JP4470215B2 - 色調整方法、色調整方法の実行のためのプログラム及びプログラムを格納した記録媒体 - Google Patents

色調整方法、色調整方法の実行のためのプログラム及びプログラムを格納した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷機と校正用カラープリンタの2つのカラー画像出力装置について、カラーチャートの測色に基づいてシアンC、マゼンダM、イエローY、スミKの値と表色系の値との関係を表わす第1のカラープロファイルをそれぞれ作成し、その2つの第1のカラープロファイルを用いて作成された第2のカラープロファイルにより校正用カラープリンタで印刷機の印刷物の色再現を行なう際の色調整方法、この色調整方法の実行のためのプログラム及びこのプログラムを格納した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、網点タイプのカラープルーフプリンタではCMYKの各色材の色が印刷インキの色に近いため、網点の太りの違いの補正(ドットゲインカーブ補正)を、CMYKの各色について網点面積率の測定結果に基づいて行なうことで、ある程度まで印刷機に対し色を合わせることが可能であった。しかし、レッドR、グリーンG、ブルーBの2次色、CMY3色による黒、CMYK4色による黒やそれらの付近の色については、印刷機と色の出方が異なり厳密な色合わせは不可能であった。そこで、デバイスカラープロファイルによるカラーマネージメントシステムを使用することによって、校正用カラープリンタの色を印刷機の色に高精度に合わせ込むことが可能になった。
【0003】
しかしながら、印刷機のデバイスカラープロファイルでCMYKを表色系の値に変換し、校正用カラープリンタのデバイスカラープロファイルで表色系の値をCMYKに変換するため、C、M、Yの単色網点部及び単色ベタ(100%)部に別の色の網点が入り、単色ベタがベタにならず、校正作業において網点をルーペ等で確認した際に、単色のはずのところに別の網点が入っていたり、ベタのところがベタになっていないため、校正の間違いの原因になっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、印刷機の色を再現して校正用カラープリンタで出力する際に、印刷機との色が合い、CMYの各単色部分に濁りが無く、またCMYの各単色ベタがベタとして出力され再現できる色調整方法、色調整方法の実行のためのプログラム及びプログラムを格納した記録媒体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による第1の色調整方法は、色合わせの目標となる第1のカラー画像出力装置と、その色を再現するための第2のカラー画像出力装置とについて、シアンC、マゼンダM、イエローY、スミK(以下、「CMYK」という)の基本色の組合せについて表色系の値格納された第1のルックアップテーブルと、表色系の値の組合せについてのCMYKの基本色の値格納された第2のルックアップテーブルとを含む第1のカラープロファイルをそれぞれ作成し、2つの前記第1のカラープロファイルから、前記第1のカラー画像出力装置での出力用のCMYKの基本色の組合せに対して前記第2のカラー画像出力装置での出力用のCMYKの基本色の値を格納したルックアップテーブルである第2のカラープロファイルを作成し、前記第1のカラー画像出力装置の色にあった出力を前記第2のカラー画像出力装置で得ることができるように前記第2のカラープロファイルにより画像データについてCMYKの値の変換を行なう色調整方法において、前記第2のカラープロファイルを作成するとき、CMYのいずれかの単色の最大濃度点から0までの表色系の値を前記第1のカラー画像出力装置の第1のカラープロファイルの第1のルックアップテーブルから求め、その求めた表色系の値がCMYのいずれかの単色の最大濃度点から0までの表色系の値の軌跡を中心とする範囲に入った場合に、前記第1のカラー画像出力装置の前記単色の最大濃度点から0までの表色系の値から求まる軌跡の色相を、前記第2のカラー画像出力装置の前記単色の最大濃度点から0までの表色系の値から求まる軌跡の色相に変化させ、前記第2のカラー画像出力装置の第1のカラープロファイルの第2のルックアップテーブルを用いて、前記色相を変化させた後の表色系の値をCMYKの値へ変換し、前記第2のカラープロファイルの作成後に、前記単色がCでM=Y=K=0である場合、Cが0でないC単色の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルの入力点について、前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のM、Y、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のM、Y、Kの値にし、前記単色がMでC=Y=K=0である場合、Mが0でないM単色の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルの入力点について、前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、Y、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、Y、Kの値にし、前記単色がYでC=M=K=0である場合、Yが0でないY単色の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルの入力点について、前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、M、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、M、Kの値にすることを特徴とする。
【0006】
この色調整方法によれば、第1のカラー画像出力装置の出力を再現する第2のカラー画像出力装置の出力において色相の変化によってCMYの各単色部分の濁りを除去することができる。
【0007】
この場合、前記範囲内の最大濃度点から0までの表色系の値の軌跡から離れた色についての変化量を前記第1のカラー画像出力装置での最大濃度点から0までの表色系の値の軌跡からの距離に応じて減少させることが好ましい。
【0008】
また、本発明による第2の色調整方法は、色合わせの目標となる第1のカラー画像出力装置と、その色を再現するための第2のカラー画像出力装置とについて、CMYKの基本色の組合せについて表色系の値格納された第1のルックアップテーブルと、表色系の値の組合せについてのCMYKの基本色の値格納された第2のルックアップテーブルとを含む第1のカラープロファイルをそれぞれ作成し、2つの前記第1のカラープロファイルから、前記第1のカラー画像出力装置での出力用のCMYKの基本色の組合せに対して前記第2のカラー画像出力装置での出力用のCMYKの基本色の値を格納したルックアップテーブルである第2のカラープロファイルを作成し、前記第1のカラー画像出力装置の色にあった出力を前記第2のカラー画像出力装置で得ることができるように前記第2のカラープロファイルにより画像データについてCMYKの値の変換を行なう色調整方法において、前記第2のカラープロファイルを作成するとき、CMYのいずれかの単色の最大濃度点から0までの表色系の値を前記第1のカラー画像出力装置の第1のカラープロファイルの第1のルックアップテーブルから求め、その求めた表色系の値がCMYのいずれかの単色の最大濃度点から0までの表色系の値の軌跡を中心とする範囲に入った場合に、前記第1のカラー画像出力装置の前記単色の最大濃度点から0までの表色系の値から求まる色相と彩度の軌跡を、前記第2のカラー画像出力装置の前記単色の最大濃度点から0までの表色系の値から求まる色相と彩度の軌跡に変化させ、前記第2のカラー画像出力装置の第1のカラープロファイルの第2のルックアップテーブルを用いて、前記色相と彩度を変化させた後の表色系の値をCMYKの値へ変換し、前記第2のカラープロファイルの作成後に、前記単色がCでM=Y=K=0である場合、Cが0でないC単色の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルの入力点について、前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のM、Y、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値の出力値のM、Y、Kの値にし、更にM=Y=K=0でC=100%の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルについてCの出力値を100%とし、前記単色