JP2004098473A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置使用中に記録ヘッドの温度を検出しながら記録データをノズルに割り振るなどの複雑な膨張補正を行うことが必要になる。
【解決手段】複数の発熱体1を所定の間隔で設けた記録ヘッドH1,H2を被記録媒体の記録幅方向に複数個配列し、記録装置の使用温度領域の温度変化に伴う記録ヘッドの両端の発熱体間の長さの変化量が発熱体の間隔の1/2以下である。
【選択図】 図2
【解決手段】複数の発熱体1を所定の間隔で設けた記録ヘッドH1,H2を被記録媒体の記録幅方向に複数個配列し、記録装置の使用温度領域の温度変化に伴う記録ヘッドの両端の発熱体間の長さの変化量が発熱体の間隔の1/2以下である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2000−964号公報
【特許文献2】特開2000−141766号公報
【0003】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の機能を有する記録装置、コンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報(記録情報)に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記録材(被記録媒体)に文字や記号等を含む画像を記録するものである。
【0004】
このような記録装置には種々の方式があるが、そのうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うものであり、ヘッドのコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を使用してカラー画像を形成するのが容易であるなどの利点を有している。
【0005】
インクジェット記録装置の中でも、例えば、被記録媒体としての記録紙の幅方向の全域に沿って多数の吐出口が配列された長尺の記録ヘッドを使用したインクジェット記録装置では記録の一層の高速化が可能である。
【0006】
このような長尺の記録ヘッドを量産する技術としては、いわゆるシリアルタイプのインクジェット記録装置で用いられる短尺の記録ヘッドの製作方法を長尺の記録ヘッドにそのまま適用する方法と、短尺の記録ヘッドを多数個つないで配置し、1個の長尺記録ヘッドとする方法がある。
【0007】
ところで、インクジェット方式の記録ヘッドでは、記録動作中に何らかの形で熱を発生している。シリアルタイプのインクジェット記録装置で用いられる短尺の記録ヘッドは比較的短いものであり、吐出口の数が数10ないし数100程度のものであり、熱膨張により吐出口の位置変化が発生しても、その程度は、例えば記録ヘッドの製造上のばらつきにくらべて小さく無視できる程度のものである。
【0008】
ところが、長尺記録ヘッドは、記録に必要な幅がA4用紙、A3用紙と大きくなるに従い、長くする必要がある。例えば、A4短手方向記録の場合の最大記録幅は210mm必要であり、A4長手、又はA3短手方向記録の場合の最大記録幅は297mm必要であり、略これら最大記録幅をカバーできる記録ヘッドの長さが必要となる。
【0009】
このように記録ヘッドの長さが長くなると、熱膨張による吐出口の位置変化が
無視できないほど大きくなる。そこで、
【特許文献1】や
【特許文献2】に開示されているような記録ヘッドの熱膨張による吐出口の位置変化を補正する方法が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、
【特許文献1】に説明されているように、長さ12インチ(304.8mm)にも及ぶ、熱膨張係数の大きい金属(例えば、Al)をエネルギー発生素子基板のベース基板として採用した場合には、温度変化30℃での膨張量は約211μmで、エネルギー発生素子の配列密度が600dpiの場合にはこの膨張量は約5ピッチ分となる。このため、装置使用中に記録ヘッドの温度を検出しながら、例えば1ページごとに記録データをノズルに割り振るなどの複雑な膨張補正を行うことが必要になるという課題がある。
【0011】
一方、熱膨張係数の小さいSiやセラミックスをベース基板として用いると、これらの熱膨張係数は前述したAlに比べて約一桁小さいため、熱膨張の影響は激減される。しかしながら、Siやセラミックスをベース基板として用いる場合は、上記210mm、更には297mmにも及ぶ記録幅をカバーできる基板はコストが高くなるという課題がある。
