JP2004287023A - ズームレンズカメラ及び回転伝達機構 - Google Patents

ズームレンズカメラ及び回転伝達機構 Download PDF

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Abstract

【課題】コンパクトな構造のズームレンズカメラを提供する。
【解決手段】変倍動作と収納動作とを行わせる撮影光学系駆動機構であって、変倍動作に連動してズーム連動部材を駆動させ、収納動作では該連動を駆除するズーム連動機構を有するズームレンズカメラにおいて、撮影光学系駆動機構に常時連動して回転する定常回転部材と、該回転により上記ズーム連動部材を駆動させる従動回転部材とを回転中心軸方向の両端に位置させた、同軸で相対回転可能な少なくとも3つの同軸回転部材22、23、24をズーム連動機構に設け、隣接する対をなす各同軸回転部材の対向面に、回転方向の特定角度位置で係合して該対をなす同軸回転部材を一体に回転させ、該特定角度位置以外では相対回転を許す特定位相回転伝達部を設け、収納状態から撮影状態になるとき、隣接する全ての対をなす同軸回転部材間で順次相対回転が生じた後、従動回転部材が定常回転部材と共に回転する。
【選択図】図7

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、撮影光学系の変倍動作に連動する被駆動部材を有するズームレンズカメラ、及び回転環の回転によって連動部材を駆動させる回転伝達機構に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
撮影光学系の変倍動作に連動するズームファインダやズームストロボを搭載したズームレンズカメラにおいて、撮影光学系を駆動するための回転環からズームファインダやズームストロボの駆動力を得ているタイプが知られている。しかし、撮影光学系をズーム領域で駆動するのみならず収納状態にもすることが可能なタイプのカメラでは、撮影光学系が撮影状態(ズーム領域)と収納状態の間を移行するときには、ズームファインダやズームストロボに対する上記の連動を断つ必要がある。このような連動キャンセル機能を持たせると、連動機構が大型になりがちである。特に、収納状態と撮影状態の間における撮影光学系駆動用の回転環の回転角が大きい場合には、コンパクトな構造で連動キャンセル機能を持たせることが難しかった。また、ズームレンズカメラに限らず、回転環に対する連動部材の連動キャンセル状態を要する回転伝達機構では、同様の問題が存在した。
【0003】
【発明の目的】
本発明は、撮影光学系に対してズーム連動部材を選択的に連動状態と連動キャンセル状態にさせるズームレンズカメラにおいて、その連動機構をコンパクトにすることを目的とする。本発明はまた、回転環に対して連動部材を選択的に連動状態と連動キャンセル状態にさせることが可能な回転伝達機構を、コンパクトな構造で得ることを目的とする。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、撮影光学系を構成する複数の光学要素を光軸方向に移動させ、撮影状態での変倍動作と、該撮影状態から収納状態への収納動作とを行わせる撮影光学系駆動機構;及び撮影状態では、撮影光学系駆動機構による撮影光学系の変倍動作に連動してズーム連動部材を駆動させ、撮影状態と収納状態の間では該連動を解除するズーム連動機構;を有するズームレンズカメラにおいて、ズーム連動機構は同軸で相対回転可能な少なくとも3つの同軸回転部材を有し、該少なくとも3つの同軸回転部材のうち回転中心軸方向の一端に位置する回転部材を、撮影光学系駆動機構に常時連動して回転する定常回転部材とし、他端に位置する回転部材を、その回転によりズーム連動部材を駆動させる従動回転部材とし、回転中心軸方向に隣接する対をなす各同軸回転部材の対向面に、回転方向の特定角度位置で係合して該対をなす同軸回転部材を一体に回転させ、該特定角度位置以外では相対回転を許す特定位相回転伝達部を設け、撮影光学系が収納状態から撮影状態になるとき、隣接する全ての対をなす同軸回転部材間で順次相対回転が生じた後、従動回転部材が定常回転部材と共に回転することを特徴とする。
【0005】
本発明のズームレンズカメラでは、定常回転部材と共に回転する前の角度位置に従動回転部材を保持させる付勢手段を備えるとよい。
【0006】
定常回転部材と従動回転部材は同一形状部材とすることが好ましい。
【0007】
