う場合に比して、より長くなる(すなわち、燃費上不利になる)という問題が懸念される。
そこで、上記の問題を解決するために、本実施形態では、上述した実施の形態4と同様に、停止頻度の低い気筒を優先的にターゲット気筒に設定するとともに、その後に、全ての気筒で満遍なく停止させられた状態になったならば、より具体的には、全ての気筒の停止頻度がほぼ等しくなった場合(言い換えれば、全ての気筒の劣化度合いがほぼ等しくなった場合)には、一度ターゲット気筒の設定をリセットし、ターゲット気筒を全気筒に設定するようにした。
図16は、上記の機能を実現するために、本実施の形態5においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、エコラン制御による内燃機関10の自動停止が行われた場合に起動されるルーチンであるものとする。また、図16において、実施の形態4における図15に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図16に示すルーチンでは、ステップ106において、現在までの停止回数が所定のN回より多く、かつ、現時点のターゲット気筒が全気筒ではないと判定された場合には、停止頻度の最も小さな気筒(言い換えれば、劣化度合いの最も小さな気筒)がターゲット気筒に設定され(ステップ400)、次いで、各気筒の停止頻度の差がほぼゼロになっているか否かが判別される(ステップ500)。各気筒の停止頻度の比較は、上記ステップ100における停止頻度の取得値に基づいて実行される。
上記ステップ500において、各気筒の停止頻度の差がほぼゼロになっていると判定された場合には、現在のターゲット気筒の設定がリセットされ、ターゲット気筒が全気筒に設定される(ステップ502)。一方、上記ステップ500の判定が不成立である場合には、上記ステップ502の処理の実行が省略される。尚、以後の処理は、上記図15に示すルーチンと同様であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
以上説明した図16に示すルーチンによれば、停止頻度の最も小さな気筒がターゲット気筒に設定された後に、全ての気筒の停止頻度がほぼ等しくなった場合(言い換えれば、全ての気筒の劣化度合いがほぼ等しくなった場合)には、ターゲット気筒が全気筒に設定される。このような処理によれば、クランク停止位置制御の精度に影響を与える気筒の劣化度合いを全気筒で均一化させることによって、クランク停止位置制御の精度が良好に確保された状態としたうえで、自動停止時に内燃機関10の停止までに要する時間を好適に短縮させることが可能となる。
尚、上記のようなエンジン停止までの所要時間の短縮という観点ではなく、クランク停止位置制御の純粋な精度向上という観点、或いは各気筒の劣化度合いの均一化の観点では、ターゲット気筒の設定をリセットしない方が有利といえる。そこで、上述した本実施形態のように、エンジン停止までの所要時間の短縮の観点から、各気筒の劣化度合いが均一化させられたと判断された場合にターゲット気筒を全気筒として停止位置制御を行った後に、各気筒の停止頻度のばらつきが所定の値よりも大きくなった場合に、例えば図15に示す既述した停止頻度に基づく手法によって、ターゲット気筒を指定した停止位置制御を実施するようにし、これにより、停止頻度のばらつきを抑制するようにしてもよい。
実施の形態6.
