JP5302930B2 - 浄水器専用水栓 - Google Patents
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Description
[ベース部10]
本発明の実施の形態1に係る浄水器専用水栓は、原水吐水機能を有さず、浄水吐水機能のみを有する水栓であり、図1に示すように、設置面から起立する全体として略円筒状の水栓本体1を備えている。水栓本体は、ベース部10、センター部20及びキャップ部30からなる三分割構造(3ピース構造)であり、ベース部10、センター部20及びキャップ部30を互いに螺合等によって着脱自在に連結して同心状(同軸状)に配置し、水密に一体化するようになっている。詳細には、図2に示すように、ベース部10は、下端部を下方に向かって拡径するテーパー状の部分(皿状部分である座部)とすると共に、それ以外の部分を円筒状の外形としている。なお、ベース部10の(前記)外形は、軸方向に同一直径で延びる円筒状の外形としてもよく、或いは、(前記テーパー状の下端部以外の部分が)上端に向かって所定のテーパー率で縮径して延びる円筒状の外形としてもよい。また、ベース部10は、図10に示すように、内部に通水空間WS1を形成すると共に、底壁の中心部に、厚さ方向に貫通する断面円形の連通孔10aを形成している。更に、ベース部10は、その内部空間の上部に傾斜壁状の隔壁11を一体形成し、隔壁11の一方側の空間を、内部空間の主要容積を占める前記通水空間WS1とし、他方側の空間をバルブ収容部VSとしている。隔壁11の中央部には連通孔11aが貫通形成され、通水空間WS1をバルブ収容部VSと連通している。更に、ベース部10の外周において前記バルブ収容部VSと対向する部位には、短円筒状の支持壁12が一体形成されている。支持壁12は、ベース部10の外周の一側における上端側乃至通水方向の下流側(ベース部10の上半部)に配設され、その軸心(軸方向)がベース部10の軸心(軸方向)に対して上方に傾斜して延びている。
ベース部10の支持壁12には、ハンドル部40が正逆方向(時計回り方向及び反時計回り方向)に所定角度で回動自在となるよう装着されている。詳細には、ハンドル部40は、軸方向両端を円形の開口とした円筒状をなす保持部41と、保持部41の外周の周方向の所定角度位置に一体的に突出形成された操作片42とを備えている。また、保持部41の軸方向一端(頂部)には、対応する円形の遮蔽板43が着脱自在に嵌合して装着されている。遮蔽板43の表面(外側面)には、「OPEN」の文字表示が、当該文字表示の「O」の文字が外周側に来るよう設けられ、また、遮蔽板43の外周側には、「OPEN」の文字表示の「O」の文字と連続して円周方向に円弧状に一定間隔で並ぶよう、当該文字表示の「O」の文字より徐々に小径となる円形状の白抜き状のドット表示が複数個(3個)配置されている。また、遮蔽板43は、「OPEN」の文字表示の「O」の文字が前記操作片42と同一角度位置に来るよう、保持部41に嵌合装着されている。更に、図10に示すように、ハンドル部40の内部には、小径の円筒状の支持部46が同心状となるよう一体形成され、支持部46内には、インサートブッシュ44を介して、座金付きナベビス等からなる駆動軸45が回動自在に挿通されている。なお、駆動軸45は、前記遮蔽板43により外部から遮蔽及び保護されている。
図9に示すように、センター部20は、下端部をベース部10の上端部の直径と同一の直径とし、上端に向かって第1のテーパー率で縮径する円筒状をなしている。また、センター部20は、軸方向両端を円形に開口した円筒状をなしている。センター部20は、下端がベース部10の上端に螺合によって着脱自在に接続されてベース部10と同心状に延びるようになっている。即ち、ベース部10の上端部の外周面には雄螺子が、センター部20の下端部の内周面には対応する雌螺子が形成され、ベース部10の雄螺子をセンター部20の雌螺子に螺入して接続すると共に、それら雄螺子と雌螺子との間にOリングOを装着してベース部10とセンター部20との接続部分の水密を維持している。更に、センター部20は、図9に示すように、その内周面により、前記上端に向かって前記第1のテーパー率で縮径して延びる円柱状(上方に向かって当該第1のテーパー率で先細となる円柱状乃至円錐台状)の内部空間を形成している。なお、センター部20の第1のテーパー率は、好ましくは、2〜5%の範囲、更に好ましくは、3〜4%の範囲(例えば、3.5%程度)とすることができる。センター部20をベース部10に接続した状態で、ベース部10の上端部の周壁(頂壁13より上側の部分)の内部空間とセンター部20の内部空間とが連通して一体的な通水空間WS2を形成している。そして、水栓本体10の下側の通水空間WS1と上側の通水空間WS2とが、ベース部10の頂壁13によって水密に区画され、前記隔壁11の連通孔11a、バルブカートリッジ50及び頂壁13の連通孔13aを介して連通自在となっている。
