JP4729755B2 - 複合膜、その製造方法及び水素分離膜 - Google Patents

複合膜、その製造方法及び水素分離膜 Download PDF

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本発明は、金属緻密充填層を内部に有する多孔質複合膜、中でも金属緻密充填層が、基材及び保護材としての板状や管状の多孔質体層に挟まれて中間層として配設されてなる多孔質複合膜、その製造方法及び水素分離膜に関する。
水素の選択透過膜や燃料電池の部材として多孔質基材にパラジウム等の水素透過性金属を被覆した複合膜が有望視されており、CVD法、スパッタ法、メッキ法等により多孔質材料の表面に緻密なパラジウム薄膜等の水素透過性金属薄膜を形成した水素分離膜が提案されている。パラジウム膜は水素の透過速度が大きくまた選択透過性に優れている反面、250℃、2MPa以下で水素脆性を起こし、機械的な欠陥やピンホールを生じやすいという欠点がある(非特許文献1参照)。これを改善するため、銀などとの合金化が試みられているが、薄膜化により強度が劣化し、またひっかきや接触によって容易に損傷を受け、はがれやすくなるといった致命的な欠点が問題となっている。損傷に耐えうるものとするには、膜厚を例えば15μm以上と厚くすればよいが、パラジウム等の水素透過性金属は高価であるため、極力薄くして使用量を少なくすることが強く要望されている。
また、水素透過性金属はナノサイズに小さくすることにより、その水素脆性が緩和されることが報告されている(非特許文献2、3参照)。
S.N.Pagliieri,J.D.Way、「Separation and Purification Methods」、31巻、p.19〜22、2002年 A.Pundt,C.Sachs,M.Winter,M.T.Reets,D.Kirchheim、「J.Alloys Compd.」、480、p.293〜295、1999年 T.Kuji,Y.Matsumura,H.Uchida,T.Aizawa、「J.Alloys Compd.」、718、p.330〜332、2002年
本発明の課題は、多孔質基材に金属層を配した複合膜において、それを薄膜化しても、性能に影響する程の機械的な欠陥やピンホールを生じることのなく、強度を保持させ、ひっかきや接触による損傷やはがれのないようにして上記の従来の欠点を解消すること、さらにこのような複合膜を水素分離膜に特化する場合には、好ましくは水素脆性の欠点を解消することにある。
本発明によれば、かかる課題達成は、表層部の多孔質体に対し、その内側の内層部にパラジウム等の金属を充填できれば、表面からのはがれや損傷に耐えられるとの見地から、多孔質基材、多孔質材及び多孔質保護材に通気性のものを用い、多孔質基材、多孔質材とその細孔隙に充填され該細孔隙を閉塞する金属とからなる金属緻密充填材及び多孔質保護材を順に成層させてなる複合膜とすることで実現される。
本発明においては、さらには、この内層部構造について、多孔質材の細孔隙を小さくし、微細化することで、充填されるパラジウム等の金属の量を少なくでき、さらには該細孔隙をナノサイズのオーダー、例えば1〜100nmなどに微細化することで金属に水素透過性金属を用いても該細孔隙への充填サイズも該細孔隙サイズに制約されて微細化されてナノサイズのオーダーとなるためその水素脆性を緩和させることが可能になる。
また、多孔質材をこのような微細孔隙のものとするには、多孔質材を微粒子由来のものとし、例えば微粒子を集成して微粒子間の空隙を小さくさせるなどとするのがよく、実際にはパラジウム等の金属の種核の存在する個所において優先的に金属の析出が起こるという無電解メッキの特徴を利用するなどして、多孔質基材表面に金属種核を付与した微粒子層を被覆し、さらにその上に多孔質保護層を被覆した後、無電解メッキを施すなどして、多孔質基材、金属担持微粒子と該微粒子間の空隙に充填され該空隙を閉塞する該金属とからなる金属緻密充填材及び多孔質保護材を順に成層してなる複合膜とすることができる。
すなわち、本発明は、以下のとおりのものである。
(1)多孔質基材、担体微粒子含有被着物の焼成物に金属種核を担持させてなるか或いは金属種核を担持させた担体微粒子を含有する被着物を焼成してなる担持多孔質材、及び多孔質保護材を順に成層した後、担持多孔質材の担持金属種核を種核としてパラジウムもしくはパラジウム合金の無電解メッキを施し、金属緻密充填層を形成することを特徴とする水素分離膜の製造方法。
(2)多孔質材及び多孔質保護材が多孔質基材より小さい平均細孔径を有する前記(1)記載の水素分離膜の製造方法。
(3)多孔質材及び多孔質保護材が微粒子由来のものである前記(1)又は(2)記載の水素分離膜の製造方法。
