JP3294924B2 - 積層包装材料 - Google Patents

積層包装材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスバリヤー性、保香
性、ヒートシール性等に優れた積層包装材料に関する。
【0002】
【従来の技術】スナック菓子等の包装袋には、内容物の
変質防止のために、アルミニウム蒸着フィルムを一層と
する積層フィルムが広く使用されている。最も代表的な
ものは外層から順に、二軸延伸ポリプロピレン(OP
P)/ポリエチレン/アルミ蒸着ポリエチレンテレフタ
レート(VMPET)/ポリエチレン/キャストポリプ
ロピレン(CPP)の5層構成からなっており、CPP
層が袋の最内層を形成する。しかしながらこのような包
装袋には、次のような物性上もしくは製造上の問題点を
有している。すなわち、CPP層を最内層とするため、
内容物の香気成分を吸収し易くその種類によっては、味
や臭いが微妙に変化することがある。またシール可能な
温度が140℃以上とかなり高温である。さらに、5層
構成であるため、原反フィルムを製造するにも一工程で
行うことができないという欠点も有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
より少ない層構成でしかも保香性の良好な包装材料を得
るべく検討を行った。この際に問題になることは、層構
成の減少に伴なう耐ピンホール性、破袋強度の低下を来
さないことであり、またヒートシール性やガスバリヤー
性を実質的に悪化せしめないことが望まれた。本発明者
らは、種々検討の結果、以下に述べる特定の3層を組合
せるときに、所望の物性を悉く満足する積層包装材料が
提供できることを知った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、エチ
レン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー
からなる層を介して金属蒸着されたポリエステル組成物
層の金属蒸着面と二軸延伸ポリプロピレンフィルム層と
が接着されてなり、該ポリエステル組成物が共重合成分
を3〜15モル%で含有する共重合ポリエチレンテレフ
タレート70〜95重量部とエチレン・不飽和カルボン
酸共重合体のアイオノマー5〜30重量部からなること
を特徴とする積層包装材料に関する。
【0005】本発明の積層包装材料においては、被包装
物を包装した場合に、被包装物と接する最内層となる層
に、優れたヒートシール性、保香性、ガスバリヤー性を
付与し、しかも優れた耐衝撃性や破袋強度を保有させる
ために、金属蒸着された特定のポリエステル組成物が使
用される。かかるポリエステル組成物の主成分は、テレ
フタル酸、エチレングリコール及び他の共重合成分、す
なわち他のジカルボン酸及び又はジオールとから誘導さ
れる共重合ポリエチレンテレフタレートである。この共
重合ポリエチレンテレフタレート(以下共重合PETと
呼ぶ)を構成する他の共重合成分としては具体的には、
イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸のよう
な芳香族ジカルボン酸、ジエチレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールのよう
なジオールを代表例として挙げることができる。これら
の中ではとくにイソフタル酸、シクロヘキサンジメタノ
ールが好ましく、とりわけシクロヘキサンジメタノール
がとりわけ好ましい。
【0006】このような共重合成分は、全体の3〜15
モル%、好ましくは5〜10モル%を占める。これら他
の共重合成分が非常に少ない共重合PETやホモPET
を用いた場合には、ヒートシール性良好な包装材料を得
ることができない。また他の共重合成分の割合が前記範
囲より大きい共重合PETを用いた場合には、耐熱性が
劣るようになり好ましくない。
【0007】このような共重合PETとしてはまた、示
差走査熱量計(DSC)に基づく吸熱ピークが180〜
240℃、とくに190〜230℃であり、その吸熱量
が10〜40ジュール/g、とくに15〜35ジュール
/gのものを用いるのが好ましい。
【0008】このような共重合PETは、従来公知の方
法、例えばエステル交換法や直接重合法などによって製
造することができる。
【0009】本発明の積層包装材料の最内層を構成する
ポリエステル組成物においては、上記共重合PETと共
にもう1つの成分としてエチレン・不飽和カルボン酸共
重合体のアイオノマーが用いられる。アイオノマーのベ
ースポリマーとなる上記共重合体における不飽和カルボ
ン酸としては、炭素数3〜8の不飽和カルボン酸、具体
的には、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコ
ン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノメチルエステ
ル、マレイン酸モノエチルエステルなどが用いられる。
これらの不飽和カルボン酸のうちで、アクリル酸、メタ
クリル酸、無水マレイン酸が特に好ましく用いられる。
【0010】このような共重合体は、エチレンと上記の
ような不飽和カルボン酸とに加えて第3成分を含んでい
てもよく、このような第3成分としては、炭素数3〜1
2程度の極性ビニル化合物たとえばアクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸メチルなどの不飽和カルボン酸エステル、酢酸ビニ
ルなどのビニルエステルが用いられる。
【0011】上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体
中には、エチレンは60〜99重量%、好ましくは70
〜99重量%の量で存在し、また不飽和カルボン酸は1
〜30重量%、好ましくは2〜20重量%の量で存在し
ていることが望ましい。
【0012】またエチレン・不飽和カルボン酸共重合体
が、エチレン成分および不飽和カルボン酸成分に加えて
第3成分を含む場合には、第3成分は39重量%まで好
ましくは30重量%までの量で存在していることが望ま
しい。
【0013】共重合PETと配合されるアイオノマー
は、上記のようなエチレン・不飽和カルボン酸共重合体
中のカルボキシル基の少なくとも一部が、金属陽イオン
で中和されたものである。
【0014】このような金属陽イオンとしては、N
+ 、K+ 、Li+ 、Ca2+、Mg2+、Zn2+、C
2+、Co2+、Ni2+、Mn2+、Al3+などの1価ない
し3価の金属陽イオンが挙げられる。これらのうち特に
Zn2+、Mg2+などの2価イオンが好ましく、これらの
2価イオンを含むアイオノマーを用いると、共重合ポリ
エチレンテレフタレートの結晶化が促進されることがな
く、したがってヒートシール性が経時変化せず、しかも
延展性および耐衝撃性に優れたポリエステル組成物が得
られる。
【0015】このようなアイオノマーは、一般には、エ
チレンと不飽和カルボン酸と必要に応じて第3成分とを
共重合させてエチレン・不飽和カルボン酸共重合体と
し、このエチレン・不飽和カルボン酸共重合体のカルボ
キシル基の少なくとも一部を、金属イオンで中和する
か、あるいはエチレンと不飽和カルボン酸エステルと必
要に応じて第3成分とを共重合させ、得られた共重合体
の不飽和カルボン酸エステル酸成分の少なくとも一部を
鹸化することによって得ることができる。
【0016】特に本発明では、高圧ラジカル重合法によ
ってエチレンと不飽和カルボン酸と必要に応じて第3成
分とを共重合させてなる共重合体をベースとし、この共
重合体のカルボキシル基の一部または全部を金属陽イオ
ンで中和したアイオノマーが好ましく用いられる。中和
度は、通常5〜100%、好ましくは10〜90%程度
であることが望ましい。
【0017】このようなアイオノマーの融点は、一般に
は70〜105℃程度である。またアイオノマーの19
0℃、2160g荷重で測定したメルトフローレート
(MFR)は、0.01〜1000dg/分、特に0.
1〜200dg/分であることが好ましい。
【0018】共重合ポリエチレンテレフタレートとアイ
オノマーとは、合計量を100重量部としたときに、共
重合ポリエチレンテレフタレートが70〜95重量部、
好ましくは80〜90重量部の量で、アイオノマーが5
〜30重量部、好ましくは10〜20重量部の量で用い
られることが望ましい。アイオノマーの使用量が少なす
ぎると、得られるポリエステル組成物は、耐衝撃性、延
展性が充分でなく、またその使用量が多すぎると、得ら
れるポリエステル組成物の耐熱性、保香性が損なわれる
ことがある。
【0019】本発明のポリエステル組成物は、上記のよ
うな共重合ポリエチレンテレフタレートおよびエチレン
共重合体アイオノマーに加えて、非極性エチレン重合体
または共重合体を少量含んでいてもよい。このようなエ
チレン(共)重合体を含むポリエステル組成物を一層と
する包装材料は、ヒートシール性、加工性に優れてい
る。
【0020】エチレン重合体としては、エチレンの単独
重合体あるいはエチレンと炭素数3〜12程度のα−オ
レフィン、たとえばプロピレン、1−ブテン、1−ヘキ
セン、4−メチル−1−ペンテンなどとの共重合体が挙
げられる。これらのうち直鎖低密度ポリエチレンが特に
好ましい。
【0021】このようなエチレン重合体は、共重合ポリ
エチレンテレフタレートとアイオノマーとの合計100
重量部に対して、10重量部以下好ましくは1〜5重量
部の量で用いられることが好ましい。
【0022】このようなポリエステル組成物には、酸化
防止剤のような添加剤を配合してもよい。とくに商品名
イルガノックス 1010,1076などとして知られ
ているヒンダードフェノール系安定剤を0.05〜1.
