JP4726774B2 - レンズ駆動装置 - Google Patents

レンズ駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4726774B2
JP4726774B2 JP2006343071A JP2006343071A JP4726774B2 JP 4726774 B2 JP4726774 B2 JP 4726774B2 JP 2006343071 A JP2006343071 A JP 2006343071A JP 2006343071 A JP2006343071 A JP 2006343071A JP 4726774 B2 JP4726774 B2 JP 4726774B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
gears
lens
rotor
driving device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006343071A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008157977A (ja
Inventor
尚志 川本
博雄 大倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Precision Inc
Original Assignee
Seiko Precision Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Precision Inc filed Critical Seiko Precision Inc
Priority to JP2006343071A priority Critical patent/JP4726774B2/ja
Publication of JP2008157977A publication Critical patent/JP2008157977A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4726774B2 publication Critical patent/JP4726774B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、減速機構を備えたレンズ駆動装置に関する。
例えば光学機器のレンズ等の駆動装置の一例として、特許文献1に示すように、ステッピングモータと、ステッピングモータの出力軸に設けられ出力軸とともに回転するリードスクリューと、リードスクリューを軸支する軸受と、光学レンズを保持するレンズ保持部に支持されるとともにリードスクリューと螺合するナットと、レンズ保持部を案内するガイドシャフトと、リードスクリュー,ガイドシャフト等を支持する支持板とを備えたものがある。
このレンズ駆動装置では、ステッピングモータを駆動させて出力軸とともにリードスクリューを回転させることにより、リードスクリューと螺合するナットを上下動させてレンズ保持部を光軸方向に移動させる。
このレンズ駆動装置においては、制御部の動作不良によりステッピングモータに必要以上の駆動パルスを与えてしまうと、ナットがリードスクリューの先端部または後端部まで暴走して、リードスクリューの先端部側の軸受、または、後端部側の支持板によりナットの移動が規制されることにより、ナットとリードスクリューとの食い付きを生じてしまうことがある。この食い付きを防止するために、このレンズ駆動装置では、リードスクリューとナットとの間に空隙が形成されるように設計されている。
特開2004−205556号公報
しかしながら、上述した特許文献1のレンズ駆動装置においては、ナットとリードスクリューとの間に空隙が形成されるためにガタが発生するので、ナットを介してレンズ保持部がレンズの光軸方向に正確に移動できなくなり、光軸ずれが起きやすくなるという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、レンズホルダをレンズの光軸方向に移動させる部材同士の食い付きを防止しつつ、レンズホルダのレンズの光軸ずれをも防止することができるレンズ駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1のレンズ駆動装置は、レンズを保持するレンズホルダを前記レンズの光軸方向に移動させるレンズ駆動装置であって、同時に回転されるとともに回転速度が異なる2つの歯車と、前記2つの歯車に設けられ、前記2つの歯車の回転速度差を前記レンズの光軸方向の移動量に変換して前記2つの歯車のいずれか一方の歯車を前記レンズの光軸方向に移動させる変換部と、前記レンズホルダに設けられ、前記一方の歯車に当接し、前記一方の歯車の前記光軸方向の移動に追従する被駆動部とを備え、前記変換部は、前記2つの歯車の他方の歯車に形成されるとともに第1のカム面を有する第1のカム部と、前記一方の歯車に形成されるとともに前記第1のカム面上を摺動可能な第2のカム面を有する第2のカム部とから構成されたことを特徴とする。
また、前記第1及び第2のカム面は、互いに当接可能な傾斜面と、前記2つの歯車が最も離れた際に互いに当接可能な平面とからそれぞれ構成されていることを特徴とする。
また、前記第1及び第2のカム部は、前記2つの歯車が最も近づいた際に互いに当接可能な回転止めがそれぞれ形成されていてもよい。
また、前記2つの歯車を収納するケースをさらに備え、前記一方の歯車及び前記被駆動部のそれぞれ対向する面、および、前記他方の歯車及び前記ケースのそれぞれ対向する面のうち少なくとも一つのそれぞれ対向する面に、前記2つの歯車が最も離れた際に当接可能な回転止めがそれぞれ形成されるようにしてもよい。
また、ロータとステータを備えるモータと、該モータのロータの回転により前記2つの歯車を回転する駆動手段と、配置し、前記2つの歯車が前記回転止めに当接して停止しているときの前記ロータの停止位置が、初期位置励磁時の前記ロータの停止位置と略一致するように構成してもよい。
上記目的を達成するため、本発明の第2のレンズ駆動装置は、レンズを保持するレンズホルダを前記レンズの光軸方向に移動させるレンズ駆動装置であって、同時に回転されるとともに回転速度が異なる2つの歯車と、前記2つの歯車に設けられ、前記2つの歯車の回転速度差を前記レンズの光軸方向の移動量に変換して前記2つの歯車のいずれか一方の歯車を前記レンズの光軸方向に移動させる変換部と、前記レンズホルダに設けられ、前記一方の歯車に当接し、前記一方の歯車の光軸方向の移動に追従する被駆動部とを備え、前記変換部は、前記2つの歯車のうちいずれか一方の歯車に形成されるとともにカム面を有するカム部と、前記2つの歯車のうち他方の歯車に形成されるとともに前記カム面上を摺動する突部とから構成されることを特徴とする。
また、前記カム部には、前記2つの歯車が最も近づいた際に前記突部と当接可能な回転止めが形成されていてもよい。