【0012】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、記録時における記録ヘッドの熱膨張の影響を受けない長尺の記録ヘッドを用いたインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置は、記録装置の使用温度領域の温度変化に伴う記録ヘッドの両端のエネルギー発生素子間の長さの変化量が、エネルギー発生素子の間隔の1/2以下である構成としたものである。
【0014】
ここで、複数の記録ヘッドの被記録媒体の記録幅方向のエネルギー発生素子間の位置調整を、この記録装置が使用される温度の平均使用温度で行うことが好ましい。また、記録ヘッドのエネルギー発生素子は、インクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生するための電気熱変換体であることが好ましい。更に、記録ヘッドのエネルギー発生素子は1枚の基板上に形成されていることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係るインクジェット記録装置の実施形態で用いる記録ヘッドについて図1を参照して説明する。
【0016】
記録ヘッドとしては、インク流路内に、インクを加熱し膜沸騰現象により吐出口を通じて液滴として吐出させる電気熱変換体としてのヒータが保護層を介して形成されているサーマル型ヘッド、振動板を圧電素子などの電気機械変換素子で変形させて液滴を吐出させるピエゾ型ヘッド、振動板を静電力で変形させて液滴を吐出させる静電型ヘッドなど、各種のヘッドがある。エネルギー発生素子の配列密度を高める等の点では、発熱抵抗体をエネルギー発生素子とするサーマル型ヘッドが好ましい。
【0017】
そこで、サーマル型ヘッドの長尺化としては、図1(a)に示すように、発熱体1を形成した複数の発熱体基板2をベースプレート3上につなぐように配置して長尺化する場合、図1(b)に示すように、単一の発熱体基板2をベースプレート3上に配置して長尺ヘッドを構成する場合がある。
【0018】
ここで、図1(a)に示す所謂つなぎ方式で長尺化したヘッドにあっては、つなぎ部分の課題が多くなるため、図1(b)に示すように1つの記録ヘッド当たり1つの発熱体基板2を用いる構成の方が好ましい。
【0019】
そこで、図1(b)を参照して、1枚のシリコン基板からなる発熱体基板2には発熱体1が所定の密度にて複数個、その長さにわたって設けられている。また、発熱体基板2には外部からの電気信号により任意のタイミングで発熱体1を駆動させたりする信号パッド、その駆動のための電力などを供給するための電力パッド(両者を併せて「パッド4」とする。)が設けられている。このパッド4と配線基板5のパッド6がワイヤーボンディングなどにより接続され、コネクタ7を介して、発熱体1が駆動される。発熱体基板2は、Al,Si,セラミックス等の材質で作られたベースプレート3の表面上に接着剤にて接着固定される。
【0020】
一方、発熱体基板2上には、図1(c)に示すような天板8が接合される。この天板8は、例えばポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォンなどの樹脂で形成することもできるが、熱膨張を考慮してシリコン基板で構成することが好ましい。
【0021】
この天板8には、共通液室となる溝11と、インクタンクから供給されたインクを流入、流出させるためのインク流入口12、インク流出口13が形成されている。そして、天板8は、Al,Si,セラミックス等の材質で作られた天板基板9の表面上に接着剤にて接着固定されている。天板8は発熱体基板2上の発熱体1の列をおおいかぶさるような長さで構成されており、ベースプレート3、及び天板基板9に設けられた穴5a、9aを利用して接合される。このとき、両者の接合は樹脂部材で行われるが、この樹脂部材には発熱体基板2に設けられた発熱体1に対応して設けられた加圧液室、インクを記録媒体に向けて吐出させるための各加圧液室に連通した吐出口が同時に形成される。
【0022】
次に、本発明に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドの配列方法について図2の模式的説明図を参照して説明する。
ここでは、図2(a)に示すように、常温でヘッドH1とヘッドH2の2個の記録ヘッドを記録紙幅方向に段違いに配列している。また、記録ヘッドH1のノズルは説明上図で左からノズルN1〜N5とし、記録ヘッドH2のノズルは説明上図で左からノズルN6〜N10とする。なお、図(b)以降では便宜上ノズル、ドットの符号の一部は図示を省略している。
【0023】
また、エネルギー発生素子とこれに対応するノズルは、図において、その配列密度より決定されるピッチ長さの四角枠の中心に位置するものとし、各ノズルN1〜N10に対応する記録紙上のドットをD1〜D10で示している。