図11(a)に示すように、キャップ部30は、下端部をセンター部20の上端部の直径と同一の直径とし、上端に向かって第2のテーパー率で縮径する円筒状をなしている。キャップ部30の第2のテーパー率は、センター部20の第1のテーパー率以上のテーパー率(同一のテーパー率または大きなテーパー率)となっている。なお、キャップ部30の第2のテーパー率は、好ましくは、6〜10%の範囲、更に好ましくは、7〜9%の範囲(例えば、8%程度)とすることができる。即ち、センター部20の第1のテーパー率とキャップ部30の第2のテーパー率とを比較した場合、キャップ部30の第2のテーパー率は、センター部の第1のテーパー率の約2倍程度とすることができる。また、キャップ部30は、下端を開口する一方で上端を閉塞した円筒状をなしている。キャップ部30は、下端部がセンター部20の上端部に着脱自在に接続されてベース部10及びセンター部20と同心状に延びるようになっている。即ち、センター部20の上端部の外周面には雌螺子が、キャップ30の下端部の内周面には対応する雄螺子が形成され、センター部20の雌螺子にキャップ部30の雄螺子を螺入して接続すると共に、それら雌螺子と雄螺子との間にOリングOを装着してセンター部20とキャップ部30との接続部分の水密を維持している。更に、キャップ部30の内部には、上端の頂壁と同心状となるよう略短円筒状の支持壁31が一体形成されている。支持壁31の下端はキャップ部30の軸方向の略中央位置まで延びている。支持壁31の中心部の貫通孔は、上側(軸方向の略上半部)の小径の貫通孔と下側(軸方向の略下半部)の大径の貫通孔とからなる段差付きの孔(段付孔)となっている。支持壁31の貫通孔は、上側の小径の貫通孔の上端がキャップ部30の上面の中心部で所定直径となって(即ち、当該小径の貫通孔の直径で)円形に開口している。そして、支持壁31の上側の小径の貫通孔には、当該小径の貫通孔の直径と同一の外径を有するパイプブッシュからなる上側係止部32が上方から挿入及び嵌合(即ち、密嵌)して装着されている。上側係止部32の軸長は、支持壁31の小径の貫通孔の軸長と同一に設定され、上側係止部32の下端が支持壁31の小径の貫通孔と大径の貫通孔との間の段差面の位置(即ち、小径の貫通孔の下端乃至大径の貫通孔の上端)と一致すると共に、上端が支持壁31の小径の貫通孔の上端と一致してキャップ部30の上面と面一となるように、上側係止部32が所定位置に配置されている。また、上側係止部32の内周面の上端側の所定位置(上端から下方に所定距離を置いた位置)には、内方(放射方向の内側)に向かって突出するリング状の係止凸部32aが一体形成されている。
支持壁31の下側の大径の貫通孔には、装填式水栓上部からなる下側係止部33が嵌合して装着されている。下側係止部33は、支持壁31の当該大径の貫通孔の直径と同一の外径を有し、かつ、当該大径の貫通孔の軸長と同一の軸長を有する円筒状の小径部と、支持壁31の外径と同一の外径を有する円環板状またはフランジ状の大径部とからなる段差付きまたはフランジ付きの円筒状をなしている。そして、下側係止部33は、支持壁31の大径の貫通孔の内部に小径部を螺合等して挿着し、大径部を支持壁31の下端面に当接させた状態で、支持壁31に一体的に固定されるようになっている。このとき、下側係止部33の大径部の外周面は支持壁31の外周面と同一直径となって一体的な円筒状の外周面を構成する。また、下側係止部33の小径部は、上端が支持壁31の小径の貫通孔と大径の貫通孔との間の段差面の位置(即ち、小径の貫通孔の下端乃至大径の貫通孔の上端)と一致すると共に、下端が支持壁31の下端と一致する。更に、下側係止部33の中心部の貫通孔は、上側(前記小径部にほぼ対応する部分)の小径の貫通孔と下側(前記大径部にほぼ対応する部分)の若干大径の貫通孔とからなる段差付きの孔(段付孔)となっている。下側係止部33の上側の小径の貫通孔は、前記上側係止部32の内径と同一の内径を有する円形の貫通孔(上側係止部32の円形の貫通孔と同一形状で同一寸法の円形の貫通孔)となっており、上側の小径の貫通孔の内周面(内壁面)の位置が、上側係止部32の厚みと同一の寸法だけ支持壁31の小径の貫通孔の壁面から内方(半径方向)に位置して、上側係止部32の内周面(内壁面)と一致している。そして、支持壁31の小径の貫通孔に上方から挿入された上側係止部32の下端が、支持壁31の大径の貫通孔内にある下側係止部33の上端面に当接して、上側係止部が前記所定位置に配置されると共に、上側係止部32から下側係止部33の小径の貫通孔まで同一直径で連続する円形孔が形成されるようになっている。
