JP4726159B2 - 液体吐出ヘッド、液体吐出装置、画像形成装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出装置、画像形成装置

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Description

本発明は液体吐出ヘッド、液体吐出装置、画像形成装置に関し、特に複数のヘッドユニットを並べて構成される液体吐出ヘッド及びこの液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置、画像形成装置に関する。
一般に、プリンタ、ファックス、コピア或いはこれらの機能を複合した複合機、プロッタなどの画像形成装置としては、例えば、記録液(液体)の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドを含む液体吐出装置を用いて、媒体(以下「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。)を搬送しながら、記録液(以下、インクともいう。)を用紙に付着させて画像形成(記録、印刷、印写、印字も同義語で用いる。)を行なうものがある。なお、液体吐出ヘッドから吐出される液体には、インク以外にも、液体レジスト、DNAの試料、パターニング材料など各種のものがある。
ところで、近年、画像形成装置は高速化が進んでいるが、更なる高速化には紙幅の長さのヘッド、いわゆるライン型ヘッドを用いることが有効である。しかしながら、長尺のヘッドを一体物で形成するには、ばらつき、歩留まり、コストの面で困難である。そのため、短いヘッドを複数個千鳥状に並べてライン型ヘッドを構成する方法が提案されている。
例えば、特許文献1には一つのヘッドユニットに複数色のインクを吐出するためのノズル列が複数色分配置されており、ヘッドユニットを千鳥配列することによって、ラインヘッドを構成することが記載されている。
特開2000−289233号公報
特許文献2には単色のヘッドユニットを千鳥に配置し、千鳥配列を複数色分配置することによってラインヘッドを構成することが記載されている。
特開2003−025579号公報
特許文献3には単色のヘッドユニットを千鳥に配置し、千鳥配列を複数色分配置することによって、ラインヘッドを構成し、各ヘッドユニットからラインヘッドの両側に配線手段であるFPCを引き出すことが記載されている。
特開2003−305853号公報
特許文献4には単色のヘッドユニットを千鳥に配置し、千鳥配列を複数色分配置することによってラインヘッドを構成することが記載されている。
特開2004−098473号公報
特許文献5には4色のノズル列を有するヘッドユニットを千鳥状に配置して長尺ヘッドを構成することが記載されている。
特開2000−318188号公報
特許文献6には2つのヘッドチップを千鳥状に配置し、かつこの2つのヘッドチップを色数分(4色)分並べて1つヘッドユニットを構成し、さらにヘッドユニットを並べてラインヘッドを構成することが記載されている。
特開2005−138522号公報
ところで、液体吐出装置を用いた画像形成装置においては、紙面上の各色の液滴の着弾位置精度によってカラー画像の画像品質が大きく左右されることになるので、着弾位置を高精度にするために各ノズルを高い位置精度で形成する必要がある。そのためには、一つのヘッドユニットに複数色分のノズルを並べたノズル列を配列し、1つのヘッドユニット内で各色のノズルの位置を精度よく配置する構成が有効であり、例えば、特許文献6の記載のような構成にあって各色の液滴の着弾位置を高精度に揃えることが困難である。
したがって、ライン型ヘッドを複数のヘッドユニットを並べて構成する場合であっても、1つのヘッドユニットは複数色分のノズルを並べたノズル列を有しているものであることが高画質画像を形成するために好ましい。
そして、この場合、紙面への各色の液滴の着弾順序が異なると、色調が異なり、ムラが生じ、画像品質が低下するので、各色の着弾順序が同一になるように、用紙の送り方向に対して各ヘッドユニットの各色の配列は同一にすることが好ましい。
このように、複数のノズル列を有する複数のヘッドユニットを、各ヘッドユニット毎に、第1の方向に、第1の方向と異なる第2の方向に位置をずらしながら並べてライン型ヘッドを構成した場合、各ヘッドユニットの各ノズル列のノズルに対応して液滴を吐出させるエネルギーを発生するエネルギー発生手段を駆動するための信号を、各ヘッドユニットに与えなければならない。
この場合、引用文献3に記載されているように各ヘッドユニットからは両側に電気信号を供給するためのFPCを引き出す構成を適用した場合、引き出す側によってFPC内の各色の配線パターンが異なることになる。その結果、FPCを接続する制御基板は、FPCを引き出す側毎に専用の設計が必要になってコストが高くなる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、低コスト化を図れる液体吐出ヘッド、この液体吐出ヘッドを供える液体吐出装置、画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、
