JP4716034B2 - 磁性粒子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ビオチン類を結合したプローブを結合したときに高感度および低ノイズを発現する磁性粒子およびその製造方法に関する。
磁性粒子は、例えば、感染症・癌マーカー・ホルモン等の検査対象物質の検出を行なうため、抗原抗体反応を利用した診断薬の反応固相として用いられている。このような診断薬においては、抗体または抗原等の検査用プローブ(一次プローブ)が粒子上に固定化される。サンプル中の検査対象物質は一次プローブを介して粒子上に捕捉された後、第二の検査プローブと反応される。第二の検査プローブ(二次プローブ)は蛍光物質や酵素で標識されており、蛍光や酵素反応によって検出が行われる。近年、疾病の早期発見等の目的のため、検査の高感度化が求められており、診断薬の感度向上は大きな課題となっている。また、このような診断薬において、検出法として酵素発色を用いる方式から、より高い感度が得られる蛍光や化学発光を用いる方式へと切り替わりつつある。
これらの検出技術の発展により、理論上は一分子の検査対象物質の存在まで検出できるレベルに達しているといわれているが、実際には十分な感度が得られていない。その原因としては、ノイズの発生が挙げられる。ノイズは、二次プローブや夾雑物が粒子表面に非特異的に吸着することによって生じる。例えば、理論上一分子の検査対象物質を検出可能な検査技術であっても、数分子の二次プローブが粒子表面に非特異的に吸着すると、一分子検出は不可能である。このようなことから、検査に使用される物質が粒子表面に非特異的に吸着するのを低減することにより、低ノイズ化を行なうことが強く求められている。
従来、このような非特異吸着を低減する方法として、ブロッキングと言われる方法が行われてきた。ブロッキングは、一次プローブを粒子上に固定化した後に、二次プローブや夾雑物等の吸着の少ないアルブミンやスキムミルク等のブロッキング剤で粒子表面を被覆する方法である。しかし、ブロッキング剤の被覆効果が十分得られない場合や、生体物質であるブロッキング剤の品質安定性が低く、ブロッキングが十分に行われたとしても、ブロッキング剤の変質等によってその作用が経時的に変化し非特異吸着が発生する場合がある。このため、非特異吸着を十分に低減することによる低ノイズ化は達成されていない。
非特異吸着の問題を解決するための方法として、96ウェルプレートに代表される免疫測定用基材の表面に親水性ポリマーを導入する方法が提案されている(特許文献1〜3)。しかし、このような平面を利用した免疫測定用基材では、一次プローブを固定化する面積が限られること、ならびに、一次プローブと検査対象物質との反応は固液反応であるため、抗原抗体反応の効率が悪く、検査時間が長くなること等の欠点があった。
さらに、非特異吸着を少なくするための対応策として、スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体等からなる有機ポリマー粒子にスペーサを介して生理活性物質を結合したミクロスフィア(特許文献4,5,6)や、粒子表面に親水性のスペーサを導入した有機ポリマー粒子(特許文献7,8)等が提案されている。しかしながら、これらはいずれも、非特異吸着の低減による低ノイズ化が十分ではなく、また、免疫検査用としては感度が不十分であった。
本発明者らは、親水性モノマーとして、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレン(C2−C4)基含有(メタ)アクリレート、エポキシ基含有(メタ)アクリレート、ホスホリルコリン類似基含有単量体等を粒子表面に共重合させた、非特異吸着の少ない免疫検査用磁性粒子を提案しているが(特許文献9)、さらなる高感度の発現が望まれる。
特開平11−174057号公報 特開2000−304749号公報 特開2001−272406号公報 特開平10−195099号公報 特開2000−300283号公報 国際公開第04/025297号公報パンフレット 特開2004−331953号公報 国際公開第04/040305号公報パンフレット 特開2005−69926号公報
本発明の目的は、非特異吸着量が少なくかつ高感度の磁性粒子およびその製造方法を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ね、特定の官能基を有する磁性粒子にビオチン類結合部位を有する物質が固定化された磁性粒子が、タンパク質や核酸等の生体関連物質の非特異吸着が極めて少なく低ノイズを発現できること、ならびに、この磁性粒子を用いることにより、生化学・医薬品分野で特出する高感度を発現するプローブ結合粒子が得られることを見出し、本発明を完成させた。本発明によれば、以下の態様の磁性粒子およびその製造方法を提供することができる。
本発明の一態様にかかる磁性粒子は、下記一般式(1)で表される基を含む。
Figure 0004716034
・・・・・(1)
(式中、RおよびRは独立して、水酸基、下記一般式(2)で表される基、または下記一般式(3)で表される基であり、RおよびRがいずれも水酸基である場合を除く。)
Figure 0004716034
・・・・・(2)
(式中、Rは炭素数2〜6の直鎖、分岐、または環状のアルキレン基、あるいはアリーレン基を表す。)
Figure 0004716034
・・・・・(3)
(式中、Rは水素原子またはアルキル基を表す。)
上記磁性粒子は、2,3−ジヒドロキシプロピル基をさらに含むことができる。
上記磁性粒子は、エポキシ基をさらに含むことができる。
上記磁性粒子は、非磁性体核粒子と、前記非磁性体核粒子を被覆する磁性体層と、前記磁性体層を被覆する有機ポリマー層と、を含むことができる。
この場合、前記有機ポリマー層は、第1有機ポリマー層と、該第1有機ポリマー層を被覆する第2有機ポリマー層とを含み、前記第2ポリマー層は、上記一般式(1)で表される基を含むことができる。さらに、この場合、前記第2ポリマー層は、エポキシ基を含むことができる。
上記磁性粒子において、ビオチン類結合部位を有する物質が固定化されていることができる。この場合、前記ビオチン類結合部位を有する物質が、アビジンおよびストレプトアビジン、ならびにその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物であることができる。さらに、この場合、上記磁性粒子は、ビオチン類を結合したプローブが結合されていることができる。
本発明の一態様に係るビオチン類結合用磁性粒子の製造方法は、
2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する磁性粒子に、上記一般式(2)で表される基を導入する工程と、
ビオチン類結合部位を有する物質と上記一般式(2)で表される基とを反応させる工程と、
を含む。
本発明の一態様に係るビオチン類結合用磁性粒子の製造方法は、
2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する磁性粒子に、上記一般式(3)で表される基を導入する工程と、
ビオチン類結合部位を有する物質と上記一般式(3)で表される基とを反応させる工程と、
を含む。
上記ビオチン類結合用磁性粒子の製造方法において、前記磁性粒子はエポキシ基をさらに含み、ビオチン類結合部位を有する物質と前記エポキシ基とを反応させる工程をさらに含むことができる。
