JP4736836B2 - フォトスペーサ形成用感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
さらに、耐熱性やメッキ液耐性に優れる組成物として、少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物を含有する感放射線性組成物(特許文献2)や、エポキシ当量が250以下のエポキシ化合物を含有する感放射線性樹脂組成物が知られている(特許文献3)。
すなわち本発明は、バインダー樹脂(A)、光重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、溶剤(D)および式(I)で表される化合物を含む感光性樹脂組成物を提供する。
R4〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表す。]
シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、メンチル(メタ)アクリレート、シクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキセニル(メタ)アクリレート、シクロヘプテニル(メタ)アクリレート、シクロオクテニル(メタ)アクリレート、メンタジエニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ピナニル(メタ)アクリレート、トリシクロデシル(メタ)アクリレート、トリシクロデシルオキシエチル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ノルボルネニル(メタ)アクリレート、ピネニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートおよびジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートなどの不飽和カルボン酸の脂環式基を含むエステルから;
グリシジル(メタ)アクリレートなどの不飽和カルボン酸グリシジルエステル;
オキセタン(メタ)アクリレートなどの不飽和カルボン酸オキセタンエステル;
オリゴエチレングリコールモノアルキル(メタ)アクリレートなどのグリコール類のモノ飽和カルボン酸エステル;
スチレン、α−メチルスチレンおよびビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;
酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル;
(メタ)アクリロニトリルおよびα−クロロアクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物;
N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのN−置換マレイミド化合物などが挙げられ、好ましくはメチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリシクロデシル(メタ)アクリレート、トリシクロデシルオキシエチル(メタ)アクリレート、スチレン、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドが挙げられる。前記の単量体は、それぞれ単独でも、2種以上組み合わせて用いてもよい。
(A1);一分子中にトリシクロデカン骨格およびジシクロペンタジエン骨格からなる群から選ばれる少なくとも1種の骨格と、不飽和結合とを有する化合物
(A2);(A1)および(A4)と共重合可能な不飽和化合物
(A3);不飽和結合を有するカルボン酸
(A4);一分子中に不飽和結合とエポキシ基とを有する化合物
(A5);酸無水物
ただし、(A1)〜(A5)は、それぞれ、互いに同一ではない。
シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、メンチル(メタ)アクリレート、シクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキセニル(メタ)アクリレート、シクロヘプテニル(メタ)アクリレート、シクロオクテニル(メタ)アクリレート、メンタジエニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ピナニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ノルボルネニル(メタ)アクリレート、ピネニル(メタ)アクリレートなどの不飽和カルボン酸の脂環式基を含むエステル化合物;
オリゴエチレングリコールモノアルキル(メタ)アクリレートなどのグリコール類のモノ飽和カルボン酸エステル化合物;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレートなどの不飽和カルボン酸の芳香環を含むエステル化合物;
スチレン、α−メチルスチレン、α−フェニルスチレンおよびビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;
酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル;
(メタ)アクリロニトリルおよびα−クロロアクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物;
