JP3048009B2 - 紙容器乃びその製造に用いられる積層体 - Google Patents
紙容器乃びその製造に用いられる積層体Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、香気成分を有する飲料
用に好適な積層紙容器乃びその原反に関する。さらに詳
しくは、保香性、落下強度、ヒートシール性などが良好
な積層紙容器及びその原反に関する。
用に好適な積層紙容器乃びその原反に関する。さらに詳
しくは、保香性、落下強度、ヒートシール性などが良好
な積層紙容器及びその原反に関する。
【０００２】
【従来の技術】各種の果実飲料、乳酸菌飲料等の容器と
して多層の紙容器が広く使用されている。このような紙
容器は、包装に際しヒートシールを行なうところから、
ヒートシール性樹脂層を紙の内層に積層し使用されてい
る。この際、ガスバリヤー性や遮光性を高めるために、
紙の内層にアルミニウム箔層を形成させ、さらにその内
層にヒートシール性樹脂層を形成させる場合がある。い
ずれにしても、このようなヒートシール性樹脂として、
従来はオレフィン系重合体が主として使用されていた。
オレフィン系重合体はヒートシール性が優れているのみ
ならず柔軟性にも優れており、折り曲げ加工などを行っ
てもピンホールの発生がないなど優れた特長を有してい
る。しかしこのようなヒートシール層は同時に、飲食物
等の内容物に直接接触する層となるが、この場合オレフ
ィン系重合体は香気成分を吸着し易く、被包装物の種類
によっては味や香りが変化するという欠点を有してい
た。
して多層の紙容器が広く使用されている。このような紙
容器は、包装に際しヒートシールを行なうところから、
ヒートシール性樹脂層を紙の内層に積層し使用されてい
る。この際、ガスバリヤー性や遮光性を高めるために、
紙の内層にアルミニウム箔層を形成させ、さらにその内
層にヒートシール性樹脂層を形成させる場合がある。い
ずれにしても、このようなヒートシール性樹脂として、
従来はオレフィン系重合体が主として使用されていた。
オレフィン系重合体はヒートシール性が優れているのみ
ならず柔軟性にも優れており、折り曲げ加工などを行っ
てもピンホールの発生がないなど優れた特長を有してい
る。しかしこのようなヒートシール層は同時に、飲食物
等の内容物に直接接触する層となるが、この場合オレフ
ィン系重合体は香気成分を吸着し易く、被包装物の種類
によっては味や香りが変化するという欠点を有してい
た。
【０００３】この欠点を改善するために、内層にグリコ
ール変性ポリエチレンテレフタレートを使用する方法が
特開昭６２−１２８７５２号や特開昭６２−２９０５３
４号などにおいて提案されている。後者の提案における
ように、容器外側層となる低密度ポリエチレン保護被膜
を施した紙原反を用い、オーバーラップシールによって
容器を形成すると、低密度ポリエチレンと変性ポリエチ
レンテレフタレート間でシールはされるがシール力が小
さい。このため容器形状が大きくなるにつれてその欠点
が顕在化し、ジュース等を充填した後に落下試験を行う
とシール部分が簡単に破損するため、実用上、大きな問
題となってくる。本発明者らの検討によれば、低密度ポ
リエチレン層をコロナ処理しておいてもそれ程大きな改
善は認められずまた低密度ポリエチレン層に加え、ポリ
エステル層にもコロナ処理を施しても、顕著な改善は認
められなかった。これら公報に開示されているグリコー
ル変性ポリエステルの具体例は、非晶質のＰＥＴ−Ｇで
あるが、乾燥が容易で紙へのラミネート操作が簡単な結
晶性を有する共重合ポリエチレンテレフタレートを内層
とすると、上記欠点がより顕著に認められた。
ール変性ポリエチレンテレフタレートを使用する方法が
特開昭６２−１２８７５２号や特開昭６２−２９０５３
４号などにおいて提案されている。後者の提案における
ように、容器外側層となる低密度ポリエチレン保護被膜
を施した紙原反を用い、オーバーラップシールによって
容器を形成すると、低密度ポリエチレンと変性ポリエチ
レンテレフタレート間でシールはされるがシール力が小
さい。このため容器形状が大きくなるにつれてその欠点
が顕在化し、ジュース等を充填した後に落下試験を行う
