JP4984025B2 - 有機ポリマー粒子およびその製造方法、ならびにプローブ結合粒子 - Google Patents

有機ポリマー粒子およびその製造方法、ならびにプローブ結合粒子 Download PDF

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Description

本発明は、抗体または抗原等の検査用プローブ(一次プローブ)の結合が容易で、タンパクや核酸等の非特異吸着が少ない有機ポリマー粒子およびその製造方法に関し、特に、生化学・医薬品分野で特出する高感度を発現する有機ポリマー粒子およびその製造方法に関する。
本発明はまた、有機ポリマー粒子にプローブが結合されたプローブ結合粒子に関する。
有機ポリマー粒子および磁性粒子は、例えば、感染症・癌マーカー・ホルモン等の検査対象物質の検出を行なうため、抗原抗体反応を利用した診断薬の反応固相として用いられている。このような診断薬においては、抗体または抗原等の検査用プローブ(一次プローブ)が粒子上に固定化される。サンプル中の検査対象物質は一次プローブを介して粒子上に捕捉された後、第二の検査プローブと反応する。第二の検査プローブ(二次プローブ)は蛍光物質や酵素で標識されており、蛍光や酵素反応によって検出が行われる。近年、疾病の早期発見等の目的のため、検査の高感度化が求められており、診断薬の感度向上は大きな課題となっている。磁性粒子を用いた診断薬においても、感度向上のため、検出法として酵素発色を用いる方式から、より高い感度が得られる蛍光や化学発光を用いる方式へと切り替わりつつある。
これらの検出技術の発展により、理論上は一分子の検査対象物質の存在まで検出できるレベルに達しているといわれているが、実際には十分な感度が得られていない。その原因としては、粒子表面への二次プローブや夾雑物の非特異的な吸着が挙げられる。例えば、理論上一分子の検査対象物質を検出可能な検査技術であっても、数分子の二次プローブが粒子表面に非特異的に吸着すると、一分子検出は不可能である。このようなことから、粒子表面への検査に使用される物質に対して非特異的な吸着の抑制が強く求められている。
従来、このような非特異吸着の抑制方法として、ブロッキングと言われる方法が行われてきた。ブロッキングは、一次プローブを粒子上に固定化した後に、二次プローブや夾雑物等の吸着の少ないアルブミンやスキムミルク等のブロッキング剤で粒子表面を被覆する。しかし、ブロッキング剤の被覆効果が十分得られない場合があり、また、生体物質であるブロッキング剤の品質安定性が低い場合がある。一方、ブロッキングが十分に行われた場合でも、ブロッキング剤の変質等によってその作用が経時的に変化して非特異吸着が発生する場合があり、十分な非特異吸着の抑制効果は得られていなかった。
非特異吸着の問題を解決するための方法として、96ウェルプレートに代表される免疫測定用基材の表面に親水性ポリマーを導入する方法が提案されている(特許文献1〜3)。しかし、このような平面を利用した免疫測定用基材では、一次プローブを固定化する面積が限られること、ならびに、一次プローブと検査対象物質との反応は固液反応であるため、抗原抗体反応の効率が悪く、検査時間が長くなること等の欠点があった。
さらに、非特異吸着を少なくするための対応策として、スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体等からなる有機ポリマー粒子にスペーサを介して生理活性物質を結合したミクロスフィア(特許文献4,5,6)や、粒子表面に親水性のスペーサを導入した有機ポリマー粒子(特許文献7,8)等が提案されている。しかしながら、これらはいずれも、非特異吸着の低減効果が充分ではなく、また、免疫検査用としては感度が不十分であった。
本発明者らは、親水性モノマーとして、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレン(C2−C4)基含有(メタ)アクリレート、エポキシ基含有(メタ)アクリレート、ホスホリルコリン類似基含有単量体等を粒子表面に共重合させた、非特異吸着の少ない免疫検査用磁性粒子を提案しているが(特許文献9)、さらなる高感度の発現が望まれる。
特開平11−174057号公報 特開2000−304749号公報 特開2001−272406号公報 特開平10−195099号公報 特開2000−300283号公報 国際公開第04/025297号パンフレット 特開2004−331953号公報 国際公開第04/040305号パンフレット 特開2005−69926号公報
本発明の目的は、抗体または抗原等のタンパク質や核酸等の検査用プローブ(一次プローブ)の結合が容易で、タンパク質や核酸等の非特異吸着が少ない有機ポリマー粒子およびその製造方法、ならびに前記有機ポリマー粒子にプローブが結合されたプローブ結合粒子を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ね、特定の2種の官能基を有するポリマー粒子が、タンパク質や核酸等の非特異吸着が極めて少ないこと、ならびに、この有機ポリマー粒子を用いることにより、生化学・医薬品分野で特出する高感度を発現するプローブ結合粒子が得られることを見出し、本発明を完成させた。本発明によれば、以下の態様の有機ポリマー粒子およびその製造方法、ならびにプローブ結合粒子を提供することができる。
本発明の第1の態様の有機ポリマー粒子は、カルボキシル基および2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する。
上記有機ポリマー粒子において、磁性体を含有することができる。この場合、上記有機ポリマー粒子は、核粒子と、前記核粒子の外層に設けられた、超常磁性微粒子を含有する磁性体層と、前記磁性体層のさらに外層に設けられた、カルボキシル基および2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するポリマー部と、を有することができる。
本発明の第2の態様の有機ポリマー粒子は、上記有機ポリマー粒子と、該有機ポリマー粒子に結合するプローブとを含むことができる。
本発明の第3の態様のカルボキシル基および2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する有機ポリマー粒子の製造方法は、
加水分解によりカルボキシル基を生成するモノマー(A)を含むモノマー部を重合することにより、ポリマー部を形成する工程と、
前記ポリマー部を加水分解処理する工程と、
を含む。
上記製造方法において、前記モノマー部は、加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)をさらに含むことができる。
本発明の第4の態様のカルボキシル基および2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する有機ポリマー粒子の製造方法は、
加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)を含むモノマー部を重合することにより、ポリマー部を形成する工程と、
