JP7245691B2 - 樹脂粒子及び樹脂粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
(式(I)中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、-O-又は-NH-を表し、R3及びR4は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を表す。)
(式(III)中、R11は、水素原子又はメチル基を表し、R12は、炭素数2~5のアルキレン基を表し、nは、1以上の数である。)
(式(I)中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、-O-又は-NH-を表し、R3及びR4は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1~5のアルキル基を表す。)
(式(II)中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、-O-又は-NH-を表す。)
(式(III)中、R11は、水素原子又はメチル基を表し、R12は、炭素数2~5のアルキレン基を表し、nは、1以上の数である。)
(式(IV)中、R21及びR22は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、rは、2~10の整数を表し、R23は、炭素数2又は3のアルキレン基を表す。)
なお、樹脂粒子の粒子径についての変動係数(CV値、粒子径の標準偏差を個数平均粒子径で除したもの)は、1~20%が好ましく、1~10%がより好ましい。
本開示の樹脂粒子は、特に制限されないが、例えば、下記式(IA)で表される単量体(A)を含む単量体組成物を重合することによって得ることができる。
これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用いてもよい。
エチレン性不飽和基を有するポリシロキサン粒子は、例えば、エチレン性不飽和基と加水分解性基を有するシラン化合物を成分として用いてポリシロキサン粒子を合成することにより得ることができる。このようなポリシロキサン粒子を合成した場合、ビニル基をポリシロキサン粒子の表面及び内部に導入することができる。このようなポリシロキサン粒子を用いてシード重合を行った場合、ポリシロキサン粒子の内部に吸収された単量体とポリシロキサン粒子に導入されたビニル基との反応がポリシロキサン粒子全体にわたって起こるため、均一な組成の粒子が得られやすい。ポリシロキサン粒子を合成する際に、エチレン性不飽和基と加水分解性基を有するシラン化合物のみを用いてもよいが、テトラメトキシシラン、トリエトキシシラン等の、エチレン性不飽和基を有さず、加水分解性基を有するシラン化合物を併用してもよい。
(R41)lSi(R42)mX4-l-m・・・(VI)
(式(VI)中、R41はビニル基を有する有機基であり、R42は、炭素数1~5のアルキル基とフェニル基とからなる群から選ばれた少なくとも1つの1価の基であり、Xは加水分解性基である。lは、1又は2であり、mは、0又は1である。)
R41としては、ビニル基、又は下記式(VIa)で表される基が好ましい
CH2=C(Ra)C(O)ORb-・・・(VIa)
(式(VIa)中、Raは水素原子又はメチル基であり、Rbは、共有結合又は置換基を有していても良い炭素数1~20の2価の有機基である。)
また、摺動性付与剤は、樹脂製品、無機物の基材等の表面に固定することによっても使用することができる。例えば、摺動性を付与したい材料の表面に直接本開示の樹脂粒子を散布する方法、材料表面に接着剤層を形成し、当該接着剤層上に本開示の樹脂粒子を散布する方法、材料表面を改質し、改質された表面上に本開示の樹脂粒子を散布する方法等により、本開示の樹脂粒子を材料表面に物理的又は化学的に結合させることもできる。また、樹脂粒子の散布に代えて、樹脂粒子を水性媒体等に分散させた分散体を材料表面に塗布してもよい。無機物の基材上としては、ガラス、セラミックス、金属等が挙げられる。
各種物性の測定は以下の方法で行った。
<シード粒子および樹脂粒子の個数平均粒子径及び変動係数(CV値)>
樹脂粒子の場合には、樹脂粒子0.1部に、乳化剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬株式会社製「ハイテノール(登録商標)N-08」)の1%水溶液20部を加え、超音波で10分間分散させた分散液を測定試料とした。シード粒子の場合には、加水分解、及び縮合反応で得られた分散液をポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬株式会社製「ハイテノール(登録商標)N-08」)の1%水溶液により希釈したものを測定試料とした。各測定試料について、粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製、「コールターマルチサイザーIII型」)を用いてコールター原理により、30000個の粒子の粒子径(μm)を測定し、個数平均粒子径を求めた。また樹脂粒子については、個数平均粒子径とともに個数基準での粒子径の標準偏差をも求め、下記式に従って粒子径の変動係数(CV値)を算出した。
粒子の変動係数(%)=100×(粒子径の標準偏差/個数平均粒子径)
製造例1
