JP4710271B2 - 容器蓋材 - Google Patents
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Description
このような蓋材を用いた包装容器の一例として、ポリエステル樹脂から成るシートを成形してなるフランジ付容器のフランジ部に、アルミニウム箔、熱可塑性樹脂層等を積層した蓋材を、ヒートシール等により密封するコップ形状容器が知られている。これらの蓋材は、飲料等においては、開口部分を剥がして開口するピーラブル蓋材として使用されるか、蓋材を剥がさずにストロー等で直接突き刺したり、又はオーバーキャップで蓋材の一部を突き破る方法が採られている。
しかしながら、従来、後述する特許文献1や特許文献2においては、ストロー又は開封部材を有するオーバーキャップで、蓋材の一部を突き破って開口する際の開口性、或いは加熱殺菌、ホット充填、ホットウォーマー販売を考慮した蓋材の突き刺し、突き破りによる開口性は提案されてない。
下記特許文献2には、テレフタル酸を主体とした酸成分と、エチレングリコール40〜80wt%と1,4−シクロヘキサンジメタノール60〜20wt%からなる混合ジカルボン酸成分から得られた共重合体であるポリエチレンテレフタレート系樹脂50〜80wt%と、50〜90モル%がテレフタル酸である酸成分と、1,4−ブタンジオールとの共重合体であるポリエチレンテレフタレート系樹脂50〜20wt%との樹脂混合物より形成された蓋材が開示されている。
これまで、熱可塑性ポリエステル系蓋材において、ホットウォーマー保存等の条件に耐えうる耐熱性を有し、かつ突き刺し開口性、及び引き裂き開封性に優れる多層フィルムは知られていなかった。
また、本発明の蓋材は、耐熱性にも優れており、加熱殺菌、ホット充填、ホットウォーマー販売された場合においても、突き刺しにより容易に開口を形成し、開封して内容物を飲むことができる。
本発明者らは、コップ形状容器にヒートシールされる種々の積層フィルムから成る蓋材の開封時における負荷を調査した結果、ヒートシールされた蓋材を、本出願人が提案した特願2002−288713(特許第425863号)の開封部材を有するオーバーキャップを用いて開口−引き裂きを行うと、前記突き刺し強度測定で得られる伸び−荷重曲線上で、開口部領域で荷重の1次ピークがあり、更に引き裂き開封領域で、主にシーラントフィルムの「伸び」に基づく荷重の2次ピークを示すことがわかり、1次ピークから2次ピークまでの伸びが大きいと引き裂き開封の負荷が高くなることを確認した。
後述する実施例1〜6に示されように、23℃(±2℃)における破断伸びが20%以下のポリエステル系シーラントフィルムと基材フィルムとから構成され、前記突き刺し強度の最大値が5〜12Nである多層フィルムは、ストロー開口性が良好で、落下試験での蓋材の破損等を防止する点で優れるのに対し、前記条件を満たさない比較例1〜5は、ストロー開口性或いは落下試験での蓋材の破損等の防止の点で劣ることが明白である。
以下にポリエステル系シーラントフィルム、基材フィルム、及び多層フィルムについて説明する。
本発明において、蓋材として用いる多層フィルム(以下、単に本発明の多層フィルムと呼ぶことがある)中のポリエステル系シーラントフィルムは、23℃(±2℃)における破断伸びが20%以下、好ましくは10%以下のポリブチレンフタレート系樹脂からなるシーラント層と、該シーラント層とは異なる他のポリエステル系樹脂層(サポート層)とから成る多層構造を有している。
なお、ホットウォーマーでの加温後の開口性を考慮する場合には、上記条件に加えて、さらに60±2℃における破断伸びが200%以下、好ましくは100%以下のポリエステル系シーラントフィルムを用いるのが好ましい。
ここで、「破断伸び」とは、引張り試験において破断ひずみを100倍し、%で表したものいい、下式で表される。
破断伸び=(試料の破断時の伸び量/初期試料長)×100(%)
引張り試験に使用する試験片は、JIS Z1707に基づき、短冊状とし、試験機には、ショッパー型試験機、インストロン型試験機等を用いることができる。
また、必要に応じて、無機質乃至有機質の充填剤を充填しても良いし、ポリエステル系シーラントフィルムの表裏のいずれかに、製膜時乃至ラミネート前後において、エンボス加工、マット加工を施し、膜厚を不均一にして応力集中しやすくしてもよい。
