JP4735810B2 - 磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末及び該磁性酸化鉄粒子粉末を用いた磁性トナー - Google Patents

磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末及び該磁性酸化鉄粒子粉末を用いた磁性トナー Download PDF

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Description

本発明は、小さな凝集粒子であって、分散性に優れた磁性酸化鉄粒子粉末及び該磁性酸化鉄粒子粉末を用いた磁性トナーに関するものである。
従来、静電潜像現像法の一つとして、キャリアを使用せずに樹脂中にマグネタイト粒子粉末等の黒色磁性酸化鉄粒子粉末を混合分散させた複合体粒子を現像剤として用いる所謂、一成分系磁性トナーによる現像法が広く知られ、汎用されている。
近時、レーザービームプリンターやデジタル複写機の高速化や高画質化に伴って、現像剤である磁性トナーの特性向上が強く要求されており、その為には、磁性トナーの帯電性能の向上が強く要求される。
磁性トナーの帯電性能は磁性酸化鉄粒子粉末の分散性と密接な関係を有していることから、分散性に優れた磁性酸化鉄粒子粉末が強く求められている。
即ち、磁性トナーは、磁性粒子と、樹脂としてスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族系樹脂、アクリル酸、メタクリル酸等のアクリル系樹脂及びこれら共重合体樹脂等とを混合して製造されていることから、前記樹脂中での磁性粒子粉末の分散性が優れていることが要求されている。
分散性に優れている磁性酸化鉄粒子粉末とは、磁性酸化鉄粒子粉末を構成している凝集粒子が、磁性酸化鉄粒子粉末と樹脂とを混練し樹脂成形物とする場合における混練処理によって、当該凝集粒子ができるだけ一次粒子あるいはその近傍にまで微細化させる際の、分散しやすさ又は短時間で処理できることをいう。
しかし、磁性酸化鉄粒子粉末中の粒子は固く凝集してかなり大きな凝集粒子となっているため、磁性酸化鉄粒子粉末を樹脂と混練し樹脂成形物とする場合に、その凝集粒子を個々の粒子にバラバラにする過程において、分散時間が長くなったり、混練・分散機の分散強度を強くしなければならないなどによる酸化鉄粉末の分散性を阻害している。
一方、磁性酸化鉄粒子粉末は微粒子であるため磁気的凝集を起こしやすく、磁性トナーの製造にあたって樹脂と混練した場合には、十分な分散性を得ることが困難であり、一次粒子の状態まで分散されず凝集粒子のまま樹脂中に存在することになる。磁性酸化鉄粒子粉末の分散が不十分な状態の混練物を磁性トナーとして要求される大きさに粉砕した場合、粉砕時に凝集粒子からの遊離磁性粒子粉末が発生したり、個々の磁性トナー粒子に含有される磁性粒子の含有量が異なる等の弊害が起こり、優れた帯電安定性を有する磁性トナーを得ることができない。
従来、磁性酸化鉄粒子粉末を各種粉砕装置で粉砕することなどによって磁性酸化鉄粒子粉末の分散性を改善する試みがなされている(特許文献1〜4)。
特開平2−80号公報 特開平6−67453号公報 特開平8−259238号公報 特開2003−192351号公報
磁性トナーに用いる樹脂、殊に、ビニル芳香族系樹脂、アクリル系樹脂及びこれらの共重合体樹脂等となじみやすく、これらの樹脂中での分散性が良好である磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末は現在最も要求されているところであるが、このような磁性粒子粉末は、未だ得られていない。
即ち、前出特許文献1には、磁性酸化鉄粒子粉末をフレッドミルを用いて粉砕する方法が記載されているが、分散性から言えば未だ不十分である。
また、前出特許文献2には、磁性酸化鉄粒子粉末をホイール型混練機と衝撃式粉砕機とを組み合わせて粉砕する方法が記載されているが、分散性から言えば未だ不十分である。
また、特許文献3には、容器固定の水平複軸形の混練機で処理して分散性を改善する技術が記載されているが、ビニル芳香族系樹脂、アクリル系樹脂及びこれらの共重合体樹脂に限定すると、分散性を十分改良するものではなく、磁性トナーにした場合の帯電安定性も低い。