また、前記2つの歯車を収納するケースをさらに備え、前記移動する一方の歯車及び前記被駆動部のそれぞれ対向する面、および、前記2つの歯車の他方の歯車及び前記ケースのそれぞれ対向する面のうち少なくとも一つのそれぞれ対向する面に、前記2つの歯車が最も離れた際に当接可能な回転止めがそれぞれ形成されるようにしてもよい。
また、ロータとステータを備えるモータと、該モータのロータの回転により前記2つの歯車を回転する駆動手段と、配置し、前記2つの歯車が前記回転止めに当接して停止しているときの前記ロータの停止位置が、初期位置励磁時の前記ロータの停止位置と略一致するように構成してもよい。
上記目的を達成するため、本発明の第3のレンズ駆動装置は、レンズを保持するレンズホルダを前記レンズの光軸方向に移動させるレンズ駆動装置であって、同時に回転されるとともに回転速度が異なる2つの歯車と、前記2つの歯車に設けられ、前記2つの歯車の回転速度差を前記レンズの光軸方向の移動量に変換して前記2つの歯車のいずれか一方の歯車を前記レンズの光軸方向に移動させる変換部と、前記レンズホルダに設けられ、前記一方の歯車に当接し、前記一方の歯車の光軸方向の移動に追従する被駆動部とを備え、前記変換部は、前記2つの歯車のうちいずれか一方の歯車に雄ねじ部を有し、前記2つの歯車のうち他方の歯車に雌ねじ部を有し、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部とが螺合された構成であり、前記2つの歯車がそれぞれ対向する面には、前記2つの歯車が最も近づいた際に互いに当接可能な回転止めがそれぞれ形成されたことを特徴とする。
また、ロータとステータを備えるモータと、該モータのロータの回転により前記2つの歯車を回転する駆動手段と、配置し、前記2つの歯車が前記回転止めに当接して停止しているときの前記ロータの停止位置が、初期位置励磁時の前記ロータの停止位置と略一致するように構成してもよい。
また、前記2つの歯車が最も離れた際には、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部との螺合が解除されるようにしてもよい。
また、前記雄ねじ部は、前記2つの歯車のうちいずれか一方の歯車の中央に形成されたボス部の外周面に形成され、前記雌ねじ部は、前記2つの歯車のうち他方の歯車の中央に形成された貫通孔の内周面に形成されるようにしてもよい。
また、前記2つの歯車は第1の歯車群を構成し、該第1の歯車群は、該第1の歯車群を構成する2つの歯車それぞれが噛合する2つの歯車から構成される第2の歯車群を介して回転されるようにしてもよい。
また、前記第1の歯車群の2つの歯車のうち一方の歯車の歯数をmとし、他方の歯車の歯数をnとした場合に、前記第2の歯車群の2つの歯車のうち前記第1の歯車群の一方の歯車と噛合する歯車の歯数をnとし、前記第1の歯車群の他方の歯車と噛合する歯車の歯数をmとするようにしてもよい。
本発明によれば、レンズホルダをレンズの光軸方向に移動させる部材同士の食い付きを防止しつつ、レンズホルダのレンズの光軸ずれをも防止することができるレンズ駆動装置を提供することができる。
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施の形態に係るレンズ駆動装置について、以下図面を参照して説明する。レンズ駆動装置1は、レンズホルダ20に保持されたレンズ21をレンズ21の光軸の方向に移動させる機構である。
レンズ駆動装置1は、図1に示すように、上下の一対のケースである第1のケース2及び第2のケース3内に、電磁アクチュエータであるステップモータ11を備えた駆動部10と、駆動部10により駆動されるレンズホルダ20とを収納している。なお、第1のケース2及び第2のケース3との間には中板4を備えている。
駆動部10は、図1及び図2に示すように、減速機構を備えており、ステップモータ11と、ステップモータ11のピニオン11eと噛合する第2の歯車群である2段歯車12と、2段歯車12とそれぞれ噛合する第1の歯車13および第2の歯車14とを備えている。第1の歯車13及び第2の歯車14とで第1の歯車群を形成している。
ステップモータ11は、ロータ11aを回転運動させることにより、2段歯車12等の歯車群を介してレンズホルダ20をレンズ21の光軸の方向に移動させるものである。ステップモータ11は、ロータ11aと、ロータ軸11bと、ステータ11cと、コイル11dと、ピニオン11eとを備えている。
ロータ11aは、ステータ11cとの間の磁力により発生する回転トルクによって、ロータ軸11bを中心として回転運動するものである。ロータ11aは、例えば希土類・鉄系等の磁石材料により形成され、小径の円筒状または円板状に形成されている。ロータ11aは、回転方向に交互に極性が異なる複数の磁極を有している。これらの磁極は、ロータ11aの回転方向に等間隔に設けられている。
ロータ軸11b及びピニオン11eは、ロータ11aを金型にセットしてロータ軸11bとピニオン11eとを射出成形するインサート成形により一体的に形成されている。なお、ロータ軸11b及びピニオン11eは、独立なものとして、ピニオン11eをロータ軸11bに嵌合させて固定してもよい。また、ロータ11a、ロータ軸11b及びピニオン11eを同一材料で一体成形しても構わない。ロータ軸11bの一端は第1のケース2の軸受部2aに、ロータ軸11bの他端は第2のケース3の軸受部3aに回転可能に軸支されている。ピニオン11eは、ロータ11a及びロータ軸11bとともに回転することにより、2段歯車12に回転運動を伝達する。
ステータ11cは、励磁されたコイル11dの磁束をロータ11aの着磁された磁極へと導くためのものである。ステータ11cは、例えば鉄やパーマロイ等の軟磁性材料から形成されている。ステータ11cには、図4に示すように、コイル11dが通電されることにより磁化される3つの極歯111cが形成されている。極歯111cは、ロータ11aに設けられた磁極に対向するように配置されている。なお、ステータ11cは、第1のケース2の取付部2c等に位置決めされる。
コイル11dは、正極性または負極性の電圧が印加されて励磁されることによりステータ11cを磁化するものである。コイル11dは、ステータ11cに巻回される一対のコイルにより構成される。なお、コイル11dは、図示しない端子板に結線されている。
このステップモータ11は、コイル11dに正極性の電圧または負極性の電圧を加えて励磁することにより、磁化されたステータ11cの極歯と、ロータ11aの各磁極との間に、吸引力または反発力を生じさせて、ロータ11aに回転トルクを発生させ、ロータ11aを時計回り方向または反時計回り方向に回転させる。
2段歯車12は、ピニオン11e、第1の歯車13及び第2の歯車14と噛合することにより、ステップモータ11のロータ11aの回転運動を第1の歯車13及び第2の歯車14に伝達する。2段歯車12は、2段の歯車が同軸に一体的に形成されており、小径歯車12aと小径歯車12aより歯数の多い大径歯車12bとにより構成されており、中心に貫通孔12cが形成されている。2段歯車12の軸4aは中板4に立設されており、軸4aの端部は第2のケース3の軸孔3bに嵌合されて固定されている。2段歯車12は、図1において、上側に小径歯車12a、下側に大径歯車12bが配置されるように、軸4aに回転可能に軸支されている。また、小径歯車12aは第1の歯車13と噛合し、大径歯車12bはピニオン11e及び第2の歯車14と噛合している。