(4)多孔質材及び多孔質保護材が多孔質セラミックスからなる前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
(5)多孔質セラミックスがセラミックス微粒子含有被着物の焼成物である前記(4)記載の水素分離膜の製造方法。
(6)多孔質基材が多孔質セラミックス又は多孔質金属からなる前記(1)ないし(5)のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
(7)多孔質セラミックスが酸化物、窒化物及び炭化物の中から選ばれた少なくとも1種である前記(4)ないし(6)のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
(8)多孔質セラミックスがアルミナ、ジルコニア、チタニア、ニオビア、セリア、シリカ、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化タングステン及び酸化モリブデンの中から選ばれた少なくとも1種からなる前記(7)記載の水素分離膜の製造方法。
(9)多孔質基材がステンレス鋼、α−アルミナ、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素及び炭化ケイ素の中から選ばれた少なくとも1種からなる管又は基板である前記(1)ないし(8)のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
(10)多孔質材及び多孔質保護材が、γ−アルミナ、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素及び炭化ケイ素の中から選ばれた少なくとも1種からなる前記(1)ないし(9)のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
(11) 金属緻密充填層が、担体微粒子を含むスラリー、ペースト又はゾルを多孔質基材に被着させた被着物を適宜乾燥し焼成して得られた通気性担体多孔質材に金属種核を担持させるか、あるいは担体微粒子に金属種核を担持させてなる担持微粒子を含むスラリー、ペースト又はゾルを多孔質基材に被着させた被着物を適宜乾燥し焼成させるかして得られた担持多孔質材に、パラジウムもしくはパラジウム合金を無電解メッキにより析出させ充填させてなるものである前記(1)ないし(10)のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
(12)多孔質基材が、平均細孔径0.05〜20μmのものである前記(1)ないし(11)のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
(13)多孔質材が、平均細孔径1〜100nmのものである前記(1)ないし(12)のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
(14)担体微粒子がセラミックスからなる前記(1)記載の水素分離膜の製造方法。
(15)無電解メッキを施す際に、メッキ液の進入・送入を真空吸引及び/又は加圧送給操作により補助する前記(1)ないし(14)のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
本発明複合膜は、(A)多孔質基材、(B)多孔質材とその細孔隙に充填され該細孔隙を閉塞する金属とからなる金属緻密充填材及び(C)多孔質保護材が順に成層され、それぞれ基材層、中間層及び保護層を構成してなる多層構造のものであって、多孔質基材、多孔質材及び多孔質保護材には通気性のもの、例えば各材が一方側から他方側へ連通して開口している細孔、すなわち連通孔や開気孔を多数有するものなどが用いられる。
本発明複合膜における基材層を構成する多孔質基材は、金属緻密充填材を支持し、多孔質保護材とともに金属緻密充填材を挟んだ形態で、複合膜全体として機械的強度を付与するものであれば特に制限はないが、耐熱性の観点から好ましくは多孔質セラミックスや多孔質金属からなるものが挙げられる。
この多孔質セラミックスについては、酸化物、窒化物及び炭化物の中から選ばれた少なくとも1種、例えばアルミナ、ジルコニア、チタニア、ニオビア、セリア、シリカ、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化タングステン及び酸化モリブデンの中から選ばれた少なくとも1種などが挙げられ、中でもアルミナ、シリカ、ジルコニア、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素が好ましく、その他、多孔質ガラス、ゼオライトなどが挙げられる。
多孔質金属については、その構造上からは、金属不織布、金属粉焼結多孔体、金属穿孔体などが、その物性上からは耐熱性や耐食性を有する金属や合金、例えばニッケルやステンレス鋼などがそれぞれ挙げられる。