また、特許文献4には、レーザー回折散乱式粒度分布測定による個数平均粒子径が0.2〜1.0μmの八面体状の磁性酸化鉄粒子粉末が記載されているが、SEM観察による粒子径とレーザー回折散乱式粒度分布測定による個数平均粒子径との比が3以上と大きいため、凝集粒子が大きいものであり、分散性に優れるとは言いがたい。
そこで、本発明は、ビニル芳香族系樹脂、アクリル系樹脂及びこれらの共重合体樹脂等となじみやすく、これらの磁性トナーにした場合の樹脂中での分散性が良好であり、帯電安定性に優れた磁性トナー用磁性粒子粉末を提供することを技術的課題とする。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
即ち、本発明は、一次粒子の平均粒子径(Dp50)が0.05〜0.3μmの磁性酸化鉄粒子であり、前記磁性酸化鉄粒子の二次粒子の平均粒子径(Da50)が0.055〜0.9μmであり、且つ、二次粒子の平均粒子径(Da50)と一次粒子の平均粒子径(Dp50)との比(Da50/Dp50)が1.1〜3.0であることを特徴とする磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末である。
また、本発明は、前記磁性酸化鉄粒子粉末を用いた磁性トナーである。
本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、凝集粒子が小さく分散性に優れているので、磁性トナー用の磁性粒子粉末として好適である。
また、本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末を用いた磁性トナーは帯電安定性が優れているので磁性トナーとして好適である。
次に、本発明実施にあたっての諸条件について述べる。
本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末の一次粒子の平均粒子径(Dp50)が0.05μm未満の場合には、磁性酸化鉄粒子相互間の凝集力が大きく分散が困難となる。0.5μmを越える場合には、着色力が劣り隠蔽力も低い。また、一個の磁性トナー粒子中に含まれる磁性酸化鉄粒子の個数が少なくなり、各磁性トナー粒子について磁性酸化鉄粒子の分布に偏りが生じ易く、その結果、磁性トナーの帯電性能の均一性が損なわれる。好ましくは0.10〜0.25μmである。
本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、二次粒子の平均粒子径(Da50)を0.055〜0.90μmに制御するものである。二次粒子の平均粒子径(Da50)が0.055μm未満の場合には、工業的に生産することが困難であり、0.9μmを越える場合には、凝集粒子径が大きくなり、磁性トナー中での分散性が悪くなる。好ましくは0.15〜0.625μmである。
なお、本発明における二次粒子の粒子径は、後述するとおり、レーザー回折散乱式粒度分布測定によって求めるものであり、個数基準による累積粒子径のうち、粒子全体の50%の点の粒子径をDa50とする。
本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末の二次粒子の平均粒子径と一次粒子の平均粒子径との比(Da50/Dp50)が1.1未満の場合には、現実的に困難であり、3.0を越える場合には、凝集粒子径が大きくなり、磁性トナー中での分散性が悪くなる。好ましくは1.5〜2.5である。
本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末の一次粒子の粒子形状は、八面体状、六面体状、粒状、球状などの等方形状である。
本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、マグネタイト粒子((FeO)・Fe、0<x≦1)からなり、必要により、鉄以外の元素Si、Al、Mn、Ni、Zn、Cu、Mg、Co、Tiから選ばれる1種又は2種以上の金属元素を含有してもよい。
本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末のBET比表面積値は5〜15m/gが好ましい。より好ましくは6.0〜12.0m/gである。
本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末の保磁力は2.39〜15.92kA/m(30〜200Oe)が好ましい。より好ましくは3.18〜13.53kA/m(40〜170Oe)である。