N−シクロヘキシルマレイミドやN−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミドなどのN−置換マレイミド化合物などが挙げられる。これらは、それぞれ単独で、または組合せて用いることができる。
その具体例としては、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート等のジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類等の酢酸エステル類;エチレングリコールジアルキルエーテル類;メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類;トリエチレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールジアルキルエーテル類;ジプロピレングリコールジアルキルエーテル類;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、オクタン、デカン等の炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等の乳酸エステル類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。これらの溶剤は単独または2種以上を併用してもよい。
重合温度に応じて適当な半減期のラジカル重合開始剤を選択することが好ましい。ラジカル重合開始剤の使用量は、共重合反応に使用されるモノマーの合計100重量部に対して、通常、0.5〜20重量部、好ましくは1〜10重量部である。
(A2)から導かれる構成単位;2〜95モル%
(A4)から導かれる構成単位;3〜65モル%
(A2)から導かれる構成単位;5〜80モル%
(A4)から導かれる構成単位;15〜60モル%
(A4)の組成比が上記範囲内にあると、十分な光硬化性や熱硬化性が得られ、信頼性に優れるので好ましい。
単官能モノマーの具体例としては、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。
2官能モノマーの具体例としては、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
多官能モノマーの具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートと酸無水物との反応物などが挙げられる。
中でも、2官能モノマーやその他の多官能モノマーなど、2官能以上の多官能モノマーが好ましく用いられる。
これらの市販品としては、例えばアロニックスM−309、同M−400、同M−402、同M−405、同M−450、同M−7100、同M−8030、同M−8060、同M−1310、同M−1600、同M−1960、同M−8100、同M−8530、同M−8560、同M−9050(東亜合成(株)製)、KAYARAD TMPTA、同DPHA、同DPCA−20、同DPCA−30、同DPCA−60、同DPCA−120(日本化薬(株)製)、ビスコート295、同300、同360、同GPT、同3PA、同400(大阪有機化学工業(株)製)などが挙げられる。
光重合性化合物(B)の含有量は、感光性樹脂組成物中のバインダー樹脂(A)および光重合性化合物(B)の合計対して質量分率で、好ましくは1〜70質量%、より好ましくは5〜60質量%である。光重合性化合物(B)の含有量が、前記の範囲にあると、画素部の強度や平滑性、信頼性が良好になる傾向があり、好ましい。
より具体的には以下のような化合物を挙げることができ、これらをそれぞれ単独で、または2種以上組合せて用いることができる。
前記の連鎖移動を起こしうる基を有する光重合開始剤としては、例えば、下記式(2)〜(7)のものが挙げられる。
光重合開始助剤(C−1)の具体例としては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどの脂肪族アミン化合物;
4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル、N,N−ジメチルパラトルイジン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(通称;ミヒラーズケトン)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンのような芳香族アミン化合物;
フェニルチオ酢酸、メチルフェニルチオ酢酸、エチルフェニルチオ酢酸、メチルエチルフェニルチオ酢酸、ジメチルフェニルチオ酢酸、メトキシフェニルチオ酢酸、ジメトキシフェニルチオ酢酸、クロロフェニルチオ酢酸、ジクロロフェニルチオ酢酸、N−フェニルグリシン、フェノキシ酢酸、ナフチルチオ酢酸、N−ナフチルグリシン、ナフトキシ酢酸などの芳香族ヘテロ酢酸類が挙げられる。
また、光重合開始助剤(C−1)を用いる場合、その含有量は、前記の基準で、好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは0.1〜40質量%である。
光重合開始剤(C)の含有量が前記の範囲にあると、感光性樹脂組成物が高感度となり、前記の感光性樹脂組成物を用いて形成した画素部の強度や、前記の画素の表面における平滑性が良好になる傾向があり、好ましい。前記に加えて、光重合開始助剤(C−1)の量が前記の範囲にあると、得られる感光性樹脂組成物の感度がさらに高くなり、前記の感光性樹脂組成物を用いて形成するパターン基板の生産性が向上する傾向にあり、好ましい。
