JP3910323B2 - プロファイル作成方法およびプロファイル作成装置 - Google Patents
プロファイル作成方法およびプロファイル作成装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、色データを含む画像データに基づいてカラー画像を出力する、カラープリンタや印刷機などの出力デバイスにおける、カラー画像出力の基になる色データと出力されたカラー画像上の色との対応を表わすプロファイルを作成するプロファイル作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば原画像をカラースキャナ等で読み取って得た画像データやコンピュータで発生させた画像データに基づいてカラープリンタや印刷機等の出力デバイスでカラー画像を出力することが広く行なわれている。このとき、例えばカラースキャナ等で読み取る前の原画像に色彩的に極力似せたカラー画像を出力したり、あるいは、所望の色表現を持ったカラー画像を出力しようとしたとき、カラー画像を出力しようとしている出力デバイスに入力される画像データに含まれる色データがカラー画像上でどのような色として表現されるかが重要となる。このような、色データと出力されたカラー画像上の色との対応関係は、その出力デバイスのプロファイルと呼ばれる。
【0003】
図16は、プロファイル作成の従来方法を示すフローチャートである。ここでは、出力デバイスの一例として、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、および黒(K)の4色それぞれの網%を表わす色データを含む画像データに基づいてカラー画像を印刷する印刷機を例に挙げて説明する。
【0004】
この印刷機のプロファイルを作成するには、例えばコンピュータにより、C,M,Y,Kの4色それぞれについて網%を順次変化させた複数種類の色データそれぞれに対応する複数のカラーパッチからなるカラーチャートを表わす画像データを作成し(図16ステップe1)、その画像データを印刷機に送ってその印刷機でカラーチャートを印刷させ(ステップe2)、カラーチャートのプリントサンプルを作る(ステップe3)。次に、この出力されたカラーチャートのプリントサンプル上の複数のカラーパッチそれぞれを測色計で測色して(ステップe4)、カラーチャート出力のために印刷機に送った色データと、そのカラーチャートを測色して得た、例えばCIEで定められているXYZ表色系のXYZ値等の色度値との対応関係(ここではこの対応関係を「対応関係M」)と称する)を得る(ステップe5)。
【0005】
このようにして作成した色データと色度値との対応関係Mは、カラーチャートを構成するカラーパッチの数に制限があるため、色空間上かなり粗い、まばらな座標点に対応する対応関係であり、その印刷機のプロファイルを表現するには粗過ぎる。
【0006】
そこで、次に、補間演算処理等を含むテーブル作成計算(ここではこの計算を「計算A」と称する)により、その印刷機のプロファイルを表わすテーブルTを作成する(ステップe6)。
【0007】
この計算Aとしては、例えば、特開平10−126633号公報に提案されている、CMYK色空間上の、その印刷機で表現することの領域(色再現領域)の外形を規定する立体(3次元の場合の立方体に相当する立体)上の各辺に対応する、色データと色度値との対応関係を求め、次いで複数の辺で囲まれた各面上の各座標点に対応する、色データと色度値との対応関係を求め、最後にその立体内部の各座標点に対応する、色データと色度値との対応関係を求めるという計算手法を好適に採用することができる。
【0008】
このようにして作成されたテーブル(プロファイル)を用いることにより、印刷機を使用して所望の色表現のカラー画像を印刷することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述の方法を採用して出力デバイスのプロファイルを求めるには、その出力デバイスを用いて極めて多数のカラーパッチからなるカラーチャートを出力して測色する必要があり、そのための手間が大変であるという問題がある。上述の特開平10−126633号公報に提案された計算方法を採用すると、それ以前の方法と比べカラーパッチの数をかなり減らすことができるが、この計算方法を採用した場合であっても、精度の良いテーブル(プロファイル)を作成するには、数百もの数のカラーパッチを出力して測定する必要がある。
【0010】
これを改善して少ないパッチ数で済ませる方法として、特開平10−136219号公報には、あらかじめ基準出力条件で作成したテーブルを、修正出力条件で出力した少数のカラーパッチを測色して得たデータに基づいて修正することにより新たにテーブルを作成する手法が提案されている。
【0011】
しかしながら、その公報に提案された手法は、あらかじめ作成された既存のテーブルを利用するという考え方自体は評価できるものの、新たに作成されるテーブルの精度はその新たなテーブルの作成に利用される既存のテーブルに大きく依存することになるという問題がある。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑み、少ないパッチ数のカラーチャートを用いて精度の高いプロファイルを作成するプロファイル作成方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のプロファイル作成方法は、その所定の第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、その第1の色データを含む画像データに基づいてカラー画像を出力する出力デバイスにより出力されるカラー画像上にあらわれる色の、デバイス非依存の第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義したプロファイルを作成するプロファイル作成方法において、
第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、相対的に座標点の分布が粗い色対応定義を取得する色対応定義取得過程と、
第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、色対応定義取得過程で得られる色対応定義と比べ相対的に座標点の分布が密な複数のプロファイルの中から1つの第1のプロファイルを選択するプロファイル選択過程と、
プロファイル選択過程で選択された第1のプロファイルを色対応定義取得過程で得られた色対応定義に基づいて修正することにより、第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した第2のプロファイルを作成するプロファイル作成過程とを有することを特徴とする。
【0014】
ここで、上記本発明のプロファイル作成方法において、色対応定義取得過程は、第1の色空間上の、第1のプロファイルにより対応が定義された座標点の分布よりも粗く分布した座標点に対応する複数のカラーパッチからなるカラーチャートを、出力デバイスにより出力させ、この出力デバイスにより出力されたカラーチャートを構成する複数のカラーパッチをそれぞれ測色して、各カラーパッチの、第2の色空間上の各座標を表わす各第2の色データを求めることにより、第1のプロファイルよりも座標点の分布の粗い、第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した色対応定義を求める過程であることが好ましい。
【0015】
また、上記本発明のプロファイル作成方法において、上記プロファイル選択過程は、色対応定義取得過程で得られた色対応定義のドットゲイン量と、複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルのドットゲイン量との差異を評価する第1の評価値を、それら複数のプロファイルそれぞれについて求め、その第1の評価値に基づいて、それら複数のプロファイルのうち評価された差異が小さいプロファイルの1つを第1のプロファイルとして選択する過程であることが好ましい。