特定位相回転伝達部は、例えば、各同軸回転部材の対向面に設けた一対の回転方向端面を有する突部であるとよい。収納状態では回転中心軸方向に隣接する対をなす同軸回転部材が互いの突部の一方の回転方向端面を当接させ、収納状態から撮影状態になるとき、該対をなす同軸回転部材が相対回転の後で突部の他方の回転方向端面を当接させるようにすると、複数の同軸回転部材全体における連動キャンセル用の相対回転角を大きくすることができる。
【0008】
同軸回転部材のうち定常回転部材と従動回転部材は周面にギヤを有し、定常回転部材と撮影光学系駆動機構の間、及び従動回転部材とズーム連動部材の間にはそれぞれ少なくとも一つのギヤが設けられていることが好ましい。この場合、従動回転部材とズーム連動部材の間に位置するギヤの軸回りに配したトーションばねによって上記付勢手段を構成することができる。
【0009】
撮影光学系に連動させるズーム連動部材は、ズームファインダまたはズームストロボを構成する可動光学要素が好適である。
【0010】
撮影光学系駆動機構の具体的構造として、同軸回転部材の回転中心軸と平行な回転中心軸で回転可能なズームギヤ;及び、撮影光学系の複数の光学要素を案内するカム溝と、ズームギヤに噛合する環状ギヤとを周面に有し、ズームギヤの回転中心軸と平行な回転中心軸により回転可能なカム環;を備え、ズーム連動機構の定常回転部材はズームギヤと同期回転するとよい。
【0011】
本発明はまた、正逆に回転可能な回転環と、該回転環の回転に連動して移動する連動部材とを有する回転伝達機構において、回転環の回転中心軸と平行な共通回転軸を中心として同軸に相対回転可能な少なくとも3つの同軸回転部材を設け、該少なくとも3つの同軸回転部材のうち共通回転軸方向の一端に位置する回転部材を上記回転環に常時連動して回転する定常回転部材とし、他端に位置する回転部材を、その回転により連動部材を駆動させる従動回転部材とし、共通回転軸方向に隣接する対をなす各同軸回転部材の対向面に、回転方向の特定角度位置で係合して該対をなす同軸回転部材を一体に回転させ、該特定角度位置以外では相対回転を許す特定位相回転伝達部を設け、連動部材を回転環に連動させるとき、隣接する全ての対をなす同軸回転部材間で順次相対回転が生じた後、従動回転部材が定常回転部材と共に回転することを特徴としている。
【0012】
本発明の回転伝達機構では、定常回転部材と共に回転する前の角度位置に従動回転部材を保持させる付勢手段を有することが好ましい。また、定常回転部材と従動回転部材は同一形状の部材であることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1に示す本発明を適用したズームレンズカメラ40は、カメラ本体41の正面略中央に、撮影光学系を内蔵したズームレンズ鏡筒42を有している。ズームレンズ鏡筒42は、後述する収納状態においてカメラ本体41内に沈胴されるタイプである。カメラ本体41の正面にはさらに、ファインダ対物窓43やストロボレンズ44が設けられている。このファインダとストロボは、撮影光学系の変倍動作に応じて視野角や照射角を変化させることが可能なズームファインダ及びズームストロボである。カメラ本体41の上面には、メインスイッチ45、ズームスイッチ46及びレリーズボタン47が設けられている。
【0014】
図2ないし図4は、ズームレンズカメラ40の撮影光学系及びファインダ光学系を示している。撮影光学系は、物体側から順に第1レンズ群PL1、シャッタ(絞)PA、第2レンズ群PL2、第3レンズ群PL3、ローパスフィルタ(フィルタ類)PF及び固体撮像素子(CCD)PCからなっている。撮影光学系の光軸はPZである。ズーミングは第1レンズ群PL1と第2レンズ群PL2を光軸方向に所定の軌跡で進退させて行い、フォーカシングは第3レンズ群PL3を光軸方向に進退させて行う。図3と図4はそれぞれワイド端とテレ端の撮影状態であり、図2は撮影を行わない収納(沈胴)状態である。カメラのメインスイッチ45がオフのときは図2の収納状態にあり、メインスイッチ45をオンすると図2のワイド端へと繰り出される。さらにズームスイッチ46を操作すると、図3のワイド端と図4のテレ端の間で任意に焦点距離を変えることができる。メインスイッチ45をオフにすると、その直前の焦点距離に関わりなく、図2の収納状態になる。
【0015】
ファインダ光学系は、ファインダ対物窓43の内側に設けられており、物体側から順に第1レンズ群(ズーム連動部材、可動光学要素)FL1、第2レンズ群(ズーム連動部材、可動光学要素)LF2、プリズムFP、接眼レンズFL3からなる。このファインダ光学系は撮影光学系のズーミングに連動して変倍するズームファインダであり、撮影光学系の光軸PZと平行な光軸FZに沿って第1レンズ群FL1と第2レンズ群FL2を所定の軌跡で進退させることでファインダの視野角(倍率)が変化する。
【0016】
