JP2020152304A - 分割部位締結構造及び車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分割部位同士が固定されてなるケース部材の分割部位同士を仮締結ことする分割部位締結構造において、分割部位同士を本固定した後に分割部位締結構造の一部が異音を発生することを抑止する。【解決手段】互いに締結される分割部位の一方である第1ケース3の外壁面に設けられると共に可撓性を有する係止枠5aと、互いに締結される分割部位の他方である第2ケース4の外壁面に設けられると共に係止枠5aが係止可能な係止突起5bとを有し、係止突起5bが、第1ケース3と第2ケース4とが本固定された状態で係止枠5aに圧接する圧接部5b2を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、分割部位締結構造及び車両用空調装置に関するものである。
例えば、車両用空調装置は、内部に空気流路が形成された空調ケースを備えている。このような空調ケースの内部にはエバポレータやヒータコアが収容されており、車両用空調装置は、外部から空調ケースの内部に取り込んだ空気の湿度及び温度をエバポレータやヒータコアによって調節することで調和空気を生成している。このような空調ケースは、例えば特許文献1に示すように、複数の部位に分割可能とされている。車両用空調装置の組み立て時に、これらの分割部位同士が締結されて1つの空調ケースとされる。このような空調ケースの組み立て作業を容易とするために、例えば特許文献1では、分割部位同士を仮締結するための締結構造が用いられている。
このような締結構造は、分割部位の一方に設けられた係止枠と、分割部位の他方に設けられた係止突起とを備えており、係止枠を撓ませて係止突起を乗り越えさせ、その後に係止枠が元の形状に復元することで係止枠を係止突起に係止させている。このような締結構造にて分割部位同士を仮固定した後に、分割部位同士をボルト等によって強固に固定する本固定を行う。
特開2007−145077号公報
ところで、係止枠が撓んだ状態で係止突起を乗り越えるため、係止枠が復元した後は、係止枠と係止突起との間に僅かな隙間が生じる。分割部位同士は上述のように仮締結後にボルト等によって強固に固定(本固定)される。しがって、分割部位同士が本固定された後は、常時、係止枠が係止突起と圧接されていない状態となる。このため、車両の振動等に加速度が作用することよって係止枠が撓み、係止枠が他の部位と接触することで意図せずに異音が発生する可能性がある。なお、このような問題は、車両用空調装置の空調ケースに限られるものではなく、複数の分割部位に分割可能なケース部材の全般に対して生じるものである。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、分割部位同士が固定されてなるケース部材の分割部位同士を仮締結ことする分割部位締結構造において、分割部位同士を本固定した後に分割部位締結構造の一部が異音を発生することを抑止することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、複数の分割部位に分割可能なケース部材の上記分割部位同士を本固定前に仮締結する分割部位締結構造であって、互いに締結される分割部位の一方である第1分割部位の外壁面に設けられると共に可撓性を有する係止枠と、互いに締結される分割部位の他方である第2分割部位の外壁面に設けられると共に上記係止枠が係止可能な係止突起とを有し、上記係止突起が、上記第1分割部位と上記第2分割部位とが本固定された状態で上記係止枠に圧接する圧接部を有するという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記係止枠が、根本が上記第1分割部位に固定されると共に上記第2分割部位に向けて延出する2つのアーム部と、2つの上記アーム部の先端同士を接続すると共に上記圧接部との当接面を有するブリッジ部とを有し、上記係止突起には、上記第1分割部位と上記第2分割部位とが本固定された状態で、上記アーム部の根本側から先端に向けて隙間を有して上記ブリッジ部に対向配置された返し面と、上記返し面から上記返し面の法線方向に離れるに連れて上記第2分割部位の外壁面に近づくように傾斜して上記圧接部の一部に設けられると共に、上記第1分割部位と上記第2分割部位とが本固定された状態で上記ブリッジ部の当接面と当接される傾斜面とが設けられているという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記アーム部の先端同士を接続する方向の上記圧接部が設けられていない領域にて、上記返し面が、上記圧接部が設けられた領域よりも上記第2分割部位の上記外壁面の法線方向に広く形成されているという構成を採用する。
