JP4706484B2 - 色調整方法、カラー画像形成方法、及びカラー画像形成システム - Google Patents

色調整方法、カラー画像形成方法、及びカラー画像形成システム Download PDF

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Description

本発明は、第1のカラー画像出力装置で出力する色調を色あわせの目標とし、目標とする色調を第2のカラー画像出力装置で出力するための色調整方法、カラー画像形成方法、及びカラー画像形成システムに関し、特に、少なくともC(シアン)、M(マゼンタ)及びY(イエロー)を含む複数の基本色の階調値をそれぞれの色毎に補正特性を用いて補正することにより色調整を行うものに関する。
近年、DTP(Desk Top Publishing)等の普及により、スキャナから入力した画像をコンピュータのソフトウエア上で画像編集、ページ面付けする作業が一般化し、フルデジタルでの編集も珍しくなくなってきている。
このような工程では、さらなる効率化を目指して、フィルムにページ編集済みの画像データを直接出力するイメージセッター出力や、印刷版に直接画像記録を行うCTP(Computer to Plate)出力、さらには、印刷機のシリンダー上に巻かれた印刷版に直接画像記録を行うCTC(Computer to Cylinder)が行われる。
また、このような印刷工程における校正のプロセスでは、(1)作業現場内部ミスの確認、すなわち内校、(2)発注主、デザイナーへの仕上がり確認用の提出される外校、(3)印刷機の機長に対して、最終印刷物の見本として提供される印刷見本、の主として3つの用途にプルーフが作成、使用される。
このように、カラー印刷を作成する際には、原稿フィルムの段階で色校正を行うことにより、Y(イエロー)版、M(マゼンタ)版、C(シアン)版、及びBK(墨色)版に分解された各色分解網原稿フィルムを使って校正物(カラープルーフ)を作成し、本番の印刷版を作成する前に、原稿フィルムのレイアウトに間違いないか、色間違いがないか、文字の誤りがないか等を検査し、印刷物の仕上がりを事前に確認するようにしていた。
この場合、校正確認の為だけに一旦フィルム出力や印刷版出力を行い、印刷校正や、その他の校正材料による校正を行うことは、フィルム、印刷版のムダや余計な作業が多くなる問題がある。
その為、特に、このようなコンピュータによるフルデジタルの画像作成、編集を行う工程では、DDCP(Direct Digital Color Proof)ないしはDCP(Digital Color Proof)と呼ばれる直接カラー画像出力を行うシステムが求められている。DDCPは、コンピュータ上で加工されたデジタル画像データからイメージセッターなどで製版用フィルム上に記録したり、CTPで直接印刷版を作成する最終的な印刷作業を行ったり、CTCで印刷機のシリンダー上に巻かれた印刷版に直接画像記録を行ったりなどする前に、コンピュータ上で加工されたデジタル画像が示す出力対象を再現するカラープルーフを作成し、その絵柄、色調、文章文字等の確認を行うものである。
また、カラープルーフを作成するものとして、各色分解網原稿の網点画像データに基づいて、銀塩カラー感光材料に、例えば、R、G、B等の波長の異なる複数の光の組み合わせからなる光点を露光して、3つの基本色Y、M、Cの各ドットを発色させることで網点画像を再現してカラープルーフを作成する校正用カラープリンタがある。このような網点タイプのカラープルーフを出力する校正用カラープリンタではCMYKの各色材の色が印刷インキ色に近いため、網点太りの違いの補正(ドットゲインカーブ補正)を、CMYKの各色について網点面積率の測定結果に基づいて行うことで、ある程度まで印刷機に対して色を合わせることが可能であった。
しかし、CMYKの単色毎の補正であるために、単色毎の階調の再現はよいが、CMY3色を重ね合わせて出力されるグレーの色が印刷物のグレーと合わない場合があった。例えば、印刷物のグレーに比べて、赤色かかって見えたり、緑色かかって見え全体の色調が合わないことがあった。
そこで、校正用カラープリンタで出力したときにグレーの色調を合わせるように、印刷したグレーの色の測定結果と校正用カラープリンタの色の出力特性を示すデバイスプロファイルとからCMYをそれぞれを補正する各階調補正カーブ(補正特性)を求めて、その階調補正カーブによりCMYの補正を行って色調を合わせるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−78775号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のような階調補正カーブによる補正を行うことによりCMY3色のグレーの色調は合うが、平均的な肌色の色調が合わない場合がある。平均的な肌色は、MYで構成されるR(赤色)の低階調部(ハイライト部)により出力される色であるが、例えば、プリンタの特性によるが、MとYとのバランスにより赤み不足や逆に赤みを帯びてしまうことがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、第1のカラー画像出力装置が出力するグレーの色調の第2のカラー画像出力装置による再現性を向上するとともに、赤の低階調部の色調の再現性も向上することが可能な色調整方法、その色調整方法を用いたカラー画像形成方法及びカラー画像形成システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、少なくともC(シアン)、M(マゼンタ)及びY(イエロー)を含む複数の基本色のそれぞれの色の濃度の段階を示す階調値に基づいて第1のカラー画像出力装置で出力される色調を第2のカラー画像出力装置で出力するように色調整を行う色調整方法であって、C、M及びYの階調値の複数の組み合わせと、前記第2のカラー画像出力装置で前記C、M及びYの階調値の複数の組み合わせにより出力された各色の表色系の値とを関連付けたテーブルを予め記憶する段階と、前記第1のカラー画像出力装置で出力されたC、M及びYで構成されるグレーの表色系の値に対応する前記第2のカラー画像出力装置で出力するC、M及びYの階調値の組み合わせを、前記テーブルを参照して求める段階と、前記第1のカラー画像出力装置で出力されたM及びYで構成されるR(レッド)の表色系の値に対応する前記第2のカラー画像出力装置で出力するM及びYの階調値の組み合わせを、前記テーブルを参照して求める段階と、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYの階調値を前記求めたM及びYの階調値の組み合わせに基づいて所定の階調値の範囲について補正する段階と、前記補正されたMまたはYの階調値を用いたC、M及びYの階調値の組み合わせを用いて、C、M及びYのそれぞれについての補正特性を作成する段階と、を含み、C、M及びYのそれぞれの階調値を該それぞれの補正特性を用いて補正することにより前記色調整を行うことを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、前記テーブルを予め記憶する段階は、前記C、M及びYの階調値の複数の組み合わせにそれぞれ対応する表色系の値を関連付けた第1の参照テーブルを作成する段階と、前記第1の参照テーブルに基づいて、複数の表色系の値にそれぞれ対応するC、M及びYの階調値の組み合わせを関連付けた第2の参照テーブルを作成する段階とを含み、前記グレーの表色系の値に対応するC、M及びYの階調値の組み合わせは、前記第2の参照テーブルを参照