また、多孔質基材の形態としては管状、板状のものが挙げられる。
多孔質基材として、特に好ましくはステンレス鋼、α−アルミナ、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素及び炭化ケイ素の中から選ばれた少なくとも1種からなる管又は基板が用いられる。
本発明複合膜における中間層を構成する金属緻密充填材は、通気性の多孔質材とその細孔隙に充填され該細孔隙を閉塞する金属(以下、充填金属ともいう)とからなる。
この多孔質材には多孔質基材より小さい平均細孔径、中でも1〜100nmの範囲の平均細孔径を有するものを用いるのが好ましく、また、耐熱性の観点からは好ましくは多孔質セラミックスや多孔質金属からなるもの、中でも多孔質セラミックスからなるものを用いるのが好ましく、また、微粒子由来のものを用いるのが好ましい。
この多孔質セラミックスについては、酸化物、窒化物及び炭化物の中から選ばれた少なくとも1種、例えばアルミナ、ジルコニア、チタニア、ニオビア、セリア、シリカ、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化タングステン及び酸化モリブデンの中から選ばれた少なくとも1種などが挙げられ、中でもアルミナ、シリカ、ジルコニア、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素が好ましく、その他、多孔質ガラス、ゼオライトなどが挙げられる。
この微粒子由来の多孔質材は、微粒子としてセラミックスや金属、中でもセラミックスからなるものを用いるのが好ましく、微粒子含有被着物の焼成物、例えば微粒子、適宜用いられるバインダーを溶媒に分散させたスラリーやペーストやゾルを多孔質基材に浸漬や塗布等の被着手法で被着し、得られた被着物を適宜乾燥し、通気性を保持しうる適当な高温で焼成してなるものや、溶射法によるものなどが挙げられる。
多孔質セラミックスには、その他、シリコンアルコキシド溶液を加水分解して得られるスラリーを多孔質基材に被着し、得られた被着物を適宜乾燥し、焼成してなるものも用いられる。
このように、多孔質セラミックスは、セラミックス微粒子由来のものが好ましく、このようなものとしては、セラミックス微粒子含有被着物の焼成物、例えばセラミックス微粒子、適宜用いられるバインダーを溶媒に分散させたスラリーやペーストやゾルを多孔質基材に浸漬や塗布等の被着手法で被着し、得られた被着物を適宜乾燥し、焼成してなるものが挙げられる。
多孔質金属については、その構造上からは、金属不織布、金属粉焼結多孔体、金属穿孔体などが、その物性上からは耐熱性や耐食性を有する金属や合金、例えばニッケルやステンレス鋼などがそれぞれ挙げられる。
多孔質材として、好ましくはステンレス鋼、γ−アルミナ、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素及び炭化ケイ素の中から選ばれた少なくとも1種からなるものが用いられる。
充填金属としては、金属単体や合金、中でも無電解メッキの可能な金属、例えば遷移金属等が用いられる。
遷移金属としては、好ましくは周期律表の4族、5族、8族、9族、10族及び11族の金属の中から選ばれた少なくとも1種、中でも銀、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、金、白金、イリジウム、オスミウム、銅、ニッケル、コバルト、鉄、バナジウム及びチタンの中から選ばれた少なくとも1種が用いられる。
合金としては、例えばパラジウムと、銀、銅、ニッケル等の金属とから成るものなどが挙げられる。
金属緻密充填材は、好ましくは担体微粒子を含むスラリー、ペースト又はゾルを多孔質基材に被着させた被着物を適宜乾燥し焼成して得られた通気性担体多孔質材に金属種核を担持させるか、あるいは担体微粒子に金属種核を担持させてなる担持微粒子を含むスラリー、ペースト又はゾルを多孔質基材に被着させた被着物を適宜乾燥し焼成させるかして得られた担持多孔質材に、金属を無電解メッキにより析出させ充填させてなるものである。
この担体微粒子は、粒径が微細な金属担持用担体であればよいが、好ましくは平均粒径が1〜1000nm、中でも1〜100nm、特に1〜10nmの範囲であるものがよい。これは、このような微細な粒径の微粒子同士間で形成される空隙も、微小で狭隘なものであり、従って、ピンホールが生成したとしても微小なものであり、例えばパラジウム薄膜においてその水素脆性により生成するピンホールのように100〜500nmと大きい(Leeら、J.Membrane Science,2003年、220巻、137−153頁参照)場合とは明らかに相違すると推測されることによる。
