JP4720481B2 - 電子装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、電子部品を基板上に搭載し、基板の電極と電子部品の電極とを導電性接着剤を介して接続してなる電子装置の製造方法に関し、特に電子部品の電極がSn系の卑金属電極からなるものに関する。
近年、環境対応への意識の高まりからエレクトロニクス分野では、はんだ中の鉛に対する規制対応として、鉛フリー実装技術、すなわち、鉛を使用しない材料で電子部品を実装する技術確立が急務となっている。
鉛フリー実装技術としては、主に鉛フリーはんだ、または導電性接着剤を用いた実装が検討されているが、樹脂接続であるがゆえの耐応力性や加工温度の低温化等のメリットが期待される導電性接着剤、への注目がより高まっている。
一般的に導電性接着剤は、樹脂成分中に導電フィラーとしての金属粒子を分散させたものである。電子部品の実装は、基板の電極に導電性接着剤を供給し、電子部品を搭載した後、樹脂を加熱硬化することにより行なわれる。
この工程により、樹脂の収縮に伴い、樹脂中の金属粒子同士の接触、あるいは、金属粒子と部品電極や基板電極との接触がなされて導通が得られるとともにに、接続部は樹脂で接着される。
前記工程において、導電性接着剤に使用される樹脂の硬化温度は一般的に150℃程度であり、230〜240℃程度の溶融温度が必要なはんだと比較すると、かなり低い。そのため、実装部品や電子回路製品を構成している他の部材は、耐熱性が低い安価なものが使用することができ、製品コストを削減することができる。
たとえば、特許文献1では、樹脂収縮により互いに接触しやすいフィラーを並進・回転運動が少なく、複数の反応基を有した樹脂に分散した導電性接着剤を用いることにより、はんだの代替となり得るような良好な接合強度及び接続抵抗、並びに、優れた印刷性を得ることができるとされている。
特開2000−319622公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、導電性接着剤は、汎用の電子部品を用いた場合の接続信頼性が好ましくないため、はんだ代替としての実用化が困難であることが、わかった。
一般的に電子部品の電極としては、Sn系の卑金属電極が用いられる。Sn系の卑金属電極は、具体的には、Niメッキなどの下地金属メッキ層の上に、Sn系金属、すなわちSnまたはSnPb、SnCu、SnAg、SnBi等のSnを主成分とする(50%以上含有する)Sn合金からなるメッキを施し、このSn系金属メッキ層を、表層メッキ層としたものである。
しかしながら、このようなSn系卑金属電極からなる電極を有する電子部品を、導電性接着剤を用いて基板上に実装した場合、部品電極との接続部が金属接合であるはんだと比較して、樹脂接着である導電性接着剤の接続の場合は、部品電極界面の形態変化による影響を受けやすい。
本発明者の検討では、電子部品の電極すなわち部品電極が貴金属(たとえば、Ag系、Au系、Cu系の金属等)からなる電極である場合と比較して、融点の低いメッキされたSn系金属からなる電極の場合は、長時間に渡り高温環境下、あるいは冷熱サイクル環境下に曝露すると、温度エネルギーによる原子運動が活発になりやすいため、部品電極のめっき表面が形態変化することがわかった。
具体的には、高温で長時間放置されたときには、Sn系金属メッキの表面において体積収縮が発生したり、長時間の冷熱サイクル環境下では、Sn系金属メッキの表面において粒界割れなどが発生した。そして、これが、導電性接着剤と部品電極界面の接続信頼性を確保しにくい原因の一つとなっていると考えられる。
上記特許文献1に記載されている導電性接着剤を用いたとしても、それはAgPd電極等の貴金属電極を有する電子部品のみに対して有効であり、Sn系の卑金属電極に対しては、上記のような高温環境下、冷熱サイクル環境下における電極のメッキ表面の形態変化を抑制することはできない。
実際に、本発明者が、上記特許文献に記載されている導電性接着剤を用いて、代表的なSn系卑金属電極であるNi−Sn電極を部品電極として有する市販の積層セラミックコンデンサを、基板電極と接続したところ、その高温環境下、冷熱サイクル環境下における接続信頼性はAgPd電極のそれと比較すると接続強度、接続抵抗ともに劣化が顕著であった(後述の図3、図4、図8、図7参照)。
以上のように、導電性接着剤では、電子部品の電極として、汎用のSn系卑金属電極を用いると、接続信頼性が低いために、貴金属電極を用いる必要があり、部品コストが高くなることから実用化の妨げとなっていた。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、電子部品の電極と基板の電極とを導電性接着剤を介して接続してなる電子装置の製造方法において、電子部品の電極に汎用のSn系卑金属電極を用いた場合でも、高温環境下および冷熱サイクル環境下で高い接続信頼性を確保することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、基板(10)上に電子部品(20)を搭載し、基板の電極(11)と電子部品の電極(21)とを導電性接着剤(30)を介して接続してなる電子装置の製造方法において、
