JP2000318188A - マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッド - Google Patents
マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】インク供給経路の構造が簡単で製造が容易なマ
ルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドを提供する。 【解決手段】マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッド
は、親基板65と、この一方の端部に配設されたインク
タンクユニット66と、そのインクタンク67Bk、67
Y 、67M 及び67C に連通し、矢印P、Q及びRで示
すように循環する4本のインク供給路68(68−1、
68−2)と、これらの上に2列に千鳥配列されたヘッ
ドチップ50とから成る。2列のヘッドチップ50に供
給するブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)及びシアン(C)の4色のインク毎のインク供給
路のヘッドチップ配列方向(図中上から下への方向)に
沿った配列順序が往路の4本のインク供給路68−1と
復路の4本のインク供給路68−2とでは互いに逆順に
なるようにすることにより矢印Qの往復折り返し点で各
インク供給路を交叉させず平面的に単に曲げるだけの形
状に構成することができる。
ルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドを提供する。 【解決手段】マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッド
は、親基板65と、この一方の端部に配設されたインク
タンクユニット66と、そのインクタンク67Bk、67
Y 、67M 及び67C に連通し、矢印P、Q及びRで示
すように循環する4本のインク供給路68(68−1、
68−2)と、これらの上に2列に千鳥配列されたヘッ
ドチップ50とから成る。2列のヘッドチップ50に供
給するブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)及びシアン(C)の4色のインク毎のインク供給
路のヘッドチップ配列方向(図中上から下への方向)に
沿った配列順序が往路の4本のインク供給路68−1と
復路の4本のインク供給路68−2とでは互いに逆順に
なるようにすることにより矢印Qの往復折り返し点で各
インク供給路を交叉させず平面的に単に曲げるだけの形
状に構成することができる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク供給経路の
構造が簡単で製造が容易なマルチアレイ式多色インク噴
射印字ヘッドに関する。
構造が簡単で製造が容易なマルチアレイ式多色インク噴
射印字ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、個人向けの画像形成装置として、
印字ヘッドの発熱素子を駆動してインクリボンのインク
を用紙面に熱転写して印字を行う熱転写プリンタや、イ
ンクボトルのインクを用紙面に噴射して印字を行うイン
ク噴射型プリンタなどの比較的軽便なシリアルプリンタ
が主流となって広く用いられている。
印字ヘッドの発熱素子を駆動してインクリボンのインク
を用紙面に熱転写して印字を行う熱転写プリンタや、イ
ンクボトルのインクを用紙面に噴射して印字を行うイン
ク噴射型プリンタなどの比較的軽便なシリアルプリンタ
が主流となって広く用いられている。
【0003】また、現在では、モノクロ印字ばかりでな
く、フルカラー印字も実現されている。フルカラー印字
は、通常、減法混色の三原色であるイエロー(黄色)、
マゼンタ(赤色染料名)及びシアン(緑味のある青色)
の3色のインクを用い、ものによっては、文字や画像の
黒色部分などに用いられるブラック(黒)を加えた4色
のインクを用いて行なわれる。
く、フルカラー印字も実現されている。フルカラー印字
は、通常、減法混色の三原色であるイエロー(黄色)、
マゼンタ(赤色染料名)及びシアン(緑味のある青色)
の3色のインクを用い、ものによっては、文字や画像の
黒色部分などに用いられるブラック(黒)を加えた4色
のインクを用いて行なわれる。
【0004】特に、インク噴射型プリンタは、印字ヘッ
ドの噴射ノズルからインクの液滴を噴射させ、このイン
ク滴を紙、布などの被記録材に吸収させて文字や画像等
の印字を行なうものであり、騒音の発生が少なく、特別
な定着処理を要することもなく、インクの無駄の無い記
録方法である。
ドの噴射ノズルからインクの液滴を噴射させ、このイン
ク滴を紙、布などの被記録材に吸収させて文字や画像等
の印字を行なうものであり、騒音の発生が少なく、特別
な定着処理を要することもなく、インクの無駄の無い記
録方法である。
【0005】図13は、そのようなシリアル式インク噴
射型プリンタ(以下、単にプリンタという)の構成を模
式的に示す斜視図である。同図に示すプリンタ1は、家
庭で個人的に使用される小型のプリンタであり、キャリ
ッジ2に印字を実行する印字ヘッド3とインクを収容し
ているインクカートリッジ4が取り付けられている。
射型プリンタ(以下、単にプリンタという)の構成を模
式的に示す斜視図である。同図に示すプリンタ1は、家
庭で個人的に使用される小型のプリンタであり、キャリ
ッジ2に印字を実行する印字ヘッド3とインクを収容し
ているインクカートリッジ4が取り付けられている。
【0006】キャリッジ2は、一方ではガイドレール5
により滑動自在に支持され、他方では歯付き駆動ベルト
6に固着している。これにより、印字ヘッド3及びイン
クタンク4は、図の両方向矢印Bで示す装置本体(プリ
ンタ1)の幅方向、つまり印字画像の主走査方向に往復
駆動される。この印字ヘッド3と装置本体の不図示の制
御装置との間にフレキシブル通信ケーブル7が接続さ
れ、このフレキシブル通信ケーブル7を介して制御装置
から印字データと制御信号が印字ヘッド3に送出され
る。
により滑動自在に支持され、他方では歯付き駆動ベルト
6に固着している。これにより、印字ヘッド3及びイン
クタンク4は、図の両方向矢印Bで示す装置本体(プリ
ンタ1)の幅方向、つまり印字画像の主走査方向に往復
駆動される。この印字ヘッド3と装置本体の不図示の制
御装置との間にフレキシブル通信ケーブル7が接続さ
れ、このフレキシブル通信ケーブル7を介して制御装置
から印字データと制御信号が印字ヘッド3に送出され
る。
【0007】印字ヘッド3はインクカートリッジ4と共
にヘッドユニットとして初めから一体に構成されてキャ
リッジ2に着脱自在に固定されるか、又はキャリッジに
印字ヘッド3が固定されていて、この印字ヘッド3にイ
ンクカートリッジ4が着脱自在に係合して一体化するよ
うになっている。
にヘッドユニットとして初めから一体に構成されてキャ
リッジ2に着脱自在に固定されるか、又はキャリッジに
印字ヘッド3が固定されていて、この印字ヘッド3にイ
ンクカートリッジ4が着脱自在に係合して一体化するよ
うになっている。
【0008】旧来のインク噴射型プリンタはモノクロプ
リンタが主流であったが、昨今では前述したようにフル
カラープリンタが主流であり、同図(a) に破線で示すよ
うに、インクカートリッジ4の内部には、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック
(K)のインクをそれぞれ収容した4つのインク室4b
があり、これら4つのインク室4bから上記4種類(4
色)のインクが印字ヘッド3に供給される。
リンタが主流であったが、昨今では前述したようにフル
カラープリンタが主流であり、同図(a) に破線で示すよ
うに、インクカートリッジ4の内部には、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック
(K)のインクをそれぞれ収容した4つのインク室4b
があり、これら4つのインク室4bから上記4種類(4
色)のインクが印字ヘッド3に供給される。
【0009】この印字ヘッド3に対向し、印字ヘッド3
の図の両方向矢印Bで示す往復移動方向に延在して、装
置本体のフレーム8の下端部にプラテン9が配設されて
いる。このプラテン9に接して用紙10が給紙ローラ対
11(下のローラは用紙10の陰になっていて図では見
えない)と排紙ローラ対12(下のローラは同様に陰に
なって見えない)により図の矢印Cで示す印字副走査方
向(図の斜め左下方向)に間欠的に搬送される。
の図の両方向矢印Bで示す往復移動方向に延在して、装
置本体のフレーム8の下端部にプラテン9が配設されて
いる。このプラテン9に接して用紙10が給紙ローラ対
11(下のローラは用紙10の陰になっていて図では見
えない)と排紙ローラ対12(下のローラは同様に陰に
なって見えない)により図の矢印Cで示す印字副走査方
向(図の斜め左下方向)に間欠的に搬送される。
【0010】これにより印字ヘッド3は用紙10に対し
相対的に副走査方向に間欠的に移動する。この間欠移動
(用紙10の間欠搬送)の停止期間中に、印字ヘッド3
は、モータ13により歯付き駆動ベルト6及びキャリッ
ジ2を介して駆動されながら、用紙10に近接してイン
クを噴射し、紙面に印字する。この用紙10の間欠搬送
と印字ヘッド3による往復移動時の印字との繰り返しに
よって、用紙10の全面に印字を行うことができる。
相対的に副走査方向に間欠的に移動する。この間欠移動
(用紙10の間欠搬送)の停止期間中に、印字ヘッド3
は、モータ13により歯付き駆動ベルト6及びキャリッ
ジ2を介して駆動されながら、用紙10に近接してイン
クを噴射し、紙面に印字する。この用紙10の間欠搬送
と印字ヘッド3による往復移動時の印字との繰り返しに
よって、用紙10の全面に印字を行うことができる。
【0011】図14(a),(b),(c) は、上記印字ヘッド3
の概略の製法と構成を示す図である。同図(a) に示すよ
うに、印字ヘッド3は、シリコンウエハ14の上で、L
SI形成処理技術と薄膜形成処理技術とにより形成さ
れ、完成後にシリコンウエハ14から個々に切り出され
て採取される。
の概略の製法と構成を示す図である。同図(a) に示すよ
うに、印字ヘッド3は、シリコンウエハ14の上で、L
SI形成処理技術と薄膜形成処理技術とにより形成さ
れ、完成後にシリコンウエハ14から個々に切り出され
て採取される。
【0012】同図(b) は、印字ヘッド3のインク噴射面
(図13の印字ヘッド3を同図の矢印A方向から見た
面)を示す図であり、印字ヘッド3のインク噴射面に
は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及
びブラック(Bk)の4種類のインクを噴射する4列の
ノズル列15が形成されている。これらの各ノズル列1
5には、排他的に対応するインクカートリッジ4の各イ
ンク室4bから、各ノズル列15に対応する色のインク
が供給される。
(図13の印字ヘッド3を同図の矢印A方向から見た
面)を示す図であり、印字ヘッド3のインク噴射面に
は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及
びブラック(Bk)の4種類のインクを噴射する4列の
ノズル列15が形成されている。これらの各ノズル列1
5には、排他的に対応するインクカートリッジ4の各イ
ンク室4bから、各ノズル列15に対応する色のインク
が供給される。
【0013】同図(c) は、同図(b) のD−D′断面拡大
矢視図である。同図(b),(c) に示すように、印字ヘッド
3は、チップ基板17上(同図(c) では下面)に、LS
Iからなる駆動回路18と薄膜からなる抵抗発熱部19
が形成され、この抵抗発熱部19と駆動回路18を結ぶ
個別配線電極21と給電用端子22から配線された共通
電極23が形成され、これらの上に隔壁24が積層され
ている。上記の抵抗発熱部19と個別駆動電極21は、
それぞれ後から形成されるノズル列15の噴射ノズル1
6の数だけ配設される。
矢視図である。同図(b),(c) に示すように、印字ヘッド
3は、チップ基板17上(同図(c) では下面)に、LS
Iからなる駆動回路18と薄膜からなる抵抗発熱部19
が形成され、この抵抗発熱部19と駆動回路18を結ぶ
個別配線電極21と給電用端子22から配線された共通
電極23が形成され、これらの上に隔壁24が積層され
ている。上記の抵抗発熱部19と個別駆動電極21は、
それぞれ後から形成されるノズル列15の噴射ノズル1
6の数だけ配設される。
【0014】そして、後から形成されるノズル列15に
平行に延在するインク供給溝25と、このインク供給溝
25に連通して下面(同図(c) では上面)に貫通するイ
ンク供給孔26が、チップ基板17に穿設され、これら