前記ポリマー部を加水分解処理する工程と、
を含む。
上記製造方法において、前記モノマー部は、架橋性モノマー(C)をさらに含むことができる。
上記製造方法において、前記モノマー部は、前記モノマー(A)5〜40重量部、加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)40〜95重量部、架橋性モノマー(C)0〜30重量部、およびその他のモノマー(D)0〜55重量部からなることができる。
上記有機ポリマー粒子は、タンパク質や核酸等の生体関連物質の非特異吸着量が少ないため、生化学・医薬品分野で特出する高感度を発現する生化学検査用有機ポリマー粒子として好適である。また、上記プローブ結合粒子は、タンパク質や核酸等の生体関連物質の非特異吸着量が少ないため、生化学・医薬品分野で特出する高感度を発現し、生化学検査用として高いS/N比を得ることができる。
1.有機ポリマー粒子およびその製造方法
1.1.有機ポリマー粒子の構成
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、カルボキシル基および2,3−ジヒドロキシプロピル基を含有する。本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は例えば、少なくとも表面がポリマー部からなり、このポリマー部の少なくとも表面にカルボキシル基および2,3−ジヒドロキシプロピル基を含有することができる。この場合、ポリマー部は、カルボキシル基を有するモノマーおよび2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するモノマーを含むモノマー部を共重合して形成してもよいし、または、加水分解によりカルボキシル基を生成するモノマーおよび加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するモノマーを含むモノマー部を共重合した後、加水分解することにより形成してもよい。あるいは、カルボキシル基を有するモノマーおよび加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するモノマーを含むモノマー部を共重合した後、加水分解することにより形成してもよいし、または、加水分解によりカルボキシル基を生成するモノマーおよび2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するモノマーを含むモノマー部を共重合した後、加水分解することにより形成してもよい。
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、全体がポリマー部から構成されていてもよいし、あるいは、コア・シェル構造を有していて、ポリマー部がシェルであってもよい。
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子において、カルボキシル基は、水溶性カルボジイミドなどを用いたエステル化またはアミド化による公知の活性化により、検査用プローブ(一次プローブ)の結合を容易にする因子である。一次プローブおよびその結合方法については後述する。
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子において、カルボキシル基の量は、該粒子の固形分に対して、好ましくは1〜300μmol/gであり、さらに好ましくは5〜200μmol/gであり、最も好ましくは10〜100μmol/gである。カルボキシル基の量が1μmol/g未満では、一次プローブの結合が困難になることがあり、一方、300μmol/gを超えると、非特異吸着が増加する場合がある。カルボキシル基の水素イオンは、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオンなどの陽イオンで置換されていても良い。
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子において、2,3−ジヒドロキシプロピル基は、低非特異吸着および高感度を発現する因子である。2,3−ジヒドロキシプロピル基の量は、該粒子の固形分に対して、好ましくは10μmol/g以上であり、さらに好ましくは50μmol/g以上であり、最も好ましくは100μmol/g以上である。2,3−ジヒドロキシプロピル基の量が10μmol/g未満では、非特異吸着が増加する場合がある。
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子の数平均粒径(以下、単に「粒径」という。)は、好ましくは、0.1〜15μmであり、さら好ましくは0.3〜10μmであり、最も好ましくは1〜10μmである。粒径は、レーザ回折・散乱法により求めることができる。ここで、粒径が0.1μm未満の場合、遠心分離などを用いた分離に長時間を要し、水などの洗浄溶媒と粒子との分離が不十分になるため、目的外の分子(例えば、タンパク質や核酸等の生体関連物質)の除去が不十分になり、充分な精製ができない場合がある。一方、粒径が15μmを超えると、比表面積が小さくなり、生理活性物質の捕捉量が少なくなる結果、感度が低くなる場合がある。
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、通常、適当な分散媒に分散させて用いられる。使用できる分散媒としては、有機ポリマー粒子を溶解したり、あるいは、有機ポリマー粒子を膨潤させたりしない分散媒が好ましい。好ましい分散媒としては、例えば、水系媒体を用いることができる。ここで、水系媒体とは、水、または水と水に混和する有機溶剤(例えば、アルコール類、アルキレングリコール誘導体等)との混合物をいう。
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子の水分散液からの乾燥塗膜と水との接触角は、好ましくは40°以下であり、さらに好ましくは30°以下であり、最も好ましくは10°〜25°である。
水分散液からの乾燥塗膜は、50mgの粒子を含む0.2mlの水分散液を、アプリケーター等を用いてスライドガラス等の平滑な基材に塗布し、湿度40%、気温25℃で24時間乾燥することにより得られる。乾燥塗膜と水との接触角は、約1μLの水滴を乾燥塗膜に滴下し、直ちに水平方向からの画像をカメラでデータとして取り込み、水滴の輪郭を円周の一部と仮定して塗膜の水平線との角度から求めることができる。本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子の水分散液からの乾燥塗膜と水との接触角をこれらの範囲とすることにより、低非特異吸着性と高感度とを両立することができる。
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子の水分散液からの乾燥塗膜と水との接触角は、後述のモノマー(A)〜(D)の種類および量によって調整することができる。