第4の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記第1分割部位及び上記第2分割部位の一方に位置決め突起が設けられ、上記第1分割部位及び上記第2分割部位の他方に、上記位置決め突起が挿入されることによって上記係止突起に対する上記係止枠の位置決めを行う位置決め穴が設けられているという構成を採用する。
第5の発明は、複数の分割部位に分割可能なケース部材を備える車両用空調装置であって、上記分割部位同士を本固定前に仮締結する分割部位締結構造として、上記第1〜第4いずれかの発明である分割部位締結構造を備えるという構成を採用する。
本発明によれば、第1分割部位と第2分割部位とが本固定された後に、第2分割部位に設けられた係止突起の圧接部が係止枠に対して圧接された状態となる。このため、車両の振動等によって係止枠が撓むことを抑止し、係止枠が他の部位に接触することを抑止することができる。したがって、本発明によれば、分割部位同士が固定されてなるケース部材の分割部位同士を仮締結ことする分割部位締結構造において、分割部位同士を本固定した後に分割部位締結構造の一部が異音を発生することを抑止することが可能となる。
本発明の一実施形態における車両用空調装置の概略構成を模式的に示す外形図であり、(a)が組み立て後を示す図であり、(b)が分解図である。 本発明の一実施形態における車両用空調装置が備える仮締結部の拡大図であり、(a)が係合状態を示す図であり、(b)が分離された状態を示す図である。 図2(a)のA−A線における仮締結部の拡大断面図であり、(a)が係合状態を示す図であり、(b)が分離された状態を示す図である。 本発明の一実施形態における車両用空調装置が備える係止枠を含む拡大斜視図である。 図2(a)のA−A線における仮締結部の拡大断面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る分割部位締結構造及び車両用空調装置の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の車両用空調装置1の概略構成を模式的に示す外形図であり、(a)が組み立て後を示す図であり、(b)が分解図である。これらの図に示すように、本実施形態1は、内部に空気流路が形成された中空の空調ケース2(ケース部材)を備えている。空調ケース2の内部に収容されるエバポレータ、ヒータコア及びエアミックスドア等を備えている。このような車両用空調装置1は、外部から空調ケース2の内部に供給された空気をエバポレータで冷却した後、エアミックスドアにて分配された一部の空気をヒータコアで加熱すると共に残部と混合することで、所望の湿度及び温度の調和空気を生成する。
空調ケース2は、第1ケース3(第1分割部位)と、第2ケース4(第2分割部位)と、仮締結部5(分割部位締結構造)と、第1固定部6と、第2固定部7と、タッピングねじ8とを備えている。
空調ケース2は、分割面Sを境に分割可能とされた第1ケース3と第2ケース4とを有している。つまり、空調ケース2は、複数の分割部位に分割可能とされている。なお、本実施形態において、第1ケース3と第2ケース4とは車両搭載時における水平方向に分割可能とされているものとする。このため、分割面Sは、車両搭載時には鉛直面とされている。
これらの第1ケース3と第2ケース4とは、車両搭載時の水平方向(すなわち分割面Sと交差(直交)する方向)にいずれかあるいは両方を移動させることで着脱される。つまり、例えば第2ケース4に対して第1ケース3の車両搭載時の水平方向に近づけることによって、第1ケース3と第2ケース4とが接続される。また、例えば第2ケース4に対して第1ケース3の車両搭載時の水平方向に遠ざけることによって、第1ケース3と第2ケース4とが離間される。以下の説明では、このような第1ケース3と第2ケース4とを着脱する際に移動する方向(車両搭載時の水平方向)を着脱方向と称する。
なお、本実施形態においては、空調ケース2が、2つの分割部位(第1ケース3と第2ケース4)によって形成された例について説明するが、これは一例である。空調ケース2をさらに多数の分割部位に分割可能な構成とすることも当然に可能である。
第1ケース3は、第2ケース4側が開口端3aとされた中空体とされている。また、第2ケース4は、第1ケース3側が開口端4aとされた中空体とされている。これらの第1ケース3と第2ケース4とが互いの開口端(開口端3a及び開口端4a)とを突き合わせて固定されることによって、内部が空気流路とされた空調ケース2の外殻壁が形成される。
仮締結部5は、第1ケース3と第2ケース4とを組み立てる場合に、タッピングねじ8によって第1ケース3と第2ケース4とを強固に固定するよりも前(本固定前)に、第1ケース3と第2ケース4とを締結するための部位である。つまり、第1ケース3と第2ケース4とを組み立てる場合には、第1ケース3と第2ケース4とを仮締結部5によって仮締結することで位置合わせした後に、タッピングねじ8を用いて第1ケース3と第2ケース4とを本固定する。