がMでC=Y=K=0である場合、Mが0でないM単色の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルの入力点について、前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、Y、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値の出力値のC、Y、Kの値にし、更にC=Y=K=0でM=100%の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルについてMの出力値を100%とし、前記単色がYでC=M=K=0である場合、Yが0でないY単色の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルの入力点について、前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、M、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、M、Kの値にし、更にC=M=K=0でY=100%の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルについてYの出力値を100%とすることを特徴とする。
【0009】
この色調整方法によれば、第1のカラー画像出力装置の出力を再現する第2のカラー画像出力装置の出力において色相と彩度の変化によってCMYの各単色部分の濁りを除去するとともにCMYの各単色ベタがベタとして出力され再現することができる。
【0010】
この場合、前記範囲内の最大濃度点から0までの表色系の値の軌跡から離れた色についての変化量を前記第1のカラー画像出力装置での最大濃度点から0までの表色系の値の軌跡からの距離に応じて減少させることが好ましい。
【0011】
また、前記単色がC、M、Yのそれぞれの場合について、第1の色調整方法を実行するか、第2の色調整方法を実行するか、いずれも実行しないか、を選択可能にし、その各選択に基づいて前記各色調整方法を同時に実行することが好ましい。これにより、第1のカラー画像出力装置と第2のカラー画像出力装置とのCMYの各単色の色調の違いやベタ濃度の違いなどによる色補正の不具合を回避することができる。
【0012】
また、前記第2のカラープロファイルの作成後に、前記単色がCでM=Y=K=0であり、Cが0でないC単色の前記ルックアップテーブルの入力点について、前記ルックアップテーブルの出力値のM、Y、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記ルックアップテーブルの出力値のM、Y、Kの値にすることにより、C単色の濁り成分を完全に除去することができる。
【0013】
また、前記第2のカラープロファイルの作成後に、前記単色がMでC=Y=K=0であり、Mが0でないM単色の前記ルックアップテーブルの入力点について、前記ルックアップテーブルの出力値のC、Y、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記ルックアップテーブルの出力値のC、Y、Kの値にすることにより、M単色の濁り成分を完全に除去することができる。
【0014】
また、前記第2のカラープロファイルの作成後に、前記単色がYでC=M=K=0であり、Yが0でないY単色の前記ルックアップテーブルの入力点について、前記ルックアップテーブルの出力値のC、M、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記ルックアップテーブルの出力値のC、M、Kの値にすることにより、Y単色の濁り成分を完全に除去することができる。
【0015】
また、前記第2のカラープロファイルの作成後に、前記単色がCでM=Y=K=0であり、Cが0でないC単色の前記ルックアップテーブルの入力点について、前記ルックアップテーブルの出力値のM、Y、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記ルックアップテーブルの出力値のM、Y、Kの値にし、更にM=Y=K=0でC=100%の前記ルックアップテーブルの入力点についてCの出力値を100%とすることにより、C単色の濁り成分を完全に除去できかつC単色のベタをベタとすることができる。
【0016】
また、前記第2のカラープロファイルの作成後に、前記単色がMでC=Y=K=0であり、Mが0でないM単色の前記ルックアップテーブルの入力点について、前記ルックアップテーブルの出力値のC、Y、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記ルックアップテーブルの出力値のC、Y、Kの値にし、更にC=Y=K=0でM=100%の前記ルックアップテーブルの入力点についてMの出力値を100%とすることにより、M単色の濁り成分を完全に除去できかつM単色のベタをベタとすることができる。
【0017】
また、前記第2のカラープロファイルの作成後に、前記単色がYでC=M=K=0であり、Yが0でないY単色の前記ルックアップテーブルの入力点について、前記ルックアップテーブルの出力値のC、M、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記ルックアップテーブルの出力値のC、M、Kの値にし、更にC=M=K=0でY=100%の前記ルックアップテーブルの入力点についてYの出力値を100%とすることにより、Y単色の濁り成分を完全に除去できかつY単色のベタをベタとすることができる。
【0018】
また、Cについて、上述のC単色の濁り成分を完全に除去する色調整方法を実行するか、上述のC単色の濁り成分を完全に除去できかつC単色のベタをベタにできる色調整方法を実行するか、いずれも実行しないか、を選択可能にし、Mについて、上述のM単色の濁り成分を完全に除去する色調整方法を実行するか、上述のM単色の濁り成分を完全に除去できかつM単色のベタをベタにできる色調整方法を実行するか、いずれも実行しないか、を選択可能にし、Yについて、上述のY単色の濁り成分を完全に除去する色調整方法を実行するか、上述のY単色の濁り成分を完全に除去できかつY単色のベタをベタにできる色調整方法を実行するか、いずれも実行しないか、を選択可能にし、前記各選択に基づいて前記各色調整方法を同時に実行することにより、第1のカラー画像出力装置と第2のカラー画像出力装置のCMYの各単色の色調の違いやベタ濃度の違いなどによる色補正の不具合を回避することができる。
【0019】
また、本発明によるプログラムは、上述の各色調整方法をコンピュータにおいて実行させるためのプログラムである。また、本発明による記録媒体は、前記プログラムを格納したコンピュータ読み出し可能な記録媒体である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による実施の形態について図1〜図26を参照しながら説明する。図24は本実施の形態による色調整方法の各ステップを示すフローチャートである。この色調整方法は、印刷機(第1のカラー画像出力装置)を色合わせの目標とし、印刷機の色を校正用カラープリンタ(第2のカラー画像出力装置)で再現するように実行されるものである。
【0021】
最初に、図24により本実施の形態による色調整方法の各ステップを概略的に説明する。
【0022】
まず、印刷機で出力した印刷物のカラーチャートを測色し(S21a)、これに基づいてデバイスカラープロファイル(第1のカラープロファイル)を作成する(S22a)。一方、校正用カラープリンタで出力したプルーフ出力物のカラーチャートを測色し(S21b)、これに基づいてデバイスカラープロファイル(第1のカラープロファイル)を作成する(S22b)。次に、印刷機のデバイスカラープロファイルと校正用カラープリンタのデバイスカラープロファイルとを読み込み(S23)、▲1▼濁り除去を行う、▲2▼濁り除去とベタの再現を行う、▲3▼どちらも行わない、の各処理のいずれかを選択し(S24)、▲1▼と▲2▼の場合は、ステップS25またはステップS26の各処理により補正を行いながら(▲3▼の場合は補正せずに)、デバイスリンクカラープロファイル(第2のカラープロファイル)であるルックアップテーブルを作成する(S27)。
【0023】
次に、画像データについて1画素づつデバイスリンクカラープロファイルにより色補正を行って校正用カラープリンタに出力するCMYK値を得て校正用カラープリンタから出力させる(S28)。
【0024】
次に、図1〜図12、図25により上述のデバイスカラープロファイルの内容と作成方法について説明する。
【0025】
