JP4709000B2 - 薄型ディスプレーのフレーム枠 - Google Patents
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Description
請求項5に係る発明では、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の薄型ディスプレーのフレーム枠において、前記フレーム枠は、全体が直線部とこれらを結合する4つのコーナー部からなる概ね長方形に形成され、少なくとも前記分割フレームは、それぞれのフレーム枠のコーナー部を含み、前記直線部で当該分割フレームを接続する4つの分割フレームを備えたことを要旨とする。
この発明によれば、分割フレームを用いることで容易にフレーム枠を組み立てることができるという効果がある。また、サイズの異なる分割フレームを組み合わせることで、種々の大きさのフレーム枠が形成できるとともに、サイズに応じた多数の金型を準備する必要もない。
以下、本発明を具体化した一実施形態である薄型ディスプレーを保持するための薄型ディスプレーのフレーム枠1を図1〜図12にしたがって説明する。
(ガイド部)嵌合部5は、差込み部41を差し込むときに平行な側端面42,42をガイドする4つのガイド部51を有する。図5に示すように、ガイド部51は、嵌合部5の金属板において一体に形成され、差込み部41を側端面42において両側から挟みこんでガイドするように嵌合部5から突出させた断面L字状に形成された部材である。一対のガイド部51,51は、その先端が対向するように設けられている。また、ガイド部51、51は、図3に示すように差込み方向に沿って合計二対、4か所に設けられる。このためガイド部51は、差込み部41を差込み方向と直交する方向において正確に規制して差込み部41を正確な位置に維持する。
(ロック部)
次に、接続部3をロック位置で固定するロック部7を説明する。図6に示すように、ロック部7は嵌合部5に前記ロック位置で嵌合部5と被嵌合部4とが嵌合された状態で、差込み部41の嵌合部5に対する差込み方向と反対の抜去方向への相対変位を規制して固定する。
本実施形態では、図3、図6に示すように、嵌合部5のガイド部51,51の間に、4か所の掛止部としての爪状の掛止爪71が設けられる。
なお、分割フレーム2を接続するときには、それぞれの接続部3を構成する嵌合部5及び被嵌合部4が重なって接続されるが、それぞれの分割フレーム2の面は面一になることが望ましい。そこで本発明ではそれぞれの分割フレーム2の面が面一になるように板厚分の段差を調整している。
次に、このように構成された分割フレーム2の製造方法について説明する。各分割フレーム2は、まず素材であるブランク(金属板)から、所定の形状がプレス機で打ちぬかれる。金属板の材料は、本実施形態ではSUS材によるが、プレス機によるせん断、塑性変形が可能で、掛止爪71を形成した場合に板ばねとして機能する弾性があれば用途により鉄系、マグネシウム系、チタン系等種々の材料が用いられる。また、金属板の厚さはフレーム枠1の大きさにもよるが、実施形態では0.5mm〜1.0mm程度の板厚のもので製造している。また、フレーム固定穴13やディスプレー固定穴14(図1参照)などもプレス機により穿設される。これらの形状打ち抜きは、必要に応じて複数の工程に分割・統合することもできる。接続部3の構成もこのときに形成される。図7に示すようにストッパ部6・ロック部7の掛止爪71は切り曲げ加工され、板厚の半分程度折り曲げられる。ここでいう切り曲げ加工とは、プレス機で一部を残したまません断し、大きな塑性変形を与えないで曲げ加工することをいう。
このように、製造された各分割フレーム2の組立について説明する。各分割フレーム2は、各接続部3において手組みにより差込むだけで容易に接続でき、特殊な工具や設備を必要としない。
(変形例)
図10に示すフレーム枠1は、全体が直線部とこれらを結合する4つのコーナー部からなる概ね長方形に形成されているが、各分割フレーム2a・2c・2e・2gは、フレーム枠1のコーナー部を含んでいる。これらのコーナー部の各分割フレーム2a・2c・2e・2gは、直線部で分割されている。本実施形態では、この直線部に直線状の各分割フレーム2b・2d・2f・2hが接続され、コーナー部の各分割フレーム2a・2c・2e・2gを接続している。これらにより幅(内寸)W、高さ(内寸)Hのディスプレー用の窓が形成される。
(1)実施形態では、フレーム枠1が各分割フレーム2に分割されるため、大型のプレス機などを必要とせず各分割フレーム2毎に製造できる。
(2)分割フレームを用いたことで、各種のサイズにも組合せで対応しやすくなるという効果がある。また、部品も共用できるため、在庫も少なくても他品種に対応できる。
(3)特に、コーナー部の各分割フレーム2を共通化して、直線部に任意の長さの分割フレーム2を加えることで、所望の寸法のフレーム枠1を製造することができる。
(4)実施形態では、プレス加工のみで、各分割フレーム2の本体部11のみならず、保持部12、ガイド部51、ストッパ部6、ロック部7を含めた嵌合部5、差込み部41を含む被嵌合部4が形成できるため、煩雑な工程がなく、工数も少なく製造が容易になる。
(5)また、プレス機を用いるため寸法精度も確保でき、自動生産も容易で生産速度も速く、さらにコスト的にも有利となる。