0重量部程度、とくに好ましくは0.2〜1.0重量部
程度配合することにより、組成物の黄変色を防止できる
とともに耐衝撃性を改良でき、ヒートシールを行なう場
合には、このような配合によって優れたヒートシール性
を維持することができる。
【0023】本発明においては、上述の如きポリエステ
ル組成物に金属蒸着されたものが使用される。蒸着に用
いられる金属としては、例えばアルミニウム、亜鉛、
銅、錫、クロム、ニッケル、チタンなどを例示すること
ができるが、アルミニウムが最も好適である。蒸着金属
の厚みは任意であるが通常0.02〜0.2μm程度が
好ましい。
【0024】上記のようなポリエステル組成物を使用す
ることにより、耐ピンホール性がよく、優れた付着力を
有する蒸着膜が得られる。
【0025】本発明の積層包装材料においては、優れた
強度のものを得るために、二軸延伸ポリプロピレン(O
PP)層を一層として使用する。OPPとしては、例え
ば、延伸倍率として、縦2〜7倍、とくに3〜6倍、横
6〜12倍、とくに8〜10倍のものを使用するのがよ
い。
【0026】共重合PET組成物層とOPP層の厚み
は、通常前者10〜100μm、とくに15〜50μ
m、後者15〜100μmとくに20〜50μm程度と
するのがよい。本発明においては、共重合PET組成物
層とOPP層を接着するために、接着層として、エチレ
ン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーを
用いる。これらは、ポリエステル組成物層に使用できる
アイオノマー又はその原料であるエチレン・不飽和カル
ボン酸共重合体と同様のものが使用できる。
【0027】本発明の積層包装材料は、OPPフィルム
と金属蒸着のポリエステル組成物フィルムは別途製造し
ておき、この両フィルムの間に、接着層となるエチレン
・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーをサ
ンドイッチラミネートすることにより有利に製造するこ
とができる。接着層として5〜100μm、とくに10
〜30μm程度の厚みで充分である。一般には、接着層
とポリエステル組成物層の金属蒸着面とは、特別な表面
処理やアンカーコート剤の塗布なしで、充分な強度でも
って接着させることができる。しかしながら、OPP面
と接着層とは、上述のような加工方法では充分な接着力
が得られないので、OPP面にアンカーコート剤を塗布
する方法、サンドイッチラミネート時において接着層と
なる樹脂の溶融膜にオゾン処理する方法などを採用する
のが好ましい。
【0028】サンドイッチラミネート時の樹脂温やオゾ
ン処理の温度は180〜320℃、とくに190〜31
0℃の範囲が適当である。
【0029】
【発明の効果】かくして本発明によれば比較的簡単な層
構成で、したがって少ない成形工程でもって、優れた性
能の包装材料を提供することができる。すなわち本発明
の包装材料は、層間接着性、耐ピンホール性、ガスバリ
ヤー性、保香性、遮光性、耐衝撃性、破袋強度等が優れ
ており、加えて低温ヒートシール性、ヒートシール強度
が優れ、かつヒートシール性の経時変化が少ないという
特長を有している。従って香気成分の減少や味覚の変化
の防止が要求される被包装物、例えばスナック菓子、キ
ャンディ、粉末コーヒー、和洋菓子、チョコレートなど
の包装材料として有用である。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお実施例および比較例の積層包装材料の形成に
用いた原料樹脂及び、得られた積層包装材料の物性測定
法は以下のとおりである。
【0031】(1)原料樹脂 (1)ポリエステル組成物成分 (1-a)共重合PET−1 ジカルボン酸成分・・テレフタル酸 ジオール成分・・・・エチレングリコール91モル% 1,4−シクロヘキサンジメタノール9モル% を用い、エステル交換法によって製造。 吸熱ピーク:230℃ 吸熱量: 31ジュール/g (窒素雰囲気下130℃で5時間加熱された試料をDS
Cで窒素雰囲気下10℃/minの昇温速度で測定)