R4〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基を表す。]
式(I)で表される化合物の含有量が前記の範囲にあると、前記の感光性樹脂組成物を用いて形成した画素部や塗膜の耐薬品性も良好になる傾向があり、さらに耐熱性が良好となり好ましい。
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテルおよびジエチレングリコールジブチルエーテルなどのジエチレングリコールジアルキルエーテル類;
メチルセロソルブアセテートおよびエチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテートおよびメトキシペンチルアセテートなどのアルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
ベンゼン、トルエン、キシレンおよびメシチレンのような芳香族炭化水素類;
メチルエチルケトン、アセトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトンおよびシクロヘキサノンなどのケトン類;
エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコールおよびグリセリンなどのアルコール類;
3−エトキシプロピオン酸エチルおよび3−メトキシプロピオン酸メチルなどのエステル類;
γ−ブチロラクトンなどの環状エステル類などが挙げられる。
上記の溶剤のうち、塗布性、乾燥性の点から、好ましくは上記溶剤の中で沸点が100〜200℃の有機溶剤が挙げられ、より好ましくは、アルキレングリコールアルキルエーテルアセテート類、ケトン類、3−エトキシプロピオン酸エチルおよび3−メトキシプロピオン酸メチルなどのエステル類が挙げられ、とりわけ好ましくは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチルおよび3−メトキシプロピオン酸メチルが挙げられる。
これらの溶剤(D)は、それぞれ単独で、または2種類以上混合して用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物における溶剤(D)の含有量は、感光性樹脂組成物に対して質量分率で、好ましくは60〜90質量%、より好ましくは70〜85質量%である。溶剤(D)の含有量が、前記の範囲にあると、スピンコーター、スリット&スピンコーター、スリットコーター(ダイコーター、カーテンフローコーターとも呼ばれることがある。)、インクジェットなどの塗布装置で塗布したときに塗布性が良好になる傾向があり、好ましい。
充填剤としては、ガラス、シリカ、アルミナなどが例示される。
他の高分子化合物としては、マレイミド樹脂などの硬化性樹脂やポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフルオロアルキルアクリレート、ポリエステル、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂などが例示される。
界面活性剤としては、市販の界面活性剤を用いることができ、例えば、シリコーン系、フッ素系、エステル系、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性などの界面活性剤などが挙げられ、それぞれ単独でまたは2種以上を組合せて用いられる。前記の界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリエチレングリコールジエステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエステル類、3級アミン変性ポリウレタン類、ポリエチレンイミン類等のほか、商品名でKP(信越化学工業(株)製)、ポリフロー(共栄化学(株)製)、エフトップ(トーケムプロダクツ社製)、メガファック(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラード(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード、サーフロン(以上、旭硝子(株)製)、ソルスパース(ゼネカ(株)製)、EFKA(EFKA CHEMICALS社製)、PB821(味の素(株)製)などが挙げられる。
密着促進剤として具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
酸化防止剤として具体的には、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールなどが挙げられる。
紫外線吸収剤として具体的には、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
また凝集剤として具体的には、ポリアクリル酸ナトリウムなどが挙げられる。
連鎖移動剤としては、ドデシルメルカプタン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。
塗布により形成された感光性樹脂組成物層は、プリベークすることにより溶剤などの揮発成分が除去されて、平滑な塗膜となる。このときの塗膜の厚さは、通常、1〜6μm程度である。このようにして得られた塗膜に、目的のパターンを形成するためのマスクを介して、紫外線が照射(パターニング露光)されるが、この際、露光される部分全体に均一平行光線が照射され、かつマスクと基材との位置が正確に合わされるよう、マスクアライナーやステッパーなどの装置を使用するのが好ましい。