水栓本体は、前記ベース部10の上端にセンター部20を螺合し、センター部20の上端にキャップ部30を螺合することで一体化される。また、ベース部10とセンター部20との接合部分(螺合部分)、及び、センター部20とキャップ部30との接合部分(螺合部分)には、それぞれ、封止部材としてのOリングOが介装されてそれらの間での水密を維持している。これにより、ベース部10の頂壁13とキャップ部30の頂壁(並びに、支持壁11及び下側係止部33)との間に、ベース部10の頂壁13より上側の周壁、センター部20の全周壁及びキャップ部30の周壁により囲まれる水栓本体の内部空間が形成される。そして、かかる水栓本体1の内部空間が、所定の浄水カートリッジ100を内蔵するカートリッジ内蔵部として機能する。この浄水カートリッジ100は、原水に含まれる所定の物質を除去する(典型的には5項目の物質を除去する)ためのものであり、吸着ろ過部としての円筒状(外観は円柱状)の活性炭部110と、膜分離ろ過部としての円柱状の中空糸膜部120とを同軸状となるよう連結した段付きの円筒状をなす。活性炭部110は、円筒状の活性炭111を上下のキャップ状の保持部112,113間に挟持したものであり、その中心部を円柱状の流路114が軸方向に延びている。また、中空糸膜部120は、円筒状のケース121内に中空糸膜122を充填したものであり、ケース121の上端の円形の開口で中空糸膜122がポッティングされ、中空糸膜122の各中空糸の開口端が開口して吐水端面123を構成している。なお、ケース121の上端部の外周面には、リング溝121aが形成され、リング溝121a内に封止部材としてのOリングOが装着されている。そして、浄水カートリッジ100では、原水は、まず、活性炭部110の活性炭111の外周面から流路114内に流入し、その過程で活性炭によって所定の複数種類の有害物質(典型的には残留塩素や重金属等の3項目の有害物質)が吸着除去され、その後、流路114から中空糸膜部121のケース121の内部空間に流入して、中空糸膜122により所定の物質(細菌や濁り成分等)が膜分離され、このようにして浄化された浄水が、吐水端面123から吐出される。ここで、特に、キャップ部30は、上水カートリッジ100の装着及び交換のために、センター部20に着脱される回数が多いため、センター部20の上端部の螺子(雌螺子)及びキャップ部30の下端部の螺子(雄螺子)は、多条螺子(例えば、4条螺子)として、通常の螺子の場合よりも小さい回動角度でキャップ30をセンター部に着脱できる構成とすることが好ましい。一方、ベース部10の上端部の螺子及びセンター部20の下端部の螺子は、多条螺子とすることも可能であるが、着脱の回数は相対的に少ないため、通常の螺子(1条螺子)とすることが好ましい。
図1等に示すように、キャップ部30の上面には、交換時期ダイヤル80が配設されている。交換時期ダイヤル80は、円形リング状をなす回動部81と、回動部81の外周部の周方向の所定角度位置に一体的に突出形成された操作片82と、回動部81の外周を囲むよう同心状に密接して接合されるダイヤル部83とを備えている。ダイヤル部83の表面(上側面)には、「次回交換月」の文字表示と共に、交換時期を月単位で表す「3」、「6」「9」、「12」の数字と、それらの月数の間の月に相当する数の「O」の文字とが、連続して円周方向に一定間隔で並ぶよう配置されている。ダイヤル部83の外径は、キャップ部30の外径より所定寸法(若干寸法)だけ小さく設定されている。一方、回動部81は、中心部に、吐水パイプ90の外径に対応する(若干大径の)円形孔を貫通形成し、当該円形孔を介して吐水パイプ90を挿通し、キャップ部30の上面に載置して回動自在に保持されている。このとき、ダイヤル部83の外周縁がキャップ部30の上面の外周縁との間に若干の隙間を置いて配置されている。一方、ダイヤル部83は、キャップ部30の上面に回動不能に固定されている。
水栓本体1は、上記のように吐水パイプ90を装着した状態で、キッチンシンク等の設置面の所定位置、例えば、キッチンシンクの既設の湯水混合水栓の側方に隣接した位置に、取付部60によって取り付けて固定される。取付部60は、ネジ棒61と、座ゴムパッキン62と、発泡パッキン63と、菊座金64と、六角ナット状の締結具65とからなる。ネジ棒61は、その上端がベース部10の底壁の中心部に同軸状となるよう連結して固定され、ベース部10の下面から下方に直交して所定軸長で延びている。また、ネジ棒61は、外周面に所定ピッチで雄螺子を螺刻形成すると共に、断面円形の流水孔を軸芯に沿って貫通形成したものであり、上端の円形開口がベース部10の内部空間WS1と対面配置され、これにより、水源の原水を流水孔を介して上端の円形開口からベース部10の内部空間WS1に供給するようになっている。また、座ゴムパッキン62は、ベース部10の下面の直径より若干小径の円形リング状をなし、その中心部にネジ棒61の外径に対応する円形孔を形成したものであり、ネジ棒61の下端から挿通してベース部10の下面に当接配置されるようになっている。発泡パッキン63は、座ゴムパッキン62と同一直径の円形リング状をなし、その中心部にネジ棒61の外径に対応する円形孔を形成したものであり、ネジ棒61の下端から挿通して座ゴムパッキン62の下面に当接配置されるようになっている。菊座金は、発泡パッキン63より小径の円形リング状をなし、その中心部にネジ棒61の外径に対応する円形孔を形成したものである。結具65は、ネジ棒61に螺合する六角ナット状である。非使用状態では、座ゴムパッキン62、発泡パッキン63及び菊座金64は、この順番でネジ棒に挿通された状態で、ネジ棒61の基端(ベース部10の下面)と締結具65との間に配置される。