図3に示す第1の歯車13及び第2の歯車14は、回転運動を変換部(後述する第1のカム部13a、第2のカム部14a)で直進運動に変換してレンズホルダ20に伝達するものである。図3(A)〜(C)は、第1の歯車13と第2の歯車14とが最も近づいた状態を表し、図3(D)〜(F)は、第1の歯車13と第2の歯車14とが最も離れた状態を表している。
第1の歯車13は歯数が多い大径歯車であり、第2の歯車14は、第1の歯車13と比べて歯数が少ない小径歯車である。
第1の歯車13及び第2の歯車14の2段歯車12と噛合する歯数を適宜に定めると、第1の歯車13と第2の歯車14との相対移動角が同じでも、ロータ11aの回転数に対する第1の歯車13及び第2の歯車14の減速比を大きくすることができる。本実施例では、減速比を大きくしてトルクが高い方の組み合わせを採用している。このようにすれば、トルクの小さな小型モータを採用してもレンズホルダ20をスムーズに動かすことができる。また、トルクの小さな小型モータを採用できるため、カメラの省電力化を図ることができる。
第1の歯車13及び第2の歯車14の対向する面には、図3に示すように、第1のカム部13a,第2のカム部14aがそれぞれ形成されている。第1のカム部13a及び第2のカム部14aは、第1の歯車13及び第2の歯車14の回転速度差を第2の歯車14のレンズ21の光軸方向の移動量に変換する変換部を構成する。
第1のカム部13a及び第2のカム部14aには、第1のカム面131a,第2のカム面141aと第1の回転止め面134a,第2の回転止め面144aとがそれぞれ形成されている。第1のカム部13a及び第2のカム部14aは、第2のカム面141aが第1のカム面131a上を摺動可能とするために対向して配置される。第1の回転止め面134a,第2の回転止め面144aは、図3(A)〜(C)に示すように、第1の歯車13と第2の歯車14とが最も近づいた際に互いに当接可能となっており、それ以上の回転を阻止するようになっている。
第1のカム面131a及び第2のカム面141aは、傾斜面132a,傾斜面142aと平面133a,平面143aとからそれぞれ構成されている。傾斜面132a,142aは、図3(A)〜(C)に示すように、互いに当接可能である。傾斜面142aが傾斜面132a上を摺動することにより、第2の歯車14がレンズ21の光軸方向に移動する。
平面133a,143aは、図3(D)〜(F)に示すように、第1の歯車13と第2の歯車14とが最も離れた際に互いに当接可能となっている。平面133a,143aは、2つの歯車13,14が最も離れたこと(第2の歯車14(レンズホルダ20)が最下方位置にあること)を検知する領域になっている。
第1の歯車13及び第2の歯車14の中央には、貫通孔13b,14bが形成されている。第1の歯車13及び第2の歯車14の貫通孔13b,14bが挿嵌される軸5は、一端を第1のケース2の軸孔2bに嵌合され、他端を第2のケース3の軸孔3cに嵌合され固定されている。なお、軸5は固定軸であるので、軸孔2b及び軸孔3c内に嵌合ガタを有していない。
第1の歯車13と第2の歯車14は、第1のカム面131aと第2のカム面141aとが当接された状態で、軸5に同軸に取り付けられる。軸5は、スクリューねじのようにねじ部を持った軸ではないため、第1の歯車13及び第2の歯車14と軸5との間のクリアランスは、軸方向に移動できる程度の隙間が開いていればよい。もし、スクリューねじ等で第2の歯車14を軸方向に移動させようとすると、スクリューねじ部のクリアランスは、ねじ部を持たない軸に設けるよりも大きくなってしまう。本実施形態のように軸5に螺合関係にない第2の歯車14を設ける構成では、レンズホルダ20のガタによる光軸方向の傾きを小さく抑えられる。このため、画質が向上する。
第1の歯車13及び第2の歯車14は独立して回転可能である。第1の歯車13と第2の歯車14との回転速度差により、第2の歯車14の第2のカム部14aの傾斜面142aが第1の歯車13の第1のカム部13aの傾斜面132a上を摺動する。すなわち、第2の歯車14が軸方向に移動する。
レンズホルダ20にはレンズ21が保持されている。レンズホルダ20には、側壁から突設された被駆動部20aが形成されている。被駆動部20aにはレンズ21の面と直交する方向に貫通孔201aが形成されており、この貫通孔201aに軸5が挿嵌される。被駆動部20aは、第2の歯車14と当接して、軸方向に移動可能に軸5上に同軸に取り付けられる。被駆動部20aは、第2の歯車14のレンズ21の光軸方向の移動に追従する。なお、レンズホルダ20の外周には、図4に示すように、レンズホルダ20の回転移動を規制するための回転止め20bが形成されている。
被駆動部20aと軸5との間にねじ部による螺合関係はないために、ねじ部間に大きいクリアランスを設ける必要がないので、レンズホルダ20のガタによる光軸方向の傾きを小さく抑えることができる。
コイルばね6は、第1のケース2とレンズホルダ20の被駆動部20aとの間に付設される弾性部材である。コイルばね6は、被駆動部20aが第2の歯車14に軸方向に従動するように、また、第2の歯車14が第1の歯車13とカム面131a,141aを介して当接するように被駆動部20aを第2の歯車14側へと付勢している。
軸5には第1の歯車13,第2の歯車14、被駆動部20a及びコイルばね6が同軸に設けられている。
なお、レンズホルダ20に保持されたレンズ21と対向する位置には図示しない撮像素子が基板上に設けられる等、レンズ駆動装置1は、図示しない光学系を構成する部品を備えている。
次に、このレンズ駆動装置1において、レンズホルダ20をレンズ21の光軸方向に移動させる方法について説明する。図2に示すレンズホルダ20が第2のケース3側である上側にある状態であり、図3(A)〜(C)に示すように第2の歯車14が第1の歯車13側にある状態を初期位置状態とする。この初期位置のとき、第1のカム部13a及び第2のカム部14aは、第1の回転止め面134aと第2の回転止め面144aとが当接している。ここで、レンズ駆動のスイッチが入ると、ステップモータ11のロータ11aを時計回り方向または逆方向である反時計回り方向に回転させることにより、ピニオン11eを介して回転運動を2段歯車12に伝達する。
2段歯車12の回転運動が小径歯車12a及び大径歯車12bから第1の歯車13及び第2の歯車14へとそれぞれ伝達され、第1の歯車13及び第2の歯車14は同時に回転される。第2の歯車14は第1の歯車13よりも回転速度が速い(回転角度が大きい)ために、図1及び図3(D)〜(F)に示すように、第2の歯車14の傾斜面142aが第1の歯車13の傾斜面132a上を図3(C)から(F)の状態になるように左方向に摺動し、第2の歯車14は下方(第1の歯車13から離れた側)に移動する。なお、2つの歯車13,14が最も離れた(第2の歯車14が最下方位置に移動した)際には、図1及び図3(D)〜(F)に示すように、第1のカム部13a,第2のカム部14aにそれぞれ形成された平面133a,143aが互いに当接する。