液体を吐出する複数のヘッドユニットが、長手方向に、ヘッドユニット毎に長手方向と交差する方向に位置をずらして千鳥状に配置され、各ヘッドユニットには異なる液体を吐出するための複数のノズルで構成されるノズル列を複数列有する液体吐出ヘッドにおいて、
前記各ヘッドユニットのエネルギー発生手段に対して信号を伝達するための配線手段は、ヘッドユニット短手方向の同じ方向に全てが引き出され、引き出し方向から離れた側のヘッドユニットの配線手段は、引き出し方向から近い側のヘッドユニット同士の間を通って引き出されている
構成とした。
ここで、前記ヘッドユニット同士の間を通って引き出される配線手段の引き出し方向に直行する方向の幅は、各ヘッドユニットの長手方向の幅よりも狭い構成とできる。また、前記配線手段は各ヘッドユニット毎に分割されている構成とできる。また、前記配線手段は各ヘッドユニット間で一体的に構成されている構成とできる。
本発明に係る液体吐出装置、本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えたものである。
本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、各ヘッドユニットのエネルギー発生手段に対して信号を伝達するための配線手段は、ヘッドユニット短手方向の同じ方向に全てが引き出され、引き出し方向から離れた側のヘッドユニットの配線手段は、引き出し方向から近い側のヘッドユニット同士の間を通って引き出されている構成としたので、制御基板を各ヘッドユニットで共通化することができて低コスト化を図れる。
本発明に係る液体吐出装置、本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、制御基板を各ヘッドユニットで共通化することができて装置の低コスト化を図れる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。先ず、本発明に係る液体吐出ヘッドの第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同実施形態のカラー記録ライン型ヘッドの構成を模式的に示す説明図、図2は図1の隣接する2つのヘッドユニット部分を拡大して示す説明図である。
このライン型ヘッド1は、例えば最大でA4判の用紙を縦にして搬送しながら印字可能なライン型画像形成装置で用いるカラー記録ヘッドであって、基板10上に、複数(ここでは合計6個としているが、個数を限定するものではない。)のヘッドユニット11を、長手方向(ここでは、液体を吐出するノズル12を並べたノズル列13に沿う方向:図1でX方向:第1の方向)に延在して、長手方向と交差する方向(ここでは短手方向:第2の方向)に、交互に位置をずらすことで千鳥状に配置(千鳥配列)している。
個々のヘッドユニット11は、例えば、各色の液滴を吐出するために、ノズル12を600dpi(dot/inch)ピッチ(約42.3μmピッチ)で並べて形成したノズル列13Y,13M、13C,13K(色を区別しないときは「ノズル列13」という。)をそれぞれ2列有し、各色の2つのノズル列13は千鳥状に配列されている。なお、各ノズル列13のノズル12の個数Nは、例えば128個、256個、512個等、装置本体の仕様に合わせて種々設定される。
このヘッドユニット11では、ノズル列13Yはイエロー(Y)、ノズル列13Mはマゼンタ(M)、ノズル列13Cはシアン(C)、ノズル列13Kはブラック(K)の各色の液滴を吐出する構成としている。フルカラー記録は、通常、減法混色の三原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の3色のインクを用い、或は文字や画像の黒色部分などに用いられるブラック(Bk)を加えた4色のインクを用いて記録(印字)が行なわれる。
このヘッドユニット11の一例について図3ないし図6を参照して説明する。図3は同ヘッドユニットの平面説明図、図4は同じく裏面説明図、図5は図3のa部分のノズル板を除いた拡大説明図、図6は図5のA−A線に沿う断面説明図である。
ヘッドユニット11は、サイドシュータ方式のサーマル型ヘッドであり、シリコンLSI形成処理技術と薄膜形成技術を利用して、複数の発熱素子とこれらを個々に駆動する駆動回路と共通液室・個別液室とインク吐出ノズル(オリフィス)12とを、一枚のシリコン基板上にモノリシックに形成している。
ヘッドユニット11は、1つのシリコン基板21上にノズル列13を8列備えた印字ヘッドである。これら8列のノズル列13は、それぞれ、イエローインク(Y)、マゼンタインク(M)、シアンインク(C)又はブラックインク(K)を吐出するように構成されている。
ヘッドユニット11は、シリコン基板21の上面に駆動回路22がLSI形成処理技術により形成され、液体供給口(インク供給口)23が、例えばウェットエッチングによりシリコン基板21を貫通して形成されている。