【0024】
そして、常温では、記録ヘッドH1の端部のノズルN5の発熱体及びドットと記録ヘッドH2のノズルN6の発熱体及びドットは各記録ヘッドの発熱体のピッチPと同一になるように調整されている。
【0025】
また、図の矢印で示す記録紙搬送方向に記録紙を搬送し、記録ヘッドH1、H2間に所定の時間間隔をおいてインクを吐出することにより、ほぼ記録紙幅の記録を行うことができる。
【0026】
ここで、先ず、常温から温度変化により、記録ヘッドH1、H2が膨張した場合について図2(b)に示している。ここでは、記録ヘッドH1,H2はノズルN3、N8を中心に等方的に膨張し、各々端部で発熱体配列密度の1/4ピッチ分、全体で1/2ピッチ分膨張した場合を示している。この場合、ノズルN5、及びN6のドットD5、D6は正規のドットの重なりに対して重なり率が大きくなるものの、記録データを常温同様にノズルN1〜N10に割り振ることにより記録が可能である。
【0027】
また、図2(c)は各記録ヘッドH1、H2は等方的に各々端部で1/2ピッチ分、全体で1ピッチ分膨張した場合を示している。この場合、ノズルN5及びノズルN6のドットD5、D6は完全に重なり、記録画像に黒スジが発生することになる。
【0028】
このため、記録ヘッドH1のノズルN1〜N5には常温同様の記録データを割り振ることはできるが、記録ヘッドH2についてはダミーノズルNDをノズルN10の後に用意しておき、常温での記録データのノズルN6〜N10への割り振りをノズルN7からこのダミーノズルNDに割り振なおして記録を行う必要がある。
【0029】
さらに、図2(d)は常温からの温度変化により、記録ヘッドH1、H2が収縮した場合を示している。ここでは、記録ヘッドH1,H2はノズル番号N3、N8を中心に等方的に収縮し、各々端部で1/4ピッチ分、全体で1/2ピッ分収縮した場合を示す。この場合、ノズルN5、及びノズルN6のドットは正規の重なりに対して重なり率が小さくなるものの、記録データを常温同様にノズルN1〜N10に割り振ることにより記録が可能である。
【0030】
さらにまた、図2(e)は各記録ヘッドH1、H2は等方的に各々端部で1/2ピッチ分、全体で1ピッチ分収縮した場合を示している。この場合、ノズルN5、及びN6のドットは完全に離れ、記録画像に白スジが発生する。このため、記録ヘッド1のノズルN1〜N5には常温同様の記録データが割り振られるが、記録ヘッドH2についてはダミーノズルNDをノズルN6の前に用意しておき、温での記録データのノズルN6〜N10への割り振りをこのダミーノズルNDからノズルN9に割り振なおして記録を行う必要がある。
【0031】
ところで、図1に示した記録ヘッドは温度の影響で膨張、収縮する。特に、サーマル型ヘッドでは発熱体への通電によりインク吐出を行うため、周囲温度変化より、記録ヘッド自身の発熱による温度上昇の影響を大きく受ける。
【0032】
このため、記録データのノズルへの割り振りは、例えば1ページ記録毎に行うなど非常に煩雑な作業となる。また、図2(b)と図2(c)の間の温度領域、及び図2(d)と図2(e)の間の温度領域ではこの記録データの割り振りを行うかどうかの境界領域であるが、インク吐出方向等の記録品質の阻害要因の観点から、膨張、収縮は図2(b)又は図2(d)以下である1/2ピッチ以下の範囲に入るようにする必要がある。
【0033】
したがって、記録ヘッドを記録紙幅方向に複数個配列して記録を行う場合、各記録ヘッドの両端のエネルギー発生素子間の長さの膨張、収縮量が記録ドットピッチ(エネルギー発生素子の間隔)の1/2ピッチ以下になるヘッド構成とすることで、使用温度領域での温度変化に対して、記録データのノズルへの割り振りを見なおすことなく記録を行うことができ、安定した記録品質が得られる。
【0034】
そこで、図3を参照して、A4短手記録を行うインクジェット記録装置の記録ヘッド配列について説明する。
ここでは、ブラックインク記録用の記録ヘッドBK1、BK2、シアンインク記録用の記録ヘッドC1、C2、マゼンタインク記録用の記録ヘッドM1、M2、ブラックインク記録用の記録ヘッドY1、Y2をそれぞれ段違いで配列している。
【0035】
A4短手の記録紙21の幅は210mmで、記録に必要な記録幅は200mmである。各記録ヘッドは、前述した図1(b)に示したつなぎ目の無い発熱体基板2と、図1(c)に示した天板8を接合して構成した。発熱体基板2及び天板8は、6インチのシリコンウエハを使用して、長さを105mmとした。記録ヘッドの発熱体1の配列密度は600dpiでその記録幅は100mmとした。
【0036】