第2の歯車14が下方に移動することに伴って、第2の歯車14と当接しているレンズホルダ20の被駆動部20aがコイルばね6の付勢力に抗して第2の歯車14に従動し、レンズホルダ20はレンズ21の光軸方向の下方に移動する。
また、ステップモータ11のロータ11aを逆方向に回転させることにより、ピニオン11e、2段歯車12、第1の歯車13及び第2の歯車14は逆方向に回転し、第2の歯車14の傾斜面142aが第1の歯車13の傾斜面132a上を図3(F)から(C)の状態になるように右方向に摺動して、第2の歯車14は図2及び図3(A)〜(C)に示すように上方に移動する。第2の歯車14がコイルばね6の付勢力により上方に移動することに伴って、第2の歯車14と当接しているレンズホルダ20の被駆動部20aも第2の歯車14によりコイルばね6の付勢力により上方に押圧され、レンズホルダ20はレンズ21の光軸方向の上方に移動する。なお、2つの歯車13,14が最も近づいた(第2の歯車14が最上方位置に移動した)初期位置の際には、図3(A)に示すように、第1のカム部13a,第2のカム部14aにそれぞれ形成された回転止め面134a,144aが当接することにより常に安定した停止位置を実現できる。
ここで、レンズ駆動装置1を制御するための制御回路について図5を用いて説明する。制御部50は、図5に示すように、CPU(Central Processing Unit)51とメモリ52とドライバ53とを備えている。CPU51は、レンズ駆動装置1全体の制御や演算処理を行うものである。メモリ52には、レンズ駆動装置1を制御するためのプログラムや制御情報が格納されている。ドライバ53は、CPU51からの制御信号に応じて、コイル11dに、正極性又は負極性の駆動電圧をパルス状に印加し、励磁する。CPU51には、操作ボタン54が接続されている。
操作ボタン54が押されると、CPU51は、ステップモータ11を駆動するために正極性の電圧又は負極性の電圧の出力をドライバ53に指示する。ドライバ53は、指示に従って、ステップモータ11のステータ11cに巻回されたコイル11dに正極性の電圧または負極性の電圧を印加する。このようにステップモータ11のコイル11dに通電制御して、ステップモータ11のロータ11aを時計回り方向または反時計回り方向に回動させることによって、上述したようにレンズホルダ20をレンズ21の光軸方向に移動させることにより、焦点合わせを行うことができる。
ここで、図3(A)〜(C)で示される第1の歯車13と第2の歯車14とが回転止め面134a、144aを当接させ、停止している初期位置状態のときのロータ11aの停止位置について説明する。
図6(A),(B)に示しているのは、ロータ11aのディテントトルクのカーブと2つのコイル11dの通電の仕方である。「H」は順通電で「L」は逆通電を表している。例えば、「HH」の通電は、2つのコイル11dが共に順通電で、「HL」の通電は、一方のコイル11dは順通電で他方のコイル11dは逆通電であることを示している。
図3(A)〜(C)の初期位置状態のとき、ロータ11aは、図6(A)に示すように0°〜360°のsinカーブと同じカーブを描くロータ11aのディテントトルクカーブの中間点(sin180°に相当する)の位置Pとなるようにしている。この位置Pは、HH通電したときロータ11aが停止する位置である。そしてこの位置Pは、コイル11dのHH通電を断ったときにもロータ11aがディテント力で停止し続ける位置である。つまり、ステップモータ11の無通電で位置保持できるロータ11aの位置と回転止め面134a、144aを当接することによりロータ11aが停止する位置とを一致させている。
なお、部品精度の関係で、HH通電して回転止め面134a、144aを当接させたときに、ロータ11aの停止位置が位置Pと一致しないことがあるが、位置P(sin180°の位置)を中心としたディテントトルクのsin0°〜sin360°に相当するカーブの範囲内(誤差許容範囲)でロータ11aが止まるように調整されていれば、ディテント力でロータ11aは位置Pに戻ることができる。このため、設計では、初期位置通電(HH通電)して回転止め面134a、144aを当接させる位置の誤差が、ロータ11aのディテントトルクがsinカーブの0°〜360°を描く範囲内に位置するようにしている。このようにすれば、回転止め面134a、144aを当接させた後、初期位置通電としてHH通電を行った場合、常に出発位置は位置Pとなり正確なレンズ位置制御が可能となる。
つまり、ロータ11aの停止位置を初期位置励磁をしたときのロータ11aの停止位置と略一致させている。ここで言う略一致は、初期位置励磁をしたときのロータ11aの停止位置を図6に示す誤差許容範囲内にしていることを指している。
なお、仮に図6(B)に示すように、初期位置通電(HH通電)したときの回転止め面134a,144aの当接位置が、誤差許容範囲(初期位置通電位置を中心としたディテントトルクのsin0°〜sin360°の範囲)に届かない位置Qになった場合、コイル11dの通電を断つとロータ11aは設計上の初期位置Pではなく位置Aで安定して停止する。この状態で、レンズ駆動をしようとして、まず、初期位置通電(HH通電)を行うと、ロータ11aは、位置PのHH通電位置に行こうとして回転止め面134a,144aを強く押して位置Qに行くか、位置BのHH通電位置に行ってしまうかのいずれかになる。このため、初期位置通電(HH通電)をしても、ロータ11aの位置が一定せず正確なレンズの位置制御が不可能になってしまう。
このように本実施の形態のレンズ駆動装置では、変換部を第1のカム部13a及び第2のカム部14aで構成することにより、第1の歯車13と第2の歯車14との回転角度差を第2の歯車14のレンズ21の光軸方向の移動量に変換して、レンズホルダ20を移動させることができるようにしたので、従来のようにレンズホルダ20を移動させる部材同士の食い付きが生じることを防止することができる。
また、本実施の形態では、従来のように軸5には被駆動対象等と螺合するねじ部を形成する必要がなくなり、ねじ部間の大きなクリアランスが原因であったレンズホルダ20のレンズ21の光軸ずれを防止することができる。
また、本実施の形態では、小型化、省電力化が容易となり、駆動音を静音化でき、部品点数が減少することから低コスト化が可能となり、大きな減速比を得て高精度の駆動を実現することができ、また設計が容易になる。
〔第2の実施形態〕
本発明の第2の実施の形態に係るレンズ駆動装置について、図7を用いて説明する。本実施形態のレンズ駆動装置では、第2の歯車14に第1の実施形態における第2のカム部14aの代わりに突部14cが形成されている。以下、第1の実施の形態と異なる点についてのみ説明し、その他の説明は省略する。なお、図7においては第1の実施の形態と同様な構成については同一の符号を付して表すこととする。