シリコン基板21にはフォトリソ技術等による薄膜形成技術により、駆動回路22と発熱抵抗体の発熱部(発熱素子)24が形成されて、更にこれらの発熱素子24に、配線電極として図示しない共通電極及び個別配線電極が接続され、その個別配線電極に駆動回路22の電極端子が接続され、シリコン基板21の端部に外部との接続用電極端子25、25が形成されている。
そして、これらの上には、上記の接続用端子25部分を除く全面に、隔壁26が積層されている。隔壁26は、一方で共通液室27のインク(液体)を外部から遮断するインクシール壁を形成し、他方では個別配線電極及び駆動回路22上で同じくインクを外部から遮断するインクシール壁を形成する。
隔壁26を仕切り壁として、発熱素子24が設けられる位置に発熱素子24の数だけ区画・形成されて個別液室28が形成されている。
さらに、これらの上に流路を覆うようにノズル板29が設けられ、このノズル板29の発熱素子24に対向する位置に、多数のノズル12が穿設されて、上述した8列のノズル列13を形成している。
図1及び図2に戻って、このように構成したヘッドユニット11は、配線手段であるメタル配線31(31y、31m、31c、31k)が形成された配線基板32とともに基板10上に固定されている。配線基板32のメタル配線は、ヘッドユニット11の各色の2つのノズル列13、13に対応して、一方のノズル列13に対しては一端側から、他方のノズル列13に対しては他端側からそれぞれ引き出している。
この配線基板32はフレキシブルプリント基板(FPC)などが好ましい。ヘッドユニット11と配線基板32とはワイヤーボンディングで電気的に接続されている。ヘッドユニット11と配線基板32との接続部分は、封止樹脂33により被覆された状態となっている。その封止樹脂33は、それぞれ、ヘッドユニット11のノズルの配列方向に沿った両端部と配線基板32とに跨って塗布されている。
また、配線基板32には外部から電気的信号を入力するための電気コネクタ35が設けられている。電気コネクタ35は、各ヘッドユニット11の動作の制御を行う図示しない制御基板と接続される。配線基板32にFPCを用いれば、FPCを折り曲げる、あるいは屈曲させ電気コネクタ35をライン型ヘッド1の側面、あるいは裏面に引き出すことができる。
このヘッドユニット11は、外部からインク供給口23へ供給されるインクが共通液室27を介して個別液室28に供給され、印字に際しては電気コネクタ35を介して入力された記録信号に応じた駆動信号がワイヤーボンディングを通じて発熱素子24に送られる。発熱素子24が印字情報に応じて選択的に通電され、瞬時に発熱してインクに膜沸騰現象を発生させ、その気泡の圧力により、発熱素子24に対応するノズル12からインク滴(液滴)が吐出される。
記録紙上で複数色のインク滴を着弾させてカラー画像を形成するとき、着弾する順序によって記録紙上での色調が異なる。そのため、ノズル列13の色配置は、各ヘッドユニット11で同じ順序であることが好ましい。本実施形態では、図1に示すように各ヘッドユニット11は、図で上からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)となっている。色の配置順序はこれに限るものではない。
このように各ヘッドユニット11でノズル列13の色の配置順序を同じにして、配線基板32を従来のように両側に引き出した場合は、配線基板32の電気コネクタ35での端子の並びは、配線基板32を引き出す方向によって異なることになる。
そこで、本発明では、各ヘッドユニット11に対する配線31を形成した配線基板32は各ヘッドユニット11で同じ方向に引き出している。そのため、図2に示すように、配線基板32の電気コネクタ35部で、配線31を通じて各色の発熱素子へつながる端子36y、36m、35c、36kの配列は、各ヘッドユニット11間で同一となる。
したがって、電気コネクタ35が接続される制御基板は、各ヘッドユニット11で共通設計あるいは共通部品の使用が可能となり、コストの低減が可能となる。また、電気コネクタ35がライン型ヘッド1の一方向に引き出されるので、電気コネクタ35を接続する制御基板の装置内のレイアウトを容易に行うことができる。
このように、各ヘッドユニットのエネルギー発生手段に対して信号を伝達するための配線手段が、各ヘッドユニットにおいて同じ方向に引き出されている構成としたので、制御基板を各ヘッドユニットで共通化することができて低コスト化を図れる。
また、本実施形態では、各ヘッドユニット11に対して個別に配線基板32が設けられている。大きな配線基板は作製が困難であり、コストも高くなる。したがって、配線基板を各ヘッドユニット毎に個別にすることによって、低コストでライン型ヘッドの作製が可能となる。