本発明の一態様にかかるビオチン類結合用磁性粒子は、上記製造方法により得られ、2,3−ジヒドロキシプロピル基に由来する水酸基を有する。
本発明において、「2,3−ジヒドロキシプロピル基に由来する水酸基」とは、2,3−ジヒドロキシプロピル基が有する2つの水酸基のいずれか一方または両方の水酸基をいう。
上記磁性粒子は、タンパク質や核酸等の生体関連物質の非特異吸着量が少なく低ノイズであるため、生化学・医薬品分野で特出する高感度を発現する生化学検査用磁性粒子として好適である。また、ビオチン類を結合したプローブが結合された上記磁性粒子は、タンパク質や核酸等の生体関連物質の非特異吸着量が少なく低ノイズであり、生化学・医薬品分野で特出する高感度を発現し、生化学検査用として高いS/N比を得ることができる。
以下、本発明の一実施形態にかかる磁性粒子およびその製造方法について、具体的に説明する。
1.磁性粒子
1.1.磁性粒子の構成
本実施形態にかかる磁性粒子(M)は、下記一般式(1)で表される基を含む。
Figure 0004716034
・・・・・(1)
(式中、RおよびRは独立して、水酸基、下記一般式(2)で表される基、または下記一般式(3)で表される基であり、RおよびRがいずれも水酸基である場合を除く。)
Figure 0004716034
・・・・・(2)
(式中、Rは炭素数2〜6の直鎖、分岐、または環状のアルキレン基、あるいはアリーレン基を表す。)
Figure 0004716034
・・・・・(3)
(式中、Rは水素原子またはアルキル基を表す。)
本実施形態にかかる磁性粒子(M)が、下記一般式(1)で表される基を含むことにより、非特異吸着を抑制し、かつ、プローブを結合することが可能となる。
また、本実施形態にかかる磁性粒子(M)が有する上記一般式(1)で表される基において、RおよびRが独立して、上記一般式(2)で表される基であることにより、カップリング試薬などを用いることでアミノ基、チオール基、水酸基などをもったプローブを導入できる。
上記一般式(2)において、Rで表される炭素数2〜6の直鎖、分岐、または環状のアルキレン基としては、例えば、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基等のアルキル基から水素原子が脱離したものが挙げられ、このうち、エチレン基、1,2−シクロへキシレン基が好ましい。
また、上記一般式(2)において、Rで表されるアリーレン基としては、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、フェナントレンジイル基、アントラセンジイル基のような炭素数6〜14のアリーレン基が挙げられ、好ましくはフェニレン基またはナフタレンジイル基であり、より好ましくは1,2−フェニレン基である。
また、上記一般式(3)において、Rで表されるアルキル基としては、水素原子または、炭素原子の数が1〜3のアルキル基がより好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基から選ばれる少なくとも1種である。さらに好ましくは、上記一般式(3)で表される基がp−トルエンスルホニルオキシ基である。
磁性粒子(M)は、2,3−ジヒドロキシプロピル基に由来する水酸基を有することができる。すなわち、磁性粒子(M)は、上記一般式(1)においてRおよびRのうち一方が水酸基である基、ならびに、2,3−ジヒドロキシプロピル基のいずれか一方または両方を有することができる。この構成によれば、非特異吸着を効果的に抑制することができる。
加えて、磁性粒子(M)は、エポキシ基をさらに含むことができる。
例えば、RおよびRのいずれか一方が上記一般式(3)で表される基であり、かつ、他方が水酸基である磁性粒子(M)、ならびに、RおよびRの両方が上記一般式(3)で表される基である磁性粒子(M)は、後述する「1.3.1.第1の製造方法」における「一般式(3)で表される基を導入する工程」によって得ることができる。
また、例えば、RおよびRのいずれか一方が上記一般式(2)で表される基であり、かつ、他方が水酸基である磁性粒子(M)、ならびに、RおよびRの両方が上記一般式(2)で表される基である磁性粒子(M)は、後述する「1.3.2.第2の製造方法」における「一般式(2)で表される基を導入する工程」によって得ることができる。
磁性粒子(M)は、全体がポリマー部から構成されていてもよいし、あるいは、コア・シェル構造を有していて、ポリマー部がシェルであってもよい。
磁性粒子(M)としては、水に分散し、かつ、磁石よって分離することができる粒子であれば特に制限はない。
磁性粒子(M)の好ましい粒径は、0.01〜10μm、さらに好ましい粒径は0.1〜8μm、最も好ましい粒径は0.8〜5μmである。粒径は、レーザ回折・散乱法により求める。ここで、粒径が0.01μm未満の場合、磁気分離に長時間を要し、水等の洗浄溶媒と粒子との分離が不十分になるため、目的外の分子(例えば、タンパク質や核酸等の生体関連物質)の除去が不十分になり、充分な精製ができない場合がある。一方、粒径が10μmを超えると、比表面積が小さくなり、生体関連物質の捕捉量が少なくなる結果、感度が低くなる場合がある。
磁性粒子(M)の内部組成は均質であってもよく、あるいは不均質であってもよい。内部組成が均質である構造としては、最表面のみを2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するシランカップリング剤などで処理した無機磁性体のバルク粒子が挙げられる。しかしながら、上記の好ましい粒径範囲にある均質な無機磁性体のバルク粒子は、常磁性である場合が多く、磁力による分離精製を繰り返すと媒質への再分散が困難になる場合がある。このため、磁性粒子(M)は、残留磁化が少ない、超常磁性の磁性体微粒子を含む不均質な粒子であるのがより好ましい。また、磁性粒子(M)は、低比重にすることにより水中での沈降を遅らせ、水への分散が容易になるため、有機物が含まれていることが好ましい。
磁性粒子(M)の内部組成は、一次粒径50nm以下の磁性体微粒子と、非磁性の有機物とからなることが好ましく、一次粒径30nm以下の磁性体微粒子と、非磁性の有機物とからなることがより好ましく、一次粒径20nm以下の磁性体微粒子と、非磁性の有機物とからなることが最も好ましい。磁性粒子(M)の内部組成に、一次粒径が50nmを超える磁性体微粒子が含まれると、磁気分離後の再分散性に劣る場合がある。
不均質な内部組成を有する磁性粒子(M)の内部構造としては、(I)有機ポリマー等の非磁性体の連続相中に磁性体微粒子が分散している粒子、(II)磁性体微粒子の2次凝集体をコアとし、有機ポリマー等の非磁性体をシェルとする粒子、(III)有機ポリマー等の非磁性体からなる核粒子(非磁性体核粒子)と、該核粒子の表面に設けられた超常磁性微粒子の2次凝集体層(磁性体層)と、さらに該磁性体層の外層に有機ポリマー層とを有する粒子等が挙げられる。これらの中では、(III)非磁性体核粒子と、非磁性体核粒子を被覆する磁性体層と、磁性体層の外層に設けられた有機ポリマー層とを含む磁性粒子が好ましい。以下、「超常磁性微粒子の2次凝集体層で被覆された核粒子」を「母粒子」と表す。
なお、各種粒子に用いられる有機ポリマーは、コア・シェル型粒子のコア部分を除いて、粒子最表面を形成するポリマーが2,3−ジヒドロキシプロピル基に由来する水酸基を有することが必要である。また、核粒子とその外層(磁性体層)との界面、ならびに磁性体層とその外層(有機ポリマー層)との界面は、両層の成分が混在した状態であっても構わない。