の最上層にオリフィス板27が、熱と圧力を加えられ
て、裏面の熱可塑性接着材28により隔壁24上に接着
されて積層されている。このオリフィス板27の積層に
より、隔壁24の厚さに対応する高さおよそ10μmの
インク通路29が、抵抗発熱部19と供給インク溝25
間に形成される。この後、オリフィス板27に、インク
を噴射する上述の噴射ノズル(オリフィス)16が形成
される。
平行に延在するインク供給溝25と、このインク供給溝
25に連通して下面(同図(c) では上面)に貫通するイ
ンク供給孔26が、チップ基板17に穿設され、これら
の最上層にオリフィス板27が、熱と圧力を加えられ
て、裏面の熱可塑性接着材28により隔壁24上に接着
されて積層されている。このオリフィス板27の積層に
より、隔壁24の厚さに対応する高さおよそ10μmの
インク通路29が、抵抗発熱部19と供給インク溝25
間に形成される。この後、オリフィス板27に、インク
を噴射する上述の噴射ノズル(オリフィス)16が形成
される。
【0015】前述の図13に示したインクカートリッジ
4の各インク室4bのインクは、印字ヘッド3との接合
口を介し、図14(c) に示すインク供給孔26、インク
溝25、及びインク通路29を介して抵抗発熱部19に
供給される。抵抗発熱部19は駆動回路18により印字
データに応じて選択的に駆動され、瞬時に発熱して、膜
沸騰現象により、噴射ノズル16からインク滴を噴射さ
せる。
4の各インク室4bのインクは、印字ヘッド3との接合
口を介し、図14(c) に示すインク供給孔26、インク
溝25、及びインク通路29を介して抵抗発熱部19に
供給される。抵抗発熱部19は駆動回路18により印字
データに応じて選択的に駆動され、瞬時に発熱して、膜
沸騰現象により、噴射ノズル16からインク滴を噴射さ
せる。
【0016】ところで、情報通信システムの一構成機器
として近年プリンタの需要が急激に増えており、その需
要の増加に伴って印字の高速化の要望が高まっている。
一方、図13に示したようなシリアル式のインク噴射型
プリンタ1で印字を行う場合、印字ヘッド3の副走査方
向の寸法が長尺であるほど、つまり、ノズル列15の寸
法が長いほど、1回の主走査で用紙10の副走査方向に
幅広く印字できるから印字を高速に行うことができる。
つまり印字ヘッド3の副走査方向の寸法は長いほど良
い。
として近年プリンタの需要が急激に増えており、その需
要の増加に伴って印字の高速化の要望が高まっている。
一方、図13に示したようなシリアル式のインク噴射型
プリンタ1で印字を行う場合、印字ヘッド3の副走査方
向の寸法が長尺であるほど、つまり、ノズル列15の寸
法が長いほど、1回の主走査で用紙10の副走査方向に
幅広く印字できるから印字を高速に行うことができる。
つまり印字ヘッド3の副走査方向の寸法は長いほど良
い。
【0017】しかしながら、チップ基板17上に駆動回
路などを微細加工で加工するLSI製造技術の露光機に
よる制約や、抵抗発熱部、駆動電極、隔壁等を形成する
薄膜形成処理技術上の制約から、シリコンウエハ14上
に作成される印字ヘッド3の大きさには限界があり、最
大でも10×15mm程度までのものしか作成すること
ができない。
路などを微細加工で加工するLSI製造技術の露光機に
よる制約や、抵抗発熱部、駆動電極、隔壁等を形成する
薄膜形成処理技術上の制約から、シリコンウエハ14上
に作成される印字ヘッド3の大きさには限界があり、最
大でも10×15mm程度までのものしか作成すること
ができない。
【0018】この問題をなんとか克服すべく、従来は単
独で使用されていた上記の印字ヘッド3をマルチアレイ
式に長尺にする長尺化印字ヘッドの構成要素(ヘッドチ
ップ)として、これを副走査方向に並べて接合して使用
する技術が提案されている。しかし、これとても、副走
査方向に余りに長く構成すると、キャリッジ2が大型に
なって駆動の負荷が大きくなる。これに対処するために
は、先ずキャリッジ2を支持するガイドレール5を複数
本設けるようにし、駆動ベルト6をより強力なものに変
更し、更にモータ13を駆動力の大きい大型のものに変
更する必要がある。また、更に、装置本体の振動を抑え
るために、フレームをより強固なものに変更する必要が
ある。
独で使用されていた上記の印字ヘッド3をマルチアレイ
式に長尺にする長尺化印字ヘッドの構成要素(ヘッドチ
ップ)として、これを副走査方向に並べて接合して使用
する技術が提案されている。しかし、これとても、副走
査方向に余りに長く構成すると、キャリッジ2が大型に
なって駆動の負荷が大きくなる。これに対処するために
は、先ずキャリッジ2を支持するガイドレール5を複数
本設けるようにし、駆動ベルト6をより強力なものに変
更し、更にモータ13を駆動力の大きい大型のものに変
更する必要がある。また、更に、装置本体の振動を抑え
るために、フレームをより強固なものに変更する必要が
ある。
【0019】これでは、製作コストが上昇し、装置全体
が大型化してしまい、印字処理を高速化した利点が失わ
れる。そこで、ヘッドチップを副走査方向に並べて長尺
化印字ヘッドを作成するのではなく、主走査方向に、つ
まり用紙幅の印字領域一杯に長くヘッドチップを並べて
長尺化印字ヘッドを形成し、この長尺化印字ヘッドを装
置本体に固定配置し、用紙のみを副走査方向へ搬送して
印字を行うことが提案されている。
が大型化してしまい、印字処理を高速化した利点が失わ
れる。そこで、ヘッドチップを副走査方向に並べて長尺
化印字ヘッドを作成するのではなく、主走査方向に、つ
まり用紙幅の印字領域一杯に長くヘッドチップを並べて
長尺化印字ヘッドを形成し、この長尺化印字ヘッドを装
置本体に固定配置し、用紙のみを副走査方向へ搬送して
印字を行うことが提案されている。
【0020】例えばA4判の用紙の横幅は210mmで
あり、左右に15mmの余白を見て、その有効印字領域
を180mmとすると、10×15mmのヘッドチップ
を12個接続して親基板に配置すれば、理論上は上述し
た印字ヘッドが出来上がる。もっとも、実際にはヘッド
チップにも縁部分があるから、縁部分を切除して繋ぐ必
要があり、したがって更に数個のヘッドチップが必要に
なるが、ここでは例えば12個とする。
あり、左右に15mmの余白を見て、その有効印字領域
を180mmとすると、10×15mmのヘッドチップ
を12個接続して親基板に配置すれば、理論上は上述し
た印字ヘッドが出来上がる。もっとも、実際にはヘッド
チップにも縁部分があるから、縁部分を切除して繋ぐ必
要があり、したがって更に数個のヘッドチップが必要に
なるが、ここでは例えば12個とする。
【0021】図15(a) は、そのように主走査方向に長
い長尺化印字ヘッドを形成すべく12個のヘッドチップ
を接続したときの接続部の状態を示す図であり、同図
(b) はその接続部における噴射ノズルから噴射すべきイ
ンク滴の噴射方向を示す図である。
い長尺化印字ヘッドを形成すべく12個のヘッドチップ
を接続したときの接続部の状態を示す図であり、同図
(b) はその接続部における噴射ノズルから噴射すべきイ
ンク滴の噴射方向を示す図である。
【0022】同図(a) は、12個のうちのn番目とn+
1番目(n=1、2、・・・、12)のヘッドチップ
n、n+1を示している。これら12個のヘッドチップ
はプリンタ本体に固定され、同図(b) に示す用紙20の
みが同図(a),(b) の矢印Eで示す副走査方向へ搬送され
る。そして、例えばノズル列15−1は、イエローのイ
ンクを噴射し、ノズル列15−2は、マゼンタのインク
を噴射し、ノズル列15−3は、シアンのインクを噴射
し、ノズル列15−4は、ブラックのインクを噴射する
ように構成される。
1番目(n=1、2、・・・、12)のヘッドチップ
n、n+1を示している。これら12個のヘッドチップ
はプリンタ本体に固定され、同図(b) に示す用紙20の
みが同図(a),(b) の矢印Eで示す副走査方向へ搬送され
る。そして、例えばノズル列15−1は、イエローのイ
ンクを噴射し、ノズル列15−2は、マゼンタのインク
を噴射し、ノズル列15−3は、シアンのインクを噴射
し、ノズル列15−4は、ブラックのインクを噴射する
ように構成される。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各ヘッ
ドチップの接続部において隣接する噴射ノズルの間隔
を、各ヘッドチップのノズル列内の噴射ノズルの間隔と
同様の間隔に形成するためには、例えば、解像度が30
0dpiの印字ヘッドであるとすれば、噴射ノスルのピ
ッチは84μmであり、その噴射ノズルの孔径を32μ
mであるとすれば、噴射ノズル間の間隙は52μmとな
り、これを二分する間隔で、すなわち、ヘッドチップの
縁部分を端部の噴射ノズル16−128又は16−1か
ら26μm離れたところで正確に切断する必要がある。
ドチップの接続部において隣接する噴射ノズルの間隔
を、各ヘッドチップのノズル列内の噴射ノズルの間隔と
同様の間隔に形成するためには、例えば、解像度が30
0dpiの印字ヘッドであるとすれば、噴射ノスルのピ
ッチは84μmであり、その噴射ノズルの孔径を32μ
mであるとすれば、噴射ノズル間の間隙は52μmとな
り、これを二分する間隔で、すなわち、ヘッドチップの
縁部分を端部の噴射ノズル16−128又は16−1か
ら26μm離れたところで正確に切断する必要がある。
【0024】シリコン基板そのものを正確に切断・研磨
することは現在の技術をもってすれば比較的容易であ
る。しかし、その上に積層されている隔壁やオリフィス
板、特にオリフィス板の裏面に被着されている熱可塑性
接着材等は、樹脂系のポリイミド材という素材の性質
上、これを正確に切断・研磨することは不可能である。
また、物理的な強度の点でも切断部に問題が生じる。
することは現在の技術をもってすれば比較的容易であ
る。しかし、その上に積層されている隔壁やオリフィス
板、特にオリフィス板の裏面に被着されている熱可塑性
接着材等は、樹脂系のポリイミド材という素材の性質
上、これを正確に切断・研磨することは不可能である。
また、物理的な強度の点でも切断部に問題が生じる。
【0025】したがって、図15(b) に示すように、繋
ぎ部分に間隙Fの余裕(誤差吸収幅)を持たさざるを得
ない。そして、つなぎの部分における印字ドットの密度
が他の部分と変わらないようにするため、同図(b) に示
すように、接続部近傍の噴射ノズル16−128、16
−127、16−126、・・・及び16−1、16−
2、・・・のインク噴射方向がうまくそれぞれ順次接続
部寄りとなるように噴射ノズルの中心線方向を傾斜させ
て加工することにより、印字ドットのピッチを印刷紙面
で均一になるように補正する。
ぎ部分に間隙Fの余裕(誤差吸収幅)を持たさざるを得
ない。そして、つなぎの部分における印字ドットの密度
が他の部分と変わらないようにするため、同図(b) に示
すように、接続部近傍の噴射ノズル16−128、16
−127、16−126、・・・及び16−1、16−
2、・・・のインク噴射方向がうまくそれぞれ順次接続
部寄りとなるように噴射ノズルの中心線方向を傾斜させ
て加工することにより、印字ドットのピッチを印刷紙面
で均一になるように補正する。
【0026】しかし、この方法は、ヘッドチップn及び
n+1の繋ぎ部分近傍の傾斜した噴射ノズルの加工が非
常に難しいという問題を有している。また、更に、従来
は各々のヘッドチップ毎に夫々インクタンクからインク
を供給するインク供給路を形成していたためインク供給
路が複雑化し、したがって、インクの流動性が低下する
という問題も有していた。
n+1の繋ぎ部分近傍の傾斜した噴射ノズルの加工が非
常に難しいという問題を有している。また、更に、従来
は各々のヘッドチップ毎に夫々インクタンクからインク
を供給するインク供給路を形成していたためインク供給
路が複雑化し、したがって、インクの流動性が低下する
という問題も有していた。
【0027】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
インク供給経路の構造が簡単で製造が容易なマルチアレ
イ式多色インク噴射印字ヘッドを提供することである。
インク供給経路の構造が簡単で製造が容易なマルチアレ
イ式多色インク噴射印字ヘッドを提供することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明のマルチアレイ式
多色インク噴射印字ヘッドは、インクを噴射する噴射ノ
ズルを第1の方向へ配列してなる複数列のノズル列を備
え、各ノズル列が夫々互いに異なる色インクを噴射する
複数個のヘッドチップを有し、これらヘッドチップを実
装基板上に上記第1の方向へ配置してなる第1のヘッド
チップ列と第2のヘッドチップ列の少なくとも2列のヘ
ッドチップ列を上記第1の方向とは異なる所定の第2の
方向へ並列配置してなるマルチアレイ式多色インク噴射
印字ヘッドであって、上記複数列のノズル列に夫々対応
