JP4714030B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Description
しかしながら、上記した従来のインクジェットプリンタによるクリーニング処理は、吸引蓄圧によりインクヘッドの目詰まりを解消するようになされていたため、インクヘッドの目詰まり解消のために作用する力が十分ではないという問題点があった。
こうした本発明のうち請求項1に記載の発明は、インクジェット方式によりインクを媒体上に吐出するインクヘッドを備えたインクジェットプリンタにおいて、インクを貯留したインク貯留手段と、上記インク貯留手段から送出されたインクを保持するインク保持部を備えるとともに、インクジェットノズルから媒体上へインクを吐出するインクヘッドと、上記インク貯留手段と上記インクヘッドとを接続して、上記インク貯留手段へ貯留されたインクを上記インクヘッドまで移動させる流路を構成する可撓性のチューブと、上記チューブに配設されて上記チューブを押し潰して上記チューブ内に存在するインクを加圧して移送するチューブポンプであって、略U字形状のポンプフレームと、上記ポンプフレーム内において上記ポンプフレームの内壁に沿って略U字形状に配設された上記チューブに隣接して回転自在に配置されたポンプホイールと、上記ポンプホイールの外周側に配置されたローラーとを有し、上記ポンプホイールが回転すると上記ローラーにより上記ポンプフレーム内に配設された上記チューブを押し潰して上記チューブ内のインクを加圧して移送するととともに、上記ローラーが上記ポンプフレーム内に配設された上記チューブを押し潰して上記チューブ内の流路を遮断した位置で上記ポンプホイールの回転を停止して上記チューブを閉鎖状態に維持可能であり、上記ローラーが上記ポンプフレーム内に配設された上記チューブを押し潰さずに上記チューブ内の流路を開放した位置で上記ポンプホイールの回転を停止して上記チューブを開放状態に維持可能であるチューブポンプと、上記インクヘッドの上記インクジェットノズルが配置された領域を封止するためのキャッピング手段と上記領域をワイピング処理するワイピング手段とを備えたクリーニング手段とを有し、上記クリーニング手段の上記キャッピング手段により、上記インクヘッドの上記インクジェットノズルが配置された上記領域を封止した状態で、上記チューブポンプにより上記インクを加圧しながら上記インクヘッドへ移送して上記インクヘッドの上記インクジェットノズルから上記インクを排出させ、上記チューブポンプにより上記チューブ内の上記インクの流路を閉鎖状態にして所定時間維持した後に上記チューブポンプにより上記チューブ内の上記インクの流路を開放状態にして所定時間維持し、上記キャッピング手段による上記領域の封止を解除した状態で、上記クリーニング手段の上記ワイピング手段により上記領域をワイピング処理するインクジェットプリンタであって、上記チューブポンプは、上記ポンプホイールの回転位置を検出するセンサーを有し、初期状態において上記ポンプホイールを回転して上記センサーにより上記ポンプホイールの回転の基準位置を検出する際に、初期状態における上記ポンプホイールの最初の回転の回転方向は、上記ローラーにより上記ポンプフレーム内に配設された上記チューブを押し潰して上記チューブ内の上記インクを上記インクヘッドへ加圧して移送する回転方向であるようにしたものである。
まず、図1には本発明の実施の形態の一例によるインクジェットプリンタの概略構成説明図が示されており、また、図2には図1に示すインクジェットプリンタの要部の概念構成説明図が示されており、また、図4(a)には図1に示すインクジェットプリンタに用いたチューブポンプの概略構成斜視説明図が示されており、また、図4(b)には図4(a)の概略構成斜分解視説明図が示されている。なお、図2においては、本発明の理解を容易にするためにカバーホイール(後述する。)の図示は省略した。