とシール部分が簡単に破損するため、実用上、大きな問
題となってくる。本発明者らの検討によれば、低密度ポ
リエチレン層をコロナ処理しておいてもそれ程大きな改
善は認められずまた低密度ポリエチレン層に加え、ポリ
エステル層にもコロナ処理を施しても、顕著な改善は認
められなかった。これら公報に開示されているグリコー
ル変性ポリエステルの具体例は、非晶質のＰＥＴ−Ｇで
あるが、乾燥が容易で紙へのラミネート操作が簡単な結
晶性を有する共重合ポリエチレンテレフタレートを内層
とすると、上記欠点がより顕著に認められた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、紙外層
として、紙へのラミネート性が良好であり、水分等に対
して充分な保護機能を有する素材を、又、紙内層として
共重合ポリエチレンテレフタレートとする紙容器構成に
ついての検討を行った。そして共重合ポリエチレンテレ
フタレートとして結晶性を有するものを用いても、オー
バーラップシールによって紙容器を製造した場合にも充
分なシール強度が得られるような構成を見出すべく検討
を行った。その結果、後述のような構成を採ることによ
り、その目的が達成できることを知った。従って本発明
の目的は、保香性、落下強度の優れた紙容器及びその原
反を提供するにある。
として、紙へのラミネート性が良好であり、水分等に対
して充分な保護機能を有する素材を、又、紙内層として
共重合ポリエチレンテレフタレートとする紙容器構成に
ついての検討を行った。そして共重合ポリエチレンテレ
フタレートとして結晶性を有するものを用いても、オー
バーラップシールによって紙容器を製造した場合にも充
分なシール強度が得られるような構成を見出すべく検討
を行った。その結果、後述のような構成を採ることによ
り、その目的が達成できることを知った。従って本発明
の目的は、保香性、落下強度の優れた紙容器及びその原
反を提供するにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、容器の基体と
なる紙層の一方の面に、エチレン・不飽和カルボン酸・
不飽和エステル共重合体（以下、単に３元共重合体とい
うことがある）の層を設け、紙層の他方の面に、最外層
が共重合体成分３〜２０モル％を含む変性ポリエチレン
テレフタレート（以下、変性ＰＥＴという）層となるよ
うな層を設けたことを特徴とする紙容器用積層体及びそ
れから形成された紙容器に関する。
なる紙層の一方の面に、エチレン・不飽和カルボン酸・
不飽和エステル共重合体（以下、単に３元共重合体とい
うことがある）の層を設け、紙層の他方の面に、最外層
が共重合体成分３〜２０モル％を含む変性ポリエチレン
テレフタレート（以下、変性ＰＥＴという）層となるよ
うな層を設けたことを特徴とする紙容器用積層体及びそ
れから形成された紙容器に関する。
【０００６】本発明における層構成は、基本的には３元
共重合体／紙／変性ＰＥＴからなるが、紙と変性ＰＥＴ
層の間に適宜、接着層（以下、Ｔ層ということがある）
やガスバリヤー層（以下、Ｂ層ということがある）が設
けられていてもよい。すなわち、３元共重合体／紙／変
性ＰＦＴ、３元共重合体／紙／Ｔ／Ｂ／Ｔ変性ＰＥＴな
どの層構成を採ることもできる。
共重合体／紙／変性ＰＥＴからなるが、紙と変性ＰＥＴ
層の間に適宜、接着層（以下、Ｔ層ということがある）
やガスバリヤー層（以下、Ｂ層ということがある）が設
けられていてもよい。すなわち、３元共重合体／紙／変
性ＰＦＴ、３元共重合体／紙／Ｔ／Ｂ／Ｔ変性ＰＥＴな
どの層構成を採ることもできる。
【０００７】本発明の紙層の一方の面に形成され、紙容
器にした場合の外層を形成する３元共重合体における不
飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸などであり、と
くにアクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。また３元
共重合体における不飽和エステルは、上記不飽和カルボ
ン酸のエステル又は酢酸ビニルのようなビニルエステル