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、イオン交換水627部と、25%アンモニア水2.1部、メタノール386部を入れ、攪拌下、滴下口から3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、「KBM503」)100部を添加して、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解、及び縮合反応を行って、メタクリロイル基を有するポリシロキサン粒子(重合性ポリシロキサン粒子)の乳濁液を調製した。反応開始から2時間後、得られたポリシロキサン粒子の乳濁液をサンプリングし、粒子径を測定したところ、個数平均粒子径は8.01μmであった。
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、イオン交換水356部と、25%アンモニア水1.2部、メタノール219部を入れ、攪拌下、滴下口から3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、「KBM503」)100部を添加して、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解、及び縮合反応を行って、メタクリロイル基を有するポリシロキサン粒子(重合性ポリシロキサン粒子)の乳濁液を調製した。反応開始から2時間後、得られたポリシロキサン粒子の乳濁液をサンプリングし、粒子径を測定したところ、個数平均粒子径は7.98μmであった。
イオン交換水、メタノール、アンモニア水の量を適宜変更して表1に示すとおりの個数基準の平均粒子径のポリシロキサン粒子を作製し、吸収モノマーの種類と使用量を表1に示すとおりに変更したこと以外は製造例1と同様にして、樹脂粒子2及び4を得た。樹脂粒子の粒子径、及び変動係数(CV値)は、表1に示すとおりであった。なお、表1において「iPGL-A」は、イソプロピリデングリセロールアクリレート[(2,2-ジメチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチルアクリレート]を意味する。
製造例で作製した各樹脂粒子1部を1M塩酸100部に加え、5分間超音波分散させた後、1時間撹拌してジオキソラン環の加水分解を行った。樹脂粒子をろ別した後、イオン交換水100部に再分散させて洗浄を行い、再度ろ別した粒子を40℃で12時間真空乾燥させた。
酸処理の前後で樹脂粒子の固体13C-NMR測定を行い、ジオキソラン環の加水分解の程度を見積もった。具体的には、酸処理の前後で、酸処理により変化を受けないカルボニル炭素に由来するピーク(180ppm付近)の積分強度を1とした時のジオキソラン環の2位の炭素のピーク(110ppm付近)の積分強度を測定した。
酸処理後のジオキソラン環の残存量(すなわち、構造単位(II)100モル%に対する構造単位(I)のモル%)を表2に示す。
なお、固体13C-NMRの測定条件は以下のとおりである。
測定装置:ブルカー社 AVANCEIII
測定核周波数:150.9MHz(13C周波数)
標準物質:外部標準(グリシン)
測定法:DD/MAS(45°パルス設定)
試料回転速度:14kHz
繰り返し時間:100秒
積算回数:1024回
樹脂粒子1部をイオン交換水100部に加えて撹拌し、水への分散性を評価した。撹拌のみで5分以内に水に分散する場合をA、撹拌のみでは分散せず超音波かけると5分以内に水に分散するものをB、1時間経過後も水に浮いて沈まず、分散できない場合をCとした。結果を表2に示す。
動摩擦測定機(トリニティーラボ社製、商品名:TL201Tt)を用いて、ステンレス鋼(SUS)の平板接触子を用いて、荷重10g、速度10mm/sec、5往復、往復距離30mmの条件で、表2に示すとおり上述の各樹脂粒子を含む塗膜を形成したフィルムの動摩擦係数を測定した。
なお、動摩擦係数の測定に供するフィルムは、PMMA(ポリメチルメタクリレート、住友化学社製「スミペックスEX」)1%メチルエチルケトン溶液100部に対して、樹脂粒子1部を加えて分散させた塗工液を、PETフィルム上にアプリケータによって塗布し、乾燥して作製した。
測定前にフィルムをステージに固定してイオン交換水を加え、フィルム全体が水に浸った状態で測定を行い、動摩擦係数が0.7より小さい場合をA、0.7以上1.5以下をB、1.5より大きい場合をCとした。
結果を表2に示す。なお、比較例2として上記塗膜を形成していないPMMAフィルムを使用した。
Claims (9)
- 前記重合体が架橋剤に由来する構造単位を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の樹脂粒子。
- 1~100μmの平均粒子径を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の樹脂粒子。
- 前記重合体が、当該重合体の総量に対して、前記構造単位(A)及び前記構造単位(B)を合計で30質量%以上含む、請求項6に記載の樹脂粒子。
- 水性媒体に分散された樹脂粒子を含む分散体であって、
前記樹脂粒子が請求項1~7のいずれか一項に記載の樹脂粒子である、分散体。 - 請求項1~7のいずれか一項に記載の樹脂粒子を酸によって処理する工程を含む、樹脂粒子の製造方法。
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