上述の印刷機及び校正用カラープリンタともにデバイスカラープロファイルはそれぞれ次の2つのルックアップテーブル(以下、「LUT」という。)から構成される。
【0026】
CMYK→L*a*b* LUT
【0027】
L*a*b*→CMYK LUT
【0028】
CMYK→L*a*b* LUTは、CMYKの色の値を表色系の値L*a*b*に変換する。L*a*b*→CMYK LUTは、表色系の値L*a*b*をCMYKの色の値に変換する。
【0029】
L*a*b*→CMYK LUTは、L*a*b*の全色空間の中で、デバイスによるCMYK混色の色再現可能範囲が限られるため、その色再現可能範囲内にどのようにL*a*b*の全色空間を写像するかの写像方法を何通りか変化させて持たせ、入力デバイスの種類に応じて選択して用いるのが一般的である。
【0030】
CMYK→L*a*b* LUTは、例えば図1に示すようになり、CMYKのLUT入力点に対しL*a*b*値が入る4次元入力/3次元出力であり、具体的にはCMYKの全色空間に及ぶ多数の組み合わせについてのカラーパッチを測色計で測定し、各カラーパッチのL*a*b*値を求めてLUTにし、例えば、次のような方法で求めることができる。
【0031】
即ち、C、M、Y、Kそれぞれの最小値0から最大値255までを4分割し、0、64、128、191、255の5段階をとり、C×M×Y×K:5×5×5×5=625点の組み合わせについてのカラーパッチを配置した図2のようなカラーチャートを印刷機または校正用カラープリンタで印刷し、5×5×5×5=625点の各パッチを順番に測定してL*a*b*値を求める。
【0032】
更に、中央の4次元入力/3次元出力LUTは、9×9×9×9の格子点についてのLUTであり、5×5×5×5=625点の格子点の間の点のL*a*b*値を補間を行って求める。図3に示すように、黒丸●を格子点(サンプル点)とし、△印と×印を夫々補間すべき点とすると、△印のように前後2点ずつ格子点が存在する場合と、×印のように前後に1点及び3点ある場合とでは、異なった補間式が使用される。
【0033】
ここで、補間すべき点の表色系をLm*,am*,bm*とし、各サンプル点の表色系をLi*,ai*,bi*(i=1〜4)としたとき、前者(△印)の場合は以下のような補間式によって補間される。
【0034】
Lm*=−(1/16)L1*+(9/16)L2*+(9/16)L3*−(1/16)L4*
am*=−(1/16)a1*+(9/16)a2*+(9/16)a3*−(1/16)a4*
bm*=−(1/16)b1*+(9/16)b2*+(9/16)b3*−(1/16)b4*
【0035】
また、後者の場合(×印)には次の補間式が使用される。
【0036】
Lm*=(5/16)L1*+(15/16)L2*−(5/16)L3*−(1/16)L4*
am*=(5/16)a1*+(15/16)a2*−(5/16)a3*−(1/16)a4*
bm*=(5/16)b1*+(15/16)b2*−(5/16)b3*−(1/16)b4*
【0037】
図4にCMY3次元についての補間処理の順序の一例を示す。図4に示す番号I,II,IIIの順序で補間処理を行うことによってCMY5×5×5を9×9×9に補間する。更に、CMY5×5×5の9×9×9への補間を5つのKレベルのすべてについて行った後で、CMY9×9×9の各点について、Kの5点を9点に補間する計算を図3に示す方法と同様にして行う。これによって、実際は5×5×5×5=625点のパッチしか測定しないにも拘わらず、9×9×9×9=6561点まで拡張してCMYKの組み合わせについてL*a*b*値を求めることができる。
【0038】
一方、L*a*b*→CMYK LUTは、図5に示すように3次元入力/4次元出力LUTであり、33×33×33の格子点の間の点については補間を行って変換する。
【0039】
図25に示すように、上記3次元入力/4次元出力LUTを求める方法は次の各ステップS01〜S04から構成される。簡単のため、基本色をC、Mの2色として説明する。なお、C、M、Y、Kは、いずれも0〜255の値をとるものとする。
【0040】
ステップS01
【0041】
前述のCMYK→L*a*b* LUTのC×M×Y×K:9×9×9×9についてのL*a*b*値である4次元データから、C×M×Y:9×9×9についてのL*a*b*値である3次元データへの変換を行う。このために、本出願人による特許第2898030号の明細書に記されている方法を用いることができる。例えば、CMYの最小値から求められるグレー成分を強調するためにKが加えられるようにしてCMYの最小値に基づいてKを求め、CMYにそのKを加えた場合についてのL*a*b*値を求めることにより行う。
【0042】
Kは次の式によって求めることができる。CMYの最小値をmin[C、M、Y]とすると、
K=1.6(min[C、M、Y]−128)
ただし、K<0であればK=0である。
【0043】
また、このKがCMYに加えられたときのL*a*b*値は例えば次のようにして求めることができる。C=M=Y=191の場合を例にとると、
K=1.6×(191−128)=101であり、
この101がC×M×Y×K:9×9×9×9のKの9点(0、32、64、96、128、159、191、223、255)の4つ目の96と5つ目の128の間になることから、9×9×9×9点の中のC=M=Y=191(7点目)、K=96(4点目)の点のL*a*b*値と、C=M=Y=191(7点目)、K=128(5点目)の点L*a*b*値との2つから補間して計算する。C=M=Y=191(7点目)、K=96(4点目)のL*a*b*値であるL1*a1*b1*についての重みw1を、w1=1.0−(101−96)/(128−96)としてC=M=Y=191(7点目)、K=128(5点目)のL*a*b*値、L2*a2*b2*についての重みw2を、w2=(101−96)/(128−96)とすると、補間後のL*a*b*値、Lm*am*bm*は、
Lm*=w1×L1*+w2×L2*
am*=w1×a1*+w2×a2*
bm*=w1×b1*+w2×b2*
によって求めることができる。
【0044】
これは、C=M=Y=191の場合であるが、これをC×M×Y:9×9×9=729点について行うことにより、C×M×Y×K:9×9×9×9の4次元のデータからC×M×Y:9×9×9の3次元のデータを作成することができる。
【0045】
ステップS02
【0046】
次に、ステップS01のC×M×Y:9×9×9の3次元データを用いて、L*a*b*→CMYK LUTを計算する。図6は、CMYの内のMとCの2次元9×9の組み合わせ(Y=0)について、縦軸にL*を横軸にa*をプロットしたものである。実際には3次元であるが簡単のために2次元で示す。
【0047】
このCMYの分布に対して、求めようとするターゲット点[L*(0〜100)a*(−127〜128)b*(−127〜128):33×33×33=35937の各LUT入力点]のL*a*b*が目標値T’として与えられる。目標値T’が図6に示すように格子点a’〜d’で囲まれる領域内にあるとき、MC座標系におけるMCの組み合わせ(目標値T)は図7に示すように格子点a〜dで囲まれる領域内にあるものと推定される。そして、目標値Tが格子点a〜dによって形成される領域のどこにあるかは、図6の表色系を図7の座標系に対応付けながら、収束演算処理をして求める。このように収束演算処理をするのは図7の座標系から図6の表色系への変換が既知であるにも拘らず、この逆の変換は非常に複雑で未だ良好な変換式が知られていないためである。
【0048】
次に、図8の格子点a〜dによって形成される領域Soを4つの領域S1〜S4に等分する。5個の分割点e〜iは、既に求められている周囲の格子点を利用して重み平均によって算出する。そして、この分割点e〜iに対応する値をL*a*b*表色系に変換したときの値を図9の表色系にプロットし、プロットされた分割点e’〜i’によって形成された4つの領域S1’〜S4’のうちどの領域に目標値T’があるかを求める。図9に示すように領域S2’にあるときには、図8に示すように目標値Tは領域S2’に対応した領域S2にあるものと推定する。
【0049】
次に、推定された領域S2を4つの領域S5〜S8に等分する。5個の分割点j〜nは既に求められている周囲の格子点又は分割点を利用して重み平均によって算出する。そして、この分割点j〜nに対応する値をL*a*b*表色系に変換したときの値を図9の表色系にプロットし、プロットされた分割点j’〜n’によって形成された4つの領域S5’〜S8’のうちどの領域に目標値T’があるかを求める。図9に示すように領域S8’にあるときには、図8に示すように目標値Tは領域S8’に対応した領域S8にあるものと推定する。
【0050】