などである。前者の具体例としては、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸ｎ−ブチル、アクリル酸２−エチルヘキシル、メタ
クリル酸メチルなどを例示することができる。不飽和エ
ステルとしては、とくにアクリル酸又はメタクリル酸の
エステルが好適である。
器にした場合の外層を形成する３元共重合体における不
飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸などであり、と
くにアクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。また３元
共重合体における不飽和エステルは、上記不飽和カルボ
ン酸のエステル又は酢酸ビニルのようなビニルエステル
などである。前者の具体例としては、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸ｎ−ブチル、アクリル酸２−エチルヘキシル、メタ
クリル酸メチルなどを例示することができる。不飽和エ
ステルとしては、とくにアクリル酸又はメタクリル酸の
エステルが好適である。
【０００８】３元共重合体における各成分の重合比率
は、エチレンが３０〜９３重量％、好ましくは５０〜８
８重量％、不飽和エステルが４〜４０重量％、好ましく
は７〜３０重量％、不飽和カルボン酸が３〜３０重量
％、好ましくは５〜２０重量％である。不飽和エステル
及び不飽和カルボン酸の含有量がこのような範囲にある
ことにより、変性ＰＥＴとのヒートシールを強固に行う
ことができる。また、エチレン含有量が上記範囲より少
なくなると、粘着性が増しブロッキングが起こり易くな
るので、上記のような重合割合とするのが好ましい。３
元共重合体としてはまた１９０℃、２１６０ｇ荷重にお
けるメルトフローレートが０．０５〜１００ｇ／１０
分、とくに０．５〜５０ｇ／１０分のものが好ましい。
は、エチレンが３０〜９３重量％、好ましくは５０〜８
８重量％、不飽和エステルが４〜４０重量％、好ましく
は７〜３０重量％、不飽和カルボン酸が３〜３０重量
％、好ましくは５〜２０重量％である。不飽和エステル
及び不飽和カルボン酸の含有量がこのような範囲にある
ことにより、変性ＰＥＴとのヒートシールを強固に行う
ことができる。また、エチレン含有量が上記範囲より少
なくなると、粘着性が増しブロッキングが起こり易くな
るので、上記のような重合割合とするのが好ましい。３
元共重合体としてはまた１９０℃、２１６０ｇ荷重にお
けるメルトフローレートが０．０５〜１００ｇ／１０
分、とくに０．５〜５０ｇ／１０分のものが好ましい。
【０００９】紙の他方の最外層を形成し、容器にした場
合に最内層となる変性ＰＥＴの層は、変性ＰＥＴを主成
分とするものであって、その改良のために他の重合体、
例えば耐衝撃性、耐ピンホール性の改良のためにエチレ
ンの重合体もしくは共重合体を少量配合したものであっ
てもよい。またポリエチレンテレフタレートのような他
のポリエステルを少量配合したものであってもよい。
合に最内層となる変性ＰＥＴの層は、変性ＰＥＴを主成
分とするものであって、その改良のために他の重合体、
例えば耐衝撃性、耐ピンホール性の改良のためにエチレ
ンの重合体もしくは共重合体を少量配合したものであっ
てもよい。またポリエチレンテレフタレートのような他
のポリエステルを少量配合したものであってもよい。
【００１０】変性ＰＥＴは、エチレングリコール単位乃
びテレフタル酸単位の外に、共重合体成分を３〜２０モ
ル％、好ましくは５〜１５モル％の割合で共重合されて
いるものである。共重合成分としては、イソフタル酸、
フタル酸、２，６−ナフタレンジカルボン酸、ｐ−オキ
シ安息香酸のような芳香族カルボン酸、アジピン酸、セ
バシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸のような脂肪族
又は脂環族カルボン酸、プロピレングリコール、１，４
−ブタンジオール、１，４−シクロヘキサンジメタノー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等
のジオール類をあげることができる。これら共重合成分
の中では、イソフタル酸、１，４−シクロヘキサンジメ