して求められ、前記R(レッド)の表色系の値に対応するM及びYの階調値の組み合わせは、前記第2の参照テーブルを参照して求められることを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、前記MまたはYの階調値の補正は、前記求めたM及びYの階調値の組み合わせからMとYの階調値の比率を求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYのいずれか一方の階調値に対応する他方の階調値を、前記比率に基づいて補正することを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、予め前記所定の階調値の範囲について前記グレーまたはRに対する重み付けを記憶する段階を更に含み、前記MまたはYの階調値の補正は、前記求めたM及びYの階調値の組み合わせからMとYの階調値の比率を求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYのいずれか一方の階調値に対応する他方の階調値を、前記対応する他方の階調値と前記一方の階調値から前記比率に従って得られる階調値と予め記憶した重み付けとに基づいて補正することを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、少なくともC(シアン)、M(マゼンタ)及びY(イエロー)を含む複数の基本色のそれぞれの色の濃度の段階を示す階調値を含んで構成される画像データに基づいて第1のカラー画像出力装置で出力される画像の色調を色あわせの目標とし、前記画像データに基づいて第2のカラー画像出力装置で出力される画像の色調を前記目標とする色となるように色調整を行ってカラー画像を形成するカラー画像形成方法であって、C、M及びYの階調値の複数の組み合わせと、前記第2のカラー画像出力装置で前記C、M及びYの階調値の複数の組み合わせにより出力された各色の表色系の値とを関連付けたテーブルを予め記憶する段階と、前記第1のカラー画像出力装置で出力されたC、M及びYで構成されるグレーの表色系の値に対応する前記第2のカラー画像出力装置で出力するC、M及びYの階調値の組み合わせを、前記テーブルを参照して求める段階と、前記第1のカラー画像出力装置で出力されたM及びYで構成されるR(レッド)の表色系の値に対応する前記第2のカラー画像出力装置で出力するM及びYの階調値の組み合わせを、前記テーブルを参照して求める段階と、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYの階調値を前記求めたM及びYの階調値の組み合わせに基づいて所定の階調値の範囲について補正する段階と、前記補正されたMまたはYの階調値を用いたC、M及びYの階調値の組み合わせを用いて、C、M及びYのそれぞれについての補正特性を作成する段階と、前記作成されたそれぞれの補正特性用いて前記画像データのC、M及びYのそれぞれの階調値の補正をする段階と、前記補正された画像データに基づいてカラー画像を形成する段階とを含むことを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、前記テーブルを予め記憶する段階は、前記C、M及びYの階調値の複数の組み合わせにそれぞれ対応する表色系の値を関連付けた第1の参照テーブルを作成する段階と、前記第1の参照テーブルに基づいて、複数の表色系の値にそれぞれ対応するC、M及びYの階調値の組み合わせを関連付けた第2の参照テーブルを作成する段階とを含み、前記グレーの表色系の値に対応するC、M及びYの階調値の組み合わせは、前記第2の参照テーブルを参照して求められ、前記R(レッド)の表色系の値に対応するM及びYの階調値の組み合わせは、前記第2の参照テーブルを参照して求められることを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、前記MまたはYの階調値の補正は、前記求めたM及びYの階調値の組み合わせからMとYの階調値の比率を求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYのいずれか一方の階調値に対応する他方の階調値を、前記比率に基づいて補正することを特徴としている。
また、請求項8記載の発明は、予め前記所定の階調値の範囲について前記グレーまたはRに対する重み付けを記憶する段階を更に含み、前記MまたはYの階調値の補正は、前記求めたM及びYの階調値の組み合わせからMとYの階調値の比率を求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYのいずれか一方の階調値に対応する他方の階調値を、前記対応する他方の階調値と前記一方の階調値から前記比率に従って得られる階調値と予め記憶した重み付けとに基づいて補正することを特徴としている。
また、請求項9記載の発明は、少なくともC(シアン)、M(マゼンタ)及びY(イエロー)を含む複数の基本色のそれぞれの色の濃度の段階を示す階調値を含んで構成される画像データに基づいて第1のカラー画像出力装置で出力される画像の色調を色あわせの目標とし、前記画像データに基づいて画像を出力する第2のカラー画像出力装置を備え、前記第2のカラー画像出力装置で出力される画像の色調を前記目標とする色となるように色調整を行ってカラー画像を形成するカラー画像形成システムであって、C、M及びYの階調値の複数の組み合わせと、前記第2のカラー画像出力装置で前記C、M及びYの階調値の複数の組み合わせにより出力された各色の表色系の値とを関連付けたテーブルを予め記憶する記憶手段と、前記第1のカラー画像出力装置で出力されたC、M及びYで構成されるグレーの表色系の値に対応する前記第2のカラー画像出力装置で出力するC、M及びYの階調値の組み合わせを、前記テーブルを参照して求め、前記第1のカラー画像出力装置で出力されたM及びYで構成されるR(レッド)の表色系の値に対応する前記第2のカラー画像出力装置で出力するM及びYの階調値の組み合わせを、前記テーブルを参照して求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYの階調値を前記求めたM及びYの階調値の組み合わせに基づいて所定の階調値の範囲について補正し、前記補正されたMまたはYの階調値を用いたC、M及びYの階調値の組み合わせを用いて、C、M及びYのそれぞれについての補正特性を作成する補正特性作成手段と、前記作成されたそれぞれの補正特性用いて前記画像データのC、M及びYのそれぞれの階調値の補正をする階調値補正手段と、前記補正された画像データに基づいてカラー画像を形成するように前記第2のカラー画像出力装置を制御する制御手段とを含むことを特徴としている。
また、請求項10記載の発明は、前記C、M及びYの階調値の複数の組み合わせにそれぞれ対応する表色系の値を関連付けた第1の参照テーブルに基づいて作成された、複数の表色系の値にそれぞれ対応するC、M及びYの階調値の組み合わせを関連付けた第2の参照テーブルを少なくとも記憶し、前記補正特性作成手段は、前記グレーの表色系の値に対応するC、M及びYの階調値の組み合わせを、前記第2の参照テーブルを参照して求め、前記R(レッド)の表色系の値に対応するM及びYの階調値の組み合わせを、前記第2の参照テーブルを参照して求めることを特徴としている。
また、請求項11記載の発明は、前記補正特性作成手段は、前記求めたM及びYの階調値の組み合わせからMとYの階調値の比率を求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYのいずれか一方の階調値に対応する他方の階調値を、前記比率に基づいて補正することを特徴としている。