次に、推定された領域S8を4つの領域S9〜S12に等分する。5個の分割点o〜sは、既に求められている周囲の格子点又は分割点を利用して重み平均によって算出する。そして、この分割点o〜sに対応する値をL*a*b*表色系に変換したときの値を図9の表色系にプロットし、プロットされた分割点o’〜s’によって形成された4つの領域S9’〜S12’のうちどの領域に目標値T’があるかを求める。図9に示すように領域S10’にあるときには、図8に示すように目標値Tは領域S10’に対応した領域S10にあるものと推定する。
【0051】
以上のような領域の分割を繰り返すことによって格子は次第に小さくなり、ついには収束する。そして、収束した領域を形成する4つの格子点又は分割点を平均することによって目標値Tが求められ、従って求めようとする出力色を示す基本色の組み合わせを求めることができる。
【0052】
また、本実施の形態では、上述のような収束演算による方法を記したが、本出願人による特許第2895086号の明細書に記載されているような補間方法を用いてもよい。
【0053】
ところで、目標値T’が図10に示すように、L*a*b*表色系の頂点W’,C’,M’,B’で形成される色再現範囲の外にあるときには、この目標値T’を色再現範囲内に移動する必要がある。この場合、目標値T’を無彩色方向に移動させ、図11に示すように無彩色方向の直線と色再現範囲の境界との交点の座標を目標値T’とし、図12に示すように目標値T’に対応する目標値Tを算出する。
【0054】
なお、目標値T’は必ずしも境界に移動させる必要はなく、色再現範囲内に移動されればよい。また、ここでは説明のためにC×Mの2次元についての例を示したが、実際にはC×M×Yの3次元について行い、L*a*b*の33×33×33点の各LUT入力点を目標値T’として、C、M、Yの値を1点づつ計算する必要がある。
【0055】
ステップS03
【0056】
ステップS02で求めたL*a*b*の33×33×33点についてのC、M、Yは、第1ステップで求めたC×M×Y:9×9×9の3次元のデータに対応するCMYであり、第1ステップと同じ方法でCMYからKを求める。
K=1.6(min[C、M、Y]−128)
ただし、K<0であればK=0である。
【0057】
ステップS04
【0058】
上述のようにして求められたL*a*b*の33×33×33点の各LUT入力点についてのCMYK値をLUT化する。
【0059】
次に、図13、図26により上述のデバイスリンクカラープロファイルの内容と作成方法を説明する。
【0060】
デバイスリンクカラープロファイルは、例えば図13に示すようなC×M×Y×K:21×21×21×21=194481のLUT入力点に対してCMYK値が入る4次元入力/4次元出力LUTであり、例えば次のようにして作成することができる。
【0061】
印刷機のデバイスカラープロファイル内のCMYK→L*a*b* LUTと、校正用カラープリンタのデバイスカラープロファイル内のL*a*b*→CMYK LUTとを用いて、C、M、Y、Kそれぞれ、0〜255を20等分した21点の組み合わせの、C×M×Y×K:21×21×21×21=194481点を入力点として、各点について校正用カラープリンタに出力させるCMYK治が出力値として入った4次元入力/4次元出力LUTを計算する。
【0062】
C×M×Y×K:21×21×21×21=194481点の入力点の1点1点について次のように計算する。図26の以下のステップS11〜S15で説明する。
【0063】
ステップS11
【0064】
先ず、印刷機のデバイスカラープロファイル内のCMYK→L*a*b* LUTを用いてL*a*b*を求める。C=25.5(0〜20で2)、M=51(0〜20で4)、Y=191.25(0〜20で15)、K=76.5(0〜20で6)の点を例にとると、CMYK:9×9×9×9→L*a*b*LUTのCMYK:9×9×9×9内の入力点と、CMYKそれぞれの入力点への距離は、
C:25.5 /255×8=0.8なので、Cの1つ目の点C1とC1への距離DC1と、Cの2つ目の点C2とC2への距離DC2は、C1=0、DC1=0.8、C2=1、DC2=0.2
M:51/255×8=1.6なので、Mの1つ目の点M1とM1への距離DM1と、Mの2つ目の点M2とM2への距離DM2は、M1=1、DM1=0.6、M2=2、DM2=0.4
Y:191.25/255×8=6なので、Yの1つ目の点Y1とY1への距離DY1と、Yの2つ目の点Y2とY2への距離DY2は、Y1=6、DY1=0.0、Y2=7、DY2=1.0
K:76.5/255×8=2.4なので、Kの1つ目の点K1とK1への距離DK1と、Kの2つ目の点K2とK2への距離DK2は、K1=2、DK1=0.4、K2=3、DK2=0.6となる。
【0065】
また、CMYK→L*a*b*LUTからのC2点(C1、C2)×M2点(M1、M2)×Y2点(Y1、Y2)×K2点(K1、K2) =16点についてのL*a*b*表色系の値を、
Lc1m1y1k1*,Lc1m1y1k2*,Lc1m1y2k1*,Lc1m1y2k2*,Lc1m2y1k1*,
Lc1m2y1k2*,Lc1m2y2k1*,Lc1m2y2k2*,
Lc2m1y1k1*,Lc2m1y1k2*,Lc2m1y2k1*,Lc2m1y2k2*,Lc2m2y1k1*,
Lc2m2y1k2*,Lc2m2y2k1*,Lc2m2y2k2*,
ac1m1y1k1*,ac1m1y1k2*,ac1m1y2k1*,ac1m1y2k2*,ac1m2y1k1*,
ac1m2y1k2*,ac1m2y2k1*,ac1m2y2k2*,
ac2m1y1k1*,ac2m1y1k2*,ac2m1y2k1*,ac2m1y2k2*,ac2m2y1k1*,
ac2m2y1k2*,ac2m2y2k1*,ac2m2y2k2*,
bc1m1y1k1*,bc1m1y1k2*,bc1m1y2k1*,bc1m1y2k2*,bc1m2y1k1*,
bc1m2y1k2*,bc1m2y2k1*,bc1m2y2k2*,
bc2m1y1k1*,bc2m1y1k2*,bc2m1y2k1*,bc2m1y2k2*,bc2m2y1k1*,
bc2m2y1k2*,bc2m2y2k1*,bc2m2y2k2*
とすると、C=25.5(0〜20で2)、M=51(0〜20で4)、Y=191.25(0〜20で15)、K=76.5(0〜20で6)についてのL*a*b*表色系の値は次式によって求められる。
【0066】
L*=DC2×DM2×DY2×DK2×Lc1m1y1k1*
+DC2×DM2×DY2×DK1×Lc1m1y1k2*
+DC2×DM2×DY1×DK2×Lc1m1y2k1*
+DC2×DM2×DY1×DK1×Lc1m1y2k2*
+DC2×DM1×DY2×DK2×Lc1m2y1k1*
+DC2×DM1×DY2×DK1×Lc1m2y1k2*
+DC2×DM1×DY1×DK2×Lc1m2y2k1*
+DC2×DM1×DY1×DK1×Lc1m2y2k2*
+DC1×DM2×DY2×DK2×Lc2m1y1k1*
+DC1×DM2×DY2×DK1×Lc2m1y1k2*
+DC1×DM2×DY1×DK2×Lc2m1y2k1*
+DC1×DM2×DY1×DK1×Lc2m1y2k2*
+DC1×DM1×DY2×DK2×Lc2m2y1k1*
+DC1×DM1×DY2×DK1×Lc2m2y1k2*
+DC1×DM1×DY1×DK2×Lc2m2y2k1*
+DC1×DM1×DY1×DK1×Lc2m2y2k2*
【0067】
a*=DC2×DM2×DY2×DK2×ac1m1y1k1*
+DC2×DM2×DY2×DK1×ac1m1y1k2*
+DC2×DM2×DY1×DK2×ac1m1y2k1*
+DC2×DM2×DY1×DK1×ac1m1y2k2*
+DC2×DM1×DY2×DK2×ac1m2y1k1*
+DC2×DM1×DY2×DK1×ac1m2y1k2*
+DC2×DM1×DY1×DK2×ac1m2y2k1*
+DC2×DM1×DY1×DK1×ac1m2y2k2*
+DC1×DM2×DY2×DK2×ac2m1y1k1*
+DC1×DM2×DY2×DK1×ac2m1y1k2*
+DC1×DM2×DY1×DK2×ac2m1y2k1*
+DC1×DM2×DY1×DK1×ac2m1y2k2*
+DC1×DM1×DY2×DK2×ac2m2y1k1*
+DC1×DM1×DY2×DK1×ac2m2y1k2*
+DC1×DM1×DY1×DK2×ac2m2y2k1*
+DC1×DM1×DY1×DK1×ac2m2y2k2*
【0068】
b*=DC2×DM2×DY2×DK2×bc1m1y1k1*
+DC2×DM2×DY2×DK1×bc1m1y1k2*
+DC2×DM2×DY1×DK2×bc1m1y2k1*
+DC2×DM2×DY1×DK1×bc1m1y2k2*
+DC2×DM1×DY2×DK2×bc1m2y1k1*
+DC2×DM1×DY2×DK1×bc1m2y1k2*