前記(III)の磁性粒子は、例えば、非磁性体核粒子と、非磁性体核粒子を被覆する磁性体層と、磁性体層を被覆する有機ポリマー層と、を含むことができる。ここで、有機ポリマー層は、第1有機ポリマー層と、第1有機ポリマー層を被覆する第2有機ポリマー層とを含み、第2ポリマー層は、上記一般式(1)で表される基を含むことができる。この場合、第2ポリマー層は、2,3−ジヒドロキシプロピル基をさらに含むことができる。さらにこの場合、第2ポリマー層は、エポキシ基をさらに含むことができる。
第1ポリマー層が、表面が磁性体層で覆われた核粒子を被覆するように設けられていることにより、超常磁性微粒子が溶出するのを効果的に防止することができる。
また、第2ポリマー層が2,3−ジヒドロキシプロピル基を有することにより、非特異吸着を効果的に抑制することができる。低非特異吸着性の粒子表面は、例えばプローブを結合するための表面として好適である。
前記(I)の磁性粒子の好ましい製造方法としては、例えば、特開平9−208788号公報で開示された方法が挙げられる。また、前記(III)の磁性粒子の好ましい製造方法としては、例えば、特開2004−205481号公報で開示された方法が挙げられる。
一次粒径50nm以下の磁性体微粒子の組成としては、特に制限はないが、酸化鉄系の物質が代表的であり、例えば、MFe(M=Co、Ni、Mg、Cu、Li0.5Fe0.5等)で表現されるフェライト、Feで表現されるマグネタイト、あるいはγFeが挙げられる。特に、飽和磁化が強く、かつ残留磁化が少ない磁気材料としてγFe、Feが好ましい。このような一次粒径50nm以下の磁性体微粒子は、磁性流体として工業的に入手することができる。
非磁性体の有機物としては、有機低分子化合物および有機ポリマーが挙げられる。有機低分子化合物としては、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するシランカップリング剤、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するキレート化剤、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する界面活性剤などが挙げられる。
有機ポリマーとしては、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する付加重合ポリマー、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する縮重合ポリマーなどが挙げられる。非磁性体の有機物としては、好ましくは2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する有機ポリマー、さらに好ましくは2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する付加重合ポリマー、最も好ましくは2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するラジカル重合ポリマーである。
2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するラジカル重合ポリマーの製造方法としては、例えば、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するモノマーを(共)重合する方法、加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマーを(共)重合し、加水分解する方法が挙げられる。
2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するモノマーとしては、具体的には、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、アリルグリセロールエーテルなどが挙げられる。
加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマーとしては、具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等の2,3−エポキシプロピル基を有するモノマー;1,3−ジオキソラン−2−オン−4−イルメチル(メタ)アクリレート、1,3−ジオキソラン−2,2−ジメチル−4−イルメチル(メタ)アクリレート等の2,3−ジヒドロキシプロピル基をアセタール化したモノマー;2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートのジ(t−ブチル)シリル化物、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートのジ(トリメチルシリル)化物などの2,3−ジヒドロキシプロピル基をシリル化したモノマーを例示できる。加水分解の条件は、モノマーの種類によるが、通常、粒子を水に分散した状態で、酸、塩基、またはフッ化物塩を触媒として、加温条件下で数時間〜数十時間攪拌して加水分解する。モノマー由来の官能基の加水分解は、貯蔵安定性などに支障のない限り、必ずしもポリマー中の全ての官能基が加水分解されている必要はない。モノマー由来の官能基の加水分解は、通常、モノマー部の重合後に実施するが、重合中にその一部が加水分解されてもよい。
また、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するラジカル重合ポリマーを製造する場合、架橋性モノマーを共重合することが好ましい。ここで、「架橋性モノマー」とは、他のモノマーと共重合可能であり、1分子中に2個以上のラジカル重合性不飽和結合を有するモノマーである。架橋性モノマーとしては、具体的には、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートなどの多官能性(メタ)アクリレート、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジオレフィン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレートなどを例示することができる。さらに、架橋性モノマーとして、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリビニルアルコールのポリ(メタ)アクリルエステルなどの親水性のモノマーを例示することができる。