また、請求項12記載の発明は、前記補正特性作成手段は、予め前記所定の階調値の範囲について前記グレーまたはRに対する重み付けを記憶し、前記求めたM及びYの階調値の組み合わせからMとYの階調値の比率を求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYのいずれか一方の階調値に対応する他方の階調値を、前記対応する他方の階調値と前記一方の階調値から前記比率に従って得られる階調値と予め記憶した重み付けとに基づいて補正することを特徴としている。
本発明に係る色調整方法または画像出力方法によれば、第1のカラー画像出力装置で出力するグレーの表色系の値を再現するように求めたC、M及びYの階調値の組み合わせを、R(レッド)を再現するように求めたMYの階調値の組み合わせに基づいて、求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYの階調値を所定の階調値の範囲について補正するので、グレーの色調の再現性を向上するとともに、所定の階調値の範囲においてRの再現性を向上することができる。したがって、例えばRの低階調部を補正することにより、肌色の再現性を向上することができる。
まず、本発明について説明する前に、以下の説明で用いる色、表色系の値等について説明しておくことにする。4色の基本色とは、Cはシアン(青緑色)、Mはマゼンタ(赤紫色)、Yはイエロー(黄色)、Kはブラック(黒色)であり(以下「C、M、Y、K」、「YMCK」、「CMYK」などと表示を変えて記す場合もある。また、「C、M、Y」3色についての表示も同様である。)、L*a*b*表色系の値とは、色を表す表色系の値の1つであり、L*軸、a*軸、b*軸の3次元空間で色を表すもので、a*b*平面により色あい及び彩度が表され、L*はa*b*平面に直交し明度を表す色特性の値である。また、L*a*b*表色系の値は、人間の眼の感度に相当するものとしてCIE(Commission Internationale de l’Eclairage;国際照明委員会)で定められたx(λ),y(λ),z(λ)(CIE1931中では、このx,y,zの上にはバー(−)が付けられている。)の分光特性で光量を積算して求めたXYZ表色系の値に基づくものである。このXYZは、色の三刺激値と呼ばれるもので、X軸、Y軸、Z軸の3次元空間で色を表すもので、Xは赤い光の量、Yは緑の光の量、Zは青紫の光の量に相当する。
以下、本発明の色調整方法、カラー画像形成方法を述べるにあたり、一例としてカラー画像出力装置としての動作を行うカラー画像形成システムに適用した実施の形態を示し、図面を参照して具体的に説明する。
〔出力の概要〕
まず、本実施の形態における画像の出力の概要について述べる。本実施の形態のカラー画像形成システムは、画像データ(いわゆるベクタグラフィックスと呼ばれ、各オブジェクトを点の座標とそれを結ぶ線や面の方程式のパラメータ、及び、塗りつぶしの色(YMCK各色の階調値で示す。階調値とは、白を0、ベタを255として段階的に示す値である。また、色を白を0、ベタを100で段階的に示す網点面積率(網%ということがある)で表してもよい)や特殊効果、文字の形状を示す文字フォント情報やそのサイズなどの描画情報の集合で示すベクトルデータや、いわゆるビットマップグラフィックスと呼ばれ、横方向に所定の間隔(解像度)で配置された複数の画素で1ラインを構成し、さらにラインが縦方向に所定の間隔で並べられ、各画素が階調値で示される描画情報により示すラスターデータ)に基づいて校正用カラープリンタ(第2のカラー画像出力装置)でカラープルーフを出力するが、そのとき例えば印刷機(第1のカラー画像出力装置)が印刷(出力)する色調を目標とし、校正用カラープリンタで出力するカラープルーフを目標の色調となるように色調整するものである。
〔カラー画像形成システムの制御構成〕
次に、上述のように画像データに基づいてカラープルーフを作成するカラー画像形成システムの制御構成について図1を用いて説明する。図1にカラー画像形成システムの機能ブロック図を示す。図1に示すように、本実施の形態のカラー画像形成システムは、制御装置1と校正用カラープリンタ2で構成される。
校正用カラープリンタ2は、例えば、YMCK各色の画像データに基づいて、緑色(G)光により感光材料のシアン発色層(C層)を感光させ、赤色(R)光により感光材料のマゼンタ発色層(M層)を感光させ、青色(B)光により感光材料のイエロー発色層(Y層)を感光させ、現像処理を行い、基本色であるC、M、Yを顕在化して出力させ,カラー画像を形成する。
制御装置1は、制御部10、記憶部20、入力部40及び画像データ受付手段30を含んで構成される。
記憶部20は、ハードディスクドライブやイメージメモリ等の記憶装置によって構成され、目標色テーブル21、階調補正テーブル記憶部22、及び、LUT記憶部23を備えている。
目標色テーブル21は、色合わせの目標とする表色系の値が記憶されている。図2に目標色テーブル21の構成を示す。例えば図2(a)に示すように印刷機で印刷用紙にC,M,Yのインキを用いて印刷したCMYが0階調の白、255階調の黒色、0階調から255階調までを10分割するような分割点となる階調、26階調、51階調、77階調、102階調、128階調、153階調、179階調、204階調、230階調の複数段階のグレーのL*a*b*表色系の値と、図2(b)に示すようにMY2色(C=0)の51階調、77階調、102階調、及び、128階調の複数段階の赤色(R)のL*a*b*表色系の値と、図2(c)に示すようにKインキを用いて印刷した0階調の白、255階調の黒色、0階調から255階調までを10分割するような分割点となる階調、26階調、51階調、77階調、102階調、128階調、153階調、179階調、204階調、230階調の複数段階のグレーのL*a*b*表色系の値(図では省略)とをそれぞれ記憶している。
階調補正テーブル記憶部22は、印刷機が出力するグレーの色調、肌色の色調及びK単色の明度を校正用カラープリンタで出力するように、画像データが示すCMYKの階調値を入力値として、CMYKそれぞれの階調値を補正するための補正特性を示す階調補正テーブルを記憶する。図3に示すように階調補正テーブル記憶部22には、Cの階調値を補正するCの階調補正テーブル221、Mの階調値を補正するMの階調補正テーブル222、Yの階調値を補正するYの階調補正テーブル223、及び、Kの階調値を補正するKの階調補正テーブル224が記憶されている。
LUT記憶部23は、図4に示すように測定テーブル231、CMY階調値→L*a*b* LUT232(第1の参照テーブル)及びL*a*b*→CMY階調値 LUT233(第2の参照テーブル)を記憶する。測定テーブル231は、校正用カラープリンタ2でC、M、Yそれぞれの最小値0から255の間で、0、64、128、191、255の5段階をとり、C×M×Y:5×5×5=125点の組合せについてカラーパッチを配置した図8のようなカラーチャートを出力し、その各カラーパッチの測定結果、及び、0階調、26階調、51階調、77階調、102階調、128階調、153階調、179階調、204階調、230階調、255階調の複数段階のグレーで構成されるグレーパッチの測定結果のL*a*b*表色系の値を測定テーブル231として記憶する。図5に測定テーブル231の構成を示す。例えば図5(a)に示すようにカラーパッチの測定結果のL*a*b*表色系の値(図では省略)、図5(b)に示すようにグレーパッチの測定結果のL*a*b*表色系の値(図では省略)を記憶している。また、CMY階調値→L*a*b* LUT232及びL*a*b*→CMY階調値 LUT233は、校正用カラープリンタにおける色の出力特性を示すものである。