1.2.有機ポリマー粒子の製造
1.2.1.モノマー部の組成
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、モノマー部を共重合して得られるポリマー部を少なくとも表面に形成することにより製造することができる。以下、モノマー部を構成する各モノマーについて説明する。
1.2.1−1.加水分解によりカルボキシル基を生成するモノマー(A)
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、好ましくは、加水分解によりカルボキシル基を生成するモノマー(A)を含むモノマー部を共重合することにより得られるポリマー部を少なくとも表面に有する粒子を加水分解処理して得られる。前記共重合において、加水分解によりカルボキシル基を生成するモノマー(A)を使用することにより、共重合前からカルボキシル基を有するモノマーを使用する場合に比べて、ポリマー部中により均一にカルボキシル基を導入することが可能になり、非特異吸着を低減させることができる。
また、モノマー部は、加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)をさらに含む場合、すなわち、後述の加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)をさらに含むモノマー部を用いて共重合する場合、モノマー(B)の重合前および重合中の加水分解を防止することができる。なお、以下、本発明におけるモノマー(A)〜(D)は、好ましくはラジカル重合性モノマーである。
加水分解によりカルボキシル基を生成するモノマー(A)(以下、単に「モノマー(A)」ともいう。)としては、カルボキシル基を公知の保護基で保護したモノマーが挙げられるが、例えば、(A−1)カルボキシル基を有するモノマーのカルボキシル基を3級アルコールで保護したエステルモノマー、(A−2)1分子中にカルボキシル基とヒドロキシル基とを有するモノマーが内部縮合した環状エステルモノマー、(A−3)カルボキシル基を有するモノマーの酸無水物などを挙げることができる。(A−1)カルボキシル基をアルコールで保護したエステルモノマーとしては、具体的には、t−ブチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロペンチル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレート、2−エチルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフラニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロピラニル(メタ)アクリレート等を例示できる。(A−2)環状エステルモノマーとしては、具体的には、α−アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイロキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン等を例示できる。(A−3)モノマーの酸無水物としては、具体的には、無水マレイン酸、無水イタコン酸等を例示できる。
モノマー(A)由来の官能基の加水分解の条件は、モノマー(A)の種類によるが、通常、粒子を水に分散した状態で、酸または塩基を触媒として、加温条件下で数時間〜数十時間攪拌して加水分解する。このときの触媒としては、(A−1)カルボキシル基を3級アルコールで保護したエステルモノマーの場合は酸触媒が好ましく、(A−2)環状エステルモノマーおよび(A−3)モノマーの酸無水物の場合は塩基触媒が好ましい。モノマー(A)由来の官能基の加水分解は、貯蔵安定性などに支障のない限り、必ずしも共重合体中の全ての官能基が加水分解されている必要はない。モノマー(A)由来の官能基の加水分解は、通常、モノマー部の重合後に実施するが、重合中にその一部が加水分解されてもよい。
使用するモノマー部中におけるモノマー(A)の比率は、モノマー部100重量%中に好ましくは5〜40重量%であり、さらに好ましくは10〜30重量%である。モノマー部中のモノマー(A)の比率が5重量%未満であると、一次プローブの結合が困難になることがあり、一方、40重量%を超えると非特異吸着が増加する場合がある。
1.2.1−2.加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、好ましくは、加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)を含むモノマー部を共重合することにより得られるポリマー部を少なくとも表面に有する粒子を加水分解処理して得られる。すなわち、この場合、モノマー部は、加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)をさらに含む。前記共重合において、加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)を使用することにより、共重合前から2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するモノマー(B)を使用する場合に比べて、ポリマー部中により多くの2,3−ジヒドロキシプロピル基を安定的に導入することが可能になり、重合安定性を改善する因子となる。
加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)(以下、単に「モノマー(B)」ともいう。)としては、水酸基を公知の保護基で保護したモノマーが挙げられるが、例えば、(B−1)2,3−エポキシプロピル基を有するモノマー、(B−2)2,3−ジヒドロキシプロピル基をアセタール化したモノマー、(B−3)2,3−ジヒドロキシプロピル基をシリル化したモノマーなどを挙げることができる。(B−1)2,3−エポキシプロピル基を有するモノマーとしては、具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等を例示できる。(B−2)2,3−ジヒドロキシプロピル基をアセタール化したモノマーとしては、具体的には、1,3−ジオキソラン−2−オン−4−イルメチル(メタ)アクリレート、1,3−ジオキソラン−2,2−ジメチル−4−イルメチル(メタ)アクリレート等を例示できる。(B−3)2,3−ジヒドロキシプロピル基をシリル化したモノマーとしては、具体的には、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートのジ(t−ブチル)シリル化物、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートのジ(トリメチルシリル)化物などを挙げることができる。