図5及び図6は、撮影光学系とファインダ光学系の駆動機構の要部を示している。カム環(回転環)10は光軸PZを中心として回転可能であり、その後端部近傍の外周面に、光軸方向の一部領域を占める雄ヘリコイド11が形成されている。カム環10の外側に設けた図示しない支持環の内周面には、該雄ヘリコイド11が螺合可能な雌ヘリコイドが形成されている。雄ヘリコイド11上には、光軸と平行なギヤ歯を有するスパーギヤ12が形成されており、スパーギヤ12はズームギヤ13と噛合している。ズームギヤ13は、カム環10の回転中心軸と平行な軸によって回転可能に支持されており、該ズームギヤ13に対して平ギヤ14が噛合している。平ギヤ14にはさらに平ギヤ15が噛合している。平ギヤ14及び15は、ズームモータM(図6)の駆動力を伝達する減速ギヤ列の一部を構成しており、その回転中心軸はズームギヤ13の回転中心軸と平行である。従って、ズームモータMを駆動するとズームギヤ13が回転し、ズームギヤ13が回転すると、スパーギヤ12を介してカム環10が回転される。カム環10は、回転を与えられると、その外周面に形成した雄ヘリコイド11と支持環内周面の雌ヘリコイドとの螺合関係によって回転しながら光軸方向(回転中心軸に沿う方向)に移動する。ズームギヤ13は、カム環10が光軸方向へ移動してもスパーギヤ12との噛合関係を維持するように、光軸方向に長く形成されている。
【0017】
カム環10の外周面と内周面にはそれぞれ複数のカム溝16及び17が形成されている。撮影光学系の第1レンズ群PL1と第2レンズ群PL2の支持部材(不図示)はそれぞれ光軸方向に直進案内されており、第1レンズ群PL1の支持部材に設けたカムフォロアがカム溝17に係合し、第2レンズ群PL2の支持部材に設けたカムフォロアがカム溝16に係合している。カム環10が回転するとき、第1レンズ群PL1と第2レンズ群PL2は、上記ヘリコイドによるカム環10自身の光軸方向の進退移動と、各カム溝16及び17により与えられる移動を合成した軌跡で光軸方向に移動する。シャッタPAは第2レンズ群PL2と共に移動される。
【0018】
ファインダ光学系は、ズーム連動機構19を介して撮影光学系のズーミングに連動される。ズーム連動機構19は、平ギヤ20、ダブルギヤ21、第1クラッチギヤ(同軸回転部材、定常回転部材)22、中間クラッチ部材(同軸回転部材)23、第2クラッチギヤ(同軸回転部材、従動回転部材)24、ばね付勢ギヤ(ピニオン)25及びカム板26からなる。平ギヤ20、ダブルギヤ21、第1クラッチギヤ22、中間クラッチ部材23、第2クラッチギヤ24及びばね付勢ギヤ25といった回転部材の回転中心軸は、それぞれズームギヤ13の回転中心軸と平行である。
【0019】
平ギヤ20はズームギヤ13と噛合している。図7及び図8に示すように、ダブルギヤ21は同軸上に位置する一体の大径ギヤ部21aと小径ギヤ部21bからなり、大径ギヤ部21aは平ギヤ20に噛合し、小径ギヤ部21bは第1クラッチギヤ22に噛合している。第1クラッチギヤ22、中間クラッチ部材23及び第2クラッチギヤ24の3つの回転部材は、第1クラッチギヤ22と第2クラッチギヤ24が中間クラッチ部材23を挟むような位置関係で共通の回転中心軸X1上に支持されており、第1クラッチギヤ22と第2クラッチギヤ24はそれぞれ、中間クラッチ部材23に対向する側の面に回転伝達突起(特定位相回転伝達部、突部)22R、回転伝達突起(特定位相回転伝達部、突部)24Sを有している。第1クラッチギヤ22と第2クラッチギヤ24は同形状の部材である。一方、中間クラッチ部材23は、第1クラッチギヤ22に対向する側の面に第1回転伝達突起(特定位相回転伝達部、突部)23Rを有し、第2クラッチギヤ24に対向する側の面に第2回転伝達突起(特定位相回転伝達部、突部)23Sを有する。第2クラッチギヤ24に対してばね付勢ギヤ25が噛合しており、該ばね付勢ギヤ25の軸部回りにトーションばね(付勢手段)27が設けられている。カム板26は、直線状のラック26aをばね付勢ギヤ25に噛合させており、該ばね付勢ギヤ25の回転中心軸(すなわち、光軸PZ及びFZと平行な方向)に対して直交する方向に進退可能に支持されている。ばね付勢ギヤ25が回転するとラック26aを介してカム板26が進退する。
【0020】
カム板26はカム溝26bと端面カム26cを有し、カム溝26bに対して、ファインダ光学系の第1レンズ群FL1のレンズ支持枠30に設けたカムフォロア30aが係合し、端面カム26cに対して、同第2レンズ群FL2のレンズ支持枠31に設けたカムフォロア31aが係合する。レンズ支持枠31は、カムフォロア31aが常時端面カム26cに係合するように、光軸方向前方へ付勢されている。レンズ支持枠30、31はそれぞれ光軸FZ方向に直進案内されており、カム板26が進退すると、カム溝26b及び端面カム26cの形状に従いそれぞれ光軸FZに沿って所定の軌跡で移動する。