電子部品(20)として、その電極(21)の表層がSn系金属をメッキすることにより形成されたメッキ層(21c)からなるものを用意し、
メッキ層(21c)を、加熱処理することにより改質して改質メッキ層(21b)とする改質工程と、
この改質工程の後に、電子部品の電極(21)の表層に形成された改質メッキ層(21b)と基板の電極(11)とを導電性接着剤(30)を介して接続する接続工程とを有し、
改質工程の加熱処理における加熱温度は、接続工程における加熱温度以上であって且つメッキ層(21c)のメッキ材質の融点以下の範囲とし、接続工程における加熱温度は、導電性接着剤(30)の硬化温度であることを特徴としている。
本発明によれば、電子部品の電極(21)として、その表層、Sn系金属をメッキしてなるSn系の卑金属メッキ層(21c)からなるものを用意し、このメッキ層(21c)を、予め加熱処理することにより改質して改質メッキ層(21b)とする改質工程を実行し、この改質工程の後に、電子部品の電極(21)の表層に形成された改質メッキ層(21b)と基板の電極(11)とを導電性接着剤(30)を介して接続する接続工程を実行する。
上記改質メッキ層(21b)は、具体的には、メッキされたSn系金属が再結晶化されたものか(請求項2の発明)、もしくは、改質メッキ層(21b)の下地の金属が改質メッキ層(21b)中に拡散することにより合金化されたもの(請求項3の発明)とすることができる。
そして、本発明者の検討によれば、上記のごとく電子部品の電極(21)の表層のSn系の卑金属メッキ層(21c)を加熱処理により改質メッキ層(21b)に改質し、その後に、この改質メッキ層(21b)と基板の電極(11)とを導電性接着剤(30)によって接続することにより、本発明の電子部品(20)のSn系の卑金属電極(21)は、従来の汎用のSn系の卑金属電極に比べて、高温環境下および冷熱サイクル環境下でも接続抵抗や接続強度を好適なレベルに確保できることが、実験的にわかった(後述の図3〜図10参照)。
よって、本発明によれば、電子部品(20)の電極(21)と基板(10)の電極(11)とを導電性接着剤(30)を介して接続してなる電子装置の製造方法において、電子部品(20)の電極(21)に汎用のSn系卑金属電極を用いた場合でも、高温環境下および冷熱サイクル環境下で高い接続信頼性を確保することができる。
さらに、本発明では、改質工程の加熱処理における加熱温度は、接続工程における加熱温度以上であって且つメッキ層(21c)のメッキ材質の融点以下の範囲とし、接続工程における加熱温度は、導電性接着剤(30)の硬化温度にしている。これによれば、改質工程の加熱処理によって改質された改質メッキ層(21b)が、その後の接続工程においてさらに加熱されることによって変質するのを防止することができ、また、溶融することを防止することができる。
ここで、請求項3の発明のように、電子部品の電極(21)の改質メッキ層(21b)を、下地の金属が改質メッキ層(21b)中に拡散することにより合金化されたものとした場合、この改質メッキ層(21b)のうち下地の金属が改質メッキ層(21b)中に拡散することにより合金化された部位を除く部位の平均膜厚が、1.5μm以下であることが好ましい(請求項4の発明)。
改質メッキ層(21b)のうち下地の金属が改質メッキ層(21b)中に拡散することにより合金化された部位を除く部位、すなわち合金化されていないSn系金属メッキの平均膜厚が、1.5μmよりも厚いと、高温、冷熱における耐久性が劣るためである。
また、この場合、改質メッキ層(21b)のうち下地の金属が前記改質メッキ層(21b)中に拡散することにより合金化された部位の平均膜厚を、請求項5に記載の発明のように0.5μm以上とすることが好ましい。
また、請求項6に記載の発明のように、請求項1〜請求項5に記載の電子装置の製造方法においては、電子部品(20)の電極(21)において、改質メッキ層(21b)の下地は、Niメッキにより形成されたNiメッキ層(21a)とすることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
[構成等]
図1は、本発明の実施形態に係る電子部品の実装構造100の概略断面構成を示す図である。
基板としての回路基板10の上に電子部品20が搭載され、回路基板10の電極11と電子部品20の電極21とが、導電性接着剤30を介して電気的に接続されている。なお、以下、回路基板10の電極11を基板電極11、電子部品20の電極21を部品電極21ということにする。
回路基板10は、セラミック基板やプリント基板、あるいはリードフレームなどを採用することができ、特に限定されるものではない。