また、担体微粒子は、その材質として好ましくはセラミックス、金属、炭素、中でもセラミックスを採択するのがよい。セラミックスとしては、例えばアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、セリア、ニオビア、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化タングステンなど、中でもγ−アルミナ、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素が挙げられ、これらは1種用いてもよいし、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
金属種核の金属としては、無電解メッキの可能な金属、例えば遷移金属等を金属単体や合金の形で用いるのが好ましい。
遷移金属としては、好ましくは周期律表の4族、5族、8族、9族、10族及び11族の金属の中から選ばれた少なくとも1種、中でも銀、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、金、白金、イリジウム、オスミウム、銅、ニッケル、コバルト、鉄、バナジウム及びチタンの中から選ばれた少なくとも1種が用いられる。
合金としては、例えばパラジウムと、銀、銅、ニッケル等の金属とから成るものなどが挙げられる。
本発明複合膜における保護層を構成する多孔質保護材は、前記の多孔質基材とともに金属緻密充填材を挟んだ形態で、複合膜全体として機械的強度を付与し、また、ひっかきや接触による損傷やはがれを防止するものであれば特に制限はないが、前記損傷やはがれ防止効果等に一層優れる点から、多孔質基材よりも小さい平均細孔径を有するものが好ましく、さらにはこれに加え多孔質材より小さい平均細孔径を有するものがより好ましいし、また、耐熱性の観点からは好ましくは多孔質セラミックスや多孔質金属からなるものが挙げられ、中でも多孔質セラミックスからなるものが好ましく、また、微粒子由来のものが好ましい。
この多孔質セラミックスについては、酸化物、窒化物及び炭化物の中から選ばれた少なくとも1種、例えばアルミナ、ジルコニア、チタニア、ニオビア、セリア、シリカ、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化タングステン及び酸化モリブデンの中から選ばれた少なくとも1種などが挙げられ、中でもアルミナ、シリカ、ジルコニア、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素が好ましく、その他、多孔質ガラス、ゼオライトなどが挙げられる。
この微粒子由来の多孔質材は、微粒子としてセラミックスや金属、中でもセラミックスからなるものを用いるのが好ましく、微粒子含有被着物の焼成物、例えば微粒子、適宜用いられるバインダーを溶媒に分散させたスラリーやペーストやゾルを多孔質基材上に設けた多孔質材に浸漬や塗布等の被着手法で被着し、得られた被着物を適宜乾燥し、通気性を保持しうる適当な高温で焼成してなるものや、溶射法によるものなどが挙げられる。
多孔質セラミックスには、その他、シリコンアルコキシド溶液を加水分解して得られるスラリーを多孔質基材上に設けた多孔質材に被着し、得られた被着物を適宜乾燥し、焼成してなるものも用いられる。
このように、多孔質セラミックスは、セラミックス微粒子由来のものが好ましく、このようなものとしては、セラミックス微粒子含有被着物の焼成物、例えばセラミックス微粒子、適宜用いられるバインダーを溶媒に分散させたスラリーやペーストやゾルを多孔質基材上に設けた多孔質材に浸漬や塗布等の被着手法で被着し、得られた被着物を適宜乾燥し、焼成してなるものが挙げられる。
多孔質金属については、その構造上からは、金属不織布、金属粉焼結多孔体、金属穿孔体などが、その物性上からは耐熱性や耐食性を有する金属や合金、例えばニッケルやステンレス鋼などがそれぞれ挙げられる。
多孔質保護材として、好ましくはステンレス鋼、γ−アルミナ、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素及び炭化ケイ素の中から選ばれた少なくとも1種からなるものが用いられる。
本発明複合膜においては、前記の多孔質基材、金属緻密充填材及び多孔質保護材が順に成層され、多孔質基材層、金属緻密充填層及び多孔質保護層となる。
前記各層の厚さは、通常、多孔質基材層では1〜10mm、金属緻密充填層では0.5〜20μm、多孔質保護層では0.5〜20μm、好ましくは、多孔質基材層では2〜5mm、金属緻密充填層では1〜5μm、多孔質保護層では1〜5μmの範囲とするのがよい。