さらにこの後、露光が終了した塗膜をアルカリ水溶液に接触させて非露光部を溶解させ、現像することにより、目的とするパターン形状が得られる。現像方法は、液盛り法、ディッピング法、スプレー法等のいずれでも良い。さらに現像時に基材を任意の角度に傾けても良い。現像後、水洗を行い、さらに必要に応じて150〜230℃で10〜60分のポストベークを施すこともできる。ポストベークにより硬化反応がさらに進行し、表示装置としたときの信頼性を付与することができる。
アルカリ性化合物は、無機および有機のアルカリ性化合物のいずれでもよい。無機アルカリ性化合物の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、燐酸水素二ナトリウム、燐酸二水素ナトリウム、燐酸水素二アンモニウム、燐酸二水素アンモニウム、燐酸二水素カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニアなどが挙げられる。
また、有機アルカリ性化合物の具体例としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミンなどが挙げられる。これらの無機および有機アルカリ性化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上組合せて用いることができる。アルカリ現像液中のアルカリ性化合物の濃度は、溶液全体に対して質量分率で、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.03〜5質量%である。
ノニオン系界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、その他のポリオキシエチレン誘導体、オキシエチレン/オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどが挙げられる。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウムやオレイルアルコール硫酸エステルナトリウムのような高級アルコール硫酸エステル塩類、ラウリル硫酸ナトリウムやラウリル硫酸アンモニウムのようなアルキル硫酸塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムやドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルアリールスルホン酸塩類などが挙げられる。
カチオン系界面活性剤の具体例としては、ステアリルアミン塩酸塩やラウリルトリメチルアンモニウムクロライドのようなアミン塩または第四級アンモニウム塩などが挙げられる。
これらの界面活性剤は、それぞれ単独で用いることも、また2種以上組合せて用いることもできる。
アルカリ現像液中の界面活性剤の濃度は、溶現像液全体に対して質量分率で、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜8質量%、とりわけ好ましくは0.1〜5質量%である。
また、本発明の感光性樹脂組成物は、透明性の必要な、絶縁膜やマイクロレンズの形成に用いる場合には、好ましくは着色剤を含まない。
実施例1、比較例1および比較例2に使用したバインダー樹脂Aaの構成単位を、式(X)に示す。
a:共重合体1における(A1)から導かれる構成単位に相当。
b:共重合体1における(A2)から導かれる構成単位に相当。
c:共重合体1における(A4)から導かれる構成単位に、(A3)を反応させて導かれる構成単位に相当。
d:共重合体2における(A3)に由来する部位に(A5)を反応させて導かれる構成単位に相当。
カラム;TSK−GELG4000HXL(商品名)+TSK−GELG2000HXL(商品名)(直列接続)
カラム温度;40℃
溶媒;THF
流速;1.0mL/min
注入量;50μL
検出器;RI
測定試料濃度;0.6質量%(溶媒;THF)
校正用標準物質;TSK STANDARD POLYSTYRENE F−40、F−4、F−1、A−2500、A−500(いずれも商品名)(東ソー(株)製)
上記の測定方法で得られたポリスチレン換算重量平均分子量および数平均分子量の比を分子量分布(Mw/Mn)とした。
特開平11−133600号公報の合成例1と同様に、冷却管、撹拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7質量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル200質量部を仕込んだ。引き続きスチレン30質量部、メタクリル酸20質量部、メタクリル酸グリシジル50質量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに攪拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し樹脂Abを含む重合体溶液を得た。得られた樹脂Abのポリスチレン換算重量平均分子量は24,000であった。
[感光性樹脂組成物1の調製]