(6)各分割フレームは溶接やカシメ等の作業なしに差込み部41をガイド部51に差込み、被嵌合部4がストッパ部6に当接することで差込み部41がロック位置に嵌合されるとともに、ロック部7により固定されるため、特殊な設備や道具、熟練も必要とせず、極めて容易にフレーム枠1の全体が組み立てられる。
(7)実施形態では、ガイド部51を備えるため、差込みが方向が正確にガイドされフレーム枠1の寸法精度が向上する。
(8)また、実施形態では、段差部8により各分割フレーム2の面が面一に形成されるため、フレーム枠1の表面がフラットな形状とすることがでできる。
(9)実施形態では、直線部で分割するため、コーナー部での角度の狂いがなくなる。
以下、本発明を具体化した他の実施形態である薄型ディスプレーのフレーム枠201を図13,14にしたがって説明する。フレーム枠201は、第1の実施形態のフレーム枠1と、接続部3の構成が異なる以外は共通するので、他の部分の説明は省略する。
○ 差込み部41、ガイド部51、ストッパ部6、ロック部7、突起241、穴251の形状や配置、数量は実施形態に限定されるものではなく、フレーム枠1のサイズや材質により適宜変更されることはいうまでもない。
○ 嵌合部5と被嵌合部4とにそれぞれ配置されたロック部7を構成する掛止爪71と掛止窓73は、被嵌合部4と嵌合部5において逆に配置されても良い。
○ 嵌合部5の基端部に設けられた段差部8を、ストッパ部6として兼用する構成でもよい。
Claims (7)
- 薄型ディスプレーを周囲で保持するため金属板から形成された薄型ディスプレーのフレーム枠であって、
前記フレーム枠は、接続部で接続された複数の分割フレームから構成され、
それぞれの接続部においてそれぞれ接続された一方の分割フレームには、差込み方向に沿った一対の平行な側端面を有した板状の差込み部を備えた被嵌合部が一体に形成され、
他方の分割フレームには、前記差込み部を差し込むときに前記平行な側端面をガイドするガイド部と、前記差込み部に当接することで当該差込み部の嵌合部に対する差込み方向への相対変位をロック位置に規制するストッパ部とを備えた嵌合部が一体に形成されるとともに、
前記ロック位置で嵌合部と被嵌合部とが嵌合された状態で、差込み部の嵌合部に対する差込み方向と反対方向への相対変位を規制して固定するロック部が設けられ、
前記差込み部を前記ガイド部に差込み、前記被嵌合部が前記ストッパ部に当接することで当該差込み部がロック位置に嵌合されるとともに、前記ロック部により固定され前記フレーム枠の全体が組み立てられる
ことを特徴とする薄型ディスプレーのフレーム枠。 - 前記ロック部は、前記それぞれの接続部でそれぞれ接続されたいずれか一方の分割フレームに掛止部を、他方の分割フレームに被掛止部を備え、
前記被掛止部は差込み方向と反対の方向に面した被掛止端面を有した窓状に形成され、
前記掛止部は、前記分割フレームの金属板において切曲げ加工により一部を接続したまま爪状に切断するとともに、被掛止部側に爪状の部分を変形させて前記差込み部の差込み方向と反対側の面に掛止端面を形成した板ばね状の掛止爪を備え、
前記差込み部が前記ガイド部に差込まれ前記ロック位置になるまでは 前記掛止爪が弾性変形することで、前記差込み部の差込み方向の進入を許容するとともに、
前記差込み部が前記ロック位置に来たときは、前記掛止爪が前記窓状に形成された被掛止部に進入して前記被掛止端面に前記掛止端面が当接することで前記差込み部の嵌合部に対する差込み方向と逆の抜去方向への相対変位を規制する
ことを特徴とする請求項1に記載の薄型ディスプレーのフレーム枠。 - 前記ガイド部は前記分割フレームの金属板において一部を接続部として残して切断するとともに曲げ加工によって、前記差込み方向に沿った一対の平行な側端面を有した板状の差込み部を両側からガイドするように前記嵌合部から対向して突出させた断面L字状の部材を備えた
ことを特徴とする請求項2に記載の薄型ディスプレーのフレーム枠。 - 前記分割フレームの前記嵌合部若しくは前記被嵌合部の基端部において、分割フレームの板厚分の段差ができるように段曲げ加工され、前記接続部において前記分割フレームを接続してフレーム枠を組み立てたときに、嵌合部を備えた分割フレームと被嵌合部を備えた分割フレームとの、前記基端部より先端側を除くそれぞれの面とが面一となるように段差部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の薄型ディスプレーのフレーム枠。
- 前記フレーム枠は、全体が直線部とこれらを結合する4つのコーナー部からなる概ね長方形に形成され、
少なくとも前記分割フレームは、それぞれのフレーム枠のコーナー部を含み、前記直線部で当該分割フレームを接続する4つの分割フレームを備えた
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の薄型ディスプレーのフレーム枠。 - 前記嵌合部、被嵌合部は、前記分割フレームの一端部に2か所以上設けられ、これらのうち少なくとも2つが、互いに直交する分割フレームの面に配置され、
前記被嵌合部は、前記分割フレームの金属板にエンボス加工により形成された突起であり、
前記嵌合部は、当該突起に対応した穴が形成され前記突起を嵌合することを特徴とする請求項1に記載の薄型ディスプレーのフレーム枠。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の薄型ディスプレーのフレーム枠を製造するための分割フレーム。
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