多孔質の層において、平均細孔径については、通常、多孔質基材層では0.05〜10μm、多孔質保護層では1〜100nmの範囲、好ましくは、多孔質基材層では1〜5μm、多孔質保護層では1〜10nmの範囲とするのがよく、また、多孔度については、通常、多孔質基材層では0.2〜0.7cm3/g、多孔質保護層では0.3〜0.7cm3/gの範囲、好ましくは、多孔質基材層では0.4〜0.6cm3/g、多孔質保護層では0.4〜0.6cm3/gの範囲とするのがよい。
本発明複合膜において金属緻密充填材の金属として水素選択透過性金属、例えばパラジウムや、パラジウム−銀合金のようなパラジウム合金などを用いたものは、水素分離膜として有用である。
次に、本発明複合膜、より詳細に言えば金属緻密充填層含有多孔質複合膜の製造法について説明する。
この製造法として好ましいのは、多孔質基材、担体微粒子含有被着物の焼成物に金属種核を担持させてなるか或いは金属種核を担持させた担体微粒子を含有する被着物を焼成してなる担持多孔質材、及び多孔質保護材を順に成層した後、担持多孔質材の担持金属種核を種核として無電解メッキを施し、金属緻密充填層を形成する方法であって、担体微粒子はセラミックスからなるのが好ましく、金属種核は無電解メッキの可能な金属(以下、メッキ金属ともいう)からなるのが好ましい。
さらにこの好適方法を詳しく説明すると、先ずメッキ金属が種核として担持された担持多孔質材で被覆された多孔質基材を次のようにして調製する。
すなわち、担体微粒子を含むスラリー、ペースト又はゾルを多孔質基材に被着させた被着物を適宜乾燥し焼成して得られた通気性担体多孔質材に金属種核を担持させるか、あるいは担体微粒子に金属種核を担持させてなる担持微粒子を含むスラリー、ペースト又はゾルを多孔質基材に被着させた被着物を適宜乾燥し焼成させる。
具体的には、例えば(1)担体微粒子を水に分散させてなるゾルに、メッキ金属の化合物、例えばパラジウム化合物等を加え、該微粒子表面にメッキ金属、例えばパラジウム等を吸着させ、これを多孔質基材に被着させた被着物を適宜乾燥し焼成させて多孔質基材を被覆する方法、(2)多孔質基材を、担体微粒子を水に分散させてなるゾルに浸漬し、焼成被覆後、ディップコーティング等によりメッキ金属種核、例えばパラジウム種核等を付与する方法などが用いられる。
このような調製方法において、多孔質基材に均一に被覆するには、管状の基材の場合は、微粒子の分散ゾルに浸して垂直に引き上げるディップコーティング法によるのがよく、また、板状の基材では、回転させた基材にゾルを垂らして被覆するスピンコーティング法によるのがよい。いずれもコーティング後、乾燥し、焼成することで被覆層が形成される。乾燥は、恒温恒湿の雰囲気で、焼成は400〜700℃、好ましくは500〜600℃の範囲の高温で行うのがよい。
このような多孔質基材の被覆は、好ましくは管状や板状の多孔質基材の一方の面、例えば外面或いは内面や、片面等に施すのがよい。
多孔質基材には、平均細孔径0.05〜20μmの範囲のものを用いるのが好ましい。
また、担体微粒子には、平均粒径1〜100nmの範囲のものを用いるのが好ましい。
次いで、多孔質基材層を被覆する担持多孔質材層をさらに多孔質保護材層で被覆し、成層した後、担持金属を種核として無電解メッキを施し、金属緻密充填層を形成する。
この成層時の被覆処理は、微粒子、好ましくはセラミックス微粒子を水に分散したゾルをコーティングし、乾燥、焼成することにより行うのが好ましい。
セラミックス微粒子としては、例えばアルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、セリア、窒化ケイ素などが挙げられる。
多孔質保護材には、平均細孔径1〜20nmの範囲のものを用いるのが好ましい。
多孔質基材と多孔質保護材とに挟まれた担持多孔質材には、その担持金属を種核として優先的に該金属を無電解メッキすることができ、該担持多孔質材の細孔隙を充填して金属緻密充填層を形成することができる。
無電解メッキ処理には、メッキ液として、金属イオン、錯形成剤、還元剤、溶剤を含むものを用いるのが好ましい。この金属イオンは、適当な金属塩、例えば酢酸塩、塩化物、硝酸塩、硫酸塩等のメッキ液成分として供され、該金属イオンに相応する金属としては、前記したように、無電解メッキの可能な金属、例えば遷移金属等が挙げられ、遷移金属として好ましくは周期律表の4族、5族、8族、9族、10族及び11族の金属の中から選ばれた少なくとも1種、中でも銀、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、金、白金、イリジウム、オスミウム、銅、ニッケル、コバルト、鉄、バナジウム及びチタンの中から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
錯形成剤は、金属イオンを安定に溶存させるものであればよく、その例として好ましくはアンモニアとキレート剤との組合せ、中でもアンモニアとEDTAとの組合せが挙げられ、キレート剤としては、EDTAの他、NTA(ニトリロトリ酢酸)や、クエン酸、酒石酸等の脂肪族オキシ酸などが挙げられる。