そして、この記録ヘッドを1色当たり2個、記録紙搬送方向に段違いに図示しない記録ヘッドホルダに配置し、両記録ヘッドの端部の発熱体1が発熱体配列密度600dpiで決まるピッチ42.5μmになるように治具を使用して調整した。この調整結果は実際にドットを記録紙上に記録することで確認した。
【0037】
なお、この調整は、装置の使用温度領域で装置が稼動される平均的な温度である、35℃の環境下で実施した。このように使用温度領域で装置が稼動される平均的な温度で調整することにより、記録ヘッドの実使用状態での温度変化を実効的に小さくすることができ、記録ヘッドの実使用状態での膨張、収縮量を低減することができる。
【0038】
また、ベースプレート3及び天板基板9は、膨張係数が4.3×10−6(1/℃)であるSiCを使用した。使用温度領域は15℃から55℃であり、平均温度からの温度変化は±20度である。このとき、各記録ヘッドの100mm当たりの熱膨、収縮量は約±9μmであり、配列密度600dpi相当のピッチ(42.3μm)の1/2以下であることが画像上にドットを記録することで確認された。
【0039】
発熱体基板2は上述のように1枚のシリコン基板から形成されることが好ましい。シリコンウエハーは、12インチ径までが市販されているが、発熱体1の製作上の歩留まりや材料の価格を考慮すると、6インチ、または8インチウエハの使用が適している。この場合、1枚のウエハからの採れ数を考慮すると、その長さは100mm、145mm程度となる。
【0040】
したがって、図3に示したように、記録幅が210mm(A4短手方向)、297mm(A4長手方向、又はA3短手方向)の場合には、記録幅方向に1色あたり2個の記録ヘッドを配列する構成が好ましい。
【0041】
このように、発熱体基板として1枚のシリコン基板を使用する場合、その膨張係数は2.3×10−6(1/℃)であり、ベースプレート3に上述のようにSiCを使用した場合はベースプレートの膨張係数が問題となる。
【0042】
表1は現在市販されている、膨張係数の小さい材料の長さL=100mm,及びL=145mmでの温度変化20℃当たりの長さの変化量(μm)を示すと共に、配列密度600dpiの1/2ピッチ以下を満たす範囲を示す。
【0043】
【表1】
【0044】
この表1より明らかなように、L=100mmの場合、ZrO2の膨張係数以下の材料の使用が必要であり、その熱膨張係数の限界値は約10.6×10−6(1/℃)となる。また、L=145mmの場合、SiC膨張係数以下の材料の使用が必要であり、その熱膨張係数の限界値は7.3×10−6(1/℃)となる。
【0045】
また、表2は配列密度1200dpiの1/2ピッチ以下を満たす範囲を示している。
【0046】
【表2】
【0047】
この表2より明らかなように、L=100mmの場合、SiCの膨張係数以下の材料の使用が必要であり、その熱膨張係数の限界値は約5.3×10−6(1/℃)となる。また、L=145mmの場合、Si3N4の膨張係数以下の材料の使用が必要であり、その熱膨張係数の限界値は3.7×10−6(1/℃)となる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るインクジェット記録装置によれば、記録装置の使用温度範囲内の温度変化に伴う膨張、収縮量が、エネルギー発生素子の間隔の±1/2以下であるようにしたので、温度変化に対して煩雑な記録データの割り振りを行う必要がなく、安定した記録品質が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドの説明に供する説明図
【図2】本発明の作用説明に供する模式的説明図
【図3】同記録装置における記録ヘッドの配列の一例を説明する模式的説明図
【符号の説明】
1…発熱体、2…発熱体基板、3…ベースプレート、7…天板、H1、H2…記録ヘッド。
【産業上の利用分野】
本発明はインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2000−964号公報
【特許文献2】特開2000−141766号公報
【0003】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置等の機能を有する記録装置、コンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報(記録情報)に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の被記録材(被記録媒体)に文字や記号等を含む画像を記録するものである。
【0004】
このような記録装置には種々の方式があるが、そのうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録ヘッドから被記録媒体にインクを吐出して記録を行うものであり、ヘッドのコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を使用してカラー画像を形成するのが容易であるなどの利点を有している。
