JP4708990B2 - 自動水栓 - Google Patents
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Description
この種の自動水栓では、吐水口の下方に差し出された手を検知すべく一般に人体検知センサが吐水管先端部の下面に設けられている。
このような自動水栓は手洗いを主目的としたものであるため、人体検知センサが手を検知している間だけ吐水の吐出を行い、非検知となったところで吐出停止すれば良く、従って人体検知センサは1つあれば目的を達することができる。
またキッチン水栓等では水だけでなく所望温度に温度調節した温調水や浄水等を出したい場合もあり、これに応じて水用センサ,湯用センサや浄水用センサを人体検知センサとして設けておくことが望ましい場合もある。
ところでこのように自動水栓に複数の人体検知センサを設けた場合、使用者が何れかの人体検知センサを操作しようとして、即ち人体検知センサにて人体検知させようとして手を差し出したときに、目的とする人体検知センサだけでなく他の人体検知センサも人体検知してしまう恐れがある。
即ち現在吐出されている吐水種を吐出停止させようとして、対応する人体検知センサに手を延ばしたにも拘らず、その吐水種が出続けてしまうといった不具合の生ずることが判明した。
この場合各人体検知センサを吐水管の上面に設けておくことが好適である。
図1において10はカウンターで、このカウンター10から起立する形態で、基部側の本体部12と、この本体部12から延び出した吐水管14とが設けられている。
ここで吐水管14は本体部12に対して所定角度回動可能とされている。
具体的には、シングルレバー16を図中左右方向に回動操作することで吐水の温度調節が行われ、また上下に回動操作することで流量調節が行われる。
同図に示しているように吐水管14は、先端に吐水口18を有し、可撓性のホース20とともに引出し可能な吐水ヘッド22と、吐水ヘッド22を収納位置に保持するホルダとしての働きを有する吐水管本体24とを有している。
本体部12には、図3に示す混合弁30が内蔵されており、この混合弁30から流出路32(図1)が延び出していて、この流出路32を通じ、温調水(シングルレバー16の操作により混合弁30にて水と湯とが所定比率で混合された温調水で水又は湯だけからなる場合もある。以下温調水を原水とする)が吐水口18へと導かれるようになっている。
図1に示しているように、給水路26からは浄水路38が分岐して延び出しており、その先端が原水弁34の下流部において流出路32に接続されている。
尚、44は浄水路38上に設けられた定流量弁であり、また46は止水栓である。
固定弁体50には水,湯の入口54,54が設けられていて、それら入口54,54を通じて給水路26,給湯路28からの水,湯が可動弁体52の混合室56内に流入する。
そして混合室56で混合された後の温調水が出口58から流出し、流出路32を通じて吐水口18へと導かれる。
ここで原水用センサ60は、差し出された手を検知するごとに吐水口18からの原水(温調水)の吐出と吐出停止とを交互に行わせる交互センサである。
詳しくは、原水用センサ60の上方に手をかざすと、原水用センサ60が非接触で手を検知して、その検知に基づいて吐水口18から原水が吐出され、その後原水用センサ60から手を引き込めても原水の吐出が継続される。
そして再び手を延ばして原水用センサ60を操作すると、即ち原水用センサ60にて手を検知させると、吐水口18からの原水の吐出が停止する。
浄水用センサ62もまた、手を検知するごとに(人体検知するごとに)吐水口18からの浄水の吐出と吐出停止とを交互に行わせる。
その後浄水用センサ62の上方にかざした手を引き込めても、引き続いて吐水口18から浄水が吐出継続される。
その後に使用者が浄水の吐出を停止させるべく、再び浄水用センサ62の上方に手を延ばしたとき、原水用センサ60が使用者に近い前側に位置しているために、その途中で先ず原水用センサ60が手検知(人体検知)してしまい、引き続き浄水用センサ62が手検知することによって、原水用センサ60と浄水用センサ62とが、ともに手を検知した状態が一時的に生じ得る。
即ち、先ず原水用センサ60が手を検知することによって、浄水の吐出が停止すると同時に原水の吐出開始動作が行われ、そしてその後に続いて浄水用センサ62が手を検知することによって、そこで原水の吐出開始動作が停止するとともに再び浄水が吐出開始されてしまい、結果として浄水が吐水口18から出続けてしまうといった不具合が生ずる。