ネジ棒61の下端には、逆止弁部材70が同軸状に連結されている。逆止弁部材70は、ネジ棒61の下端部に螺合して連結自在(及び取外し自在)なネジ部71と、ネジ部71の下端から同軸状に下方に延びる収容部72とを備えている。逆止弁部材70は、ネジ部71及び収容部72を軸心に沿って貫通する連通孔を有し、ネジ部71によるネジ棒61への連結状態で、連通孔を介してネジ棒61の流水孔と連通するようになっている。また、ネジ部71は袋ナット状または六角ナット状の外形を有し、内部底面に綿入り合成ゴム等からなる円形リング状のパッキン73を収容配置している。パッキン73の外径はネジ部71の内径と同一とされ、また、中心部の円形穴の直径は連通孔の直径と同一とされている。更に、収容部72の内部(連通孔部分)には、逆止弁74が装着して固定されている。これにより、逆止弁部材70は、ネジ部71をネジ棒61に螺合して連結した状態で、逆止弁74が、原水の供給源(水源)とネジ棒61との間(流水経路上)に配置されることになり、ベース部10の通水空間WS1内部の水(浄水)がネジ棒61の流水孔から水源へと逆流するのを逆止弁74によって防止するようになっている。
本実施の形態の浄水器専用水栓は、キッチンシンク等の設置面の所定位置、例えば、キッチンシンクの既設の湯水混合水栓の側方に隣接した位置に、水栓本体1を取付部60によって取り付けて固定することで設置される。具体的には、まず、ネジ棒61から逆止弁部材70を取り外すと共に、菊座金64及び締結具65を取り外し、座ゴムパッキン62及び発泡パッキン63のみを残した(装着した)状態で、ネジ棒61を接地対象(シンクの上板等)に形成した対応する直径の円形孔に上方から挿通し、座ゴムパッキン62及び発泡パッキン63をベース部10の下面と接地対象の上面との間に介装し、座ゴムパッキン62及び発泡パッキン63に緩衝効果を発揮させる。次に、ネジ棒61の下端から発泡パッキン63及び菊座金64をこの順番で挿通し、締結部65をネジ棒61に螺入して締め付ける。これにより、座ゴムパッキン62及び発泡パッキン63を介して、ベース部10の下面と菊座金64との間で設置対象を締結具65により締結し、浄水器専用水栓の全体を設置対象の設置面に立設して固定する。その後、ネジ棒61の下端にネジ部71を完全に螺入して逆止弁部材70を連結し、逆止弁部材70の収容部72の下端に配管ホース等を介して水源側の配管部材(分岐栓等)を連結する。これにより、水源からの原水を浄水器専用水栓の内部通水空間WS1,WS2等に供給することができるようになる。なお、前記座ゴムパッキン62は、設置対象に形成した取付用の貫通孔から下方に水が漏れるのを防止する。
浄水カートリッジ100は、図2に示すように、ベース部10にセンター部20を完全に螺合して装着すると共に、センター部20からキャップ部を取り外した状態で、センター部20の上端開口を介して内部に挿入自在(及び内部から抜取自在)である。この状態から、センター部20の上端にキャップ部30を完全に螺合して装着することで、水栓本体1の内部空間に浄水カートリッジ100を収納して装着することができる。このとき、図9〜11に示すように、ベース部10の載置部14の上面とキャップ部30の段差面34との間の間隔(軸方向寸法)が、浄水カートリッジ100の最大収容寸法(収容可能な浄水カートリッジ100の最大軸長)を規定している。即ち、水栓本体1は、内部に前記最大収容寸法までの軸長の浄水カートリッジ100を収納自在であり、最大収容寸法の範囲で、浄水カートリッジ100の寸法の相違に対応可能となっている。また、このとき、キャップ部30の段差面34より下側のテーパー面35は、上端の最小直径部の直径が、浄水カートリッジ100の中空糸膜部120の最大直径(ケース121の最大外径)と同一とされ、下端の最大直径部の直径が、中空糸膜部120の最大直径より所定寸法だけ(即ち、そのテーパー率に応じた上端と下端との間の寸法差の分だけ)大きくなっている。そして、浄水カートリッジ100を水栓本体1に装着した状態で、中空糸膜部120の上端部のOリングOがキャップ部30のテーパー面35に弾性的に接触し、テーパー面35との間での水密を維持する。これにより、中空糸膜部120の上端部のOリングOより上側の内部空間と、OリングOより下側の内部空間との間を水密に遮断する。