モノマー(B)由来の官能基の加水分解の条件は、モノマー(B)の種類によるが、通常、粒子を水に分散した状態で、酸、塩基、またはフッ化物塩を触媒として、加温条件下で数時間〜数十時間攪拌して加水分解する。モノマー(B)由来の官能基の加水分解は、貯蔵安定性などに支障のない限り、必ずしも共重合体中の全ての官能基が加水分解されている必要はない。モノマー(B)由来の官能基の加水分解は、通常、モノマー部の重合後に実施するが、重合中にその一部が加水分解されてもよい。
使用するモノマー部中におけるモノマー(B)の比率は、モノマー部100重量%中に好ましくは40〜95重量%であり、さらに好ましくは50〜90重量%である。モノマー部中のモノマー(B)の比率が40重量%未満であると、非特異吸着が増加する場合があり、一方、95重量%を超えると、一次プローブの結合が困難になることがある。
1.2.1−3.架橋性モノマー(C)
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、好ましくは、架橋性モノマー(C)を共重合することにより得られる粒子表面を有する。すなわち、この場合、モノマー部は、架橋性モノマー(C)をさらに含む。
架橋性モノマー(C)(以下、単に「モノマー(C)」ともいう。)は、モノマー(A)、モノマー(B)などと共重合可能で、1分子中に2個以上のラジカル重合性不飽和結合を有するモノマーである。このような架橋性モノマーとしては、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートなどの多官能性(メタ)アクリレート、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジオレフィン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレートなどを例示することができる。架橋性のモノマーとしては、さらに、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリビニルアルコールのポリ(メタ)アクリルエステルなどの親水性のモノマーを例示することができる。架橋性モノマー(C)の比率は、共重合体100重量%中に好ましくは0〜30重量%であり、さらに好ましくは5〜20重量%である。共重合体中のモノマー(C)の比率が30重量%を超えると、粒子が多孔質化して非特異吸着を増加させることがある。
1.2.1−4.その他のモノマー(D)
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、上記モノマー(A)〜(C)以外のモノマー(D)(その他のモノマー(D))を共重合することにより得られる粒子表面を有していてもよい。その他のモノマー(D)としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メトキシエチルアクリレート、メトキシエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレートなどの親水性官能基を有する(メタ)アクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミドなどの親水性モノマー、および、スチレン、α−メチルスチレン、ハロゲン化スチレンなどの芳香族ビニル単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、アクリロニトリルなどの不飽和ニトリル、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソボニルアクリレート、イソボニルメタクリレートなどのエチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステルを例示することができる。その他のモノマー(D)として、本発明の効果の発現を妨げない範囲で、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などの非保護のカルボキシル基を有するモノマー、および、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなど非保護の2,3−ジヒドロキシプロピルを有するモノマーを使用しても良い。その他のモノマー(D)の量は、上述のモノマー(A)〜(C)以外の残余の量である。
1.2.2.重合方法
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、例えば、乳化重合、ソープフリー重合、懸濁重合等の定法を用いて製造が可能である。より具体的には、本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、例えば、上記ビニル系モノマーの懸濁重合、あるいはポリマーバルクの粉砕によって得ることができる。例えば、本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、特公昭57−24369号公報記載のシード粒子(母粒子)を用いる二段膨潤重合法、ジャーナル・オブ・ポリマーサイエンス・ポリマーレター・エディション,937頁,第21巻,1963年(J. Polym. Sci., Polymer Letter Ed. 21,937(1963))記載の重合方法、特開昭61−215602号公報、特開昭61−215603号公報、および特開昭61−215604号公報記載の方法によって作製することができる。これらの方法の中では、シード粒子(母粒子)を用いる二段膨潤重合法が、粒径の変動係数を小さくすることができるため好ましい。シード粒子(母粒子)は、ポリスチレンまたはスチレン系共重合体等を用いることができる。そして、二段膨潤重合法により追加されるポリマー部は、上述のモノマー(A)〜(D)の共重合体からなる。
モノマー(A)〜(D)の共重合の際に使用可能な乳化剤としては、例えばアルキル硫酸エステル塩、アルキルアリール硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、脂肪酸塩などのアニオン系界面活性剤;アルキルアミン塩、アルキル四級アミン塩などのカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ブロック型ポリエーテルなどのノニオン系界面活性剤;カルボン酸型(例えば、アミノ酸型、ベタイン酸型など)、スルホン酸型などの両性界面活性剤、商品名で、ラテムルS−180A、PD−104〔花王社製〕、エレミノールJS−2〔三洋化成社製〕、アクアロンHS−10、KH−10、RN−10、RN−20、RN−30、RN−50〔第一工業製薬社製〕、アデカリアソープSE−10N、SR−10、NE−20、NE−30、NE−40〔旭電化工業社製〕、Antox MS−60〔日本乳化剤社製〕などの反応性乳化剤などのいずれでも使用可能である。特に、反応性乳化剤を用いると、粒子の分散性に優れるため好ましい。また、親水性基を有するポリマーのうち分散機能を有するものも乳化剤として使用することができる。このようなポリマーとしては、スチレン・マレイン酸共重合体、スチレン・アクリル酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、ポリイソプレンのスルホン化物、水添スチレン・ブタジエン共重合体のスルホン化物、スチレン・マレイン酸共重合体のスルホン化物、スチレン・アクリル酸共重合体のスルホン化物などを挙げることができる。これらの乳化剤は、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。乳化剤の使用量は特に限定されるものではないが、モノマー(A)〜(D)の合計量100重量部に対し、通常、0.1〜50重量部であり、好ましくは0.2〜20重量部であり、さらに好ましくは0.5〜5重量部である。0.1重量部未満では、乳化が充分でなく、ラジカル重合時の安定性が低下し好ましくない。一方、50重量部を超えると、泡立ちが問題となり好ましくない。