【0016】
ドットゲイン量が近似しているプロファイルを第1のプロファイルとして選択すると、その第1のプロファイルを、カラーチャートから求めた色対応定義に適合するように修正することにより高精度の第2のプロファイルを作成することができる。
【0017】
また、上記本発明のプロファイル作成方法において、上記プロファイル選択過程は、色対応定義取得過程で得られた色対応定義と上記複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルとにより第1の色空間上の同一の座標点にそれぞれ対応づけられた第2の色空間上の各座標点どうしの距離を評価する第2の評価値を、それら複数のプロファイルそれぞれについて求め、その第2の評価値に基づいて、それら複数のプロファイルのうち評価された距離が小さいプロファイルの1つを第1のプロファイルとして選択する過程であることも好ましい。
【0018】
上記の距離が近いプロファイルを第1のプロファイルとして選択することによっても、高精度の第2のプロファイルを作成することができる。
【0019】
さらに、上記本発明のプロファイル作成装置において、上記プロファイル選択過程は、色対応定義取得過程で得られた色対応定義のドットゲイン量と複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルのドットゲイン量との差異を評価する第1の評価値を複数のプロファイルそれぞれについて求めるとともに、色対応定義と複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルとにより第1の色空間上の同一の座標点にそれぞれ対応づけられた第2の色空間上の各座標点どうしの距離を評価する第2の評価値を複数のプロファイルそれぞれについて求め、求められた第1の評価値と第2の評価値との双方に基づいて、それら複数のプロファイルのうち、評価された差異が小さく、かつ評価された距離が小さいプロファイルの1つを第1のプロファイルとして選択する過程であることがさらに好ましい形態である。
【0020】
ドットゲイン量と上記の距離との双方を評価して第1のプロファイルを選択することにより、新たな第2のプロファイル作成の基になる第1のプロファイルとしてふさわしいプロファイルを一層正確に選択することができる。
【0021】
また、上記目的を達成する本発明のプロファイル作成装置は、所定の第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、その第1の色データを含む画像データに基づいてカラー画像を出力する出力デバイスにより出力されるカラー画像上にあらわれる色の、デバイス非依存の第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義したプロファイルを作成するプロファイル作成装置において、第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、相対的に座標点の分布が粗い色対応定義を取得する色対応定義取得部と、
第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、色対応定義取得部で取得した色対応定義と比べ相対的に座標点の分布が密な複数のプロファイルの中から1つの第1のプロファイルを選択するプロファイル選択部と、
プロファイル選択部で選択された第1のプロファイルを、色対応定義取得部で取得した色対応定義に基づいて修正することにより、第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した第2のプロファイルを作成するプロファイル作成部とを備えたことを特徴とする。
【0022】
ここで、上記本発明のプロファイル作成装置において、上記プロファイル選択部は、色対応定義取得部で得られた色対応定義のドットゲイン量と、複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルのドットゲイン量との差異を評価する第1の評価値を、複数のプロファイルそれぞれについて求め、その第1の評価値に基づいて、複数のプロファイルのうち評価された差異が小さいプロファイルの1つを第1のプロファイルとして選択するものであってもよく、あるいは
上記プロファイル選択部は、色対応定義取得部で得られた色対応定義と上記複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルとにより第1の色空間上の同一の座標点にそれぞれ対応づけられた第2の色空間上の各座標点どうしの距離を評価する第2の評価値を、それら複数のプロファイルそれぞれについて求め、その第2の評価値に基づいて、それら複数のプロファイルのうち評価された距離が小さいプロファイルの1つを第1のプロファイルとして選択するものであってもよく、あるいは
上記プロファイル選択部は、色対応定義取得部で得られた色対応定義のドットゲイン量と複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルのドットゲイン量との差異を評価する第1の評価値を複数のプロファイルそれぞれについて求めるとともに、色対応定義と複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルとにより第1の色空間上の同一の座標点にそれぞれ対応づけられた第2の色空間上の各座標点どうしの距離を評価する第2の評価値を複数のプロファイルそれぞれについて求め、求められた第1の評価値と第2の評価値との双方に基づいて、それら複数のプロファイルのうち、評価された差異が小さく、かつ評価された距離が小さいプロファイルの1つを第1のプロファイルとして選択するものであってもよい。
【0023】
さらに、上記本発明のプロファイル作成装置において、上記プロファイル選択部は、色対応定義取得部で取得した色対応定義および上記複数のプロファイルの、ドットゲイン量の変化を示すグラフを表示するディスプレイと、それら複数のプロファイルの中から所望のプロファイルを第1のプロファイルとして選択するための操作子とを備え、その操作子の操作に応じて第1のプロファイルを選択するものであることも好ましい形態である。
【0024】
第1のプロファイルを選択するに当たっては、操作者にドットゲインの情報を与え、操作者がその第1のプロファイルを選択するように構成してもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0026】
図1は、画像出力システムの概略構成図である。
【0027】
ここには、パーソナルコンピュータ10と印刷機20が示されている。
【0028】
パーソナルコンピュータ10には、例えば図示しないカラースキャナで画像を読み取って得た画像データやDSC(ディジタルスチールカメラ)での撮影により得られた画像データが入力される。あるいはそのパーソナルコンピュータ10の内部で、例えばカラーチャート用の画像データ等を発生させることもできる。パーソナルコンピュータ10に入力された画像データは、その画像データに基づく画像を図示の印刷機20で出力しようとする時は、パーソナルコンピュータ10内で、その画像データがその出力しようとしている印刷機20に適合したCMYKの各網%を表わす画像データに変換される。
【0029】
この変換にあたっては、印刷機20に送られる色データとその印刷機20で印刷出力されるカラー画像上の色(色度値)との対応を表わす、その印刷機20に依存するプロファイルが参照され、印刷機20で所望の色表現を持ったカラー画像21が印刷出力されるように変換が行なわれる。ここでは、カラー画像上の色表現に着目しており、この色に関する変換を「色変換」と称する。
【0030】