仮締結部5によって第1ケース3と第2ケース4とを仮締結した状態では、第1ケース3と第2ケース4とは強固に固定されておらず、強い外力を作用させることで第1ケース3と第2ケース4とを離すことができる。一方で、タッピングねじ8で第1ケース3と第2ケース4とを本固定した状態は、車両用空調装置1が車両に対して搭載される状態であり、タッピングねじ8を取り外さない限りは、第1ケース3と第2ケース4とが離れることがない状態である。
仮締結部5は、図1(a)に示すように、第1ケース3と第2ケース4との分割面Sに沿って複数配列されている。なお、本実施形態においては、仮締結部5が2つ設けられた構成について説明するが、仮締結部5の数は任意に変更可能である。
図2は、仮締結部5の拡大図であり、(a)が係合状態を示す図であり、(b)が分離された状態を示す図である。また、図3は、図2(a)のA−A線における仮締結部5の拡大断面図であり、(a)が係合状態を示す図であり、(b)が分離された状態を示す図である。これらの図に示すように、仮締結部5は、第1ケース3の外壁面に設けられた係止枠5aと、第2ケース4の外壁面に設けられた係止突起5bとを備えている。つまり、本実施形態においては、互いに締結される分割部位の一方である第1ケース3に対して係止枠5aが設けられ、互いに締結される分割部位の他方である第2ケース4に対して係止突起5bが設けられている。
係止枠5aは、第1ケース3の開口端3a側の縁部に設けられており、開口端を越えて第2ケース4側に突出するようにして設けられている。図4は、係止枠5aを含む拡大斜視図である。例えば図4に示すように、係止枠5aは、2つのアーム部5a1と、ブリッジ部5a2とを有している。
2つのアーム部5a1は、根本が第1ケース3の外壁面に固定されており、開口端3aを越えて第2ケース4に向けて直線状に延出されている。つまり、2つのアーム部5a1は、第1ケース3の外壁面から着脱方向に沿って第2ケース4に向けて延出されている。これらのアーム部5a1は、分割面Sに沿って上下方向に配列されており、互いが平行となるように配置されている。このようなアーム部5a1は、可撓性を有しており、ブリッジ部5a2が係止突起5bの後述する突起部5b1を乗り越える際に撓む部位である。
ブリッジ部5a2は、2つのアーム部5a1の先端同士を接続する部位であり、分割面Sに沿って直線状に延びている。このブリッジ部5a2は、2つのアーム部5a1の先端同士を接続する方向(以下、ブリッジ部延出方向と称する)に沿った略直方体形状の部位であり、第1ケース3側の面が係止突起5bの後述する返し面5b4との対向面5a3とされている。なお、本実施形態においては、アーム部5a1が上下方向に配列されているため、ブリッジ部延出方向は鉛直方向と平行とされている。
また、ブリッジ部5a2には、例えば図3及び図4に示すように、切欠部5a4が設けられている。この切欠部5a4は、ブリッジ部延出方向にてブリッジ部5a2の一部(中央部)のみに設けられており、仮締結時に第2ケース4の外壁面に向かう側と対向面5a3側とに開放された溝状に形成されている。つまり、ブリッジ部5a2には、ブリッジ部延出方向にて切欠部5a4が設けられていない領域も存在している。なお、このような切欠部5a4は、係止突起5bの後述する圧接部5b2を収容可能な位置に合わせて設けられている。
また、図3(a)に示すように、切欠部5a4には、対向面5a3(すなわち後述する返し面5b4)から着脱方向にて第1ケース3から離れる方向(すなわち返し面5b4の法線方向に離れる方向)に向かうに連れて、第2ケース4の外壁面に近づくように傾斜された当接面5a5が設けられている。この当接面5a5は、タッピングねじ8によって第1ケース3と第2ケース4とが本固定された状態で、係止突起5bの圧接部5b2に圧接される面である。
係止突起5bは、第2ケース4の開口端4a側の縁部に設けられており、例えば図2及び図3に示すように、突起部5b1と、圧接部5b2とを有している。突起部5b1は、第2ケース4の外壁面から外壁面の法線方向に突出して設けられた部位である。この突起部5b1の第1ケース3側には、第1ケース3側から着脱方向に離れるに連れて法線方向に第2ケース4の外壁面から離れるように傾斜された案内面5b3が設けられている。この案内面5b3は、第1ケース3を第2ケース4に対して着脱方向に相対移動させて近づける場合に、係止枠5aのブリッジ部5a2を案内する。この案内面5b3に案内されることによってブリッジ部5a2が持ち上げられ、アーム部5a1が撓むことになる。この突起部5b1のブリッジ部延出方向における寸法は、係止枠5aの2つのアーム部5a1の距離寸法よりも小さく設定されている。