+DC2×DM1×DY1×DK2×bc1m2y2k1*
+DC2×DM1×DY1×DK1×bc1m2y2k2*
+DC1×DM2×DY2×DK2×bc2m1y1k1*
+DC1×DM2×DY2×DK1×bc2m1y1k2*
+DC1×DM2×DY1×DK2×bc2m1y2k1*
+DC1×DM2×DY1×DK1×bc2m1y2k2*
+DC1×DM1×DY2×DK2×bc2m2y1k1*
+DC1×DM1×DY2×DK1×bc2m2y1k2*
+DC1×DM1×DY1×DK2×bc2m2y2k1*
+DC1× DM1×DY1×DK1×bc2m2y2k2*
【0069】
ステップS12
【0070】
次に、ステップS11で求めたL*a*b*表色系の値から色相と彩度を求め、C,M,Yの単色それぞれについて選択に従い必要に応じて行う、CMY各単色部の、色相の移動による濁りの除去処理、色相と彩度の移動による濁りの除去とベタの再現の処理について説明する。
【0071】
最初に、図14〜図18により、CMY各単色部の色相の移動による濁りの除去処理について説明する。Cの単色部を例にとると、印刷機のデバイスカラープロファイルのCMYK→L*a*b* LUTから、C単色(32、64、96、128、159、191、223、255)についてL*a*b*値を求め、次の式によりa*b*をC*とhabに変換する。
【0072】
C*=(a*2+b*20.5
hab=Arctan(a*/b*)/π×180
もし、hab<0ならば、hab=hab+360
である。
【0073】
ここで、C単色9段(0、32、64、96、128、159、191、223、255)のa*、b*をプロットすると図14のようになり、L*とC*をプロットすると図15のようになる。
【0074】
図16に示すように、印刷機のC単色9段の軌跡の色相が校正用カラープリンタのC単色9段の軌跡の色相に一致するように色相を移動させることにより、作成したデバイスリンクカラープロファイルからの出力結果のC単色部がC単色で再現される。つまり、M、Y、Kの他の色成分による濁りが入らないようになる。この色相の移動は色空間の中でC単色の軌跡上だけでなく、その周辺の範囲を連続的に行う必要がある。
【0075】
即ち、印刷機のC単色9段の軌跡と校正用カラープリンタのC単色9段の軌跡についてのL*C*habの値を用いて、図17に示すような色相の範囲(上限〜下限)を各彩度C*について求め、図18に示すような明度の範囲(中心〜下限)を各彩度C*について求めておき、デバイスリンクカラープロファイルの計算において各CMYK入力点について上述のようにしてCMYK→L*a*b*→CMYKの変換計算を行う際に、L*とa*b*から求めたC*とhabがその範囲に入った時のみ色相を移動させる。
【0076】
この移動量は、印刷機のC単色9段の軌跡の上(図17、図18の「中心」)が最も大きく、離れるに従って小さくなり、図17、図18に示した領域の端(上限、下限)では移動量がゼロになる。範囲のとり方や移動量の変化のさせ方は、この実施の形態と同じでなくてもよく、トーンジャンプや階調のつぶれが生じないように決定すれば良い。
【0077】
次に、次の式により彩度C*と移動後の色相habとから、移動後のa*b*を求める。
【0078】
a*=cos( hab/180×π )×C*
b*=sin( hab/180×π )×C*
【0079】
これにより求められたa*b*により、ステップS11で求めたL*a*b*表色系の値のうちのa*b*を置き換える。
【0080】
次に、図19〜図21により、CMY各単色部の色相と彩度の移動による濁りの除去とベタの再現の処理について説明する。Cの単色部を例にとると、印刷機の印刷物のデバイスカラープロファイルのCMYK→L*a*b* LUTから、C単色(32、64、96、128、159、191、223、255)についてL*a*b*値を求め、次の式によりa*b*をC*とhabに変換する。
【0081】
C*=(a*2+b*20.5
hab=Arctan(a*/b*)/π×180
もしも、hab<0ならば、hab=hab+360
である。
【0082】
ここで、C単色9段(0、32、64、96、128、159、191、223、255)のa*、b*をプロットすると図14のようになり、L*とC*をプロットすると図15のようになる。
【0083】
図19に示すように印刷機のC単色9段の軌跡の色相が校正用カラープリンタのC単色9段の軌跡の色相に一致するように色相を移動させ、さらに印刷機のCのベタ(255)の彩度を校正用カラープリンタのCのベタ(255)の彩度に合わせるように彩度を移動させることにより、作成したデバイスリンクカラープロファイルからの出力結果のC単色部がC単色で再現される。つまり、M、Y、Kの他の色成分による濁りが入らないようにし、C単色のベタがベタで再現されるようにできる。また、この色相/彩度の移動は色空間の中でC単色の軌跡上だけでなく、その周辺の範囲を連続的に行う必要がある。
【0084】
即ち、印刷機のC単色9段の軌跡と校正用カラープリンタのC単色9段の軌跡についてのL*C*habの値を用いて、図20に示すような色相の範囲(上限〜下限)を各彩度C*について求め、図21に示すような明度の範囲(中心〜下限)各彩度C*について求めておき、デバイスリンクカラープロファイルの計算における各CMYK入力点について上述のようにしてCMYK→L*a*b*→CMYKの変換計算を行う際に、L*とa*b*から求めたC*とhabが、その範囲に入った時のみ色相と彩度を移動させる。
【0085】
本実施の形態では、C単色の中間調については彩度を保持するために、彩度をそのままとして色相を移動させ、彩度C*が60以上になったときに色相と同時に彩度を移動させているが、Cの階調全体の彩度を高めたい場合にはより低い彩度C*から彩度を移動させても良い。移動量は印刷機のC単色9段の軌跡の上(図20、21の「中心」)が最も大きく離れるに従って小さくなり、図20、21に示した領域の端(上限、下限)では移動量がゼロになる。また、範囲のとり方や移動量の変化のさせ方はこの実施の形態と同じでなくてもよく、トーンジャンプや階調のつぶれが生じないように決定すれば良い。
【0086】
次に、次の式により移動後の彩度C*と移動後の色相habとから、移動後のa*b*を求める。
【0087】
a*=cos( hab/180×π )×C*
b*=sin( hab/180×π )×C*
【0088】
これにより求められたa*b*により、ステップS11で求めたL*a*b*表色系の値のうちのa*b*を置き換える。
【0089】
ステップS13
【0090】
次に、ステップS12で求めたL*a*b*表色系の値を、校正用カラープリンタのデバイスカラープロファイルのL*a*b*→CMYK LUTを用いて、CMYKを求める。例えば、ステップS12で求めたL*a*b*表色系の値をL*=57.0、a*=5.3、b*=35.6とすると、L*a*b*:33×33×33→CMYK LUTのL*a*b*:33×33×33内の入力点と、L*a*b*それぞれの入力点への距離は、
L*:57.0 /100×32=18.2なので、L*の1つ目の点L1とL1への距離DL1と、Lの2つ目の点L2とL2への距離DL2は、L1=18、DL1=0.2、L2=19、DL2=0.8
a*:(5.3+127)/255×32=16.6なので、a*の1つ目の点a1とa1への距離Da1と、aの2つ目の点a2とa2への距離Da2は、a1=16、Da1=0.6、a2=17、Da2=0.4
b*:(35.6+127)/255×32=20.4なので、b*の1つ目の点b1とb1への距離Db1と、bの2つ目の点b2とb2への距離Db2は、b1=20、Db1=0.4、b2=21、Db2=0.6
となる。
【0091】
L*a*b*:33×33×33→CMYK LUTからのL*2点(L1、L2)×a*2点(a1、a2)×b*2点(b1、b2) =8点についてのCMYK値を、
CL1a1b1,CL1a1b2,CL1a2b1,CL1a2b2,CL2a1b1,CL2a1b2,CL2a2b1,
CL2a2b2,
ML1a1b1,ML1a1b2,ML1a2b1,ML1a2b2,ML2a1b1,ML2a1b2,ML2a2b1,
ML2a2b2,
YL1a1b1,YL1a1b2,YL1a2b1,YL1a2b2,YL2a1b1,YL2a1b2,YL2a2b1,
YL2a2b2,
KL1a1b1,KL1a1b2,KL1a2b1,KL1a2b2,KL2a1b1,KL2a1b2,KL2a2b1,
KL2a2b2,
とすると、L*=57.0、a*=5.3、b*=35.6についてのCMYKの値は次式によって求められる。
【0092】
C=DL2×Da2×Db2×CL1a1b1+DL2×Da2×Db1×CL1a1b2+DL2×Da1×Db2×CL1a2b1+DL2×Da1×Db1×CL1a2b2