して印字領域外に配置される複数のインクタンクと、上
記実装基板に各上記ノズル列に対応して上記第1の方向
へ延在させると共に上記第2の方向へ並設され、上記イ
ンクタンクから供給される色インクを上記ヘッドチップ
の対応するノズル列に供給する複数の各色毎のインク供
給路と、を有し、上記第1と第2の各ヘッドチップ列の
各ノズル列に対応する各色毎のインク供給路の上記第2
の方向に沿った配列順序が、上記第1のヘッドチップ列
と上記第2のヘッドチップ列とで互いに逆順であるよう
に構成される。
多色インク噴射印字ヘッドは、インクを噴射する噴射ノ
ズルを第1の方向へ配列してなる複数列のノズル列を備
え、各ノズル列が夫々互いに異なる色インクを噴射する
複数個のヘッドチップを有し、これらヘッドチップを実
装基板上に上記第1の方向へ配置してなる第1のヘッド
チップ列と第2のヘッドチップ列の少なくとも2列のヘ
ッドチップ列を上記第1の方向とは異なる所定の第2の
方向へ並列配置してなるマルチアレイ式多色インク噴射
印字ヘッドであって、上記複数列のノズル列に夫々対応
して印字領域外に配置される複数のインクタンクと、上
記実装基板に各上記ノズル列に対応して上記第1の方向
へ延在させると共に上記第2の方向へ並設され、上記イ
ンクタンクから供給される色インクを上記ヘッドチップ
の対応するノズル列に供給する複数の各色毎のインク供
給路と、を有し、上記第1と第2の各ヘッドチップ列の
各ノズル列に対応する各色毎のインク供給路の上記第2
の方向に沿った配列順序が、上記第1のヘッドチップ列
と上記第2のヘッドチップ列とで互いに逆順であるよう
に構成される。
【0029】そして、例えば請求項2記載のように、各
色インクの上記インクタンクを上記実装基板の一方の端
部にまとめて配設し、上記インク供給路を対応する色イ
ンクの上記インクタンクに接続して構成する。
色インクの上記インクタンクを上記実装基板の一方の端
部にまとめて配設し、上記インク供給路を対応する色イ
ンクの上記インクタンクに接続して構成する。
【0030】また、例えば請求項3記載のように、各色
インクの上記インクタンクを上記実装基板の両端部に分
割して配置して、上記インク供給路を対応する色インク
の上記インクタンクに接続するようにしても良い。
インクの上記インクタンクを上記実装基板の両端部に分
割して配置して、上記インク供給路を対応する色インク
の上記インクタンクに接続するようにしても良い。
【0031】また、例えば請求項4記載のように、上記
インク供給路の上記インクタンクに接続する端部とは反
対側の端部を連結して循環経路を形成するようにしても
良い。
インク供給路の上記インクタンクに接続する端部とは反
対側の端部を連結して循環経路を形成するようにしても
良い。
【0032】さらに、例えば請求項5記載のように、上
記ヘッドチップの各上記ノズル列の少なくとも2列のノ
ズル列は互いに上記噴射ノズルの口径が異なるように構
成しても良い。
記ヘッドチップの各上記ノズル列の少なくとも2列のノ
ズル列は互いに上記噴射ノズルの口径が異なるように構
成しても良い。
【0033】そして、隣接する上記ヘッドチップ列の各
上記ヘッドチップは例えば請求項6記載のように、互い
に千鳥配置されているように構成することが好ましい。
その際には、例えば請求項7記載のように、複数の上記
ヘッドチップは1枚のFPCに形成された配線回路に接
続されるようにすることが好ましい。
上記ヘッドチップは例えば請求項6記載のように、互い
に千鳥配置されているように構成することが好ましい。
その際には、例えば請求項7記載のように、複数の上記
ヘッドチップは1枚のFPCに形成された配線回路に接
続されるようにすることが好ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1(a),(b),(c),(d) は、第
1の実施の形態におけるマルチアレイ式多色インク噴射
印字ヘッドに用いるヘッドチップの製造方法を、説明を
分かり易くするためにノズル列を一列として、工程順に
説明する図であり、それぞれ一連の工程において、シリ
コンウエハのチップ基板上に形成されていく個々のヘッ
ドチップの概略の平面図を模式的に示している。尚、同
図(d) には21個の噴射ノズルを比較的大きく示してい
るが、実際には、設計する機種の形態等に応じて64
個、128個又は256個の噴射ノズルが、およそ10
×15mmの大きさの基板上に形成されているものであ
る。そして、このようなヘッドチップが例えば4インチ
径程度の1枚のシリコンウエハ上に、スクライブライン
で区画されて、多数(例えば90個以上)形成されてい
るものである。
を参照しながら説明する。図1(a),(b),(c),(d) は、第
1の実施の形態におけるマルチアレイ式多色インク噴射
印字ヘッドに用いるヘッドチップの製造方法を、説明を
分かり易くするためにノズル列を一列として、工程順に
説明する図であり、それぞれ一連の工程において、シリ
コンウエハのチップ基板上に形成されていく個々のヘッ
ドチップの概略の平面図を模式的に示している。尚、同
図(d) には21個の噴射ノズルを比較的大きく示してい
るが、実際には、設計する機種の形態等に応じて64
個、128個又は256個の噴射ノズルが、およそ10
×15mmの大きさの基板上に形成されているものであ
る。そして、このようなヘッドチップが例えば4インチ
径程度の1枚のシリコンウエハ上に、スクライブライン
で区画されて、多数(例えば90個以上)形成されてい
るものである。
【0035】図2(a) は、上段に上記の図1(b)を模式
的に拡大して示し、中段に上段のF−F′断面矢視図を
示し、下段に上段のG−G′断面矢視図を示している。
また、図2(b) は、図2(a) に続く工程を示しており、
その上段、中段及び下段に示される部位は、図2(a) の
上段、中段及び下段に示す部位に対応している。そし
て、図2(c) は、上段に図1(d) を模式的に拡大して示
している。この上段並びに中段及び下段に示される部位
は、図2(a) の上段、中段及び下段に対応する部位であ
る。
的に拡大して示し、中段に上段のF−F′断面矢視図を
示し、下段に上段のG−G′断面矢視図を示している。
また、図2(b) は、図2(a) に続く工程を示しており、
その上段、中段及び下段に示される部位は、図2(a) の
上段、中段及び下段に示す部位に対応している。そし
て、図2(c) は、上段に図1(d) を模式的に拡大して示
している。この上段並びに中段及び下段に示される部位
は、図2(a) の上段、中段及び下段に対応する部位であ
る。
【0036】尚、これらの図2(a),(b),(c) には、図示
する上での便宜上、64個、128個又は256個のオ
リフィスを、5個のオリフィスで代表させて示してい
る。以下、上記の図1(a) 〜(d) 及び図2(a),(b),(c)
を用いて、個々のヘッドチップの基本的な製造方法を説
明する。
する上での便宜上、64個、128個又は256個のオ
リフィスを、5個のオリフィスで代表させて示してい
る。以下、上記の図1(a) 〜(d) 及び図2(a),(b),(c)
を用いて、個々のヘッドチップの基本的な製造方法を説
明する。
【0037】先ず、工程1として、4インチ以上のシリ
コンウエハに、個々のヘッドチップ毎にLSI形成処理
により電極配線を備える駆動回路とその端子を形成する
と共に、厚さ1〜2μmのパッシベーション膜を形成
し、この後、コンタクト孔空けを行うと共に不用部分の
パッシベーション膜を除去する。
コンウエハに、個々のヘッドチップ毎にLSI形成処理
により電極配線を備える駆動回路とその端子を形成する
と共に、厚さ1〜2μmのパッシベーション膜を形成
し、この後、コンタクト孔空けを行うと共に不用部分の
パッシベーション膜を除去する。
【0038】図1(a) は、上記の工程1が終了した直後
の状態を示している。すなわち、シリコン基板31上に
は、駆動回路32及び駆動回路端子33が形成されてお
り、同図(a) では定かには見えないが酸化膜(パッシベ
ーション膜)34が形成されている。
の状態を示している。すなわち、シリコン基板31上に
は、駆動回路32及び駆動回路端子33が形成されてお
り、同図(a) では定かには見えないが酸化膜(パッシベ
ーション膜)34が形成されている。
【0039】次に、工程2として、薄膜形成技術を用い
て、Ta−Si−Oなどからなる発熱素子形成用の抵抗
膜をスパッタ技術などにより4000Åの厚みで成膜
し、共通電極と個別配線電極を形成するための電極膜を
形成する。この電極膜は、W−Al(又はW−Ti、W
−Si)などからなるバリアメタル膜に、Auによる電
極膜を積層した多層構造とすることが好ましい。
て、Ta−Si−Oなどからなる発熱素子形成用の抵抗
膜をスパッタ技術などにより4000Åの厚みで成膜
し、共通電極と個別配線電極を形成するための電極膜を
形成する。この電極膜は、W−Al(又はW−Ti、W
−Si)などからなるバリアメタル膜に、Auによる電
極膜を積層した多層構造とすることが好ましい。
【0040】そして、ホトリソ技術によって電極膜及び
バリアメタル膜に配線部分のパターンを形成し、抵抗膜
にはほぼ正方形の微細な発熱部(発熱素子)のパターン
を形成する。この工程で発熱素子の位置が決められる。
バリアメタル膜に配線部分のパターンを形成し、抵抗膜
にはほぼ正方形の微細な発熱部(発熱素子)のパターン
を形成する。この工程で発熱素子の位置が決められる。
【0041】図1(b) は、上記工程2における電極膜の
成膜後の状態を示し、図2(a) は、上記の工程2が終了
した直後の状態を示している。すなわち、シリコン基板
31上には共通電極35(35a、35b)、共通電極
給電端子36(図1(b) 参照)、個別配線電極37、多
数の発熱素子38が形成されている。
成膜後の状態を示し、図2(a) は、上記の工程2が終了
した直後の状態を示している。すなわち、シリコン基板
31上には共通電極35(35a、35b)、共通電極
給電端子36(図1(b) 参照)、個別配線電極37、多
数の発熱素子38が形成されている。
【0042】続いて、工程3として、個々の発熱素子3
8に対応するインク路を形成すべく感光性ポリイミドな
どの有機材料からなる隔壁部材をコーティングにより高
さ20μm程度に形成し、これをパターン化した後に、
30分〜60分、場合によって2時間、300℃〜40
0℃の熱を加えるキュア(乾燥硬化、焼成)を行い、キ
ュア後の高さ10μmの上記感光性ポリイミドによる隔
壁をシリコン基板上に形成・固着させる。
8に対応するインク路を形成すべく感光性ポリイミドな
どの有機材料からなる隔壁部材をコーティングにより高
さ20μm程度に形成し、これをパターン化した後に、
30分〜60分、場合によって2時間、300℃〜40
0℃の熱を加えるキュア(乾燥硬化、焼成)を行い、キ
ュア後の高さ10μmの上記感光性ポリイミドによる隔
壁をシリコン基板上に形成・固着させる。
【0043】更に、工程4として、ウェットエッチング
またはサンドブラスト法などにより上記シリコン基板の
面にインク供給溝を形成し、更にこのインク供給溝に連
通し下面に開口するインク供給孔を形成する。
またはサンドブラスト法などにより上記シリコン基板の
面にインク供給溝を形成し、更にこのインク供給溝に連
通し下面に開口するインク供給孔を形成する。
【0044】図2(b) は、上述の工程3及び工程4が終
了した直後の状態を示している。すなわち、インク供給
溝39及びインク供給孔40が形成され、インク供給溝
39の左側に位置する共通電極35(35b)部分と、
右方の個別配線電極37が配設されている部分、及び各
発熱素子38間に、隔壁41(41、41−1、41−
2)が形成されている。この隔壁41は、個別配線電極
37上の部分41−1を櫛の胴とすれば、各発熱素子3
8間に伸び出す部分41−2は櫛の歯に相当する形状を
なしている。これにより、この櫛の歯を仕切り壁とし
て、その歯と歯の間の付け根部分に発熱素子38が位置
する微細な個別インク路が、発熱素子38の数だけ形成
される。この櫛の歯の長さを変えることによりインクの
流通するコンダクタンスが変わり、また隣接する個別イ
ンク路を流動するインク間の干渉にも影響する。
了した直後の状態を示している。すなわち、インク供給
溝39及びインク供給孔40が形成され、インク供給溝
39の左側に位置する共通電極35(35b)部分と、
右方の個別配線電極37が配設されている部分、及び各
発熱素子38間に、隔壁41(41、41−1、41−
2)が形成されている。この隔壁41は、個別配線電極
37上の部分41−1を櫛の胴とすれば、各発熱素子3
8間に伸び出す部分41−2は櫛の歯に相当する形状を
なしている。これにより、この櫛の歯を仕切り壁とし
て、その歯と歯の間の付け根部分に発熱素子38が位置
する微細な個別インク路が、発熱素子38の数だけ形成
される。この櫛の歯の長さを変えることによりインクの