【0021】
撮影光学系が撮影状態で変倍動作を行うとき、すなわち図3のワイド端から図4のテレ端までの状態にあるとき、これに連動してファインダ光学系の第1レンズ群FL1及び第2レンズ群FL2を光軸FZ方向に相対移動させて、ファインダ側でも変倍動作を行う。一方、図2の収納状態と図3のワイド端の間では撮影を行わないので、ファインダ光学系を撮影光学系に連動させる必要はない。むしろ、ファインダの小型化などの観点から、非撮影時にはファインダ光学系に不要な動作を行わせないことが望ましい。本ズームレンズカメラでは、撮影状態と収納状態での撮影光学系とファインダ光学系の連動を以下のように制御している。
【0022】
図9ないし図12に示すように、中間クラッチ部材23の表裏に設けた第1回転伝達突起23Rと第2回転伝達突起23Sは、該中間クラッチ部材23の回転中心軸X1に関して径方向の対称位置に設けられている。この中間クラッチ部材23と同軸の回転中心軸X1で支持される第1クラッチギヤ22の回転伝達突起22Rは、第1回転伝達突起23Rの回転方向の延長上に位置しており、第1クラッチギヤ22と中間クラッチ部材23の相対回転によって、回転伝達突起22Rの回転方向の第1端面22R1または第2端面22R2が、第1回転伝達突起23Rの回転方向の第1端面23R1または第2端面23R2に対して接離する。また、中間クラッチ部材23と同軸の回転中心軸X1で支持される第2クラッチギヤ24の回転伝達突起24Sは、第2回転伝達突起23Sの回転方向の延長上に位置しており、中間クラッチ部材23と第2クラッチギヤ24の相対回転によって、回転伝達突起24Sの回転方向の第1端面24S1または第2端面24S2が、第2回転伝達突起23Sの回転方向の第1端面23S1または第2端面23S2に対して接離する。なお、図9ないし図12では互いの角度位置を分かりやすくするために、第1クラッチギヤ22、中間クラッチ部材23及び第2クラッチギヤ24の位置をずらして示しているが、実際には、図7及び図8のように、第1クラッチギヤ22、中間クラッチ部材23及び第2クラッチギヤ24は共通の回転中心軸X1上に位置している。
【0023】
図9は収納状態、図10は収納状態とワイド端の間の状態、図11はワイド端、図12はテレ端におけるズーム連動機構19の各構成ギヤの状態を示しており、図9ないし図12では、収納状態からテレ端側へ向けての繰出時における各ギヤの回転方向を実線で示し、テレ端から収納方向への各ギヤの回転方向を一点鎖線で示している。
【0024】
図9の収納状態では、第1クラッチギヤ22は、回転伝達突起22Rの第1端面22R1を、中間クラッチ部材23の第1回転伝達突起23Rの第1端面23R1に当接させている。同様に、第2クラッチギヤ24は、回転伝達突起24Sの第1端面24S1を、中間クラッチ部材23の第2回転伝達突起23Sの第1端面23S1に当接させている。第2クラッチギヤ24は、この角度位置よりも反時計方向への回転を図示しないストッパによって阻止されており、トーションばね27の付勢力は第2クラッチギヤ24を該ストッパに当接させる方向へ作用している。第1クラッチギヤ22が噛合するダブルギヤ21(大径ギヤ部21a)は、ズームモータMの停止状態ではその角度位置が変化しないため、各ギヤは図9の角度位置に留まっている。
【0025】
収納状態からズームモータを繰出方向に駆動させると、減速ギヤ列を介してズームギヤ13が繰出方向に回転され、カム環10が光軸方向前方へ回転繰出される。同時に、ズームギヤ13に噛合する平ギヤ20を介して、ダブルギヤ21に対して図9中の反時計方向の回転が与えられる。すると、ダブルギヤ21の小径ギヤ部21bと噛合している第1クラッチギヤ22が、図9中の時計方向に回転される。この第1クラッチギヤ22の回転は、回転伝達突起22Rと第1回転伝達突起23Rの関係において第1端面22R1を第1端面23R1から離間させる方向への回転であり、かつ第2端面22R2と第2端面23R2は互いに回転方向へ離れた位置関係にあるため、第1クラッチギヤ22が回転を開始してからしばらくの間は、回転伝達突起22Rが第1回転伝達突起23Rに当接せず、中間クラッチ部材23には第1クラッチギヤ22の回転力が伝達されない。中間クラッチ部材23が回転しなければ該中間クラッチ部材23よりも先の第2クラッチギヤ24及びばね付勢ギヤ25も回転されず、従ってズームファインダは駆動されない。
【0026】