【0005】
インクジェット記録装置の中でも、例えば、被記録媒体としての記録紙の幅方向の全域に沿って多数の吐出口が配列された長尺の記録ヘッドを使用したインクジェット記録装置では記録の一層の高速化が可能である。
【0006】
このような長尺の記録ヘッドを量産する技術としては、いわゆるシリアルタイプのインクジェット記録装置で用いられる短尺の記録ヘッドの製作方法を長尺の記録ヘッドにそのまま適用する方法と、短尺の記録ヘッドを多数個つないで配置し、1個の長尺記録ヘッドとする方法がある。
【0007】
ところで、インクジェット方式の記録ヘッドでは、記録動作中に何らかの形で熱を発生している。シリアルタイプのインクジェット記録装置で用いられる短尺の記録ヘッドは比較的短いものであり、吐出口の数が数10ないし数100程度のものであり、熱膨張により吐出口の位置変化が発生しても、その程度は、例えば記録ヘッドの製造上のばらつきにくらべて小さく無視できる程度のものである。
【0008】
ところが、長尺記録ヘッドは、記録に必要な幅がA4用紙、A3用紙と大きくなるに従い、長くする必要がある。例えば、A4短手方向記録の場合の最大記録幅は210mm必要であり、A4長手、又はA3短手方向記録の場合の最大記録幅は297mm必要であり、略これら最大記録幅をカバーできる記録ヘッドの長さが必要となる。
【0009】
このように記録ヘッドの長さが長くなると、熱膨張による吐出口の位置変化が
無視できないほど大きくなる。そこで、
【特許文献1】や
【特許文献2】に開示されているような記録ヘッドの熱膨張による吐出口の位置変化を補正する方法が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、
【特許文献1】に説明されているように、長さ12インチ(304.8mm)にも及ぶ、熱膨張係数の大きい金属(例えば、Al)をエネルギー発生素子基板のベース基板として採用した場合には、温度変化30℃での膨張量は約211μmで、エネルギー発生素子の配列密度が600dpiの場合にはこの膨張量は約5ピッチ分となる。このため、装置使用中に記録ヘッドの温度を検出しながら、例えば1ページごとに記録データをノズルに割り振るなどの複雑な膨張補正を行うことが必要になるという課題がある。
【0011】
一方、熱膨張係数の小さいSiやセラミックスをベース基板として用いると、これらの熱膨張係数は前述したAlに比べて約一桁小さいため、熱膨張の影響は激減される。しかしながら、Siやセラミックスをベース基板として用いる場合は、上記210mm、更には297mmにも及ぶ記録幅をカバーできる基板はコストが高くなるという課題がある。
【0012】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、記録時における記録ヘッドの熱膨張の影響を受けない長尺の記録ヘッドを用いたインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置は、記録装置の使用温度領域の温度変化に伴う記録ヘッドの両端のエネルギー発生素子間の長さの変化量が、エネルギー発生素子の間隔の1/2以下である構成としたものである。
【0014】
ここで、複数の記録ヘッドの被記録媒体の記録幅方向のエネルギー発生素子間の位置調整を、この記録装置が使用される温度の平均使用温度で行うことが好ましい。また、記録ヘッドのエネルギー発生素子は、インクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生するための電気熱変換体であることが好ましい。更に、記録ヘッドのエネルギー発生素子は1枚の基板上に形成されていることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係るインクジェット記録装置の実施形態で用いる記録ヘッドについて図1を参照して説明する。
【0016】
記録ヘッドとしては、インク流路内に、インクを加熱し膜沸騰現象により吐出口を通じて液滴として吐出させる電気熱変換体としてのヒータが保護層を介して形成されているサーマル型ヘッド、振動板を圧電素子などの電気機械変換素子で変形させて液滴を吐出させるピエゾ型ヘッド、振動板を静電力で変形させて液滴を吐出させる静電型ヘッドなど、各種のヘッドがある。エネルギー発生素子の配列密度を高める等の点では、発熱抵抗体をエネルギー発生素子とするサーマル型ヘッドが好ましい。
【0017】