流通するコンダクタンスが変わり、また隣接する個別イ
ンク路を流動するインク間の干渉にも影響する。
【0045】この後、工程5として、ポリイミドからな
る厚さ10〜30μmのフィルムのオリフィス板を、そ
の片面に接着剤としての熱可塑性ポリイミドを極薄に例
えば厚さ2〜5μmにコーテングし、上記積層構造の最
上層に張り付けて、隔壁41−2によって形成された個
別インク路に蓋をし、これにより、微細な坑状の個別イ
ンク路を形成する。そして、200〜300℃で加熱し
ながら加圧してオリフイス板を固着させる。続いて、オ
リフィス板表面にマスク用のNi、Cu又はAlなどの
厚さ0.5〜1μm程度の金属膜を形成する。
る厚さ10〜30μmのフィルムのオリフィス板を、そ
の片面に接着剤としての熱可塑性ポリイミドを極薄に例
えば厚さ2〜5μmにコーテングし、上記積層構造の最
上層に張り付けて、隔壁41−2によって形成された個
別インク路に蓋をし、これにより、微細な坑状の個別イ
ンク路を形成する。そして、200〜300℃で加熱し
ながら加圧してオリフイス板を固着させる。続いて、オ
リフィス板表面にマスク用のNi、Cu又はAlなどの
厚さ0.5〜1μm程度の金属膜を形成する。
【0046】図1(c) は、上記の工程5が終了した直後
の状態を示している。すなわち、基板31の再上層に、
片面(図1(c) では向う側の面)に熱可塑性ポリイミド
42をコーテングされたオリフィス板43が、全領域を
覆って積層され、その上面(図1(c) では手前の面)に
金属膜44が形成されている。
の状態を示している。すなわち、基板31の再上層に、
片面(図1(c) では向う側の面)に熱可塑性ポリイミド
42をコーテングされたオリフィス板43が、全領域を
覆って積層され、その上面(図1(c) では手前の面)に
金属膜44が形成されている。
【0047】更に、工程6として、オリフイス板の上の
金属膜をパターン化して、ポリイミドを選択的にエッチ
ングする為のマスクを形成し、続いて、オリフイス板を
へリコン波エッチング装置などにより上記の金属膜マス
クに従って、40μmφ〜20μmφの孔空けをして多
数の噴射ノズルを一括形成すると共に、駆動回路端子3
3や共通電極給電端子36等の印字ヘッド側端子に対応
するコンタクト孔も一括形成する。
金属膜をパターン化して、ポリイミドを選択的にエッチ
ングする為のマスクを形成し、続いて、オリフイス板を
へリコン波エッチング装置などにより上記の金属膜マス
クに従って、40μmφ〜20μmφの孔空けをして多
数の噴射ノズルを一括形成すると共に、駆動回路端子3
3や共通電極給電端子36等の印字ヘッド側端子に対応
するコンタクト孔も一括形成する。
【0048】図1(d) 及び図2(c) は、上述の工程6が
終了した直後の状態を示している。すなわち、ヘッドチ
ップ31の全領域を覆ったオリフイス板43により、上
述した個別インク路が上を覆われて、隔壁41の厚さ1
0μmに対応する高さの坑状の個別インク路45が形成
され、この個別インク路45とインク供給溝39とを連
通させる共通インク流路46が形成されている。
終了した直後の状態を示している。すなわち、ヘッドチ
ップ31の全領域を覆ったオリフイス板43により、上
述した個別インク路が上を覆われて、隔壁41の厚さ1
0μmに対応する高さの坑状の個別インク路45が形成
され、この個別インク路45とインク供給溝39とを連
通させる共通インク流路46が形成されている。
【0049】そして、オリフィス板43にはエッチング
によって、発熱素子38に対応する部分にインク噴射用
の噴射ノズル47が形成され、駆動回路端子33及び共
通電極給電端子36に対応する部分に端子接続用孔が形
成されている。このようにして、1列の噴射ノズル47
を備えたヘッドチップ48がシリコンウエハ上に完成す
る。
によって、発熱素子38に対応する部分にインク噴射用
の噴射ノズル47が形成され、駆動回路端子33及び共
通電極給電端子36に対応する部分に端子接続用孔が形
成されている。このようにして、1列の噴射ノズル47
を備えたヘッドチップ48がシリコンウエハ上に完成す
る。
【0050】このようにオリフイス板43を張り付け
て、その後で、下地のパターンつまり発熱素子38の位
置に合わせて噴射ノズル孔を加工することは、予め噴射
ノズルを加工したオリフイス板を張り合わせるよりも、
遥かに生産性の高い実用性のある方法である。また、ド
ライエッチングによる場合は、マスクはNi、Cu、又
はAlなどの金属膜を使うことで樹脂と金属膜との選択
比が概略100程度得られる。したがって、20〜40
μmのポリイミドフィルムのエッチングには1μm以下
の金属膜でマスクを形成することで十分である。
て、その後で、下地のパターンつまり発熱素子38の位
置に合わせて噴射ノズル孔を加工することは、予め噴射
ノズルを加工したオリフイス板を張り合わせるよりも、
遥かに生産性の高い実用性のある方法である。また、ド
ライエッチングによる場合は、マスクはNi、Cu、又
はAlなどの金属膜を使うことで樹脂と金属膜との選択
比が概略100程度得られる。したがって、20〜40
μmのポリイミドフィルムのエッチングには1μm以下
の金属膜でマスクを形成することで十分である。
【0051】ここまでが、ウエハの状態で処理される。
そして、最後に、工程7として、ダイシングソーなどを
用いてカッテングして、単位毎に個別に分割し、後述す
る親基板にダイスボンデングし、端子接続する。
そして、最後に、工程7として、ダイシングソーなどを
用いてカッテングして、単位毎に個別に分割し、後述す
る親基板にダイスボンデングし、端子接続する。
【0052】上記の1列の噴射ノズル47を備えたヘッ
ドチップ48は、モノクロ用インク噴射印字ヘッドの構
成であるが、通常フルカラー印字においては、減法混色
の三原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シア
ン(C)の3色に、文字や画像の黒部分に専用されるブ
ラック(Bk)を加えて合計4色のインクを必要とす
る。したがって、最低でも4列のノズル列が必要であ
る。そして、上述した製造方法によればノズル列が4列
のヘッドチップをモノリシックに構成することが可能で
あり、各列の位置関係も今日の半導体の製造技術により
正確に配置することが可能である。
ドチップ48は、モノクロ用インク噴射印字ヘッドの構
成であるが、通常フルカラー印字においては、減法混色
の三原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シア
ン(C)の3色に、文字や画像の黒部分に専用されるブ
ラック(Bk)を加えて合計4色のインクを必要とす
る。したがって、最低でも4列のノズル列が必要であ
る。そして、上述した製造方法によればノズル列が4列
のヘッドチップをモノリシックに構成することが可能で
あり、各列の位置関係も今日の半導体の製造技術により
正確に配置することが可能である。
【0053】図3(a) は、上述のように4列のノズル列
を有するように作成されたヘッドチップを親基板に配設
してマルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドを構成し
た状態を示す図であり、同図(b) は、その部分拡大図で
ある。同図(a),(b) に示すヘッドチップ50は、4列の
ノズル列51を備えており、各ノズル列51は、例えば
600dpiの間隔で288個の図1(a) 及び図2(c)
に示した噴射ノズル47を配列して形成されている。
を有するように作成されたヘッドチップを親基板に配設
してマルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドを構成し
た状態を示す図であり、同図(b) は、その部分拡大図で
ある。同図(a),(b) に示すヘッドチップ50は、4列の
ノズル列51を備えており、各ノズル列51は、例えば
600dpiの間隔で288個の図1(a) 及び図2(c)
に示した噴射ノズル47を配列して形成されている。
【0054】このヘッドチップ50の大きさは約15m
m×12mmであり、上述した製法により駆動回路が内
蔵されている。そして、ヘッドチップ50の両端には駆
動回路端子52が配置されている。ただし、このヘッド
チップ50の駆動回路端子52は基板の片側端部だけに
形成するよにしてもよい。
m×12mmであり、上述した製法により駆動回路が内
蔵されている。そして、ヘッドチップ50の両端には駆
動回路端子52が配置されている。ただし、このヘッド
チップ50の駆動回路端子52は基板の片側端部だけに
形成するよにしてもよい。
【0055】各ヘッドチップ50の4列のノズル列51
は、この例では、同図(b) に記号で示すように、上段の
ノズル列がブラック(Bk)のインク、二段目のノズル
列がイエロー(Y)のインク、三段目のノズル列がマゼ
ンタのインク、そして、四段目のノズル列がシアンのイ
ンクを噴射するように構成されている。
は、この例では、同図(b) に記号で示すように、上段の
ノズル列がブラック(Bk)のインク、二段目のノズル
列がイエロー(Y)のインク、三段目のノズル列がマゼ
ンタのインク、そして、四段目のノズル列がシアンのイ
ンクを噴射するように構成されている。
【0056】そして、この例では、主走査方向に飛び石
状に延在する例えば10個のヘッドチップ50が夫々1
列のヘッドチップ列54−1、54−2を形成し、副走
査方向に2列になって、合計20個のヘッドチップ50
が配設されている。そして、2列のヘッドチップ列54
−1と54−2の各ヘッドチップ50が交互にずれて配
置され、所謂千鳥状に配置されている。このようにマル
チアレイ式多色インク噴射印字ヘッド55が構成されて
いる。
状に延在する例えば10個のヘッドチップ50が夫々1
列のヘッドチップ列54−1、54−2を形成し、副走
査方向に2列になって、合計20個のヘッドチップ50
が配設されている。そして、2列のヘッドチップ列54
−1と54−2の各ヘッドチップ50が交互にずれて配
置され、所謂千鳥状に配置されている。このようにマル
チアレイ式多色インク噴射印字ヘッド55が構成されて
いる。
【0057】このマルチアレイ式多色インク噴射印字ヘ
ッド55は、長手方向がA4判の用紙の横幅に対応して
おり、プリンタ本体のフレームに固定して配置される。
そして、特には図示しない用紙のみが、図の矢印Hで示
す副走査方向へ搬送されて、このマルチアレイ式多色イ
ンク噴射印字ヘッド55によって画像等を印字(印刷)
される。
ッド55は、長手方向がA4判の用紙の横幅に対応して
おり、プリンタ本体のフレームに固定して配置される。
そして、特には図示しない用紙のみが、図の矢印Hで示
す副走査方向へ搬送されて、このマルチアレイ式多色イ
ンク噴射印字ヘッド55によって画像等を印字(印刷)
される。
【0058】上記一列のヘッドチップ50の飛び石状の
間隔Jは、ヘッドチップ50の「一列のノズル列の長
さ」+「ノズルピッチ」である。そして、ヘッドチップ
列54−1とヘッドチップ列54−2の間隔Kを、ノズ
ルピッチの整数倍に設定する。これによって、ヘッドチ
ップ列54−1とヘッドチップ列54−2の互いに対応
するノズル列(例えばヘッドチップ50n+1 のノズル列
Bkとヘッドチップ50n+2 のノズル列Bk)による噴
射ドットが、紙面上で幅方向に正しい間隔で連続する。
間隔Jは、ヘッドチップ50の「一列のノズル列の長
さ」+「ノズルピッチ」である。そして、ヘッドチップ
列54−1とヘッドチップ列54−2の間隔Kを、ノズ
ルピッチの整数倍に設定する。これによって、ヘッドチ
ップ列54−1とヘッドチップ列54−2の互いに対応
するノズル列(例えばヘッドチップ50n+1 のノズル列
Bkとヘッドチップ50n+2 のノズル列Bk)による噴
射ドットが、紙面上で幅方向に正しい間隔で連続する。
【0059】換言すれば、ヘッドチップ列54−1のヘ
ッドチップ50n とヘッドチップ50n+2 の間隔Jの印
字されない、つまり印字できない部分の印字情報が、プ
リンタのメモリに保存され、この印字情報をヘッドチッ
プ列54−2のヘッドチップ50n+1 でタイミングを合
わせて印字して全体を印刷する。
ッドチップ50n とヘッドチップ50n+2 の間隔Jの印
字されない、つまり印字できない部分の印字情報が、プ
リンタのメモリに保存され、この印字情報をヘッドチッ
プ列54−2のヘッドチップ50n+1 でタイミングを合
わせて印字して全体を印刷する。
【0060】ところで、本願出願人は、上述のように複
数のヘッドチップを千鳥配置したマルチアレイ式インク
噴射印字ヘッドにおけるインク供給構造として、図4
(a) に示す実施形態を先の出願(特願平11−2337
4)で開示している。
数のヘッドチップを千鳥配置したマルチアレイ式インク
噴射印字ヘッドにおけるインク供給構造として、図4