基板電極11は、回路基板10の一面に形成されており、たとえば、Ag、AgSnおよびAgPdなどのAg系金属や、CuおよびCuNiなどのCu系金属や、Ni系金属、あるいはAu等の材料を用いた厚膜やめっきから構成されたものである。
電子部品20としては、コンデンサや抵抗、半導体素子などの表面実装部品を採用することができる。図1に示される例では、電子部品20はチップコンデンサを用いた例として示してある。
部品電極21はSn系の卑金属電極であり、本例では、下地電極22の上に形成されている。具体的には、部品電極21は、下地金属メッキ層21aの上に、表層メッキ層21bが形成されたものである。下地金属メッキ層21aは、Niメッキなどからなるものであり、本例では、Niメッキ層21aである。
表層メッキ層21bすなわち部品電極21の表層は、Sn系金属をメッキしてなるものであって当該メッキされたSn系金属が熱処理により改質されたものからなる。
ここで、Sn系金属とは、Snであるか、またはSnPb、SnCu、SnAg、SnBi等のSnを主成分とする(つまりSnを50%以上含有する)Sn合金からなるものである。本例では、表層メッキ層21bは、SnメッキからなるSnメッキ層からなるものとしている。
また、表層メッキ層21bは、メッキされたSn系金属が熱処理により改質されたものであるが、具体的には、メッキされたSn系金属が再結晶化されたものか、もしくは、下地金属メッキ層21a中の金属(本例ではNi)が表層メッキ層21b中に拡散することにより合金化されたもの(本例ではNi−Sn合金)となっている。このような表層メッキ層21bの状態は、電子顕微鏡による電極の観察や各種の元素分析などにより、確認することができる。
また、導電性接着剤30は、主剤、硬化剤、硬化促進剤(硬化触媒)、カップリング剤、希釈剤を含有する樹脂と導電フィラーとからなるもので、その使用材料は、還元効果機能を有していたり、高純度で低吸水率となる硬化物となったり、耐熱性のある硬化物となったりする、といった特徴を発現するもので、作業性・ペースト適性も考慮し選択したものである。
具体的に、導電性接着剤30としては、エポキシ系樹脂とAgフィラーとからなる一般的なものを採用することができるが、高温高湿環境下における接続抵抗を、高いレベルで確保するためには、次に述べるようなものを採用することが好ましい。
本実施形態の好ましい導電性接着剤30は、主剤としてのナフタレン骨格を持つエポキシ樹脂と、硬化剤としての酸無水物およびフェノール樹脂と、硬化促進剤としてのイミダゾールと、導電フィラーとを含んでなり、導電フィラーは、AgとAgよりも卑であってSnよりも貴である他の金属(たとえばCuなど)とからなるものであり、酸無水物とフェノール樹脂とは併用でエポキシ当量比を0.8当量とし、その内訳として95/5〜5/95である。
このような導電性接着剤30を採用することにより、(1)接続抵抗の初期値の増大、(2)高温高湿下における接続抵抗の上昇、(3)高温下における接続強度の低下といった問題点を解決することができる。
主剤としてのナフタレン骨格を持つエポキシ樹脂を用いれば、硬化された樹脂31の吸水率を下げ、高純度化することで接続抵抗の上昇を軽減でき、また、硬化剤として酸無水物、硬化促進剤としてイミダゾールを用いれば、もともと電子部品20の電極21の表面に存在する初期酸化膜を還元除去できるため、接続抵抗の初期値の増大を極力抑制することができる。
また、導電フィラーを、AgとAgよりも卑であってSnよりも貴である他の金属とからなるものとし、主剤としてナフタレン骨格を持つエポキシ樹脂、硬化剤として酸無水物およびフェノール樹脂、硬化促進剤としてイミダゾールをそれぞれ採用すれば、高温高湿下における接続抵抗の上昇の抑制がなされる。
さらに、主剤としてナフタレン骨格を持つエポキシ樹脂、硬化剤として酸無水物、硬化触媒としてイミダゾールを使用すれば、樹脂の高耐熱性、高Tg(Tg:ガラス転移点)を実現することができ、それにより高温下における接続強度の確保がなされる。
ここで、主剤として使用されるナフタレン骨格を持つエポキシ樹脂としては、作業性を考慮し液状のビスフェノール型エポキシ樹脂をはじめ、耐熱性を持たすためにビスフェノール樹脂中に固形のビフェニル型エポキシ樹脂および3官能フェノール型エポキシ樹脂を含む液状エポキシ樹脂や、ナフタレン骨格をもつ液状エポキシ樹脂などを採用することができる。
本例の導電性接着剤30では、特に耐湿性と耐熱性を考慮しナフタレン骨格をもつ液状エポキシ樹脂として、ジヒドロキシナフタレン・ジグリシジルエーテルを、主剤として採用している。
硬化剤として酸無水物を使用するのは、酸無水物は還元効果があることから、硬化物の高Tg化・低吸水率化・高純度物性を持たせるためである。ただし、酸無水物自身の吸湿による硬化性・特性劣化が起きないように、より低吸湿性の酸無水物を選択することが好ましい。