そこで、サーマル型ヘッドの長尺化としては、図1(a)に示すように、発熱体1を形成した複数の発熱体基板2をベースプレート3上につなぐように配置して長尺化する場合、図1(b)に示すように、単一の発熱体基板2をベースプレート3上に配置して長尺ヘッドを構成する場合がある。
【0018】
ここで、図1(a)に示す所謂つなぎ方式で長尺化したヘッドにあっては、つなぎ部分の課題が多くなるため、図1(b)に示すように1つの記録ヘッド当たり1つの発熱体基板2を用いる構成の方が好ましい。
【0019】
そこで、図1(b)を参照して、1枚のシリコン基板からなる発熱体基板2には発熱体1が所定の密度にて複数個、その長さにわたって設けられている。また、発熱体基板2には外部からの電気信号により任意のタイミングで発熱体1を駆動させたりする信号パッド、その駆動のための電力などを供給するための電力パッド(両者を併せて「パッド4」とする。)が設けられている。このパッド4と配線基板5のパッド6がワイヤーボンディングなどにより接続され、コネクタ7を介して、発熱体1が駆動される。発熱体基板2は、Al,Si,セラミックス等の材質で作られたベースプレート3の表面上に接着剤にて接着固定される。
【0020】
一方、発熱体基板2上には、図1(c)に示すような天板8が接合される。この天板8は、例えばポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォンなどの樹脂で形成することもできるが、熱膨張を考慮してシリコン基板で構成することが好ましい。
【0021】
この天板8には、共通液室となる溝11と、インクタンクから供給されたインクを流入、流出させるためのインク流入口12、インク流出口13が形成されている。そして、天板8は、Al,Si,セラミックス等の材質で作られた天板基板9の表面上に接着剤にて接着固定されている。天板8は発熱体基板2上の発熱体1の列をおおいかぶさるような長さで構成されており、ベースプレート3、及び天板基板9に設けられた穴5a、9aを利用して接合される。このとき、両者の接合は樹脂部材で行われるが、この樹脂部材には発熱体基板2に設けられた発熱体1に対応して設けられた加圧液室、インクを記録媒体に向けて吐出させるための各加圧液室に連通した吐出口が同時に形成される。
【0022】
次に、本発明に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドの配列方法について図2の模式的説明図を参照して説明する。
ここでは、図2(a)に示すように、常温でヘッドH1とヘッドH2の2個の記録ヘッドを記録紙幅方向に段違いに配列している。また、記録ヘッドH1のノズルは説明上図で左からノズルN1〜N5とし、記録ヘッドH2のノズルは説明上図で左からノズルN6〜N10とする。なお、図(b)以降では便宜上ノズル、ドットの符号の一部は図示を省略している。
【0023】
また、エネルギー発生素子とこれに対応するノズルは、図において、その配列密度より決定されるピッチ長さの四角枠の中心に位置するものとし、各ノズルN1〜N10に対応する記録紙上のドットをD1〜D10で示している。
【0024】
そして、常温では、記録ヘッドH1の端部のノズルN5の発熱体及びドットと記録ヘッドH2のノズルN6の発熱体及びドットは各記録ヘッドの発熱体のピッチPと同一になるように調整されている。
【0025】
また、図の矢印で示す記録紙搬送方向に記録紙を搬送し、記録ヘッドH1、H2間に所定の時間間隔をおいてインクを吐出することにより、ほぼ記録紙幅の記録を行うことができる。
【0026】
ここで、先ず、常温から温度変化により、記録ヘッドH1、H2が膨張した場合について図2(b)に示している。ここでは、記録ヘッドH1,H2はノズルN3、N8を中心に等方的に膨張し、各々端部で発熱体配列密度の1/4ピッチ分、全体で1/2ピッチ分膨張した場合を示している。この場合、ノズルN5、及びN6のドットD5、D6は正規のドットの重なりに対して重なり率が大きくなるものの、記録データを常温同様にノズルN1〜N10に割り振ることにより記録が可能である。
【0027】
また、図2(c)は各記録ヘッドH1、H2は等方的に各々端部で1/2ピッチ分、全体で1ピッチ分膨張した場合を示している。この場合、ノズルN5及びノズルN6のドットD5、D6は完全に重なり、記録画像に黒スジが発生することになる。
【0028】
このため、記録ヘッドH1のノズルN1〜N5には常温同様の記録データを割り振ることはできるが、記録ヘッドH2についてはダミーノズルNDをノズルN10の後に用意しておき、常温での記録データのノズルN6〜N10への割り振りをノズルN7からこのダミーノズルNDに割り振なおして記録を行う必要がある。
【0029】