(a) に示す実施形態を先の出願(特願平11−2337
4)で開示している。
【0061】図4(a) は、親基板53に配置されるヘッ
ドチップ50にインクを供給する親基板側のインク供給
路の構成を示す図であり、同図(b) は同図(a) のM−
M′断面拡大矢視図である。また、同図(c) は、ヘッド
チップ50を再掲して示し、同図(d) はそのN−N′断
面拡大矢視図である。
ドチップ50にインクを供給する親基板側のインク供給
路の構成を示す図であり、同図(b) は同図(a) のM−
M′断面拡大矢視図である。また、同図(c) は、ヘッド
チップ50を再掲して示し、同図(d) はそのN−N′断
面拡大矢視図である。
【0062】同図(a) はヘッドチップ50を配設する前
の親基板53を示しており、ヘッドチップ50を配設す
べき位置を破線で示している。また、同図(c) のヘッド
チップ50には、インク供給溝39を二点鎖線で透視的
に示し、インク供給孔40を破線で透視的に示してい
る。
の親基板53を示しており、ヘッドチップ50を配設す
べき位置を破線で示している。また、同図(c) のヘッド
チップ50には、インク供給溝39を二点鎖線で透視的
に示し、インク供給孔40を破線で透視的に示してい
る。
【0063】同図(a) に示すように、親基板53には、
ヘッドチップ50が配設される印字領域の両端部にイン
クタンク56(56−1、56−2)が配設されてい
る。そして、各インクタンク56は、イエロー、マゼン
タ、シアン及びブラックの4室のインク貯溜室を備え、
これらに連通する8本のインク供給路57(57−1、
57−2)が親基板53上に形成されている。
ヘッドチップ50が配設される印字領域の両端部にイン
クタンク56(56−1、56−2)が配設されてい
る。そして、各インクタンク56は、イエロー、マゼン
タ、シアン及びブラックの4室のインク貯溜室を備え、
これらに連通する8本のインク供給路57(57−1、
57−2)が親基板53上に形成されている。
【0064】8本のインク供給路57のうち4本のイン
ク供給路57−1は、一方のインクタンク56−1の各
インク貯溜室に接続して連通し、他の4本のインク供給
路57−2は他方のインクタンク56−2の各インク貯
溜室に接続して連通している。そして、図3に示したヘ
ッドチップ列54−1の図4(a) に示すヘッドチップ5
0−1が、一方のインクタンク56−1から伸び出す4
本のインク供給路57−1上に配置され、図3に示した
ヘッドチップ列54−2の図4(a) に示すヘッドチップ
50−2が、他方のインクタンク56−2から伸び出す
4本のインク供給路57−2上に配置されている。
ク供給路57−1は、一方のインクタンク56−1の各
インク貯溜室に接続して連通し、他の4本のインク供給
路57−2は他方のインクタンク56−2の各インク貯
溜室に接続して連通している。そして、図3に示したヘ
ッドチップ列54−1の図4(a) に示すヘッドチップ5
0−1が、一方のインクタンク56−1から伸び出す4
本のインク供給路57−1上に配置され、図3に示した
ヘッドチップ列54−2の図4(a) に示すヘッドチップ
50−2が、他方のインクタンク56−2から伸び出す
4本のインク供給路57−2上に配置されている。
【0065】ヘッドチップ50(50−1、50−2)
は、図4(c) に示すように、イエロー、マゼンタ、シア
ン及びブラックの噴射インクに対応する4列のノズル列
51を備え、これらのノズル列に平行してインク供給溝
39(図2(b),(c) も参照)が形成され、これに連通し
て基板裏面に開口するインク供給孔40(同じく図2
(b),(c) も参照)がインク供給溝39への均一なインク
供給のために複数個(図に示す例では3個)形成されて
いる。
は、図4(c) に示すように、イエロー、マゼンタ、シア
ン及びブラックの噴射インクに対応する4列のノズル列
51を備え、これらのノズル列に平行してインク供給溝
39(図2(b),(c) も参照)が形成され、これに連通し
て基板裏面に開口するインク供給孔40(同じく図2
(b),(c) も参照)がインク供給溝39への均一なインク
供給のために複数個(図に示す例では3個)形成されて
いる。
【0066】図5は、上記親基板53とヘッドチップ5
0との接合部の状態を示す断面図である。同図に示すよ
うに、親基板53とヘッドチップ50との接合には、両
面を離型紙で保護された約30μmの厚さの加熱反応型
の接着フィルム、例えばエポキシ変性樹脂フィルム59
を使用する。このエポキシ変性樹脂フィルム59には、
インク供給孔40に対応する個所に、プレス抜きによる
インク供給用の円形の接続孔61が予め形成されてい
る。
0との接合部の状態を示す断面図である。同図に示すよ
うに、親基板53とヘッドチップ50との接合には、両
面を離型紙で保護された約30μmの厚さの加熱反応型
の接着フィルム、例えばエポキシ変性樹脂フィルム59
を使用する。このエポキシ変性樹脂フィルム59には、
インク供給孔40に対応する個所に、プレス抜きによる
インク供給用の円形の接続孔61が予め形成されてい
る。
【0067】先ず、上記接続孔61を持ったダイボンド
テープ材であるエポキシ変性樹脂フィルム59の片面の
離型紙を剥がして取り除き、その露出面を親基板53の
所定位置に仮接着する。次に、上面の離型紙を剥がして
取り除き、その上にヘッドチップ50を位置合わせして
仮接着する。これでヘッドチップ50のインク供給孔4
0と親基板53のインク供給路57がエポキシ変性樹脂
フィルム59の接続孔61を介して連通する。すなわ
ち、インクを供給する親基板53のインク供給路57
と、エポキシ変性樹脂フィルム59の接続孔61、ヘッ
ドチップ50のインク供給孔40及びインク供給溝39
を介して噴射ノズル47が連通する。
テープ材であるエポキシ変性樹脂フィルム59の片面の
離型紙を剥がして取り除き、その露出面を親基板53の
所定位置に仮接着する。次に、上面の離型紙を剥がして
取り除き、その上にヘッドチップ50を位置合わせして
仮接着する。これでヘッドチップ50のインク供給孔4
0と親基板53のインク供給路57がエポキシ変性樹脂
フィルム59の接続孔61を介して連通する。すなわ
ち、インクを供給する親基板53のインク供給路57
と、エポキシ変性樹脂フィルム59の接続孔61、ヘッ
ドチップ50のインク供給孔40及びインク供給溝39
を介して噴射ノズル47が連通する。
【0068】全てのヘッドチップ50を順次接着した
後、全体を治具に固定し、100℃〜150℃の加熱炉
に数時間入れて加熱反応型の接着剤であるエポキシ変性
樹脂フィルム59を熱硬化させて接合を完成させる。
後、全体を治具に固定し、100℃〜150℃の加熱炉
に数時間入れて加熱反応型の接着剤であるエポキシ変性
樹脂フィルム59を熱硬化させて接合を完成させる。
【0069】その後、ヘッドチップ50のAlパットと
親基板53上の配線パットをAuまたはAlワイヤーに
よってワイヤーボンディングを行い、さらにワイヤー部
分を封止樹脂で封止して全体が完成する。エポキシ変性
樹脂フィルム59によるボンデングであるので外部との
封止は完全である。これで、従来は実用化が進んでいな
かったトップシューティング型のマルチアレイ式多色イ
ンク噴射印字ヘッドのCOB実装が容易に実現する。
親基板53上の配線パットをAuまたはAlワイヤーに
よってワイヤーボンディングを行い、さらにワイヤー部
分を封止樹脂で封止して全体が完成する。エポキシ変性
樹脂フィルム59によるボンデングであるので外部との
封止は完全である。これで、従来は実用化が進んでいな
かったトップシューティング型のマルチアレイ式多色イ
ンク噴射印字ヘッドのCOB実装が容易に実現する。
【0070】このヘッドチップ50の親基板53への接
合時に、ヘッドチップ50が配置されない図3(b) に示
す区間Jに対応するインク供給路57の露出部分には、
エポキシ変性樹脂フィルム59のインク供給用の接続孔
61が打ち抜かれていない部分が貼りつけられるので、
ヘッドチップ50を親基板53に接合すると同時に、イ
ンク供給路57の露出部分を塞ぐことが出来る。勿論、
別に用意する薄い板を張り付けて塞ぐようにしても良
い。
合時に、ヘッドチップ50が配置されない図3(b) に示
す区間Jに対応するインク供給路57の露出部分には、
エポキシ変性樹脂フィルム59のインク供給用の接続孔
61が打ち抜かれていない部分が貼りつけられるので、
ヘッドチップ50を親基板53に接合すると同時に、イ
ンク供給路57の露出部分を塞ぐことが出来る。勿論、
別に用意する薄い板を張り付けて塞ぐようにしても良
い。
【0071】尚、上記の実施の形態では、インク供給孔
40を丸孔に形成した例で説明したが、インク供給孔の
形状はこれに限るものではない。図6(a),(b) は、ヘッ
ドチップのインク供給孔の構成を2例示す図である。同
図(a) に示す例では、ヘッドチップ50の一本のインク
供給溝39に対し、長方形の3個のインク供給孔62が
形成されている。また、図示してはいないが、加熱接着
フィルム59にもこれらインク供給孔62に対応させて
大き目の長方形のインク供給用接続孔が形成されてい
る。従って、これら3個のインク供給孔62とインク供
給用接続孔を介し、このヘッドチップ50−1のインク
供給溝39は、上述した親基板53のインク供給路57
と、より広い流路を介して連通するから、インクタンク
56からのインクの供給が円滑かつ高速に行われるよう
になる。
40を丸孔に形成した例で説明したが、インク供給孔の
形状はこれに限るものではない。図6(a),(b) は、ヘッ
ドチップのインク供給孔の構成を2例示す図である。同
図(a) に示す例では、ヘッドチップ50の一本のインク
供給溝39に対し、長方形の3個のインク供給孔62が
形成されている。また、図示してはいないが、加熱接着
フィルム59にもこれらインク供給孔62に対応させて
大き目の長方形のインク供給用接続孔が形成されてい
る。従って、これら3個のインク供給孔62とインク供
給用接続孔を介し、このヘッドチップ50−1のインク
供給溝39は、上述した親基板53のインク供給路57
と、より広い流路を介して連通するから、インクタンク
56からのインクの供給が円滑かつ高速に行われるよう
になる。
【0072】また、ヘッドチップのシリコンチップが充
分な厚さであるときは、同図(b) に示すように、略イン
ク供給溝39の全面に亙って連通する、つまり同図(a)
の補強部63のないインク供給孔64を形成してもよ
い。これであると、インクタンク56からのインクの供
給が更に円滑かつ高速に行われるようになる。上記いず
れの場合も、インク供給孔62又は64の周囲に、これ
らの形状に沿った防浸溝を設けるようにするとよい。
分な厚さであるときは、同図(b) に示すように、略イン
ク供給溝39の全面に亙って連通する、つまり同図(a)
の補強部63のないインク供給孔64を形成してもよ
い。これであると、インクタンク56からのインクの供
給が更に円滑かつ高速に行われるようになる。上記いず
れの場合も、インク供給孔62又は64の周囲に、これ
らの形状に沿った防浸溝を設けるようにするとよい。
【0073】尚、上記実施の形態においては、各ヘッド
チップ列54−1又は54−2に対して4色のインクを
供給する4本のインク供給路57−1又は57−2に対
して夫々4色のインクを収容するインクタンク56−1
又は56−2を設けて、これら2個のインクタンク56
−1及び56−2を親基板53の両端に配設している
が、インクタンクの配設位置はこれに限るものではな
い。
チップ列54−1又は54−2に対して4色のインクを
供給する4本のインク供給路57−1又は57−2に対
して夫々4色のインクを収容するインクタンク56−1
又は56−2を設けて、これら2個のインクタンク56
−1及び56−2を親基板53の両端に配設している
が、インクタンクの配設位置はこれに限るものではな
い。
【0074】図7は、2つのインクタンク56−1及び
56−2をまとめて親基板53の一方の端部のみに配設
した例を示す図である。このように2つのインクタンク
56−1及び56−2を親基板53の一方の端部にまと
めて配設すると、親基板53の長手方向の寸法を図4
(a) の場合よりも短縮してプリンタ全体を小型化できる
という利点がある。
56−2をまとめて親基板53の一方の端部のみに配設
した例を示す図である。このように2つのインクタンク
56−1及び56−2を親基板53の一方の端部にまと
めて配設すると、親基板53の長手方向の寸法を図4
(a) の場合よりも短縮してプリンタ全体を小型化できる
という利点がある。
【0075】ところで、上述の図4(a) 又は図7に示す
先の出願に係るマルチアレイ式インク噴射印字ヘッドの
インク供給路構成は、従来のヘッドチップ毎にインク供
給路を構成する場合に比べてインク供給路の構成がかな
り簡素化されているが、マルチアレイ式インク噴射印字
ヘッドの小型化を大幅に推進するには未だ不十分であ