特に、本例では、好ましい酸無水物として、1−Isopropyl−4−methylbicyclo−[2.2.2]oct−5−ene−2,3−dicarboxylic anhydrideと、3,4−Dimethyl−6−(2−methyl−1−propenyl)−1,2,3,6−tetrahydrophthalic anhydrideとの混合物を採用している。以下、この混合物をID混合物ということにする。
また、硬化剤としては、導電性接着剤30の印刷性や硬化物の弾性を考慮し、酸無水物とフェノール樹脂との併用したものを採用する。フェノール樹脂としては、ノボラックフェノールが好ましく、そのノボラックフェノールとしては作業性も考慮し、より低粘度のアリルフェノールがより好ましい。本例では、このアリルフェノールを硬化剤として採用している。
そして、硬化剤である酸無水物とフェノール樹脂とは、併用でエポキシ当量比を0.8当量とし、その内訳として95/5〜5/9とすることが好ましく、特に酸無水物とフェノール樹脂との比は、50/50がより好ましい。
硬化触媒は、還元性とペーストポットライフと硬化性を考慮し、硬化性のやや遅い粉状のイミダゾールかマイクロカプセル化されたイミダゾールを採用し、その添加量は3〜12重量%とする。特に、本例では、好ましいものとして、ビスフェノールA型エポキシ樹脂に分散されたマイクロカプセル化イミダゾールを採用する。
また、限定するものではないが、カップリング剤としては、本例では、エポキシ基を含有するシランカップリング剤を採用し、添加量は0.5重量%とする。希釈剤としては、たとえば、非アルコール系の反応性希釈剤および溶剤を採用するが、特に本例では、環状脂肪族エポキシ樹脂を採用する。
また、導電性接着剤30において導電フィラーは、上述したように、AgとAgよりも卑であってSnよりも貴である他の金属(たとえばCuなど)とからなるものであるが、当該他の金属は、Ag−Sn間の電位差緩和の目的で含まれている。
また、導電性接着剤30において、この導電フィラーと樹脂成分との配合比率は、重量比として82/18〜90/10であり、特に本例では、好ましい比として88/12としている。
具体的に、導電フィラーとしては、Agと他の金属との合金からなる合金フィラーであるものや、Agからなる第1のフィラーと他の金属からなる第2のフィラーとの混合物であるものを採用することができる。ここで、上記各フィラーの形状は、特に限定しないが、たとえばフレーク状とすることができる。
本例では、導電フィラーは、Agと他の金属であるCuとの合金すなわちAgCu合金からなるフレーク状の合金フィラーである。ここで、AgとCuとの比率は、Ag/Cu=60/40〜95/5の範囲が望ましい。
また、導電フィラーである合金フィラーの表面には、他の金属よりも貴な金属からなる微粒子がコーティングされているものであってもよい。
なお、導電フィラーがAgと他の金属との合金フィラーである場合、その表面に上記微粒子がコーティングされたものになるが、導電フィラーを、上述のように第1のフィラーと第2のフィラーとから構成されたものにした場合には、第1のフィラーもしくは第2のフィラーの表面に、上記微粒子がコーティングされているものであってもよい。
この微粒子は、たとえば、その粒径が1〜500nmであるナノサイズのAg粒子を、合金フィラー表面にコーティングしたものにでき、導電経路を補助する目的で設けられるものである。そのため、微粒子はコーティングされたものでなくてもよく、導電フィラーの間に混合されていてもよい。そして、微粒子の比率は、導電フィラーの30%以下程度である。
たとえば、上記例のように、導電フィラーをAgとCuとの合金フィラーとした場合、その表面にAgからなる微粒子をコーティングする。より具体的には、導電フィラーは、Ag70Cu30合金のフレーク状フィラーであって、その表面にナノサイズのAgを15±5%コートしたものにできる。
そして、このような導電フィラーにおいては、たとえば、比表面積:0.5±0.3[m2/g]、Tap密度:3.5±1.5[g/m3]であり、粒径については、D50:5±2[um]、D90:10±3[um]のものにできる。
ここで、上述してきた好ましい導電性接着剤30の硬化条件について述べておく。ここで、導電性接着剤30は、ナノサイズまたはサブミクロンサイズのAg微粒子をコートした導電フィラー32を有するものとする。この場合、このAg微粒子は、120℃〜250℃程度の低温で融着機能を発揮することが可能である。
また、搭載する電子部品20の耐熱性はリフロー条件までしか保証されない。また、本例の導電性接着剤30における樹脂は150℃程度で硬化反応が促進することと、樹脂中のボイドの原因となる反応性希釈剤の揮発を行なうためには、100℃程度でプリヒートしておくことが有効である。
また、電子部品20の部品電極21がSnであるので、Snの融点(231℃)以上まで上げると、接続抵抗が劣化し、部品接続強度評価を行なうと破壊部位が接続界面となることもわかっている。