入力部40は、例えば、目標色テーブル21、測定テーブル231などに記憶する各数値などを入力するためのものである。また、例えば、測定器と接続するためのインターフェイスや、面積比、測色結果などが入力されたFD(Floppy(登録商標) Disk)等を出し入れ可能に装着する読取装置のようなものであってもよい。
画像データ受付手段30は、送受信インターフェイス回路などから構成され、図示しない外部端末から送信された上述の階調画像データを受信する。また、階調画像データなどが入力されたCD−ROM(Compact Disk Read−Only Memory)等を出し入れ可能に装着する読取装置のようなものであってもよい。
制御部10は、CPU等の演算制御装置によって構成され、ROMやハードディスクドライブ等のプログラム格納部(図示省略)に格納されたコンピュータプログラムを実行することにより各部の制御を行う。また、制御部10は、当該コンピュータプログラムにしたがって、階調値補正手段11、画像記録制御手段14、階調補正テーブル作成手段12、及び、LUT作成手段13としての機能を実行する。
階調値補正手段11は、階調補正テーブル記憶部22に記憶される各階調補正テーブルに基づいて画像データ受付手段30が受け付ける画像データに示される階調値を補正し、階調値が補正された画像データを出力する。
画像記録制御手段14は、補正された画像データに基づいて画像を出力するように校正用カラープリンタ2を制御する制御手段としての機能を有する。
階調補正テーブル作成手段12は、補正特性作成手段としての機能を有し、LUT記憶部23に記憶されているL*a*b*→CMY階調値 LUT233と、目標色テーブル21に記憶されている印刷機で印刷したCMY3色で構成される複数段階のグレーの表色系の値及びMY2色で構成される複数段階の赤色の表色系の値を用いてCMYについての各階調補正テーブル221〜223を求める。また、目標色テーブル21に記憶されている、Kインキを用いて黒色及び複数段階のグレーのL*a*b*表色系の値と、測定テーブル231に記憶されている校正用カラープリンタ2で出力した黒を含む複数段階のグレーのL*a*b*表色系の値を用いてKについての階調補正テーブル224を求める。
LUT作成手段13は、測定テーブル231に記憶されるカラーパッチの測定結果であるL*a*b*表色系の値に基づいて、CMY階調値→L*a*b* LUT232、L*a*b*→CMY階調値 LUT233を作成する。
〔カラー画像形成方法〕
次に、本発明のカラー画像形成方法を適用した本実施の形態のカラー画像形成システムにおける各処理の手順についてフローチャートを用いて説明する。
図6は、色合わせの目標となる印刷機の出力色、特にグレー及び肌色を合わせるように色調整を行いカラー画像を形成する手順の一例を示すフローチャートである。以下、各ステップを、例えば図6ステップS11であれば省略してS11と表示すことにする。他のステップも同様である。
まず、LUT作成手段13は、CMY階調値→L*a*b* LUT232及びL*a*b*→CMY階調値 LUT233を作成し、LUT記憶部23に記憶する(S11)。このL*a*b*→CMY階調値 LUT233は、L*a*b*表色系の値からCMYの階調値の組み合わせを求めるために用いるものであり、後述の印刷されたグレーやR(レッド)の示すL*a*b*表色系の値を校正用カラープリンタ2で出力するCMYの階調値の組み合わせを求めるために用いる。
CMY階調値→L*a*b* LUT232及びL*a*b*→CMY階調値 LUT233の作成の手順の詳細について図7に示すフローチャートを用いて以下に説明する。
まず、C、M、Yそれぞれの最小値0から255の間で、0、64、128、191、255の5段階をとり、C×M×Y:5×5×5=125点の組合せについてカラーパッチを配置した図8のようなカラーチャートを校正用カラープリンタで出力し、5×5×5=125点の各パッチを順番に測定してL*a*b*表色系の値を求める。この測色結果は、入力部40を介してLUT記憶部23の測定テーブル231に図5(a)に示すように記憶される(S41)。
そして、この測色結果を用いて、まず、LUT作成手段13は、CMY階調値→L*a*b* LUTを作成する(S42)。CMY階調値→L*a*b* LUTは、例えば、図9に示すようになり、CMYのLUT入力点(9×9×9)に対しL*a*b*表色系の値が入る3次元入力/3次元出力である。したがって、初めに5×5×5=125点の各パッチのL*a*b*表色系の値から補間を行うことにより9×9×9の格子点の間の点についてのL*a*b*表色系の値を求める。図10に示すように、黒丸●を格子点(サンプル点)とし、△印と×印を夫々補間すべき点とすると、△印のように前後2点ずつ格子点が存在する場合と、×印のように前後に1点及び3点ある場合とでは、異なった補間式が使用される。
ここで補間すべき点の表色系をLm*am*bm*とし、各サンプル点の表色系をLi*ai*bi*(i=1〜4)としたとき、前者(△印)の場合は以下のような補間式で、
Lm*=−(1/16)L1*+(9/16)L2*+(9/16)L3*−(1/16)L4*
am*=−(1/16)a1*+(9/16)a2*+(9/16)a3*−(1/16)a4*
bm*=−(1/16)b1*+(9/16)b2*+(9/16)b3*−(1/16)b4*
と補間される。
また、後者(×印)の場合には次の補間式で、
Lm*=(5/16)L1*+(15/16)L2*−(5/16)L3*−(1/16)L4*
am*=(5/16)a1*+(15/16)a2*−(5/16)a3*−(1/16)a4*
bm*=(5/16)b1*+(15/16)b2*−(95/16)b3*−(1/16)b4*
と補間される。
図11にCMY3次元についての補間処理の順序の一例を示す。図11に示す番号1、2、3(それぞれ図11のローマ数字に対応)順序で補間処理を行うことによってCMY5×5×5を9×9×9に補間する。これによって、実際は5×5×5=125点のパッチしか測定していないにも拘わらず9×9×9=729点まで拡張してCMYの組合せについてL*a*b*表色系の値を求めることができ、これらのCMYの組に合せとL*a*b*表色系の値とを関連付けCMY階調値→L*a*b* LUT232とする。
次に、LUT作成手段13は、CMY階調値→L*a*b* LUT232に基づきL*a*b*→CMY階調値 LUT233を作成する(S43)。L*a*b*→CMY階調値 LUTは、図12に示すように3次元入力/3次元出力LUTであり、例えば、33×33×33の格子点の間の点について補間を行って変換する。
図12の3次元入力/3次元出力LUTを求める方法を説明する。簡単のため、基本色をC、Mの2色として説明する。なお、C、M、Yはいずれも0〜255の値をとるものとする。
先ず、前述のCMY→L*a*b* LUTのC×M×Y:9×9×9の3次元データを用いて、L*a*b*→CMY LUTを計算する。図13は、CMYの内のMとCの2次元9×9の組合せ(Y=0)について、縦軸にL*を横軸にa*をプロットしたものである。実際には3次元であるが簡単のため2次元で示す。