第1クラッチギヤ22が所定角度(本実施形態では約220度)空転して図10の角度位置に達すると、回転伝達突起22Rの第2端面22R2が第1回転伝達突起23Rの第2端面23R2に当接する。この当接以降は、中間クラッチ部材23が第1クラッチギヤ22と共に図10の時計方向に回転する。しかし、この中間クラッチ部材23の回転は、第2回転伝達突起23Sと回転伝達突起24Sの関係において第1端面23S1を第1端面24S1から離間させる方向への回転であり、かつ第2端面23S2と第2端面24S2は互いに回転方向へ離れた位置関係にあるため、中間クラッチ部材23が回転を開始してからしばらくの間は、第2回転伝達突起23Sが回転伝達突起24Sに当接せず、第2クラッチギヤ24には中間クラッチ部材23の回転力が伝達されない。
【0027】
中間クラッチ部材23が所定角度(本実施形態では約220度)空転(第1クラッチギヤ22と一体に回転)して図11の角度位置に達すると、第2回転伝達突起23Sの第2端面23S2が回転伝達突起24Sの第2端面24S2に当接する。このとき撮影光学系は図3のワイド端になっている。第2端面23S2と第2端面24S2の当接以降は、中間クラッチ部材23の回転力が第2クラッチギヤ24に伝達され、第2クラッチギヤ24は第1クラッチギヤ22及び中間クラッチ部材23と共に図11の時計方向に回転する。第2クラッチギヤ24が時計方向に回転すると、これに噛合するばね付勢ギヤ25が反時計方向に回転され、該ばね付勢ギヤ25の回転を受けてカム板26が直進移動される。その結果、ファインダ光学系の第1レンズ群FL1と第2レンズ群FL2が光軸方向に相対移動し、撮影光学系に連動してワイド端からテレ端方向への変倍動作が行われる。なお、ファインダ光学系の駆動を安定させるため、撮影光学系がワイド端に達するよりも若干前のタイミングで第2クラッチギヤ24に回転力が伝達されるようにすることも可能である。
【0028】
図11のワイド端から図12のテレ端までは、第1クラッチギヤ22、中間クラッチ部材23及び第2クラッチギヤ24の3部材が回転中心軸X1を中心として一体に回転し、ばね付勢ギヤ25が回転される。ばね付勢ギヤ25が図11のワイド端における角度位置からテレ端方向(図11の反時計方向)に回転するとトーションばね27が徐々に撓み、図12のテレ端位置でその撓み量が最大になる。その結果、ワイド端よりもテレ端側のズーム領域では、トーションばね27の撓み復元力によって、ばね付勢ギヤ25に対してワイド端位置(図11)に復帰させようとする回転付勢力(図12の時計方向の回転付勢力)が常に作用した状態となる。但し、ワイド端からテレ端までの任意の焦点距離でズームモータMを停止するとダブルギヤ21の回転が規制されるので、第1クラッチギヤ22、中間クラッチ部材23、第2クラッチギヤ24及びばね付勢ギヤ25は、トーションばね27の付勢力によっては回転されず、ズームモータM停止時の角度位置に保持される。
【0029】
ワイド端以外の任意の焦点距離からズームモータMが鏡筒収納方向に駆動されると、ダブルギヤ21が、鏡筒繰出時とは逆転して図9ないし図12の時計方向に回転する。すると、ダブルギヤ21と噛合関係にある第1クラッチギヤ22が反時計方向に回転する。第1クラッチギヤ22の当該回転方向は、回転伝達突起22Rの第2端面22R2を第1回転伝達突起23Rの第2端面23R2から離間させる方向である。しかし、ばね付勢ギヤ25、第2クラッチギヤ24及び中間クラッチ部材23は、トーションばね27の撓み復元力によって同回転方向に付勢されており、中間クラッチ部材23と第2クラッチギヤ24は第1クラッチギヤ22に追従して回転する。これに応じてばね付勢ギヤ25も、ワイド端からテレ端への移行時とは逆方向に回転し、カム板26が駆動される。その結果、ファインダ光学系の第1レンズ群FL1と第2レンズ群FL2が光軸方向に相対移動し、撮影光学系に連動してテレ端からワイド端方向への変倍動作が行われる。なお、ワイド端からテレ端方向への変倍時と同様に、テレ端からワイド端方向へ変倍するときにはその任意の焦点距離でズームモータMを停止するとダブルギヤ21の回転が規制されるので、第1クラッチギヤ22、中間クラッチ部材23、第2クラッチギヤ24及びばね付勢ギヤ25は、ズームモータM停止時の角度位置に保持され、第1レンズ群FL1と第2レンズ群FL2は停止する。
【0030】