以上のことを考慮すると、本例の導電性接着剤30の硬化は、100℃/30分→150℃/60分、または、100℃/30分→200℃/1分→150℃/60分、または、100℃/30分→150℃/60分→200℃/1分、といった条件で行うことが望ましい。さらに、導電フィラーがAgCu合金であり、Cuの酸化を抑制するためには、硬化は窒素(N2)雰囲気で行うことが望ましい。
さらに、導電性接着剤30においては、導電性接着剤30中のClイオン濃度が10ppm以下であることが好ましい。このように導電性接着剤30中のClイオンが少なければ、硬化された樹脂の高純度化がなされ電気伝導度が軽減されてガルバニック腐食が起こりにくくなる。
また、導電性接着剤30においては、導電性接着剤30を硬化した後の硬化物において、85℃、85RH%の環境で364時間放置する耐湿試験を行った後の重量変化が2%以下であることが好ましい。
また、導電性接着剤30においては、導電性接着剤30を硬化した後の硬化物において、そのガラス転移温度が110〜160℃であることが好ましい。
[実装方法等]
次に、図1に示される本実施形態の実装構造を実現する実装方法について述べる。図2は、本実施形態の電子部品の実装方法を説明するための概略断面図である。
まず、図2(a)に示されるように、電子部品20として、その部品電極21の表層がSn系金属をメッキすることにより形成されたメッキ層21cからなるものを用意する。ここにおいて、本例では、メッキ層21cの下地金属メッキ層21aを、Niメッキにより形成されたNiメッキ層21aとし、メッキ層21cはSnメッキからなるSnメッキ層である。
次に、用意された電子部品20の表層のメッキ層21cを、加熱処理することにより改質する。この改質によって、メッキ層21c中のSn系金属が再結晶化されたり、下地金属メッキ層21a中の金属がメッキ層21c中に拡散することにより合金化され、図2(b)に示されるように、上記表層メッキ層21bが形成される。
ここで、この改質のための加熱処理における加熱温度は、当該加熱処理以降の実装工程における加熱温度以上であって且つメッキ層21cのメッキ材質すなわちSn系金属の融点以下の範囲とすることが好ましい。さらには、当該加熱処理における加熱温度は、加熱による電子部品20の劣化を防止するために、電子部品20の耐熱温度以下であることが好ましい。
具体的に、加熱処理以降の実装工程における加熱温度とは、導電性接着剤30の硬化温度である。たとえば、導電性接着剤30の硬化温度は150℃であり、上記加熱温度は175℃程度である。
しかる後、基板電極11と部品電極21との導電性接着剤30を介した接続を行う。まず、導電性接着剤30を、マスク印刷またはディスペンスにより基板10の基板電極11上に供給する。次に、基板電極11と部品電極21とを位置あわせした状態で基板10の上に電子部品20を搭載する。
次に、100℃〜200℃程度の硬化温度にて導電性接着剤30を加熱し、硬化させる。それにより、電子部品20と基板10との接続が完了し、上記図1に示される実装構造ができあがる。
[効果等]
ところで、本実施形態によれば、基板10上に電子部品20を搭載し、基板の電極11と電子部品の電極21とを導電性接着剤30を介して接続してなる電子部品の実装構造において、電子部品の電極21の表層は、Sn系金属をメッキしてなるものであって当該メッキされたSn系金属が熱処理により改質された表層メッキ層21bからなることを特徴とする実装構造100が提供される。
本実施形態では、部品電極21の表層を、Sn系金属をメッキしてなるSn系の卑金属電極であって当該メッキされたSn系金属が熱処理により改質された表層メッキ層21bにより構成しており、具体的には、上述したように、メッキされたSn系金属が再結晶化されたものか、もしくは、下地である下地金属メッキ層21a中の金属が表層メッキ層21b中に拡散することにより合金化されたものにできる。
そして、本発明者の検討によれば、本実施形態の電子部品20のSn系の卑金属電極21は、従来のSn系の卑金属電極に比べて、高温環境下および冷熱サイクル環境下でも接続抵抗や接続強度を好適なレベルに確保できることが実験的にわかった。この検討結果について、図3〜図10を参照して具体的に示す。
この検討においては、電子部品として市販のSn系卑金属電極を持つ積層セラミックコンデンサを用いた。このコンデンサは、上記図2(a)に示されるような電子部品20であり、すなわち部品電極21が下地のNiメッキ層21a、その上に形成された電極21の表層としてのSnメッキ層21cからなるものである。
そして、このコンデンサを電子部品20として用い、比較例として従来の実装構造、および本実施形態の実装構造を形成した。ここで、回路基板10としてはセラミック基板を用いた。
また、導電性接着剤30、好ましい導電性接着剤として上記例に示されているものを用いた。