第2の歯車14の第1の歯車13と対向する面には、図7に示すように、突部14cが形成されている。第1のカム部13a及び突部14cは、第1の歯車13及び第2の歯車14の回転速度差を第2の歯車14のレンズ21の光軸方向の移動量に変換する変換部を構成する。
突部14cは、第1のカム面131a上を摺動可能である。突部14cが第1のカム面131a上を図7に示すように摺動することにより、第2の歯車14がレンズ21の光軸方向に移動する。そして、図7(B)に示すように、第1のカム部13aには、回転止め面132aが設けられ、突部14cがこの回転止め面132aに当接することにより第2の歯車14の回転が停止される。この停止位置が、第1の実施例と同様に初期位置となる。
本実施の形態では、変換部を第1のカム部13a及び突部14cで構成することにより、第1の歯車13と第2の歯車14との回転角度差をレンズ21の光軸方向の移動量に変換して、レンズホルダ20をレンズ21の光軸の方向に移動させることができるようにしたので、第1の実施形態と同様に、従来のようにレンズホルダ20をレンズ21の光軸方向に移動させる部材同士の食い付きが生じることを防止することができる等の効果を得ることができる。このときのモータ11への通電の仕方は、第1の実施例と同様で、2つの歯車13,14の回転止め13e,14eを当接させたとき、これに伴いロータ11aも停止するが、このロータ11aの停止位置を初期位置励磁をしたときのロータ11aの停止位置と略一致させている。ここで言う略一致は、初期位置励磁をしたときのロータ11aの停止位置を図6に示す誤差許容範囲内にしていることを指している。
〔第3の実施形態〕
本発明の第3の実施の形態に係るレンズ駆動装置について、図8を用いて説明する。本実施形態のレンズ駆動装置では、第1の歯車13及び第2の歯車14に、第1の実施形態における第1のカム部13a,第2のカム部14aの代わりに、雌ねじ部131d,雄ねじ部141dがそれぞれ形成され、変換部を構成している。以下、第1の実施の形態と異なる点についてのみ説明し、その他の説明は省略する。なお、図8においては第1の実施の形態と同様な構成については同一の符号を付して表すこととする。
本実施形態においては、図8に示すように、第1の歯車13には中央の貫通孔13dの内周面に変換部としての雌ねじ部131dが形成されており、第2の歯車14には中央に形成されたボス部14dの外周面に変換部としての雄ねじ部141dが形成されている。なお、第2の歯車14のボス部14dの中央には軸5を挿嵌する貫通孔14bが形成されている。第1の歯車13及び第2の歯車14は、雌ねじ部131dと雄ねじ部141dが螺合された状態で、軸5に同軸に取り付けられる。
第1の歯車13及び第2の歯車14は独立して回転可能であり、第1の歯車13と第2の歯車14との回転速度差により雌ねじ部131d及び雄ねじ部141dの螺合度合いを変化させることが可能になっている。すなわち、第2の歯車14が軸方向に移動可能となっている。
第1の歯車13及び第2の歯車14がそれぞれ対向する面には、凸状の回転止め13e,14eがそれぞれ形成されている。2つの歯車13,14が最も近づいた(第2の歯車14が最上方位置に移動した)際には、図8(E),(F)に示すように、回転止め13e及び回転止め14eが互いに当接する。これにより2つの歯車13,14の回転が規制され、雌ねじ部131d及び雄ねじ部141d間に食い付きが生じることを防止することができる。この図8(E),(F)の状態を初期状態とする。このときのモータ11への通電の仕方は、第1の実施例と同様で、2つの歯車13,14の回転止め13e,14eを当接させたとき、これに伴いロータ11aも停止するが、このロータ11aの停止位置を初期位置励磁をしたときのロータ11aの停止位置と略一致させている。ここで言う略一致は、初期位置励磁をしたときのロータ11aの停止位置を図6に示す誤差許容範囲内にしていることを指している。このため、正確なレンズ位置制御が可能となる。
このレンズ駆動装置1において、レンズホルダ20をレンズ21の光軸方向に移動させる方法について説明する。図8(A),(B)に示すように、第2の歯車14が最下方にある状態において、ステップモータ11のロータ11aを時計回り方向または逆方向である反時計回り方向に回転させることにより、ピニオン11eを介して回転運動を2段歯車12に伝達する。
2段歯車12の回転運動が小径歯車12a及び大径歯車12bから第1の歯車13及び第2の歯車14へとそれぞれ伝達され、第1の歯車13及び第2の歯車14は同時に回転される。第2の歯車14は第1の歯車13よりも回転速度が速い(回転角度が大きい)ために、図8(C),(D)に示すように、第1の歯車13の雌ねじ部131dと第2の歯車14の雄ねじ部141dの螺合度合いが深くなり、第2の歯車14は上方に移動する。
第2の歯車14が上方に移動することに伴って、第2の歯車14と当接しているレンズホルダ20の被駆動部20aがコイルばね6の付勢力により第2の歯車14に従動し、レンズホルダ20はレンズ21の光軸方向の上方に移動する。
第2の歯車14が、図8(E),(F)に示すように、最上方に移動した(2つの歯車13,14が最も近づいた)際には、回転止め13e及び回転止め14eが互いに当接する。これにより2つの歯車13,14の回転が規制され、食い付きが生じることを防止することができる。
また、ステップモータ11のロータ11aを逆方向に回転させることにより、ピニオン11e、2段歯車12、第1の歯車13及び第2の歯車14は逆方向に回転し、第2の歯車14は、図8(A),(B)に示すように、下方に移動する。第2の歯車14が下方に移動することに伴って、第2の歯車14と当接しているレンズホルダ20の被駆動部20aが第2の歯車14によりコイルばね6の付勢力に抗して下方に押圧され、レンズホルダ20はレンズ21の光軸方向の下方に移動する。
本実施の形態では、2つの歯車13,14が最も近づいた(第2の歯車14が最上方位置に移動した)際には、回転止め13e,14eが互いに当接するようにしたので、2つの歯車13,14の回転が規制され、雌ねじ部131d及び雄ねじ部141d間に食い付きが生じることを防止することができる。
また、本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、レンズホルダ20のレンズ21の光軸ずれを防止することができるとともに、小型化、省電力化が容易となり、駆動音を静音化でき、部品点数が減少することから低コスト化が可能となり、大きな減速比を得て高精度の駆動を実現することができ、また設計が容易になる。
〔第4の実施形態〕
本発明の第4の実施の形態に係るレンズ駆動装置について、図9を用いて説明する。本実施形態のレンズ駆動装置では、2つの歯車13,14が最も離れた(第2の歯車14が最下方位置に移動した)際に、雌ねじ部131dと雄ねじ部141dとの螺合が解除されるようにボス部14dが短く形成されている以外は第3の実施形態と同様な構成である。以下、第3の実施の形態と異なる点についてのみ説明し、その他の説明は省略する。なお、図9においては第3の実施の形態と同様な構成については同一の符号を付して表すこととする。