一方、浄水カートリッジ100は、センター部20の上端開口からベース部10のキャップ部30の内部に挿入して載置部14に載置する以外に、キャップ部30に押し込んで固定した後、センター部20の上端開口からベース部10のキャップ部30の内部に挿入して収容することもできる。即ち、この場合、浄水カートリッジ100のOリングOが、キャップ部30のテーパー面35に案内されて内方(軸方向の奥側、即ち、下側係止部33に向かう方向)に進むにつれ、OリングOが徐々に弾性的に圧縮され、OリングOの弾性圧縮による反発力によって、浄水カートリッジ100の上端部(OリングO部分)がキャップ部30の内部に保持される(意図して引き抜く力を加えない限り、その位置を保持する)。そして、浄水カートリッジ100は、最大限、中空ケース121の上端が段差面34に当接するまで押し込まれたときに、段差面34によってそれ以上の進入を阻止される。したがって、キャップ部30のテーパー面35の軸方向所定位置の外径(例えば、最大直径となる下端の外径)を浄水カートリッジのOリングOの動作外径(即ち、封止部材としてのOリングOがテーパー面35に圧接して水密を維持できる直径であり、非圧縮状態の外径より若干小さい直径)以下に設定することで、当該テーパー面35の軸方向所定位置から段差面34までの間隔の範囲で、浄水カートリッジ100の吐水端面123の位置を調節して、キャップ部30側の入水孔端面となる下側係止部33の流路孔33aの下端と浄水カートリッジ100の吐水端面123との間の距離を増減変更して最適値となるように調整することが可能である。なお、このとき、浄水カートリッジ100の全軸長は、ベース部10における浄水カートリッジ100の下端の当接位置である載置部14上面の位置からキャップ部30のテーパー面35の前記軸方向所定位置(OリングOが水密機能を発揮する弾接位置)までの距離以下の寸法とする必要がある。即ち、キャップ部30側の入水孔端面となる下側係止部33の流路孔33aの下端と浄水カートリッジ100の吐水端面123との間の距離(間隔)は、吐水端面123の直径(ケース121の上端開口の内径にほぼ一致)、外形(輪郭)、総面積等に応じて、適宜設定変更することが好ましい場合があり、実施の形態1では、このような吐水端面123の位置の設定変更を前記テーパー面の前記軸方向所定位置から段差面までの間の範囲で自由に行うことができる。
また、本実施の形態では、浄水カートリッジ100の吐水端面123とキャップ部30の入水端面(流路孔33aの下端)との最小間隔を規定する段差面34と流路孔33aとの間の距離は、使用予定の全ての浄水カートリッジ100を想定して、当該浄水カートリッジの(各種の外形形状等を有する)吐水端面123からの浄水が必要な入水効率(規格等によって要求される入水効率、即ち、要求入水効率)で入水端面としての流路孔33a内に入水するために必要な最小距離に設定している。ここで、ベース部10の連通孔13aからの原水流入による水圧によって、載置部14上の浄水カートリッジ100の下面に上方への圧力が発生し、浄水カートリッジ100のOリングOとキャップ部30のテーパー面35との弾接状態に応じた位置保持力によっては、浄水カートリッジ100が通水空間WS2内を上方に移動する可能性もある。しかし、本実施の形態では、キャップ部30のテーパー面35の上端を浄水カートリッジ100の上端外径より小径の直径を有して浄水カートリッジ100の上端に当接係止して移動阻止する段差面34としているため、浄水カートリッジ100の上端がキャップ部30内を上方に移動した場合でも、軸方向所定位置に段差面を浄水カートリッジ100の上端が最大限キャップ部30の段差面34まで移動したときに、段差面34に当接してそれ以上の移動を阻止される。その結果、浄水カートリッジ100の上端の吐水端面123とキャップ部30の入水端面である流路孔33a下端との距離(通水間隔)が小さくなりすぎて流路孔33aへの入水効率が低下する等の不具合を確実に防止することができる。また、本実施の形態によれば、上記のような作用効果を発揮するキャップ部30の入水端面(流路孔33aの下端)と段差面34との間の間隔は、下側係止部33の大径部の厚みを増減変更することでも増減変更することができる。したがって、異なる厚みの大径部を有する下側係止部33を複数用意し、必要とされるキャップ部30の入水端面(流路孔33aの下端)と段差面34との間の間隔に応じて、それら複数の下側係止部33から、最適な厚みの大径部を有するものを選択してキャップ部30に装着することで、浄水カートリッジ100の仕様(軸長や吐水端面123の構成等)に応じて、キャップ部30の入水端面(流路孔33aの下端)と段差面34との間の間隔を最適な値に容易に設定することもできる。