尚、充填剤により破断伸びを20%以下とする場合には、無機質充填材が望ましく、これに限定されるわけではないが、酸化チタン、酸化アルミニウム、シリカ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、マイカ、カオリン、ゼオライト、クレー、ガラスビーズ、およびそれらの混合物などが挙げられる。これらの無機質充填材は必要に応じて一種乃至数種を、シーラントフィルムを構成する任意の層に、樹脂当たり0.5乃至50重量%ブレンドする。
なお、無機質充填材をシーラント層にブレンドする場合には、シーラントフィルムおよびこれと基材フィルムとをラミネートした多層フィルムのブロッキング防止効果も得られるが、ヒートシール性を損なわない範囲とする。
本発明におけるポリエステル系シーラントフィルムのシーラント層を構成する樹脂は、シーラント機能と低い破断伸びに基づく易突き刺し開口性を発現させる機能を有することを特徴とし、ポリエステル系材料から構成されるカップ状容器のフランジ部とヒートシール可能なシーラントとする必要があり、容器のフランジ部への熱融着温度が低融点であること、及びヒートシール後の固化速度の速いことが好ましい。
上記の条件を満足するシーラント層を構成するポリエステル系樹脂としては、融点が120〜200℃ポリブチレンテレフタレート系樹脂が使用される。
尚、PBTは、各種エンジニアリングプラスチックの中でもポリアセタールに次いで結晶化速度が速いので、シーラント樹脂層としてポリブチレンテレフタレート系樹脂の使用は特に好ましい。
本発明の多層フィルムにおけるポリエステル系シーラントフィルムは、前述したシーラント層と、該シーラント層の樹脂よりも高い融点のポリエステル系樹脂から成る他のポリエステル層、即ちサポート層とからなる多層構成を有する。この場合、他のポリエステル層に使用する樹脂としては、前記したシーラント層に使用するポリエステルと同種のポリエステル系樹脂が例示できる。
芳香族ジカルボン酸を主体とするジカルボン酸成分と脂肪族ジオールを主体とするアルコール成分とから誘導されたポリエステル、特に前記芳香族カルボン酸成分がテレフタル酸を主成分とし、且つ前記脂肪族ジオールがエチレングリコールまたは1,4−ブタンジオールを主成分とするポリエステルが挙げられる。該ポリエステルは、ホモポリエステルでも、共重合ポリエステルでも、或いはこれらの2種類以上のブレンド物であってもよい。
更に、多層構成とすることにより、低融点のポリブチレンテレフタレート系樹脂のような製膜性が良好でないポリエステル系樹脂と、製膜性の良好なポリエステル系樹脂と共押出しして多層フィルムとすることにより、シーラントフィルムの生産性を向上することも可能となる。
従って、前記シーラント層の樹脂として、融点が120〜200℃のポリエステル系樹脂を用いる場合は、他のポリエステル系樹脂層として好ましい例として、200℃を超える融点を有するポリブチレンテレフタレート系樹脂層、200℃を超える融点を有するポリエチレンテレフタレート系樹脂層、及びそれぞれ200℃を超える融点を有するポリブチレンテレフタレート系樹脂とポリエチレンテレフタレート系樹脂との混合層が挙げられる。
尚、ピークが複数現れる場合はピークの最も高いものを融点とする。
(a)120〜200℃の融点を有するポリブチレンテレフタレート系樹脂からなるシーラント層と、200℃を超える融点を有するポリブチレンテレフタレート系樹脂層とからなる多層フィルム
(b)120〜200℃の融点を有するポリブチレンテレフタレート系樹脂からなるシーラント層と、200℃を超える融点を有するポリエチレンテレフタレート系樹脂層とからなる多層フィルム
(c)120〜200℃の融点を有するポリブチレンテレフタレート系樹脂からなるシーラント層と、それぞれ200℃を超える融点を有するポリブチレンテレフタレート系樹脂とポリエチレンテレフタレート系樹脂との混合層からなる多層フィルム
これらの多層フィルムは、90℃程度のホットパックの他、ボイル殺菌、レトルト殺菌等にも適用可能な耐熱性が得られることから、特に好ましい。
基材フィルムは、一般的に引っ張り強度、ガスバリヤー性、水分遮断性、光線遮断性等を付与するために、前記ポリエステル系シーラントフィルムに積層されるものであり、必要に応じて印刷加工が施される場合もある。基材には、フランジ部を有するカップ形状容器に蓋材をヒートシールさせる際に、ヒートシールヘッドに融着しない程度の耐熱性が必要とされ、さらに、開口性、落下耐性、デッドフォールド性(力を加えて形状変化させた形態を保持する性質)等を考慮してアルミニウム箔が使用される。