本実施形態においては、雄ねじ部141dが形成されたボス部14dが、図9に示すように、第3の実施形態のボス部14dよりも短く形成されている。ボス部14dが短く形成されているので、図9(A),(B)に示すように、2つの歯車13,14が最も離れた(第2の歯車14が最下方位置に移動した)際に、雄ねじ部141dと雌ねじ部131dとの螺合が解除される。これにより、第2の歯車14は空転することになり、雌ねじ部131d及び雄ねじ部141d間に食い付きが生じることを防止することができる。
本実施形態では、第3の実施形態の効果に加えて、2つの歯車13,14が最も離れた(第2の歯車14が最下方位置に移動した)際にも、雄ねじ部141dと雌ねじ部131dとの螺合が解除されるようにしたので、雌ねじ部131d及び雄ねじ部141d間に食い付きが生じることを防止することができる。
以上、複数の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記第1及び第2の実施形態において、第2の歯車14と被駆動部20aとのそれぞれ対向する面に凸状の回転止めをそれぞれ形成するようにしてもよい。これらの凸状の回転止めは、2つの歯車13,14が最も離れた(第2の歯車14が最下方位置に移動した)際に、互いに当接可能とする。これにより第2の歯車14の回転が規制されるので、図3(D),図7(A)において第2の歯車14が回転しすぎてカム13aを超えて一気に最上方位置(図3(A),図7(B))に移動してしまうことを防止できる。また、同様に、第1の歯車13と第2のケース3のそれぞれ対向する面に凸状の回転止めをそれぞれ形成して、第1の歯車13の回転を規制するようにしてもよい。
また、このように2つの歯車13,14が最も離れた位置でも回転を規制する回転止めを設けた場合、初期位置をこの位置として、ロータ11aの停止位置を初期位置励磁のロータ11aの停止位置と略一致させるようにしてもよい。ここで言う略一致は、初期位置励磁をしたときのロータ11aの停止位置を図6に示す誤差許容範囲内にしていることを指している。
また、第3の実施例でも同様に2つの歯車13,14が最も離れた(図9(A)、(B)の位置)際に、第2の歯車14と被駆動部20aとのそれぞれ対向する面又は第1の歯車13と第2のケース3のそれぞれ対向する面に凸状の回転止めをそれぞれ形成して、歯車14又は13の回転を規制し、この停止位置を初期位置としてもよい。
また、第2の実施形態では、突部14cを第2の歯車14に形成する例について説明したが、突部を第1の歯車13に形成して、第2の歯車14の第2のカム面141a上を摺動させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ステップモータ11のロータ軸11bにピニオン11eが一体的に形成され、このピニオン11eと噛合する2段歯車12を用いる例について説明したが、ロータ軸11bにピニオン11eの代わりに2段歯車を直接設けるようにしてもよい。また、本実施形態では一体的に形成された2段歯車12を用いる例について説明したが、2段歯車12の代わりに2種類の独立した歯車を用いるようにしてもよい。
また、本実施形態では、一つの駆動源としてステップモータ11を用いる例について説明したが、回転運動を発生させる駆動源であればよくステップモータ11には限られない。
また、本実施形態では、2段歯車12を構成する小径歯車12a及び大径歯車12bと第1の歯車13,第2の歯車14を用いる例について説明したが、例えば第1の歯車13の歯数をm,第2の歯車14の歯数をnとした場合に、第1の歯車13と噛合する歯車の歯数をn,第2の歯車14と噛合する歯数をmとして設計するようにしてもよい。これにより設計がより容易となり、駆動対象を制御しやすくなる。また、第1の歯車13の歯数をb、第2の歯車14の歯数をc、第1の歯車13と噛合する歯車の歯数をd、第2の歯車14と噛合する歯車の歯数をeとした場合、c/eとb/dとが一致しない歯数の組み合わせであればよい。なぜならこの歯数の組み合わせであれば第1の歯車13と第2の歯車14との回転速度差が生じ、駆動対象を駆動できるからである。
また、第3の実施形態では、第1の歯車13に雌ねじ部131d、第2の歯車14に雄ねじ部141dを形成する例について説明したが、図10に示すように、第1の歯車13に雄ねじ部131g、第2の歯車14に雌ねじ部141fを形成するようにしてもよい。この場合には、第1の歯車13は軸13fと一体的に形成される。第1の歯車13には、中央にボス部13gが形成され、ボス部13gの外周面に雄ねじ部131gが形成されている。また、第2の歯車14には、中央に貫通孔14fが形成されており、貫通孔14fの内周面に雌ねじ部141fが形成されている。第1の歯車13及び第2の歯車14のそれぞれ対向する面に凸状の回転止め13e,14eが形成されているのは第3の実施形態と同様である。
この変形例においても、第1の歯車13及び第2の歯車14は独立して回転可能であり、第1の歯車13と第2の歯車14との回転速度差により雌ねじ部141f及び雄ねじ部131gの螺合度合いを変化させることが可能となり、第2の歯車14が軸方向に移動可能となっている。
また、第4の実施形態においても、この変形例のように、第1の歯車13に雄ねじ部、第2の歯車14に雌ねじ部を形成するようにしてもよい。
本発明の第1の実施形態に係るレンズ駆動装置の構成を表すとともに、レンズホルダが下方に位置する場合の断面図である。 図1に示したレンズ駆動装置においてレンズホルダが上方に位置する場合の断面図である。 (A)は、図1に示したレンズ駆動装置が備えた2つの歯車が最も近づいた際の状態を表す正面図、(B)は、(A)におけるB−B線における矢視断面図、(C)は(A)に示した2つの歯車のカム部の展開図、(D)は、図1に示したレンズ駆動装置が備えた2つの歯車が最も離れた際の状態を表す正面図、(E)は、(D)におけるA−A線における矢視断面図、(F)は、(D)に示した2つの歯車のカム部の展開図である。 図1に示したレンズ駆動装置の全体構成を表す平面図である。 図1に示したレンズ駆動装置を制御するための制御回路のブロック図である。 (A)は、ロータのディテントトルクと通電状態を示すグラフである。(B)は、初期位置停止位置が位置Aとなった場合を示すグラフである。 (A)は、本発明の第2の実施形態に係るレンズ駆動装置が備えた2つの歯車が最も離れた際の状態を表す正面図、(B)は、2つの歯車が最も近づいた際の状態を表す正面図である。 (A)は、本発明の第3の実施形態に係るレンズ駆動装置が備えた2つの歯車が最も離れた際の状態を表す断面図、(B)は、(A)に示した2つの歯車の底面図、(C)は、(A)に示した2つの歯車のうち第2の歯車が上方に位置した際の状態を表す断面図、(D)は、(C)に示した2つの歯車の底面図、(E)は、(A)に示した2つの歯車が最も近づいた際の状態を表す正面図、(F)は、(E)に示した2つの歯車の底面図である。 (A)は、本発明の第4の実施形態に係るレンズ駆動装置が備えた2つの歯車が最も離れた際の状態を表す断面図、(B)は、(A)に示した2つの歯車の底面図、(C)は、(A)に示した2つの歯車のうち第2の歯車が上方に位置した際の状態を表す断面図、(D)は、(C)に示した2つの歯車の底面図、(E)は、(A)に示した2つの歯車が最も近づいた際の状態を表す正面図、(F)は、(E)に示した2つの歯車の底面図である。 本発明の第3の実施形態におけるレンズ駆動装置の変形例の構成を表す断面図である。