本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末の飽和磁化値は81.0〜90.0Am/kg(81.0〜90.0emu/g)が好ましい。より好ましくは、84.0〜90.0Am/kg(84.0〜90.0emu/g)である。
後述するとおり、本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末の分散度の指標となる塗膜を形成した場合の塗膜の表面粗さは0.30μm以下が好ましい。0.30μmを越える場合には、凝集粒子が大きく、分散性に優れるとは言いがたい。好ましくは0.25μm以下である。
次に、本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末の製造法について述べる。
本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、第一鉄塩水溶液と水酸化アルカリ水溶液とを中和混合して得られた水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩反応水溶液を酸素含有ガス、好ましくは空気をスラリー中に吹き込みながら酸化させ、酸化反応終了後のスラリーをろ過、洗浄して磁性酸化鉄粒子粉末を得る製造法において、酸化反応終了後のスラリーに対しボールミル、アトライター、TKホモミキサーの如き粉砕装置を用いて湿式粉砕を行い、次いで、スプレードライヤの如き流動層乾燥装置で乾燥させることにより得ることができる。
水酸化第一鉄コロイドを生成させる際の水酸化アルカリ水溶液の量は、目的とする酸化鉄粒子の形状に応じて調整すればよい。具体的には、水酸化第一鉄コロイドのpHが8.0未満となるように調整すれば球状粒子が得られ、8.0〜9.5となるように調整すれば六面体状粒子が得られ、9.5を超えるように調整すれば八面体状粒子が得られるので、適宜調整する。
本発明における第一鉄塩水溶液としては、硫酸第一鉄水溶液、塩化第一鉄水溶液等を使用することができる。
本発明における水酸化アルカリ水溶液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物等の各水溶液を使用することができる。
本発明における酸化反応温度は、80〜100℃である。80℃未満である場合には、マグネタイト粒子以外の針状含水酸化鉄粒子が副生しやすくなり、100℃を越える場合も球状マグネタイト粒子は生成するが工業的ではない。
本発明では、酸化反応終了後のスラリーに対しボールミル、アトライター、TKホモミキサーの如き粉砕装置を用いて湿式粉砕を行う。
湿式粉砕の条件は、スラリー中の磁性酸化鉄粒子粉末に十分なシェアを与える必要があり、例えばTKホモミキサーの場合では、3000rpm以上の回転数で処理する必要がある。ボールミルやアトライター場合では、メティアの径により分散シェアが異なる場合が多いので、できるだけ小さな径のメディアを使用する。メディア径としては1cm以下、好ましくは5mm以下である。処理時間としては、1時間以上が好ましい。
本発明では、湿式粉砕した後、スプレードライヤなどの流動層乾燥装置で乾燥させる。
分散性に優れた磁性酸化鉄粒子を得るには、湿式粉砕処理した磁性酸化鉄粒子を含んだスラリーを流動層乾燥する際の、磁性酸化鉄粒子を含有するスラリーの濃度に大きく影響される。スラリー濃度しては、低ければ低いほど良く、磁性酸化鉄粒子の濃度としては50%以下、このましくは30%以下、さらに好ましくは20%以下である。また、流動層内での乾燥温度は、短時間で乾燥できる温度にコントロールする必要がある。乾燥温度としては100℃以上、このましく150℃である。乾燥時間としては、時間が短いほど良く10分、好ましく5分以下である。
本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、第一鉄塩水溶液と水酸化アルカリ水溶液とを中和混合して酸化させ、酸化反応終了後のスラリーをろ過、洗浄した後、湿式粉砕と流動層乾燥とを組み合わせて順次行うことによって得ることができる。湿式粉砕又は流動層乾燥いずれかのみでは、二次粒子径が大きくなり、磁性トナー中での分散性が悪くなる。