基材フィルムの好ましい一般的な態様としては、アルミニウム箔の外側に接着剤を介して2軸延伸のポリエチレンテレフタレート樹脂層が積層された多層構造が例示できる。
また、アルミニウム箔の厚みは、突き刺し開口性や引き裂き開封性と落下耐性とを両立する観点から12〜30μmの範囲に設定され、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂層は9〜12μm程度が好ましい。
本発明の多層フィルムは、少なくともポリエステル系シーラントフィルムと基材フィルムとから構成されるが、ポリエステル系シーラントフィルムと基材フィルムは接着剤を介して積層させるのが好ましく、積層方法としては、公知のドライラミネート法、押出ラミネート法等が採用できる。ドライラミネート法を採用する際に使用できる接着剤として、公知のポリエーテルポリウレタン系、又はポリエステルポリウレタン系の接着剤が好適に使用できる。
共押出法よる場合は基材フィルムであるアルミニウム箔とポリエステル系シーラントフィルムとの接着樹脂として、公知のエチレン・メタクリル酸コポリマー等を共押出してラミネートさせることができる。
突き刺し開口性や引き裂き開封性の点を考慮すると、ポリエステル系シーラントフィルムと基材フィルム間のラミネート強度は高い程よく、ポリエステル系シーラントフィルムの破断伸びと厚さとによっても異なるが、ラミネート強度としては5N/15mm幅以上とすべきである。これにより、突き刺し開口時乃至引き裂き開封時に発生するポリエステル系シーラントフィルムと、基材フィルム間のデラミネーションが最小限に抑えられ、突き刺し開口部や引き裂き開封部において、ポリエステル系シーラントフィルムに応力集中を起こしやすくなり、破断を誘発できる。逆に、この値を大きく下回ると、デラミネーションが大きくなり、応力集中し難くなり、前述した突き刺し強度測定で得られる伸び−荷重曲線の開口領域における荷重の1次ピーク後に、引き裂き開封領域で主にシーラントフィルムの「伸び」に基づく荷重の2次ピークが大きく離れた位置に観測され、開封の負荷が高く感じられる。
多層フィルムの突き刺し強度が5N未満では、落下衝撃等により蓋材や袋体としてエッジ切れを起こし易く、耐落下衝撃強度が不足し輸送の際に支障を生じ易くなる。一方、突き刺し強度が12Nを越えると突き刺し開口性や引き裂き開封性が低下し、強度が大きいために、例えば、ストローを突き刺す際にストロー先端がつぶれて突き刺しにくくなる。
尚、本発明における「突き刺し強度」の測定については、後述する段落[0035]において説明する。
図1は、破断伸びの異なるポリエステル系シーラントフィルムを用いた多層フィルムにおいて、突き刺し強度測定試験を行った結果について、多層フィルムの伸びと突き刺し強度の荷重との関係を示したものである。
この試験結果によると、図1に示す、突き刺し強度で得られる、伸び−荷重曲線において、開口領域では明確な1次ピークが存在するが、ポリエステル系シーラントフィルムの破断伸びが20%以下になると、引き裂き領域における引き裂き荷重の2次ピークが1次ピークのすぐ近傍に観測されるか消失する。このように2次ピークが1次ピークのすぐ近傍に観測されるか消失すると、易突き刺し開口性と易引き裂き開封性、特に易引き裂き開封性に優れる蓋材等に使用可能な多層フィルムを得ることができる。
本発明の多層フィルムの製造方法は、前述したポリエステル系シーラントフィルムと基材フィルムを貼り合わせた後に、熱処理工程により前記ポリエステル系シーラントフィルムの破断伸びを20%以下とすることを特徴とする。
前記熱処理の目的は、主にポリエステル系シーラントフィルムを構成するシーラント層の熱結晶化を行って、ポリエステル系シーラントフィルムの破断伸びを減少させることにある。これにより、前記シーラントフィルムと基材フィルムとから成る多層フィルムの耐落下衝撃強度を保持し、突き刺し開口性と引き裂き開口性に優れる多層フィルムとすることができる。
熱処理における好ましい温度条件は、ポリエステル系シーラントフィルムを構成する主たる層(例えば、シーラントフィルムが多層の場合は、厚さの大きい方)のポリエステル系樹脂の熱結晶化開始温度以上で、かつ融点未満の温度で行うと結晶化を効率よく進めることができ、一方、前記熱処理工程を、ポリエステル系樹脂の融点以上で行うと、ポリエステル系樹脂の結晶が融解し、結晶化を効率よく進めることができなくなる。