すなわち、導電性接着剤は、主剤としてジヒドロキシナフタレン・ジグリシジルエーテル、硬化剤として酸無水物である上記ID混合物とアリルフェノールとのエポキシ当量比が50/50であるもの、硬化触媒としてビスフェノールA型エポキシ樹脂に分散されたマイクロカプセル化イミダゾール、カップリング剤としてエポキシ基を含有するシランカップリング剤、希釈剤として環状脂肪族エポキシ樹脂、導電フィラーとしてAgとCuとが72/28の比率であるAg−Cu合金、そして、導電フィラーと樹脂成分との配合比率を重量比として88/12としたものを用いた。なお、この導電性接着剤の硬化条件は、100℃/30分→150℃/60分とした。
まず、比較例については、回路基板10の基板電極11に、導電性接着剤30をスクリーンマスク印刷により供給し、その上から、電子部品20としての上記積層セラミックチップコンデンサを搭載し、導電性接着剤30を150℃、60分で加熱硬化した。この場合は、導電性接着剤30とコンデンサ電極21の表層のSnとが接着している。
これに対して、本実施形態の実装構造の場合は、電子部品20としての上記コンデンサを導電性接着剤30を介して実装する前に、予め加熱処理し、Snメッキ層21cを改質し、本実施形態の表層メッキ層21bとした。ここでは、加熱処理は175℃、100hにて行った。
その後、コンデンサを回路基板10に搭載し、導電性接着剤30を150℃、60分で加熱硬化した。この場合は、Snメッキが再結晶化あるいは下地のNiがSnメッキに拡散した状態の表層メッキ層21bと導電性接着剤30とが接着している。
図3〜図10は、これら加熱処理をしない比較例と加熱処理を行った本実施形態とについて、接続信頼性を評価したものである。ここで、評価特性としては接続抵抗と接続強度とを調査した。
接続抵抗とは、部品電極21と基板電極11間に電流を10mA流したときの抵抗値であり、また、接続強度とは電子部品20を回路基板10から垂直に引っ張り上げたときに発生する最大強度である。
また、信頼性試験項目として、冷熱サイクル試験と高温放置試験とを行った。冷熱サイクル試験は、−40℃と150℃とをそれぞれ各30分繰り返すサイクル試験とし、高温放置試験は、150℃の温度での放置試験とした。
図3は比較例について冷熱サイクル試験による接続抵抗の変化を示す図、図4は比較例について高温放置試験による接続抵抗の変化を示す図、図5は本実施形態について冷熱サイクル試験による接続抵抗の変化を示す図、図6は本実施形態について高温放置試験による接続抵抗の変化を示す図である。
また、図7は比較例について冷熱サイクル試験による接続強度の変化を示す図、図8は比較例について高温放置試験による接続強度の変化を示す図、図9は本実施形態について冷熱サイクル試験による接続強度の変化を示す図、図10は本実施形態について高温放置試験による接続強度の変化を示す図である。
まず、接続抵抗については、図3〜図6に示されるように、初期および高温放置試験における比較例と本実施形態との差はなく、どちらも良好な接続抵抗値であった。
ところが、冷熱サイクル試験を行うと、図3に示されるように、比較例では接続抵抗が顕著に上昇してしまうのに対して、図5に示されるように、本実施形態では接続抵抗の上昇はなく安定した特性を得ることができた。
これは、本実施形態の部品電極21では、導電性接着剤30との界面で発生する冷熱サイクルによる脆性破壊および粒界割れを抑制することができ、導電性接着剤30中の導電フィラーと電極21との接触を初期と変わらず維持できているためと考えられる。
ただし、本実施形態において、部品電極21を加熱処理して改質する際に加熱しすぎると、電極表面における過剰な酸化膜の生成、および、下地のNiの電極最表面への露出が発生するため、初期および耐久試験における接続抵抗が上昇してしまうという不具合が懸念される。
次に、接続強度については、図7〜図10に示されるように、初期において本実施形態は比較例と比較して高い強度を示した。これは、加熱処理を行うことによって電極表面が適度に酸化し、樹脂との接着機構において、非常に強固な水素結合部が増加したためと推定できる。
さらに、冷熱サイクル試験および高温放置試験を行うと、比較例では、接続強度が大きく劣化するのに対して、本実施形態では、顕著な強度劣化は発生しなかった。これは、本実施形態では、導電性接着剤30との界面における部品電極21の表面の形態変化を抑制することができるため、耐久試験を実施しても初期と変わらない接着面積を維持できるためと考えられる。
このように、本実施形態によれば、電子部品20の電極21と基板10の電極11とを導電性接着剤30を介して接続してなる電子部品の実装構造100において、電子部品20の電極21に汎用のSn系卑金属電極を用いた場合でも、高温環境下および冷熱サイクル環境下で高い接続信頼性を確保することができる。
また、本実施形態の電子部品の実装構造100においては、電子部品20の電極21において、表層メッキ層21bの下地は、Niメッキにより形成されたNiメッキ層21aであることも特徴のひとつである。
また、本実施形態によれば、基板10上に電子部品20を搭載し、基板電極11と部品電極21とを導電性接着剤30を介して接続してなる電子部品の実装方法において、電子部品20として、その電極21の表層がSn系金属をメッキすることにより形成されたメッキ層21cからなるものを用意し、メッキ層21cを、加熱処理することにより改質し、続いて、基板電極11と部品電極21との導電性接着剤30を介した接続を行うことを特徴とする実装方法が提供される。