また、突起部5b1の案内面5b3とは反対側には、第2ケース4の外壁面に対して直交する返し面5b4が設けられている。この返し面5b4は、係止枠5aの対向面5a3と対向配置されており、第1ケース3と第2ケース4とが着脱方向における離脱方向に移動された場合に、対向面5a3と面接触することで、係止枠5aが係止突起5bから脱離することを抑止する部位である。
なお、例えば図2(b)に示すように、係止突起5bにおいて、圧接部5b2は、突起部5b1のブリッジ部延出方向における一部(中央部)のみに配置されている。つまり、本実施形態においては、突起部5b1のブリッジ部延出方向にて圧接部5b2が設けられていない領域が存在する。図5は、突起部5b1のブリッジ部延出方向にて圧接部5b2が設けられていない領域での断面図であり、図2(a)におけるB−B線断面図である。
図5に示すように、返し面5b4は、圧接部5b2が設けられていない領域では、第2ケース4の外壁面から突起部5b1の上記法線方向における先端に至る全域で設けられている。一方で、図3に示すように、返し面5b4は、圧接部5b2が設けられている領域では、上記法線方向における圧接部5b2の先端から突起部5b1の先端に至る範囲に設けられている。つまり、図3と図5とを比較して分かるように、ブリッジ部延出方向の圧接部5b2が設けられていない領域において、返し面5b4は、圧接部5b2が設けられた領域よりも第2ケース4の外壁面の法線方向に広く形成されている。
圧接部5b2は、第1ケース3と第2ケース4とがタッピングねじ8によって本固定された状態で、係止枠5aに圧接する部位であり、着脱方向において突起部5b1の案内面5b3と反対側に配置されている。圧接部5b2は、着脱方向にて返し面5b4に近づくに連れて第2ケース4の外壁面からの突出量が増加する断面図が略三角形の形状とされている。この結果、この圧接部5b2には、返し面5b4から返し面5b4の法線方向に離れるに連れて第2ケース4の外壁面に近づくように傾斜した傾斜面5b5が設けられている。この傾斜面5b5は、第1ケース3と第2ケース4とがタッピングねじ8によって本固定された状態で、係止枠5aの当接面5a5と面接触される。このような圧接部5b2は、上述のように、ブリッジ部延出方向において突起部5b1が設けられた範囲の一部(中央部)のみに設けられている。このような圧接部5b2に係止枠5aが圧接されることによって、係止枠5aが僅かに撓み、その復元力によって係止枠5aが圧接部5b2に強く圧接されることとなる。
また、本実施形態において仮締結部5は、第2ケース4に設けられる位置決め突起5cと、第1ケース3に設けられる位置決め穴5dとを有している。位置決め突起5cは、第2ケース4の開口端4aから第1ケース3側に向けて突出して設けられており、ブリッジ部延出方向にて突起部5b1の中央位置に配置されている。位置決め穴5dは、位置決め突起5cが挿入される穴であり、位置決め突起5cが挿入されることにより第1ケース3と第2ケース4との位置決めを行う。これらの位置決め突起5c及び位置決め穴5dによって係止突起5bの突起部5b1が係止枠5aの2つのアーム部5a1の間に収容可能な位置となるように、第1ケース3と第2ケース4とが位置決めされる。
図1に戻り、第1固定部6は、第1ケース3の開口端3a側の縁部に設けられており、タッピングねじ8が螺合される雌ねじ部が設けられている。第2固定部7は、第2ケース4の開口端4a側の縁部に設けられており、タッピングねじ8が挿通可能な貫通孔を有している。これらの第1固定部6と第2固定部7とは、第1ケース3と第2ケース4とが仮締結部5によって仮締結された状態で対向配置される位置に設けられている。タッピングねじ8は、第2固定部7に設けられた貫通孔を通じて第1固定部6の雌ねじ部に螺合されており、第1固定部6と第2固定部7とを固定することにより、第1ケース3と第2ケース4とを本固定する。
このような本実施形態の車両用空調装置1を組み立てる場合には、まず第1ケース3と第2ケース4とを仮締結部5によって仮締結する。ここでは、位置決め突起5cを位置決め穴5dに挿入することによって、第1ケース3と第2ケース4とを位置合わせする。その後、第1ケース3と第2ケース4とを着脱方向にて近接する方向に相対移動させる。このように第1ケース3と第2ケース4とを相対移動させると、第1ケース3が第2ケース4に近づくに従って、係止枠5aのブリッジ部5a2が係止突起5bの案内面5b3に案内されることにより持ち上げられ、同時にアーム部5a1の撓み量が増加する。着脱方向においてブリッジ部5a2が突起部5b1を越えると、アーム部5a1が元の形状に復元し、係止枠5aの対向面5a3と係止突起5bの返し面5b4とが対向配置される。このように、係止枠5aの対向面5a3と係止突起5bの返し面5b4とが対向配置された状態では、第1ケース3に対して第2ケース4が離れる方向に移動された場合であっても、対向面5a3と返し面5b4とが当接することで、係止枠5aと係止突起5bが容易に離れることを防止できる。したがって、ブリッジ部5a2が突起部5b1を越えることによって、第1ケース3と第2ケース4とが容易に離れることがない仮締結状態となる。
