JP4760423B2 - 内燃機関のオイル劣化判定装置 - Google Patents
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Description
前記フリクションと前記内燃機関の運転条件および環境条件を示すパラメータとを含む所定のパラメータに基づいて、クランク角度およびクランク角回転速度の少なくとも一方の推定値を取得するクランク情報推定手段と、
クランク角度およびクランク角回転速度の少なくとも一方の実測値を取得するクランク情報計測手段と、
前記推定値と前記実測値との偏差に基づいて、前記フリクションモデルを学習するフリクション学習手段と、
内燃機関の燃費の悪化度合いと前記フリクションとの関係に基づいて、オイル劣化を判定するオイル劣化判定手段と、
を備えることを特徴とする。
前記フリクション学習手段は、内燃機関の停止処理時に前記フリクションモデルの学習を実行する場合には、エンジン回転数領域を特定して前記フィードバックを実行することを特徴とする。
前記補正量を、燃焼圧力に起因する変動分とフリクションに起因する変動分とに切り分ける分離手段とを更に備え、
前記フィードバック学習手段は、内燃機関の定常運転時に前記フリクションモデルの学習を実行する場合には、前記フリクションに起因する変動分に基づいて、前記フリクションモデルを学習することを特徴とする。
[実施の形態1の装置の構成]
図1は、本発明の実施の形態1の内燃機関の停止位置制御装置が適用された内燃機関10の構成を説明するための図である。本実施形態のシステムは、内燃機関10を備えている。ここでは、内燃機関10は、直列4気筒型エンジンであるものとする。内燃機関10の筒内には、ピストン12が設けられている。ピストン12は、コンロッド14を介してクランク軸16と連結されている。また、内燃機関10の筒内には、ピストン12の頂部側に燃焼室18が形成されている。燃焼室18には、吸気通路20および排気通路22が連通している。
図2は、図1に示すECU50が備えるエンジンモデル60の構成を示すブロック図である。図2に示すように、エンジンモデル60は、クランク軸周りの運動方程式演算部62と、フリクションモデル64と、吸気圧力推定モデル66と、筒内圧推定モデル68と、燃焼波形算出部70と、大気圧補正項算出部72と、大気温補正項算出部74とを含んでいる。以下、これらの各部の詳細な構成について説明を行う。
クランク軸周りの運動方程式演算部62は、クランク角度θおよびエンジン回転数Ne(クランク角回転速度dθ/dt)のそれぞれの推定値を求めるためのものである。クランク軸周りの運動方程式演算部62は、筒内圧推定モデル68または燃焼波形算出部70から内燃機関10の筒内圧力Pの入力を受け、演算開始時には、更に、初期クランク角度θ0および初期エンジン回転数Ne0の入力を受ける。
図3は、クランク軸周りの各要素に付す記号を示す図である。図3に示すように、ここでは、筒内圧力Pを受けるピストン12の頂部の表面積をAとする。コンロッド14の長さをL、クランクの回転半径をrとする。そして、コンロッド14のピストン取り付け点とクランク軸16の軸中心とを結ぶ仮想線(シリンダの軸線)と、コンロッド14の軸線とがなす角度をφ(以下、「コンロッド角度φ」と称する)とし、シリンダの軸線とクランクピン17の軸線とがなす角度をθとする。
図4は、図2に示すフリクションモデル64がフリクショントルクTRQfを取得するために備えているフリクションマップの一例を示している。図4に示すフリクションマップでは、フリクショントルクTRQfを、エンジン回転数Neとエンジン冷却水温度との関係で定めている。このようなフリクションマップの特性は、予め実験等により定められたものであり、フリクショントルクTRQfは、エンジン冷却水温度が低くなると大きくなる傾向を有している。
吸気圧力推定モデル66は、吸気圧力を推定するための吸気圧マップ(図示省略)を備えている。この吸気圧マップは、吸気圧力を、スロットル開度TA、エンジン回転数Ne、および吸排気弁のバルブタイミングVVTとの関係で定めたものである。このような吸気圧力推定モデルの構成によれば、ECU50の計算負荷を低く抑えつつ、吸気圧力を取得することができる。尚、詳細に吸気圧力を計算する場合には、上記のような吸気圧マップを用いずに、スロットルバルブ24を通過する空気流量を推定するスロットルモデルと、吸気弁32の周囲を通過する空気流量(すなわち、筒内吸入空気流量)を推定するバルブモデルとを用いて、吸気圧力推定モデルを構成するようにしてもよい。
筒内圧推定モデル68は、燃焼が行われない状況下で、筒内圧力Pを算出するために用いられるモデルである。この筒内圧推定モデル68では、内燃機関10の各行程における筒内圧力Pを、次の(8a)式〜(8d)式を用いて算出するようにしている。すなわち、先ず、吸気行程の経過中の筒内圧力Pは、(8a)式で示すように、上述した吸気圧力推定モデル66が有する吸気圧マップから得られる筒内圧力のマップ値Pmapから得るようにしている。
ただし、上記(8b)式において、VBDCはピストン12が吸気下死点にあるときの行程容積Vであり、κは比熱比である。
ただし、上記(8c)式において、VTDCはピストン12が圧縮上死点にあるときの行程容積Vであり、Pcは圧縮行程の終了時における筒内圧力である。
燃焼波形算出部70は、圧縮行程の途中から膨張行程の途中までの燃焼が行われている期間における筒内圧力(燃焼圧力)Pを算出するために用いられるモデルである。この燃焼波形算出部70では、Weibe関数を用いた関係式である(9a)式と、後述する(10)式とを用いて、燃焼圧力Pの推定値が算出される。
ただし、上記(9a)式において、mは形状係数、kは燃焼効率、θbは着火遅れ期間、aは燃焼速度(ここでは固定値6.9)である。これらの各パラメータは、事前に適合された値が使用される。また、Qは発熱量である。