モノマー(A)〜(D)の共重合の際に使用されるラジカル重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシマレイン酸、コハク酸パーオキサイド、2,2’−アゾビス〔2−N−ベンジルアミジノ〕プロパン塩酸塩などの水溶性開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、クミルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシオクトエート、アゾビスイソブチロニトリルなどの油溶性開始剤;酸性亜硫酸ナトリウム、ロンガリット、アスコルビン酸などの還元剤を併用したレドックス系開始剤などが使用できる。ラジカル重合開始剤としては、水中で酸または塩基性を示さない油溶性開始剤が好ましい。
2.磁性体を含有する有機ポリマー粒子およびその製造方法
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、磁性体を含有する有機ポリマー粒子(以下、「磁性体含有有機ポリマー粒子」という。)であってもよい。磁性体含有有機ポリマー粒子は、例えば遠心分離器等を用いずに、磁石を用いて分離することができるため、被検体からの粒子の分離工程を簡素化または自動化することができる点で有用である。
磁性体含有有機ポリマー粒子は、(I)有機ポリマー等の非磁性体の連続相中に磁性体微粒子が分散している粒子、(II)磁性体微粒子の2次凝集体をコアとし、有機ポリマー等の非磁性体をシェルとする粒子、(III)有機ポリマー等の非磁性体からなる核粒子と、該核粒子の表面に設けられた超常磁性微粒子の2次凝集体層(磁性体層)と、さらに該磁性体層の外層に有機ポリマー層(ポリマー部)とを有する粒子等が挙げられる。これらの中では、(III)前記磁性体微粒子の2次凝集体層を含む核粒子(以下、「磁性体微粒子の2次凝集体層を含む核粒子」を「母粒子」と表す)の外層に、有機ポリマー層を有する粒子が好ましい。なお、各種構造の磁性体含有有機ポリマー粒子に用いる有機ポリマーは、コア・シェル型粒子のコア部分を除いて、粒子最表面を形成するポリマーは、カルボキシル基および2,3−ジヒドロキシプロピル基を有することが必要である。また、核粒子とその外層(磁性体層)との界面、ならびに磁性体層とその外層(有機ポリマー層)との界面は、両層の成分が混在した状態であっても構わない。
最も好ましい磁性体含有有機ポリマー粒子は、核粒子と、この核粒子の表面に設けられた超常磁性微粒子の磁性体層とを含む母粒子を覆うように、架橋重合体が設けられている。すなわち、この磁性体含有有機ポリマー粒子では、前記母粒子をコアとし、架橋重合体をシェルとする。ここで、架橋重合体は上述の製造方法により得られる。すなわち、架橋重合体は、モノマー(A)5〜40重量部、加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)40〜95重量部、架橋性モノマー(C)0〜30重量部、およびその他のモノマー(D)0〜55重量部からなるモノマー部を重合して共重合体を得、この共重合体を加水分解して得られる。
核粒子の表面に超常磁性微粒子の磁性体層が形成された母粒子の製造方法としては、例えば、非磁性の有機ポリマー粒子と超常磁性微粒子とをドライブレンドして、物理的に強い力を外部から加えることにより双方の粒子を複合化させる方法により作製することができる。物理的に強い力を負荷する方法としては、例えば、乳鉢、自動乳鉢、ボールミル、ブレード加圧式粉体圧縮法、メカノフュージョン法のようなメカノケミカル効果を利用するもの、あるいはジェットミル、ハイブリダイザー等の高速気流中衝撃法を利用するものが挙げられる。効率よくかつ強固に複合化を実施するには、物理的吸着力が強いことが望ましい。その方法としては、攪拌翼付き容器中で攪拌翼の周速度が好ましくは15m/秒以上、より好ましくは30m/秒以上、さらに好ましくは40〜150m/秒で実施することが挙げられる。撹拌翼の周速度が15m/秒より低いと、非磁性の有機ポリマー粒子の表面に超常磁性微粒子を吸着させるのに十分なエネルギーを得ることができないことがある。なお、撹拌翼の周速度の上限については、特に制限はないが、使用する装置、エネルギー効率等の点から自ずと決定される。本発明で使用する超常磁性微粒子は、例えば、粒子径5〜20nm程度のフェライトおよび/またはマグネタイトの微粒子が好適に使用できる。
ポリマー部(シェル)は、加水分解によりカルボキシル基を生成するモノマー(A)5〜40重量部、加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)40〜95重量部、架橋性モノマー(C)0〜30重量部、およびその他のモノマー(D)0〜55重量部からなるモノマー部を前記母粒子(コア)の存在下で共重合することにより形成することができる。各モノマー成分については上述の通りである。より具体的な重合方法については、特開2004−205481号公報等に開示されている通りである。また、重合後の加水分解処理の条件も上述の通りである。磁性体含有有機ポリマー粒子を特に強い酸性条件下で加水分解を実施すると、超常磁性微粒子が溶解する場合があるため、加水分解は弱酸〜塩基条件で行なうことが望ましい。
なお、母粒子上の超常磁性微粒子の溶解を防止するため、核粒子の表面に超常磁性微粒子の磁性体層が形成された母粒子を、架橋性モノマー(C)0〜30重量部およびその他のモノマー(D)70〜100重量部からなる別のモノマー部を用いてコーティング層を形成した後、このコーティング層を含む母粒子をコアとして、加水分解によりカルボキシル基を生成するモノマー(A)5〜40重量部、加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)40〜95重量部、架橋性モノマー(C)0〜30重量部、およびその他のモノマー(D)0〜55重量部からなるモノマー部を共重合することにより、ポリマー部(シェル)を形成する粒子を得、この粒子を加水分解することにより、磁性体含有有機ポリマー粒子を形成してもよい。このような超常磁性微粒子がコーティング層によってコーティングされた磁性体含有有機ポリマー粒子の場合、上述の加水分解処理において強酸性〜強塩基性の広い加水分解条件を選択することができる。