ここで、この図1には出力デバイスの一例として印刷機20を示したが、この出力デバイスは印刷機に限られるものではなく、例えばカラープリンタであってもよい。その出力デバイスとしてカラープリンタを採用する場合においても、そのカラープリンタは、電子写真方式のカラープリンタであってもよく、インクジェット方式のカラープリンタであってもよく、変調されたレーザ光で印画紙を露光してその印画紙を現像する方式のプリンタであってもよい。さらにはその出力デバイスは、表示画面上に画像を表示するCRTディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置等の画像表示装置であってもよい。ただし、ここでは、印刷機20を例に挙げて説明を続ける。
【0031】
図2は、図1の印刷機20のプロファイルの概念図である。
【0032】
このプロファイル22は印刷機20の色再現特性を表わすプロファイルであり、このプロファイルは印刷プロファイルと称される。この印刷プロファイル22は、パーソナルコンピュータ10で色変換が行なわれた後の色データ(ここではCMYKの各網%を表わす色データである。以下これを単に「CMYKデータ」と称することがある)と、その色データに基づいて印刷出力されるカラー画像上の色を表わす色度値(ここではXYZ値)との対応関係を表わすものである。本実施形態では、CMYKの各色軸で規定される色空間が本発明にいう第1の色空間に対応し、色度値(XYZ値)を規定する色空間が、本発明にいう、デバイス非依存の第2の色空間に対応する。したがって本実施形態では、CMYKデータが本発明にいう第1の色データに相当し、XYZ値を表わす色データ(以下、単に「XYZデータ」と称することがある)が本発明にいう第2の色データに相当する。
【0033】
この印刷プロファイル22を参照することにより、この印刷機20にどのようなCMYKデータを入力するとどのような色の印刷物が得られるかを知ることができる。
【0034】
この印刷プロファイル20は、印刷機が異なれば当然に異なるが、1台の印刷機であっても、その印刷条件、例えば使用するインクの種類や印刷用紙の種類等によってもそれぞれ異なる、印刷機および印刷条件に依存したプロファイルである。
【0035】
ここで、本発明にいう「デバイス非依存の第2の色空間」について説明する。この第2の色空間については、XYZ色空間がその1つの例である旨説明したが、XYZ色空間である必要はなく、特定のデバイスに依存しないように定義された色空間であればよい。例えばXYZ色空間のほか、L*a*b*色空間(CIELAB色空間)であってもよく、あるいはそれらの色空間に対し、色空間上の各座標点が1対1で対応づけられるように明確に定義された座標系であってもよい。そのような座標系の例としては、以下の様に定義された標準RGB信号などがある。
【0036】
【数1】
【0037】
ここで、例えばRSRGBを8ビットで表現したものをR8bitで表記すると、
R8bit=255×12.92RSRGB (0<RSRGB<0.00304)
R8bit=255×1.055RSRGB (1.0/2.4) −0.055
(0.00304≦RSRGB≦1)
となる。GSRGB,BSRGBを8ビットで表現したG8bit,B8bitも同様に、それぞれGSRGB,BSRGBから変換することができる。
【0038】
もしくは、リバーサルフィルムのcmy濃度で定義される色空間を共通色空間として採用してもよい。ただし、本実施形態では色度値(XYZデータ)を規定する色空間を第2の色空間として説明する。
【0039】
ここで、図1に示すシステムにおけるパーソナルコンピュータ10は、本発明のプロファイル作成装置の一実施形態に相当し、本発明のプロファイル作成方法の、後述する実施形態においてもその一部で使用されるため、以下、先ずこのパーソナルコンピュータ10について説明する。
【0040】
図3は、図1に1つのブロックで示すパーソナルコンピュータ10の外観斜視図、図4は、そのパーソナルコンピュータ10のハードウェア構成図である。
【0041】
このパーソナルコンピュータ10は、外観構成上、本体装置11、その本体装置11からの指示に応じて表示画面12a上に画像を表示する画像表示装置12、本体装置11に、キー操作に応じた各種の情報を入力するキーボード13、および、表示画面12a上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示された、例えばアイコン等に応じた指示を入力するマウス14を備えている。この本体装置11は、外観上、フロッピィディスクを装填するためのフロッピィディスク装填口11a、およびCD−ROMを装填するためのCD−ROM装填口11bを有する。
【0042】
本体装置11の内部には、図4に示すように、各種プログラムを実行するCPU111、ハードディスク装置113に格納されたプログラムが読み出されCPU111での実行のために展開される主メモリ112、各種プログラムやデータ等が保存されたハードディスク装置113、フロッピィディスク110が装填されその装填されたフロッピィディスク110をアクセスするFDドライバ114、CD−ROM120が装填され、その装填されたCD−ROM120をアクセスするCD−ROMドライバ115、図示しないカラースキャナやDSC(ディジタルスチールカメラ)等、画像を入力する入力デバイスから画像データを受け取る入力インタフェース116、印刷機20(図1参照)と接続され、印刷機20に画像データを送る出力インタフェース117が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図3にも示す画像表示装置12、キーボード13、マウス14は、バス15を介して相互に接続されている。
【0043】
ここで、CD−ROM120には、このパーソナルコンピュータ10をプロファイル作成装置として動作させるためのプログラムが記憶されており、そのCD−ROM110はCD−ROMドライバ115に装填され、そのCD−ROM120に記憶されたプログラムがこのパーソナルコンピュータ10にアップロードされてハードディスク装置113に記憶される。
【0044】
次に、プロファイルの作成方法について説明する。
【0045】
図5は、本発明のプロファイル作成方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【0046】
ここでは、先ず、図1に示すパーソナルコンピュータ10により、C,M,Y,K4色それぞれについて網%を順次変化させた複数種類のCMYKデータに対応する複数のカラーパッチからなるカラーチャートを表わす画像データを作成し(ステップa1)、その画像データを印刷機20に送ってその印刷機20でカラーチャートを印刷出力させ(ステップa2)、そのカラーチャートのプリントサンプルを得る(ステップa3)。ここまでのステップは、図16を参照して説明した従来のステップと同様であるが、本実施形態によれば、印刷機20で出力されるカラーチャートを構成するカラーパッチの数は、従来と比べかなり少数で済む。
【0047】
ステップa4では、従来と同様にして、印刷機20で印刷されたカラーチャートのプリントサンプルを構成する各カラーパッチを測色計で測色して各カラーパッチごとのXYZデータを得、これにより、CMYKデータとXYZデータとの対応を表わす対応関係Nを得る(ステップa5)。この対応関係Nは、図16に示す従来のフローチャート中のステップb5で得られる対応関係Mと比べ、対応するCMYKデータとXYZデータとのペアの数が少ない、すなわち色空間上でまばらな座標点に対応する対応関係である。本実施形態では、この対応関係Nが本発明にいう色対応定義に相当し、ステップa1〜a5が本発明にいう色対応定義取得過程に対応する。
【0048】
図6は、図5のステップa6〜a8の各ステップごとの処理の説明図、図7は、図5のステップa9〜a11の各ステップごとの処理の説明図である。