+DL1×Da2×Db2×CL2a1b1+DL1×Da2×Db1×CL2a1b2
+DL1×Da1×Db2×CL2a2b1+DL1×Da1×Db1×CL2a2b2
【0093】
M=DL2×Da2×Db2×ML1a1b1+DL2×Da2×Db1×ML1a1b2
+DL2×Da1×Db2×ML1a2b1+DL2×Da1×Db1×ML1a2b2
+DL1×Da2×Db2×ML2a1b1+DL1×Da2×Db1×ML2a1b2
+DL1×Da1×Db2×ML2a2b1+DL1×Da1×Db1×ML2a2b2
【0094】
Y=DL2×Da2×Db2×YL1a1b1+DL2×Da2×Db1×YL1a1b2
+DL2×Da1×Db2×YL1a2b1+DL2×Da1×Db1×YL1a2b2
+DL1×Da2×Db2×YL2a1b1+DL1×Da2×Db1×YL2a1b2
+DL1×Da1×Db2×YL2a2b1+DL1×Da1×Db1×YL2a2b2
【0095】
K=DL2×Da2×Db2×KL1a1b1+DL2×Da2×Db1×KL1a1b2
+DL2×Da1×Db2×KL1a2b1+DL2×Da1×Db1×KL1a2b2
+DL1×Da2×Db2×KL2a1b1+DL1×Da2×Db1×KL2a1b2
+DL1×Da1×Db2×KL2a2b1+DL1×Da1×Db1×KL2a2b2
【0096】
ステップS14
【0097】
上述のようにして、ステップS11からS13までをC×M×Y×K:21×21×21×21=194481点の入力点について繰り返して行い、結果をCMYK4次元入力CMYK4次元出力のLUTとして、それをデバイスリンクカラープロファイルとする。
【0098】
ステップS15
【0099】
次に、デバイスリンクカラープロファイルのLUT値の濁り除去補正、濁り除去とベタ再現補正について説明する。表1に、C単色部の、色相の移動による濁りの除去処理を行った場合のデバイスリンクカラープロファイルのLUTの内容を示す。
【0100】
ステップS12の方法を用いてデバイスリンクカラープロファイルを作成すると、例えばC単色部分のLUT計算結果から、次の表1の「LUT内容(補正前)」のようになり、C以外のM、Y、Kが少量入っている点が多いことがわかる。これは、上記の色相の移動によっても計算誤差によって完全に濁り成分が除かれていないことを示す。このままだとルーペで確認した際に、C単色部に他の網点が入る結果になってしまうので、完全に濁り成分を除くためにはこれらのC単色のLUT点についてM、Y、Kを0に変更して、表1の「LUT内容(補正後)」のように変更する。これにより、濁り成分が完全に除去されることになる。
【0101】
【表1】
Figure 0004470215
【0102】
次に、表2に、C単色部の、色相と彩度の移動による濁り除去とベタの再現の処理を行った場合のデバイスリンクカラープロファイルのLUTの内容を示す。ステップS12の方法を用いてデバイスリンクカラープロファイルを作成し、例えばC単色部分のLUT計算結果を見ると、次の表2の「LUT内容(補正前)」のようになり、C以外のM、Y、Kが少量入っている点が多く、ベタ(255)がベタになっていないことがわかる。これは、上記の色相の移動によっても計算誤差により完全に濁り成分が除かれず、ベタがベタになっていないことを示す。このままだとルーペで確認した際に、C単色部に他の網点が入りC単色ベタがベタにならない結果になってしまうので、完全に濁り成分を除きベタを再現するためには、これらのC単色のLUT点についてM、Y、Kを0に変更し、さらにC単色ベタ(255)についてCを255にして、表の「LUT内容(補正後)」のように変更する。これにより、濁り成分が完全に除去されベタがベタになる。
【0103】
【表2】
Figure 0004470215
【0104】
次に、図22により、上述のCMYの各単色の濁り除去処理、濁り除去とベタの再現処理または何も行わないの選択について説明する。
【0105】
図22はデバイスカラープロファイルからデバイスリンクカラープロファイルを作成するソフトウェアによる設定画面を示す図である。図22の画面左側の欄22a、22bで印刷物と校正用カラープリンタの各デバイスカラープロファイルを選択し、画面右側の選択部22c,22d,22eでC、M、Yそれぞれについて、濁り除去処理(色相移動)を行うか、濁り除去とベタ保持の処理(色相/彩度移動)を行うか、何も行わないかの選択をすることができる。
【0106】
上述のC、M、Yそれぞれについての選択を印刷物と校正用カラープリンタのCMY単色の色調の違いと、ベタ濃度の違いとにより行うことで、例えば、色調が大きく異なるのに濁り除去を行うと、デバイスリンクカラープロファイルによる色補正をかけても色調が異なるままとなることや、ベタ濃度が大きく異なるのにベタの保持を行うと、デバイスリンクカラープロファイルによる色補正をかけてもベタ濃度が異なったままになること等を防ぐことができる。
【0107】
次に、図23に示すようなデバイスリンクカラープロファイルを用いた画像変換の例について説明する。図23に示すデバイスリンクカラープロファイルは、C×M×Y×K:21×21×21×21=194481のLUT入力点に対してCMYKの値が入る4次元入力/4次元出力LUTである。
【0108】
CMYKそれぞれの入力点への距離CMYKそれぞれの0〜255の数値からなる画像データについて、次のような計算を1画素1画素行うことで図23のようなデバイスリンクカラープロファイルによる色補正を行って校正用カラープリンタに出力するCMYK値を得ることができる。
【0109】
C=25、M=51、Y=191、K=10の画素を例にとると、
CMYK21×21×21×21→CMYK LUTのCMYK:21×21×21×21内の入力点と、CMYKそれぞれの入力点への距離は、
C:25/255×20=1.96なので、Cの1つ目の点C1とC1への距離DC1と、Cの2つ目の点C2とC2への距離DC2は、C1=1、DC1=0.96、C2=2、DC2=0.04
M:51/255×20=4.0なので、Mの1つ目の点M1とM1への距離DM1と、Mの2つ目の点M2とM2への距離DM2は、M1=4、DM1=0.0、M2=5、DM2=1.0
Y:191/255×20=14.98なので、Yの1つ目の点Y1とY1への距離DY1と、Yの2つ目の点Y2とY2への距離DY2は、Y1=14、DY1=0.98、Y2=15、DY2=0.02
K:10/255×20=0.78なので、Kの1つ目の点K1とK1への距離DK1と、Kの2つ目の点K2とK2への距離DK2は、K1=0、DK1=0.78、K2=1、DK2=0.22
となる。
【0110】
CMYK→CMYK LUTからのC2点(C1、C2)×M2点(M1、M2)×Y2点(Y1、Y2)×K2点(K1、K2) =16点についてのCMYK出力値を、
Cc1m1y1k1,Cc1m1y1k2,Cc1m1y2k1,Cc1m1y2k2,Cc1m2y1k1,Cc1m2y1k2,
Cc1m2y2k1,Cc1m2y2k2,
Cc2m1y1k1,Cc2m1y1k2,Cc2m1y2k1,Cc2m1y2k2,Cc2m2y1k1,Cc2m2y1k2,
Cc2m2y2k1,Cc2m2y2k2,
Mc1m1y1k1,Mc1m1y1k2,Mc1m1y2k1,Mc1m1y2k2,Mc1m2y1k1,Mc1m2y1k2,
Mc1m2y2k1,Mc1m2y2k2,
Mc2m1y1k1,Mc2m1y1k2,Mc2m1y2k1,Mc2m1y2k2,Mc2m2y1k1,Mc2m2y1k2,
Mc2m2y2k1,Mc2m2y2k2,
Yc1m1y1k1,Yc1m1y1k2,Yc1m1y2k1,Yc1m1y2k2,Yc1m2y1k1,Yc1m2y1k2,
Yc1m2y2k1,Yc1m2y2k2,
Yc2m1y1k1,Yc2m1y1k2,Yc2m1y2k1,Yc2m1y2k2,Yc2m2y1k1,Yc2m2y1k2,
Yc2m2y2k1,Yc2m2y2k2,
Kc1m1y1k1,Kc1m1y1k2,Kc1m1y2k1,Kc1m1y2k2,Kc1m2y1k1,Kc1m2y1k2,
Kc1m2y2k1,Kc1m2y2k2,
Kc2m1y1k1,Kc2m1y1k2,Kc2m1y2k1,Kc2m1y2k2,Kc2m2y1k1,Kc2m2y1k2,
Kc2m2y2k1,Kc2m2y2k2
とすると、C=25、M=51、Y=191、K=10の画素についてのCMYKの出力値CoutMoutYoutKoutは次の各式によって求めることができる。
【0111】
Cout=DC2×DM2×DY2×DK2×Cc1m1y1k1
+DC2×DM2×DY2×DK1×Cc1m1y1k2
+DC2×DM2×DY1×DK2×Cc1m1y2k1
