JP2554366B2 - カラーパッチを用いた色再現特性の推定方法 - Google Patents

カラーパッチを用いた色再現特性の推定方法

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JP2554366B2 JP63238506A JP23850688A JP2554366B2 JP 2554366 B2 JP2554366 B2 JP 2554366B2 JP 63238506 A JP63238506 A JP 63238506A JP 23850688 A JP23850688 A JP 23850688A JP 2554366 B2 JP2554366 B2 JP 2554366B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、テレビ画像信号をデジタルカラーコピー
装置などを用いてハードコピーする場合のように、異な
る表色系間での色修正(カラープルーフ)に適用される
色画像再生装置などに適用して好適なカラーパッチを用
いた色再現特性の推定方法に関する。
[発明の背景] テレビ画像信号をビデオプリンタ、デジタルカラーコ
ピー装置などを使用してハードコピーする場合、テレビ
画像信号は、例えば赤R、緑G、青Bの原色信号である
のに対して、ビデオプリンタやデジタルカラーコピー装
置などの入力信号は、例えばイエローY、マゼンタM、
シアンCの補色信号であるため、再現色を一致させるた
めなどの目的から、色分解画像に対する修正機能を有し
た色画像再生装置(色分解画像修正装置)が使用される
ことが多い。
例えば、色分解画像修正装置の1つであるカラーマス
キング装置は、周知のように色材(トナー、インク、感
熱転写用インク、印画紙などの色素)の副吸収分をキャ
ンセルして正しい色(中間色)を再現できるようにする
ための装置である。
すなわち、テレビ画像はR,G,B信号に基づく加色法に
よりカラー画像が構成されるのに対して、印画紙などを
用いたプリンタにおいてはY,M,C信号に基づく減色法に
よりカラー画像が構成される。従って、例えばR,G,B信
号に基づいてプリンタよりカラー画像を得ようとした場
合には、信号データの変換(色修正)を行なう必要があ
る。
例えば、第17図に示すカラーマスキング装置10では、
入力されたR,G,Bの3原色画像データを数値演算するこ
とによって、新たな画像データ(色修正後の画像データ
で、この例では、C、M及びY)を形成し、この新たな
画像データC,M,Yに基づいてカラー画像が記録されるよ
うになされる。
同図において、11はテレビジョン受像機、12はカラー
プリンタ、13は印画紙などの記録媒体を示す。
カラープリンタなどの色彩特性を正確に把握できれ
ば、ある指定した色彩を再現する基本色(3色もしくは
4色)の組合せを正確に求めることができるから、これ
によって色変換誤差が僅少となり、色再現性が格段に向
上する。
ある指定した色彩を再現する基本色(3色もしくは4
色)の組合せを算出する方法として、従来では次の2つ
の方法が知られている。
印画紙などを使用してハードコピーする場合には、第
18図に示すように、単色(Y,M,C)夫々の分光吸収濃度
を測定しておき、濃度加法性を使用して総合吸収特性を
算出する。その後、X,Y,Z、L,u,vなどの表色系
に変換する。
濃度加法性とは、各分光吸収濃度での各色の濃度を加
算して計算する方法をいう。
印刷などにおいては、ノイゲバウア方程式によって基
本色の組合せを推定している。
しかし、例えば印画紙の場合は、実際の系において濃
度加法性が成立しない。そのため、色再現性を推定した
ときの精度が悪い。
ノイゲバウア方程式を使用する場合においても、これ
が近似式であるためその近似式と実際値とのずれが大き
く、これまた色再現性の精度が充分でない。
本出願人はこのような問題を解決する一手段を既に提
案した。
その手段とは、複数の基本色の組合せにより得られる
再現色を、複数の組合せについて予め出力し、この各組
合せに対する表色系の値を測色、算出し、得られた表色
系の値を用いて、補間・演算を行なうことにより、求む
べき表色系の値に基づく複数の基本色の組合せを得るよ
うにしたものである。
このような推定処理を行なったのは、加色法(例えば
R,G,B)の座標系から他の表色系(例えばX,Y,Z、L,u