る。
先の出願に係るマルチアレイ式インク噴射印字ヘッドの
インク供給路構成は、従来のヘッドチップ毎にインク供
給路を構成する場合に比べてインク供給路の構成がかな
り簡素化されているが、マルチアレイ式インク噴射印字
ヘッドの小型化を大幅に推進するには未だ不十分であ
る。
【0076】即ち、上述の図4(a) 又は図7に示した親
基板53のインクタンク56−1及び56−2の配置で
は、いずれも、インクタンク56に最も近いヘッドチッ
プ50ではインク供給路57のインクの流れが最も円滑
であると考えられ、インクタンク56に最も遠いヘッド
チップ50ではインク供給路57のインクが滞留すると
考えられるから、インクタンク56に近い方に配設され
るヘッドチップ50とインクタンク56から遠い方に配
置されるヘッドチップ50とでは、インク供給の際のイ
ンク供給路57のインク流量や濃度に差ができる虞があ
る。
基板53のインクタンク56−1及び56−2の配置で
は、いずれも、インクタンク56に最も近いヘッドチッ
プ50ではインク供給路57のインクの流れが最も円滑
であると考えられ、インクタンク56に最も遠いヘッド
チップ50ではインク供給路57のインクが滞留すると
考えられるから、インクタンク56に近い方に配設され
るヘッドチップ50とインクタンク56から遠い方に配
置されるヘッドチップ50とでは、インク供給の際のイ
ンク供給路57のインク流量や濃度に差ができる虞があ
る。
【0077】また、上記各色インクに対応する2本のイ
ンク供給路57−1及び57−2を1本に連結して、イ
ンクタンクをインクタンク56−1又は56−2のいず
れか1個に簡素化しようとした場合、図4(a) 又は図7
に示すインク供給路57−1及び57−2の構成では、
1本に連結するために折り返す所で、他の色のインク供
給路と交叉してこれが邪魔になるため、立体的に交差さ
せる等の措置を講ずる必要が出てきて構造が複雑化して
容易には実現できない。しかし、本発明においては、こ
の点でも、種々の解決方法を見出している。以下、これ
について説明する。
ンク供給路57−1及び57−2を1本に連結して、イ
ンクタンクをインクタンク56−1又は56−2のいず
れか1個に簡素化しようとした場合、図4(a) 又は図7
に示すインク供給路57−1及び57−2の構成では、
1本に連結するために折り返す所で、他の色のインク供
給路と交叉してこれが邪魔になるため、立体的に交差さ
せる等の措置を講ずる必要が出てきて構造が複雑化して
容易には実現できない。しかし、本発明においては、こ
の点でも、種々の解決方法を見出している。以下、これ
について説明する。
【0078】図8(a) は、本発明の実施の形態における
マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドの親基板のイ
ンク供給路とインクタンクの構成を模式的に示す図であ
り、同図(b) はそのヘッドチップ列の一部拡大図であ
る。同図(a) に示すように、本実施の形態におけるマル
チアレイ式多色インク噴射印字ヘッドにおける親基板6
5は、その親基板65の一方の端部(同図の例では左方
の端部)に配設されているインクタンクユニット66
と、このインクタンクユニット66のブラック(B
k)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン
(C)の4色の各インクを収容するインクタンク67
(67Bk、67Y 、67M 及び67C )に連通し、これ
らのインクタンク67、同図(a) の矢印P、矢印Q、矢
印R、そして再びインクタンク67と循環する4本の各
色毎のインク供給路68(68−1、68−2)が、親
基板53上に形成されている。
マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドの親基板のイ
ンク供給路とインクタンクの構成を模式的に示す図であ
り、同図(b) はそのヘッドチップ列の一部拡大図であ
る。同図(a) に示すように、本実施の形態におけるマル
チアレイ式多色インク噴射印字ヘッドにおける親基板6
5は、その親基板65の一方の端部(同図の例では左方
の端部)に配設されているインクタンクユニット66
と、このインクタンクユニット66のブラック(B
k)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン
(C)の4色の各インクを収容するインクタンク67
(67Bk、67Y 、67M 及び67C )に連通し、これ
らのインクタンク67、同図(a) の矢印P、矢印Q、矢
印R、そして再びインクタンク67と循環する4本の各
色毎のインク供給路68(68−1、68−2)が、親
基板53上に形成されている。
【0079】このように4色のインクを供給する4本の
各色毎のインク供給路68が往路のインク供給路68−
1と復路のインク供給路68−2とで循環経路をなし各
色毎に1本に連結されて形成されているので、各ヘッド
チップ50において、インクタンクユニット66からの
遠近、ヘッドチップ列の上下に拘わりなく、これらヘッ
ドチップ50に供給されるインク供給路68内のインク
の流動性は等しく、したがって、ヘッドチップ50の配
設位置による供給インクの流量や濃度に差が生じる虞は
ない。
各色毎のインク供給路68が往路のインク供給路68−
1と復路のインク供給路68−2とで循環経路をなし各
色毎に1本に連結されて形成されているので、各ヘッド
チップ50において、インクタンクユニット66からの
遠近、ヘッドチップ列の上下に拘わりなく、これらヘッ
ドチップ50に供給されるインク供給路68内のインク
の流動性は等しく、したがって、ヘッドチップ50の配
設位置による供給インクの流量や濃度に差が生じる虞は
ない。
【0080】また、この場合、図で上に配置されてるヘ
ッドチップ列54−1にインクを供給する往路のインク
供給路68−1と、図で下に配置されるヘッドチップ列
54−2にインクを供給する復路のインク供給路68−
2の各色毎のインク供給路68の配列順序が、同図(b)
に示すように、往路のインク供給路68−1が図中上か
ら下の方向(ヘッドチップ列の配列方向)へブラック
(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン
(C)の順序で配列されているのに対し、復路のインク
供給路68−2は同方向へシアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)及びブラック(Bk)の順序で
配列されており、隣接するヘッドチップ同士で互いに逆
順になるように配置されている。
ッドチップ列54−1にインクを供給する往路のインク
供給路68−1と、図で下に配置されるヘッドチップ列
54−2にインクを供給する復路のインク供給路68−
2の各色毎のインク供給路68の配列順序が、同図(b)
に示すように、往路のインク供給路68−1が図中上か
ら下の方向(ヘッドチップ列の配列方向)へブラック
(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン
(C)の順序で配列されているのに対し、復路のインク
供給路68−2は同方向へシアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)及びブラック(Bk)の順序で
配列されており、隣接するヘッドチップ同士で互いに逆
順になるように配置されている。
【0081】これにより、親基板65のインクタンクユ
ニット66の配設端部とは反対側の端部で、1色のイン
ク供給路毎に1本に連結するために折り返す所で、折り
返すインク供給路68は、他の色のインク供給路68と
交叉することがなく、したがって単に平面的に曲げて形
成するだけで良く、立体的に複雑に交差して折り返すよ
うな構成を採る必要はない。これにより、簡単で製作し
やすいインク供給路の構成となっている。
ニット66の配設端部とは反対側の端部で、1色のイン
ク供給路毎に1本に連結するために折り返す所で、折り
返すインク供給路68は、他の色のインク供給路68と
交叉することがなく、したがって単に平面的に曲げて形
成するだけで良く、立体的に複雑に交差して折り返すよ
うな構成を採る必要はない。これにより、簡単で製作し
やすいインク供給路の構成となっている。
【0082】また、この場合、ヘッドチップ列54−2
のヘッドチップ50−2に対する印字制御は、図4(a)
又は図7の構成のヘッドチップ50−2の場合に比較し
て、色の制御を逆順にし、噴射タイミングの制御をシア
ン(C)及びマゼンタ(M)については互いにヘッドチ
ップ列54−1に近くなった分だけ早くし、イエロー
(Y)及びブラック(Bk)については互いにヘッドチ
ップ列54−1から遠くなった分だけ遅くすれば良い。
のヘッドチップ50−2に対する印字制御は、図4(a)
又は図7の構成のヘッドチップ50−2の場合に比較し
て、色の制御を逆順にし、噴射タイミングの制御をシア
ン(C)及びマゼンタ(M)については互いにヘッドチ
ップ列54−1に近くなった分だけ早くし、イエロー
(Y)及びブラック(Bk)については互いにヘッドチ
ップ列54−1から遠くなった分だけ遅くすれば良い。
【0083】上記のヘッドチップ列54−1に対する往
路4本のインク供給路68−1とヘッドチップ列54−
2に対する復路4本のインク供給路68−2夫々の供給
インク色の色順が互いに逆順になる構成は、上記のよう
にインク流路を循環させる場合に限らず、図4(a) 又は
図7のようにインクタンク56からインク供給路57に
インクを送出するだけの構成に対しても採用できるもの
である。
路4本のインク供給路68−1とヘッドチップ列54−
2に対する復路4本のインク供給路68−2夫々の供給
インク色の色順が互いに逆順になる構成は、上記のよう
にインク流路を循環させる場合に限らず、図4(a) 又は
図7のようにインクタンク56からインク供給路57に
インクを送出するだけの構成に対しても採用できるもの
である。
【0084】図9(a),(b),(c) は、夫々本発明の他の実
施の形態におけるマルチアレイ式多色インク噴射印字ヘ
ッドの親基板のインク供給路とインクタンクユニットの
構成を模式的に示す図である。同図(a) に示す親基板7
0−1は、図8に示した親基板65におけるインク流路
68の往路と復路の折り返し部を除去して、ヘッドチッ
プ列54−1、54−2へのいずれのインク供給路も往
路のみとした構成である。この構成は、図4(a) 又は図
7の構成に比較して、ブラック(Bk)、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の夫々一つの
インクタンクを備えた1個のインクタンクユニット71
を配置するだけでよく、構成が簡単であると共に保守が
容易であるという利点がある。
施の形態におけるマルチアレイ式多色インク噴射印字ヘ
ッドの親基板のインク供給路とインクタンクユニットの
構成を模式的に示す図である。同図(a) に示す親基板7
0−1は、図8に示した親基板65におけるインク流路
68の往路と復路の折り返し部を除去して、ヘッドチッ
プ列54−1、54−2へのいずれのインク供給路も往
路のみとした構成である。この構成は、図4(a) 又は図
7の構成に比較して、ブラック(Bk)、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の夫々一つの
インクタンクを備えた1個のインクタンクユニット71
を配置するだけでよく、構成が簡単であると共に保守が
容易であるという利点がある。
【0085】また、同図(b) に示す親基板70−2は、
インクタンクユニットを2色づつに分割し、ブラック
(Bk)とイエロー(Y)のインクタンクを備えたイン
クタンクユニット71−2を親基板70−2の一方の端
部(同図の例では左方の端部)に配置し、マゼンタ
(M)とシアン(C)のインクタンクを備えたインクタ
ンクユニット71−3を親基板70−2の他方の端部
(同図の右方の端部)に配置した例を示す図である。
インクタンクユニットを2色づつに分割し、ブラック
(Bk)とイエロー(Y)のインクタンクを備えたイン
クタンクユニット71−2を親基板70−2の一方の端
部(同図の例では左方の端部)に配置し、マゼンタ
(M)とシアン(C)のインクタンクを備えたインクタ
ンクユニット71−3を親基板70−2の他方の端部
(同図の右方の端部)に配置した例を示す図である。
【0086】この構成は、インクタンクユニットが2つ
になってはいるが、インクタンクは各色一つであるので
インクタンクとインク供給路との接続等が簡単な点と保
守の容易な点は上記と大差無く、インクタンクユニット
を2つに分割した分だけインク容量が増加する点が利点
となる。
になってはいるが、インクタンクは各色一つであるので
インクタンクとインク供給路との接続等が簡単な点と保