上記のようにして、水栓本体1内に浄水カートリッジ100を装着した浄水器専用水栓では、ハンドル部40を止水位置から吐水位置に回動して切り替える(吐水位置とする)ことにより、バルブカートリッジ50のセラミックバルブを開弁状態とし、水源からの原水を、前記逆止弁部材70及びネジ棒61から下側の通水空間WS1内に導入し、バルブカートリッジ50を介して連通孔13aから上側の通水空間WS2へと供給することができる。このとき、浄水器専用水栓が配置される設置場所の高さ位置は、通常は、使用者の視線の位置よりかなり下方の位置となるのに対応して、ハンドル部40がベース部10の上端側に設けられると共に上方に傾斜して延びているため、ハンドル部40の遮蔽板43の表面にある文字表示が、(特に遮蔽板43を正面方向にまたはそれに近い方向から見た場合)使用者の視線の向かう方向に対応して配置されることになり、使用者が遮蔽板43の文字表示を容易に視認することができる。また、従来のようにハンドル部が水栓の基端付近(設置面に近接する位置)で水平に延びる場合、使用者がハンドル部を把持するためのハンドル部と設置面との間隔が小さくなり、使用者がハンドル部を把持するためには手首を適当な方向(例えば、ハンドル部の配置態様に合わせて不自然な方向)に折り曲げたりする必要があるが、本実施の形態では、ハンドル部40がベース部10の上側で上方に傾斜して延びるため、使用者がハンドル部40を把持するためのハンドル部40と設置面との間隔を大きく確保することができ、使用者は、ハンドル部を把持するために手首を適当な方向に折り曲げたりすることなく、容易にハンドル部40を把持して必要な回動操作を行うことができる。特に、使用状態によっては、使用者がハンドル部40の正面側または正面側に近い方向からハンドル部40を把持して回動することも考えられるが、この場合、従来のように設置面付近で水平に延びるハンドル部の場合は、使用者が手首を手前側に折り曲げないとハンドル部を把持することができないのに対し、本実施の形態では、ハンドル部40が従来よりも上方の位置で上方に傾斜して延びるため、使用者は、手首をあまり折り曲げなくてもハンドル部40の保持部41及び操作片42を円滑に把持することができる。更に、本実施の形態によれば、ハンドル部40がベース部10の上端側に設けられると共に上方に傾斜して延びているため、浄水器専用水栓の設置場所においてその周辺を掃除する場合等において、ハンドル部40の下側に十分なスペースを確保することができ、掃除等の各種作業を円滑かつ容易に行うことができる。
また、本実施の形態では、上記のように、水栓本体のキャップ部30に吐水パイプ90を装着するために、別部品としての上側係止部32及び下側係止部33を備え、キャップ部30の中心部の貫通孔の上側の小径孔部に上側係止部32を収容して同軸状に配設すると共に、下側の大径孔部に下側係止部33を螺合により同軸状に装着し、上側係止部32の係止凸部32aによって吐水パイプ90の基端部の係止凹部91を凹凸の関係で係止して軸方向の移動を規制すると共に、下側係止部33の係止面33bによって吐水パイプ90の下端面(基端面)を当接係止してそれ以上の軸方向への移動を阻止している。したがって、本実施の形態では、吐水パイプ90の基端部をキャップ部30の中心部の貫通孔に上方から挿入するだけで、吐水パイプ90の基端部を上側係止部32によって保持して軸方向両側(押し込み方向及び抜き取り方向の両方向)へ移動規制すると共に、下側係止部33によって押し込み方向への移動を完全に阻止して、吐水パイプ90をキャップ部30の定位置に確実に位置決めして装着保持し、かつ、その定位置に安定的に固定することができる。また、このとき、上側係止部32及び下側係止部33は、上記凹凸の関係による係止及び当接係止によって吐水パイプ90の基端部の軸方向の移動を規制する一方で、吐水パイプ90の回動を規制するものではない(即ち、単に吐水パイプ90の回動を許容する構成である)ため、吐水パイプ90の基端部は、軸方向の移動については上側係止部32及び下側係止部33により確実に規制及び阻止される一方で、周方向への回動は規制されないため、使用状態に応じて、吐水パイプ90を自由な角度位置に回動して吐水パイプ90の先端の吐水口を所望の位置に配置することができる。
また、本実施の形態では、交換時期ダイヤル80の回動部81を回動して、ダイヤル部83の所望の月表示に操作片82を配置することで、浄水カートリッジ100の交換時期を使用者に対して確実に報知することができる。例えば、浄水カートリッジ100の製品寿命が6カ月の場合、次回の交換時期を現在の月の6ヶ月後の月として(3月に設置する場合は、9月を交換時期として)、操作片82をその月表示となる角度位置まで回動することで、使用者は、交換時期ダイヤル80を確認するだけで、次回の浄水カートリッジ100の交換時期を確実に把握することができる。