タノール、ジエチレングリコール等がとくに好適であ
る。これら変性ＰＥＴとしては、極限粘度が０．６０な
いし１．４ｄｌ／ｇ、とくに０．６５ないし１．０ｄｌ
／ｇのものが好ましい。共重合成分が３モル％より少な
いと、ヒートシール性が悪く、高温充填紙器の内層材と
して用いる充分な、ヒートシール強度の大きいものが得
られない。また共重合成分が２０モル％を超えると、組
成物の柔軟性、伸び等が充分でなく、ピンホールや折り
曲げ加工による破損等が生じ易くなる。
びテレフタル酸単位の外に、共重合体成分を３〜２０モ
ル％、好ましくは５〜１５モル％の割合で共重合されて
いるものである。共重合成分としては、イソフタル酸、
フタル酸、２，６−ナフタレンジカルボン酸、ｐ−オキ
シ安息香酸のような芳香族カルボン酸、アジピン酸、セ
バシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸のような脂肪族
又は脂環族カルボン酸、プロピレングリコール、１，４
−ブタンジオール、１，４−シクロヘキサンジメタノー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等
のジオール類をあげることができる。これら共重合成分
の中では、イソフタル酸、１，４−シクロヘキサンジメ
タノール、ジエチレングリコール等がとくに好適であ
る。これら変性ＰＥＴとしては、極限粘度が０．６０な
いし１．４ｄｌ／ｇ、とくに０．６５ないし１．０ｄｌ
／ｇのものが好ましい。共重合成分が３モル％より少な
いと、ヒートシール性が悪く、高温充填紙器の内層材と
して用いる充分な、ヒートシール強度の大きいものが得
られない。また共重合成分が２０モル％を超えると、組
成物の柔軟性、伸び等が充分でなく、ピンホールや折り
曲げ加工による破損等が生じ易くなる。
【００１１】変性ＰＥＴに配合することのできるエチレ
ン重合体もしくは共重合体としては、低密度ポリエチレ
ン、中・高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレンとアクリ
ル酸又はメタクリル酸のエステルとの共重合体、エチレ
ン・不飽和酸共重合体やエチレン・不飽和カルボン酸・
不飽和エステル共重合体あるいはそれらのナトリウム、
カリウム、マグネシウム、亜鉛などの金属イオンで少な
くとも一部が中和された塩、あるいは、これらの２種以
上である。これらエチレンの重合体もしくは共重合体
は、変性ＰＥＴの層に４０重量％以下、好ましくは３０
重量％以下の如き量で配合することができる。
ン重合体もしくは共重合体としては、低密度ポリエチレ
ン、中・高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレンとアクリ
ル酸又はメタクリル酸のエステルとの共重合体、エチレ
ン・不飽和酸共重合体やエチレン・不飽和カルボン酸・
不飽和エステル共重合体あるいはそれらのナトリウム、
カリウム、マグネシウム、亜鉛などの金属イオンで少な
くとも一部が中和された塩、あるいは、これらの２種以
上である。これらエチレンの重合体もしくは共重合体
は、変性ＰＥＴの層に４０重量％以下、好ましくは３０
重量％以下の如き量で配合することができる。
【００１２】紙層と変性ＰＥＴ層の間には、接着剤層や
ガスバリヤー層を１層以上設けることができる。長期保
存用容器に使用する場合に設けることが好ましいガスバ
リヤー層としては、アルミニウム、２軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレート、エチレンビニルアルコール共重合体
などを例示することができる。また接着剤層としては、
前記したエチレンの重合体もしくは共重合体などを用い
てもよい。一般には、変性ＰＥＴ層の耐ピンホール性を
改善するために、接着層を兼ねてこのようなエチレンの
重合体もしくは共重合体の層を、変性ＰＥＴ層に隣接し
て設けることが好ましい。
ガスバリヤー層を１層以上設けることができる。長期保
存用容器に使用する場合に設けることが好ましいガスバ