【0032】(1-b) 共重合PET−2 ジカルボン酸成分・・テレフタル酸97モル% イソフタル酸 3モル% ジオール成分・・・・エチレングリコール 84モル% 1,4−シクロヘキサンジメタノール 16モル% を用い、エステル交換法によって製造。 吸熱ピーク:199℃ 吸熱量: 29ジュール/g(測定方法は共重合PE
T−1に同じ)
【0033】(1-c) アイオノマー−1 エチレン−メタクリル酸共重合体のZnアイオノマー (メタクリル酸含量15重量%、Zn中和度60%)
【0034】(1-d) 直鎖低密度ポリエチレン 密度0.920g/cm3 、MFR20dg/min)
【0035】(2) 接着層 (2-a) アイオノマー−2 エチレン/メタクリル酸共重合体のZnアイオノマー (メタクリル酸含量9wt%、Zn中和度18%、MF
R 5.0dg/min)
【0036】(2)物性測定法 (1) 酸素ガス透過性 Modern Controls.Inc社製 OXT
RAN−TWINを用い、温度30℃、相対湿度80%
RHにて測定。
【0037】(2) ヒートシール強度 東洋精機製バーシーラーにて積層包装材料のポリエステ
ル組成物層面どうしをヒートシールし、120℃、14
0℃及び160℃における剥離強度を測定。
【0038】(3) 耐ピンホール性 18.5cm×29.5cmサイズの積層包装材料につ
いてゲルボフレックステスターにて、100回屈曲を与
えた後、発生したピンホール数をカウントし、耐ピンホ
ール性を測定した。
【0039】(4) フレーバーバリヤ性 積層包装材料のポリエステル組成物層面が内面になるよ
うに、150mm×150mmのパウチを作成し、10
0%果汁オレンジジュース150mlを80℃ホットフ
ィルし、密封した。これを23℃にて所定時間保管した
後のジュース中のd−リモネン量を、HEWLETT
PACKAR社製ガスクロマトグラフィーにて定量し
た。ブランクには80℃熱処理した充填前のジュースを
用いた。
【0040】[実施例1] 共重合PET−1・・・・・82重量% アイオノマー−1・・・・・15重量% 直鎖低密度ポリエチレン・・・3重量% を それぞれ加熱窒素で充分乾燥した後、44mmφの
同方向2軸混練機にて260℃で溶融混練した後、造粒
してペレット状のポリエステル/アイオノマー/ポリエ
チレン組成物を調製した。この混合造粒に際して酸化防
止剤(チバガイギー社製、イルガノックス1010)を
上記組成物100重量部あたり、0.4重量部添加し
た。
【0041】このポリエステル組成物を樹脂温270
℃、ライン引取速度60m/minで押出し、キャスト
フィルム成形を行い厚み30μmのポリエステル組成物
フィルムを形成させた。次に上記フィルムを厚み0.0
8μmでAl蒸着させ、Al蒸着ポリエステル組成物フ
ィルムを得た。
【0042】このAl蒸着フィルムのAl蒸着面と厚み
20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(延伸倍
率:縦5倍、横10倍)の間に、エチレン/メタクリル
酸共重合体のZnアイオノマー(アイオノマー−2)を
樹脂温305℃ライン引取速度80m/minで押出し
て、サンドイッチラミネーションを行ない積層包装材料
を得た。
【0043】この時、二軸延伸ポリプロピレンフィルム
層の接着面にはイソシアネート系アンカーコート剤を用
いて、アンカーコート処理を施し、また、エチレン・メ
タクリル酸共重合体のZnアイオノマーの二軸延伸ポリ
プロピレンとの接着面には、オゾン処理(O3 濃度25
g/m3 、O3 流量1m3 /hr)を施した。
【0044】この積層包装材料について酸素ガス透過性
を測定し、またこの積層包装材料のポリエステル組成物
層面どうしをヒートシールし、その剥離強度を測定し
た。さらに耐ピンホール性及びフレーバーバリヤ性を測
定した。結果を表1に示す。本発明の積層包装材料の酸
素ガス透過性は実用上充分な値を示し、また低温ヒート
シール性に優れ、実用上充分なシール強度を示してい
る。更に耐ピンホール性も実用上充分な値を示し、また