また、各記録紙サイズに応じた複数種の画像形成装置を製造する場合、ライン型ヘッドも各記録紙に応じた長さのものを製造しなければならないが、配線基板を個別に分割することで、ラインヘッドの長さに応じて使用する数を変えるだけでよく、共通の部品でさまざまな長さのライン型ヘッドに適用することができるようになる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドの第2実施形態について図7を参照して説明する。なお、図7は同実施形態のカラー記録ライン型ヘッドの構成を模式的に示す説明図である。
この実施形態では、各ヘッドユニット11に対応する配線基板32を共通の形状としたものである。このように構成することで、すべてのヘッドユニットに対して、同一の配線基板を用いることができるので、部品の共通化によるコストの低減を図ることができる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドの第3実施形態について図8を参照して説明する。なお、図8は同実施形態のカラー記録ライン型ヘッドの構成を模式的に示す説明図である。
この実施形態では、各ヘッドユニット11の配線基板32を図中で右側に引き出し、基板10に形成したスリット40を介して配線基板32を基板10の裏側方向に折り曲げることで、基板10の裏面側に引き出したものである。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドの第4実施形態について図9を参照して説明する。なお、図9は同実施形態のカラー記録ライン型ヘッドの構成を模式的に示す説明図である。
この実施形態は、各ヘッドユニット11に対する配線基板32を一体物として一つにまとめた構成としたものである。
この実施形態によれば、基板10へ配線基板32をアライメント・接着する製造工程で工程数が低減でき、製造効率が向上する。また、ライン型ヘッド1のノズル12が形成された面の凹凸が少なくなるので、ノズルの目詰まりや不吐出の防止・回復のためのキャッピング、ワイピング、吸引などの維持機構の設計を容易に行うことができるようになる。
なお、上記各実施形態においては、複数のヘッドユニットの2列千鳥配置で配列した構成で説明したが、複数のヘッドユニットを3列以上配置する構成の液体吐出ヘッドにも本発明を適用することができる。
また、液体吐出ヘッドの液滴を吐出させるエネルギーを発生するエネルギー発生手段として電気熱変換体(発熱素子)を用いて、微細な液室にこの発熱素子を配し、これに電気パルスを与え高速で液体と発熱素子の界面に気泡を発生させ、その気泡の成長力を利用してノズルから液滴を吐出させるサーマル型ヘッドで説明したが、ピエゾ抵抗素子(圧電素子)などの電気機械変換素子を用いて液室に機械的変形による圧力を生じさせ、これによりノズルから液滴を吐出させるピエゾ型ヘッド、静電力によって液室に機械的変形を生じさせることで圧力を生じさせ、これによりノズルから液滴を吐出させる静電型ヘッドなどを用いることもできる。
次に、本発明に係る液体吐出装置を含む画像形成装置の一例について図10を参照して説明する。なお、図10は同画像形成装置の要部斜視説明図である。
この画像形成装置としてのカラーインクジェット記録装置51は、前記のライン型ヘッド1が搭載されている。本実施形態のライン型ヘッド1は、配列ピッチ42.3[μm](600dpi)のノズル列を各色2列用いて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色で合計8列のノズル列が各ヘッドユニット11に形成され、これら4色を用いてカラー記録を行うものである。
そして、ヘッドユニット11を8個搭載してA4用紙短辺幅となるようにしている。各ヘッドユニット11からは前述のようにFPCなどの配線基板32が同一の方向に引き出されており、各配線基板32は制御基板52に接続されている。
一方、給紙トレイ53に積載された記録紙54は、搬送ベルト55によって搬送され、カラー記録用ライン型ヘッド1の下を通過するときに、各ヘッドユニット11から吐出されるインク滴により記録が行われる。こうしてカラー画像が記録された記録紙は排紙トレイ56に排出されて積載される。
搬送ベルト55は、搬送ベルトローラ57及び従動ベルトローラ58に巻回されており、この搬送ベルト55には、記録紙54を確実に搬送することができるように、電極が配設されている。搬送ベルト55は、電極に高電位が供給されることで、静電気により、記録紙54を吸着して搬送することができるようになっている。
なお、画像形成装置としては、シリアル型とライン型に分類することができる。上述した実施形態では、記録ヘッドとなる液体吐出ヘッドが移動しないライン型画像形成装置で説明しているが、液体吐出ヘッドをキャリッジに搭載して用紙送り方向と直交する方向に移動させながら画像を記録するシリアル型画像形成装置にも適用することができる。
これを液体吐出ヘッドの第5実施形態として図11を参照して説明すると、液体吐出ヘッド101は、前述した第1実施形態と同様に、基板10上に、複数(ここでは合計6個としているが、個数を限定するものではない。)のヘッドユニット11を、長手方向(ここでは、液体を吐出するノズル12を並べたノズル列13に沿う長手方向(図11でY方向(副走査方向:用紙送り方向、第2の方向)に延在して、長手方向と交差するX方向(主走査方向:第1の方向)に、交互に位置をずらすことで千鳥状に配置(千鳥配列)している。