,vなどの表色系)への変換式は既知であるにも拘ら
ず、減色法(例えばY,M,C)の座標系から他の表色系
(例えばX,Y,Z、L*,u*,v*)への変更、あるいは、
減色法における表色系から座標系への変換は今だ好まし
い変換式が知られていないからである。
そのことを第19図以下を参照して説明する。
基本色をY,M,C,K(Kはスミ色)の4色とした場合
(ただし、便宜上Kは任意の値とする)、印刷用の紙
(印刷紙)などの記録媒体上における中間色はY,M,Cの
濃度を組合せることで無数に表現できるが、その表現範
囲は立体的に示される。
例えば、Kを除くY,M,C3色の座標系で表現すると、そ
の表現範囲は第19図に示すような立方体となる。Y,M,C
の座標系を他の表色系例えば、X,Y,Z表色系に変換する
と、第20図に示すような立体となる。図中、各頂点A〜
HはA′〜H′に対応する。
第20図からも明らかなように、この表現範囲を決める
立体は、殆どがいびつであり、各辺は直線になるとは限
らず、複雑な曲面となっている。
この立体の中であれば、Y,M,Cの適当な組合せによ
り、所定の中間色を再現できる。そのため、この立体内
に入るように色修正データ(Y,M,Cの混合量)を決定し
なければならない。
簡単のため、基本色を2色(例えば、YとM)として
説明する。
第21図はY,Mの座標系で、これをL,u,v表色系
に写像すると、第22図のようになる。正方形の頂点B,C,
G,FはB′,C′,G′,F′に対応する。
このような対応関係をとるために、特に第21図の各交
点(格子点)の色レベルをカラープリンタに供給して、
その色レベルをもって記録媒体(以下印刷紙として説明
する)上に記録してカラーパッチを形成する。
第25図はカラーパッチの一例を示し、夫々離散的な5
つのポイントによるY,M,C,Kの組合せからカラーパッチ
像が形成されている。最大の量子化レベルが256である
ときには、各ポイントの間隔は64量子化レベルとなる。
得られたカラーパッチから実際の色を測定し、その測
色値を表色系の変換式を使用して表色系の値(サンプル
値)に換算し、これを各格子点ごとにプロットしたのが
第22図である。
第22図に示す以外の中間色が目標値であるときには、
この第22図を第21図と対応させながら補間演算して第21
図の値が推定される。
推定処理を第23図及び第24図を参照して説明する。
第24図に示すように、ある中間色を×(目標値T′と
する)で示すと、この色を示すY,M座標系の組合せは、
第23図の格子点a〜dで囲まれる領域内(実際は4次元
領域の立体内)にあるものと推定できる。
格子点によって形成される領域のうち、どの領域に入
っているかを調べる演算処理は、第22図の表色系を第21
図の座標系に対応付けながらその領域を収束させて求め
る。
このように、第22図の表色系のみを使用して対応する
領域を補間演算し、収束結果を第21図の座標系に対応付
けして推定しないのは、上述したように加色法の場合に
おいては、第21図の座標系から第22図の表色系に対する
変換は既知であるにも拘らず、減色法の場合には減色法
に関する座標系から表色系への変換操作が非常に複雑
で、今だその好ましい変換式が知られていないからであ
る。
このようなことから、第21図の座標系に示される目標
値Tは次のような処理によって推定される。推定処理操
作を第23図及び第24図を参照して詳細に説明する。
まず、第22図に示す表色系の目標値T′と第21図の座
標系に示される基本格子点を使用し、これら基本格子点
によって形成される領域のうち、どの領域内に目標値
T′が存在するかを、各領域の頂点にあたる格子点と目
標値T′との幾何学的位置関係を調べることによって判
定する。
実際には、各領域にある頂点の座標を後述の判定式に
より調べることで領域が選択される。この領域がSo′で
あるものとすれば、第23図の座標系においても目標値T
は領域So′に対応した領域Soの中に入っているものと推
定できる。
次に、推定された領域Soを4等分する。4等分すべき
合計5個の格子点(分割点)e〜iは既に求められてい
る周囲の格子点a〜dなどを利用して重み平均により算
出する。例えば、周囲の2点あるいは4点の格子点を重
み平均して求める。
この新たに算出された格子点e〜iに対応する値が再
び第24図の表色系にプロットされる。
そして、このプロットされた格子点e′〜i′によっ