リヤー層としては、アルミニウム、２軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレート、エチレンビニルアルコール共重合体
などを例示することができる。また接着剤層としては、
前記したエチレンの重合体もしくは共重合体などを用い
てもよい。一般には、変性ＰＥＴ層の耐ピンホール性を
改善するために、接着層を兼ねてこのようなエチレンの
重合体もしくは共重合体の層を、変性ＰＥＴ層に隣接し
て設けることが好ましい。
【００１３】以上の如き積層体を適宜折り曲げ、ヒート
シールなどの各操作を利用して容器状に形成する。容器
状はいかなる形状のものであってもよく、例えば市場に
出廻っている紙容器と同一形状のものであってもよい。
変性ＰＥＴと３元共重合体との間でシールする場合、好
ましくは３元共重合体層を、より好ましくは３元共重合
体層と変性ＰＥＴ層の両層をコロナ処理してシールする
のがよい。これにより強固なシールを行うことができる
ので、充填容器の落下試験を行ってもシール面が容易に
破損することはない。とくに３元共重合体層と変性ＰＥ
Ｔ層の両層をコロナ処理してヒートシールした場合に飛
躍的なシール強度の改善が認められる。
シールなどの各操作を利用して容器状に形成する。容器
状はいかなる形状のものであってもよく、例えば市場に
出廻っている紙容器と同一形状のものであってもよい。
変性ＰＥＴと３元共重合体との間でシールする場合、好
ましくは３元共重合体層を、より好ましくは３元共重合
体層と変性ＰＥＴ層の両層をコロナ処理してシールする
のがよい。これにより強固なシールを行うことができる
ので、充填容器の落下試験を行ってもシール面が容易に
破損することはない。とくに３元共重合体層と変性ＰＥ
Ｔ層の両層をコロナ処理してヒートシールした場合に飛
躍的なシール強度の改善が認められる。
【００１４】
【実施例】次に実施例により本発明を説明する。実施例１ 密度２００ｇ／ｍ２を有する板紙（Ｂ層）に、エチレン
／イソブチルアクリレート／メタクリル酸（Ｅ／ＩＢＡ
／ＭＡＡ）からなる３元共重合体（Ｅ／ＩＢＡ／ＭＡＡ
＝８０／１０／１０重量％、ＭＦＲ＝１０）を樹脂温３
００℃、ライン引取速度８０ｍ／ｍｉｎで押出コーティ
ングし、厚み２５μｍの塗布膜をＡ層として形成させ
た。次に上記積層体と厚み７μｍのＡｌ箔（Ｄ層）の間
に、エチレン／メタクリル酸（Ｅ／ＭＡＡ）からなる共
重合体（Ｅ／ＭＡＡ＝９０／１０重量％、ＭＦＲ＝８）
を樹脂温３００℃、ライン引取速度８０／ｍｉｎで押出
して、サンドイッチラミネーションを行ない、共重合体
膜２０μｍを形成して、３元共重合体／紙／共重合体／
Ａｌ（Ａ／Ｂ／Ｃ／Ｄ層）構成からなる積層体を得た。
この積層体のＡｌ面に上記３元共重合体を樹脂温３００
℃、ライン引取速度８０ｍ／ｍｉｎで押出コーティング
し、厚み２０μｍの塗布膜をＥ層として形成させた。次
に、この３元共重合体（以下、ターポリマーとよぶこと
がある）塗布膜層（Ｅ層）をコロナ処理した後、このタ
ーポリマー層上にＦ層として変性ポリエチレンテレフタ
レート（以下、変性ＰＥＴとよぶ。共重合組成は、イソ
フタル酸／テレフタル酸／エチレングリコール＝１０／
４０／５０モル％である。以下同じ）ダイ下樹脂温３０
０℃、ライン引取速度８０ｍ／ｍｉｎで押出コーティン
グし、厚み２０μｍの塗布膜を形成し、多層包装材料を
得た。この多層包装材料のターポリマー層（Ａ層）にラ
イン速度１００ｍ／ｍｉｎでコロナ処理を行なった後の
ターポリマー層（Ａ層）面と変性ＰＥＴ層（Ｆ層）面と
のヒートシール性を評価した結果を表１に示す。シール
強度は実用上充分な値を示している。
／イソブチルアクリレート／メタクリル酸（Ｅ／ＩＢＡ
／ＭＡＡ）からなる３元共重合体（Ｅ／ＩＢＡ／ＭＡＡ
＝８０／１０／１０重量％、ＭＦＲ＝１０）を樹脂温３
００℃、ライン引取速度８０ｍ／ｍｉｎで押出コーティ
ングし、厚み２５μｍの塗布膜をＡ層として形成させ
た。次に上記積層体と厚み７μｍのＡｌ箔（Ｄ層）の間
に、エチレン／メタクリル酸（Ｅ／ＭＡＡ）からなる共
重合体（Ｅ／ＭＡＡ＝９０／１０重量％、ＭＦＲ＝８）
を樹脂温３００℃、ライン引取速度８０／ｍｉｎで押出
して、サンドイッチラミネーションを行ない、共重合体
膜２０μｍを形成して、３元共重合体／紙／共重合体／