そして、ポリブチレンテレフタレート系樹脂(PBT)は、各種のエンジニアリングプラスチックの中でも、ポリアセタールに次いで結晶化速度が速く、前記ポリエステル系シーラントフィルムを構成するシーラント層がポリブチレンテレフタレート系樹脂であるときは、短時間で結晶化を効率よく行うことができる。
また、ポリエチレンテレフタレート系共重合体樹脂等のガラス転移点温度が60℃以上で中乃至高結晶性のポリエステル樹脂も結晶化を効率よく行うことができる。
前記熱処理により、ポリエステル系シーラントフィルムを構成するシーラント層の破断伸びを好ましくは20%以下、特に好ましくは10%以下とすることが可能となる。
この結果、突き刺し強度測定で得られる伸び−荷重曲線において、荷重2次ピークが1次ピークのすぐ近傍に観測されるか消失させることが可能となり、突き刺し開口性と引き裂き開口性に優れる多層フィルムを得ることができる。
1.[熱処理]
多層フィルムのシーラント面側が圧着ロール側、基材フィルム面側が熱ロール(温度80℃〜240℃)側となるようにして、多層フィルムを熱ロールと圧着ロールの間に挿入し、ロール速度1m/minで熱処理した。
(1)[ラミネート強度]
測定時にポリエステル系シーラントフィルムが伸びたり破断したりしないようにするため、多層フィルムのシーラント面どうしを重ね合わせて、圧着ロールと180℃に加熱したヒータロール間に1m/分の速度で通し、多層フィルムを面々でヒートシールした。この後、ヒートシール部におけるポリエステル系シーラントフィルムと基材フィルム間のラミネート強度を、引っ張り試験機を用いて23℃±2℃下で、クロスヘッドスピード300mm/分の速度でT型剥離して測定した。
以下の方法により、多層フィルムから基材フィルム層を取り除き、ポリエステル系シーラントフィルムの単体フィルムを得た。
まず、ポリエステル系シーラントフィルムにダメージを与えないようにするため、多層フィルムのシーラント面を内側にしてヒートシールして、多層フィルムからなる空の密封パウチを作成した。次に、パウチ外層の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを取り除くため、この面に濃硫酸を塗布し、数分間放置後水洗して加水分解させた。この操作を数回繰り返し、外層を完全に取り除いた後、パウチを希塩酸に浸漬してアルミニウム箔層を溶解して除き、水洗、乾燥させて、基材フィルム層を完全に取り除いた部分のパウチ側壁を測定用の試料とした。
このようにして得られたポリエステル系シーラントフィルムより、短冊状試料を切り出し、引っ張り試験機を用いて、延伸速度50mm/minで23℃±2℃下での破断伸びを測定した。ここで、「破断伸び」は破断ひずみ(%)で評価した。
破断伸び=(試料の破断時の伸び量/延伸部の初期試料長)×100(%)
1997年のJIS Z1707に基づき、試料を治具に固定し、試料面に直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針を毎分50±0.5mmの速度で突き刺し、針が試料に接触してから貫通するまでの23℃(±2℃)における伸び−荷重曲線を測定した。この曲線において開口領域で観測される最大荷重(1次ピーク)と引き裂き開封領域で観測される「伸び」に基づく荷重の2次ピークの有無および位置を評価した。なお、2次ピークの位置は、針が試料に接触し荷重が付加した点を測定開始点として、
2次ピーク位置=[(1次ピークから2次ピークまでの伸び)/
(測定開始点から1次ピークまでの伸び)]×100(%)
として評価した。
カップ状容器に多層フィルムを蓋材としてヒートシールし、市販のストローを用いて多層フィルムの開口性を評価した。
カップ状容器に水道水200gを充填し、多層フィルムを蓋材として、シール温度200℃、シール圧力100kg、シール時間1.0秒の条件で2回ヒートシールし、充填サンプルとした。JIS Z0238に基づき、50cmの位置から容器の底面を下にして2回落下させ、破損状態を観察した。
ガラス転移点温度73℃のポリエチレンテレフタレートの非晶シート(厚さ1.8mm)をプラグアシスト圧空真空成形して、高さ106mm、フランジ内径61mm、フランジ外径71mmのカップ状容器を作成した。
9μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(BO−PET)と15μmのアルミニウム箔(Al箔)をポリエステルポリウレタン系接着剤でドライラミネートして基材フィルムとした。