て分割された4つの領域S1′〜S4′の中から目標値T′
を含む領域S2′が上述したと同じ手法によって求めら
れ、求められたその領域S2′に対応する第23図の領域S2
が領域Soを4等分して算出される。
このような領域の分割を繰り返すことによって、格子
は次第に狭くなり、ついには収束する。この収束した領
域(第24図において、これを便宜的にS10′とする)を
構成する4つの頂点の値を平均することによって、これ
に対応した領域S10によって囲まれる目標値Tが、その
中間色を再現するための基本色の組合せ(Y,M,C,Kの混
合量)として求められる。
このように基本色の組合せを、実際に第25図に示すよ
うなカラーパッチ像を参照して求めるようにした推定手
段として、本出願人は既に、特願昭62−89008号などに
おいて提案した。
第25図は基本格子として、各色とも5つの格子を基準
としているので、その組合せ数は、 5×5×5×5=625 となり、これら以外の格子点の組合せについては上述し
たように補間して求めるようにしている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、このようにY,M,C,K4色の基本色を使用して作
成された合計625個のカラーパッチ(第25図)を1個づ
つ実際に測色して、第22図に示すような表色系を作成す
るのは非常に面倒である。この離散的なポイントが多け
ればさらに大変である。
したがってできれば、カラーパッチの数を減らして、
この測色作業を簡略化したいところである。
そこで、この発明ではこのような課題を解決したもの
であって、測色作業を簡略化できるカラーパッチを用い
た色再現特性の推定方法を提案するものである。
[課題を解決するための手段] 上述した課題を解決するため、この発明においては、
電気信号として入力されるイエローY、マゼンタM、シ
アンC及びスミKに対応する色分解画像信号に基づき、
イエローY、マゼンタM、シアンC及びスミKの基本色
を混合して記録媒体上に色画像として再生する色画像再
生装置により、イエローY、マゼンタM、シアンC及び
スミKに対応する色分解画像信号の異なる組合せによる
複数の色を記録媒体上にカラーパッチ像として再生し、
該再生したカラーパッチ像を夫々測色して、色分解画像
信号の夫々の組合せについて、その組合せに基づく表色
系の値を求めて、色分解画像信号に対する色画像再生装
置の色再現特性を推定する方法において、 イエローY、マゼンタM、シアンC及びスミKの組合
せによるカラーパッチの数をスミKの電気的入力値kの
変数としてN(k)と表わし、スミKのみによる濃度を
D(k)と表わしたとき、 D(km)>D(kn)のとき、 N(km)≦N(kn) (但し、D(kp)>D(kq)のとき、N(kp)<N(k
q)なる関係を満たすものを少なくとも1つ含むものと
する) の関係が成立するように、測色するカラーパッチの数を
選定してその表色系の値を求める。
それ以外の入力色分解画像信号の組合せに対する表色
系の値は、既に求められているカラーパッチ像の入力色
分解画像信号と、それに対する表色系の値に基づく演算
処理により推定するようにしたことを特徴とするもので
ある。
[作 用] Y,M,C,Kの座標に対して、これに対応するL,u,v
などの色度座標は第2図のように、スミ色Kが増す程
格子間隔が狭くなる。このことは、スミ色Kが大きいと
きは、Y,M,Cの組合せを少なくし、残りは補間しても補
間後の誤差は非常に少ないということになる。
この関係を利用して、スミ色Kが大きくなるにつれ、
カラーパッチの数を第1図のように減らして、実際の測
色数を減らす。
すなわち、イエローY、マゼンタM、シアンC及びス
ミKの組合せによるカラーパッチの数をスミKの変数
で、N(k)を表わし、スミKのみの濃度をD(k)と
表わした場合、 D(km)>D(kn)のとき、 N(km)≦N(kn) (但し、D(kp)>D(kq)のとき、N(kp)<N(k
q)となる組合せを少なくとも1つ含むものとする) の関係が成立するように、カラーパッチ数が削減され
る。
減らした分(N(km)−N(kn))のカラーパッチに
対応する表色系の値は既に測色されているカラーパッチ
の表色系の値に基づいて推定する。
第1図のようにした場合には、全てを測色する場合に
比し、1/4程度にその測色時間を短縮できる。
カラーパッチ像を作成する際に使用した基本色の組合