Ａｌ（Ａ／Ｂ／Ｃ／Ｄ層）構成からなる積層体を得た。
この積層体のＡｌ面に上記３元共重合体を樹脂温３００
℃、ライン引取速度８０ｍ／ｍｉｎで押出コーティング
し、厚み２０μｍの塗布膜をＥ層として形成させた。次
に、この３元共重合体（以下、ターポリマーとよぶこと
がある）塗布膜層（Ｅ層）をコロナ処理した後、このタ
ーポリマー層上にＦ層として変性ポリエチレンテレフタ
レート（以下、変性ＰＥＴとよぶ。共重合組成は、イソ
フタル酸／テレフタル酸／エチレングリコール＝１０／
４０／５０モル％である。以下同じ）ダイ下樹脂温３０
０℃、ライン引取速度８０ｍ／ｍｉｎで押出コーティン
グし、厚み２０μｍの塗布膜を形成し、多層包装材料を
得た。この多層包装材料のターポリマー層（Ａ層）にラ
イン速度１００ｍ／ｍｉｎでコロナ処理を行なった後の
ターポリマー層（Ａ層）面と変性ＰＥＴ層（Ｆ層）面と
のヒートシール性を評価した結果を表１に示す。シール
強度は実用上充分な値を示している。
【００１５】実施例２ 実施例１における多層包装材料のターポリマー層（Ａ
層）面乃び変性ＰＥＴ層（Ｆ層）面に、ライン速度１０
０ｍ／ｍｉｎでコロナ処理を行なった後のターポリマー
層（Ａ層）面と変性ＰＥＴ層（Ｆ層）面との間のヒート
シール性を評価した結果を表１に示す。変性ＰＥＴ層を
コロナ処理しない場合に較べ飛躍的にシール強度が改善
されている。
層）面乃び変性ＰＥＴ層（Ｆ層）面に、ライン速度１０
０ｍ／ｍｉｎでコロナ処理を行なった後のターポリマー
層（Ａ層）面と変性ＰＥＴ層（Ｆ層）面との間のヒート
シール性を評価した結果を表１に示す。変性ＰＥＴ層を
コロナ処理しない場合に較べ飛躍的にシール強度が改善
されている。
【００１６】比較例１ Ａ層用の材料として、低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ，
ＭＦＲ＝１０）を用いた以外は実施例１と同構成（ＬＤ
ＰＥ／紙／共重合体／Ａｌ／３元共重合体／変性ポリエ
チレンテレフタレート）の多層包装材料を得た。この多
層包装材料のＬＤＰＥ面をライン速度１００ｍ／ｍｉｎ
でコロナ処理を行なった後のＬＤＰＥ面と変性ＰＥＴ面
との間のヒートシール性を評価した結果を表１に示す。
シール強度が弱く、容器にした時、落下等の衝撃により
シール面が容易に破損し、実用上不充分である。
ＭＦＲ＝１０）を用いた以外は実施例１と同構成（ＬＤ
ＰＥ／紙／共重合体／Ａｌ／３元共重合体／変性ポリエ
チレンテレフタレート）の多層包装材料を得た。この多
層包装材料のＬＤＰＥ面をライン速度１００ｍ／ｍｉｎ
でコロナ処理を行なった後のＬＤＰＥ面と変性ＰＥＴ面
との間のヒートシール性を評価した結果を表１に示す。
シール強度が弱く、容器にした時、落下等の衝撃により
シール面が容易に破損し、実用上不充分である。
【００１７】比較例２ 比較例１における多層包装材料のＬＤＰＥ面乃び変性Ｐ
ＥＴ層面に、ライン速度１００ｍ／ｍｉｎでコロナ処理
を行なった後のＬＤＰＥ面と変性ＰＥＴ面との間のヒー
トシール性を評価した結果を表１に示す。変性ＰＥＴ層
をコロナ処理しない場合に較べ、シール強度は改善され
てはいるが、実用上充分な強度ではない。
ＥＴ層面に、ライン速度１００ｍ／ｍｉｎでコロナ処理
を行なった後のＬＤＰＥ面と変性ＰＥＴ面との間のヒー
トシール性を評価した結果を表１に示す。変性ＰＥＴ層
をコロナ処理しない場合に較べ、シール強度は改善され
てはいるが、実用上充分な強度ではない。
【００１８】
【表１】
【００１９】
【発明の効果】本発明によれば、保香性、落下強度の大
きい紙容器を提供できる。とくに比較的小容量の容器か
ら１ｌ又はそれ以上の如き大容量の容器に至るまで巾広
く適用することができる。
きい紙容器を提供できる。とくに比較的小容量の容器か
ら１ｌ又はそれ以上の如き大容量の容器に至るまで巾広
く適用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B32B 1/00 - 35/00 B65D 5/00 - 5/76 B65D 65/40
Claims (5)
- 【請求項１】 容器の基体となる紙層の一方の面に
エチレン・不飽和カルボン酸・不飽和エステル共重合体