次に、本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末を含有する磁性トナーについて述べる。
本発明に係る磁性トナーは、所定量の結着剤樹脂と所定量の磁性酸化鉄粒子粉末とを混合、混練、粉砕による公知の方法によって行うことができる。具体的には、磁性酸化鉄粒子粉末と結着剤樹脂とを、必要により更に離型剤、着色剤、荷電制御剤、その他の添加剤等を添加した混合物を混合機により十分に混合した後、加熱混練機によって結着剤樹脂中に磁性酸化鉄粒子粉末等を分散させ、次いで、冷却固化して樹脂混練物を得、該樹脂混練物を粉砕及び分級を行って所望の粒子サイズとすることにより得られる。
前記混合機としては、ヘンシェルミキサー、ボールミルなどの混合機を使用することができる。前記加熱混練機としては、ロールミル、ニーダー、二軸エクストルーダー等を使用することができる。前記粉砕は、カッターミル、ジェットミル等の粉砕機によって行うことができ、前記分級は公知の風力分級などにより行うことができる。
磁性トナーを得る他の方法として、懸濁重合法又は乳化重合法がある。懸濁重合法においては、重合性単量体と磁性酸化鉄粒子粉末とを、必要により更に、着色剤、重合開始剤、架橋剤、荷電制御剤、その他の添加剤を添加した混合物を溶解又は分散させた単量体組成物を、懸濁安定剤を含む水相中に攪拌しながら添加して造粒し、重合させて所望の粒子サイズとすることにより得られる。
乳化重合法においては、単量体と磁性酸化鉄粒子粉末とを、必要により更に着色剤、重合開始剤などを水中に分散させて重合を行う過程に乳化剤を添加することによって所望の粒子サイズとすることにより得られる。
<作用>
本発明において、最も重要な点は、本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、一次粒子の平均粒子径(Dp50)が0.05〜0.3μmの磁性酸化鉄粒子であり、前記磁性酸化鉄粒子の二次粒子の平均粒子径(Da50)が0.055〜0.9μmであり、且つ、二次粒子の平均粒子径(Da50)と一次粒子の平均粒子径(Dp50)との比(Da50/Dp50)が1.1〜3.0であることから、トナーに用いる樹脂、殊に、ビニル芳香族系樹脂、アクリル系樹脂及びこれらの共重合体樹脂等となじみやすく、樹脂中での分散性が良好であるという事実である。
これらの事実について本発明者は次のように考えている。
本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、第一鉄塩水溶液と水酸化アルカリ水溶液とを中和混合して酸化させ、酸化反応終了後のスラリーをろ過、洗浄後、湿式粉砕、流動層乾燥を組み合わせることにより、二次粒子(凝集粒子)が小さく、緩凝集であるため、磁性トナー樹脂中での分散性が良好になると考えている。
次に、実施例並びに比較例により、本発明を説明する。
磁性酸化鉄粒子粉末の一次粒子の平均粒子径(Dp50)は、投影径の1つであるMartin径(定方向に投影面積を2等分する線分の長さ)より求めた値である。
磁性酸化鉄粒子粉末の二次粒子の平均粒子径(Da50)は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(島津製作所製 SALD−2000J)を用い、水媒体中で、分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを加え、超音波を照射して測定した個数基準による平均粒子径である。
磁性酸化鉄粒子粉末の磁気特性は、「振動試料型磁力計 VSM−3S−15」(東英工業(株)製)を用いて外部磁場796kA/mで測定した値で示した。
磁性酸化鉄粒子粉末の分散性は、下記測定法に従って測定した。
即ち、磁性酸化鉄粒子粉末3g、スチレン−アクリル系共重合樹脂3g、トルエン10g、ガラスビーズ20gを容積50ccのガラス製のサンプル瓶に秤量し、ペイントコンディショナーで15分間振とうさせた分散ペーストをPETフィルム上に置き、6milのフィルムアプリケーターで塗布し、乾燥した塗布膜面の表面粗さRaを表面粗さ形状測定機(東京精密製 サーフコム570A)で測定した。
磁性トナー中の磁性酸化鉄粒子粉末の分散度は、磁性トナーをウルトラミクロトーム(RESEACH MANFACTURING社製 商品名:MT2C)を用いてスライスし、その断面を透過型電子顕微鏡(倍率10000倍)で観察し、視野内の磁性酸化鉄粒子粉末の凝集状態を観察し、4段階で評価した。凝集物が少ないほど分散性が良いことを示す。