テレ端側からワイド端方向の変倍時には、第1クラッチギヤ22が図11のワイド端における角度位置まで回転すると、第2クラッチギヤ24が前述のストッパ(不図示)に当接して、該第2クラッチギヤ24とばね付勢ギヤ25は第1クラッチギヤ22に追従する回転を停止する。また、第2クラッチギヤ24が停止することによって中間クラッチ部材23を押し込む力(トーションばね27の付勢力)が作用しなくなり、中間クラッチ部材23も停止する。そしてワイド端からさらに収納方向へズームモータMを駆動すると、第1クラッチギヤ22は図11の反時計方向へ回転を継続し、停止した中間クラッチ部材23の第1回転伝達突起23Rの第2端面23R2に対して、回転伝達突起22Rの第2端面22R2が徐々に離間する。このとき、中間クラッチ部材23は、第2回転伝達突起23Sの第2端面23S2を、第2クラッチギヤ24の回転伝達突起24Sの第2端面24S2に当接させた角度位置に留まっている。第1クラッチギヤ22が中間クラッチ部材23に対し所定量相対回転(空転)すると、回転伝達突起22Rの第1端面22R1が第1回転伝達突起23Rの第1端面23R1に当接して、以後は中間クラッチ部材23が第1クラッチギヤ22と共に回転するようになる。中間クラッチ部材23は、第1クラッチギヤ22と共に回転することによって、第2回転伝達突起23Sの第2端面23S2を回転伝達突起24Sの第2端面24S2から離間させ、停止している第2クラッチギヤ24に対して所定量相対回転(空転)すると、第1端面23S1が第1端面24S1に接近する。
【0031】
レンズ鏡筒が収納状態になってズームモータMが停止したときには、第1クラッチギヤ22、中間クラッチ部材23及び第2クラッチギヤ24は図9の位置関係になり、第2回転伝達突起23Sの第1端面23S1が回転伝達突起24Sの第1端面24S1に当接する。図11と図9の比較から分かるように、ワイド端から収納位置までは、第1クラッチギヤ22が継続して回転しているにも関わらず第2クラッチギヤ24は停止しており、従ってファインダ光学系は撮影光学系との連動が遮断されている。
【0032】
以上の説明から明らかなように、本実施形態のズームレンズカメラでは、同軸上に設けた3つの回転部材である第1クラッチギヤ22、中間クラッチ部材23及び第2クラッチギヤ24にそれぞれ所定の相対回転を与えることによって、収納状態と撮影状態(ワイド端)の間ではズームファインダが撮影光学系に連動しないように連動関係をキャンセルさせている。この種のキャンセル機能を持たせるため、カム板26に相当するカム部材のカム面に、該カム部材が進退してもファインダ光学系の可動レンズ群(FL1、FL2)が移動しないような非駆動領域を形成したタイプの連動機構が知られている。しかし、このような構造であると、撮影光学系とファインダ光学系が連動するとしないに関わらず、常にカム部材が動作することになるので、それだけ広い動作スペースを必要とし、小型化の妨げになる。これに対し本実施形態では、カム板26は、ファインダ光学系を撮影光学系に連動させるときにのみ進退されるので、最小限の動作スペースで済む。
【0033】
特に本実施形態では、同軸上で相対回転する回転部材を3つとし、第1クラッチギヤ22と中間クラッチ部材23の間、中間クラッチ部材23と第2クラッチギヤ24の間、という2段階で相対回転(空転)を生じさせているため、収納状態からワイド端になるまでの繰り出し量、すなわちズームギヤ13の回転量が大きくても十分に対応することが可能である。言い換えれば、本発明は、収納状態から撮影状態になるまでの繰り出し量が大きいタイプのズームレンズカメラに対して有効である。
【0034】
なお、上記実施形態では同軸上に設ける回転部材は3つであるが、さらに連動キャンセル用の回転角を大きくさせたい場合は、同軸上に4つ以上の回転部材を設けてもよい。4つ以上の場合、上記実施形態における中間クラッチ部材23に相当する部材を複数設ければよい。
【0035】
以上、図示実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は該実施形態に限定されるものではない。例えば、実施形態ではファインダ光学系を駆動させる部材を平面状のカム板26としたが、これを円筒状のカムに置き換えることもできる。
【0036】
また、上記実施形態では、第2クラッチギヤ24を図11のワイド端位置よりも収納方向(反時計方向)へ回動させないためにストッパを設けるものとしたが、第2クラッチギヤ24が図11(図9及び図10)の角度位置になったときトーションばね27の撓みが解消されるようにすれば、このようなストッパを省略することも可能である。
【0037】
また、実施形態はズームレンズカメラにおけるズームファインダに関するものであるが、本発明はズームストロボなどにも適用が可能である。具体的には、上記実施形態におけるファインダ光学系の第1レンズ群FL1、第2レンズ群FL2を、ズームストロボの照射角変更用の可動レンズ(群)に置き換えればよい。
【0038】