加水分解後の有機ポリマー粒子および磁性体含有有機ポリマー粒子の分散液は、遠心分離法、磁気分離法等により水洗を繰り返して、残余の加水分解触媒を除いておくことが好ましい。
3.用途
本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、生化学分野での化合物担体用粒子および診断薬用の化学結合担体用粒子等のアフィニティー担体として利用でき、特に、抗原または抗体等の一次プローブを結合させた免疫検査用のプローブ結合粒子として、特出する高感度および低ノイズを発現することができる。
本発明の一実施形態のプローブ結合粒子において、検査対象となる物質は、免疫検査用試薬および被検査試料に含まれる生体関連物質および化学物質である。本発明において、「生体関連物質」とは、生体に関わるすべての物質をいう。生体関連物質としては、例えば、生体に含まれる物質、生体に含まれる物質から誘導された物質、生体内で利用可能な物質が挙げられる。生体関連物質は特に限定されないが、例えば、タンパク質(例えば、酵素、抗体、アプタマー、受容体等)、ペプチド(例えばグルタチオン等)、核酸(例えば、DNAやRNA等)、糖質、脂質、およびその他の細胞または物質(例えば、血小板、赤血球、白血球等の各種血球細胞を含む各種血液由来物質、各種浮遊細胞等)等が挙げられる。
本発明の一実施形態のプローブ結合粒子によれば、カルボキシル基が粒子の表面に導入されているため、実際に使用するに当たり、水溶性カルボジイミドなどの公知の活性化剤によりカルボキシル基を活性化し、一次プローブと粒子とを混合することで、一次プローブを粒子の表面に化学的に結合させることができる。
一次プローブを粒子の表面に結合させた後、過剰の一次プローブを洗浄し、必要に応じて未反応の活性化カルボキシル基を不活化する。また、一次プローブを粒子の表面に結合させた後、通常行われるブロッキングの操作をしてもよく、上述の不活化工程において、アルブミン等のブロッキング剤を併用してもかまわない。以降は、粒子を用いた通常の分析工程に移行すればよい。
本発明の一実施形態のプローブ結合粒子に担持することができるプローブは、タンパク質(抗原または抗体)または核酸であり、このうち抗原または抗体が好ましい。この場合、抗原または抗体としては、被検体中に一般に含まれている成分に反応するものであれば特に制限されないが、例えば、アンチプラスミン検査用抗アンチプラスミン抗体、Dダイマー検査用抗Dダイマー抗体、FDP検査用抗FDP抗体、tPA検査用抗tPA抗体、TAT検査用抗トロンビン=アンチトロンビン複合体抗体、FPA検査用抗FPA抗体等の凝固線溶関連検査用抗原または抗体;BFP検査用抗BFP抗体、CEA検査用抗CEA抗体、AFP検査用抗AFP抗体、フェリチン検査用抗フェリチン抗体、CA19−9検査用抗CA19−9抗体等の腫瘍関連検査用抗原または抗体;アポリポタンパク検査用抗アポリポタンパク抗体、β2−ミクロブロブリン検査用抗β2−ミクロブロブリン抗体、α1−ミクログロブリン検査用抗α1−ミクログロブリン抗体、免疫グロブリン検査用抗免疫グロブリン抗体、CRP検査用抗CRP抗体等の血清蛋白関連検査用抗原または抗体;HCG検査用抗HCG抗体等の内分泌機能検査用抗原または抗体;HBs抗原検査用抗HBs抗体、HBs抗体検査用HBs抗原、HCV抗体検査用HCV抗原、HIV−1抗体用HIV−1抗原、HIV−2抗体検査用HIV−2抗原、HTLV−1検査用HTLV−1抗原、マイコプラズマ症検査用マイコプラズマ抗原、トキソプラズマ検査用トキソプラズマ抗原、ASO検査用ストレプトリジンO抗原等の感染症関連検査用抗原または抗体;抗DNA抗体検査用DNA抗原、RF検査用熱変成ヒトIgG等自己免疫関連検査用抗原または抗体;ジゴキシン検査用抗ジゴキシン抗体、リドカイン検査用抗リドカイン抗体等の薬物分析用抗原または抗体等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。抗体としては、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体のどちらを用いてもかまわない。
また、本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子は、酵素・ホルモン等のタンパク質、DNA・RNA等の核酸、脂質、あるいは生理活性糖鎖化合物を粒子表面に化学結合法で感作させるアフィニティー担体としても利用できる。さらに、本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子に、解析対象の化学物質(被解析化学物質;リガンド分子に該当する)を化学結合により固定化し、タンパク物質等との特異的相互作用を用いて当該相互作用を解析および/または測定することによって、被解析化学物質と特異的な相互作用を有するタンパク質等(ターゲット分子に該当する)を選別し、精製することが可能である。
具体的には、粒子に結合させるリガンド分子としては、本発明の一実施形態の有機ポリマー粒子が有するカルボキシル基および2,3−ジヒドロキシプロピル基の少なくとも一方と反応しうる官能基を有する物質であれば特に限定されないが、例えば、核酸、ペプチド核酸、ホルモン、分子量500〜100万のタンパク質、糖鎖、多糖類、細胞、アプタマー、ウイルス、酵素、各種のアフィニティー用タグ捕捉物質、ビオチン等の補酵素、特定の生理活性作用を有する(あるいは、特定の生理活性作用を有する可能性がある)化学物質等を使用することができる。
4.実施例
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。なお、本実施例において、「%」および「部」は重量基準である。
4.1.評価方法
4.1.1.CLEIA(化学発光酵素免疫測定)
抗AFP(αフェトプロテイン)抗体を感作させた、後述する各実施例・比較例で得られた粒子の分散液10μl(粒子50μg相当)をテストチューブに取り、ウシ胎児血清(FCS)で100ng/mLに希釈したAFP抗原(日本バイオテスト社製)の標準検体50μlと混合し、37℃で10分間反応した。遠心して粒子を分離し上清を除いた後、2次抗体としてアルカリフォスファターゼ(以下、「ALP」という。)で標識した抗AFP抗体(富士レビオ株式会社製、ルミパルスAFP−Nに付属の試薬を使用)40μlを添加し、37℃で10分間反応させた。次いで、遠心して粒子を分離し上清を除いた後、PBSで3回遠心洗浄を繰り返して得られた粒子を50μlの0.01%Tween20に分散させ、新しいチューブに移し替えた。ALPの基質液(ルミパルス基質液:富士レビオ株式会社製)100μlを加え、37℃で10分間反応させた後、化学発光量を測定した。化学発光の測定には、ベルトールジャパン株式会社製の化学発光測定装置(商品名:Lumat LB9507)を用いた。
4.1.2.粒径
レーザ回折式粒度分布測定装置((株)島津製作所製)SALD−200Vにより、粒子の数平均粒径およびその変動係数を測定した。