このCMYの分布に対して、求めようとするターゲット点[L*(0〜100)a*(−127〜128)b*(−127〜128):33×33×33=35937の各LUT入力点]のL*a*b*が目標値T’として与えられる。目標値T’が図13に示すように格子点a’〜d’で囲まれる領域にあるとき、MCの座標系におけるMCの組合せ(目標値T)は図14に示すように格子点a〜dで囲まれる領域内にあるものと推定される。そして、目標値Tが格子点a〜dによって形成される領域のどこにあるかは、図13の表色系を図14の座標系に対応付けながら、収束演算処理をして求める。このように収束演算処理をするのは、図14の座標系から図13の表色系への変換が既知であるにもかかわらずこの逆の変換は非常に複雑で未だ良好な変換式が知られていないためである。
次に、さらに収束演算処理を行い、図15の格子点a〜dによって形成される領域Soを4つの領域S1〜S4に等分する。5個の分割点e〜iは、既に求められている周囲の格子点を利用して重み平均によって算出する。そして、この分割点e〜iに対応する値をL*a*b*表色系に変換したときの値を図16の表色系にプロットし、プロットされた分割点e’〜i’によって形成された4つの領域S1’〜S4’のうちどの領域に目標値T’があるかを求める。図16に示すように領域S2’にあるときには、図15に示すように目標値Tは領域S2’に対応したS2にあるものと推定する。
つぎに推定された領域S2をS5〜S8に等分する。5個の分割点j〜nは既に求められていつ周囲の格子点又は分割点を利用して重み平均によって算出する。そして、この分割点j〜nに対応する値をL*a*b*表色系に変換したときの値を図16の表色系にプロットし、プロットされた分割点j’〜n’によって形成された4つの領域S5’〜S8’のうちどの領域に目標値T’があるかを求める。図16に示すように領域S8’にあるときには、図15に示すように目標値Tは領域S8’に対応した領域S8にあるものと推定する。
つぎに、推定された領域S8を4つの領域S9からS12に等分する。5個の分割点o〜sは既に求められていつ周囲の格子点又は分割点を利用して重み平均によって算出する。そして、この分割点o〜sに対応する値をL*a*b*表色系に変換したときの値を図16の表色系にプロットし、プロットされた分割点o’〜s’によって形成された4つの領域S9’〜S12’のうちどの領域に目標値T’があるかを求める。図16に示すように領域S10’にあるときには、図15に示すように目標値Tは領域S10’に対応した領域S10にあるものと推定する。
以上のような領域の分割を繰り返すことによって格子は次第に小さくなり、ついには収束する。そして、収束した領域を形成する4つの格子点又は分割点を平均することによって目標値Tが求められ、従って求めようとする出力色を示す基本色の組合せを求めることができる。
また、本実施の形態では、上述のような収束演算による方法を記したが、本出願人による特許第2895086号の明細書に記載されているような補間方法を用いても良い。
ところで、目標値T’が図17に示すようにL*a*b*表色系の頂点W’、C’、M’、B’で形成される色再現範囲の外にあるときには、この目標値T’を色再現範囲に移動する必要がある。この場合、目標値T’を無彩色方向に移動させ、図18に示すように無彩色方向の色再現範囲の境界との交点の座標を目標値とし、図19に示すようにT’に対応する目標値Tを算出する。
なお、目標値T’は必ずしも境界に移動させる必要はなく、色再現範囲内に移動されればよい。また、ここでは説明のためにC×Mの2次元について例を示したが、実際にはC×M×Yの3次元について行い、L*a*b*の33×33×33点の各LUT入力点を目標値T’としてC、M、Yの値を1点ずつ計算する必要がある。
以上のようにして求めたL*a*b*表色系の値に対応するCMYの組に合せを関連付けて、L*a*b*→CMY階調値 LUT233とする。
次に階調補正テーブル作成手段12は、C、M及びYのそれぞれについての階調補正テーブル221〜223を作成し階調補正テーブル記憶部22に記憶する(S12)。C、M及びYの階調補正テーブルの作成の手順の詳細について図20に示すフローチャートを用いて以下に説明する。
まず、印刷機で印刷用紙にC,M,Yのインキを用いて印刷したCMYによる0階調、26階調、51階調、77階調、102階調、128階調、153階調、179階調、204階調、230階調、255階調の複数段階のグレーの各パッチを出力し、測定してL*a*b*表色系の値を求める。また、MY2色の51階調、77階調、102階調、及び、128階調の複数段階の赤色のパッチを出力し、測定してL*a*b*表色系の値を求める。これらの測色結果は、入力部40を介して目標色テーブル21にそれぞれ図2(a)及び図2(b)に示すように記憶される(S51)。
次に、階調補正テーブル作成手段12は、目標色テーブル21に格納されている印刷機で印刷したCMYグレーの表色系の値に対応するCMYの階調値の組み合わせをL*a*b*→CMY階調値 LUT233を用いて求める(S52)。ここで求めるCMYの階調値の組み合わせは、印刷機で印刷したCMYグレーの色調を校正用カラープリンタで再現するためのCMYの階調値の組み合わせである。また、CMYの階調値の組み合わせは、L*a*b*→CMY階調値 LUT233を用いて次のようにして求めることができる。
例えば、L*a*b*表色系の値をL*=57.0、a*=5.3、b*=3.6とすると、L*a*b*:33×33×33→CMY LUTのL*a*b*:33×33×33の入力点と、L*a*b*それぞれの入力点への距離は、
L*:57.0/100×32=18.2なので、L*の1つ目の点L1とL1への距離DL1と、L*の2つ目の点L2とL2への距離DL2は、L1=18、DL1=0.2、L2=19、DL2=0.8
a*:(5.3+127)/255×32=16.6なので、a*の1つ目の点a1とa1への距離DL1と、a*の2つ目の点a2とa2への距離Da2は、a1=16、Da1=0.6、a2=17、Da2=0.4
b*:(3.6+127)/255×32=16.4なので、b*の1つ目の点b1とb1への距離DL1と、b*の2つ目の点b2とb2への距離Db2は、b1=16、Db1=0.4、b2=17、Db2=0.6
となる。
L*a*b*:33×33×33→CMY LUTからのL*2点(L1、L2)×a*2点(a1、a2)×b*2点(b1、b2)=8点についてのCMY値を、
CL1a1b1、CL1a1b2、CL1a2b1、CL1a2b2、
CL2a1b1、CL2a1b2、CL2a2b1、CL2a2b2、
ML1a1b1、ML1a1b2、ML1a2b1、ML1a2b2、
ML2a1b1、ML2a1b2、ML2a2b1、ML2a2b2、
YL1a1b1、YL1a1b2、YL1a2b1、YL1a2b2、
YL2a1b1、YL2a1b2、YL2a2b1、YL2a2b2、
とすると、L*=57.0、a*=5.3、b*=3.6についてのCMYの値は次式によって求められ、
C=DL2×Da2×Db2×CL1a1b1
+DL2×Da2×Db1×CL1a1b2
+DL2×Da1×Db2×CL1a2b1
+DL2×Da1×Db1×CL1a2b2
+DL1×Da2×Db2×CL2a1b1
+DL1×Da2×Db1×CL2a1b2
+DL1×Da1×Db2×CL2a2b1
+DL1×Da1×Db1×CL2a2b2
M=DL2×Da2×Db2×ML1a1b1
+DL2×Da2×Db1×ML1a1b2
+DL2×Da1×Db2×ML1a2b1
+DL2×Da1×Db1×ML1a2b2
+DL1×Da2×Db2×ML2a1b1
+DL1×Da2×Db1×ML2a1b2
+DL1×Da1×Db2×ML2a2b1