還元剤としては、ヒドラジン、グルコース、アルデヒド類、水素化ホウ素ナトリウム、塩化スズなどが挙げられる。
溶剤としては、錯形成剤の種類等にもよるが、水、アセトニトリル、ベンゼン、クロロホルムなどの有機溶媒などが挙げられる。
メッキ液組成について、例えば金属イオン、キレート剤、アンモニア及び還元剤を含有する場合、各濃度は、0.001〜0.02M、0.01〜0.5M、5〜10M及び0.05〜0.005Mの範囲でそれぞれ選ぶのがよい。
メッキ金属として金属パラジウムを用いた場合、それを均一に析出、分布させるには、金属担持微粒子の表面にパラジウム錯体を均一に保持させたのち、還元する方法によるのがよい。パラジウム錯体の例としては、好ましくは[PdCl42-錯イオンを有する錯体、[Pd(acac)2](acac=アセチルアセトナートイオン)、酢酸パラジウム等が挙げられる。パラジウム錯体は通常その溶媒に可溶化させ錯体溶液としうる溶媒を伴って用いられ、このような溶媒としては、パラジウム錯体を溶解しやすいものであれば特に制限はないが、[PdCl42-のように電荷を持つ錯イオンの場合には水などの極性溶媒が、[Pd(acac)2]、酢酸パラジウム等の中性錯体では、アセトニトリル、ベンゼン、クロロホルムなどの有機溶媒がそれぞれ挙げられる。
また、還元剤としては、塩化スズやヒドラジン等が好ましい。
無電解メッキ処理においては、メッキ液の進入・送入を真空吸引及び/又は加圧送給操作により補助するのが好ましい。このような操作を施すことにより、多孔質基材と多孔質保護材とに挟まれ、中間に位置する担持多孔質材の細孔隙内にメッキ液を容易に浸入、流入させることが可能になる。
真空吸引操作における真空度は、10mmHg以下とするのがよいが、空隙がナノメーターサイズと極めて微小の場合には1mmHg以下とするのが望ましい。
無電解メッキ処理の際のメッキ液の温度は、通常、室温〜90℃の範囲で選ばれるが、一定以上の反応速度を維持し、しかもアンモニアの蒸散や薬剤の分解を少なくする観点から40〜70℃、中でも50〜60℃の範囲とするのが好ましい。メッキ時間はメッキ液温度や膜厚にもよるが、通常、1〜6時間の範囲で選ばれる。
本発明複合膜の一例及びその縦断面構造の模式図を図1に示す。また、本発明方法における一連の作製プロセスの一例の模式図を図2に示す。
本発明の複合膜は、薄膜化しても、性能に影響する程の機械的な欠陥やピンホールを生じることのなく、ひっかきや接触による損傷やはがれのなく、機械的な損傷が防止され、また、多孔質材の細孔隙への充填のため、無電解メッキの可能な金属の使用量が節減される。
そして、本発明方法によれば、基材の上に被覆した担持多孔質材の細孔隙にパラジウム等の金属を充填するに当り、無電解メッキの可能な金属、例えばパラジウム等を充填する層にのみ該金属の種核を播種しておき、該中間層を多孔質保護層で被覆して、無電解メッキを施すので種核の分布する中間に優先的に該金属をメッキすることができ、また、保護層により、機械的な損傷が防止され、また、多孔質材の細孔隙への充填のため、該金属の使用量を節減することができる。
本発明の複合膜としては、α−アルミナ等のセラミックスからなる多孔質基材、該セラミックスより粒径の小さい、γ−アルミナ等のセラミックスからなる多孔質材とその細孔隙に充填され該孔隙を閉塞する金属とからなる金属緻密充填材、及び多孔質基材におけるセラミックスより粒径の小さい、γ−アルミナ等のセラミックスからなる多孔質保護材を順に成層してなる複合膜であって、該金属緻密充填材が無電解メッキによるものが特に好ましく、中でも無電解メッキの可能な金属がパラジウム又はパラジウム合金であるものがよい。
このような好適な複合膜であって、金属緻密充填材の金属として水素選択透過性金属を用いたものは、水素分離膜として有用である。
本発明方法としては、α−アルミナ等のセラミックスからなる多孔質基材に、該セラミックスより粒径の小さい、γ−アルミナ等のセラミックスからなる担体微粒子に無電解メッキの可能な金属を種核として担持してなる金属担持微粒子由来の多孔質材、及び多孔質基材におけるセラミックスより粒径の小さい、γ−アルミナ等のセラミックスからなる多孔質保護材を順に成層し、無電解メッキを施して種核の付与された金属担持多孔質材の細孔に金属を充填することを特徴とする複合膜の製造方法が特に好ましく、中でも無電解メッキの際に細孔内にメッキ液が浸入しやすくするように真空吸引を施し、無電解メッキの可能な金属としてパラジウム又はパラジウム合金を用いるのがよい。
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
なお、%は質量基準による。
比較例1