図5は、そのような変形例の手法を説明するための図である。この手法では、上記(9a)式および(10)式を用いて、所定のクランク角度θ毎に燃焼圧力Pを計算することを行うのではなく、事前に、上記(9a)式および(10)式を用いて、図5(A)に示すような燃焼パターン、すなわち、燃焼に付されることで変化する筒内圧力Pの波形の変化分(燃焼による圧力増加分)のみを算出しておく。
大気圧補正項算出部72は、筒内に吸入される筒内充填空気量Mcを推定するモデル(ここでは「エアモデル」と称する)を含んでいる。このエアモデルでは、筒内充填空気量Mcを次の(11)式に従って算出することとしている。
上記(12)式によれば、付着率Pおよび残留率Rをパラメータとして、個々のサイクル毎に上記燃料量fcを算出することができる。
大気温補正項算出部74では、排気行程中の行程容積V、残留ガス質量(排気上死点でのすきま容積Vcに基づいて算出)m、残留ガス(既燃ガス)のガス定数R、および大気温度Tairの実測値を理想気体の状態方程式に代入することで、筒内圧力Pthを算出する。当該筒内圧力Pthと、筒内圧推定モデル68で算出される筒内圧力Pとの偏差を算出する。そして、その偏差が大きい場合には、上記偏差に基づいて補正係数を算出する。この補正係数は、上述した吸気圧力推定モデル66において、吸気圧力Pmapの補正に用いられる。
本実施形態のシステムは、上述したエンジンモデル60を利用して、オイル劣化を検出するための特殊なセンサを用いることなく、エンジンオイルの劣化を判定するものである。具体的には、フリクションモデル64によって得られるフリクション(フリクショントルクTRQf)の推定値に基づいて、オイル劣化が判定される。
図6は、上記の目的を実現するために、本実施の形態1においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。図6に示すルーチンは、運転者の操作によって、或いは、内燃機関10が自動的に、内燃機関10を停止させるエンジン停止処理を開始させたのを受けて実行されるルーチンである。
また、ECU50がPID補正量をクランク軸周りの運動方程式演算部62に反映させるようにPIDコントローラ76に指令を与えることにより前記第3の発明における「フィードバック手段」が実現されている。
次に、図9および図10を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成および図2に示すエンジンモデル60の構成を用いて、ECU50に図6に示すルーチンに代えて後述する図9に示すルーチンを実行させることにより実現することができるものである。
図9は、定常運転中にオイル劣化を判定するために、本実施の形態2においてECU50が実行するルーチンのフローチャートである。尚、図9において、実施の形態1における図6に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。図9に示すルーチンは、内燃機関10の燃焼が実行されている期間中の所定のタイミング(所定のエンジン回転数Ne)で実行されるものであり、フリクションモデル64の学習処理(ステップ200)が、上述した実施の形態1における学習処理(ステップ104)と異なっている。
12 ピストン
14 コンロッド
16 クランク軸
24 スロットルバルブ
26 スロットルポジションセンサ
40 クランク角センサ
42 カム角センサ
50 ECU(Electronic Control Unit)
52 空燃比センサ
54 水温センサ
60 エンジンモデル
62 クランク軸周りの運動方程式演算部
64 フリクションモデル
66 吸気圧力推定モデル
68 筒内圧推定モデル
70 燃焼波形算出部
72 大気圧補正項算出部
74 大気温補正項算出部
76 PIDコントローラ
dQ/dθ 熱発生率
dθ/dt クランク角回転速度
Claims (4)
- 内燃機関のフリクションを算出するフリクションモデルと、
前記フリクションと前記内燃機関の運転条件および環境条件を示すパラメータとを含む所定のパラメータに基づいて、クランク角度およびクランク角回転速度の少なくとも一方の推定値を取得するクランク情報推定手段と、
クランク角度およびクランク角回転速度の少なくとも一方の実測値を取得するクランク情報計測手段と、
前記推定値と前記実測値との偏差に基づいて、前記フリクションモデルを学習するフリクション学習手段と、
内燃機関の燃費の悪化度合いと前記フリクションとの関係に基づいて、オイル劣化を判定するオイル劣化判定手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関のオイル劣化判定装置。 - 前記オイル劣化判定手段は、当該燃費の悪化度合いが所定の閾値を超えた場合に、オイルが劣化したと判定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関のオイル劣化判定装置。
- 前記偏差に基づく補正量を算出し、当該補正量に基づいて前記偏差が無くなるように前記推定値を補正するフィードバック手段を更に備え、
前記フリクション学習手段は、内燃機関の停止処理時に前記フリクションモデルの学習を実行する場合には、エンジン回転数領域を特定して前記フィードバックを実行することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関のオイル劣化判定装置。 - 前記偏差に基づく補正量を算出し、当該補正量に基づいて前記偏差が無くなるように前記推定値を補正するフィードバック手段と、
前記補正量を、燃焼圧力に起因する変動分とフリクションに起因する変動分とに切り分ける分離手段とを更に備え、
前記フィードバック学習手段は、内燃機関の定常運転時に前記フリクションモデルの学習を実行する場合には、前記フリクションに起因する変動分に基づいて、前記フリクションモデルを学習することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関のオイル劣化判定装置。
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