さらに、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するラジカル重合ポリマーを製造する場合、上記モノマーに加えて、その他のモノマーを共重合してもよい。その他のモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などのカルボキシル基を有するモノマー、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メトキシエチルアクリレート、メトキシエチルメタクリレートなどの親水性官能基を有する(メタ)アクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミドなどの親水性モノマー、および、スチレン、α−メチルスチレン、ハロゲン化スチレンなどの芳香族ビニル単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、アクリロニトリルなどの不飽和ニトリル、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソボニルアクリレート、イソボニルメタクリレートなどのエチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステルを例示することができる。カルボキシル基を導入する方法として、tert−ブチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレート、2−エチルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフラニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロピラニル(メタ)アクリレート等、カルボキシル基をアルコールで保護したエステルモノマー;α−アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイロキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン等の環状エステルモノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物などを共重合し、その後、加水分解してもよい。2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するラジカル重合ポリマーを製造する場合、スチレン、α−メチルスチレン、ハロゲン化スチレンなどの芳香族ビニル単量体は、共重合しないことが望ましい。これらの芳香族ビニル単量体を共重合するとノイズが悪化する場合がある。
1.2.ビオチン類結合用磁性粒子の構成
本実施形態に係るビオチン類結合用磁性粒子は、ビオチン類結合部位を有する物質が磁性粒子(M)に固定化されていてもよい。この場合、本実施形態に係るビオチン類結合用磁性粒子は、2,3−ジヒドロキシプロピル基に由来する水酸基を有する磁性粒子(M)にビオチン類結合部位を有する物質を固定化することにより得ることができる。
本実施形態に係るビオチン類結合用磁性粒子において、ビオチン類結合部位を有する物質としては、例えば、アビジン、ストレプトアビジン、およびこれらの架橋体、修飾体、複合体、変異体、断片等のアビジン誘導体(以下、「アビジン類」ともいう)が挙げられる。
本実施形態に係るビオチン類結合用磁性粒子は、通常、適当な分散媒に分散させて用いられる。使用できる分散媒としては、磁性粒子を溶解したり、あるいは、磁性粒子を膨潤させたりしない分散媒が好ましい。好ましい分散媒としては、例えば、水系媒体を用いることができる。ここで、水系媒体とは、水、または水と水に混和する有機溶剤(例えば、アルコール類、アルキレングリコール誘導体等)との混合物をいう。
本実施形態に係るビオチン類結合用磁性粒子の好ましい粒径は、0.03〜10μm、さらに好ましい粒径は0.1〜8μm、最も好ましい粒径は0.8〜5μmである。粒径は、レーザ回折・散乱法により求める。ここで、粒径が0.03μm未満の場合、磁気分離に長時間を要し、水等の洗浄溶媒と粒子との分離が不十分になるため、目的外の分子(例えば、タンパク質や核酸等の生体関連物質)の除去が不十分になり、充分な精製ができない場合がある。一方、粒径が10μmを超えると、比表面積が小さくなり、生体関連物質の捕捉量が少なくなる結果、感度が低くなる場合がある。
本発明における「固定化」とは、生化学で使用される通常のバッファー洗浄で、ビオチン類結合部位を有する物質が脱落しないことをいう。例えば、100mMリン酸塩緩衝液中で15秒間のボルテックス攪拌、その後の磁気分離および上清置換で、ビオチン類結合部位を有する物質が好ましくは90%以上、より好ましくは99%以上結合していれば、「固定化されている」と判断することができる。固定化の方法としては、疎水結合、クーロン結合などの物理吸着による方法と、アミド結合などの化学結合による方法が挙げられる。好ましい固定化方法は、化学結合による方法である。以下、より好ましい化学結合による固定化方法について説明する。
1.3.ビオチン類結合用磁性粒子の製造方法
本実施形態にかかるビオチン類結合用磁性粒子は、例えば、以下の第1〜第3の製造方法によって得ることができる。
1.3.1.第1の製造方法
第1の製造方法は、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する磁性粒子に、上記一般式(3)で表される基(例えばトシル基)を導入する工程と、ビオチン類結合部位を有する物質と上記一般式(3)で表される基とを反応させる工程とを含むことができる。上記一般式(3)で表される基を導入する工程によって、2,3−ジヒドロキシプロピル基のいずれか一方または両方を上記一般式(3)で表される基に変換することができる。この場合、磁性粒子中の2,3−ジヒドロキシプロピル基の一部が変換されずに残っていてもよい。
例えば、上記一般式(3)で表される基がトシル基である場合、トシル基を導入する工程により、2,3−ジヒドロキシプロピル基をトシル化して得られた活性基を有する磁性粒子(M)が得られ、ビオチン類結合部位を有する物質とトシル基とを反応させる工程により、ビオチン類結合部位を有する物質を磁性粒子(M)に固定化することができる。
本発明において「トシル基」とは、「p−トルエンスルホニル基」のことをいい、「トシル化」とは、「p−トルエンスルホニル基」を導入することをいい、例えば、水酸基をp−トルエンスルホニルオキシ基に変換することをいう。以下、上記一般式(3)で表される基がトシル基である場合について説明する。
トシル化は、公知の方法により行なうことができる。例えば、磁性粒子(M)が有する2,3−ジヒドロキシプロピル基とp−トルエンスルホン酸塩とをピリジンなどの有機溶媒中で反応させることにより、2,3−ジヒドロキシプロピル基を2−ヒドロキシ−3−(4’−メチルフェニル)スルホニルオキシプロピル基、3−ヒドロキシ−2−(4’−メチルフェニル)スルホニルオキシプロピル基または2,3−ジ(4’−メチルフェニル)スルホニルオキシプロピル基に変換することにより、トシル化を達成することができる。
p−トルエンスルホン酸塩としては、特に限定されないが、p−トルエンスルホン酸クロライド等を挙げることができる。この工程は、典型的には、磁性粒子(M)をピリジン等の有機溶剤に分散した後、磁性粒子(M)100重量部当たり1〜50重量部のp−トルエンスルホン酸クロライドを添加し、室温で1〜6時間反応させることにより行なう。あるいは、磁性粒子(M)が有する2,3−ジヒドロキシプロピル基とp−トルエンスルホン酸とを脱水縮合させることにより、2,3−ジヒドロキシプロピル基を2−ヒドロキシ−3−(4’−メチルフェニル)スルホニルオキシプロピル基に変換することにより、前記トシル化を行なってもよい。2,3−ジヒドロキシプロピル基をトシル化した活性基は、例えば、2,3−ジヒドロキシプロピル基中の水酸基の一方または両方がトシル化された基であり、より具体的には、2−ヒドロキシ−3−(4’−メチルフェニル)スルホニルオキシプロピル基、3−ヒドロキシ−2−(4’−メチルフェニル)スルホニルオキシプロピル基、2,3−ジ(4’−メチルフェニル)スルホニルオキシプロピル基が挙げられる。