ガラス管に、γ−アルミナ微粒子を6%濃度で水に分散させたゾルを30ml入れ、このゾルに、α−アルミナ製多孔質管[内径1.6mm、外径2.0mm、多孔質部分(平均細孔径0.15μm、多孔度0.43cm3/g)10cmを残して両端をガラスエナメルで被覆]の両端をキャップして防水した膜基材を、該多孔質管内部を真空吸引しながら10秒間浸漬し、毎秒1cmの速さで垂直に引き上げ、風乾して該多孔質管にγ−アルミナ微粒子を被着させた。以上の操作は室温で行った。
次いで、この膜基材を環状電気炉にて室温から毎分1℃ずつ600℃まで昇温し、次いで600℃で3時間焼成した。
このようなディップコーティングと焼成の一連の操作を3回繰り返した。このようにして、表面がγ−アルミナ微粒子で被覆された多孔質管を得た。
比較例1と同様にして得た、γ−アルミナ微粒子で被覆された多孔質管を、内部を真空吸引しながら酢酸パラジウムの0.6%クロロホルム溶液30mlに15分間浸し、風乾した後、2Mヒドラジンを含む0.2Mアンモニア水溶液に15秒間浸し、パラジウム種核を多孔質管の表面に析出させ、表面が微細なパラジウム微粒子の析出により黒色に変化した管を得た。以上の操作は室温で行った。
この管を水で洗浄し110℃で乾燥した。
この一連の操作を5回繰り返し、γ−アルミナ表面層にパラジウムの種核を析出させた多孔質管を得た。その断面の電子顕微鏡写真を図3に示す。
このようにして得た、パラジウム種核を付与した多孔質管を、ガラス管に入れた、γ−アルミナ微粒子を6%濃度で水に分散させた30mlのゾルに、該多孔質管内部を真空吸引しながら10秒浸漬し、毎秒1cmの速さで引き上げ、風乾した。以上の操作は室温で行った。
次いで、多孔質管を環状電気炉にて室温から毎分1℃ずつ600℃まで昇温し、次いで600℃で3時間焼成した。室温に戻す際に水素を毎分20ml流し還元雰囲気とした。この水素雰囲気下での処理により、パラジウム種核は金属パラジウムに還元された。
このようにして得た多孔質管を、10mMの酢酸パラジウム、15mMのEDTA、4Mのアンモニア、10mMのヒドラジンを含む水溶液30mlに浸漬し、管内部を真空吸引しながら60℃で20分間無電解メッキを施したのち、水洗し、110℃で一夜乾燥した。この操作により、種核の存在する中間層に優先的にパラジウムのメッキが施された。このようにして中間層にパラジウムを無電解メッキした管を得た。
このようにして得られた管構造体について、室温〜300℃において4気圧に加圧された窒素の透過度を調べたところ、0.1ml/min以下と極めて小さく、これにより該構造体は窒素をほとんど透過させない金属パラジウムで緻密に充填されていることが確認された。
この管構造体の断面の電子顕微鏡写真を図4に示す。また、この管の断面におけるパラジウムとアルミナの元素分布状態を図5に分析図として示す。
この管を、パラジウムの充填された層に達するまで切削し、透過型電子顕微鏡写真で観察した。その切削面の透過型電子顕微鏡写真を図6に示す。
図6において、黒い点状部はパラジウムであり、これより、パラジウムがナノサイズのレベルに微細化されていることが分かる。
実施例1と同様にして作製した、金属パラジウムに還元されたパラジウム種核を有する多孔質管を、9mMの酢酸パラジウム、1mMの硝酸銀、15mMのEDTA、4Mのアンモニア、14mMのヒドラジンを含む水溶液30mlに浸漬し、管内部を真空吸引しながら60℃で20分間無電解メッキを施した。水洗し、110℃で一夜乾燥した。この操作により、種核の存在する中間層にパラジウムと銀のメッキが施された。
実施例1と同様にして作製した、金属パラジウムに還元されたパラジウム種核を有する多孔質管を、10mMの酢酸パラジウム、10mMのEDTA、3Mのアンモニア、並びに還元剤として11mMのホスフィン酸ナトリウムを含む水溶液20mlに浸漬し、管内部を真空吸引しながら60℃で60分間無電解メッキを施した。水洗し、110℃で一夜乾燥した。
このようにして得られた管構造体について、室温〜300℃において4気圧に加圧された窒素の透過度を調べたところ、0.1ml/min以下と極めて小さく、これにより該構造体は窒素をほとんど透過させない金属パラジウムで緻密に充填されていることが確認された。
応用例1
実施例1で作製した管による気体透過試験を行った。一端を閉じた管をガス導入口と排出口を持つシリンダーに固定し、環状電気炉内に設置する。管の外側より水素ないし窒素を加圧下で送る。水素ないし窒素の圧力を変えて、膜を透過した気体を石けん膜流量計により測定する。水素の透過速度と窒素の透過速度をy軸、膜内外のガス圧の差をx軸としてプロットした結果を図7にグラフ(−○−)で示す。
比較応用例1
実施例1で作製した管に代えて比較例1で作製した管を用いた以外は応用例1と同様にして気体透過試験を行った。水素の透過速度と窒素の透過速度をy軸、膜内外のガス圧の差をx軸としてプロットした結果を図7にグラフ(−●−)で示す。