それによれば、用意された電子部品20において加熱処理により改質されたメッキ層21cが、本実施形態の実装構造における表層メッキ層21bとなる。このように、本実施形態によれば、本実施形態の電子部品の実装構造100を適切に実現しうる実装方法を提供することができる。
ここで、本実施形態の電子部品の実装方法においては、前記加熱処理における加熱温度は、前記加熱処理以降の実装工程における加熱温度以上であって且つメッキ層21cのメッキ材質の融点以下の範囲とすることも特徴のひとつである。
それによれば、加熱処理によって改質されたメッキ層21c、すなわち、加熱処理によって形成された表層メッキ層21bが、それ以降の実装工程においてさらに加熱されることによって変質するのを防止することができ、また、溶融することを防止することができる。
さらに、本実施形態の電子部品の実装方法においては、前記加熱処理以降の実装工程における加熱温度とは導電性接着剤30の硬化温度であることも特徴のひとつである。
以上のように本実施形態は、従来の導電性接着剤の大きな課題であった、汎用的であり低コストなSn系卑金属電極を有する電子部品との接続信頼性の確保において、電子部品を加熱処置してSnメッキを予め改質しておくだけなので、多くの工数・コストを必要としないで達成することができるものである。
[Ni−Sn合金層の検討]
上述したように、表層メッキ層21bは、メッキされたSn系金属が熱処理により改質されたものであるが、下地金属メッキ層21a中の金属(本例ではNi)が表層メッキ層21b中に拡散することにより合金化されたもの(本例ではNi−Sn合金)である場合には、表層メッキ層21bのうち下地金属メッキ層21a中のの金属が表層メッキ層21b中に拡散することにより合金化された部位を除く部位の平均膜厚を、1.5μm以下とすることが好ましい。
図11は、この合金化の場合における合金層21dの形成の様子を説明するための概略断面図である。上記製造方法にて述べたように、図11(a)に示される表層のメッキ層21cを、加熱処理にて改質することに。
それによって、下地金属メッキ層21a中の金属がメッキ層21c中に拡散することにより合金化されることになる。そして、図11(b)に示されるように、メッキ層21cの下地金属メッキ層21a側の一部が、Ni−Sn合金化された合金層21dとなり、この合金層21dと残りのメッキ層21cとを合わせた部位が、表層メッキ層21bとして形成される。
このとき、図11(b)において、表層メッキ層21bのうち下地の金属が表層メッキ層21b中に拡散することにより合金化された部位は、合金層21dであり、表層メッキ層21bのうちこの合金層21dを除く部位は、メッキ層21cである。
そして、この図11(b)においては、メッキ層21cの平均膜厚は1.5μm以下であることが好ましい。1.5μmよりも厚いと、高温環境下、冷熱環境下における表層メッキ層21bの耐久性が劣るが、1.5μm以下ならば、この耐久性を確保することができる。
また、合金層21dの平均膜厚は、0.5μm以上であることが好ましい。上記した加熱処理による改質を行うことによって、合金層21dの平均膜厚を0.5μm以上とすれば、高温環境下および冷熱サイクル環境下で高い接続信頼性を適切に確保することができる。
ここで、図11(b)に示される表層メッキ層21bの状態、すなわち表層メッキ層21bのうちこの合金層21dを除く部位であるメッキ層21cの平均膜厚を1.5μm以下とし、また、合金層21dの平均膜厚を0.5μm以上にすることは、たとえば、次のようにして実現できる。
1つ目の方法は、図11(a)におけるメッキ層21cの平均膜厚を、従来の通常のレベルの4μm程度とした場合である。
この場合、加熱処理としては、例えば175℃、100時間程度の条件で行えば、下地金属メッキ層21aのNiを、メッキ層21cのSnに平均で約2.5μm以上拡散させることができる。それにより、図11(b)における合金化されていない部位であるメッキ層21cの平均膜厚を1.5μm以下にできる。
また、2つ目の方法として、より簡便な場合を示す。この場合、図11(a)におけるメッキ層21cの平均膜厚を、より薄い0.5〜3.5μmとし、かつ、下地のNiの露出がないように均一な膜厚でSnメッキを行う。このようにすれば、上記1つ目の方法よりも低温度、短時間の加熱処理によって、上記した表層メッキ層21bの状態にすることができる。
ここで、図12は、図11(a)におけるメッキ層21cの平均膜厚を1.75μmとした場合と、0.75μmとした場合について、150℃の温度で加熱処理したときの処理時間に対する導電性接合部材接続抵抗を調査した結果を示す図である。