【0049】
上記のステップa1〜a5により対応関係を求めた後、次に、その求められた対応関係Nが、計算区分別に分類される(ステップa6)。
【0050】
ここでは、この対応関係Nが、例えばC軸上の座標点に対応するデータの集合、M軸上の座標点に対応するデータの集合等の計算区分に分類される。この計算区分の詳細については後述する。
【0051】
図6(a6)では、多数の計算区分のうちの1つの代表例として、C軸上の座標点に対応するデータの集合、すなわち、M,Y,Kがいずれも0%であって、Cが0%,40%,100%のデータの集合からなる区分iが示されている。図4(a6)のグラフの横軸は、シアン(C)の網%であり、縦軸は色度値(ここではXYZデータのうちのX,Y,Zのそれぞれの値)である。
【0052】
図6(a6)では、例示的に、横軸がC軸、縦軸がX,Y,Zの各軸でそれぞれ規定される各平面上に(C,M,Y,K)=(0%,0%,0%,0%,),(40%,0%,0%,0%,),(100%,0%,0%,0%,)の各CMYKデータに対するX,Y,Zそれぞれのデータ(図6(a6)には明示的には、Xデータのみ)がプロットされている。
【0053】
図5に示すステップa7では、図6(a7)に示すように、図6(a6)のようなグラフであらわされる色度値(ここではX,Y,Zそれぞれのデータ)が、0.0〜1.0値となるように正規化される。この正規化は、例えば色度値Xに関して代表的に示すと、
X’=(X−X100)/(X0−X100) ……(1)
但し、X’は正規化後の色度値X
Xは正規化前の色度値X
X0は網%が0%のときの色度値X
X100は網%が100%のときの色度値X
である。
の演算により行なわれる。この正規化された値を、ここでは値Pと称する。
【0054】
図6(a7)には、正規化後の色度値X’をプロットしたグラフが示されている。
【0055】
図5のステップa8では、テーブルT1から区分iと同じ色軸上の色度値が抽出されて正規化される。
【0056】
図6には、C軸とX軸とからなるグラフが示されており、この場合、テーブルT1のC軸上の色度値が抽出されて、上記の式(1)により正規化される。ここでは、このようにしてテーブルT1から抽出して正規化した値を、値Qと称する。図6(a8)のグラフには、図6(a7)に示す値P(○印)に加え、テーブルT1から得られた値Q(×印)も示されている。
【0057】
ここで、テーブルT1は、図1に示す印刷機20の、各種の印刷条件の下で作成された複数の既存のテーブル(印刷プロファイル)の中から選択された1つのテーブルであるが、テーブル(印刷プロファイル)を今回作成しようとしているときの印刷条件とは異なる印刷条件に対応するものである。図5に示すステップa20は、複数の既存のテーブルからテーブルT1を選択する過程(本発明にいうプロファイル選択過程の一例)であるが、このステップ20の説明は後にまわし、ここでは、印刷機20の各種印刷条件に対応する各種の既存のテーブルTの中から1つのテーブルT1が選ばれるものとして説明を続ける。
【0058】
図5のステップa9では、値Q(図7(a9)の×印)が値P(図7(a9)の○印)と一致するように値Qに係数を掛けてその値Qを補正する。図7(a9)を参照しながらこの補正方法について説明する。
【0059】
ここでは、網%が0%,40%,100%のときの値Pが存在し、0%の値P(および値Q)は1.0に、100%の値P(および値Q)は0.0に規格化されている。ここでは40%のときの値Pと値Qとの比k40=値P/値Qを求める。
【0060】
次に各網%ごとの係数kを求め、各網%ごとのk・Qが求める。
【0061】
すなわち、網%が0%〜40%の範囲内では、0%のときの比k0=0と40%のときの比k40=(40%における(値P/値Q))を線形補間して、各網%ごとの比kを求め、各網%ごとにk・Qを求める。
【0062】
例えば網%20%に関しては、k20=k40×20/40=0.5・k40、網%10%に関してはk10=40×10/40=0.25・k40となる。
【0063】
また、40%〜100%の範囲についても、k40と、100%のときの比k100=0とが線形補間されて各網%ごとの係数kが求められ、各網%ごとにk・Qが求められる。
【0064】
例えば60%に関しては、
となる。
【0065】
このようにして値Qを補正すると、図7(a10)に示すように、値P(○印)一致した曲線(×印)が得られる。この曲線(×印)は、値P(○印)に一致するとともに、補正前のもともとの値Q(図7(a9)参照)からなる曲線が持っている非線形性、すなわち、その値Qを抽出してきたテーブルT1(図6(a8)参照)の非線形性を反映した曲線である。
【0066】
このようにして求めた、補正された値Qは、0.0〜1.0に正規化されたものであるため、これを前述の式(1)の逆変換、すなわち、
X=X100+(X0−X100)・X’ ……(2)
但し、Xは逆変換後の値Q
X0は網%が0%のときの、式(1)による正規化前の値P
X100は網%が100%のときの、式(1)による正規化前の値P
X’は、補正された値Q
を表わす。
に従って、図7(a11)に示すような、色度値X(あるいはY,Z)に戻される(ステップa10)。
【0067】
次に、このようにして求めた色度値の曲線(図7(a11)の×印)から、ステップa13におけるテーブル作成計算(計算A)に必要な値が抽出され(ステップa11)、色データ(CMYKデータ)と色度値(XYZデータ)との対応関係Mが作成される。この対応関係Mは、少数のカラーパッチの測色データと、既存のテーブルT1を用いて作成されたものであるという点は異なるが、図16に示すプロファイル作成の従来法のステップb5で作成される対応関係Mに相当するものである。
【0068】
図16を参照して説明した従来法では、多数のカラーパッチからなるカラーチャートを出力してそれら多数のカラーパッチを測色することに対応関係Mを得てい得るが、図5に示す本発明の実施形態では、より少数のカラーパッチからなるカラーチャートを出力してそれら少数のカラーパッチを測色することにより対応関係N(図5ステップa5参照)を作成し、テーブルT1を用いた演算により、そのテーブルT1の非線形性を反映させながら対応関係Nよりも大規模な(対応づけられたパラメータの多い)対応関係Mが作成される。このように、本実施形態によれば、カラーチャートを構成するカラーパッチの数は少数で済み、したがって測色の手間が削減され、かつ、テーブルT1の非線形性を反映させることにより、図16に示す従来法における実際の測定により作成される対応関係Mと比べても遜色のない程度の、高精度な対応関係Mが作成される。
【0069】
図5のステップa13では、対応関係Mに基づいて、図16に示す従来法のステップb6と同じ計算(計算A)が実行され、今回目的としているテーブルT2(本発明にいう第2のプロファイルの一例に相当する)が作成される。
【0070】
ここで、本実施形態では、ステップa6〜a14の過程が、本発明にいうプロファイル作成過程に相当する。
【0071】
尚、この実施形態では、一旦対応関係Mを作成してから計算Aを実行しているが、これは、図16の従来法でも採用されている計算Aを実行する計算プログラムをそのまま利用するためである。ただし必ずしもこのような従来法の一部利用にこだわる必要はなく、その場合ステップa10から求めた色度値の曲線(図7a11)の×印)から直接にテーブルT2を計算してもよい。
【0072】
次に図5のステップa20で示す、本発明にいうプロファイル選択過程の実施態様について説明する。
【0073】
図8は、図5のステップa20の第1例を示すフローチャートである。
【0074】