また、実施形態では、撮影光学系は回転しながら光軸方向にも移動するカム環10によって駆動されているが、撮影光学系の駆動機構はこれに限定されない。例えば、光軸方向には移動せず定位置回転のみ行うカム環によってもズーミング動作が可能であることは周知の通りであり、本発明はこのようなタイプのズームレンズカメラに適用することもできる。また本発明は、カム環以外の構造によって撮影光学系の駆動を行うタイプのズームレンズカメラにも適用が可能である。
【0039】
さらに本発明は、ズームレンズカメラ以外に搭載される回転伝達機構に適用することも可能である。
【0040】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、撮影光学系に対してズーム連動部材を選択的に連動状態と連動キャンセル状態にさせるズームレンズカメラにおいて、その連動機構をコンパクトに構成することができる。また本発明によれば、回転環に対して連動部材を選択的に連動状態と連動キャンセル状態にさせる回転伝達機構をコンパクトに構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したズームレンズカメラの外観斜視図である。
【図2】図1のズームレンズカメラにおける、収納状態での撮影光学系とファインダ光学系の配置を示す断面図である。
【図3】図1のズームレンズカメラにおける、ワイド端撮影位置での撮影光学系とファインダ光学系の配置を示す断面図である。
【図4】図1のズームレンズカメラにおける、テレ端撮影位置での撮影光学系とファインダ光学系の配置を示す断面図である。
【図5】図1のズームレンズカメラにおける撮影光学系とファインダ光学系の駆動機構の斜視図である。
【図6】図5の駆動機構の正面図である。
【図7】ズーム連動機構の要部を前方から見た斜視図である。
【図8】ズーム連動機構の要部を後方から見た斜視図である。
【図9】収納状態におけるズーム連動機構の要部の正面図である。
【図10】収納状態から撮影状態に移行する途中のズーム連動機構の要部の正面図である。
【図11】ワイド端でのズーム連動機構の要部の正面図である。
【図12】テレ端でのズーム連動機構の要部の正面図である。
【符号の説明】
FL1 第1レンズ群(ズーム連動部材、可動光学要素)
FL2 第2レンズ群(ズーム連動部材、可動光学要素)
FL3 接眼レンズ
FP プリズム
FZ ファインダ光学系の光軸
PL1 第1レンズ群
PL2 第2レンズ群
PL3 第3レンズ群
PA シャッタ(絞)
PF ローパスフィルタ
PC 固体撮像素子
PZ 撮影光学系の光軸
M ズームモータ
X1 同軸回転部材の回転中心軸(共通回転軸)
10 カム環(回転環)
11 雄ヘリコイド
12 スパーギヤ
13 ズームギヤ
14 15 平ギヤ
16 17 カム溝
19 ズーム連動機構
20 平ギヤ
21 ダブルギヤ
22 第1クラッチギヤ(同軸回転部材、定常回転部材)
22R 回転伝達突起(特定位相回転伝達部、突部)
22R1 第1端面(回転方向端面)
22R2 第2端面(回転方向端面)
23 中間クラッチ部材(同軸回転部材)
23R 第1回転伝達突起(特定位相回転伝達部、突部)
23R1 第1端面(回転方向端面)
23R2 第2端面(回転方向端面)
23S 第2回転伝達突起(特定位相回転伝達部、突部)
23S1 第1端面(回転方向端面)
23S2 第2端面(回転方向端面)
24 第2クラッチギヤ(同軸回転部材、従動回転部材)
24S 回転伝達突起(特定位相回転伝達部、突部)
24S1 第1端面(回転方向端面)
24S2 第2端面(回転方向端面)
25 ばね付勢ギヤ
26 カム板
26a ラック
26b カム溝
26c 端面カム
27 トーションばね(付勢手段)
30 31 レンズ支持枠
30a 31a カムフォロア
40 ズームレンズカメラ
41 カメラ本体
42 ズームレンズ鏡筒
43 ファインダ対物窓
44 ストロボレンズ
45 メインスイッチ
46 ズームスイッチ
47 レリーズボタン

Claims (13)

  1. 撮影光学系を構成する複数の光学要素を光軸方向に移動させ、撮影状態での変倍動作と、該撮影状態から収納状態への収納動作とを行わせる撮影光学系駆動機構;及び
    撮影状態では、上記撮影光学系駆動機構による撮影光学系の変倍動作に連動してズーム連動部材を駆動させ、撮影状態と収納状態の間では該連動を解除するズーム連動機構;
    を有するズームレンズカメラにおいて、
    上記ズーム連動機構は、同軸で相対回転可能な少なくとも3つの同軸回転部材を有し、該少なくとも3つの同軸回転部材のうち回転中心軸方向の一端に位置する回転部材を、上記撮影光学系駆動機構に常時連動して回転する定常回転部材とし、他端に位置する回転部材を、その回転により上記ズーム連動部材を駆動させる従動回転部材とし、