+DL1×Da1×Db1×ML2a2b2
Y=DL2×Da2×Db2×YL1a1b1
+DL2×Da2×Db1×YL1a1b2
+DL2×Da1×Db2×YL1a2b1
+DL2×Da1×Db1×YL1a2b2
+DL1×Da2×Db2×YL2a1b1
+DL1×Da2×Db1×YL2a1b2
+DL1×Da1×Db2×YL2a2b1
+DL1×Da1×Db1×YL2a2b2
となる。
上述のようにして、各CMYグレーのL*a*b*表色系の値についての、CMYの階調値の組み合わせを求める。また、白及び黒については、入力側及び出力側ともそれぞれC=M=Y=0及びC=M=Y=255とする。例えば、演算結果を図21に示す。図21には、入力側に白、黒色及び各CMYグレーを示すCMYの階調値の組み合わせを示し、出力側に入力側のCMYの階調値の組み合わせのそれぞれに対し、印刷機による入力側のCMYの階調値の組み合わせのグレーの色調を校正用カラープリンタで再現するためのCMYの階調値の組み合わせを示す。また、本実施の形態では、入力側の階調値を更に分割するように補間することにより図22に示すような入力側のCMYの階調値の組み合わせと出力側のCMYの階調値の組み合わせを求める。入力側の階調値の分割点に対する出力側のCMYの各階調値は、上述のCMY階調値→L*a*b* LUT232作成の説明で示した5×5×5=125点のL*a*b*表色系の値から9×9×9のL*a*b*表色系の値を求めた補間により同様に求めることができる。
さらに次に、階調補正テーブル作成手段12は、目標色テーブル21に格納されている印刷機で印刷した赤色の表色系の値に対応するMYの階調値の組み合わせをS52と同様にL*a*b*→CMY階調値 LUT233を用いて求める(S53)。ここで求めるMYの階調値の組み合わせは、印刷機で印刷した赤色の色調を校正用カラープリンタで再現するためのMYの階調値の組み合わせである(ここで、C成分は僅かであるため無視しMYと記す。ただし図23及び24中にはCも表記する。)。
例えば、演算結果を図23に示す。図23に示すように、入力側に赤色のMYの階調値の組み合わせを示し、出力側に入力側のMYの階調値の組み合わせのそれぞれに対し、印刷機による入力側のMYの階調値の組み合わせの赤色の色調を校正用カラープリンタで再現するためのMYの階調値の組み合わせを示す。また、更に各MYの階調値の組み合わせについて図23に示すようにYとMの比率Y/Mを求める。この比率Y/Mは、赤色の色調を再現するためのYとMの比率ということになる。また、更に各MYの階調値の組み合わせについて重み(W)を図23に示すように付しておく。この重み(W)は、後述の補正の際に用いるものである。重み(W)は、例えば0.5であればグレー及び赤色の再現を同等するもので、0.5より小さければグレーの再現性を重視し、0.5より大きければ赤色の再現性を重視するものである。また、この重み(W)は予め設定されるもので、例えば、予めプログラムすることや例えば入力手段40から入力するなどでよい。
また、グレーの場合と同様に、入力側の階調値を更に分割して図24に示すような入力側のMYの階調値の組み合わせと出力側のMYの階調値の組み合わせを求め、更に比率Y/M及び重み(W)を求める。
そして、S52で求めたCMYの階調値の組み合わせを、S53で求めたMYの階調値の組み合わせに基づいて補正する(S54)。
本実施の形態では、図22に示した入力側のCMYの階調値の組み合わせと出力側のCMYの階調値の組み合わせのうち、一例として入力側が51階調から128階調に対する出力側のYの階調値を補正する。補正する範囲を51階調から128階調とする理由は、一般的な肌色を示すMYの階調値がほぼそのような範囲であるためであり、特に補正範囲を51階調から128階調に限るものではなく、例えば128階調以下を補正するとか、77階調から102階調を補正するなど例えばプリンタの出力特性や用途により補正範囲を決められる。したがって、本発明で言うMYで構成されるR(赤色)の低階調部(ハイライト部)とは、128階調以下のことである。
ここで、図22に示した出力側の補正は、赤色の色調を再現性を向上させるように、図22に示すCMYの階調値の組み合わせのMとYの比率Y/Mを、図24に示す比率Y/Mに近づけるようにYの階調値を補正する。
例えば、図22の入力側C=M=Y=77の場合を例に説明する。入力側C=M=Y=77の出力側のMの階調値は88.4、Yの階調値は80.9である。まず、Mの階調値が88.4の場合の赤色の色調を再現するための比率Y/Mを求める。Mの階調値88.4は、図24のMの階調値84.5と98.3の間にあるから、Mの階調値88.4の比率Y/Mは、Mの階調値84.5及び98.3とそれぞれの比率Y/M1.10及び1.07とから相似関係を用いて求められる。
比率Y/M=1.10−(1.10−1.07)×(88.4−84.5)/(98.3−84.5)=1.09
となる。
さらに、Mの階調値が88.4に求めた比率を掛けて、Mの階調値が88.4の場合の赤色の色調を再現するためのYの階調値Yrとして求める。
Yr=88.4×1.09=96.4
そして、Yrを用いて図22に示した入力側のCMYの階調値の77の出力側のYの階調値80.9を補正する。Yの階調値80.9をYr96.4に置き換えることで補正すれば、赤色の色調を再現することが可能となる。しかし、本例では、グレーの再現性も確保するように、Yrと出力側のYの階調値と重み(W)を用いて補正を行う。MYの階調値の77における重み(W)は図24によれば0.6であるから、
Yf=W×Yr+(1.0−W)×Y=0.6×96.4+(1−0.6)×80.9=90.2
となる。図22に示した入力側のCMYの階調値の77の出力側のYの階調値をこのYf90.2に置き換えることにより補正する。同様にして51階調から128階調についてYfを求めることにより図22に示した出力側のYの階調値を補正する。補正結果を図25に示す。
さらに、図25に示す補正結果から、図26(a)乃至(c)に示すような構成のCMYについて入力側と出力側とを関連付けた各色についての階調補正テーブル221〜223を作成する(S55)。
上述のように出力側のYの階調値を補正することにより赤色の色調を再現性が向上する。また、出力側の補正は、赤色の色調を再現するためのMYの階調値の組み合わせのMとYの比率Y/Mに近づけるようにMの階調値を補正してもよい。
さらに階調補正テーブル作成手段12は、Kについての階調補正テーブル224を作成し階調補正テーブル記憶部22に記憶する(S13)。Kの階調補正テーブルの作成の手順の詳細について図27に示すフローチャートを用いて以下に説明する。
まず、印刷機で印刷用紙にKインキを用いて印刷したKが0階調、26階調、51階調、77階調、102階調、128階調、153階調、179階調、204階調、230階調、255階調の複数段階のグレーの各パッチを出力し、測定してL*a*b*表色系の値を求める。この測色結果は、入力部40を介して目標色テーブル21に図2(c)のように記憶される(S31)。
次に、校正用カラープリンタ2でKが0階調、26階調、51階調、77階調、102階調、128階調、153階調、179階調、204階調、230階調、255階調の複数段階のグレーの各パッチを出力し、測定してL*a*b*表色系の値を求める。この測色結果は、入力部40を介して測定テーブル231に図5(b)に示すように記憶される(S32)。