このインクジェットプリンタ100は、基台部材112に支持され主走査方向に延長して配設された固定系のベース部材114と、ベース部材114の左右両端でベース部材114に直交して配設された側方部材116L、116Rと、側方部材116R側に配設された側方ユニット118と、左右2つの側方部材116L、116Rを連結する中央壁120と、中央壁120の壁面に主走査方向に延長して配設されたガイドレール122と、中央壁120の壁面に沿って主走査方向に移動自在に配設された駆動ベルト124と、ガイドレール122に摺動自在に装着されるとともに駆動ベルト124に固定されたキャリッジ12と、ベース部材114上の記録紙200と対向するようにしてキャリッジ12に配設された複数(この実施の形態においては6個である。)のインクヘッド16と、側方ユニット118内に配設されたクリーニング手段としてのクリーニングユニット22とを有して構成されている。
ここで、6個のインクヘッド16は、それぞれ同様な構成を備えており、詳細な図示は省略するが、6個のインクヘッドユニット16の下面16aには、インクを記録紙200に対して吐出する際の吐出口としての複数個のインクジェットノズルがそれぞれ配置されている。即ち、このインクヘッド16においては、下面16aが、インクジェットノズルが配置された領域となる。
このチューブポンプ20は、固定系のベース部材114に固定されたベース部材20−1と、ベース部材20−1に固定的に配設されるとともにチューブ18を内壁20−2a側に配置したU字形状のポンプフレーム20−2と、ポンプフレーム20−2の内壁20−2aと外周面20−3aとの間にチューブ18を配置可能なスペースを設けるように寸法設定されるとともにベース部材20−1に対して中心部位C1を回転自在に支持されたポンプホイール20−3と、ポンプホイール20−3の縁部に対向して回転自在に配設された第1ローラ20−4および第2ローラ20−5とを備えている。
次に、第1ローラ20−4と第2ローラ20−5とについて詳細に説明すると、第1ローラ20−4と第2ローラ20−5とは、ポンプホイール20−3において中心部位C1を通る直線上に回転中心C2、C3がそれぞれ位置するようにして配置されている。
次に、クリーニングユニット22について、説明すると、このクリーニングユニット22は、インクヘッド16の下面16aを封止するキャッピング手段としてのキャップ装置30と、インクヘッド16の下面16aを拭き取るワイピング手段としてのワイパー装置40とを有して構成されている。
以上の構成において、上記したインクジェットプリンタ100によって、記録紙200に所望の画像を印刷する際の制御処理については、チューブポンプ20をポンプオープン状態に維持して、従来より公知の技術を用いてキャリッジ12の移動やインクヘッド16におけるインクの吐出の制御を行えばよいものであるので、本明細書においてはその詳細な説明は省略し、以下においては、本発明の特徴を示すクリーニング処理について説明する。
上記したステップS502の処理を終了すると、このキャップ装置30によってインクヘッド16の下面16aを封止したキャッピングクローズ状態において、チューブポンプ20を駆動してポンプホイール20−3を時計回り方向(A方向)に所定の回転数だけ回転し、インクを加圧しながらインクヘッド16へ送出し、インクヘッド16の下面16aに配設されたインクジェットノズルからインクを排出させる(加圧ステップ:ステップS504)。なお、このステップS504におけるポンプ20の駆動は、例えば、ポンプホイール20−3を3〜7回転させたり、あるいは、60秒間程度連続して回転させたりする。
次に、キャッピングオープン状態において、記録紙200への印刷には関係のない駆動信号をインクヘッド16に印加して、インクヘッド16のインクジェットノズルからインクを吐出させる処理、所謂、フラッシング処理を所定数(例えば、3000ショットである。)行い、インクジェットノズルのメニスカスを整える(ステップS518)。
最後に、キャッピングクローズ状態にして(ステップS522)、インクヘッド16の下面16aが乾かないようにし、このクリーニング処理を終了する。
上記したように、このインクジェットプリンタ100は、ポンプ20によりインクを加圧して強制的にインクに圧力を加え、これによりインクヘッド16のインクジェットノズルからインクを吐出させてインクヘッドの目詰まりを解消するものであるため(ステップS1102)、インクの圧力がインクヘッド16の目詰まり解消のために十分な力として作用し、インクヘッド16の目詰まりを容易に解消することができる。