凝集物;0〜1個 分散度◎
2〜5個 ○
6〜10個 △
11個以上 ×
本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末を用いた磁性トナーの帯電安定性は、下記測定法に従って測定した。
磁性トナー0.5gと鉄粉キャリア(パウダーテック社製TEFV−200/300)9.5gを容積15ccのガラス製のサンプル瓶に精秤し、ペイントコンディショナーを用いて1分間及び30分間摩擦帯電させ、ブローオフ帯電量測定装置(東芝ケミカル社製)を用いて摩擦帯電量を測定し、変化率により以下の4段階で評価した。
変化率:10%以下 帯電安定性◎
20%以下 ○
30%以下 △
30%より大きい ×
実施例1
<磁性酸化鉄粒子粉末の製造>
第一鉄塩水溶液(Fe2+の濃度;1.7mol/L、比重;1.25g/cc、Fe3+/Fe2+=0.8(mol%))26.5kg、NaOH(18.5N)4.7L及び水19Lとを反応させて水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩反応水溶液を得た。水酸化第一鉄コロイドのpHは10.5であった。次いで、90℃に維持して空気を吹き込んで酸化反応を行った。酸化反応終了後、ろ過、水洗し、ボールミルで湿式粉砕を行い、スプレードライヤを用いて流動層乾燥を行い、八面体の磁性酸化鉄粒子粉末を得た。得られた磁性酸化鉄粒子粉末は2.2kgであった。
実施例2〜5
反応条件を種々変化させ形状、磁性粒子酸化鉄粒子の一次粒子径を変化させるとともに、乾燥時のスラリー濃度及び乾燥温度を種々変化させた以外は実施例1と同様にして磁性酸化鉄粒子粉末を得た。
得られた磁性酸化鉄粒子粉末の諸特性を表1に示す。
比較例1〜4
実施例と同様にして酸化反応を行った。比較例1は反応終了後、ろ過、水洗し、湿式粉砕を行わずに流動層乾燥を行った。比較例2は湿式粉砕後に静置式乾燥を行った。比較例3は湿式粉砕を行わずに静置式乾燥を行った。比較例4は湿式粉砕、流動層乾燥両方を行い、磁性酸化鉄粒子粉末を得た。
得られた磁性酸化鉄粒子粉末の諸特性を表1に示す。
Figure 0004735810
実施例6
<トナーの製造>
実施例1で得られた磁性酸化鉄粒子粉末を用いて下記混合割合でヘンシェルミキサーにより混合し、二軸押し出し混練機(栗本鉄鋼社製 商品名:S−1)を用いて溶融混練した。混練物を冷却後、粗粉砕次いで微粉砕した。さらに、これを分級して体積平均粒子径が9.7μm(コルターカウンター社製 商品名:Multisizer IIで測定)の磁性トナーを得た。得られた磁性トナー100重量部に対して疎水性シリカ微粉末(日本アエロジル社製 商品名:RX−200)0.5重量部を外添処理し、磁性トナーを得た。
スチレン−アクリル系共重合樹脂: 100重量部
磁性酸化鉄粒子粉末: 90重量部
負帯電制御剤: 1重量部
低分子量ワックス: 5重量部
実施例7〜10、比較例5〜8
磁性酸化鉄粒子粉末の種類を種々変化させた以外は実施例6と同様にして磁性トナーを得た。
得られた磁性トナーの諸特性を表2に示す。
Figure 0004735810
本発明に本発明に係る磁性酸化鉄粒子粉末は、一次粒子の平均粒子径(Dp50)が0.05〜0.3μmの磁性酸化鉄粒子であり、前記磁性酸化鉄粒子の二次粒子の平均粒子径(Da50)が0.055〜0.9μmであり、且つ、二次粒子の平均粒子径(Da50)と一次粒子の平均粒子径(Dp50)との比(Da50/Dp50)が1.1〜3.0であることから、樹脂、殊に、ビニル芳香族系樹脂、アクリル系樹脂及びこれらの共重合体樹脂等となじみやすく、分散性が良好であるので、磁性トナー用酸化鉄粉末として好適である。

Claims (2)

  1. 一次粒子の平均粒子径(Dp50)が0.05〜0.3μmの磁性酸化鉄粒子であり、前記磁性酸化鉄粒子の二次粒子の平均粒子径(Da50)が0.055〜0.9μmであり、且つ、二次粒子の平均粒子径(Da50)と一次粒子の平均粒子径(Dp50)との比(Da50/Dp50)が1.1〜3.0であることを特徴とする磁性トナー用磁性酸化鉄粒子粉末。
  2. 請求項1記載の磁性酸化鉄粒子粉末を用いた磁性トナー。
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