+DC2×DM2×DY1×DK1×Cc1m1y2k2
+DC2×DM1×DY2×DK2×Cc1m2y1k1
+DC2×DM1×DY2×DK1×Cc1m2y1k2
+DC2×DM1×DY1×DK2×Cc1m2y2k1
+DC2×DM1×DY1×DK1×Cc1m2y2k2
+DC1×DM2×DY2×DK2×Cc2m1y1k1
+DC1×DM2×DY2×DK1×Cc2m1y1k2
+DC1×DM2×DY1×DK2×Cc2m1y2k1
+DC1×DM2×DY1×DK1×Cc2m1y2k2
+DC1×DM1×DY2×DK2×Cc2m2y1k1
+DC1×DM1×DY2×DK1×Cc2m2y1k2
+DC1×DM1×DY1×DK2×Cc2m2y2k1
+DC1× DM1×DY1×DK1×Cc2m2y2k2
【0112】
Mout=DC2×DM2×DY2×DK2×Mc1m1y1k1
+DC2×DM2×DY2×DK1×Mc1m1y1k2
+DC2×DM2×DY1×DK2×Mc1m1y2k1
+DC2×DM2×DY1×DK1×Mc1m1y2k2
+DC2×DM1×DY2×DK2×Mc1m2y1k1
+DC2×DM1×DY2×DK1×Mc1m2y1k2
+DC2×DM1×DY1×DK2×Mc1m2y2k1
+DC2×DM1×DY1×DK1×Mc1m2y2k2
+DC1×DM2×DY2×DK2×Mc2m1y1k1
+DC1×DM2×DY2×DK1×Mc2m1y1k2
+DC1×DM2×DY1×DK2×Mc2m1y2k1
+DC1×DM2×DY1×DK1×Mc2m1y2k2
+DC1×DM1×DY2×DK2×Mc2m2y1k1
+DC1×DM1×DY2×DK1×Mc2m2y1k2
+DC1×DM1×DY1×DK2×Mc2m2y2k1
+DC1×DM1×DY1×DK1×Mc2m2y2k2
【0113】
Yout=DC2×DM2×DY2×DK2×Yc1m1y1k1
+DC2×DM2×DY2×DK1×Yc1m1y1k2
+DC2×DM2×DY1×DK2×Yc1m1y2k1
+DC2×DM2×DY1×DK1×Yc1m1y2k2
+DC2×DM1×DY2×DK2×Yc1m2y1k1
+DC2×DM1×DY2×DK1×Yc1m2y1k2
+DC2×DM1×DY1×DK2×Yc1m2y2k1
+DC2×DM1×DY1×DK1×Yc1m2y2k2
+DC1×DM2×DY2×DK2×Yc2m1y1k1
+DC1×DM2×DY2×DK1×Yc2m1y1k2
+DC1×DM2×DY1×DK2×Yc2m1y2k1
+DC1×DM2×DY1×DK1×Yc2m1y2k2
+DC1×DM1×DY2×DK2×Yc2m2y1k1
+DC1×DM1×DY2×DK1×Yc2m2y1k2
+DC1×DM1×DY1×DK2×Yc2m2y2k1
+DC1×DM1 × DY1 × DK1×Yc2m2y2k
【0114】
Kout=DC2×DM2×DY2×DK2×Kc1m1y1k1
+DC2×DM2×DY2×DK1×Kc1m1y1k2
+DC2×DM2×DY1×DK2×Kc1m1y2k1
+DC2×DM2×DY1×DK1×Kc1m1y2k2
+DC2×DM1×DY2×DK2×Kc1m2y1k1
+DC2×DM1×DY2×DK1×Kc1m2y1k2
+DC2×DM1×DY1×DK2×Kc1m2y2k1
+DC2×DM1×DY1×DK1×Kc1m2y2k2
+DC1×DM2×DY2×DK2×Kc2m1y1k1
+DC1×DM2×DY2×DK1×Kc2m1y1k2
+DC1×DM2×DY1×DK2×Kc2m1y2k1
+DC1×DM2×DY1×DK1×Kc2m1y2k2
+DC1×DM1×DY2×DK2×Kc2m2y1k1
+DC1×DM1×DY2×DK1×Kc2m2y1k2
+DC1×DM1×DY1×DK2×Kc2m2y2k1
+DC1×DM1×DY1×DK1×Kc2m2y2k2
【0115】
以上のようにして、デバイスリンクカラープロファイルによって単色の濁りの除去やベタの再現等の処理を行ない、校正用カラープリンタで出力することにより、CMYの各単色部分に濁りが無く、またCMYの各単色ベタがベタとして再現でき、印刷機の色にあった出力を校正用カラープリンタで得ることができる。
【0116】
なお、図24〜図26にそれぞれ示した本実施の形態による色調整方法の各ステップをコンピュータで実行するようにプログラムソフトウエアが作成され、かかるプログラムソフトウエアはコンピュータで読み取り可能な記録媒体、例えばフロッピーディスク、CD−ROM、磁気記録テープ等の可搬性の記録媒体またはコンピュータに付属の記憶装置、例えばハードディスクや不揮発性メモリ等に格納することができる。また、かかるプログラムソフトウエアをコンピュータで実行する場合には、コンピュータに付属の読取装置で上述の記録媒体から読み出したり、コンピュータに付属の記憶装置であるハードディスクや不揮発性メモリ等から読み出すことができる。
【0117】
【発明の効果】
本発明によれば、印刷機の色を再現して校正用カラープリンタで出力する際に、印刷機との色が合い、CMYの各単色部分に濁りが無く、またCMYの各単色ベタがベタとして出力され再現でき、校正作業での間違いを防ぐことができる色調整方法を提供できる。また、この色調整方法の実行のためのプログラム及びこのプログラムを格納した記録媒体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】CMYKの色の値を表色系の値L*a*b*に変換するLUTの説明図である。
【図2】CMYKの色の値を測色するためのカラーパッチ像の一例を示す図である。
【図3】CMY色の値と表色系の値による軌跡上のサンプル点と補間する点の分布を示した図である。
【図4】CMYの色の組み合わせを表色系の値に変換する際の補間処理の順番を示した図である。
【図5】表色系の値L*a*b*をCMYKの色の値に変換するLUTの説明図である。
【図6】C、Mの表色系の座標における目標値T’を示す座標図である。
【図7】C、Mの色の組み合わせの座標における目標値Tを示す座標図である。
【図8】C、Mの色の組み合わせの座標における目標値Tを推定するための収束演算処理の座標図である。
【図9】C、Mの表色系の座標における目標値T’を推定するための収束演算処理の座標図である。
【図10】目標値T’が色再現範囲の外にある場合のC、Mの表色系の座標における目標値T’を示す図である。
【図11】目標値T’が色再現範囲の外にある場合のC、Mの表色系の座標における目標値T’を示す座標図で、目標値T’を色再現範囲の内に移動させたことを示す座標図である。
【図12】色再現範囲の外にある目標値T’を色再現範囲の内に移動させた場合のC、Mの色の組み合わせの座標における目標値Tを示す図である。
【図13】印刷機デバイスのCMYKの色の値を校正用カラープリンタデバイスのCMYKの色の値に変換するLUTの説明図である。
【図14】表色系の値a*b*の表色系の座標における印刷機のC単色の色相の軌跡と校正用カラープリンタのC単色の色相の軌跡を示す図である。
【図15】表色系の値L*C*の表色系の座標における印刷機のC単色の色相の軌跡と校正用カラープリンタのC単色の色相の軌跡を示す図である。
【図16】表色系の値a*b*の表色系の座標において、印刷機のC単色の色相の軌跡を校正用カラープリンタのC単色の色相の軌跡に移動させることを示す図である。
【図17】表色系の値a*b*の表色系の座標において、印刷機のC単色の色相の軌跡を校正用カラープリンタのC単色の色相の軌跡に移動させる範囲を示す図である。
【図18】表色系の値L*C*の表色系の座標における印刷機のC単色の色相の軌跡を校正用カラープリンタのC単色の色相の軌跡に移動させる範囲を示す図である。
【図19】表色系の値a*b*の表色系の座標において、印刷機のC単色の色相の軌跡とC単色のベタの彩度を校正用カラープリンタのC単色の色相の軌跡とC単色のベタの彩度に移動させることを示す図である。
【図20】表色系の値a*b*の表色系の座標において、印刷機のC単色の色相の軌跡とC単色のベタの彩度を校正用カラープリンタのC単色の色相の軌跡とC単色のベタの彩度に移動させる範囲とを示す図である。
【図21】表色系の値L*C*の表色系の座標における印刷機のC単色の色相の軌跡とC単色のベタの彩度を校正用カラープリンタのC単色の色相の軌跡とC単色のベタの彩度に移動させる範囲を示す図である。
【図22】デバイスリンクプロファイルを作成するソフトウエアで、CMY単色の濁り除去を行うか、濁り除去とベタの保持を行うか、どちらも行わないかの処理の選択をする際の画面の例を示す図である。
【図23】画像データについてデバイスリンクカラープロファイルを用いてCMYKの色の値を校正用カラープリンタのCMYKの色の値に変換するLUTの説明図である。