なお、本実施形態に係るビオチン類結合用磁性粒子は、トシル化されていない残余の2,3−ジヒドロキシプロピル基を有していても良い。すなわち、上記ビオチン類結合用磁性粒子が第1の製造方法によって得られる場合、「2,3−ジヒドロキシプロピル基に由来する水酸基」とは、1つの2,3−ジヒドロキシプロピル基が有する2つの水酸基のいずれもトシル化されていない場合の当該2つの水酸基、あるいは、前記2つの水酸基の一方のみがトシル化された場合の残余の水酸基のことをいう。
ビオチン類結合部位を有する物質を結合した後、過剰のビオチン類結合部位を有する物質を洗浄し、未反応のトシル基を不活化した後の残余の2,3−ヒドロキシプロピル基により、特出した高感度および低ノイズを発現することができる。このような効果は、例えば、モノヒドロキシプロピル基をトシル化したもの、例えば、3−(4’−メチルフェニル)スルホニルオキシプロピル基のみを有する粒子では発現し得ない。
1.3.2.第2の製造方法(カルボキシル基と結合する方法)
第2の製造方法は、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する磁性粒子に、上記一般式(2)で表される基(例えばカルボキシエチルカルボニルオキシ基)を導入する工程と、ビオチン類結合部位を有する物質と上記一般式(2)で表される基とを反応させる工程とを含むことができる。上記一般式(2)で表される基を導入する工程によって、2,3−ジヒドロキシプロピル基のいずれか一方または両方を上記一般式(2)で表される基に変換することができる。この場合、磁性粒子中の2,3−ジヒドロキシプロピル基の一部が変換されずに残っていてもよい。
上記一般式(2)で表される基を導入する工程は、例えば、2,3−ジヒドロキシプロピル基と、下記一般式(4)で表される化合物(無水ジカルボン酸)とを反応させることによって達成することができる。
Figure 0004716034
・・・・・(4)
(式中、Rは炭素数2〜6の直鎖、分岐、または環状のアルキレン基、あるいはアリール基を表す。)
例えば、上記一般式(2)で表される基がカルボキシエチルカルボニルオキシ基である場合、上記一般式(4)で表される化合物として無水コハク酸(上記一般式(4)においてnが2である場合)を使用する。より具体的には、無水コハク酸と磁性粒子中の2,3−ジヒドロキシプロピル基とを反応させて、カルボキシエチルカルボニルオキシ基を導入する工程により、カルボキシル基を磁性粒子(M)に導入し、ビオチン類結合部位を有する物質とカルボキシル基とを反応させる工程により、ビオチン類結合部位を有する物質を磁性粒子(M)に固定化することができる。
磁性粒子(M)において、カルボキシル基は、水溶性カルボジイミドの脱水縮合剤などを用いたエステル化またはアミド化などの公知の活性化により、ビオチン類の結合を容易にする因子である。
磁性粒子(M)がカルボキシル基を有する場合、水溶性カルボジイミドなどの脱水縮合剤の存在下で、アビジン類の分子中のアミノ基を前記カルボキシル基に反応させてアミド結合を形成することにより、磁性粒子(M)の表面にアビジン類を固定化することができる。この方法においては、あらかじめ、磁性粒子(M)が有するカルボキシル基に脱水縮合剤を反応させ、その後、アビジン類を加えて反応させることもできる。詳細は、特開2001−158800号公報などに記載された公知の方法を用いることができる。
1.3.3.第3の製造方法(エポキシ基と結合する方法)
第3の製造方法は、上述の第1または第2の製造方法において、磁性粒子(M)がエポキシ基をさらに含み、ビオチン類結合部位を有する物質とエポキシ基とを反応させる工程をさらに含むことができる。
磁性粒子(M)がエポキシ基を有する場合、例えば、水系溶媒および有機溶媒中で、アビジン類(ビオチン類結合部位を有する物質)の分子中のアミノ基を前記エポキシ基に反応させてアミド結合を形成することにより、磁性粒子(M)の表面にアビジン類を固定化することができる。この方法は、特に活性化剤などを必要せずに、アビジン類を磁性粒子(M)に化学結合できる点で有用である。
2.プローブ結合粒子およびその用途
本実施形態に係るビオチン類結合用粒子は、その表面にアビジン類を固定化させることができるため、ビオチンまたはビオチン誘導体(本発明においては、両者を総称して「ビオチン類」ともいう。)を結合したプローブ、例えば核酸やタンパク質などと確実に結合することができる。
本実施形態に係るプローブ結合粒子は、ビオチン類が結合されたプローブ(ビオチン類結合プローブ)が結合された上記ビオチン類結合用磁性粒子からなる。このようなプローブ結合粒子は、診断薬担体、細菌分離担体、細胞分離担体、核酸分離精製担体、タンパク質分離精製担体、固定化酵素担体、ドラッグデリバリーなどとして有用である。
本実施形態に係るプローブ結合粒子の一例としては、ビオチン類を結合したオリゴヌクレオチドを、アビジン類を介して表面に固定化された磁性粒子が挙げられる。すなわち、この場合においては、ビオチン類結合部位を有する物質は、ビオチン類を結合したオリゴヌクレオチドである。ここで、固定化されるオリゴヌクレオチドの長さは10から1000塩基、好ましくは70から200塩基である。また、固定化されるオリゴヌクレオチドは1本鎖DNAであってもよく、2本鎖DNAであってもよく、またはRNAであってもよい。このような核酸は、通常市販されている核酸合成機器を用いて調製することができる。このような核酸固定化粒子は、遺伝子診断をはじめ、遺伝子工学全般に使用することができる。具体的には、例えばオリゴdTを結合させた前記核酸固定化粒子を用いて、細胞溶解液からmRNAを直接回収することができる。
本実施形態に係るプローブ結合粒子の別の一例としては、ビオチン類を結合したタンパク質を、アビジン類を介して表面に固定化された磁性粒子が挙げられる。ここで、タンパク質としては抗原または抗体が好ましい。この場合、抗原または抗体としては、被検体中に一般に含まれている成分に反応するものであれば特に制限されないが、例えば、アンチプラスミン検査用抗アンチプラスミン抗体、Dダイマー検査用抗Dダイマー抗体、FDP検査用抗FDP抗体、tPA検査用抗tPA抗体、TAT検査用抗トロンビン=アンチトロンビン複合体抗体、FPA検査用抗FPA抗体等の凝固線溶関連検査用抗原または抗体;BFP検査用抗BFP抗体、CEA検査用抗CEA抗体、AFP検査用抗AFP抗体、フェリチン検査用抗フェリチン抗体、CA19−9検査用抗CA19−9抗体等の腫瘍関連検査用抗原または抗体;アポリポタンパク検査用抗アポリポタンパク抗体、β2−ミクロブロブリン検査用抗β2−ミクロブロブリン抗体、α1−ミクログロブリン検査用抗α1ッミクログロブリン抗体、免疫グロブリン検査用抗免疫グロブリン抗体、CRP検査用抗CRP抗体等の血清蛋白関連検査用抗原または抗体;HCG検査用抗HCG抗体等の内分泌機能検査用抗原または抗体;HBs抗原検査用抗HBs抗体、HBs抗体検査用HBs抗原、HCV抗体検査用HCV抗原、HIV−1抗体用HIV−1抗原、HIV−2抗体検査用HIV−2抗原、HTLV−1検査用HTLV−1抗原、マイコプラズマ症検査用マイコプラズマ抗原、トキソプラズマ検査用トキソプラズマ抗原、ASO検査用ストレプトリジンO抗原等の感染症関連検査用抗原または抗体;抗DNA抗体検査用DNA抗原、RF検査用熱変成ヒトIgG等自己免疫関連検査用抗原または抗体;ジゴキシン検査用抗ジゴキシン抗体、リドカイン検査用抗リドカイン抗体等の薬物分析用抗原または抗体等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。抗体としては、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体のどちらを用いてもかまわない。
前記プローブ結合粒子のより具体的な用途としては、例えば、プローブとして抗原あるいは抗体を結合して、測定対象である抗体あるいは抗原との抗原抗体反応に基づく受身凝集反応による溶液の濁度変化を利用した定量・定性検出用途,プローブとして抗体を結合して、抗原であるウイルス・細菌・細胞・ホルモン・ダイオキシン類等の化学物質などを前記抗体に結合させて回収・濃縮する用途,プローブとして抗体や抗原を結合し、比色法や化学発光を利用した酵素免疫測定法用の担体として、前記ビオチン類結合用磁性粒子を使用する用途などが挙げられる。従来、96穴プレート等を担体として用いていた診断項目であれば、前記ビオチン類結合用磁性粒子を用いることによって、磁性を利用した自動分析機に置き換えて使用できる。
本実施形態に係るプローブ結合粒子において、検査対象となる物質は、免疫検査用試薬および被検査試料に含まれる生体関連物質、化学物質、ならびに生物である。本発明において、「生体関連物質」とは、生体に関わるすべての物質をいう。生体関連物質としては、例えば、生体に含まれる物質、生体に含まれる物質から誘導された物質、生体内で利用可能な物質が挙げられる。
検査対象となる生体関連物質は特に限定されないが、例えば、タンパク質(例えば、酵素、抗体、アプタマー、受容体等)、ペプチド(例えばグルタチオン等)、核酸(例えば、DNAやRNA等)、糖質、脂質、およびその他の細胞または物質(例えば、血小板、赤血球、白血球等の各種血球細胞を含む各種血液由来物質、ホルモン(例えば、黄体形成ホルモン、甲状腺刺激ホルモン等)、ウイルス・細菌・真菌・原虫・寄生虫などの構成要素であるタンパク質や核酸が挙げられる。タンパク質としては、より具体的には、生体由来のタンパク質、前立腺特異マーカー、膀胱ガンマーカー等のガンのマーカーとなるタンパク質が挙げられる。
検査対象となる化学物質は特に限定されないが、例えば、ダイオキシン類等の環境汚染物質、医薬品(例えば、抗生物質、抗がん剤、抗てんかん剤等)があげられる。
検査対象となる生物は特に限定されないが、例えば、各種ガン細胞、各種浮遊細胞、ウイルス(例えば、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、単純ヘルペスウイルス等)、細菌(例えば、淋菌、MRSA、大腸菌等)、真菌(例えば、カンジダ、クリプトコックス等)、原虫・寄生虫(例えば、トキソプラズマ、マラリア等)等が挙げられる。
本実施形態に係るプローブ結合粒子の製造方法としては、例えば、アビジン類にビオチン類を結合させる公知の方法を適用して、前記ビオチン類結合用粒子と、ビオチン類を結合させたプローブ(ビオチン類結合プローブ)とを結合する方法が挙げられる。
例えば、リン酸緩衝液または1M塩化ナトリウム含有リン酸緩衝液中において、前記ビオチン類結合用粒子と、ビオチン類によって修飾されたタンパク質またはオリゴヌクレオチド(ビオチン類結合プローブ)とを室温で10分間〜1時間混合した後、固液分離操作によって未反応のタンパク質またはオリゴヌクレオチドを除去することにより、タンパク質またはオリゴヌクレオチドが固定化されたプローブ結合粒子を調製することができる。なお、この方法によって、前記ビオチン類結合用粒子の表面に固定化されたアビジン類に、ビオチン類を結合させることができる点は言うまでもない。
ここで、ビオチン誘導体としては、例えば、ビオチン−ε−N−リンジン、ビオシチンヒドラジド、2−イミノビオチン、ビオチニル−ε−N−アミノカプロン酸−N−ヒドロキシスクシンイミドエステルのアミノまたはスルヒドリル誘導体、スルホスクシンイミドイミノジオチン、ビオチンブロモアセチルヒドラジド、p−ジアゾベンゾイルビオチン、3−(N−マレインイミドピロピオニル)ビオチンなどを用いることができる。
ビオチン類によってタンパク質またはオリゴヌクレオチドを修飾する方法としては、例えば、(i)ビオチン類とN−ヒドロキシイミド類とのエステル(例えば、ビオチン−N−ヒドロキシスクシンイミド)をタンパク質分子のアミノ基に反応させることにより、ビオチン類によってタンパク質を修飾する方法、(ii)オリゴヌクレオチドの5’末端に、フタルイミドトリエチレングリコールを結合した後、これを水酸化アンモニウムによって加水分解することにより第一級アミノ基を形成し、このアミノ基に例えばビオチン−N−ヒドロキシスクシンイミドを結合することにより、ビオチン類によってオリゴヌクレオチドの5’末端を修飾する方法などを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、公知の種々の方法を利用することができ、適宜の方法により、ビオチン類によってオリゴヌクレオチドの3’末端を修飾することもできる。
本実施形態のビオチン類結合用磁性粒子およびプローブ結合粒子は、粒子を用いたバイオチップ、例えば、特開2005−148048号公報で開示されたバイオチップなどにも好適に使用することができる。
3.実施例
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。なお、本実施例において、「%」は重量基準である。
3.1.評価方法
3.1.1.CLEIA(化学発光酵素免疫測定)によるシグナルの測定
後述する各実施例・比較例で得られたプローブ結合粒子の分散液10μl(粒子50μg相当を含有)をテストチューブに取り、ウシ胎児血清(FCS)で100ng/mLに希釈したAFP(α−フェトプロテイン)抗原(日本バイオテスト社製)の標準検体50μlと混合し、37℃で10分間反応させた。磁気分離して上清を除いた後、2次抗体としてアルカリフォスファターゼ(以下、「ALP」という。)で標識した抗AFP抗体(富士レビオ株式会社製、ルミパルスAFP−Nに付属の試薬を使用)40μlを添加し、37℃で10分間反応させた。次いで、磁気分離して上清を除いた後、PBSで3回洗浄を繰り返して得られた粒子を50μlの0.01%Tween20に分散させ、新しいチューブに移し替えた。ALPの基質液(ルミパルス基質液:富士レビオ株式会社製)100μlを加え、37℃で10分間反応させた後、シグナルとしての化学発光量を測定した。測定には、ベルトールジャパン株式会社製の化学発光測定装置(商品名:Lumat LB9507)を用いた。
3.1.2.ノイズの測定
上記3.1.1.CLEIA(化学発光酵素免疫測定)によるシグナルの測定で、プローブ結合粒子の分散液に標準検体を混合しなかったこと以外は、同様の手順にて、ノイズとしての化学発光量を測定した。
3.1.3.粒径
レーザ回折式粒度分布測定装置((株)島津製作所製)SALD−200Vにより、粒子の数平均粒径およびその変動係数を測定した。
3.1.4.表面に導入されたトシル基量の測定
磁性粒子の表面トシル基量は、トシル化粒子100mgを純水1mLで3回洗浄した後、1.0Mエタノールアミン1mL中で24時間、回転撹拌することで粒子表面からp−トルエンスルホン酸を脱離させ、261nm(ε=331)の吸光度を測定することにより表面トシル基量を求めた。
3.1.5.表面に導入されたカルボキシル基量の測定
磁性粒子の表面カルボキシル基量は、電気伝導度測定法(Metrohm社、794 Basic Titrino)を用いて測定した。
3.1.6.PCRによるシグナルの測定
後述する各実施例・比較例で得られたプローブ結合粒子0.1mgをチューブにとり、分散液(5mM Tris−HCl(pH7.4)/1.0M NaCl/0.5mM EDTA/0.05% Tween20)50μlに分散し、ビオチン化されたオリゴヌクレオチドBiotin−pBR322(100mer)(タカラバイオ製pBR322を鋳型として二つのプライマーの一方の5’末端をビオチン化したプライマーを用いて、鎖長が100merになるようにPCRで調製したもの)の1.0×1015本相当をチューブに添加し、25℃で1時間撹拌した。余剰のオリゴヌクレオチドを洗浄液(25mM Tris−HCl(pH7.2)/1.0M NaCl/0.05% Tween20)で除去した。洗浄後、100μLの5mM Tris−HClバッファー(pH7.2)(0.01% Tween20含有)に分散し、そのうち10μL(0.01mg)を用い,上記プライマーと同配列でビオチン化されていないプライマーを用いてReal Time PCR法で、Biotin−pBR322(100)の結合量(シグナル)を求めた。
検出はTaqManProbe法によるリアルタイムPCRを行った。PCRにはABI PRISM7700 System(Applied Biosystems製)を使用した。
3.1.7.PCRによるノイズの測定
ビオチン化されていないオリゴヌクレオチドpBR322(100mer)を用いた以外は、3.1.4.と同様の方法により、オリゴヌクレオチドの粒子への非特異吸着量(ノイズ)を求めた。
3.2.合成例1
75%ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド溶液(日本油脂製「パーロイル355−75(S)」2質量部を1%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液20質量部に混合し、超音波分散機にて微細乳化した。これを粒径0.77μmのポリスチレン粒子13質量部および水41質量部の入ったリアクターに入れ、25℃で12時間攪拌した。別の容器にて、スチレン96質量部およびジビニルベンゼン4質量部を0.1%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液400質量部で乳化させた液を前記リアクターに入れ、40℃で2時間攪拌した後、75℃に昇温して8時間重合した。室温まで冷却した後、遠心分離により粒子のみ取り出したものをさらに水洗し、乾燥および粉砕して非磁性核粒子(i)を得た(非磁性核粒子の形成)。非磁性核粒子(i)の数平均粒径は1.5μmであった。
次に、油性磁性流体(商品名:「EXPシリーズ」,(株)フェローテック製)にアセトンを加えて粒子を析出沈殿させた後、これを乾燥することにより、疎水化処理された表面を有するフェライト系の磁性体微粒子(平均一次粒子径:0.01μm)を得た。
次いで、上記非磁性核粒子(i)15gおよび上記磁性体微粒子15gをミキサーでよく混合し、この混合物をハイブリダイゼーションシステムNHS−0型(奈良機械製作所(株)製)を使用して、羽根(撹拌翼)の周速度100m/秒(16200rpm)で5分間処理し、平均数粒子径が2.0μmの磁性体微粒子からなる磁性体層を表面に有する母粒子を得た(磁性体層の形成)。
次に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25重量%およびノニオン性乳化剤(商品名:「エマルゲン150」,花王(株)製)0.25重量%を含む水溶液(以下、「分散剤水溶液」という)375gを1Lセパラブルフラスコに投入し、次いで、前記磁性体層を有する母粒子15gを投入し、ホモジナイザーで分散した後、60℃に加熱した。分散剤水溶液150gに、メチルメタクリレート27g、トリメチロールプロパントリメタクリレート(以下、「TMP」という。)3g、およびジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド(日本油脂社製;パーロイル355)0.6gを入れて分散させたプレエマルジョンを、60℃にコントロールした前記1Lセパラブルフラスコに1時間30分かけて滴下した。滴下終了後、60℃に保持し1時間攪拌した(第1ポリマー層の形成)。次いで、分散剤水溶液75gに、グリシジルメタクリレート(以下、「GMA」という。)13.5g、TMP1.5g、およびジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド(日本油脂社製;パーロイル355)0.3gを入れて分散させたプレエマルジョンを、60℃にコントロールした上記1Lセパラブルフラスコに1時間30分かけて滴下した。その後75℃に昇温した後さらに2時間重合を続けて、反応を完了させた(第2ポリマー層の形成)。続けて、この1Lセパラブルフラスコに1mol/L硫酸60mlを入れ、60℃で6時間撹拌した。次いで、前記セパラブルフラスコ中の粒子を、磁気を用いて分離した後、蒸留水を用いて繰り返し洗浄した。以上により、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する磁性粒子を得た(以下、「A−1粒子」とする。)。トシル基量及びカルボキシル基量は共に0μmol/g(存在しない)であった。
次に、A−1粒子を凍結乾燥して得られた乾燥粒子1.0gを8mlのピリジンに分散させた後、p−トシルクロライド0.2gを加えて室温で2時間撹拌した。反応後、磁気を用いて粒子を分離し、アセトンで4回、続いて蒸留水で4回洗浄して、2,3−ジヒドロキシプロピル基をトシル化して得られた活性基を有する磁性粒子(以下、「B−1粒子」とする。)を得た(第2ポリマー層へのトシル基の導入)。この磁性粒子(B−1粒子)の平均数粒子径は2.9μmであった。トシル基量は、70μmol/gであった。
3.3.合成例2
合成例1のA−1粒子を凍結乾燥して得られた乾燥粒子1.0gを9mlのピリジンに分散させた後、無水コハク酸1gを加えて室温で2時間撹拌した。反応後、磁気を用いて粒子を分離し、アセトンで4回、続いて蒸留水で4回洗浄して、2,3−ジヒドロキシプロピル基およびカルボキシル基(カルボキシエチルカルボニルオキシ基)を有する磁性粒子(以下、「B−2粒子」とする。)を得た(第2ポリマー層へのカルボキシエチルカルボニルオキシ基の導入)。この磁性粒子(B−2粒子)の平均数粒子径は2.9μmであった。カルボキシル基量は、11μmol/gであった。
3.4.合成例3
合成例1のA−1粒子を凍結乾燥して得られた乾燥粒子1.0gを9mlのピリジンに分散させた後、無水グルタル酸1gを加えて室温で2時間撹拌した。反応後、磁気を用いて粒子を分離し、アセトンで4回、続いて蒸留水で4回洗浄して、2,3−ジヒドロキシプロピル基およびカルボキシル基(カルボキシプロピルカルボニルオキシ基)を有する磁性粒子(以下、「B−3粒子」とする。)を得た(第2ポリマー層へのカルボキシプロピルカルボニルオキシ基の導入)。この磁性粒子(B−3粒子)の平均数粒子径は2.9μmであった。カルボキシル基量は、8μmol/gであった。
3.5.比較合成例1