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(5)に説明するように変形してもよい。
14 インクカートリッジ
16 インクヘッド
16a 下面
17 ダンパー
17a 基台部
17b 容器
17b−1 インク流入部
17b−2 インク流出部
17c バネ部材
18 インクチューブ
20 ポンプ
22 クリーニングユニット
30 キャップ装置
40 ワイパー装置
100 インクジェットプリンタ
112 基台部材
114 ベース部材
116L、116R 側方部材
118 側方ユニット
120 中央壁
122 ガイドレール
124 駆動ベルト
126 操作パネル
200 記録紙
Claims (2)
- インクジェット方式によりインクを媒体上に吐出するインクヘッドを備えたインクジェットプリンタにおいて、
インクを貯留したインク貯留手段と、
前記インク貯留手段から送出されたインクを保持するインク保持部を備えるとともに、インクジェットノズルから媒体上へインクを吐出するインクヘッドと、
前記インク貯留手段と前記インクヘッドとを接続して、前記インク貯留手段へ貯留されたインクを前記インクヘッドまで移動させる流路を構成する可撓性のチューブと、
前記チューブに配設されて前記チューブを押し潰して前記チューブ内に存在するインクを加圧して移送するチューブポンプであって、略U字形状のポンプフレームと、前記ポンプフレーム内において前記ポンプフレームの内壁に沿って略U字形状に配設された前記チューブに隣接して回転自在に配置されたポンプホイールと、前記ポンプホイールの外周側に配置されたローラーとを有し、前記ポンプホイールが回転すると前記ローラーにより前記ポンプフレーム内に配設された前記チューブを押し潰して前記チューブ内のインクを加圧して移送するととともに、前記ローラーが前記ポンプフレーム内に配設された前記チューブを押し潰して前記チューブ内の流路を遮断した位置で前記ポンプホイールの回転を停止して前記チューブを閉鎖状態に維持可能であり、前記ローラーが前記ポンプフレーム内に配設された前記チューブを押し潰さずに前記チューブ内の流路を開放した位置で前記ポンプホイールの回転を停止して前記チューブを開放状態に維持可能であるチューブポンプと、
前記インクヘッドの前記インクジェットノズルが配置された領域を封止するためのキャッピング手段と前記領域をワイピング処理するワイピング手段とを備えたクリーニング手段と
を有し、
前記クリーニング手段の前記キャッピング手段により、前記インクヘッドの前記インクジェットノズルが配置された前記領域を封止した状態で、前記チューブポンプにより前記インクを加圧しながら前記インクヘッドへ移送して前記インクヘッドの前記インクジェットノズルから前記インクを排出させ、前記チューブポンプにより前記チューブ内の前記インクの流路を閉鎖状態にして所定時間維持した後に前記チューブポンプにより前記チューブ内の前記インクの流路を開放状態にして所定時間維持し、前記キャッピング手段による前記領域の封止を解除した状態で、前記クリーニング手段の前記ワイピング手段により前記領域をワイピング処理するインクジェットプリンタであって、
前記チューブポンプは、前記ポンプホイールの回転位置を検出するセンサーを有し、初期状態において前記ポンプホイールを回転して前記センサーにより前記ポンプホイールの回転の基準位置を検出する際に、初期状態における前記ポンプホイールの最初の回転の回転方向は、前記ローラーにより前記ポンプフレーム内に配設された前記チューブを押し潰して前記チューブ内の前記インクを前記インクヘッドへ加圧して移送する回転方向である
ことを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 請求項1に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記初期状態における前記ポンプホイールの最初の回転を含む、前記センサーにより前記ポンプホイールの回転の基準位置を検出する際の前記ポンプホイールの回転は、1回転以内の回転である
ことを特徴とするインクジェットプリンタ。
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