【図24】本実施の形態におけるデバイスリンクカラープロファイルを用いた印刷機と校正用カラープリンタの色調整方法の手順を概略的に示すフローチャートである。
【図25】本実施の形態におけるL*a*b*→CMYK LUTの3次元入力/4次元出力LUTを求める手順のフローチャートである。
【図26】本実施の形態におけるデバイスリンクカラープロファイルを作成する手順のフローチャートである。

Claims (7)

  1. 色合わせの目標となる第1のカラー画像出力装置と、その色を再現するための第2のカラー画像出力装置とについて、シアンC、マゼンダM、イエローY、スミK(以下、「CMYK」という)の基本色の組合せについて表色系の値格納された第1のルックアップテーブルと、表色系の値の組合せについてのCMYKの基本色の値格納された第2のルックアップテーブルとを含む第1のカラープロファイルをそれぞれ作成し、
    2つの前記第1のカラープロファイルから、前記第1のカラー画像出力装置での出力用のCMYKの基本色の組合せに対して前記第2のカラー画像出力装置での出力用のCMYKの基本色の値を格納したルックアップテーブルである第2のカラープロファイルを作成し、
    前記第1のカラー画像出力装置の色にあった出力を前記第2のカラー画像出力装置で得ることができるように前記第2のカラープロファイルにより画像データについてCMYKの値の変換を行なう色調整方法において、
    前記第2のカラープロファイルを作成するとき、
    CMYのいずれかの単色の最大濃度点から0までの表色系の値を前記第1のカラー画像出力装置の第1のカラープロファイルの第1のルックアップテーブルから求め、その求めた表色系の値がCMYのいずれかの単色の最大濃度点から0までの表色系の値の軌跡を中心とする範囲に入った場合に、前記第1のカラー画像出力装置の前記単色の最大濃度点から0までの表色系の値から求まる軌跡の色相を、前記第2のカラー画像出力装置の前記単色の最大濃度点から0までの表色系の値から求まる軌跡の色相に変化させ、前記第2のカラー画像出力装置の第1のカラープロファイルの第2のルックアップテーブルを用いて、前記色相を変化させた後の表色系の値をCMYKの値へ変換し、
    前記第2のカラープロファイルの作成後に、
    前記単色がCでM=Y=K=0である場合、Cが0でないC単色の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルの入力点について、前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のM、Y、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のM、Y、Kの値にし、
    前記単色がMでC=Y=K=0である場合、Mが0でないM単色の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルの入力点について、前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、Y、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、Y、Kの値にし、
    前記単色がYでC=M=K=0である場合、Yが0でないY単色の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルの入力点について、前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、M、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、M、Kの値にすることを特徴とする色調整方法。
  2. 前記範囲内の最大濃度点から0までの表色系の値の軌跡から離れた色についての変化量を前記第1のカラー画像出力装置での最大濃度点から0までの表色系の値の軌跡からの距離に応じて減少させることを特徴とする請求項1に記載の色調整方法。
  3. 色合わせの目標となる第1のカラー画像出力装置と、その色を再現するための第2のカラー画像出力装置とについて、CMYKの基本色の組合せについて表色系の値格納された第1のルックアップテーブルと、表色系の値の組合せについてのCMYKの基本色の値格納された第2のルックアップテーブルとを含む第1のカラープロファイルをそれぞれ作成し、
    2つの前記第1のカラープロファイルから、前記第1のカラー画像出力装置での出力用のCMYKの基本色の組合せに対して前記第2のカラー画像出力装置での出力用のCMYKの基本色の値を格納したルックアップテーブルである第2のカラープロファイルを作成し、
    前記第1のカラー画像出力装置の色にあった出力を前記第2のカラー画像出力装置で得ることができるように前記第2のカラープロファイルにより画像データについてCMYKの値の変換を行なう色調整方法において、
    前記第2のカラープロファイルを作成するとき、
    CMYのいずれかの単色の最大濃度点から0までの表色系の値を前記第1のカラー画像出力装置の第1のカラープロファイルの第1のルックアップテーブルから求め、その求めた表色系の値がCMYのいずれかの単色の最大濃度点から0までの表色系の値の軌跡を中心とする範囲に入った場合に、前記第1のカラー画像出力装置の前記単色の最大濃度点から0までの表色系の値から求まる色相と彩度の軌跡を、前記第2のカラー画像出力装置の前記単色の最大濃度点から0までの表色系の値から求まる色相と彩度の軌跡に変化させ、前記第2のカラー画像出力装置の第1のカラープロファイルの第2のルックアップテーブルを用いて、前記色相と彩度を変化させた後の表色系の値をCMYKの値へ変換し、
    前記第2のカラープロファイルの作成後に、
    前記単色がCでM=Y=K=0である場合、Cが0でないC単色の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルの入力点について、前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のM、Y、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値の出力値のM、Y、Kの値にし、更にM=Y=K=0でC=100%の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルについてCの出力値を100%とし、
    前記単色がMでC=Y=K=0である場合、Mが0でないM単色の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルの入力点について、前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、Y、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値の出力値のC、Y、Kの値にし、更にC=Y=K=0でM=100%の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルについてMの出力値を100%とし、
    前記単色がYでC=M=K=0である場合、Yが0でないY単色の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルの入力点について、前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、M、Kを、それぞれC=M=Y=K=0の白地の前記第2のカラー画像出力装置の第2のルックアップテーブルの出力値のC、M、Kの値にし、更にC=M=K=0でY=100%の前記第1のカラー画像出力装置の第1のルックアップテーブルについてYの出力値を100%とすることを特徴とする色調整方法。
  4. 前記範囲内の最大濃度点から0までの表色系の値の軌跡から離れた色についての変化量を前記第1のカラー画像出力装置での最大濃度点から0までの表色系の値の軌跡からの距離に応じて減少させることを特徴とする請求項3に記載の色調整方法。
  5. 前記単色がC、M、Yのそれぞれの場合について、請求項1または2の色調整方法を実行するか、請求項3または4の色調整方法を実行するか、いずれも実行しないか、を選択可能にし、その各選択に基づいて前記各色調整方法を同時に実行することを特徴とする色調整方法。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の色調整方法をコンピュータにおいて実行させるためのプログラム。
  7. 請求項に記載のプログラムを格納したコンピュータ読み出し可能な記録媒体。
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