本実施の形態によれば、水栓本体が、ベース部10、センター部20及びキャップ部30の3部品構成(3ピース構成)となっているため、水栓本体内部に浄水カートリッジ100を装着したり、水栓本体内部から浄水カートリッジ100を交換等の目的で取り外したりする場合に、センター部20からキャップ部30のみを取り外すだけで、上水カートリッジの装着や離脱が可能になり、その作業性を向上することができる。また、このとき、センター部20の上端部の雌螺子及びキャップ部30の下端部の雄螺子は、対応する多条螺子(例えば、4条螺子)として構成されるため、通常の螺子の場合よりも小さい回動角度でキャップ30をセンター部20に対して着脱することができ、この点からも作業性を向上することができる。更に、水栓本体は、全体として先細となるテーパー付円筒形状乃至略円錐台形状の外観形状となるように構成されると共に、当該テーパー付円筒形状の外観形状とするために、水栓本体が、ベース部10、センター部20及びキャップ部30の3部品から構成されている。ここで、従来の水栓本体は1部品からなる単純円筒形状の外観形状であり、全体としてスリムでコンパクトな外観を呈してその意匠性(デザイン性)を向上することができるが、1部品からなる水栓本体に対して本実施の形態のようなテーパー付円筒形状の外観形状を付与するためには、水栓本体の加工が複雑となり、そのための適切な材料選定や適切な加工処理が容易でなく、製造コストの上昇につながる可能性がある。一方、本実施の形態によれば、水栓本体の基端部(下端部)、中間部及び先端部(上端部)を、ベース部10、センター部20及びキャップ部30からなる別ピース構成(3ピース構成)としているため、水栓の各部分に応じて必要とされるテーパー率、外観形状や外周面形状等の外側の構成、内周面形状等の内部構成等、種々の必要構成や仕様に応じて、加工面やコスト面等から最適な材料、製造方法等を採用することができる。例えば、水栓本体の基端部となるベース部10は、上方に傾斜するハンドル部40等の特殊な構造が付加されるため、青銅等の鋳造用の金属材料を使用して鋳造によって上記構造となるよう形成することが好ましいが、水栓本体の中間部となるセンター部20や先端部となるキャップ部30は、上記第1のテーパー率や第2のテーパー率、或いは、狭小空間NSや支持壁31等の構成を得るために、快削黄銅等の切削用の金属材料を使用して切削によって上記構造となるよう形成することが好ましい。その結果、本実施の形態の浄水器専用水栓は、このように3分割構成とした水栓本体により、水栓本体の不良率を低減することで、製品全体の不良率も低減することができる。
上記のように構成した本実施の形態の浄水器専用水栓は、ハンドル部40を吐水位置とすることにより、原水が、水栓本体の通水空間WS1からバルブカートリッジ50を介して通水空間WS2に流入する。すると、原水は、通水空間WS2内にある浄水カートリッジ100のOリングOとキャップ部30のテーパー面35との間の封止箇所より下側の空間に充満し、活性炭部110の活性炭111の外周面から内部に進入して流路114内に流入する。この過程で、原水に含まれる所定の物質が活性炭111により吸着除去される(一次浄水となる)。このとき、従来のようにカートリッジ内蔵部の内周面が単純円筒状の場合は原水が上水カートリッジの活性炭の外周面と平行な方向に流れるのに対し、本実施の形態では、センター部20の内周面が上端に向かって縮径するテーパー状となっているため、原水がセンター部20のテーパー状の内周面に衝突して、センター部20の軸心に向かう方向、即ち、活性炭111の外周面に向かう方向へと変向して流れることになり、活性炭111の外周面から内部に進入する原水の進入効率を増大することができる。また、前記一次浄水は、活性炭111の流路114から中空糸膜部120の内部に進入し、吐水端面123からキャップ部30に向かって吐出される。この過程で、一次浄水に残留する所定の物質が中空糸膜122に膜分離されて除去される(二次浄水乃至最終的な浄水となる)。そして、中空糸膜部120の吐水端面123から吐出された浄水は、通水空間WS2内にある浄水カートリッジ100のOリングOとキャップ部30のテーパー面35との間の封止箇所より上側の空間に充満し、下側係止部33の流路孔33aから吐水パイプ90の内部に流入し、最終的に、吐水パイプ90の先端の吐水口から吐出される。このとき、やはり、キャップ部30の内周面が上端に向かって縮径するテーパー状となっているため、センター部20の場合と同様に、吐水端面123からの浄水がキャップ部30のテーパー状の内周面に衝突して、キャップ部の軸心に向かう方向、即ち、下側係止部33の流路孔33aに向かう方向へと変向して流れることになり、吐水端面123から下側係止部33の流路孔33aに流入する原水の流入効率乃至集束効果を増大することも期待できる。
[定流量弁の付設]
図12に示すように、実施の形態2に係る浄水器専用水栓は、実施の形態1の取付部60とほぼ同様の構成の取付部160内に定流量弁162を内蔵した点、及び、吐水パイプ90の先端の吐水口に樹脂キャップ90aを装着した点を除いて、基本的に実施の形態1の浄水器専用水栓と同様の構成であり、当該構成による同様の作用効果を発揮する。詳細には、実施の形態2では、取付部160のネジ棒61は、実施の形態1のネジ棒61とほぼ同様の構成であり、外周面に所定ピッチで雄螺子を螺刻形成しているが、その一方、内部に軸心に沿って貫通形成される流水孔が、実施の形態1のネジ棒61の流水孔とは異なる構成となっている。即ち、ネジ棒61は、定流量弁162を収容するための収容空間を形成すべく、下端より所定距離だけ(即ち、定流量弁162の高さ分だけ)上方の位置に、リング状の隔壁161を一体形成している。そして、逆止弁部材70からの原水がネジ棒61内の定流量弁162に流入して一定流量でベース部10の通水空間WS1内に流入するようにしている。また、吐水パイプ90の先端の樹脂キャップは、吐水口からの吐水を整流する等の目的で設置される。