符号の説明
1 レンズ駆動装置
5,13f 軸
6 コイルばね
10 駆動部
11 電磁アクチュエータ(ステップモータ)
12 2段歯車
12a 小径歯車
12b 大径歯車
13 第1の歯車
13a 第1のカム部
131a 第1のカム面
132a,142a 傾斜面
133a,143a 平面
13b 貫通孔
13e,14e 回転止め
13g ボス部
131g 雄ねじ部
131d 雌ねじ部
14 第2の歯車
14a 第2のカム部
141a 第2のカム面
14c 突部
14d ボス部
141d 雄ねじ部
14f 貫通孔
141f 雌ねじ部
20 レンズホルダ
20a 被駆動部
21 レンズ

Claims (15)

  1. レンズを保持するレンズホルダを前記レンズの光軸方向に移動させるレンズ駆動装置であって、
    同時に回転されるとともに回転速度が異なる2つの歯車と、
    前記2つの歯車に設けられ、前記2つの歯車の回転速度差を前記レンズの光軸方向の移動量に変換して前記2つの歯車のいずれか一方の歯車を前記レンズの光軸方向に移動させる変換部と、
    前記レンズホルダに設けられ、前記一方の歯車に当接し、前記一方の歯車の前記光軸方向の移動に追従する被駆動部とを備え、
    前記変換部は、前記2つの歯車の他方の歯車に形成されるとともに第1のカム面を有する第1のカム部と、前記一方の歯車に形成されるとともに前記第1のカム面上を摺動可能な第2のカム面を有する第2のカム部とから構成されたことを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記第1及び第2のカム面は、互いに当接可能な傾斜面と、前記2つの歯車が最も離れた際に互いに当接可能な平面とからそれぞれ構成されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記第1及び第2のカム部は、前記2つの歯車が最も近づいた際に互いに当接可能な回転止めがそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記2つの歯車を収納するケースをさらに備え、
    前記一方の歯車及び前記被駆動部のそれぞれ対向する面、および、前記他方の歯車及び前記ケースのそれぞれ対向する面のうち少なくとも一つのそれぞれ対向する面に、前記2つの歯車が最も離れた際に当接可能な回転止めがそれぞれ形成されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレンズ駆動装置。
  5. ロータとステータを備えるモータと、
    該モータのロータの回転により前記2つの歯車を回転する駆動手段と、を備え
    前記2つの歯車が前記回転止めに当接して停止しているときの前記ロータの停止位置が、初期位置励磁時の前記ロータの停止位置と略一致するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載のレンズ駆動装置。
  6. レンズを保持するレンズホルダを前記レンズの光軸方向に移動させるレンズ駆動装置であって、
    同時に回転されるとともに回転速度が異なる2つの歯車と、
    前記2つの歯車に設けられ、前記2つの歯車の回転速度差を前記レンズの光軸方向の移動量に変換して前記2つの歯車のいずれか一方の歯車を前記レンズの光軸方向に移動させる変換部と、
    前記レンズホルダに設けられ、前記一方の歯車に当接し、前記一方の歯車の光軸方向の移動に追従する被駆動部とを備え、
    前記変換部は、前記2つの歯車のうちいずれか一方の歯車に形成されるとともにカム面を有するカム部と、前記2つの歯車のうち他方の歯車に形成されるとともに前記カム面上を摺動する突部とから構成されることを特徴とするレンズ駆動装置。
  7. 前記カム部には、前記2つの歯車が最も近づいた際に前記突部と当接可能な回転止めが形成されていることを特徴とする請求項6に記載のレンズ駆動装置。
  8. 前記2つの歯車を収納するケースをさらに備え、
    前記移動する一方の歯車及び前記被駆動部のそれぞれ対向する面、および、前記2つの歯車の他方の歯車及び前記ケースのそれぞれ対向する面のうち少なくとも一つのそれぞれ対向する面に、前記2つの歯車が最も離れた際に当接可能な回転止めがそれぞれ形成されたことを特徴とする請求項6又は7に記載のレンズ駆動装置。
  9. ロータとステータを備えるモータと、
    該モータのロータの回転により前記2つの歯車を回転する駆動手段と、を備え
    前記2つの歯車が前記回転止めに当接して停止しているときの前記ロータの停止位置が、初期位置励磁時の前記ロータの停止位置と略一致するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項7又は8に記載のレンズ駆動装置。
  10. レンズを保持するレンズホルダを前記レンズの光軸方向に移動させるレンズ駆動装置であって、
    同時に回転されるとともに回転速度が異なる2つの歯車と、
    前記2つの歯車に設けられ、前記2つの歯車の回転速度差を前記レンズの光軸方向の移動量に変換して前記2つの歯車のいずれか一方の歯車を前記レンズの光軸方向に移動させる変換部と、
    前記レンズホルダに設けられ、前記一方の歯車に当接し、前記一方の歯車の光軸方向の移動に追従する被駆動部とを備え、
    前記変換部は、前記2つの歯車のうちいずれか一方の歯車に雄ねじ部を有し、前記2つの歯車のうち他方の歯車に雌ねじ部を有し、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部とが螺合された構成であり、
    前記2つの歯車がそれぞれ対向する面には、前記2つの歯車が最も近づいた際に互いに当接可能な回転止めがそれぞれ形成されたことを特徴とするレンズ駆動装置。
  11. ロータとステータを備えるモータと、
    該モータのロータの回転により前記2つの歯車を回転する駆動手段と、を備え
    前記2つの歯車が前記回転止めに当接して停止しているときの前記ロータの停止位置が、初期位置励磁時の前記ロータの停止位置と略一致するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項10に記載のレンズ駆動装置。
  12. 前記2つの歯車が最も離れた際には、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部との螺合が解除されることを特徴とする請求項10又は11に記載のレンズ駆動装置。