せに基づく表色系の値は、以下のステップによって算出
される。
第1に、求むべき中間色に近い色調のサンプルを複数
個予め出力する(第1ステップ)。
第2に、各サンプルの基本色の混合量と、それに対す
る表色系の値とを調べる(第2ステップ)。
第3に、サンプルの表色系の値を用いて収束演算を行
なう(第3ステップ)。
この第3のステップによって、その中間色を再現する
基本色の混合量が算出されることになる。
第1のステップにおけるサンプルは次のようにして求
める。
まず、特定の表色系、例えばY,M,C,K座標系で構成さ
れる基本色に関する離散的なn個のポイント(その合計
は、n・n・n・nポイント)の信号によって実際に記
録媒体上(例えば印刷紙)にカラー印刷して、カラーパ
ッチが形成される。
カラー印刷されたこのカラーパッチ像のうちの特定の
複数の色を測定し、その測定データを特定の表色系(例
えばL,u,v表色系、以下同様)上にプロットする
ことによって、Y,M,C,K座標系の色がL,u,v表色
系の値として写像される。この写像された値がサンプル
値となる。
測定データを特定の表色系の値に変換するため、その
表色系に関する特定の変換式が使用される。
第3のステップでは、サンプル値を順次内挿しながら
収束させることによって中間色に最も近いサンプル値を
演算する。その収束サンプル値を基本色の混合量(その
各混合量はY,M,Cの各色修正データ)に対応させる。こ
れら混合量が色修正データとして複数個用意され、これ
らが入力色情報によって参照される。
色分解画像修正装置では、これらの色修正データがテ
ーブル化され、入力色分解画像情報によって対応する色
修正データが参照される。その結果、修正された色分解
画像情報に基づいてカラー画像を記録することができ
る。
[実 施 例] 続いて、この発明に係るカラーパッチを用いた色再現
特性の推定方法を上述した色分解画像修正装置に適用し
た場合について、第1図以下を参照して詳細に説明す
る。
まず、この発明の基本原理を説明する。第1の推定方
法から説明する。
第1の推定方法はスミ色Kの増加に伴なって変化する
表色系の色度座標の形状が相似形に変化する点に着目し
てカラーパッチ像を削減するようにした推定処理であ
る。
すなわち、Y,M,C,Kの組合せによるカラーパッチの数
をスミKの変数で、N(k)と表わし、スミKの濃度を
D(k)と表わした場合、 D(km)>D(kn)のとき、 N(km)≦N(kn) (但し、D(kp)>D(kq)のとき、N(kp)<N(k
q)となる組合せを少なくとも1つ含むものとする、km
≠kn、kq≠kqである) の関係が成立するように、カラーパッチ数が削減され
る。
減らした分(N(kn)−N(km))の色分解画像信号
の組合せに基づくカラーパッチに対応する表色系の値
は、既に測色されているカラーパッチに対応する表色系
の値に基づいて推定する。以下に説明する。
各基本色Y,M,C,Kの離散的なポイント数nを5、最大
の量子化レベルを256ステップとすると、夫々のポイン
ト間隔は64ステップとなる。これら5つのポイント(0,
64,128,192,255)の基本色を組合せて実際に印刷紙上に
インクにより記録することによって、第25図に示すよう
なカラーパッチ像が形成される。
このカラーパッチ像のうち、特に第1図に示すような
カラーパッチ像が使用される。このカラーパッチ像を測
定して写像すると、任意のシアンCに対する色度座標は
第2図のようになる。
同図において、二重丸が実際に測色されたカラーパッ
チ像の値に対応する座標値である。同図のように、Kが
大きくなるにしたがって、その格子間隔が狭くなる。
このことは、Kが大きいときには、Y,M,Cの組合せを
減らしカラーパッチ像を少なくして、残りはこのカラー
パッチ像に基づいて内挿などの補間演算により求めて
も、実際に測色した場合との差が少なくなり、補間によ
る誤差が僅少になることを意味するものである。
したがって、このことを利用すれば、実際の測色点を
減らすことができる。例えば、第1図のように測色点を
削減したときには、Y,M,Cの測定点は、 K= 0のとき、5×5×5=125 K= 64のとき、3×3×3=27 K=128のとき、3×3×3=27 K=192のとき、2×2×2=8 K=255のとき、2×2×2=8 となり、Kが大きくなるにしたがって、格子点の数が減
少していることが判る。