    回転中心軸方向に隣接する対をなす上記各同軸回転部材の対向面に、回転方向の特定角度位置で係合して該対をなす同軸回転部材を一体に回転させ、該特定角度位置以外では相対回転を許す特定位相回転伝達部を設け、
    撮影光学系が上記収納状態から撮影状態になるとき、隣接する全ての対をなす上記同軸回転部材間で順次相対回転が生じた後、上記従動回転部材が定常回転部材と共に回転することを特徴とするズームレンズカメラ。
  2. 請求項1記載のズームレンズカメラにおいて、上記従動回転部材を、上記定常回転部材と共に回転する前の角度位置に保持させる付勢手段を有するズームレンズカメラ。
  3. 請求項1または2記載のズームレンズカメラにおいて、上記定常回転部材と従動回転部材は、上記回転中心軸方向に対称に配した同一形状部材からなるズームレンズカメラ。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載のズームレンズカメラにおいて、上記特定位相回転伝達部は、各同軸回転部材の対向面に設けた一対の回転方向端面を有する突部からなり、
    収納状態では、回転中心軸方向に隣接する対をなす同軸回転部材は互いの突部の一方の回転方向端面を当接させており、収納状態から撮影状態になるとき、該対をなす同軸回転部材は相対回転の後で突部の他方の回転方向端面が当接するズームレンズカメラ。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載のズームレンズカメラにおいて、上記少なくとも3つの同軸回転部材のうち定常回転部材と従動回転部材は周面にギヤを有しているズームレンズカメラ。
  6. 請求項5記載のズームレンズカメラにおいて、上記定常回転部材と上記撮影光学系駆動機構の間、及び上記従動回転部材と上記ズーム連動部材の間にはそれぞれ少なくとも一つのギヤが設けられているズームレンズカメラ。
  7. 請求項6記載のズームレンズカメラにおいて、上記付勢手段は、上記従動回転部材とズーム連動部材の間に位置するギヤの軸回りに配したトーションばねからなるズームレンズカメラ。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項記載のズームレンズカメラにおいて、撮影光学系とは別にファインダ光学系を有し、上記ズーム連動部材は、撮影光学系の変倍動作に応じて該ファインダ光学系の視野角を変化させる可動光学要素であるズームレンズカメラ。
  9. 請求項1ないし7のいずれか1項記載のズームレンズカメラにおいて、撮影光学系とは別にストロボを有し、上記ズーム連動部材は、撮影光学系の変倍動作に応じて該ストロボの照射角を変化させる可動光学要素であるズームレンズカメラ。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項記載のズームレンズカメラにおいて、上記撮影光学系駆動機構は、
    上記同軸回転部材の回転中心軸と平行な回転中心軸で回転可能なズームギヤ;及び
    撮影光学系の上記複数の光学要素を案内するカム溝と、上記ズームギヤに噛合する環状ギヤとを周面に有し、ズームギヤの回転中心軸と平行な回転中心軸により回転可能なカム環;
    を有し、上記ズーム連動機構の定常回転部材は、上記ズームギヤと同期回転するズームレンズカメラ。
  11. 正逆に回転可能な回転環と、該回転環の回転に連動して移動する連動部材とを有する回転伝達機構において、
    上記回転環の回転中心軸と平行な共通回転軸を中心として同軸に相対回転可能な少なくとも3つの同軸回転部材を設け、該少なくとも3つの同軸回転部材のうち共通回転軸方向の一端に位置する回転部材を上記回転環に常時連動して回転する定常回転部材とし、他端に位置する回転部材を、その回転により上記連動部材を駆動させる従動回転部材とし、
    共通回転軸方向に隣接する対をなす上記各同軸回転部材の対向面に、回転方向の特定角度位置で係合して該対をなす同軸回転部材を一体に回転させ、該特定角度位置以外では相対回転を許す特定位相回転伝達部を設け、
    上記連動部材を上記回転環に連動させるとき、隣接する全ての対をなす上記同軸回転部材間で順次相対回転が生じた後、上記従動回転部材が定常回転部材と共に回転することを特徴とする回転伝達機構。
  12. 請求項11記載の回転伝達機構において、上記従動回転部材を、上記定常回転部材と共に回転する前の角度位置に保持させる付勢手段を有する回転伝達機構。
  13. 請求項11または12記載の回転伝達機構において、上記定常回転部材と従動回転部材は、上記共通回転軸方向に対称に配した同一形状部材からなる回転伝達機構。
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