図7より、比較例1の管によれば水素とともに窒素も透過してしまうのに対し、実施例1の管によれば水素は透過するが、窒素は透過度0.1ml/min以下とほとんど透過せず、水素のみを選択的に透過させうることが分かる。
本発明複合膜の一例及びその縦断面構造を示す模式図。 本発明方法における一連の作製プロセスの一例を示す模式図。 γ−アルミナ表面層にパラジウムの種核を析出させた多孔質管断面の電子顕微鏡写真。 中間層にパラジウムを無電解メッキした管の断面の電子顕微鏡写真。 パラジウム、アルミナの元素分布状態を示す分析図。 パラジウムの充填された層における切削面の透過型電子顕微鏡写真。 応用例1及び比較応用例1における水素と窒素の透過速度と圧力の関係をそれぞれ示すグラフ。

Claims (15)

  1. 多孔質基材、担体微粒子含有被着物の焼成物に金属種核を担持させてなるか或いは金属種核を担持させた担体微粒子を含有する被着物を焼成してなる担持多孔質材、及び多孔質保護材を順に成層した後、担持多孔質材の担持金属種核を種核として、パラジウムもしくはパラジウム合金の無電解メッキを施し、金属緻密充填層を形成することを特徴とする水素分離膜の製造方法。
  2. 多孔質材及び多孔質保護材が多孔質基材より小さい平均細孔径を有する請求項1記載の水素分離膜の製造方法。
  3. 多孔質材及び多孔質保護材が微粒子由来のものである請求項1又は2記載の水素分離膜の製造方法。
  4. 多孔質材及び多孔質保護材が多孔質セラミックスからなる請求項1ないし3のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
  5. 多孔質セラミックスがセラミックス微粒子含有被着物の焼成物である請求項4記載の水素分離膜の製造方法。
  6. 多孔質基材が多孔質セラミックス又は多孔質金属からなる請求項1ないし5のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
  7. 多孔質セラミックスが酸化物、窒化物及び炭化物の中から選ばれた少なくとも1種である請求項4ないし6のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
  8. 多孔質セラミックスがアルミナ、ジルコニア、チタニア、ニオビア、セリア、シリカ、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化鉄、酸化クロム、酸化マンガン、酸化亜鉛、酸化タングステン及び酸化モリブデンの中から選ばれた少なくとも1種からなる請求項7記載の水素分離膜の製造方法。
  9. 多孔質基材がステンレス鋼、α−アルミナ、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素及び炭化ケイ素の中から選ばれた少なくとも1種からなる管又は基板である請求項1ないし8のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
  10. 多孔質材及び多孔質保護材が、γ−アルミナ、コージェライト、ムライト、窒化ケイ素及び炭化ケイ素の中から選ばれた少なくとも1種からなる請求項1ないし9のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
  11. 金属緻密充填層が、担体微粒子を含むスラリー、ペースト又はゾルを多孔質基材に被着させた被着物を適宜乾燥し焼成して得られた通気性担体多孔質材に金属種核を担持させるか、あるいは担体微粒子に金属種核を担持させてなる担持微粒子を含むスラリー、ペースト又はゾルを多孔質基材に被着させた被着物を適宜乾燥し焼成させるかして得られた担持多孔質材に、パラジウムもしくはパラジウム合金を無電解メッキにより析出させ充填させてなるものである請求項1ないし10のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
  12. 多孔質基材が、平均細孔径0.05〜20μmのものである請求項1ないし11のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
  13. 多孔質材が、平均細孔径1〜100nmのものである請求項1ないし12のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
  14. 担体微粒子がセラミックスからなる請求項1記載の水素分離膜の製造方法。
  15. 無電解メッキを施す際に、メッキ液の進入・送入を真空吸引及び/又は加圧送給操作により補助する請求項1ないし14のいずれかに記載の水素分離膜の製造方法。
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