4.1.3.水分散液から得られる乾燥塗膜と水との接触角
後述する各実施例・比較例で得られた有機ポリマー粒子50mgを1mlの純水で10回洗浄し、最後に0.2mlの純水に分散させた。この粒子を含む水分散液をアプリケーターでスライドガラスに塗布し、湿度40%、気温25℃で24時間乾燥して乾燥塗膜を得た。得られた乾燥塗膜と水との接触角を、協和界面科学製FAMAS接触角測定システム(商品名:DropMaster900)を用いて、以下の手順で測定した。1.0μLの水滴を乾燥塗膜に滴下してから0.15秒後の水平方向からの画像をカメラでデータとして取り込み、水滴の輪郭を円周の一部と仮定して、水滴の輪郭と乾燥塗膜の水平線との角度から、得られた乾燥塗膜と水との接触角を求めた。
4.1.4.カルボキシル基含有量
粒子1g(固形分)を含む水分散体を用いて、特開平10−270233号公報に記載された電導度滴定によって、見かけの表面荷電量を求め、さらに、分散媒(水)のみを用いた同様の測定でバックグラウンドの荷電量を求め、これらの荷電量の差から、粒子のカルボキシル基含有量を求めた。
4.2.合成例1(磁性体を含有しない有機ポリマー粒子の合成、モノマー(A)およびモノマー(B)の両方を使用しない例)
磁性体を含有しない有機ポリマー粒子を、以下に記すシード粒子(母粒子)を用いる二段膨潤重合法で作製した。シード粒子として、ソープフリー重合で重合した粒子径0.98μmのポリスチレン粒子を用い、このポリスチレン粒子を窒素雰囲気下で水500gに分散させて水分散体(固形分量5.0g)を調製した。このシード粒子に、一段目として有機溶剤(シェルゾールTK0.1g)、二段目として、カルボキシル基を有するモノマー(A’)であるメタクリル酸5g、2,3−ジヒドロキシプロピル基を有するモノマー(B’)であるグリセロールメタクリレート(以下、「GLM」という。)50g、架橋性モノマー(C)であるエチレングリコールジメタクリレート(以下、「EDMA」という。)10g、およびモノマー(D)であるメタクリル酸メチル(以下、「MMA」という。)35gを加えてそれぞれ吸収させた後、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を2g添加して75℃で24時間ゆっくり撹拌して、ポリマー部を形成した。次に、この反応液を冷却した後、500メッシュ金網でろ過したところ、97%が通過し、重合安定性はやや不良であった。重合収率は95%であった。遠心分離を用いてこの粒子を蒸留水で洗浄して、母粒子をコアとし、ポリマー部をシェルとする有機ポリマー粒子(低非特異吸着性の有機ポリマー粒子)を得た。得られた有機ポリマー粒子を粒子(i)とする。
この粒子(i)の粒径は2.5μmであり、カルボキシル基含有量は12μmol/gであり、水分散液からの乾燥塗膜と水との接触角は38°であった。
4.3.合成例2(磁性体を含有しない有機ポリマー粒子の合成、モノマー(A)およびモノマー(B)の両方を使用する例)
二段目として、モノマー(A)であるt−ブチル(メタ)アクリレート(以下、「tBMA」という。)20g、モノマー(B)であるグリシジルメタクリレート(以下、「GMA」という。)70g、およびモノマー(C)であるEDMA10gを加えた以外は合成例1と同様の二段膨潤重合法で重合反応を実施して、コアである母粒子を覆う共重合体を形成した。重合反応に引き続いて、2規定硫酸60mlを添加し、60℃で6時間攪拌することにより加水分解反応を実施して、母粒子をコアとし、ポリマー部をシェルとする有機ポリマー粒子(低非特異吸着性の有機ポリマー粒子)を得た。これを室温まで冷却した後、水酸化ナトリウム水溶液で中和した。次に、この反応液を500メッシュ金網でろ過したところ、99%が通過し、重合安定性は良好であった。重合収率は99%であった。遠心分離を用いてこの粒子を蒸留水で洗浄した。得られた有機ポリマー粒子を粒子(ii)とする。
この粒子(ii)の粒径は2.6μmであり、カルボキシル基含有量は24μmol/gであり、水分散液からの乾燥塗膜と水との接触角は22°であった。
4.4.合成例3(磁性体を含有する有機ポリマー粒子の合成)
75%ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド溶液(日本油脂製「パーロイル355−75(S)」2質量部を1%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液20質量部に混合し、超音波分散機にて微細乳化した。これを粒径0.77μmのポリスチレン粒子13質量部および水41質量部の入ったリアクターに入れ、25℃で12時間攪拌した。別の容器でスチレン96質量部、ジビニルベンゼン4質量部を0.1%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液400質量部に乳化し、前記リアクターに入れ、40℃で2時間攪拌した後、75℃に昇温して8時間重合した。室温まで冷却後、遠心分離により粒子のみ取り出したものをさらに水洗し、乾燥、粉砕した。これを核粒子とする(核粒子の作製)。数平均粒径は1.5μmであった。
次に、油性磁性流体(商品名:「EXPシリーズ」,(株)フェローテック製)にアセトンを加えて粒子を析出沈殿させた後、これを乾燥することにより、疎水化処理された表面を有するフェライト系の磁性体微粒子(平均一次粒子径:0.01μm)を得た。
次いで、上記核粒子15gおよび上記疎水化された磁性体微粒子15gをミキサーでよく混合し、この混合物をハイブリダイゼーションシステムNHS−0型(奈良機械製作所(株)製)を使用して、羽根(撹拌翼)の周速度100m/秒(16200rpm)で5分間処理し、平均数粒子径が2.0μmの磁性体微粒子からなる磁性体層を表面に有する母粒子を得た。
次に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25重量%およびノニオン性乳化剤(商品名:「エマルゲン150」,花王(株)製)0.25重量%を含む水溶液375gを1Lセパラブルフラスコに投入し、次いで、前記磁性体層を有する母粒子15gを投入し、ホモジナイザーで分散した後、60℃に加熱した。ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25重量%およびノニオン性乳化剤(商品名:「エマルゲン150」,花王(株)製)0.25重量%を含む水溶液150gに、MMA27g、トリメチロールプロパントリメタクリレート(以下、「TMP」という。)3g、およびジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド(日本油脂社製;パーロイル355)0.6gを入れて分散させたプレエマルジョンを、60℃にコントロールした前記500mLセパラブルフラスコに1時間30分かけて滴下した。