d−リモネンに対する優れたフレーバーバリヤ性を有す
る。
【0045】[実施例2]共重合ポリエチレンテレフタ
レートとして共重合PET−1の代わりに共重合PET
−2を用いた以外は実施例1と同様にして積層包装材料
を作成し、物性を評価した。結果を表1にあわせて示
す。得られた積層包装材料は優れた酸素ガス透過性、ヒ
ートシール性、耐ピンホール性、およびフレーバーバリ
ヤ性を有する。
【0046】[比較例1]実施例1のAl蒸着ポリエス
テル組成物フィルムの代わりに、厚み30μmのAl蒸
着無延伸ポリプロピレン(Al蒸着厚み0.08μm)
を用いた以外は実施例1と同様にして積層包装材料を作
成し、物性を評価した。その結果を表1に示す。酸素ガ
ス透過性、ヒートシール性、耐ピンホール性およびフレ
ーバーバリヤ性はいずれも実用上充分な値ではなかっ
た。
【0047】[比較例2]実施例1で用いた共重合PE
T−1に、アイオノマーやポリエチレンを添加せず、そ
のまま樹脂温270℃、ライン引取速度60m/min
で押出してキャストフィルム成形を行い、厚み30μm
の共重合ポリエステルフィルムを形成させた。次に上記
フィルムを厚み0.08μmでAl蒸着させAl蒸着共
重合ポリエステルフィルムを得た。
【0048】実施例1のAl蒸着ポリエステル組成物フ
ィルムの代わりに、このAl蒸着ポリエステルフィルム
を用いた以外は実施例1と同様にして積層包装材料を作
成し、耐ピンホール性を評価した。結果を表1に示す。
共重合ポリエステルのみのAl蒸着フィルムを用いたこ
の積層包装材料の耐ピンホール性は実用上充分な値では
なかった。
【0049】
【表1】
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−138145(JP,A) 特開 昭58−208040(JP,A) 特開 昭57−147528(JP,A) 特開 昭54−51690(JP,A) 特開 平3−32837(JP,A) 特開 平2−233372(JP,A) 実開 平5−2947(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 15/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又
    はそのアイオノマーからなる層を介して金属蒸着された
    ポリエステル組成物層の金属蒸着面と二軸延伸ポリプロ
    ピレンフィルム層とが接着されてなり、該ポリエステル
    組成物が共重合成分を3〜15モル%で含有する共重合
    ポリエチレンテレフタレート70〜95重量部とエチレ
    ン・不飽和カルボン酸共重合体のアイオノマー5〜30
    重量部からなることを特徴とする積層包装材料。
  2. 【請求項2】 ポリエステル組成物が共重合ポリエチレ
    ンテレフタレートとアイオノマーの合計100重量部に
    対し、10重量部以下の非極性のエチレン重合体もしく
    は共重合体を含むことを特徴とする請求項1記載の積層
    包装材料。
  3. 【請求項3】 共重合ポリエチレンテレフタレートの共
    重合成分がシクロヘキサンジメタノールである請求項1
    又は2記載の積層包装材料。
  4. 【請求項4】 二軸延伸ポリプロピレンフィルム層の接
    着面がアンカーコート処理を施されていることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の積層包装材料。
  5. 【請求項5】 エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又
    はそのアイオノマーからなる層の二軸延伸ポリプロピレ
    ンとの接着面が、オゾン処理されていることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載の積層包装材料。
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