さらに、図2(d)は常温からの温度変化により、記録ヘッドH1、H2が収縮した場合を示している。ここでは、記録ヘッドH1,H2はノズル番号N3、N8を中心に等方的に収縮し、各々端部で1/4ピッチ分、全体で1/2ピッ分収縮した場合を示す。この場合、ノズルN5、及びノズルN6のドットは正規の重なりに対して重なり率が小さくなるものの、記録データを常温同様にノズルN1〜N10に割り振ることにより記録が可能である。
【0030】
さらにまた、図2(e)は各記録ヘッドH1、H2は等方的に各々端部で1/2ピッチ分、全体で1ピッチ分収縮した場合を示している。この場合、ノズルN5、及びN6のドットは完全に離れ、記録画像に白スジが発生する。このため、記録ヘッド1のノズルN1〜N5には常温同様の記録データが割り振られるが、記録ヘッドH2についてはダミーノズルNDをノズルN6の前に用意しておき、温での記録データのノズルN6〜N10への割り振りをこのダミーノズルNDからノズルN9に割り振なおして記録を行う必要がある。
【0031】
ところで、図1に示した記録ヘッドは温度の影響で膨張、収縮する。特に、サーマル型ヘッドでは発熱体への通電によりインク吐出を行うため、周囲温度変化より、記録ヘッド自身の発熱による温度上昇の影響を大きく受ける。
【0032】
このため、記録データのノズルへの割り振りは、例えば1ページ記録毎に行うなど非常に煩雑な作業となる。また、図2(b)と図2(c)の間の温度領域、及び図2(d)と図2(e)の間の温度領域ではこの記録データの割り振りを行うかどうかの境界領域であるが、インク吐出方向等の記録品質の阻害要因の観点から、膨張、収縮は図2(b)又は図2(d)以下である1/2ピッチ以下の範囲に入るようにする必要がある。
【0033】
したがって、記録ヘッドを記録紙幅方向に複数個配列して記録を行う場合、各記録ヘッドの両端のエネルギー発生素子間の長さの膨張、収縮量が記録ドットピッチ(エネルギー発生素子の間隔)の1/2ピッチ以下になるヘッド構成とすることで、使用温度領域での温度変化に対して、記録データのノズルへの割り振りを見なおすことなく記録を行うことができ、安定した記録品質が得られる。
【0034】
そこで、図3を参照して、A4短手記録を行うインクジェット記録装置の記録ヘッド配列について説明する。
ここでは、ブラックインク記録用の記録ヘッドBK1、BK2、シアンインク記録用の記録ヘッドC1、C2、マゼンタインク記録用の記録ヘッドM1、M2、ブラックインク記録用の記録ヘッドY1、Y2をそれぞれ段違いで配列している。
【0035】
A4短手の記録紙21の幅は210mmで、記録に必要な記録幅は200mmである。各記録ヘッドは、前述した図1(b)に示したつなぎ目の無い発熱体基板2と、図1(c)に示した天板8を接合して構成した。発熱体基板2及び天板8は、6インチのシリコンウエハを使用して、長さを105mmとした。記録ヘッドの発熱体1の配列密度は600dpiでその記録幅は100mmとした。
【0036】
そして、この記録ヘッドを1色当たり2個、記録紙搬送方向に段違いに図示しない記録ヘッドホルダに配置し、両記録ヘッドの端部の発熱体1が発熱体配列密度600dpiで決まるピッチ42.5μmになるように治具を使用して調整した。この調整結果は実際にドットを記録紙上に記録することで確認した。
【0037】
なお、この調整は、装置の使用温度領域で装置が稼動される平均的な温度である、35℃の環境下で実施した。このように使用温度領域で装置が稼動される平均的な温度で調整することにより、記録ヘッドの実使用状態での温度変化を実効的に小さくすることができ、記録ヘッドの実使用状態での膨張、収縮量を低減することができる。
【0038】
また、ベースプレート3及び天板基板9は、膨張係数が4.3×10−6(1/℃)であるSiCを使用した。使用温度領域は15℃から55℃であり、平均温度からの温度変化は±20度である。このとき、各記録ヘッドの100mm当たりの熱膨、収縮量は約±9μmであり、配列密度600dpi相当のピッチ(42.3μm)の1/2以下であることが画像上にドットを記録することで確認された。
【0039】
発熱体基板2は上述のように1枚のシリコン基板から形成されることが好ましい。シリコンウエハーは、12インチ径までが市販されているが、発熱体1の製作上の歩留まりや材料の価格を考慮すると、6インチ、または8インチウエハの使用が適している。この場合、1枚のウエハからの採れ数を考慮すると、その長さは100mm、145mm程度となる。
【0040】
したがって、図3に示したように、記録幅が210mm(A4短手方向)、297mm(A4長手方向、又はA3短手方向)の場合には、記録幅方向に1色あたり2個の記録ヘッドを配列する構成が好ましい。
【0041】