次に、図17および図18を参照して、本発明の実施の形態6について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成および図2に示すエンジンモデル60の構成を用いて、ECU50に図16に示すルーチンに代えて後述する図18に示すルーチンを実行させることにより実現することができるものである。
[実施の形態6の特徴]
図17は、本実施形態におけるターゲット気筒の設定手法を説明するための図である。図17中に示す「制御A」は、停止頻度の高い気筒を優先的にターゲット気筒に設定する制御を表しているものとする。このような制御Aは、上述した図8に示すルーチンをECU50に実行させることにより実現可能である。また、図17中に示す「制御B」は、停止頻度の低い気筒を優先的にターゲット気筒に設定する制御を表しているものとする。このような制御Bは、上述した図15に示すルーチンをECU50に実行させることにより実現可能である。
エンジンモデル60のフリクション学習値は、既述したように、経年変化によって内燃機関10の劣化が進むにつれ、通常は増えていくと考えられる。そこで、図17に示すように、本実施形態では、当該フリクション学習値に基づいて、内燃機関10の劣化度合いを判定するようにし、この劣化度合いに応じて、上記の制御Aおよび制御Bを切り替えることとした。より具体的には、フリクション学習値が所定の値よりも小さい間は、つまり、内燃機関10の劣化度合いが小さいと判断される間は、制御Aを実行させるようにした。そして、フリクション学習地が所定の値以上となると、つまり、内燃機関10の劣化度合いが比較的大きくなると、制御Bに切り替えるようにした。尚、図17においては、内燃機関10の劣化度合いの判断基準として、フリクション学習値を用いることとしているが、フリクション学習値に代え、或いはそれとともに、車両の走行距離を用いるようにしてもよい。
図18は、上記の機能を実現するために、本実施の形態6においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、エコラン制御による内燃機関10の自動停止が行われた場合に起動されるルーチンであるものとする。
図18に示すルーチンでは、先ず、エンジンモデル60の最新のフリクション学習値が所定の値よりも大きいか否か、または、走行距離が所定の値よりも大きいか否かが判別される(ステップ600)。
上記ステップ600の判定が不成立である場合、すなわち、内燃機関10の劣化度合いが比較的小さいと判断できる場合には、上述した制御A、すなわち、停止頻度の高い気筒を優先的にターゲット気筒に設定する制御(図8参照)が実行される(ステップ602)。一方、上記ステップ600の判定が成立する場合、すなわち、内燃機関10の劣化度合いが比較的大きいと判断できる場合には、上述した制御B、すなわち、停止頻度の低い気筒を優先的にターゲット気筒に設定する制御(図15参照)が実行される(ステップ604)。
以上説明した図18に示すルーチンによれば、内燃機関10の劣化度合いに応じて、ターゲット気筒の設定手法が異なるものとされる。停止頻度の低い気筒をターゲット気筒に設定する制御Bによれば、気筒間で偏った劣化が生ずるのを防止することができる。ところで、ターゲット気筒が全気筒とされた状況下で停止頻度が低くなる気筒、つまり、停止位置制御の対象に選ばれにくい気筒は、必ずしも停止位置制御の精度の良い気筒とはいえない。従って、そのような停止頻度の低い気筒ばかりをターゲット気筒に選定していると、停止位置制御の精度が悪くなる可能性がある。
上記図18に示すルーチンによれば、内燃機関10が比較的新しい状態にあると判断される間は、停止頻度の高い気筒、すなわち、停止位置制御性が良いと判断できる気筒をターゲット気筒に設定する制御Aが実行される。このため、本実施形態の手法によれば、気筒間で偏った劣化が生ずるのを防止しつつ、停止位置制御の精度を向上させることが可能となる。
本発明の実施の形態1の内燃機関の停止位置制御装置が適用された内燃機関の構成を説明するための図である。 図1に示すECUが備えるエンジンモデルの構成を示すブロック図である。 クランク軸周りの各要素に付す記号を示す図である。 図2に示すエンジンフリクションモデルがエンジンフリクショントルクTRQf_ENを取得するために備えているエンジンフリクションマップの一例を示す図である。 図2に示すミッションフリクションモデルがミッションフリクショントルクTRQf_MIを取得するために備えるミッションフリクションマップの一例を示す図である。 筒内圧力Pの履歴取得の変形例の手法を説明するための図である。 フリクション学習の手法を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 点火カット回転数の補正によりクランク停止位置を調整する際の点火カット回転数の制御感度を説明するための図である。 本発明の実施の形態2のシステムにおいて用いられる燃焼(点火)カット回転数の算出手法を説明するためのブロック図である。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 図11に示すルーチンにおいて参照される、制御感度とフィードバックゲインとの関係を定めたマップである。 本発明の実施の形態3におけるターゲット気筒の設定手法を説明するための図である。 本発明の実施の形態3において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態4において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態5において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態6におけるターゲット気筒の設定手法を説明するための図である。 本発明の実施の形態6において実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 内燃機関