  13. 前記雄ねじ部は、前記2つの歯車のうちいずれか一方の歯車の中央に形成されたボス部の外周面に形成され、
    前記雌ねじ部は、前記2つの歯車のうち他方の歯車の中央に形成された貫通孔の内周面に形成されたことを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載のレンズ駆動装置。
  14. 前記2つの歯車は第1の歯車群を構成し、
    該第1の歯車群は、該第1の歯車群を構成する2つの歯車それぞれが噛合する2つの歯車から構成される第2の歯車群を介して回転されることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のレンズ駆動装置。
  15. 前記第1の歯車群の2つの歯車のうち一方の歯車の歯数をmとし、他方の歯車の歯数をnとした場合に、
    前記第2の歯車群の2つの歯車のうち前記第1の歯車群の一方の歯車と噛合する歯車の歯数をnとし、前記第1の歯車群の他方の歯車と噛合する歯車の歯数をmとすることを特徴とする請求項14に記載のレンズ駆動装置。
JP2006343071A 2006-12-20 2006-12-20 レンズ駆動装置 Expired - Fee Related JP4726774B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006343071A JP4726774B2 (ja) 2006-12-20 2006-12-20 レンズ駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006343071A JP4726774B2 (ja) 2006-12-20 2006-12-20 レンズ駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008157977A JP2008157977A (ja) 2008-07-10
JP4726774B2 true JP4726774B2 (ja) 2011-07-20

Family

ID=39658988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006343071A Expired - Fee Related JP4726774B2 (ja) 2006-12-20 2006-12-20 レンズ駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4726774B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004287023A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Pentax Corp ズームレンズカメラ及び回転伝達機構
JP2006284730A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd ズームレンズ装置
JP2006309148A (ja) * 2005-03-30 2006-11-09 Kyocera Corp 撮像レンズユニット、光学モジュール、および携帯端末
JP2007178779A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Seiko Instruments Inc レンズ移動装置及びカメラモジュール

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004287023A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Pentax Corp ズームレンズカメラ及び回転伝達機構
JP2006309148A (ja) * 2005-03-30 2006-11-09 Kyocera Corp 撮像レンズユニット、光学モジュール、および携帯端末
JP2006284730A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd ズームレンズ装置
JP2007178779A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Seiko Instruments Inc レンズ移動装置及びカメラモジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008157977A (ja) 2008-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7161751B2 (en) Optical module and camera module
US20060138873A1 (en) Driving apparatus for moving member to be moved
US8599503B2 (en) Barrel unit and image pickup apparatus
JP4950952B2 (ja) 駆動装置及び光学機器
JP4461116B2 (ja) レンズ駆動装置
JP4726774B2 (ja) レンズ駆動装置
JP2007041151A (ja) レンズ駆動装置
JP2007225098A (ja) 駆動装置
JPH11194387A (ja) 光量調節装置および画像入力装置
JP4573668B2 (ja) レンズ駆動装置
JPH0248094B2 (ja) Renzukudosochi
JP4969400B2 (ja) レンズ駆動装置
JP2007178779A (ja) レンズ移動装置及びカメラモジュール
JP2005315959A (ja) 鏡筒装置
JP2005195812A (ja) レンズ駆動装置
JP4429208B2 (ja) 駆動装置
JP2006087174A (ja) ステッピングモータ及びステッピングモータを用いた電子機器
JP4969399B2 (ja) レンズ駆動装置
JP2006053307A (ja) 光学モジュール
JP2006308704A (ja) レンズ駆動装置
JP5025417B2 (ja) レンズ駆動装置
JP2002062561A (ja) カメラ用セクタ開閉装置
JP2007304214A (ja) レンズ駆動装置及びこれを具備した撮像装置
JP2006133311A (ja) 光学装置
JP2007010719A (ja) 光学装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110126

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110405

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140422

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees