JP2000290617A - 導電性接着剤およびその使用法 - Google Patents

導電性接着剤およびその使用法

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JP2000290617A
JP2000290617A JP11101480A JP10148099A JP2000290617A JP 2000290617 A JP2000290617 A JP 2000290617A JP 11101480 A JP11101480 A JP 11101480A JP 10148099 A JP10148099 A JP 10148099A JP 2000290617 A JP2000290617 A JP 2000290617A
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copper
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Mariko Mori
真理子 森
Atsushi Seo
篤 瀬尾
Hiroyuki Hanabatake
博之 花畑
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い剪断強度と高い導電性を有し、しかも周
囲環境による特性の変動が小さい銅系の導電性接着剤を
提供する 【解決手段】 銅を含有する金属フィラ−と、エポキシ
化合物と、ノボラック型フェノ−ル樹脂と、低分子多価
フェノ−ルと、硬化剤とを必須成分とし、且つ必須成分
中のフェノール性水酸基当量のエポキシ当量に対する比
が1〜2であることを特徴とする導電性接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICやLSI、そ
の他の半導体素子および各種電気電子部品の組立あるい
は、基板への接着に用いる導電性接着剤およびこれを用
いた構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ICやLSI、その他の半導体素
子および各種電気電子部品の組立あるいは基板への接着
には、導電材料としての銅、アルミニウム、金、銀、ニ
ッケル、Sn−Pb共晶はんだ(以下はんだと称す
る)、モリブデン、パラジウム合金等の金属が用いられ
ている。
【0003】中でも優れた導電性や高い信頼性の点から
はんだが広く使用されてきた。中でもはんだを用いた接
続技術はフリップチップ接続、BGA、ソルダーボール
接続、印刷回路板(PCB)へのICパッケージなど多
くの分野で用いられている。また、表面実装材料として
のチップ抵抗やセラミックコンデンサーも接続部位がは
んだであるものが主流である。
【0004】しかしながら、近年の軽薄短小化に伴い半
導体素子等や電気電子部品は小型化、高性能化が進み、
接続端子の幅および間隔を狭めた微細ピッチの多数接続
端子が必要となってきているが、はんだを用いた場合、
接続端子の微細ピッチが進むとはんだ付け時にブリッジ
現象を起こす危険性を有し、微細ピッチへの対応には限
界がある。更に、はんだはリフロー温度が高いために接
合できる部材に制約があることも問題である。また、は
んだは鉛を含有しているという点で環境保護の観点から
も問題とされている。
【0005】そこで、はんだに代わる接続材料として導
電性接着剤が注目されている。現在、導電性接着剤には
高い剪断強度と導電性を有すること、これらの特性が環
境試験において変動が小さいことが求められている。具
体的には、被着体の部材によって異なるが、3.2mm
×1.6mm積層セラミックコンデンサーで剪断強度が
3kgf以上、接続抵抗100mΩ以下、さらにヒート
サイクル試験におけるこれらの変動率が30%以内程度
が必要である。ここで、本発明においては導電性を接続
抵抗の値によって評価している。即ち、低い接続抵抗は
高い導電性を有することを意味する。
【0006】導電性接着剤としては通常銀フィラーにエ
ポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を配合したものが用いら
れる。しかしながら銀を用いた導電性接着剤はコストが
高い点、マイグレーションを起こしやすい点から使用に
制限があり、より安価でマイグレーションを起こさない
安定な銅系粉末を用いた導電性接着剤による代替が望ま
れている。しかしながら銅系導電性接着剤は、銅粉末
が、貯蔵中あるいは硬化時に酸化して高い導電性を維持
し得ないという問題がある。
【0007】酸化防止対策として各種添加剤の添加、あ
るいはバインダーとしてレゾール樹脂を用いるなどの工
夫がなされているが、剪断強度が弱かったりあるいは剪
断強度の安定性が劣るという問題が解決されていない。
レゾール樹脂を用いた例では特公平7−109930号
公報等が開示されているが剪断強度が低いために塗料用
途でしか使用できていない。また特開平8−30231
2号公報ではレゾール樹脂を用いた接着剤を開示してい
るがこの場合も高い剪断強度が得られていない。
【0008】すなわち銅系の導電性接着剤では高い剪断
強度と高い導電性を有し、しかも長期安定性、熱安定性
に優れたものは開発されていないのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目標は高い剪
断強度と高い導電性を有し、しかも周囲環境による特性
の変動が小さい銅系の導電性接着剤を開発することであ
り、本接着剤に対する被着体に錫を含まない金属部材を
用いた場合に、特に電気電子材料として優れた特性を示
す構造体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、導電性接着剤
として銅を含有する金属フィラーと、エポキシ化合物
と、ノボラック型フェノール樹脂と、低分子多価フェノ
ール化合物と、硬化剤とを必須成分とし、且つ、必須成
分中のフェノール性水酸基当量のエポキシ当量に対する
比を1〜2とすることにより高い剪断強度と導電性を有
し、しかも環境試験による特性の変動が小さく信頼性が
高いことを見いだし、本発明に至った。
【0011】またこの導電性接着剤を用いて銀パラジウ
ム、銅、金、銀等、錫を含まない金属を被着体として接
着を行ったところ、より高い剪断強度と導電性を示し、
しかも環境試験耐性も特に優れていることを見いだし
た。すなわち、本発明は、 1、金属フィラー、エポキシ化合物、ノボラック型フェ
ノール樹脂、低分子多価フェノール、硬化剤からなる導
電性接着剤で、金属フィラーが少なくとも銅を50重量
%以上100重量%以下含有する金属粉であり、かつ、
該導電性接着剤中のフェノール性水酸基当量のエポキシ
当量に対する比が1〜2であることを特徴とする導電性
接着剤。 2、低分子多価フェノールがヒドロキノンであることを
特徴とする1記載の導電性接着剤。 3、1または2記載の導電性接着剤と被着体とからなる
構造体において、該被着体の接着部の少なくとも一部に
錫を有しない金属を有することを特徴とする構造体。 4、該被着体の接着部の少なくとも一部に存在する金属
が銀パラジウム合金、銅、銀、金の内から選ばれた一つ
以上の金属からなる3に記載の構造体に関する。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。なお、本
発明において有機バインダーとは導電性接着剤から金属
フィラーを除いた成分を言う。本発明に用いられる金属
フィラーは、銅の含有量が少なくとも50重量%以上1
00重量%以下であることを特徴とする。銅の含有量が
50重量%未満であると銅以外の金属によるマイグレー
ションが生じやすくなる。また金属種によっては導電性
が著しく損なわれる。一方、銅の含有量は50重量%以
上であれば100重量%でも構わない。銅の酸化は有機
バインダーにより抑制されているからである。
【0013】金属フィラーの形状については球状、フレ
−ク状、樹枝状、鱗片状のものが単独あるいは2種以上
の混合系で用いられる。接着強度を高めるには中でもフ
レーク状、樹枝状の形状が好ましい。また金属フィラー
は粗粉と細粉を混合して用いることもできる。また、銅
含有量100重量%の金属フィラーには市販品をそのま
ま使用することが可能であり、例えば福田金属箔工業
(株)製のFCC−SP−99が挙げられる。
【0014】本発明の金属フィラーの合成方法として
は、公知の方法を用いることができる。例えばガスアト
マイズ法、水アトマイズ法、遠心アトマイズ法、ロール
アトマイズ法、ボールミル法、ジェット法、コールドス
トリーム法、還元法、電解法、カルボニル法、真空蒸発
法、ガス中蒸発法、等がある。また、各種コート法、メ
ッキ法により多層構造にすることも可能である。中でも
窒素、アルゴン、水素、ヘリウム等を用いる不活性ガス
アトマイズ法による合成は、冷却時に金属の融点差に基
づく傾斜合金構造ができ、メッキ粉末に比べ金属間剥が
れが無く、かつ、耐マイグレーション、耐酸化性の優れ
た合成方法である。
【0015】特開平4−268381号公報にはアルゴ
ンガスによる不活性ガスアトマイズ法で銀と銅を用いた
金属フィラーの製造方法が開示されている。金属フィラ
−の有機バインダーに対する重量比は、該導電性接着剤
の用途に応じて適切な範囲で選択することができる。重
量比は40%〜95%であることが好ましい。40%未
満では充分な導電性を得ることが難しい。95%を越え
ると粘性が高くなり作業性が劣る。より好ましくは50
%〜95%である。
【0016】本発明におけるエポキシ化合物とはオキシ
ラン環を有する化合物の総称であり、通常エポキシ樹脂
と低分子エポキシ化合物を単独あるいは混合して用い
る。本発明において有機バインダ−中のエポキシ化合物
の重量比は10%〜80%が好ましい。10%未満では
粘度が高くなって、作業性が悪くなる上に、十分な強度
を得ることが難しくなる。80%を越えると十分な導電
性が発現しない。さらに好ましくは20〜70%であ
る。なおエポキシ樹脂を単独で用いる場合には30〜7
0%が好ましく、40%〜65%がより好ましい。ま
た、エポキシ樹脂と低分子エポキシ化合物を混合して用
いる場合は、エポキシ樹脂と低分子エポキシ化合物の配
合比は任意の比で用いることができるが、より好ましく
は100:0〜30:70であり、さらに好ましくは9
0:10〜50:50である。
【0017】本発明に用いられるエポキシ樹脂として
は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、(クレ
ゾール)ノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフ
ェノール型、レゾルシン型エポキシ樹脂、テトラヒドロ
キシフェニルエタン型エポキシ樹脂、ポリアルコールポ
リグリコール型エポキシ樹脂、グリセリントリエーテル
型エポキシ樹脂、ポリオレフィン型エポキシ樹脂、エポ
キシ化大豆油、シクロペンタジエンオキシド、ビニルシ
クロヘキセンオキシドなどが挙げられる。また公知のゴ
ム変性エポキシ樹脂を用いることもできる。
【0018】これらは単独で用いても良いし2種以上を
混合して用いても良い。十分な接合強度を与えるために
は、ビスフェノールA型エポキシとナフタレン型エポキ
シ樹脂が好ましい。特にビスフェノールA型エポキシ樹
脂が好ましい。本発明における低分子エポキシ化合物と
は、通常の希釈剤として用いられるものであり、例えば
フェノキシアルキルモノグリシジルエ−テル、プロピレ
ングリコ−ルジグリシジルエ−テル、ポリプロピレング
リコ−ルジグリシジルエ−テル、ヘキサンジオ−ルジグ
リシジルエ−テル、ネオペンチルグリコ−ルジグリシジ
ルエ−テル、グリセリンジグリシジルエ−テル、N、N
−ジグリシジルアニリン、N、N−ジグリシジルトルイ
ジン、トリメチロ−ルプロパントリグリシジルエ−テ
ル、グリセリントリグリシジルエ−テルおよび液状の各
種ポリシロキサンジグリシジルエ−テルが挙げられる。
これらは単独で用いても良いし、2種以上を混合して用
いても良い。希釈剤として低沸の有機溶剤ではなく、こ
のような低分子エポキシ化合物を用いることで、硬化時
にボイドの発生がなく安定な硬化物を得ることができ
る。硬化時間を短縮できる利点もある。
【0019】本発明における低分子エポキシ化合物の2
5℃における粘度は1cP以上200cP以下のものが
好ましく、より好ましくは1cP以上100cP以下で
ある。25℃における粘度が200cP以下の液状エポ
キシ化合物であれば、少量を加えただけで適度な粘度の
導電性接着剤を得ることができて好ましい。このような
化合物の例としては、上記化合物中でネオペンチルグリ
コ−ルジグリシジルエ−テル、トリメチロ−ルプロパン
トリグリシジルエ−テルが特に好ましい。
【0020】本発明のノボラック型フェノ−ル樹脂はフ
ェノ−ルとホルマリンから合成されるものである。レゾ
−ル型フェノ−ル樹脂は硬化時に揮発成分を発生するこ
とから接着物中にボイドが発生し、信頼性に悪影響を与
え好ましくない。有機バインダ−中のノボラック型フェ
ノ−ル樹脂の重量比は2%〜40%が好ましい。2%未
満では十分な導電性が発現しない。40%を越えると粘
度が高くなって、作業性が悪くなる上に、十分な強度を
得ることが難しくなる。さらに好ましくは5〜30%で
ある。
【0021】本発明の低分子多価フェノ−ル化合物とし
ては、ヒドロキノン、カテコ−ル、レゾルシン、メチル
ヒドロキノン、ビニルヒドロキノン、タ−シャルブチル
ヒドロキノン、クロルヒドロキノン、フェニルヒドロキ
ノン、1、2、4−ベンゼントリオ−ル、ピロガロ−
ル、フロログリシンなどが単独あるいは2種以上を混合
して用いられる。高強度、高導電性の導電性接着剤を得
る為には、特にヒドロキノンが好ましい。有機バインダ
−中の低分子多価フェノ−ルの重量比は5%〜50%が
好ましい。5%未満では高い導電性が得られない。50
%を越えると接着性が低下したり、導電性が低下したり
ペ−ストの吸水性が高くなる。さらに好ましくは10%
〜40%である。
【0022】本発明における導電性接着剤中のフェノー
ル性水酸基当量のエポキシ当量に対する比は1〜2であ
る場合に高い導電性、高い剪断強度を同時に発現し、さ
らにこれらの特性を安定に維持する。より好ましくは
1.2〜1.8である。図1は2mm×2mm×1mm
の銅チップを用いた場合の導電性接着剤中のエポキシ当
量に対するフェノール性水酸基当量との比と抵抗値と剪
断強度の関係を示したものである。この図から明らかな
ようにフェノール性水酸基当量のエポキシ当量に対する
比が1以下では高い導電性およびその安定性が得られな
い。2を越えると高い剪断強度が得られない。また、当
量比が1以下では安定性は著しく低下し、2を越えると
粘度が高くなって作業性が悪くなる。
【0023】本発明の導電性接着剤には、実用的な温度
と時間で硬化させる為には硬化剤が必要である。硬化剤
としては、脂肪族ポリアミン系としてトリエチレンテト
ラミンなどがあり、芳香族アミン系としてはm−キシレ
ンジアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェ
ニルスルフォンなどがあり、第三級アミン系としてはベ
ンジルジメチルアミン、ジメチルアミノメチルフェノ−
ルなどがあり、酸無水物系としては無水フタル酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸などがあり、三フッ化ホウ素アミ
ンコンプレックス系としては三フッ化ホウ素−ピペリジ
ンコンプレックスなどがある。あるいはビスフェノ−ル
Aなどのビスフェノ−ル化合物でもよい。またジシアン
ジアミド、2−エチル−4−メチルイミダゾ−ル、トリ
ス(メチルアミノ)シランなども硬化剤として有用であ
る。
【0024】これら硬化剤は単独で用いても良いし、2
種以上を組み合わせても良い。硬化剤の添加量は硬化剤
の種類により異なる。例えば、酸無水物のようにグリシ
ジル基と反応する場合は、エポキシ当量から最適添加量
が決められる。また、触媒的に反応する場合は、有機バ
インダーに対する重量比で1〜30%が一般的である。
これらの硬化剤の室温での反応性が高い場合は、使用直
前に硬化剤を含む液を導電性接着剤に混合したり、硬化
剤をゼラチンなどのカプセルに封入したマイクロカプセ
ルにするなどができる。
【0025】本発明に用いる導電性接着剤には公知の硬
化促進剤、難燃剤、レベリング剤、チクソ性付与剤、沈
降防止剤、シランカップリング剤、チタンカップリング
剤、アルミニウムカップリング剤、顔料、消泡剤、粘着
性付与剤など各種の添加剤も添加して諸物性を改良する
ことができる。本発明の導電性接着剤は上記の各種成分
をボ−ルミル、ロ−ルミル、プラネタリ−ミキサ−等の
各種混練機を用いて常法により、例えば10〜60分間
混練することにより得られる。
【0026】固体のノボラック型フェノ−ル樹脂を液体
のエポキシ化合物と混合する際には予め適温で加熱して
混合することも有効である。本発明の導電性接着剤を用
いて被着体を固着接合する方法は、被着体として用いる
配線基板および電子部品の形状などの条件により最適な
方法を選ぶことができる。例えば、表面実装用の電子部
品を固着接合する場合は、配線基板の電子部品接着部に
対応する部分(以下パッドと称する)にあらかじめスク
リ−ン印刷法やディスペンサ−法などによりペースト状
の導電性接着剤を塗布する。塗布したペ−ストの上から
電子部品の接着部を押し付けるようにしてパッド上に粘
着させ、必要に応じて低温で予備加熱を行なった後に加
熱硬化させることにより実装配線基板を得ることができ
る。ここで、電子部品の接着部は電極としての役割も果
たすことが可能となる。また、低温から徐々に昇温させ
て硬化する方法も有効である。
【0027】予備加熱の温度は40℃から90℃の範囲
が一般的である。硬化温度は用いるエポキシ化合物、ノ
ボラック型フェノール樹脂の反応温度から最適条件を設
定できるが130℃から220℃が一般的である。予備
加熱時間は用いる温度により異なるが2時間以内が一般
的である。また、電子部品の接着部にあらかじめスクリ
ーン印刷またはディップ法などによりペースト状の導電
性接着剤を塗布し、必要に応じて予備加熱したものを上
記の同様の手順でパッド上にあらかじめ塗布されたペー
スト状の導電性接着剤に粘着させて固着接続してもよ
く、接着強度がさらに良好で好ましい。
【0028】上記予備加熱は、ボイドの発生を抑制する
のに有効な手段である。また、予備加熱後、さらに100
℃前後で硬化を進めることにより、仮接着ができる。こ
の状態で導通などのチェックを行い、もし不良が発見さ
れた場合は、部品を剥離して再度接着し直すことが可能
である。さらに硬化後に接続不良が発見された場合にも
剥離して接続し直すことが可能である。
【0029】配線基板の導体は銅箔をパタ−ニングして
形成した配線回路でも良いし、銀粉や銅粉および本発明
の導電性接着剤で形成された配線回路でもよい。電子部
品の接着部には少なくともその一部に銅、アルミニウ
ム、銀、パラジウム、銀−パラジウム、金、白金、ニッ
ケル、IOガラスなど錫を含まない金属部材を用いるこ
とで優れた接着性と導電性が安定に得られる。特に好ま
しくは、銀−パラジウム、金、銀、銅電極からなる金属
部材であることが好ましい。本発明の導電性接着剤は導
電性ペ−ストとしてビア形成、スル−ホ−ル穴埋め、抵
抗体端子電極、コンデンサ−電極などにも用いることが
できる。導電塗料としての使用も可能である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下の実施例と比較例によって本
発明を具体的に説明する。評価法は下記の方法で行っ
た。実施例1から6および比較例1から3についての剪
断強度、接続抵抗は以下のように行った。
【0031】剪断強度は、銅箔で回路形成されたガラス
エポキシ配線基板上に導電性接着剤を厚さ40〜70ミ
クロンに保って塗布し、銀−パラジウム積層セラミック
コンデンサチップ(株式会社村田製作所製、チップサイ
ズ3.2mm×1.6mm)あるいは、はんだめっき積
層セラミックコンデンサーチップ(株式会社村田製作所
製、チップサイズ3.2mm×1.6mm)を搭載して
所定温度で硬化させ、作成した硬化物にプッシュプルゲ
−ジの先端を押し込みチップ脱落時の強度を読み取るこ
とで測定した。
【0032】接続抵抗は上記サンプルの銀パラジウム積
層セラミックコンデンサチップと配線基板の銅箔回路部
に測定用端子を付けて4極端子法で測定した。実施例7
と8および比較例4と5についての剪断強度、接続抵抗
は以下のように測定した。剪断強度は、銅板上に導電性
接着剤を厚さ70〜100ミクロンに保って、幅2mm長さ2
mmに塗布し、銅チップ(2mm×2mm×1mm)を5
つ乗せて所定温度で硬化させ、作成した硬化物にプッシ
ュプルゲージの先端を押し込みチップ脱落時の強度を読
みとることで測定した。接続抵抗は上記サンプルの銅チ
ップと銅板に測定用端子を付けて4極端子法で測定し
た。
【0033】また全ての実施例、比較例において、剪断
強度と接続抵抗の安定性は冷熱衝撃試験機(タバイエス
ペック株式会社製TSV−40st)を用いて大気下−
55℃で30分保持した後125℃に昇温し再度30分
保持する操作を500回繰り返した時の測定前後の剪断
強度と接続抵抗の変動率で評価した。
【0034】
【実施例1】(1)銅合金粉末の作成 銅合金粉末は以下の方法で得た。銅粉(純度99.9
%)720g、銀粉(純度99.9%)180gを混合
し、黒鉛るつぼ(窒化ホウ素製ノズル付き)に入れ、ア
ルゴン雰囲気下で高周波誘導加熱により溶融し、160
0℃まで加熱した。この融液をアルゴン大気圧下でノズ
ルより30秒間で噴出した。同時に、ボンベ入りアルゴ
ンガス(ボンベ圧力150気圧)4.2NTPm3を噴
出する融液に向かって周囲のノズルより噴出した。得ら
れた粉末を走査型電子顕微鏡(日立製作所(株)製S−
900)で観察したところ球状(平均粒径19.6ミク
ロン)であった。この粉末表面の銀濃度をXPS(KR
ATOS社製XSAM800)を用いて分析した結果、
Ag/(Ag+Cu)(原子比)は0.5であった。粉
末表面の銀濃度は平均の銀濃度の3.5倍であった。得
られた銅合金粉末のうち20ミクロン以下の径の粉末を
分級して抜きだし、導電性接着剤の作成に使用した。
【0035】(2)導電性接着剤作成と評価 ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工
業(株)製EXA850CRP、エポキシ当量171)
6.1部とエポキシ化合物(共栄社化学(株)製100
MF、エポキシ当量142)1.9部、ノボラック型フ
ェノ−ル樹脂(昭和高分子(株)製BRG555、フェ
ノール性水酸基当量103)1.5部を50℃で混合し
て得た溶液9.5部とヒドロキノン(和光純薬(株)
製)3.2部、ステアリン酸(和光純薬(株)製)0.
3部、上記(1)で得た合金85.9部を3本ロ−ルで
混練して得たペ−ストに、マイクロカプセル型エポキシ
硬化剤であるノバキュアHX3741(旭化成工業
(株)製)を1重量部加え、金属へらで5分間混練して
導電性接着剤を得た。ここでのフェノール性水酸基当量
のエポキシ当量に対する比は、1.4である。この導電
性接着剤を用いて上記記載のようにを接合した後80℃
で10分間予備加熱した後180℃で30分間硬化させ
て、上記方法で評価した。剪断強度は4.5kgf、抵
抗は30mΩであった。さらにヒ−トサイクル試験後の
抵抗および強度の変動率は各々20%以内であった。強
度と導電性、安定性を兼備した導電性接着剤構造物であ
る。
【0036】
【実施例2】ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂(大日本
インキ化学工業(株)製EXA850CRP、エポキシ
当量171)6.1部とエポキシ化合物(共栄社化学
(株)製100MF、エポキシ当量142)1.9部、
ノボラック型フェノ−ル樹脂(昭和高分子(株)製BR
G555、フェノール性水酸基当量103)1.5部を
50℃で混合して得た溶液9.5部とヒドロキノン(和
光純薬(株)製)2.4部、ステアリン酸(和光純薬
(株)製)0.3部、上記実施例1(1)で得た合金8
5.9部を3本ロ−ルで混練して得たペ−ストに、マイ
クロカプセル型エポキシ硬化剤であるノバキュアHX3
741(旭化成工業(株)製)を1重量部加え、金属へ
らで5分間混練した。ここでのフェノール性水酸基当量
のエポキシ当量に対する比は、1.1である。この導電
性接着剤を用いて上記記載のように銀−パラジウム積層
セラミックコンデンサチップ(株式会社村田製作所製、
チップサイズ3.2mm×1.6mm)を接合した後8
0℃で10分間予備加熱した後180℃で30分間硬化
させて、剪断強度と接続抵抗を測定した。その結果、剪
断強度は5.0kgf、抵抗は40mΩであった。さら
にヒ−トサイクル試験後の剪断強度および接続抵抗の変
動率は各々20%以内であった。
【0037】
【実施例3】ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂(大日本
インキ化学工業(株)製EXA850CRP、エポキシ
当量171)6.1部とエポキシ化合物(共栄社化学
(株)製100MF、エポキシ当量142)1.9部、
ノボラック型フェノ−ル樹脂(昭和高分子(株)製BR
G555、フェノール性水酸基当量103)1.5部を
50℃で混合して得た溶液9.5部とヒドロキノン(和
光純薬(株)製)4.9部、ステアリン酸(和光純薬
(株)製)0.3部、上記実施例1(1)で得た合金8
5.9部を3本ロ−ルで混練して得たペ−ストに、マイ
クロカプセル型エポキシ硬化剤であるノバキュアHX3
741(旭化成工業(株)製)を1重量部加え、金属へ
らで5分間混練し、導電性接着剤とした。ここでのフェ
ノール性水酸基当量のエポキシ当量に対する比は、2.
0である。この導電性接着剤を用いる以外は実施例2と
同様に行い、剪断強度と接続抵抗を測定した。その結
果、剪断強度は4.0kgf、接続抵抗は25mΩであ
った。さらにヒ−トサイクル試験後の剪断強度および接
続抵抗の各々の変動率は10%以内であった。
【0038】
【実施例4】ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂(大日本
インキ化学工業(株)製EXA850CRP、エポキシ
当量171)6.1部とエポキシ化合物(共栄社化学
(株)製100MF、エポキシ当量142)1.9部、
ノボラック型フェノ−ル樹脂(昭和高分子(株)製BR
G555、フェノール性水酸基当量103)1.5部を
50℃で混合して得た溶液9.5部とヒドロキノン(和
光純薬(株)製)3.2部、ステアリン酸(和光純薬
(株)製)0.3部、銅粉末(福田金属箔工業(株)製
FCC−SP−99)76.0部を3本ロ−ルで混練し
て得たペ−ストに、マイクロカプセル型エポキシ硬化剤
であるノバキュアHX3741(旭化成工業(株)製)
を1重量部加え、金属へらで5分間混練し、導電性接着
剤とした。ここでのフェノール性水酸基当量のエポキシ
当量に対する比は、1.4である。この導電性接着剤を
用いる以外は実施例2と同様に行い、剪断強度と接続抵
抗を測定した。その結果、剪断強度は5.5kgf、接
続抵抗は40mΩであった。さらにヒ−トサイクル試験
後の剪断強度および接続抵抗の変動率は各々20%以内
であった。
【0039】
【実施例5】ナフタレン型エポキシ樹脂(大日本インキ
化学工業(株)製HP4032D、エポキシ当量15
0)6.1部とエポキシ化合物(共栄社化学(株)製1
00MF、エポキシ当量142)1.9部、ノボラック
型フェノ−ル樹脂(昭和高分子(株)製BRG555、
フェノール性水酸基当量103)1.5部を50℃で混
合して得た溶液9.5部とヒドロキノン(和光純薬
(株)製)3.2部、ステアリン酸(和光純薬(株)
製)0.3部、上記実施例1(1)で得た合金85.9
部を3本ロ−ルで混練して得たペ−ストに、マイクロカ
プセル型エポキシ硬化剤であるノバキュアHX3741
(旭化成工業(株)製)を1重量部加え、金属へらで5
分間混練した。ここでのフェノール性水酸基当量のエポ
キシ当量に対する比は、1.3である。この導電性接着
剤を用いる以外は実施例2と同様に行い剪断強度と接続
抵抗を測定した。その結果、剪断強度は4.0kgf、
抵抗は30mΩであった。さらにヒ−トサイクル試験後
の剪断強度および接続抵抗の変動率は各々20%以内で
あった。
【0040】
【実施例6】ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂(大日本
インキ化学工業(株)製EXA850CRP、エポキシ
当量171)6.1部とエポキシ化合物(共栄社化学
(株)製100MF、エポキシ当量142)1.9部、
ノボラック型フェノ−ル樹脂(昭和高分子(株)製BR
G555、フェノール性水酸基当量103)1.5部を
50℃で混合して得た溶液9.5部とメチルヒドロキノ
ン(和光純薬(株)製)3.2部、ステアリン酸(和光
純薬(株)製)0.3部、上記実施例1(1)で得られ
た合金85.9部を3本ロ−ルで混練して得たペ−スト
に、マイクロカプセル型エポキシ硬化剤であるノバキュ
アHX3741(旭化成工業(株)製)を1重量部加
え、金属へらで5分間混練し、導電性接着剤とした。こ
こでのフェノール性水酸基当量のエポキシ当量に対する
比は、1.3である。この導電性接着剤を用いる以外は
実施例2と同様に行い、剪断強度と接続抵抗を測定し
た。その結果、剪断強度は4.0kgf、接続抵抗は3
0mΩであった。さらにヒ−トサイクル試験後の剪断強
度および接続抵抗の変動率は各々20%以内であった。
【0041】
【実施例7】ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂(大日本
インキ化学工業(株)製EXA850CRP、エポキシ
当量171)6.1部とエポキシ化合物(共栄社化学
(株)製100MF、エポキシ当量142)1.9部、
ノボラック型フェノ−ル樹脂(昭和高分子(株)製B
RG555、フェノール性水酸基当量103)1.5部
を50℃で混合して得た溶液9.5部とヒドロキノン
(和光純薬(株)製)3.2部、ステアリン酸(和光純
薬(株)製)0.3部、上記実施例1で得た銅含有金属
フィラー85.9部を3本ロ−ルで混練して得たペ−ス
トに、マイクロカプセル型エポキシ硬化剤であるノバキ
ュアHX3741(旭化成工業(株)製)を1重量部加
え、金属へらで5分間混練した。ここでのフェノール性
水酸基当量のエポキシ当量に対する比は、1.4であ
る。この導電性接着剤を用いて上記記載のように部品を
接合した後80℃で10分間予備加熱した後180℃で
30分間硬化させて、上記方法で評価した。剪断強度は
10.7kgf、抵抗は47.6mΩであった。さらに
ヒ−トサイクル試験後の抵抗および強度の変動率は各々
20%以内であった。強度と導電性、安定性を兼備した
導電性接着剤である。
【0042】
【実施例8】ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂(大日本
インキ化学工業(株)製EXA850CRP、エポキシ
当量171)6.1部と低分子エポキシ化合物(共栄社
化学(株)製100MF、 エポキシ当量142)1.
9部、ノボラック型フェノ−ル樹脂(昭和高分子(株)
製BRG555、フェノール性水酸基当量103)1.
5部を50℃で混合して得た溶液9.5部とヒドロキノ
ン(和光純薬(株)製)4.0部、ステアリン酸(和光
純薬(株)製)0.3部、上記実施例1で得た銅含有金
属フィラー85.9部を3本ロ−ルで混練して得たペ−
ストに、マイクロカプセル型エポキシ硬化剤であるノバ
キュアHX3741(旭化成工業(株)製)を1重量部
加え、金属へらで5分間混練した。ここでのフェノール
性水酸基当量のエポキシ当量に対する比は、1.7であ
る。この導電性接着剤を用いて上記記載のように部品を
接合した後80℃で10分間予備加熱した後180℃で
30分間硬化させて、上記方法で評価した。剪断強度は
9.8kgf、抵抗は45.0mΩであった。さらにヒ
−トサイクル試験後の抵抗および強度の変動率は各々2
0%以内であった。強度と導電性、安定性を兼備した導
電性接着剤である。
【0043】
【比較例1】ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂(大日本
インキ化学工業(株)製EXA850CRP、エポキシ
当量171)6.1部とエポキシ化合物(共栄社化学
(株)製100MF、エポキシ当量142)1.9部、
ノボラック型フェノ−ル樹脂(昭和高分子(株)製BR
G555、フェノール性水酸基当量103)1.5部を
50℃で混合して得た溶液9.5部とヒドロキノン(和
光純薬(株)製)0.7部、ステアリン酸(和光純薬
(株)製)0.3部、上記実施例1(1)で得た合金8
5.9部を3本ロ−ルで混練して得たペ−ストに、マイ
クロカプセル型エポキシ硬化剤であるノバキュアHX3
741(旭化成工業(株)製)を1重量部加え、金属へ
らで5分間混練し導電性接着剤とした。ここでのフェノ
ール性水酸基当量のエポキシ当量に対する比は、0.6
である。この導電性接着剤を用いる以外は実施例2と同
様に行い、剪断強度、接続抵抗を評価した。その結果、
剪断強度は2.0kgf、接続抵抗は1000mΩであ
った。さらにヒ−トサイクル試験後の剪断強度および接
続抵抗の変動率は各々100%であった。
【0044】
【比較例2】ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂(大日本
インキ化学工業(株)製EXA850CRP、エポキシ
当量171)6.1部とエポキシ化合物(共栄社化学
(株)製100MF、エポキシ当量142)1.9部、
ノボラック型フェノ−ル樹脂(昭和高分子(株)製BR
G555、フェノール性水酸基当量103)1.5部を
50℃で混合して得た溶液9.5部とヒドロキノン(和
光純薬(株)製)7.0部、ステアリン酸(和光純薬
(株)製)0.3部、上記実施例1(1)で得た合金8
5.9部を3本ロ−ルで混練して得たペ−ストに、マイ
クロカプセル型エポキシ硬化剤であるノバキュアHX3
741(旭化成工業(株)製)を1重量部加え、金属へ
らで5分間混練し導電性接着剤とした。ここでのフェノ
ール性水酸基当量のエポキシ当量に対する比は、2.8
である。この導電性接着剤を用いる以外は実施例2と同
様に行い、剪断強度および接続抵抗を測定した。その結
果、剪断強度は2.0kgf、接続抵抗は30mΩであ
った。さらにヒ−トサイクル試験後の剪断強度および接
続抵抗の変動率は各々20%以内であった。
【0045】
【比較例3】ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂(大日本
インキ化学工業(株)製EXA850CRPエポキシ当
量171)6.1部とエポキシ化合物(共栄社化学
(株)製100MF、エポキシ当量142)1.9部、
ノボラック型フェノ−ル樹脂(昭和高分子(株)製BR
G555、フェノール性水酸基当量103)1.5部を
50℃で混合して得た溶液9.5部とヒドロキノン(和
光純薬(株)製)3.2部、ステアリン酸(和光純薬
(株)製)0.3部、上記実施例1(1)で得た合金8
5.9部を3本ロ−ルで混練して得たペ−ストに、マイ
クロカプセル型エポキシ硬化剤であるノバキュアHX3
741(旭化成工業(株)製)を1重量部加え、金属へ
らで5分間混練し導電性接着剤とした。ここでのフェノ
ール性水酸基当量のエポキシ当量に対する比は、1.4
である。この導電性接着剤を用い、銀パラジウム積層セ
ラミックコンデンサチップの代わりにはんだめっき積層
セラミックコンデンサーチップ(株式会社村田製作所
製、チップサイズ3.2mm×1.6mm)を用いた以
外は実施例2と同様に行い、剪断強度と接続抵抗を測定
した。その結果、剪断強度は4.5kgf、接続抵抗は
50mΩであった。さらにヒ−トサイクル試験後の剪断
強度および接続抵抗の変動率は各々100%であった。
【0046】
【比較例4】ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂(大日本
インキ化学工業(株)製EXA850CRP、エポキシ
当量171)6.1部と低分子エポキシ化合物(共栄社
化学(株)製100MF、エポキシ当量142)1.9
部、ノボラック型フェノ−ル樹脂(昭和高分子(株)製
BRG555、フェノール性水酸基当量103)1.5
部を50℃で混合して得た溶液9.5部とステアリン酸
(和光純薬(株)製)0.3部、上記実施例1で得た銅
含有金属フィラー85.9部を3本ロ−ルで混練して得
たペ−ストに、マイクロカプセル型エポキシ硬化剤であ
るノバキュアHX3741(旭化成工業(株)製)を1
重量部加え、金属へらで5分間混練した。ここでのフェ
ノール性水酸基当量のエポキシ当量に対する比は、0.