合成例1で、GMA13.5gおよびTMP1.5gの代わりに、シクロヘキシルメタクリレート13.5gおよびメタクリル酸1.5gを用いた以外は合成例1と同様の手順を行なうことにより、2,3−ジヒドロキシプロピル基は有さず、カルボキシル基を有する磁性粒子(以下、「B−4粒子」とする。)を得た。この磁性粒子(B−3粒子)の平均数粒子径は2.9μmであった。
3.6.実施例1
B−1粒子10mgをpH9.5のホウ酸バッファーに分散し、これにストレプトアビジン(シグマ社製)1mgを溶解させた溶液0.1mLを添加し、37℃で16時間回転攪拌した後、トリスバッファーで3回洗浄して、粒子の表面にストレプトアビジンを固定化したビオチン類結合用粒子を調製した。このビオチン類結合用粒子1mgをPBS/0.01%Tween20に分散させ、ビオチン化抗AFP抗体10μgを加え、室温で1時間反応させた。PBS/0.01%Tween20で3回洗浄して、抗AFP抗体を結合させたプローブ結合粒子を得た。実施例1のプローブ結合粒子のシグナルは170940であり、ノイズは150であった。また、PCRによるシグナルは3.0×1013本/mgであり、ノイズは1.3×10本/mgであった。
3.7.実施例2
固形分濃度1%のB−2粒子の水分散体1mLに1−エチル−3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸塩(同仁化学社製)5mgを溶解させた0.1mM HCl溶液0.1mLを添加し、室温で2時間回転攪拌し、さらに、ストレプトアビジン(シグマ社製)1mgを溶解させた0.1mM HCl溶液0.1mLを添加し、室温で8時間回転攪拌し、次いで、磁気分離処理した粒子に、0.1%牛血清アルブミンを含むリン酸塩緩衝液(PBS,0.1%BSA/PBS,pH=7.2)を添加して磁気分離処理する操作を3回繰り返すことにより、未反応のストレプトアビジンを除去し、粒子の表面にストレプトアビジンを固定化したビオチン類結合用粒子を調製した。このビオチン類結合用粒子1mgをPBS/0.01%Tween20に分散させ、ビオチン化抗AFP抗体10μgを加え、室温で1時間反応させた。PBS/0.01%Tween20で3回洗浄して、抗AFP抗体を結合させた実施例2のプローブ結合粒子を得た。実施例2のプローブ結合粒子のシグナルは157582であり、ノイズは70であった。また、PCRによるシグナルは3.0×1013本/mgであり、ノイズは1.1×10本/mgであった。
3.8.実施例3
B−3粒子を使用した以外は、実施例2と同様の手順を行うことにより、抗AFP抗体を結合させた実施例2のプローブ結合粒子を得た。実施例2のプローブ結合粒子のシグナルは148561であり、ノイズは120であった。また、PCRによるシグナルは2.5×1013本/mgであり、ノイズは2.0×10本/mgであった。
3.9.比較例1
B−4粒子を用いた以外は、実施例2と同様の手順を行なうことにより、本発明の範囲外である比較例1のプローブ結合粒子を得た。比較例1のプローブ結合粒子のCLEIAによるシグナルは36059であり、ノイズは306であった。また、PCRによるシグナルは5.0×1012本/mgであり、ノイズは2.6×10本/mgであった。この結果から、比較例1のプローブ結合粒子は実施例1,2,3のプローブ結合粒子と比較して、CLEIA及びPCRにおけるシグナルが低いうえに、ノイズが大きいことが確認された。これにより、実施例1,2,3のプローブ結合粒子は、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する磁性粒子に上記一般式(2)または(3)で表される基を導入した後、ビオチン類結合部位を有する物質と上記一般式(2)または(3)で表される基とを反応させることにより、ビオチン類結合部位を有する物質が固定化されているため、高感度および低ノイズを実現できることが理解できる。

Claims (14)

  1. 下記一般式(1)で表される基を含む、磁性粒子。
    Figure 0004716034
    ・・・・・(1)
    (式中、RおよびRは独立して、水酸基、下記一般式(2)で表される基、または下記一般式(3)で表される基であり、RおよびRがいずれも水酸基である場合を除く。)
    Figure 0004716034
    ・・・・・(2)
    (式中、Rは炭素数2〜6の直鎖、分岐、または環状のアルキレン基、あるいはアリーレン基を表す。)
    Figure 0004716034
    ・・・・・(3)
    (式中、Rは水素原子またはアルキル基を表す。)
  2. 請求項1において、
    2,3−ジヒドロキシプロピル基をさらに含む、磁性粒子。
  3. 請求項1または2において、
    エポキシ基をさらに含む、磁性粒子。
  4. 請求項1において、
    非磁性体核粒子と、
    前記非磁性体核粒子を被覆する磁性体層と、
    前記磁性体層を被覆する有機ポリマー層と、
    を含む、磁性粒子。
  5. 請求項4において、
    前記有機ポリマー層は、第1有機ポリマー層と、該第1有機ポリマー層を被覆する第2有機ポリマー層とを含み、
    前記第2ポリマー層は、上記一般式(1)で表される基を含む、磁性粒子。
  6. 請求項5において、
    前記第2ポリマー層は、2,3−ジヒドロキシプロピル基をさらに含む、磁性粒子。
  7. 請求項5または6において、
    前記第2ポリマー層は、エポキシ基をさらに含む、磁性粒子。
  8. 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    ビオチン類結合部位を有する物質が固定化されている、磁性粒子。
  9. 請求項8において、
    前記ビオチン類結合部位を有する物質が、アビジンおよびストレプトアビジン、ならびにその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物である、磁性粒子。
  10. ビオチン類を結合したプローブが結合された請求項8または9に記載の磁性粒子。
  11. 2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する磁性粒子に、上記一般式(2)で表される基を導入する工程と、
    ビオチン類結合部位を有する物質と上記一般式(2)で表される基とを反応させる工程と、
    を含む、ビオチン類結合用磁性粒子の製造方法。
  12. 2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する磁性粒子に、上記一般式(3)で表される基を導入する工程と、
    ビオチン類結合部位を有する物質と上記一般式(3)で表される基とを反応させる工程と、
    を含む、ビオチン類結合用磁性粒子の製造方法。
  13. 請求項11または12において、
    前記磁性粒子はエポキシ基をさらに含み、
    ビオチン類結合部位を有する物質と前記エポキシ基とを反応させる工程をさらに含む、ビオチン類結合用磁性粒子の製造方法。
  14. 請求項11ないし13のいずれかに記載の製造方法により得られ、2,3−ジヒドロキシプロピル基に由来する水酸基を有する、ビオチン類結合用磁性粒子。
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