の層を設け、紙層の他方の面に最外層が共重合成分３〜
２０モル％を含む変性ポリエチレンテレフタレート層と
なるような層を設けたことを特徴とする紙容器用積層
体。 - 【請求項２】 紙層と変性ポリエチレンテレフタレ
ート層の間にガスバリヤー層を含む層が設けられている
ことを特徴とする請求項１の積層体。 - 【請求項３】 エチレン・不飽和カルボン酸・不飽
和エステル共重合体層表面の少なくとも一部がコロナ処
理されていることを特徴とする請求項１又は２の積層
体。 - 【請求項４】 変性ポリエチレンテレフタレート層
表面の少なくとも一部がコロナ処理されていることを特
徴とする請求項３に記載の積層体。 - 【請求項５】 エチレン・不飽和カルボン酸・不飽
和エステル共重合体層と変性ポリエチレンテレフタレー
ト層とのシール面を有する請求項１ないし４のいずれか
に記載の積層体から形成された紙容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3132416A JP3048009B2 (ja) | 1991-03-27 | 1991-03-27 | 紙容器乃びその製造に用いられる積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3132416A JP3048009B2 (ja) | 1991-03-27 | 1991-03-27 | 紙容器乃びその製造に用いられる積層体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04298346A JPH04298346A (ja) | 1992-10-22 |
| JP3048009B2 true JP3048009B2 (ja) | 2000-06-05 |
Family
ID=15080868
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3132416A Expired - Fee Related JP3048009B2 (ja) | 1991-03-27 | 1991-03-27 | 紙容器乃びその製造に用いられる積層体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3048009B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR200488545Y1 (ko) | 2017-05-17 | 2019-02-18 | 조현 | 식물 재배 장치 |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH05208472A (ja) * | 1992-01-31 | 1993-08-20 | Toppan Printing Co Ltd | 紙を主体とする液体用容器 |
| JPH08282655A (ja) * | 1995-04-14 | 1996-10-29 | Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd | 紙容器 |
| JP2008119858A (ja) * | 2006-11-08 | 2008-05-29 | Nihon Tetra Pak Kk | 包装積層材料 |
| JP6805480B2 (ja) * | 2015-09-18 | 2020-12-23 | 凸版印刷株式会社 | 液体用紙容器 |
-
1991
- 1991-03-27 JP JP3132416A patent/JP3048009B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR200488545Y1 (ko) | 2017-05-17 | 2019-02-18 | 조현 | 식물 재배 장치 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04298346A (ja) | 1992-10-22 |
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