一方、シーラント層の樹脂として、融点170℃のポリブチレンテレフタレート系コポリマー(ポリプラスチックス(株)製)と、他のポリエステル層の樹脂として、融点223℃のポリブチレンテレフタレートホモポリマー(ポリプラスチックス(株)製)を、それぞれ10μmと20μmの厚さとなるようにして共押出して、ポリエステル系シーラントフィルムを作成した。
このポリエステル系シーラントフィルムの他のポリエステル層面側と基材フィルムのアルミニウム箔面側をドライラミネートし、前記シーラント層がヒートシール面となるように多層フィルムを作成した。
次いで、この多層フィルムを、前記した方法で220℃の熱処理を施し、破断伸びの測定、突き刺し試験、ストロー開口性及び落下試験等を行った。
その結果を表1に示す。
多層フィルムの熱処理条件を200℃とした以外は、実施例1と同様に多層フィルムを作成し、同様の測定、試験及び評価を行った。
基材フィルムのアルミニウム箔(Al箔)の厚みを12μmとした以外は、実施例2と同様に多層フィルムを作成し、同様の測定、試験及び評価を行った。
基材フィルムのアルミニウム箔(Al箔)の厚みを30μmとした以外は、実施例2と同様に多層フィルムを作成し、同様の測定、試験及び評価を行った。
ポリエステル系シーラントフィルムとして、示差走査熱量測定(DSC)[JIS K7121準拠]によるガラス転移点温度が73℃のポリエチレンレテレフタレート/イソフタレート(15mol%)共重合体からなる厚み30μmの単層フィルムを用い、熱処理を行わない以外は、実施例1と同様に多層フィルムを作成し、同様の測定、試験及び評価を行った。
ポリエステル系シーラントフィルムとして、シーラント層の樹脂として融点170℃のポリブチレンテレフタレート系コポリマー(ポリプラスチックス(株)製)と、示差走査熱量測定(DSC)[JIS K7121準拠]によるガラス転移点温度が73℃のポリエチレンレテレフタレート/イソフタレート(15mol%)共重合体を、それぞれ5μmと20μmの厚さとなるように共押出したフィルムを用いた以外は、実施例1と同様に多層フィルムを作成し、同様の測定、試験及び評価を行った。
実施例1の多層フィルムを用いて、縦170mm、横130mmの1辺が未シール状態の平パウチをヒートシールして作成した。この平パウチにカレーを120g充填し、ヒートシールにより密封した。
その後、125℃−30分のレトルト殺菌処理を施し、長辺の端部に設けた開封ノッチより、フィルムの流れ方向(パウチの横方向)に引き裂いたところ容易に開封した。
多層フィルムの熱処理条件を160℃とした以外は、実施例1と同様に多層フィルムを作成し、同様の測定、試験及び評価を行った。
多層フィルムの熱処理条件を120℃とした以外は、実施例1と同様に多層フィルムを作成し、同様の測定、試験及び評価を行った。
多層フィルムの熱処理条件を80℃とした以外は、実施例1と同様に多層フィルムを作成し、同様の測定、試験及び評価を行った。
基材フィルムのアルミニウム箔(Al箔)の厚みを7μmとした以外は、実施例2と同様に多層フィルムを作成し、同様の測定、試験及び評価を行った。
基材フィルムのアルミニウム箔(Al箔)の厚みを40μmとした以外は、実施例2と同様に多層フィルムを作成し、同様の測定、試験及び評価を行った。
また、実施例1〜6の密封容器を、設定温度55℃のホットウォーマー内で2週間保存したが、漏洩等の密封不良は発生しなかった。
Claims (1)
- ポリエステル系シーラントフィルムと厚みが12乃至30μmのアルミニウム箔からなる基材フィルムとが貼り合わされた多層フィルムから形成され、該ポリエステル系シーラントフィルム側を容器の口部にヒートシールすることにより使用され且つ突き刺しによって開口が形成される容器蓋材であって、前記ポリエステル系シーラントフィルムが融点が120乃至200℃のポリブチレンテレフタレート系樹脂からなるシーラント層と、融点が200℃を越えるポリエステル系樹脂層からなり且つ前記アルミニウム箔側に位置するサポート層とから構成されており、該ポリエステル系シーラントフィルムの23℃(±2℃)における破断伸びが20%以下であり、該ポリエステル系シーラントフィルムと基材フィルム間のラミネート強度が5N/15mm幅以上であると共に、前記多層フィルムの突き刺し強度(1997年のJIS Z1707に準拠)の最大値が5〜12Nであることを特徴とする容器蓋材。
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