このように、発熱体基板として1枚のシリコン基板を使用する場合、その膨張係数は2.3×10−6(1/℃)であり、ベースプレート3に上述のようにSiCを使用した場合はベースプレートの膨張係数が問題となる。
【0042】
表1は現在市販されている、膨張係数の小さい材料の長さL=100mm,及びL=145mmでの温度変化20℃当たりの長さの変化量(μm)を示すと共に、配列密度600dpiの1/2ピッチ以下を満たす範囲を示す。
【0043】
【表1】
【0044】
この表1より明らかなように、L=100mmの場合、ZrO2の膨張係数以下の材料の使用が必要であり、その熱膨張係数の限界値は約10.6×10−6(1/℃)となる。また、L=145mmの場合、SiC膨張係数以下の材料の使用が必要であり、その熱膨張係数の限界値は7.3×10−6(1/℃)となる。
【0045】
また、表2は配列密度1200dpiの1/2ピッチ以下を満たす範囲を示している。
【0046】
【表2】
【0047】
この表2より明らかなように、L=100mmの場合、SiCの膨張係数以下の材料の使用が必要であり、その熱膨張係数の限界値は約5.3×10−6(1/℃)となる。また、L=145mmの場合、Si3N4の膨張係数以下の材料の使用が必要であり、その熱膨張係数の限界値は3.7×10−6(1/℃)となる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るインクジェット記録装置によれば、記録装置の使用温度範囲内の温度変化に伴う膨張、収縮量が、エネルギー発生素子の間隔の±1/2以下であるようにしたので、温度変化に対して煩雑な記録データの割り振りを行う必要がなく、安定した記録品質が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の記録ヘッドの説明に供する説明図
【図2】本発明の作用説明に供する模式的説明図
【図3】同記録装置における記録ヘッドの配列の一例を説明する模式的説明図
【符号の説明】
1…発熱体、2…発熱体基板、3…ベースプレート、7…天板、H1、H2…記録ヘッド。
Claims (4)
- 複数のエネルギー発生素子を所定の間隔で設けた記録ヘッドを被記録媒体の記録幅方向に複数個配列したヘッド部を備えたインクジェット記録装置において、この記録装置の使用温度領域の温度変化に伴う前記記録ヘッドの両端の前記エネルギー発生素子間の長さの変化量が、前記エネルギー発生素子の間隔の1/2以下であることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1に記載のインクジェット記録装置において、前記複数の記録ヘッドの前記被記録媒体の記録幅方向の前記エネルギー発生素子間の位置調整を、この記録装置が使用される温度の平均使用温度で行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドのエネルギー発生素子は、インクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生するための電気熱変換体であることを特徴とするインクジェット記録装置。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドのエネルギー発生素子は1枚の基板上に形成されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010010804A1 (en) | 2008-07-22 | 2010-01-28 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus |
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-
2002
- 2002-09-10 JP JP2002263466A patent/JP2004098473A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8182070B2 (en) | 2006-03-14 | 2012-05-22 | Ricoh Company, Ltd. | Liquid ejecting print head, liquid ejecting device including the same, and image forming apparatus including the same |
WO2010010804A1 (en) | 2008-07-22 | 2010-01-28 | Ricoh Company, Ltd. | Image forming apparatus |
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