守の容易な点は上記と大差無く、インクタンクユニット
を2つに分割した分だけインク容量が増加する点が利点
となる。
【0087】また、同図(c) に示す親基板70−3は、
インクタンクユニットを2色づつに分割して親基板70
−3の両端に配置した点で同図(b) の構成と同様である
が、各インクタンクユニットとインク供給路の組合せが
同図(b) の場合と異なる。すなわち、ブラック(Bk)
とマゼンタ(M)のインクタンクを備えたインクタンク
ユニット71−4を親基板70−3の一方の端部(同図
の例では左方の端部)に配置し、イエロー(Y)とシア
ン(C)のインクタンクを備えたインクタンクユニット
71−5を親基板70−3の他方の端部(同図の右方の
端部)に配置した例を示す図である。この場合も、利点
は同図(b) の場合と同様である。
インクタンクユニットを2色づつに分割して親基板70
−3の両端に配置した点で同図(b) の構成と同様である
が、各インクタンクユニットとインク供給路の組合せが
同図(b) の場合と異なる。すなわち、ブラック(Bk)
とマゼンタ(M)のインクタンクを備えたインクタンク
ユニット71−4を親基板70−3の一方の端部(同図
の例では左方の端部)に配置し、イエロー(Y)とシア
ン(C)のインクタンクを備えたインクタンクユニット
71−5を親基板70−3の他方の端部(同図の右方の
端部)に配置した例を示す図である。この場合も、利点
は同図(b) の場合と同様である。
【0088】図10(a) は、更に他の実施の形態におけ
るマルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドの構成を模
式的に示す平面図であり、同図(b) は、その模式的側断
面図である。同図(a),(b) に示すように、このマルチア
レイ式多色インク噴射印字ヘッド72は、親基板73の
表面(同図(b) では下面)におけるヘッドチップ列74
−1の各ヘッドチップ75−1とヘッドチップ列74−
2の各ヘッドチップ75−2に夫々対応する4本1組の
インク供給路76−1及び76−2を備えており、これ
らは、図9(a) の親基板70−1の場合のように、一方
の端部(図10の例では右方の端部)に配置されている
1個のインクタンクユニット77に接続されて各インク
供給路に夫々対応する色のインクを送出されるが、この
図10の場合は、他方の端部に配設されているインク吸
引ポンプ78により各インク供給路内に送出されたイン
クが吸引されると共に、同図(b) に示すように、親基板
73の下方に配設される戻し流路79を介してインクタ
ンクユニット77に還流される。
るマルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドの構成を模
式的に示す平面図であり、同図(b) は、その模式的側断
面図である。同図(a),(b) に示すように、このマルチア
レイ式多色インク噴射印字ヘッド72は、親基板73の
表面(同図(b) では下面)におけるヘッドチップ列74
−1の各ヘッドチップ75−1とヘッドチップ列74−
2の各ヘッドチップ75−2に夫々対応する4本1組の
インク供給路76−1及び76−2を備えており、これ
らは、図9(a) の親基板70−1の場合のように、一方
の端部(図10の例では右方の端部)に配置されている
1個のインクタンクユニット77に接続されて各インク
供給路に夫々対応する色のインクを送出されるが、この
図10の場合は、他方の端部に配設されているインク吸
引ポンプ78により各インク供給路内に送出されたイン
クが吸引されると共に、同図(b) に示すように、親基板
73の下方に配設される戻し流路79を介してインクタ
ンクユニット77に還流される。
【0089】この場合は、図8(a) に示す構成に比較し
て、やや上下の寸法が大きくなるがインク吸引ポンプ7
8により積極的にインクを吸引して循環させるので、イ
ンクのより円滑な流れが確保される。
て、やや上下の寸法が大きくなるがインク吸引ポンプ7
8により積極的にインクを吸引して循環させるので、イ
ンクのより円滑な流れが確保される。
【0090】尚、ヘッドチップには、4列のノズル列の
各列毎に又は一部の列で、他の列の噴射ノズルとは異な
る口径を有するノズル列を備えた構成のものがある。上
述した実施の形態における各ヘッドチップ列に対応する
4本1組のインク供給路に夫々流すインク色を割り当て
る順序が隣接するヘッドチップ列同士で互いに逆順にな
る構成に、そのようなノズル列によって異なる口径の噴
射ノズルを備えたヘッドチップを採用する場合も、2種
類のヘッドチップを作成する必要はない。
各列毎に又は一部の列で、他の列の噴射ノズルとは異な
る口径を有するノズル列を備えた構成のものがある。上
述した実施の形態における各ヘッドチップ列に対応する
4本1組のインク供給路に夫々流すインク色を割り当て
る順序が隣接するヘッドチップ列同士で互いに逆順にな
る構成に、そのようなノズル列によって異なる口径の噴
射ノズルを備えたヘッドチップを採用する場合も、2種
類のヘッドチップを作成する必要はない。
【0091】図11(a),(b),(c) は、ノズル列によって
異なる口径の噴射ノズルを備えたヘッドチップを、図
8、図9又は図10に示した親基板に配設する場合の例
を示す図である。図11(a),(b),(c) は、同図(a) に示
すノズル列によって異なる口径の噴射ノズルを備えたヘ
ッドチップ81を、そのままの向きで、同図(b) に示す
親基板65(例として図8(a) に示した親基板65を再
掲)の1列目のヘッドチップ列54−1に配設したと
き、2列目のヘッドチップ列54−2には、図11(a)
のヘッドチップ81の向きを同図(c) に示すように18
0度回転させて配設するだけで、1列目のヘッドチップ
列54−1のヘッドチップ81と2列目のヘッドチップ
列54−2のヘッドチップ81の各ノズル列の上下が入
れ換って、インク供給路68のインク色毎に正しく対応
して配置されることを示している。
異なる口径の噴射ノズルを備えたヘッドチップを、図
8、図9又は図10に示した親基板に配設する場合の例
を示す図である。図11(a),(b),(c) は、同図(a) に示
すノズル列によって異なる口径の噴射ノズルを備えたヘ
ッドチップ81を、そのままの向きで、同図(b) に示す
親基板65(例として図8(a) に示した親基板65を再
掲)の1列目のヘッドチップ列54−1に配設したと
き、2列目のヘッドチップ列54−2には、図11(a)
のヘッドチップ81の向きを同図(c) に示すように18
0度回転させて配設するだけで、1列目のヘッドチップ
列54−1のヘッドチップ81と2列目のヘッドチップ
列54−2のヘッドチップ81の各ノズル列の上下が入
れ換って、インク供給路68のインク色毎に正しく対応
して配置されることを示している。
【0092】つまり、例えば図11(a) に示すようなノ
ズル列によって異なる口径の噴射ノズルを備えたヘッド
チップの場合でも、同一ウエハから得られる同一チップ
を用いて、180度回転させて同図(a) の向きと同図
(c) の向きに振り分けて配設することにより、図8、図
9又は図10に示したマルチアレイ式多色インク噴射印
字ヘッドを構成することができる。
ズル列によって異なる口径の噴射ノズルを備えたヘッド
チップの場合でも、同一ウエハから得られる同一チップ
を用いて、180度回転させて同図(a) の向きと同図
(c) の向きに振り分けて配設することにより、図8、図
9又は図10に示したマルチアレイ式多色インク噴射印
字ヘッドを構成することができる。
【0093】図12(a) は、上述した種々の実施の形態
において、ヘッドチップをダイボンディングするFPC
(フレキシブルプリントケーブル)の電極接続部の形態
を示す図であり、同図(b) はその電極接続部にダイボン
ディングしたヘッドチップの拡大図である。同図(a),
(b) に示すように、エポキシ変性樹脂フィルム製のFP
C82のヘッドチップ列方向に隣接するヘッドチップ間
の各間隙に延出させた電気接続用の各接続片83には、
スリット83aが設けられている。
において、ヘッドチップをダイボンディングするFPC
(フレキシブルプリントケーブル)の電極接続部の形態
を示す図であり、同図(b) はその電極接続部にダイボン
ディングしたヘッドチップの拡大図である。同図(a),
(b) に示すように、エポキシ変性樹脂フィルム製のFP
C82のヘッドチップ列方向に隣接するヘッドチップ間
の各間隙に延出させた電気接続用の各接続片83には、
スリット83aが設けられている。
【0094】前述の図15で説明したようにへツドチッ
プを一列に配置する方法でマルチアレイ式多色インク噴
射印字ヘッドを経済的に実用化するには課題が多いの
で、本発明においては上述したように微細ピッチの噴射
ノズルを有するヘッドチップを一列に10個程度ずつ二
列に千鳥配列して長尺のマルチアレイ式多色インク噴射
印字ヘッドを構成している。そして、ヘッドチップを実
装基板に接続してインク供給系を形成してから個々に端
子接続を行うが、この場合、通常のように1枚に一体化
して作られたFPCで多くのヘッドチップの各端子を接
続するには各ヘッドチップに対して対応する接続片の自
由度が無く、端子接続が大変難しい作業となるが、上記
の図12(a),(b) に示すように各接続片間にスリットを
空ける(又は単に切れ目を入れても良い)ことにより、
相隣り合うヘッドチップにそれぞれ独立に位置合わせで
きるある程度の自由度を持って、FPCと各ヘッドチッ
プとの端子接続ができるようにしている。これにより、
各ヘッドチップの端子接続作業が容易となり、マルチア
レイ式多色インク噴射印字ヘッドの組立歩留まりが向上
する。
プを一列に配置する方法でマルチアレイ式多色インク噴
射印字ヘッドを経済的に実用化するには課題が多いの
で、本発明においては上述したように微細ピッチの噴射
ノズルを有するヘッドチップを一列に10個程度ずつ二
列に千鳥配列して長尺のマルチアレイ式多色インク噴射
印字ヘッドを構成している。そして、ヘッドチップを実
装基板に接続してインク供給系を形成してから個々に端
子接続を行うが、この場合、通常のように1枚に一体化
して作られたFPCで多くのヘッドチップの各端子を接
続するには各ヘッドチップに対して対応する接続片の自
由度が無く、端子接続が大変難しい作業となるが、上記
の図12(a),(b) に示すように各接続片間にスリットを
空ける(又は単に切れ目を入れても良い)ことにより、
相隣り合うヘッドチップにそれぞれ独立に位置合わせで
きるある程度の自由度を持って、FPCと各ヘッドチッ
プとの端子接続ができるようにしている。これにより、
各ヘッドチップの端子接続作業が容易となり、マルチア
レイ式多色インク噴射印字ヘッドの組立歩留まりが向上
する。
【0095】尚、上述した実施の形態では、いずれもヘ
ッドチップの両端に電極端子を備えた形状のものを示し
ているが、これに限ることなく、電極端子はヘッドチッ
プの片側に引き出して形成してもよい。この場合、FP
Cの各接続片を1個のヘッドチップの接続端子に対応さ
せればよく、両端に電極端子を備えたヘッドチップに対
する場合のように1個の接続片が両側のヘッドチップか
ら引っ張られる状態にならないから、スリット83aを
設ける必要はない。
ッドチップの両端に電極端子を備えた形状のものを示し
ているが、これに限ることなく、電極端子はヘッドチッ
プの片側に引き出して形成してもよい。この場合、FP
Cの各接続片を1個のヘッドチップの接続端子に対応さ
せればよく、両端に電極端子を備えたヘッドチップに対
する場合のように1個の接続片が両側のヘッドチップか
ら引っ張られる状態にならないから、スリット83aを
設ける必要はない。
【0096】また、ヘッドチップ列は、2列に限らず、
3列等の奇数列に構成してもよく、例えば、3列のヘッ
ドチップの内の隣接する2列を上述の実施形態のよう
に、各ノズル列に対応するインク供給路が供給する色イ
ンクの色順が互いに逆順であるように構成し、残りの1
列のヘッドチップ例を黒インクのみを吐出するヘッドチ
ップ列としてもよい。
3列等の奇数列に構成してもよく、例えば、3列のヘッ
ドチップの内の隣接する2列を上述の実施形態のよう
に、各ノズル列に対応するインク供給路が供給する色イ
ンクの色順が互いに逆順であるように構成し、残りの1
列のヘッドチップ例を黒インクのみを吐出するヘッドチ
ップ列としてもよい。
【0097】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、親基板に少なくとも2列に千鳥配置したヘッドチ
ップの各ノズル列に供給するインク色の色順の順列を、
隣接するヘッドチップ列同士で互いに逆順になるように
設定するので、1色のインクにつき1個のインクタンク
と1系統のインク供給路からなる平面的なインク供給路
により全てのヘッドチップに複数色のインクを円滑に供
給することができ、これにより、親基板のインク供給路