3である。この導電性接着剤を用いて上記記載のように
部品を接合した後80℃で10分間予備加熱した後18
0℃で30分間硬化させて、上記方法で評価した。剪断
強度は6.1kgf、抵抗は2815mΩであった。さ
らにヒ−トサイクル試験後の抵抗および強度の変動率は
各々100%であった。
【0047】
【比較例5】ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂(大日本
インキ化学工業(株)製EXA850CRP、エポキシ
当量171)6.1部と低分子エポキシ化合物(共栄社
化学(株)製100MF、エポキシ当量142)1.9
部、ノボラック型フェノ−ル樹脂(昭和高分子(株)製
BRG555、フェノール性水酸基当量103)1.5
部を50℃で混合して得た溶液9.5部とヒドロキノン
(和光純薬(株)製)1.7部、ステアリン酸(和光純
薬(株)製)0.3部、上記実施例1で得た銅含有金属
フィラー85.9部を3本ロ−ルで混練して得たペ−ス
トに、マイクロカプセル型エポキシ硬化剤であるノバキ
ュアHX3741(旭化成工業(株)製)を1重量部加
え、金属へらで5分間混練した。ここでのフェノール性
水酸基当量のエポキシ当量に対する比は、0.9であ
る。この導電性接着剤を用いて上記記載のように部品を
接合した後80℃で10分間予備加熱した後180℃で
30分間硬化させて、上記方法で評価した。剪断強度は
15.1kgf、抵抗は60.7mΩであった。さらに
ヒ−トサイクル試験後の抵抗および強度の変動率は各々
50%であった。
【0048】
【発明の効果】本発明の導電性接着剤は、各種コンデン
サ、金属フレーム、セラミック基板、有機基板などのI
C、LSIなどの電子部品の接着に用いることができ、
高い剪断強度と高い導電性を有すること、さらにその耐
久性にも優れることから産業上大いに有用である、特に
被着体の接着部に銀−パラジウム電極チップなど錫を含
まない金属部材を有する電子部品を用いた場合にはより
有用な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例7と8比較例4と5における導電性接着
剤中のフェノール性水酸基当量とエポキシの当量比と剪
断強度、接続抵抗の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J040 EB051 EB052 EC031 EC032 EC061 EC062 EC081 EC082 EC121 EC122 EC151 EC152 EC211 EC212 EC241 EC242 EC261 EC262 EK051 EK052 GA11 HA066 HA076 HA326 HB36 HB37 HB38 HB39 HB44 HB47 HC05 HC08 HC16 HC24 HD16 HD36 HD43 JA05 JB02 KA03 KA16 KA32 KA42 LA06 LA07 LA09 MA02 NA19 NA20 5G301 DA06 DA42 DA55 DA57 DD03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属フィラー、エポキシ化合物、ノボラ
    ック型フェノール樹脂、低分子多価フェノール、硬化剤
    からなる導電性接着剤で、金属フィラーが少なくとも銅
    を50重量%以上100重量%以下含有する金属粉であ
    り、かつ、該導電性接着剤中のフェノール性水酸基当量
    のエポキシ当量に対する比が1〜2であることを特徴と
    する導電性接着剤。
  2. 【請求項2】 低分子多価フェノールがヒドロキノンで
    あることを特徴とする請求項1記載の導電性接着剤。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の導電性接着剤と
    被着体とからなる構造体において、該被着体の接着部の
    少なくとも一部に錫を有しない金属を有することを特徴
    とする構造体。
  4. 【請求項4】 該被着体の接着部の少なくとも一部に存
    在する金属が銀パラジウム合金、銅、銀、金の内から選
    ばれた一つ以上の金属からなる請求項3に記載の構造
    体。
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