この液体吐出ヘッド101をキャリッジに搭載して主走査方向に移動させ、用紙を間歇的に搬送しながら、記録を行うことで、1スキャンで記録できる副走査方向の幅が広くなり、記録速度の高速化を図ることができる。
つまり、シリアル型画像形成装置では、従前上記のヘッドユニット11が単体で用いられることが多かったが、本発明は、より印字速度を高速にするために、複数のヘッドユニット11を用紙送り方向に複数個配置して長尺化したシリアル型液体吐出ヘッドに用いることもできる。
特に、シリアル型画像形成装置では、配設されるヘッドユニット11の多いか少ないかで印字速度が左右される。勿論、長手方向に配置したヘッドユニット11の数が多いほうが一度の主走査で印字する副走査方向の幅(縦幅)が広がることから印字処理は高速となる。
一方、ライン型画像形成装置は、主走査方向の印字領域一杯にヘッドユニット11を配列して長尺化したライン型印字ヘッドを用い、その印字ヘッドをプリンタ本体側に固定して用紙のみを搬送する方式であり、その方式自体が高速性に対応している。
なお、上記実施形態においてはインクを吐出する液体吐出ヘッド、この液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置、画像形成装置に本発明を適用した例で説明したが、インク以外の例えば前述した液体を吐出する液体吐出ヘッド、その液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置、画像形成装置にも同様に適用することができる。
本発明に係る液体吐出ヘッドに係る第1実施形態を説明する模式的説明図である。 図1の要部拡大説明図である。 同液体吐出ヘッドのヘッドユニットの一例を示す平面説明図である。 同ヘッドユニットの底面説明図である。 図3のa部をノズル板を省略して示す要部拡大説明図である。 同ヘッドユニットの図5のA−A線に沿う断面説明図である。 本発明に係る液体吐出ヘッドに係る第2実施形態を説明する模式的説明図である。 本発明に係る液体吐出ヘッドに係る第3実施形態を説明する模式的説明図である。 本発明に係る液体吐出ヘッドに係る第4実施形態を説明する模式的説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を説明する斜視説明図である。 本発明に係る液体吐出ヘッドの第5実施形態を説明する模式的説明図である。
符号の説明
1…液体吐出ヘッド(カラーインク記録ヘッド)
10…基板
11…ヘッドユニット
12…ノズル
13、13y、13c、13m、13k…ノズル列
31、31y、31m、31c、31k…メタル配線
32…配線基板
35…接続コネクタ

Claims (6)

  1. 液体を吐出する複数のヘッドユニットが、長手方向に、ヘッドユニット毎に長手方向と交差する方向に位置をずらして千鳥状に配置され、各ヘッドユニットには異なる液体を吐出するための複数のノズルで構成されるノズル列を複数列有する液体吐出ヘッドにおいて、
    前記各ヘッドユニットのエネルギー発生手段に対して信号を伝達するための配線手段は、ヘッドユニット短手方向の同じ方向に全てが引き出され、引き出し方向から離れた側のヘッドユニットの配線手段は、引き出し方向から近い側のヘッドユニット同士の間を通って引き出されている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記ヘッドユニット同士の間を通って引き出される配線手段の引き出し方向に直行する方向の幅は、各ヘッドユニットの長手方向の幅よりも狭いことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  3. 請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記配線手段は各ヘッドユニット毎に分割されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  4. 請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記配線手段は各ヘッドユニット間で一体的に構成されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  5. 液体吐出ヘッドから液体を吐出する液体吐出装置において、前記液体吐出ヘッドが請求項1ないしのいずれかに記載の液体吐出ヘッドであることを特徴とする液体吐出装置。
  6. 液体吐出ヘッドから液体を吐出して画像を形成する画像形成装置において、前記液体吐出ヘッドが請求項1ないしのいずれかに記載の液体吐出ヘッドであることを特徴とする画像形成装置。
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