の構成が簡素化され、したがって、小型化が促進された
マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドの提供が可能
となる。
れば、親基板に少なくとも2列に千鳥配置したヘッドチ
ップの各ノズル列に供給するインク色の色順の順列を、
隣接するヘッドチップ列同士で互いに逆順になるように
設定するので、1色のインクにつき1個のインクタンク
と1系統のインク供給路からなる平面的なインク供給路
により全てのヘッドチップに複数色のインクを円滑に供
給することができ、これにより、親基板のインク供給路
の構成が簡素化され、したがって、小型化が促進された
マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドの提供が可能
となる。
【図1】(a),(b),(c),(d) は一実施の形態におけるマル
チアレイ式多色インク噴射印字ヘッドに用いるヘッドチ
ップの製造方法をノズル列を一列として工程順に説明す
る図である。
チアレイ式多色インク噴射印字ヘッドに用いるヘッドチ
ップの製造方法をノズル列を一列として工程順に説明す
る図である。
【図2】(a) は上段が図1(b) の拡大ス図、中段が上段
のF−F′断面矢視図、下段が上段のG−G′断面矢視
図、(b) は(a) に続く工程を示す図、(c) は上段が図1
(d) の拡大図、中段及び下段は(a),(b) に対応する図で
ある。
のF−F′断面矢視図、下段が上段のG−G′断面矢視
図、(b) は(a) に続く工程を示す図、(c) は上段が図1
(d) の拡大図、中段及び下段は(a),(b) に対応する図で
ある。
【図3】(a) はヘッドチップを親基板に配設してマルチ
アレイ式多色インク噴射印字ヘッドを構成した状態を示
す図、(b) はその部分拡大図である。
アレイ式多色インク噴射印字ヘッドを構成した状態を示
す図、(b) はその部分拡大図である。
【図4】(a) は比較例としてヘッドチップにインクを供
給する親基板側のインク供給路の構成を示す図、(b) は
(a) のM−M′断面拡大矢視図、(c) はヘッドチップを
再掲して示す図、(d) はそのN−N′断面拡大矢視図で
ある。
給する親基板側のインク供給路の構成を示す図、(b) は
(a) のM−M′断面拡大矢視図、(c) はヘッドチップを
再掲して示す図、(d) はそのN−N′断面拡大矢視図で
ある。
【図5】親基板とヘッドチップとの接合部の状態を示す
断面図である。
断面図である。
【図6】(a),(b) はヘッドチップのインク供給孔の構成
を2例示す図である。
を2例示す図である。
【図7】比較例として、2つのインクタンクをまとめて
親基板の一方の端部のみに配設した例を示す図である。
親基板の一方の端部のみに配設した例を示す図である。
【図8】(a) は本発明の実施の形態におけるマルチアレ
イ式多色インク噴射印字ヘッドの親基板のインク供給路
とインクタンクの構成を模式的に示す図、(b) はそのヘ
ッドチップ列の一部拡大図である。
イ式多色インク噴射印字ヘッドの親基板のインク供給路
とインクタンクの構成を模式的に示す図、(b) はそのヘ
ッドチップ列の一部拡大図である。
【図9】(a),(b),(c) は夫々本発明の他の実施の形態に
おけるマルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドの親基
板のインク供給路とインクタンクの構成を模式的に示す
図である。
おけるマルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドの親基
板のインク供給路とインクタンクの構成を模式的に示す
図である。
【図10】(a) は更に他の実施の形態におけるマルチア
レイ式多色インク噴射印字ヘッドの構成を模式的に示す
平面図、(b) はその側断面図である。
レイ式多色インク噴射印字ヘッドの構成を模式的に示す
平面図、(b) はその側断面図である。
【図11】(a) はノズル列によって異なる口径の噴射ノ
ズルを備えたヘッドチップの例を示す図、(b) はそのヘ
ッドチップを用いたマルチアレイ式多色インク噴射印字
ヘッドを示す図、(c) は2列目のヘッドチップ列のヘッ
ドチップの配設形態を具体的に示す図である。
ズルを備えたヘッドチップの例を示す図、(b) はそのヘ
ッドチップを用いたマルチアレイ式多色インク噴射印字
ヘッドを示す図、(c) は2列目のヘッドチップ列のヘッ
ドチップの配設形態を具体的に示す図である。
【図12】(a),(b) は種々の実施形態においてヘッドチ
ップをダイボンディングするエポキシ変性樹脂フィルム
(FPC)の電極接続部の形態を示す図である。
ップをダイボンディングするエポキシ変性樹脂フィルム
(FPC)の電極接続部の形態を示す図である。
【図13】従来のシリアル式インク噴射型プリンタの構
成を模式的に示す斜視図である。
成を模式的に示す斜視図である。
【図14】(a),(b),(c) は従来の印字ヘッドの概略の製
法と構成を示す図である。
法と構成を示す図である。
【図15】(a) は従来の主走査方向に長い長尺化印字ヘ
ッドを形成するときの接続部の状態を示す図、(b) は接
続部におけるインク噴射方向を示す図である。
ッドを形成するときの接続部の状態を示す図、(b) は接
続部におけるインク噴射方向を示す図である。
1 シリアル小型プリンタ 2 キャリッジ 3 印字ヘッド 4 インクカートリッジ 4b インク室 5 ガイドレール 6 歯付き駆動ベルト 7 フレキシブル通信ケーブル 8 装置本体のフレーム 9 プラテン 10 用紙 11 給紙ローラ対 12 排紙ローラ対 13 モータ 14 シリコンウエハ 15 ノズル列 16 噴射ノズル 17 チップ基板 18 駆動回路 19 抵抗発熱部 20 用紙 21 個別配線電極 22 接地用端子 23 共通電極 24 隔壁 25 インク供給溝 26 インク供給孔 27 オリフィス板 28 熱可塑性接着材 29 インク通路 31 シリコン基板 32 駆動回路 33 駆動回路端子 34 酸化膜(パッシベーション膜) 35(35a、35b) 共通電極 36 共通電極給電端子 37 個別配線電極 38 発熱部(発熱素子) 39 インク供給溝 40 インク供給孔 41(41、41−1、41−2) 隔壁 42 熱可塑性ポリイミド 43 オリフィス板 44 金属膜 45 個別インク路 46 共通インク流路 47 噴射ノズル 48、50(50−1、50−2) ヘッドチップ 51 ノズル列 52 駆動回路端子 53 親基板 54−1、54−2 ヘッドチップ列 55 マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッド 56(56−1、56−2) インクタンクユニット 57(57−1、57−2) インク供給路 59 エポキシ変性樹脂フィルム 61 インク供給用接続孔 62、64 インク供給孔 63 補強部 65 親基板 66 インクタンクユニット 67(67Bk、67Y 、67M 、67C ) インクタン
ク 68(68−1、68−2) インク供給路 70−1、70−2、70−3 親基板 71、71−2、71−3、71−4、71−5 イン
クタンクユニット 72 マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッド 73 親基板 74−1、74−2 ヘッドチップ列 75−1、75−2、81 ヘッドチップ 76−1、76−2 インク供給路 77 インクタンク 78 インク吸引ポンプ 79 戻し流路 82 FPC 83 接続片 83a スリット
ク 68(68−1、68−2) インク供給路 70−1、70−2、70−3 親基板 71、71−2、71−3、71−4、71−5 イン
クタンクユニット 72 マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッド 73 親基板 74−1、74−2 ヘッドチップ列 75−1、75−2、81 ヘッドチップ 76−1、76−2 インク供給路 77 インクタンク 78 インク吸引ポンプ 79 戻し流路 82 FPC 83 接続片 83a スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金光 聡 東京都青梅市今井3丁目10番6号 カシオ 計算機株式会社青梅事業所内 (72)発明者 新井 一能 東京都青梅市今井3丁目10番6号 カシオ 計算機株式会社青梅事業所内 (72)発明者 熊谷 稔 東京都青梅市今井3丁目10番6号 カシオ 計算機株式会社青梅事業所内 Fターム(参考) 2C056 EA11 HA21 HA22 HA52
Claims (7)
- 【請求項1】 インクを噴射する噴射ノズルを第1の方
向へ配列してなる複数列のノズル列を備え、各ノズル列
が夫々互いに異なる色インクを噴射する複数個のヘッド
チップを有し、これらヘッドチップを実装基板上に前記
第1の方向へ配置してなる第1のヘッドチップ列と第2
のヘッドチップ列の少なくとも2列のヘッドチップ列を
前記第1の方向とは異なる所定の第2の方向へ並列配置
してなるマルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッドであ
って、 前記複数列のノズル列に夫々対応して印字領域外に配置
される複数のインクタンクと、 前記実装基板に各前記ノズル列に対応して前記第1の方
向へ延在させると共に前記第2の方向へ並設され、前記
インクタンクから供給される色インクを前記ヘッドチッ
プの対応するノズル列に供給する複数の各色毎のインク
供給路と、 を有し、 前記第1と第2の各ヘッドチップ列の各ノズル列に対応
する各色毎のインク供給路の前記第2の方向に沿った配
列順序が、前記第1のヘッドチップ列と前記第2のヘッ
ドチップ列とで互いに逆順であることを特徴とするマル
チアレイ式多色インク噴射印字ヘッド。 - 【請求項2】 各色インクの前記インクタンクを前記実
装基板の一方の端部にまとめて配設し、前記インク供給
路を対応する色インクの前記インクタンクに接続した、
ことを特徴とする請求項1記載のマルチアレイ式多色イ
ンク噴射印字ヘッド。 - 【請求項3】 各色インクの前記インクタンクを前記実
装基板の両端部に分割して配置し、前記インク供給路を
対応する色インクの前記インクタンクに接続した、こと
を特徴とする請求項1記載のマルチアレイ式多色インク
噴射印字ヘッド。 - 【請求項4】 前記インク供給路の前記インクタンクに
接続する端部とは反対側の端部を連結して循環経路を形
成することを特徴とする請求項2又は3記載のマルチア
レイ式多色インク噴射印字ヘッド。 - 【請求項5】 前記ヘッドチップの各前記ノズル列の少
なくとも2列のノズル列は互いに前記噴射ノズルの口径
が異なることを特徴とする請求項1記載のマルチアレイ
式多色インク噴射印字ヘッド。 - 【請求項6】 隣接する前記ヘッドチップ列の各前記ヘ
ッドチップは互いに千鳥配置されていることを特徴とす
る請求項1記載のマルチアレイ式多色インク噴射印字ヘ
ッド。 - 【請求項7】 複数の前記ヘッドチップは1枚のFPC
に形成された配線回路に接続されることを特徴とする請
求項6記載のマルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッ
ド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11128341A JP2000318188A (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッド |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11128341A JP2000318188A (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッド |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000318188A true JP2000318188A (ja) | 2000-11-21 |
Family
ID=14982414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP11128341A Withdrawn JP2000318188A (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | マルチアレイ式多色インク噴射印字ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2000318188A (ja) |
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