前記で得た樹脂Aa50部(固形分換算)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製)50部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン(Irgacure 369(商品名);Ciba Specialty Chemicals社製)3部、4,4’−(N,N−ジエチルアミノ)−ベンゾフェノン(EAB−F(商品名);保土谷化学工業(株)製)1部およびテクモアVG−3101L(商品名)(三井化学(株)製;(2−[4−(2、3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4−[1、1−ビス[4−([2、3−エポキシプロポキシ]フェニル)]エチル]フェニル]プロパン))5部を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート173部および3−エトキシエチルプロピオネート24部に溶解して、感光性樹脂組成物1を得た。
2インチ角のガラス基板(#1737;コーニング社製)を、中性洗剤、水およびアルコールで順次洗浄してから乾燥した。このガラス基板上に、感光性樹脂組成物1を、スピンコーターを用いて塗布し、塗布後ホットプレート上に該ガラス基板を静置して100℃で3分間プリベークした。冷却後、この感光性樹脂組成物を塗布した基板と石英ガラス製フォトマスク(一辺が20μmである正方形が、互いに隣接する正方形と100μmの間隔で形成された透光部を有する。)との間隔を50μmとし、超高圧水銀ランプ(USH−250D;ウシオ電機(株)製)を用いて大気雰囲気下、100mJ/cm2の露光量(365nm基準)で光照射した。その後、23℃の現像液(非イオン系界面活性剤0.12質量%と水酸化カリウム0.05質量%とを含む水溶液)に前記の感光性樹脂組成物を塗布した基板を80秒間浸漬して現像し、水洗後、220℃で30分間ポストベークを行って、フォトスペーサを得た。得られたフォトスペーサの膜厚を、膜厚計(Dektak3;日本真空技術(株)製)を用いて測定したところ、3.0μmであった。
別に、露光時にフォトマスクを用いない以外は、上記と同様にして、硬化樹脂膜を得た。
調製直後に感光性樹脂組成物1の粘度を粘度計(E型粘度計;東機産業(株)社製)を用いて測定した。同じ感光性樹脂組成物1を、23℃で2週間保管し、保管後の粘度を同様にして測定した。保管後の粘度を、保管前の粘度で除した値を粘度変化率として、算出した。
得られた硬化樹脂膜を、さらに240℃のオーブンに1時間入れた後の膜厚3.0μm当たりの透過率(測定波長400nm)を測定した。結果を表3に示す。透過率が高いと、耐熱性が良好である。
耐NMP性;得られた硬化樹脂膜の膜厚を測定した。該硬化樹脂膜をN−メチルピロリドン(30℃×30分)に浸漬し、浸漬後の膜厚を測定し、浸漬前後での膜厚から膜厚変化率を算出した。結果を表3に示す。
膜厚変化率(%)=(浸漬後の膜厚(μm)/浸漬前の膜厚(μm))×100
膜厚変化率は、100%に近いほど良好である。
基板面に対して斜め45度から、目視により表面を観察して、光沢があると認められると○、光沢がないかまたは白濁(不透明)していると認められると×として評価した。結果を表3に示す。
走査電子顕微鏡(S−4100;(株)日立製作所製)を用いて20μmパターン部の断面を観察した。
パターンを解像していれば○、解像していなければ×として評価した。結果を表3に示す。
ダイナミック超微小硬度計(DUH−W201S;(株)島津製作所製)を用いて、総変位量(μm)および弾性変位量(μm)を、以下の条件で測定し、得られた数値から回復率を算出した。結果を表3に示す。
試験力 ;5gf(SI単位換算値;0.049N)
負荷速度 ;0.45gf/秒(SI単位換算値;0.0044N/秒)
保持時間 ;5秒
圧子 ;円錐台圧子(直径50μmφ)
回復率(%)=(弾性変位量(μm)/総変位量(μm))×100
表2に示す組成で、特許文献2に記載された発明に相当する感光性樹脂組成物2を得て、実施例1と同様にして、その評価を行った。結果を表3に示す。
表2に示す組成で、特許文献2に記載された発明に相当する感光性樹脂組成物3を得て、実施例1と同様にして、その評価を行った。結果を表3に示す。
表2に示す組成で、特許文献1に記載された発明に相当する感光性樹脂組成物4を得た。実施例1と同様にして貯蔵安定性を測定したところ、増粘したので、以降の評価を中止した。
*2;ビスフェノール−A型エポキシ樹脂 エポキシ当量189g/eq
*3;エポキシ当量210g/eq
Claims (5)
- 式(I)で表される化合物の含有量が、バインダー樹脂(A)、光重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)および式(I)で表される化合物の合計量に対して質量分率で、0.1〜20質量%である請求項1記載のフォトスペーサ形成用感光性樹脂組成物。
- 光重合開始剤(C)が、トリアジン化合物、アセトフェノン化合物、ビイミダゾール化
合物、オキシム化合物およびアシルホスフィンオキサイド化合物からなる群から選ばれる
少なくとも一種の化合物である請求項1または2記載のフォトスペーサ形成用感光性樹脂組成物。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のフォトスペーサ形成用感光性樹脂組成物を硬化させて形成されるフォトスペーサ。
- 請求項4に記載のフォトスペーサを含む表示装置。
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