詳しくは、浄水の吐出を停止すべく使用者が手を差し出たときに先ず原水用センサ60が手を検知し、そして設定時間(ここでは0.5秒)内に浄水用センサ62にて手検知され、この結果原水用センサ60及び浄水用センサ62の何れもが手を検知した状態となったときには、原水の吐出及び浄水の吐出の何れもが停止させられる。
図4はこのときの原水弁34,浄水弁42の動作を原水用センサ60,浄水用センサ62による手感知との関係でタイムチャートとして表したものである。
その後原水用センサ60が手感知してから設定した0.5秒の短時間内で浄水用センサ62が手検知し、これにより原水用センサ60と浄水用センサ62との両方が一時的に手を検知した状態となったときには、その時点で原水弁34が閉弁する一方、浄水弁42は開弁することなくそのまま閉弁状態に維持され、その結果として浄水が吐出停止状態に保たれるとともに、併せて原水の吐出も停止状態に保持される。
ここでは浄水が吐出されている状態で先ず原水用センサ60が手を検知すると、その時点で浄水弁42が閉じ、また原水弁34が開弁して、浄水の吐出停止が行われるのとともに、原水吐出が開始される。
そして原水用センサ60が手を検知した後に手を非検知状態となり、その後に設定時間(0.5秒)経過後、再び浄水用センサ62が手を検知した場合には、使用者の操作が正常な浄水吐出のための操作であるとして、原水弁34が閉じられるとともに浄水弁42が開かれて、原水が吐出停止されるとともに浄水吐出が行われる。
同図に示しているように、浄水吐出が行われている状態で先ず原水用センサ60が手検知すると、そこで浄水弁42が閉弁させられるとともに原水弁34が開弁動作するが、続いて設定時間t内に浄水用センサ62が手検知すると、原水弁34は閉弁動作するが浄水弁42は閉弁状態に維持され、ここにおいて原水,浄水の何れも吐出停止状態となる(ステップS10,S12,S14,S16,S18)。
またステップS20において原水センサ60が手検知せず、浄水用センサ62が手検知した場合にはステップS10に戻って浄水弁42が開弁し、浄水が吐出される(ステップS24,S10)。
また原水用センサ60,浄水用センサ62の何れもが手を検知していないときにはステップS12,S24が繰り返し実行され、使用者による操作待ち即ち手検知待ちの状態となる。
従って原水用センサ60,浄水用センサ62が吐水管14の上面に隣接して設けられている場合においても、また原水用センサ60が前側に配置されている場合であっても、確実に浄水吐出を停止させることができる。
例えば原水用センサ60が吐水管14の奥側に、また浄水用センサ62が前側に配置されている場合において、原水吐出中に原水の吐出を止める場合においても本発明の適用が可能であり、或いはそれら両センサを吐水管の右側面と左側面とに並べて配置した場合においても本発明の適用が可能である。また原水と浄水との組合せだけでなく、人体検知センサとして水用センサ,温調水用センサを設けて、それらに対する手かざし操作によって水吐出,温調水吐出を行うようになした自動水栓にも本発明の適用が可能であるなど、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で実施可能である。
36 コントローラ(制御部)
60 原水用センサ
62 浄水用センサ
Claims (5)
- 少なくとも2種の異なった吐水を吐出可能でそれら吐水種に対応して人体検知するごとに吐水の吐出と吐出停止とを交互に行わせる人体検知センサを少なくとも2つ備えるとともに該人体検知センサによる人体検知に基づいて吐水の吐出と吐出停止とを制御する制御部を備えて成る自動水栓において、
前記制御部は、何れかの人体検知センサによる人体検知により対応する吐水種を吐出させた状態で、その後の使用者の操作により他の人体検知センサが人体検知し且つその後設定時間内に該何れかの人体検知センサが続いて人体検知することにより、該他の人体検知センサと前記何れかの人体検知センサとがともに人体検知したときには何れの吐水種も吐出停止するものとなしてあることを特徴とする自動水栓。 - 請求項1において、前記2つの人体検知センサが吐水管に隣接して設けてあることを特徴とする自動水栓。
- 請求項2において、前記2つの人体検知センサが前記吐水管の管軸方向に隣接して設けてあることを特徴とする自動水栓。
- 請求項3において、前記何れかの人体検知センサが使用者から遠い奥側に、前記他の人体検知センサが前側に設けてあることを特徴とする自動水栓。
- 請求項1〜4の何れかにおいて、前記何れかの人体検知センサが浄水用の人体検知センサであり、前記他の人体検知センサが原水用の人体検知センサであることを特徴とする自動水栓。
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