滴下終了後、60℃に保持して1時間攪拌した後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25重量%およびノニオン性乳化剤(商品名:「エマルゲン150」,花王(株)製)0.25重量%を含む水溶液75gに、モノマー(A)であるtBMA3g、モノマー(B)であるGMA10.5g、モノマー(C)であるTMP1.5g、およびジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド(日本油脂社製;パーロイル355)0.3gを入れて分散させたプレエマルジョンを、60℃にコントロールした上記1Lセパラブルフラスコに1時間30分かけて滴下した。その後75℃に昇温した後さらに2時間重合を続けて、反応を完了させた。以上の工程により、コアである母粒子を覆う共重合体を形成した。続けて、この1Lセパラブルフラスコに1mol/L 硫酸60mlを入れ、60℃で6時間撹拌することにより、加水分解反応を実施して、母粒子をコアとし、ポリマー部をシェルとする有機ポリマー粒子(低非特異吸着性の有機ポリマー粒子)を得た。磁気を用いて前記セパラブルフラスコ中の粒子を分離し、蒸留水を用いて繰り返し洗浄した。以上により、磁性体を含有する有機ポリマー粒子の分散液を得た。得られた粒子を粒子(iii)とする。
この粒子(iii)の粒径は2.8μmであり、カルボキシル基含有量は24μmol/gであり、水分散液からの乾燥塗膜と水との接触角は20°であった。
4.5.比較合成例1(2,3−ジヒドロキシプロピル基を含有しない有機ポリマー粒子の合成)
GLMの代わりに2−ヒドロキシエチルメタクリレートを用いた以外は合成例1と同様の方法にて重合反応を実施した。次に、この反応液を冷却した後、500メッシュ金網でろ過したところ、98%が通過し、重合安定性はやや不良であった。重合収率は96%であった。遠心分離を用いてこの粒子を蒸留水で洗浄した。得られた比較合成例1の有機ポリマー粒子を粒子(i’)とする。
この粒子(i’)の粒径は2.5μm、カルボキシル基含有量は12μmol/g、水分散液からの乾燥塗膜と水との接触角は92°であった。
4.6.比較合成例2(カルボキシル基を含有しない有機ポリマー粒子の合成)
合成例2でtBMAの代わりにスチレンを用いた以外は、合成例2と同様の二段膨潤重合法で重合反応を実施した。加水分解反応は実施せず、これを室温まで冷却した。次に、この反応液を500メッシュ金網でろ過したところ、99%が通過し、重合安定性は良好であった。重合収率は99%であった。遠心分離を用いてこの粒子を蒸留水で洗浄した。得られた比較合成例2の有機ポリマー粒子を粒子(ii’)とする。
この粒子(ii’)の粒径は2.5μm、カルボキシル基含有量は0μmol/g、水分散液からの乾燥塗膜と水との接触角は48°であった。
4.7.実施例1
粒子(i)10mgを分散させた固形分濃度1%の水分散体に、1−エチル−3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸塩(同仁化学社製)水溶液を添加して室温で2時間回転攪拌することにより、カルボキシル基を活性化した。次に、腫瘍マーカーであるヒトαフェトプロテイン(以下、「AFP」という。)に対する抗体(以下、「抗AFP抗体」という。コスモ・バイオ株式会社製)100μgを加え18時間室温で反応した。反応後、粒子を遠心分離し、洗浄液(25mmol/L Tris−HCl,pH7.4、0.01%Tween20含有)で繰り返し洗浄した後、粒子濃度0.5%になるように洗浄液で希釈し、一次プローブとして抗AFP抗体を結合したプローブ結合粒子(免疫検査用粒子)を得た。このプローブ結合粒子を用いて、化学発光酵素免疫測定(CLEIA)を実施した。AFPを含まない検体のノイズ強度は255RIU(Relative intensity units)であった。AFP濃度10ng/mLの時のシグナル強度は17747(RIU)であった。
4.8.実施例2
粒子(i)に替えて、粒子(ii)を用いた他は実施例1と同様にして、CLEIAを実施した。AFPを含まない検体のノイズ強度は162(RIU)であった。AFP濃度10ng/mLの時のシグナル強度は24221(RIU)であった。
4.9.実施例3
粒子(i)に替えて、粒子(iii)を用い、粒子の分離・洗浄に磁気分離を利用した他は実施例1と同様にして、CLEIAを実施した。AFPを含まない検体のノイズ強度は52(RIU)であった。AFP濃度10ng/mLの時のシグナル強度は23784(RIU)であった。
4.10.比較例1
粒子(i)に替えて、粒子(i’)を用いた他は実施例1と同様にして、CLEIAを実施した。AFPを含まない検体のノイズ強度は628(RIU)であった。AFP濃度10ng/mLの時のシグナル強度は15382(RIU)であった。
4.11.比較例2
活性基であるグリシジル基を含む粒子(ii’)10mgを分散させた固形分濃度1%の水分散体に、腫瘍マーカーであるヒトαフェトプロテイン(以下、「AFP」という。)に対する抗体(以下、「抗AFP抗体」という。コスモ・バイオ株式会社製)100μgを加え18時間室温で反応した。反応後、粒子を遠心分離し、洗浄液(25mmol/L Tris−HCl,pH7.4、0.01%Tween20含有)で繰り返し洗浄した後、粒子濃度0.5%になるように洗浄液で希釈し、一次プローブとして抗AFP抗体を結合したプローブ結合粒子(免疫検査用粒子)を得た。このプローブ結合粒子を用いて、化学発光酵素免疫測定(CLEIA)を実施した。AFPを含まない検体のノイズ強度は381RIU(Relative intensity units)であった。AFP濃度10ng/mLの時のシグナル強度は9201(RIU)であった。

Claims (3)

  1. 加水分解によりカルボキシル基を生成するモノマー(A)を含むモノマー部を重合することにより、ポリマー部を形成する工程と、
    前記ポリマー部を加水分解処理する工程と、
    を含み、
    前記モノマー部は、1分子中に2個以上のラジカル重合性不飽和結合を有する架橋性モノマー(C)をさらに含む、ことを特徴とする、カルボキシル基および2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する有機ポリマー粒子の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記モノマー部は、加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)をさらに含む、カルボキシル基および2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する有機ポリマー粒子の製造方法。
  3. 請求項1において、
    前記モノマー部は、前記モノマー(A)5〜40重量部、加水分解により2,3−ジヒドロキシプロピル基を生成するモノマー(B)40〜95重量部、架橋性モノマー(C)0〜30重量部、およびその他のモノマー(D)0〜55重量部からなる、カルボキシル基および2,3−ジヒドロキシプロピル基を有する有機ポリマー粒子の製造方法。
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