図8のステップb1では、カラーチャートを出力して測色することにより得られた、データ(CMYKデータ)と色度値(XYZデータ)との対応関係Nから、C,M,Y,Kそれぞれの各単色階調(すなわちCMYK色空間におけるC,M,Y,Kの各色軸上)の0%,50%,100%のデータをピックアップし、ステップb2において、C,M,Y,Kのそれぞれについて、以下のMurray−Davis(マーレイデービス)の式(3)により、データ上の網%が50%の時の、ドットゲインを考慮した網%a(50%)を求める。
【0075】
ドットゲインを考慮した網%aを求めるにあたり、色度値としてXを用いるものとすると、網%aは、
【0076】
【数2】
【0077】
但し、aはドットゲインを考慮した網%
Xは色度値(ここでは網%が50%のときの色度値)
X0は網%が0%のデータで印刷した、印刷用紙の地肌の色度値
X100は網%が100%のデータで印刷したベタ部の色度値
を表わしている。
の式で求めることができる。
【0078】
ここで、C色,M色,Y色,K色の、ドットゲインを考慮した網%を求めるにあたっては、それぞれ、色度値X,色度値Y,色度値Z,色度値Kが用いられる。
【0079】
次に、ステップb3において、
Dm=a(50%)−50 ……(4)
により、データ上の網%が50%の時のドットゲイン量が求められる。上式(4)は、C,M,Y,Kを区別せずに示した式であり、上記のようにして、対応関係Nから求めたC,M,Y,Kの各ドットゲインを、ここでは、それぞれDmc,Dmm,Dmy,Dmkで表わす。
【0080】
図9は、ドットゲインを模式的に示した図である。
【0081】
横軸は入力の、すなわちデータ上の網%、縦軸は、印刷された画像上における実際の網%からデータ上の網%を差し引いたドットゲインである。横軸の網%が0%と100%ではドットゲインは0であり、中央で大きな値となる。
【0082】
また、ステップb4〜b6では、ステップb1〜b3と同様にして、複数の既存のテーブルT(図5ステップa20参照)のそれぞれについて、ドットゲイン量が求められる。
【0083】
すなわち、ステップb4では、テーブルTから、C,M,Y,Kそれぞれの各単色階調(すなわちCMYK色空間におけるC,M,Y,Kの各色軸上)の0%,50%,100%のデータがピックアップされ、ステップb5では、上述のマーレイデービスの式(3)により、C,M,Y,Kそれぞれについて、網%が50%のときのドットゲインを参照した網%が求められ、式(4)と同様の式により、C,M,Y,Kそれぞれについてのドットゲイン量Dpが求められる。ここでは、テーブルTから求めたC,M,Y,Kのドットゲイン量を、それぞれ、Dpc,Dpm,Dpy,Dpkと表記する。
【0084】
次に、ステップb7では、上記のステップb1〜b3において対応関係から求めたドットゲイン量Dmc,Dmm,Dmy,Dmkと上記のステップb4〜b6においてテーブルTから求めたドットゲイン量Dpc,Dpm,Dpy,Dpkとの差の和からなる評価値αを、式
α=(Dpc−Dmc)+(Dpm−Dmm)+(Dpy−Dmy)+(Dpk−Dmk)……(4)
により求める。この評価値αは、本発明にいう第1の評価値の一例に相当する。
【0085】
上記式(4)による評価値αが複数の既存のテーブルTのそれぞれについて求められ、ステップb8では、それら複数の既存のテーブルTの中の、ステップb7で求めた評価値αが最小のテーブルTがテーブルT1(図5ステップa20参照)として選択される。
【0086】
このようにして、既存のテーブルTの中から、ドットゲインが今回の印刷条件におけるドットゲインに最も近似したテーブルを選ぶことにより、図5のフローチャートに従って、高精度のテーブルT2を作成することができる。
【0087】
尚、ここでは、式(4)に基づいて評価値αを求めたが、評価値αは、カラーチャート(対応関係N)から求めたドットゲインとテーブルTから求めたドットゲインとの差異を評価することのできる評価値であればよく、必ずしも式(4)に基づく必要はない。
【0088】
例えば、下記式
α=(Dpc−Dmc)2+(Dpm−Dmm)2+(Dpy−Dmy)2+(Dpk−Dmk)2
……(5)
に基づいて評価値αを求めてもよい。
【0089】
また、ここでは、CMYKの各単色のドットゲインに基づいて評価値αを求めたが、これに代わり、例えばK=0%のときのCMY色空間のグレー軸(C=M=Yを満たす色軸)上のドットゲインを求め、そのグレー軸上のドットゲインに基づいて評価値αを求めてもよい。
【0090】
図10は、図5のステップa20の第2例を示すフローチャートである。
【0091】
ここでは、ステップc1において、CMYKの、0%と100%との各組合せ、
すなわち、
の16通りの組合せのそれぞれについて、XYZデータを、対応関係NとテーブルTとのそれぞれから求める。
【0092】
ここでは対応関係Nから求めたXYZの各値をXm,Ym,Zmとし、上記の1〜16のそれぞれのCMYKデータに対応して添字1〜16を付してXm1,Ym1,Zm1,Xm2,Ym2,Zm2,…と表記する。
【0093】
また、これと同様に、テーブルTから求めたXYZの各値をXp,Yp,Zpとし、上記の1〜16のそれぞれのCMYKデータに対応して添字1〜16を付してXp1,Yp1,Zp1,Xp2,Yp2,Zp2,…と表記する。
【0094】
次に、ステップC2において、次式に基づいて、(Xm,Ym,Zm)と(Xp,Yp,Zp)との間の距離を評価する評価値βを求める。この評価値βは本発明にいう第2の評価値の一例に相当する。
【0095】
β=(Xp1−Xm1)2+(Xp2−Xm2)2+…+(Xp16−Xm16)2
+(Yp1−Ym1)2+(Yp2−Ym2)2+…+(Yp16−Ym16)2
+(Zp1−Zm1)2+(Zp2−Zm2)2+…+(Zp16−Zm16)2 ……(7)
ステップc1におけるテーブルTに関するXYZ値を求める処理、およびステップc2における上記式(7)に基づく評価値βの演算は、既存の複数テーブルT(図5ステップ20参照)のそれぞれについて行われ、ステップC3では、それら複数のテーブルTの中の、評価値βが最小のテーブルがテーブルT1(図5のステップ20参照)として選択される。
【0096】
このように、同一のCMYKデータに対応する、カラーチャート(対応関係N)から求めたXYZ値に近似したXYZ値を持つテーブルTをテーブルT1として選択することによっても、そのテーブルT1を用いて高精度の新たなテーブルT2(図5のステップa14参照)を求めることができる。
【0097】
尚、ここでは、上式(7)に基づいて評価値βを求めたが、評価値βは、同一のCMYK色空間上の座標点に対応する、カラーチャート(対応関係N)から求めたXYZ色空間上の座標点とテーブルTから求めたXYZ色空間上の座標点との距離を評価する評価値であればよく、必ずしも上記式(7)に基づく必要はない。例えば下記式
β=√(Xp1−Xm1)2+√(Xp2−Xm2)2+…+√(Xp16−Xm16)2
+√(Yp1−Ym1)2+√(Yp2−Ym2)2+…+√(Yp16−Ym16)2
+√(Zp1−Zm1)2+√(Zp2−Zm2)2+…+√(Zp16−Zm16)2……(8)
に基づいて評価値βを求めてもよい。
【0098】
また、上記第2例では、CMYKの0%と100%との各組合せ(上記式(6))についてXYZ値の‘距離’を評価する評価値βを求めたが、CMYKの0%と100%との各組合せに代わり、CMYKの0%と50%と100%との各組合せ、すなわち、
のような各組合せについて、上記式(7)あるいは(8)と同様な式により評価値βを求めてもよく、あるいは、C,M,Y,Kの各色軸上での0%,50%,100%の組合せ、すなわち、
について、上記式(7)あるいは式(8)と同様な式により評価値βを求めてもよい。
【0099】
印刷物の色空間は、単色の階調特性が決まるとその重なりは光量リニアな特性で色度値が決まってくるため、上記式(10)のCMYKデータに対応するXYZ値の比較、すなわち単色の階調特性の比較から、色空間特性の近似度を大まかに判断することができる。
【0100】
あるいは、C,M,Y,Kの各色軸上の0%,50%,100%のデータ(すなわち上式(10))と、それに加えてC=M=Y=Kの各色軸上の50%,100%のデータ、すなわち、
(C,M,Y,K)=(50,50,50,50)
(C,M,Y,K)=(100,100,100,100) ……(11)
とを合わせたCMYKデータに対するXYZ値の‘距離’を評価する評価値βを求めてもよい。
【0101】
単色では色が一致していても、単色の重なりで色が違ってきてしまう場合、上記式(10)に上記式(11)を加えて4色の重なり部分も含めて判断することで、色空間特性の近似度をおおまかに判断してもよい。
【0102】
さらに、上記第2例およびその各種変形例では、CMYK色空間上の同一座標点に対する、XYZ色空間上の座標点どうしの距離を評価したが、対応関係NおよびテーブルTとして、CMYKデータと、L*a*b*データとの対応を定義しておき、‘距離’を評価する評価値βを求めるにあたっては、L*a*b*色空間上の‘距離’を評価する評価値を求めてもよい。
【0103】
図11は、図5のステップa20の第3例を示すフローチャートである。
【0104】
ここでは、先ずステップd1において、複数の既存のテーブルTのそれぞれについて、カラーチャート(対応関係N)と比べた時のドットゲインの相違を表わす評価値αが求められる。このステップd1は、具体的には、図8のステップb1〜b7である。
【0105】
各テーブルTのそれぞれについて評価値αが求められると、ステップd2において、評価値αが所定の閾値C以下であるテーブルTが選択される。この段階では、一般的には、まだ複数のテーブルTが残っている。
【0106】
次に、ステップd3では、ステップd2で選択された各テーブルTについて図10を参照して説明した、‘距離’を評価する評価値βが求められる。このステップd3は、具体的には、図10のフローチャートのステップc1〜c2である。
【0107】
ステップd4では、ステップd3で求めた評価値βが最小のテーブルが、テーブルT1(図5のステップ20参照)として選択される。
【0108】
このように、ドットゲインと距離との双方を評価してテーブルTを選択する方法を採用すると、テーブルT1として選択されるにふさわしいテーブルを一層確実に選択することができる。
【0109】
次に、カラーチャートを得るためのCMYKデータの選び方について説明する。
【0110】
図12は、CMYK空間を、K=0%,10%,20%,…,100%それぞれのCMYサブ空間に分けた様子を示す模式図である。
【0111】
各CMYサブ空間は3次元空間であり、CMYの各値は0%〜100%で表わされるため、印刷機20(図1参照)で色を再現することのできる領域(色再現領域)は、CMYからなる3次元空間上の立方体で表わされる。
【0112】
図13は、図12のようにして求めた立方体の1つを代表的に示した図である。
【0113】
この図13において、黒丸は、この図13には一部しか図示していないが、カラーチャートを構成する各カラーパッチそれぞれに対応する座標点を示している。この各カラーパッチを出力するための各座標点(CMYKデータ)は、図12に示す各立方体の、各辺(図13に示す実線)、面を通る各対角線(図13に示す点線)、立方体内部を通る各対角線(図13に示す一点鎖線)の両端に1点ずつと、それらの中間に例えば1点選択される。
【0114】
図5のステップa6(図6(a6)では、これらの各辺、各対角線上に並ぶデータ群がそれぞれ1つの計算区分として分類される。
【0115】
図13の立方体の黒丸は、図5のステップa5で作成される対応関係Nを表わす座標点でもある。これに対し、図5のステップa12あるいは図16のステップb5で求められる対応関係Mは、図13ではY軸上のみ示したが、黒丸とハッチングされた丸印とで表わされる、対応関係Nよりもかなり多数の座標点で表わされ、さらに最終的に作成されるテーブルは、これも図13ではY軸上のみ示したが、黒丸とハッチングされた丸印とさらに白丸として表わされる、さらに多数の座標点で表わされる。
【0116】
ここでは、上記のようにして、複数の既存のテーブルTの中から選択されたテーブルT1の非線形特性を利用することにより、従来よりも少ない数のカラーパッチからなるカラーチャートを用いて高精度のテーブルT2が作成され、かつ、テーブルT2を作成するまでの間の手間を大幅に省くことができる。
【0117】
図14は、本発明のプロファイル作成装置の機能ブロック図である。
【0118】
この図14に示すプロファイル作成装置300は、図3〜図4に示すパーソナルコンピュータ10のハードウェアと、そのパーソナルコンピュータ10内で実行されるソフトウェアとの組合せにより実現されている。
【0119】
この図13に示すプロファイル作成装置300は、色対応定義取得部310と、プロファイル作成部320と、プロファイル選択部330と、操作部340と、ディスプレイ350とから構成されている。
【0120】
色対応定義取得部310は、図5のステップa5で作成される対応関係Nに相当する色対応定義をこのプロファイル作成装置300に入力する役割りを担っており、色対応定義が通信で送られてくるときは、図4に示す入力インタフェース116がこれに相当し、あるいは図5を参照して説明したようにして作成した色対応定義(対応関係N)をオペレータが図3に示すキーボード13から入力するときは、そのキーボード13がこれに相当し、作成された色対応定義(対応関係N)がフロッピィディスク110(図4参照)に格納されており、そのフロッピィディスク110に格納された色対応定義をこのプロファイル作成装置300(パーソナルコンピュータ10)に入力するときは、図4に示すFDドライバ114がこれに相当する。
【0121】
図14のプロファイル作成装置300のプロファイル作成部320は、図4に示すCPU111と、そのCPU111で実行される、プロファイル作成のための、図5のステップa6〜a14に相当する演算を行なうプログラムとの組合せがこれに相当する。
【0122】
プロファイル選択部330には、既存の複数のテーブルTが格納されており、このプロファイル選択部330では、図5のステップa20、すなわち、図10,図11,図12のいずれかの処理が実行される。このプロファイル選択部330は、ハードウェア上は、図4に示す、複数のテーブルTを格納しておくハードディスク装置113、処理を実行するCPU111、およびそのCPU111で実行される処理を記述したプログラム等から構成されている。
【0123】
操作子330は、ハードウェア上は、図3,図4に示すキーボード23やマウス24がこれに相当する。
【0124】
ディスプレイ350は、ハードウェア上は、図3,図4に画像表示装置120がこれに相当する。
【0125】
図14に示すプロファイル作成装置300によれば、プロファイル選択部330では、色対応定義取得部310で取得した色対応定義Nに基づいて既存の複数のテーブルTの中から適切なテーブルがテーブルT1として選択され、プロファイル作成部320では、色対応定義取得部310で取得した色対応定義Nとプロファイル選択部330で選択されたテーブルT1とに基づいて新たなテーブルT2が作成される。
【0126】
またこのプロファイル作成装置300は、以下に説明するような、複数の既存のテーブルTの中から操作に応じてテーブルT1を選択するモードを有する。
【0127】
図15は、プロファイル作成装置300のディスプレイ350上に表示された画面を示す図である。
【0128】
ここには、色対応定義取得部310で得られた色対応定義(対応関係N)から求めたC,M,Y,Kそれぞれのドットゲイン曲線(実線)と、既存の複数のテーブルT(ここではテーブルA,B,Cの3つ)の中から操作者による操作子34a(例えば図3に示すマウス14)の操作に応じて選択されたテーブル(ここではテーブルA)から求めた、C,M,Y,Kそれぞれのドットゲイン曲線(点線)が示されている。操作子340の操作により、テーブルAに代えて、テーブルBあるいはテーブルCが選択されると、テーブルAのドットゲイン曲線に代えて、テーブルBあるいはテーブルCのドットゲイン曲線が表示される。
【0129】
操作者は、各テーブルA,B,Cのドットゲイン曲線を色対応定義のドットゲイン曲線と比較し、操作子340の操作により、それらのテーブルA,B,Cのうち、ドットゲイン曲線が色対応定義のドットゲイン曲線に最も近似したテーブルを選択する。
【0130】
図14に示すプロファイル作成装置300では、このようにして選択されたテーブルT1が新たなテーブルT2の作成のためにプロファイル作成部320に送られる。
【0131】
このように、マン・マシンインタフェースを備え、操作者の判断に役立つ情報を表示して操作者の判断によりテーブルT1を選択することができるように構成することが好ましい。
【0132】
尚、上記の実施形態では、ある印刷機20(図1参照)の、ある印刷条件におけるテーブルT2を作成するに当たり、それと同じ印刷機の、異なる印刷条件における既存の複数のテーブルTからテーブルT1選択したが、それ以外に、例えば印刷条件の似ている、機種の異なる印刷機で作成されたテーブルの中からテーブルT1を選択してもよい。
【0133】
また、上記実施形態では、出力デバイスの一例として印刷機を取り上げて説明したが、本発明は、印刷機のプロファイルを作成する場合にのみ適用されるものではなく、出力デバイス一般に広く適用することができる。
【0134】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、少ない手間で高精度のプロファイルを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像出力システムの概略構成図である。
【図2】図1に示す印刷機のプロファイルの概念図である。
【図3】図1に1つのブロックで示すパーソナルコンピュータの外観斜視図である。
【図4】パーソナルコンピュータのハードウェア構成図である。
【図5】本発明のプロファイル作成方法の一実施形態を示すフローチャートである。
【図6】図5のステップa6〜a8の各ステップごとの処理の説明図である。
【図7】図5のステップa9〜a11の各ステップごとの処理の説明図である。
【図8】図5のステップa20の第1例を示すフローチャートである。
【図9】ドットゲインを模式的に示した図である。
【図10】図5のステップa20の第2例を示すフローチャートである。
【図11】図5のステップa20の第3例を示すフローチャートである。
【図12】CMYK空間を、K=0%,10%,20%,…,100%それぞれのCMYサブ空間に分けた様子を示す模式図である。
【図13】図12のようにして求めた立方体の1つを代表的に示した図である。
【図14】本発明のプロファイル作成装置の機能ブロック図である。
【図15】プロファイル作成装置のディスプレイ上に表示された画面を示す図である。
【図16】プロファイル作成の従来方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 パーソナルコンピュータ
11 原稿画像
11 本体装置
12 画像表示装置
13 キーボード
14 マウス
15 バス
20 カラープリンタ
21 プリント画像
22 プロファイル
111 CPU
112 主メモリ
113 ハードディスク装置
114 FDドライバ
115 CD−ROMドライバ
116 入力インタフェース
117 出力インタフェース
300 プロファイル作成装置
310 色対応定義取得部
320 プロファイル作成部
330 プロファイル選択部
340 操作部
350 ディスプレイ
Claims (6)
- 所定の第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、該第1の色データを含む画像データに基づいてカラー画像を出力する出力デバイスにより出力されるカラー画像上にあらわれる色の、デバイス非依存の第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義したプロファイルを作成するプロファイル作成方法において、
前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、相対的に座標点の分布が粗い色対応定義を取得する色対応定義取得過程と、
前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、前記色対応定義取得過程で得られる色対応定義と比べ相対的に座標点の分布が密な複数のプロファイルの中から1つの第1のプロファイルを選択するプロファイル選択過程と、
前記プロファイル選択過程で選択された第1のプロファイルを前記色対応定義取得過程で得られた色対応定義に基づいて修正することにより、前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した第2のプロファイルを作成するプロファイル作成過程とを有し、
前記プロファイル選択過程は、前記色対応定義取得過程で得られた色対応定義のドットゲイン量と、前記複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルのドットゲイン量との差異を評価する第1の評価値を、前記複数のプロファイルそれぞれについて求め、該第1の評価値に基づいて、前記複数のプロファイルのうち評価された差異が小さいプロファイルの1つを前記第1のプロファイルとして選択する過程であることを特徴とするプロファイル作成方法。 - 所定の第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、該第1の色データを含む画像データに基づいてカラー画像を出力する出力デバイスにより出力されるカラー画像上にあらわれる色の、デバイス非依存の第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義したプロファイルを作成するプロファイル作成方法において、
前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、相対的に座標点の分布が粗い色対応定義を取得する色対応定義取得過程と、
前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、前記色対応定義取得過程で得られる色対応定義と比べ相対的に座標点の分布が密な複数のプロファイルの中から1つの第1のプロファイルを選択するプロファイル選択過程と、
前記プロファイル選択過程で選択された第1のプロファイルを前記色対応定義取得過程で得られた色対応定義に基づいて修正することにより、前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した第2のプロファイルを作成するプロファイル作成過程とを有し、
前記プロファイル選択過程は、前記色対応定義取得過程で得られた色対応定義と前記複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルとにより前記第1の色空間上の同一の座標点にそれぞれ対応づけられた前記第2の色空間上の各座標点どうしの距離を評価する第2の評価値を、前記複数のプロファイルそれぞれについて求め、該第2の評価値に基づいて、前記複数のプロファイルのうち評価された距離が小さいプロファイルの1つを前記第1のプロファイルとして選択する過程であることを特徴とするプロファイル作成方法。 - 所定の第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、該第1の色データを含む画像データに基づいてカラー画像を出力する出力デバイスにより出力されるカラー画像上にあらわれる色の、デバイス非依存の第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義したプロファイルを作成するプロファイル作成方法において、
前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、相対的に座標点の分布が粗い色対応定義を取得する色対応定義取得過程と、
前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、前記色対応定義取得過程で得られる色対応定義と比べ相対的に座標点の分布が密な複数のプロファイルの中から1つの第1のプロファイルを選択するプロファイル選択過程と、
前記プロファイル選択過程で選択された第1のプロファイルを前記色対応定義取得過程で得られた色対応定義に基づいて修正することにより、前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した第2のプロファイルを作成するプロファイル作成過程とを有し、
前記プロファイル選択過程は、前記色対応定義取得過程で得られた色対応定義のドットゲイン量と前記複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルのドットゲイン量との差異を評価する第1の評価値を前記複数のプロファイルそれぞれについて求め、該第1の評価値が所定の閾値以下であるプロファイルを選択し、この選択されたプロファイルのうちの1つのプロファイルと前記色対応定義とにより前記第1の色空間上の同一の座標点にそれぞれ対応づけられた前記第2の色空間上の各座標点どうしの距離を評価する第2の評価値を前記選択されたプロファイルそれぞれについて求め、前記選択されたプロファイルのうち、第2の評価値が最小のプロファイルを前記第1のプロファイルとして選択する過程であることを特徴とするプロファイル作成方法。 - 所定の第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、該第1の色データを含む画像データに基づいてカラー画像を出力する出力デバイスにより出力されるカラー画像上にあらわれる色の、デバイス非依存の第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義したプロファイルを作成するプロファイル作成装置において、
前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、相対的に座標点の分布が粗い色対応定義を取得する色対応定義取得部と、
前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、前記色対応定義取得部で取得した色対応定義と比べ相対的に座標点の分布が密な複数のプロファイルの中から1つの第1のプロファイルを選択するプロファイル選択部と、
前記プロファイル選択部で選択された第1のプロファイルを前記色対応定義取得部で取得した色対応定義に基づいて修正することにより、前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した第2のプロファイルを作成するプロファイル作成部とを備え、
前記プロファイル選択部は、前記色対応定義取得部で得られた色対応定義のドットゲイン量と、前記複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルのドットゲイン量との差異を評価する第1の評価値を、前記複数のプロファイルそれぞれについて求め、該第1の評価値に基づいて、前記複数のプロファイルのうち評価された差異が小さいプロファイルの1つを前記第1のプロファイルとして選択するものであることを特徴とするプロファイル作成装置。 - 所定の第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、該第1の色データを含む画像データに基づいてカラー画像を出力する出力デバイスにより出力されるカラー画像上にあらわれる色の、デバイス非依存の第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義したプロファイルを作成するプロファイル作成装置において、
前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、相対的に座標点の分布が粗い色対応定義を取得する色対応定義取得部と、
前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、前記色対応定義取得部で取得した色対応定義と比べ相対的に座標点の分布が密な複数のプロファイルの中から1つの第1のプロファイルを選択するプロファイル選択部と、
前記プロファイル選択部で選択された第1のプロファイルを前記色対応定義取得部で取 得した色対応定義に基づいて修正することにより、前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した第2のプロファイルを作成するプロファイル作成部とを備え、
前記プロファイル選択部は、前記色対応定義取得部で得られた色対応定義と前記複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルとにより前記第1の色空間上の同一の座標点にそれぞれ対応づけられた前記第2の色空間上の各座標点どうしの距離を評価する第2の評価値を、前記複数のプロファイルそれぞれについて求め、該第2の評価値に基づいて、前記複数のプロファイルのうち評価された距離が小さいプロファイルの1つを前記第1のプロファイルとして選択するものであることを特徴とするプロファイル作成装置。 - 所定の第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、該第1の色データを含む画像データに基づいてカラー画像を出力する出力デバイスにより出力されるカラー画像上にあらわれる色の、デバイス非依存の第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義したプロファイルを作成するプロファイル作成装置において、
前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと、前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、相対的に座標点の分布が粗い色対応定義を取得する色対応定義取得部と、
前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した、前記色対応定義取得部で取得した色対応定義と比べ相対的に座標点の分布が密な複数のプロファイルの中から1つの第1のプロファイルを選択するプロファイル選択部と、
前記プロファイル選択部で選択された第1のプロファイルを前記色対応定義取得部で取得した色対応定義に基づいて修正することにより、前記第1の色空間上の座標を表わす第1の色データと前記第2の色空間上の座標を表わす第2の色データとの対応を定義した第2のプロファイルを作成するプロファイル作成部とを備え、
前記プロファイル選択部は、前記色対応定義取得部で得られた色対応定義のドットゲイン量と前記複数のプロファイルのうちの1つのプロファイルのドットゲイン量との差異を評価する第1の評価値を前記複数のプロファイルそれぞれについて求め、該第1の評価値が所定の閾値以下であるプロファイルを選択し、この選択されたプロファイルのうちの1つのプロファイルと前記色対応定義とにより前記第1の色空間上の同一の座標点にそれぞれ対応づけられた前記第2の色空間上の各座標点どうしの距離を評価する第2の評価値を前記選択されたプロファイルそれぞれについて求め、前記選択されたプロファイルのうち、第2の評価値が最小のプロファイルを前記第1のプロファイルとして選択するものであることを特徴とするプロファイル作成装置。
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