そして、階調補正テーブル作成手段12は、印刷機によるグレーパッチ及び校正用カラープリンタ2によるグレーパッチのL*値(明度データ)から、印刷機のKの0から255までについてのL*値を再現する校正用カラープリンタ2のKの階調値を求める。そして、図示しないが、入力側にKのグレーの階調値を示し、出力側に入力側のKの階調値に対し、印刷機による入力側のKの階調値のグレーの明度を校正用カラープリンタで再現するためのKの階調値を示すKの階調補正テーブル234を作成し階調補正テーブル記憶部22に記憶する(S33)。
そして、画像データ受付手段30で画像データを受け付けると(S14)、階調値補正手段11は、画像データのYMCKの階調値をそれぞれを階調補正テーブル記憶部22に記憶された各色の階調補正テーブル221〜224を用いて補正する(S15)。補正は、画像データのYMCKの各階調値をそれぞれ入力値として、各色の階調補正テーブル221〜224を用いて出力値を求め、その出力値に置き換えることにより行う。
画像記録制御手段14は、補正された画像データに基づいて画像を出力するように校正用カラープリンタ2を制御する(S16)。
そして、校正用カラープリンタ2は補正された画像データに基づいて画像を出力する。このとき画像データは、CMY3色のグレー及びMYで構成される赤色の再現性を向上するように階調補正テーブルにより補正されているので、校正用カラープリンタ2が出力する画像は、印刷物のグレー及び赤色(肌色)を再現性を向上することが可能となる。
本発明に係るカラー画像形成システムの構成を示す機能ブロック図である。 本実施の形態の目標色テーブルの構成を示す図である。 本実施の形態の階調補正テーブル記憶部の構成を示す図である。 本実施の形態のLUT記憶部の構成を示す図である。 本実施の形態の測定テーブルの構成を示す図である。 色合わせの目標となる印刷機の出力色に合わせるように色調整を行いカラー画像を形成する手順の一例を示すフローチャートである。 CMY階調値→L*a*b* LUT及びL*a*b*→CMY階調値 LUTの作成の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態においてCMYの色の値を測色するためのカラーパッチ像の一例を示す図である。 本実施の形態においてCMYの色の値を表色系の値L*a*b*に変換するLUTの説明図である。 本実施の形態においてCMYの色の値と表色系の値による軌跡上のサンプル点と補間する点の分布を示した図である。 本実施の形態においてCMYの色の組合せを表色系の値に変換する際の補間処理の順番を示した図である。 本実施の形態において表色系の値L*a*b*をCMYの色の値に変換するLUTの説明図である。 本実施の形態においてC、Mの表色系の座標における目標値T’を示す座標図である。 本実施の形態においてC、Mの色の組合せの座標における目標値Tを示す座標図である。 本実施の形態においてC、Mの色の組合せの座標における目標値Tを推定するための収束演算処理の座標図である。 本実施の形態においてC、Mの表色系の座標における目標値T’を推定するための収束演算処理の座標図である。 本実施の形態において目標値T’が色再現範囲の外にある場合のC、Mの表色系の座標における目標値T’を示す図である。 本実施の形態において目標値T’が色再現範囲の外にある場合のC、Mの表色系の座標における目標値T’を示す座標図で、目標値T’を色再現範囲の内に移動させたことを示す座標図である。 本実施の形態において色再現範囲の外にある目標値T’を色再現範囲の内に移動させた場合のC、Mの色の組合せの座標における目標値Tを示す図である。 本実施の形態のC、M及びYの階調補正テーブルの作成の手順を示すフローチャートである。 印刷機による入力側のCMYの階調値の組み合わせのグレーの色調を校正用カラープリンタで再現するためのCMYの階調値の組み合わせを示す演算結果の一例を示す図である。 図21に示す演算結果を更に補間して得られる演算結果を示す図である。 印刷機による入力側のCMYの階調値の組み合わせの赤色の色調を校正用カラープリンタで再現するためのCMYの階調値の組み合わせを示す演算結果の一例を示す図である。 図23に示す演算結果を更に補間して得られる演算結果を示す図である。 図22に示す演算結果を図24に示した演算結果に基づいて補正した結果を示す図である。 本実施の形態の階調補正テーブルの構成の一例を示す図である。 本実施の形態のKの階調補正テーブルの作成の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 制御装置
10 制御部
11 階調値補正手段
12 階調補正テーブル作成手段
13 LUT作成手段
14 画像記録制御手段
20 記憶部
21 目標色テーブル
22 階調補正テーブル記憶部
23 LUT記憶部
30 画像データ受付手段
40 入力部
2 校正用カラープリンタ

Claims (12)

  1. 少なくともC(シアン)、M(マゼンタ)及びY(イエロー)を含む複数の基本色のそれぞれの色の濃度の段階を示す階調値に基づいて第1のカラー画像出力装置で出力される色調を第2のカラー画像出力装置で出力するように色調整を行う色調整方法であって、
    C、M及びYの階調値の複数の組み合わせと、前記第2のカラー画像出力装置で前記C、M及びYの階調値の複数の組み合わせにより出力された各色の表色系の値とを関連付けたテーブルを予め記憶する段階と、
    前記第1のカラー画像出力装置で出力されたC、M及びYで構成されるグレーの表色系の値に対応する前記第2のカラー画像出力装置で出力するC、M及びYの階調値の組み合わせを、前記テーブルを参照して求める段階と、
    前記第1のカラー画像出力装置で出力されたM及びYで構成されるR(レッド)の表色系の値に対応する前記第2のカラー画像出力装置で出力するM及びYの階調値の組み合わせを、前記テーブルを参照して求める段階と、
    前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYの階調値を前記求めたM及びYの階調値の組み合わせに基づいて所定の階調値の範囲について補正する段階と、
    前記補正されたMまたはYの階調値を用いたC、M及びYの階調値の組み合わせを用いて、C、M及びYのそれぞれについての補正特性を作成する段階と、を含み、C、M及びYのそれぞれの階調値を該それぞれの補正特性を用いて補正することにより前記色調整を行うことを特徴とする色調整方法。
  2. 前記テーブルを予め記憶する段階は、
    前記C、M及びYの階調値の複数の組み合わせにそれぞれ対応する表色系の値を関連付けた第1の参照テーブルを作成する段階と、
    前記第1の参照テーブルに基づいて、複数の表色系の値にそれぞれ対応するC、M及びYの階調値の組み合わせを関連付けた第2の参照テーブルを作成する段階とを含み、
    前記グレーの表色系の値に対応するC、M及びYの階調値の組み合わせは、前記第2の参照テーブルを参照して求められ、
    前記R(レッド)の表色系の値に対応するM及びYの階調値の組み合わせは、前記第2の参照テーブルを参照して求められる請求項1に記載の色調整方法。
  3. 前記MまたはYの階調値の補正は、
    前記求めたM及びYの階調値の組み合わせからMとYの階調値の比率を求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYのいずれか一方の階調値に対応する他方の階調値を、前記比率に基づいて補正する請求項1または請求項2に記載の色調整方法。
  4. 予め前記所定の階調値の範囲について前記グレーまたはRに対する重み付けを記憶する段階を更に含み、
    前記MまたはYの階調値の補正は、