このように、第1ケース3と第2ケース4とが仮締結状態となった後に、タッピングネジ8を第2固定部7に設けられた貫通孔を通じて第1固定部6の雌ねじ部に螺合することで、第1ケース3と第2ケース4と強固に固定された本固定状態とする。このような本固定状態では、係止枠5aの対向面5a3と係止突起5bの返し面5b4との間に隙間Sa(図3(a)参照)が形成される。一方で、本固定状態では、係止枠5aの当接面5a5が係止突起5bの傾斜面5b5に対して押し当てられた状態となる。つまり、本固定状態では、係止枠5aは、係止突起5bに対して圧接された状態となる。この結果、車両用空調装置1が車両の走行等によって振動した場合であっても、係止枠5aが撓むことを抑止し、係止枠5aが他の部位に衝突することによって異音が発生することを抑止することができる。
以上のような本実施形態の車両用空調装置1及び仮締結部5は、互いに締結される分割部位の一方である第1ケース3の外壁面に設けられると共に可撓性を有する係止枠5aと、互いに締結される分割部位の他方である第2ケース4の外壁面に設けられると共に係止枠5aが係止可能な係止突起5bとを有し、係止突起5bが、第1ケース3と第2ケース4とが本固定された状態で係止枠5aに圧接する圧接部5b2を有している。このような本実施形態の車両用空調装置1及び仮締結部5によれば、第1ケース3と第2ケース4とが本固定されてからは、第2ケース4に設けられた係止突起5bの圧接部5b2が係止枠5aに対して常に圧接された状態となる。このため、車両の振動等によって係止枠5aが撓むことを抑止し、係止枠5aが他の部位に接触することを抑止することができ、第1ケース3と第2ケース4とを本固定した後に仮締結部5の一部が異音を発生することを抑止することが可能となる。
また、本実施形態の仮締結部5においては、係止枠5aが、根本が第1ケース3に固定されると共に第2ケース4に向けて延出する2つのアーム部5a1と、2つのアーム部5a1の先端同士を接続すると共に圧接部5b2との当接面5a5を有するブリッジ部5a2とを有している。さらに、係止突起5bには、第1ケース3と第2ケース4とが本固定された状態で、アーム部5a1の根本側から先端に向けて隙間Saを有してブリッジ部5a2に対向配置された返し面5b4と、返し面5b4から返し面5b4の法線方向に離れるに連れて第2ケース4の外壁面に近づくように傾斜して圧接部5b2の一部に設けられると共に、第1ケース3と第2ケース4とが本固定された状態でブリッジ部5a2の当接面5a5と当接される傾斜面5b5とが設けられている。このような本実施形態の仮締結部5によれば、当接面5a5が傾斜面5b5に圧接されることによって、係止枠5aに対して第2ケース4の外壁面の法線方向に向かう反力と、返し面5b4の法線方向に向かう反力とが作用する。これらの異なる方向に作用する2つの反力によって、係止枠5aが僅かに撓むことになり、係止枠5aの復元力によって係止枠5aを圧接部5b2に対して強く押圧することが可能となる。この結果、当接面5a5と傾斜面5b5とが離れることをより確実に抑止し、係止枠5aが他の部位に接触することをより確実に抑止することが可能となる。
また、本実施形態の仮締結部5においては、アーム部延出方向の圧接部5b2が設けられていない領域にて、返し面5b4が、圧接部5b2が設けられた領域よりも第2ケース4の外壁面の法線方向に広く形成されている。このような本実施形態の仮締結部5によれば、全体として返し面5b4を広く確保することができ、係止突起5bから係止枠5aが意図せずに脱離することをより確実に防止することが可能となる。
また、本実施形態の仮締結部5においては、第2ケース4に位置決め突起5cが設けられ、第1ケース3に位置決め突起5cが挿入されることによって係止突起5bに対する係止枠5aの位置決めを行う位置決め穴5dが設けられている。このため、第1ケース3と第2ケース4との位置合わせが容易となり、容易に係止枠5aを係止突起5bに係合させることが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、係止突起5bの圧接部5b2に設けられた傾斜面5b5に対して、係止枠5aの当接面5a5が面接触して圧接する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第2ケース4の外壁面に対して平行な端面を有する突部を圧接部として第2ケース4の外壁面上に立設し、この圧接部の端面を係止枠5aに対して圧接させるようにしても良い。