ところで、本発明の浄水器専用水栓は、上記実施の形態1及び2の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内において、各種の変更が可能である。例えば、水栓本体1に内蔵される浄水カートリッジは、上記浄水カートリッジ100のように活性炭部110を大径とし、中空糸膜部120を小径とした段付円筒状のものとする以外に、活性炭部及び中空糸膜部を同一外径とした単純円筒状の浄水カートリッジとすることもできる。この場合、浄水カートリッジの上端部の外径(即ち、各部の外径)は、上端部のOリングがキャップ部30のテーパー面35に弾接して水密を維持できるよう、当然、キャップ部30のテーパー面35の最少直径よりも大きな動作径を有するものとする。また、この場合、活性炭部の外周面とセンター部20の内周面との間の間隙が上記段付浄水カートリッジの場合より大きくなるが、作用効果的には、上記実施の形態1及び2と同様のものを発揮することができる。
40:ハンドル部、50:セラミックカートリッジ(弁部材)
100:浄水カートリッジ
Claims (4)
- 内部に通水空間を有すると共に、円筒状の外形を有するベース部と、
下端部を前記ベース部の上端部の直径と同一の直径とし、上端に向かって第1のテーパー率で縮径し、かつ、軸方向両端を円形に開口した円筒状をなし、下端部が前記ベース部の上端部に着脱自在に接続されて前記ベース部と同心状に延びると共に、その内周面により前記上端に向かって前記第1のテーパー率に対応するテーパー率で縮径して延びる円柱状の内部空間を形成するセンター部と、
下端部を前記センター部の上端部の直径と同一の直径とし、上端に向かって前記センター部の第1のテーパー率以上となる第2のテーパー率で縮径し、かつ、下端を開口する一方で上端を閉塞した円筒状をなし、下端部が前記センター部の上端部に着脱自在に接続されて前記センター部と同心状に延びるキャップ部と、
前記キャップ部に装着された吐水パイプと、
前記ベース部の前記通水空間の上端側に内蔵された弁部材と、
前記ベース部の外側において前記弁部材と対応する位置に配設され、前記弁部材を開弁及び閉弁操作自在なよう当該弁部材に作用的に連結されると共に、軸方向が前記ベース部の軸方向に対して上方に所定角度で傾斜するハンドル部とを備え、
前記ベース部、センター部及びキャップ部により水栓本体を構成して、当該水栓本体の内部空間により浄水カートリッジを収納するカートリッジ内蔵部を構成し、
前記キャップ部の内周面の下側に、当該キャップ部の上端に向かって所定のテーパー率で縮径するテーパー面を設けると共に、前記キャップ部の内周面において前記テーパー面より上側に段差面を設け、キャップ部のテーパー面の軸方向所定位置の外径を、前記浄水カートリッジの封止部材が当該テーパー面に圧接して水密を維持できる直径以下に設定して、前記テーパー面の軸方向所定位置から前記段差面までの間隔の範囲で、前記浄水カートリッジの上端の吐水端面の位置を調節して、前記キャップ部側の入水孔端面と前記浄水カートリッジの吐水端面との間の距離を増減変更自在としたことを特徴とする浄水器専用水栓。 - 前記キャップ部の段差面と入水端面との間の距離は、前記浄水カートリッジの吐水端面からの浄水が要求入水効率で前記入水端面内に入水するために必要な最小距離に設定すると共に、前記キャップ部のテーパー面の上端を前記浄水カートリッジの上端外径より小径の直径を有して当該浄水カートリッジの上端に当接係止して移動阻止する段差面としたことを特徴とする請求項1記載の浄水器専用水栓。
- 前記ハンドル部は、前記ベース部の上端側において前記ベース部から上方に傾斜して延びることを特徴とする請求項1または2記載の浄水器専用水栓。
- 前記キャップ部に前記吐水パイプを装着するための別部品としての上側係止部及び下側係止部を備え、
前記キャップ部の中心部に、上側を前記上側係止部を収容自在な小径孔部とし、かつ、下側を前記下側係止部の上側部を収容自在な大径孔部とした貫通孔を形成し、当該上側の小径孔部に前記上側係止部を収容して同軸状に配設すると共に、前記下側の大径孔部に前記下側係止部を螺合により同軸状に装着し、前記上側係止部によって前記吐水パイプの基端部を凹凸の関係で係止して軸方向の移動を規制すると共に、前記下側係止部によって前記吐水パイプの下端面を当接係止してそれ以上の軸方向への移動を阻止するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の浄水器専用水栓。
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