12 ピストン
14 コンロッド
16 クランク軸
24 スロットルバルブ
26 スロットルポジションセンサ
40 クランク角センサ
42 カム角センサ
50 ECU(Electronic Control Unit)
52 空燃比センサ
54 水温センサ
56 クラッチスイッチ
58 IGスイッチ
59 トリップメータ
60 エンジンモデル
62 クランク軸周りの運動方程式演算部
64 エンジンフリクションモデル
65 ミッションフリクションモデル
66 吸気圧力推定モデル
68 筒内圧推定モデル
70 燃焼波形算出部
76 PIDコントローラ
dQ/dθ 熱発生率
dθ/dt クランク角回転速度

Claims (7)

  1. 内燃機関の燃焼を停止する燃焼カット回転数を制御することにより所定の気筒のクランク停止位置を制御するものであって、
    内燃機関の自動停止時に、目標クランク停止位置に向けてクランク停止位置が制御された停止頻度を気筒毎に取得する停止頻度取得手段と、
    取得された前記停止頻度に応じて、目標クランク停止位置に向けてクランク停止位置を制御するターゲット気筒を変更するターゲット気筒設定手段と、
    を備え
    前記ターゲット気筒設定手段は、前記停止頻度が低い気筒を前記ターゲット気筒に設定することを特徴とする内燃機関の停止位置制御装置。
  2. 前記ターゲット気筒設定手段は、前記停止頻度の気筒間の差が比較的小さくなった場合には、全気筒を前記ターゲット気筒に設定することを特徴とする請求項記載の内燃機関の停止位置制御装置。
  3. 内燃機関の燃焼を停止する燃焼カット回転数を制御することにより所定の気筒のクランク停止位置を制御するものであって、
    一定の燃焼カット回転数に制御された際のクランク停止位置のばらつきを気筒毎に検出する停止位置ばらつき検出手段と、
    検出されたクランク停止位置の前記ばらつきが小さな気筒を、目標クランク停止位置に向けてクランク停止位置を制御するターゲット気筒に設定するターゲット気筒設定手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の停止位置制御装置。
  4. 内燃機関の燃焼を停止する燃焼カット回転数を制御することにより所定の気筒のクランク停止位置を制御するものであって、
    内燃機関のクランク軸への入力となるフリクションを算出するフリクションモデルと、
    内燃機関のクランク角度情報に基づいて、前記フリクションモデルを学習するフリクション学習手段と、
    前記フリクションを含む所定のパラメータに基づいて、クランク停止位置の推定値を取得するクランク位置推定手段と、
    内燃機関の自動停止時に、目標クランク停止位置に向けてクランク停止位置が制御された停止頻度を気筒毎に取得する停止頻度取得手段と、
    取得された前記停止頻度に応じて、目標クランク停止位置に向けてクランク停止位置を制御するターゲット気筒を変更するターゲット気筒設定手段と、
    を備え、
    前記フリクションを含む前記所定のパラメータに基づいて、随時更新される前記ターゲット気筒に対応する燃焼カット回転数の目標値を算出する目標燃焼カット回転数算出手段を更に備えることを特徴とする内燃機関の停止位置制御装置。
  5. 前記ターゲット気筒の更新前後の燃焼カット回転数の変化量と、当該燃焼カット回転数の変化に伴うクランク停止位置の変化量との関係に基づいて、燃焼カット回転数の制御感度を取得する制御感度取得手段を更に備え、
    前記目標燃焼カット回転数算出手段は、前記制御感度が所定の許容レベルを超える場合には、複数回に分けて当該目標値の補正を実行することを特徴とする請求項記載の内燃機関の停止位置制御装置。
  6. 車両の現在地が高地であるか否かを判定する高地判定手段と、
    前記高地判定手段により高地であると判定された場合には、クランク停止位置の前記推定値と実測値との誤差がなくなるように、前記燃焼カット回転数を補正する燃焼カット回転数補正手段とを更に備え、
    前記燃焼カット回転数補正手段は、前記制御感度を前記燃焼カット回転数の補正に反映させることを特徴とする請求項記載の内燃機関の停止位置制御装置。
  7. 前記停止頻度が所定回数に達した場合に、前記ターゲット気筒の選定に用いる情報をリセットする選定情報リセット手段を更に備えることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の停止位置制御装置。
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