図12に示されるように、メッキ層21cの平均膜厚を1.75μmとした場合、150℃、5〜50時間の加熱でよい。それ以上、たとえば100時間加熱すると、下地のNiの拡散が進みすぎて最表面まで露出し、接続抵抗異常となる。
また、メッキ層21cの平均膜厚を0.75μmとした場合には、10時間以上の加熱にて、同様の接続抵抗異常を発生しており、10時間未満に加熱処理時間を短くする必要がある。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、電子部品としてチップコンデンサを用いた例を図示してあるが、電子部品としてはコンデンサや抵抗、半導体素子等の表面実装部品等を採用することができる。
また、上記実施形態では、回路基板10上に電子部品20を搭載し、回路基板10の電極11と電子部品20の電極21とを導電性接着剤30を介して接続しているが、このように実装を行った後、さらにパッケージ工程を行ってもよい。
たとえば、図示しないが、図1に示される実装構造100において、さらに基板(部品実装基板)にAlからなる放熱板を貼り付け、さらにこの放熱板とケースを接着し、その後シリコーンゲルで封止した構造としてもよい。ただし、パッケージ形態は、上記のものに限定されるものではなく、シリコーンゲルはあってもなくてもよいし、他の防湿コート材料に置き換えてもよい。
また、たとえば、上記図1において、電子部品20の回路基板10への接続部またはその周辺部をアンダーフィル樹脂によって補強するようにしてもよい。また、モールド樹脂による封止構造を採用してもよい。
本発明の実施形態に係る電子部品の実装構造の概略断面図である。 実施形態の電子部品の実装方法を説明するための概略断面図である。 比較例について冷熱サイクル試験による接続抵抗の変化を示す図である。 比較例について高温放置試験による接続抵抗の変化を示す図である。 実施形態について冷熱サイクル試験による接続抵抗の変化を示す図である。 実施形態について高温放置試験による接続抵抗の変化を示す図である。 比較例について冷熱サイクル試験による接続強度の変化を示す図である。 比較例について高温放置試験による接続強度の変化を示す図である。 実施形態について冷熱サイクル試験による接続強度の変化を示す図である。 実施形態について高温放置試験による接続強度の変化を示す図である。 合金化の場合における合金層21dの形成の様子を説明するための概略断面図である。 メッキ層の平均膜厚と加熱処理時間に対する導電性接合部材接続抵抗を調査した結果を示す図である。
符号の説明
10…基板としての回路基板、11…回路基板の電極、20…電子部品、
21…電子部品の電極、21a…下地金属メッキ層、21b…表層メッキ層、
30…導電性接着剤。

Claims (6)

  1. 基板(10)上に電子部品(20)を搭載し、前記基板の電極(11)と前記電子部品の電極(21)とを導電性接着剤(30)を介して接続してなる電子装置の製造方法において、
    前記電子部品(20)として、その電極(21)の表層がSn系金属をメッキすることにより形成されたメッキ層(21c)からなるものを用意し、
    前記メッキ層(21c)を、加熱処理することにより改質して改質メッキ層(21b)とする改質工程と、
    前記改質工程の後に、前記電子部品の電極(21)の表層に形成された前記改質メッキ層(21b)と前記基板の電極(11)とを前記導電性接着剤(30)を介して接続する接続工程とを有し、
    前記改質工程の加熱処理における加熱温度は、前記接続工程における加熱温度以上であって且つ前記メッキ層(21c)のメッキ材質の融点以下の範囲とし、前記接続工程における加熱温度は、前記導電性接着剤(30)の硬化温度であることを特徴とする電子装置の製造方法。
  2. 前記改質メッキ層(21b)は、前記メッキされたSn系金属が再結晶化されたものであることを特徴とする請求項1に記載の電子装置の製造方法。
  3. 前記改質メッキ層(21b)は、前記改質メッキ層(21b)の下地の金属が前記改質メッキ層(21b)中に拡散することにより合金化されたものであることを特徴とする請求項1に記載の電子装置の製造方法。
  4. 前記改質メッキ層(21b)のうち前記下地の金属が前記改質メッキ層(21b)中に拡散することにより合金化された部位を除く部位の平均膜厚が、1.5μm以下であることを特徴とする請求項3に記載の電子装置の製造方法。
  5. 前記改質メッキ層(21b)のうち前記下地の金属が前記改質メッキ層(21b)中に拡散することにより合金化された部位の平均膜厚が、0.5μm以上であることを特徴とする請求項3または4に記載の電子装置の製造方法。
  6. 前記電子部品(20)の電極(21)において、前記改質メッキ層(21b)の下地が、Niメッキにより形成されたNiメッキ層(21a)であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の電子装置の製造方法。
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