    前記求めたM及びYの階調値の組み合わせからMとYの階調値の比率を求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYのいずれか一方の階調値に対応する他方の階調値を、前記対応する他方の階調値と前記一方の階調値から前記比率に従って得られる階調値と予め記憶した重み付けとに基づいて補正する請求項1または請求項2に記載の色調整方法。
  5. 少なくともC(シアン)、M(マゼンタ)及びY(イエロー)を含む複数の基本色のそれぞれの色の濃度の段階を示す階調値を含んで構成される画像データに基づいて第1のカラー画像出力装置で出力される画像の色調を色あわせの目標とし、前記画像データに基づいて第2のカラー画像出力装置で出力される画像の色調を前記目標とする色となるように色調整を行ってカラー画像を形成するカラー画像形成方法であって、
    C、M及びYの階調値の複数の組み合わせと、前記第2のカラー画像出力装置で前記C、M及びYの階調値の複数の組み合わせにより出力された各色の表色系の値とを関連付けたテーブルを予め記憶する段階と、
    前記第1のカラー画像出力装置で出力されたC、M及びYで構成されるグレーの表色系の値に対応する前記第2のカラー画像出力装置で出力するC、M及びYの階調値の組み合わせを、前記テーブルを参照して求める段階と、
    前記第1のカラー画像出力装置で出力されたM及びYで構成されるR(レッド)の表色系の値に対応する前記第2のカラー画像出力装置で出力するM及びYの階調値の組み合わせを、前記テーブルを参照して求める段階と、
    前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYの階調値を前記求めたM及びYの階調値の組み合わせに基づいて所定の階調値の範囲について補正する段階と、
    前記補正されたMまたはYの階調値を用いたC、M及びYの階調値の組み合わせを用いて、C、M及びYのそれぞれについての補正特性を作成する段階と、
    前記作成されたそれぞれの補正特性用いて前記画像データのC、M及びYのそれぞれの階調値の補正をする段階と、
    前記補正された画像データに基づいてカラー画像を形成する段階とを含むことを特徴とするカラー画像形成方法。
  6. 前記テーブルを予め記憶する段階は、
    前記C、M及びYの階調値の複数の組み合わせにそれぞれ対応する表色系の値を関連付けた第1の参照テーブルを作成する段階と、
    前記第1の参照テーブルに基づいて、複数の表色系の値にそれぞれ対応するC、M及びYの階調値の組み合わせを関連付けた第2の参照テーブルを作成する段階とを含み、
    前記グレーの表色系の値に対応するC、M及びYの階調値の組み合わせは、前記第2の参照テーブルを参照して求められ、
    前記R(レッド)の表色系の値に対応するM及びYの階調値の組み合わせは、前記第2の参照テーブルを参照して求められる請求項5に記載のカラー画像形成方法。
  7. 前記MまたはYの階調値の補正は、
    前記求めたM及びYの階調値の組み合わせからMとYの階調値の比率を求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYのいずれか一方の階調値に対応する他方の階調値を、前記比率に基づいて補正する請求項5または請求項6に記載のカラー画像形成方法。
  8. 予め前記所定の階調値の範囲について前記グレーまたはRに対する重み付けを記憶する段階を更に含み、
    前記MまたはYの階調値の補正は、
    前記求めたM及びYの階調値の組み合わせからMとYの階調値の比率を求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYのいずれか一方の階調値に対応する他方の階調値を、前記対応する他方の階調値と前記一方の階調値から前記比率に従って得られる階調値と予め記憶した重み付けとに基づいて補正する請求項5または請求項6に記載のカラー画像形成方法。
  9. 少なくともC(シアン)、M(マゼンタ)及びY(イエロー)を含む複数の基本色のそれぞれの色の濃度の段階を示す階調値を含んで構成される画像データに基づいて第1のカラー画像出力装置で出力される画像の色調を色あわせの目標とし、前記画像データに基づいて画像を出力する第2のカラー画像出力装置を備え、前記第2のカラー画像出力装置で出力される画像の色調を前記目標とする色となるように色調整を行ってカラー画像を形成するカラー画像形成システムであって、
    C、M及びYの階調値の複数の組み合わせと、前記第2のカラー画像出力装置で前記C、M及びYの階調値の複数の組み合わせにより出力された各色の表色系の値とを関連付けたテーブルを予め記憶する記憶手段と、
    前記第1のカラー画像出力装置で出力されたC、M及びYで構成されるグレーの表色系の値に対応する前記第2のカラー画像出力装置で出力するC、M及びYの階調値の組み合わせを、前記テーブルを参照して求め、前記第1のカラー画像出力装置で出力されたM及びYで構成されるR(レッド)の表色系の値に対応する前記第2のカラー画像出力装置で出力するM及びYの階調値の組み合わせを、前記テーブルを参照して求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYの階調値を前記求めたM及びYの階調値の組み合わせに基づいて所定の階調値の範囲について補正し、前記補正されたMまたはYの階調値を用いたC、M及びYの階調値の組み合わせを用いて、C、M及びYのそれぞれについての補正特性を作成する補正特性作成手段と、
    前記作成されたそれぞれの補正特性用いて前記画像データのC、M及びYのそれぞれの階調値の補正をする階調値補正手段と、
    前記補正された画像データに基づいてカラー画像を形成するように前記第2のカラー画像出力装置を制御する制御手段とを含むことを特徴とするカラー画像形成システム。
  10. 前記記憶手段は、
    前記C、M及びYの階調値の複数の組み合わせにそれぞれ対応する表色系の値を関連付けた第1の参照テーブルに基づいて作成された、複数の表色系の値にそれぞれ対応するC、M及びYの階調値の組み合わせを関連付けた第2の参照テーブルを少なくとも記憶し、
    前記補正特性作成手段は、
    前記グレーの表色系の値に対応するC、M及びYの階調値の組み合わせを、前記第2の参照テーブルを参照して求め、前記R(レッド)の表色系の値に対応するM及びYの階調値の組み合わせを、前記第2の参照テーブルを参照して求める請求項9に記載のカラー画像形成システム。
  11. 前記補正特性作成手段は、
    前記求めたM及びYの階調値の組み合わせからMとYの階調値の比率を求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYのいずれか一方の階調値に対応する他方の階調値を、前記比率に基づいて補正する請求項9または請求項10に記載のカラー画像形成システム。
  12. 前記補正特性作成手段は、
    予め前記所定の階調値の範囲について前記グレーまたはRに対する重み付けを記憶し、
    前記求めたM及びYの階調値の組み合わせからMとYの階調値の比率を求め、前記求めたC、M及びYの階調値の組み合わせのMまたはYのいずれか一方の階調値に対応する他方の階調値を、前記対応する他方の階調値と前記一方の階調値から前記比率に従って得られる階調値と予め記憶した重み付けとに基づいて補正する請求項9または請求項10に記載のカラー画像形成システム。
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