また、上記実施形態においては、係止突起5bに対して1つの圧接部5b2が設けられた構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、係止突起5bに対して複数の圧接部が設けられた構成を採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、第2ケース4に位置決め突起5cが設けられ、第1ケース3に位置決め穴5dが設けられた構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、第1ケース3に位置決め突起5cが設けられ、第2ケース4に位置決め穴5dが設けられた構成を採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、位置決め突起5c及び位置決め穴5dが1つの仮締結部5に対して各々1つ設けられた構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、位置決め突起5c及び位置決め穴5dが1つの仮締結部5に対して各々2つ以上設けられる構成を採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、仮締結部5を車両用空調装置1の空調ケース2に設ける構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。振動が付与されかつ複数の分割部位に分割可能なケース部材の全般に対して本発明を用いることが可能である。
1……車両用空調装置、2……空調ケース(ケース部材)、3……第1ケース(第1分割部位)、4……第2ケース(第2分割部位)、5……仮締結部(分割部位締結構造)、5a……係止枠、5a1……アーム部、5a2……ブリッジ部、5a3……対向面、5a4……切欠部、5a5……当接面、5b……係止突起、5b1……突起部、5b2……圧接部、5b3……案内面、5b4……返し面、5b5……傾斜面、5c……位置合わせ突起、5d……位置合わせ穴、Sa……隙間

Claims (5)

  1. 複数の分割部位に分割可能なケース部材の前記分割部位同士を本固定前に仮締結する分割部位締結構造であって、
    互いに締結される分割部位の一方である第1分割部位の外壁面に設けられると共に可撓性を有する係止枠と、
    互いに締結される分割部位の他方である第2分割部位の外壁面に設けられると共に前記係止枠が係止可能な係止突起と
    を有し、
    前記係止突起は、前記第1分割部位と前記第2分割部位とが本固定された状態で前記係止枠に圧接する圧接部を有する
    ことを特徴とする分割部位締結構造。
  2. 前記係止枠は、
    根本が前記第1分割部位に固定されると共に前記第2分割部位に向けて延出する2つのアーム部と、
    2つの前記アーム部の先端同士を接続すると共に前記圧接部との当接面を有するブリッジ部と
    を有し、
    前記係止突起には、
    前記第1分割部位と前記第2分割部位とが本固定された状態で、前記アーム部の根本側から先端に向けて隙間を有して前記ブリッジ部に対向配置された返し面と、
    前記返し面から前記返し面の法線方向に離れるに連れて前記第2分割部位の外壁面に近づくように傾斜して前記圧接部の一部に設けられると共に、前記第1分割部位と前記第2分割部位とが本固定された状態で前記ブリッジ部の当接面と圧接される傾斜面と
    が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の分割部位締結構造。
  3. 前記アーム部の先端同士を接続する方向の前記圧接部が設けられていない領域にて、前記返し面は、前記圧接部が設けられた領域よりも前記第2分割部位の前記外壁面の法線方向に広く形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の分割部位締結構造。
  4. 前記第1分割部位及び前記第2分割部位の一方に位置決め突起が設けられ、
    前記第1分割部位及び前記第2分割部位の他方に、前記位置決め突起が挿入されることによって前記係止突起に対する前記係止枠の位置決めを行う位置決め穴が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載の分割部位締結構造。
  5. 複数の分割部位に分割可能なケース部材を備える車両用空調装置であって、
    前記分割部位同士を本固定前に仮締結する分割部位締結構造として、請求項1〜4いずれか一項に記載の分割部位締結構造を備えることを特徴とする車両用空調装置。
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