このような測色点としたときの色度座標を図示したの
が、第2図の二重丸印である。ただし、第2図の色度座
標の場合、シアンCは0若しくは255の何れかである
が、この値には限定されない。
第1図において、K=64以上のカラーパッチ像につい
ては実際に、5×5のカラーパッチ像を形成したのち、
特定の格子点のみを測色してもよいし、特定の格子点の
みのカラーパッチ像を形成してそれらを測色するように
してもよい。
省いた(N(kn)−N(km))の個所の測定点につい
ては、以下のような手法を用いて補間する。
第2図から明らかなように、色度座標の分布状態は、
Kを増すにしたがい比較的相似に近い状態で、あたかも
縮小するかのように同図AからEのように変化してい
く。したがって、測定を省略した点の色座標を補間する
には、補間曲線として同図Aのカーブを用いればよい。
例えば、K=0のときの色度座標(第3図A)から、
K=64の色度座標(同図B)を補間する場合を考えてみ
る。両者はほぼ相似形とみなせるので、a〜yの格子点
はa′〜y′に夫々対応する。a′〜y′のうち、実際
に測色された格子点を黒丸で示せば、b′,d′点などは
何れも補間により内挿する必要がある。
ここで、 |a−b|:|b−c| =|a′−b′|:|b′−c′|であると仮定すると、こ
の式からb′を内分法によって求めることができる。こ
のような内挿によって求められた格子点を白丸で示す。
内挿処理によって、少なくとも5×5まで、格子点数
が増える。
これ以上例えば、9×9まで拡張したいときには、さ
らに補間処理が繰り返えされる。その場合の補間処理は
非線形な処理であるから、第3図よりもさらに細かな補
間処理は以下のような処理が適切である。
第4図に示すように、黒丸●を格子点(サンプル点)
とし、△印と×印が夫々補間すべき点とすると、△印の
ように前後2点ずつ格子点が存在する場合と、×印のよ
うに前後に1点及び3点ある場合とでは、異なった補間
式が使用される。
補間すべき点の表色系を、Lm ,um ,vm とし、各サ
ンプル点の表色系を、Li,ui,vi(i=1〜4)と
したとき、前者の場合は以下のような補間式によって補
間される。
Lm =−(1/16)L1+(9/16)L2+(9/16)L3 −(1/16)L4 um =−(1/16)u1+(9/16)u2+(9/16)u3 −(1/16)u4 vm =−(1/16)v1+(9/16)v2+(9/16)v3 −(1/16)v4 後者の場合には、次の補間式が使用される。
Lm =(5/16)L1+(15/16)L2−(5/16)L3 −(1/16)L4 um =(5/16)u1+(15/16)u2−(5/16)u3 −(1/16)u4 vm =(5/16)v1+(15/16)v2−(5/16)v3 −(1/16)v4 補間処理の順序の一例を第5図に示す。番号I,II,III
の順序で補間される。
このような補間処理によって、実際は195点のカラー
パッチ(第1図)しか測定しないにも拘らず、電気的な
処理によってカラーパッチ数を625個(=5・5・5・
5)さらには、6561個(=9・9・9・9)まで拡張
(補間)することができる。
後者のときのY,M,C座標系で示されるカラーパッチを
第6図に示す。ただし、これはKを上述したうちの特定
の量子化レベルとしたときの座標系である。これを
,u,vの表色系に写像すると第7図に示すように
なる。第7図Aは第6図の頂点側から見た写像であり、
同図BはL,v面側の写像であり、同図CはL,u
面側の写像である。
補間処理によって第6図に示すようなカラーパッチが
得られている場合では、第1回目から第5回目までの収
束処理において、内挿点(立体の各頂点)の算出は、上
述したような曲線的な近似によって算出することもでき
るが、以下に示す例では何れも直線的な近似による場合
である。
直線近似による内挿処理は次のようになる。
内挿点sを含むL,u,v表色系をLs,us,vs
としたときの、その内挿式の一例を次に示す。
Wiは対角の頂点を含み、かつ内挿点sを含む直方体の
体積(実際は四次元の直方体の体積)である。A=1,H
=16である。
内挿された表色系Ls,us,vsがY,M,C座標系(実
際には四次元の座標系)の値に対応付けられる。
ここで、目標値T′がどの立体内に存在するかは、以
下に示すような判定式を満足するか否かによって決定さ
れる。
ある立体に着目したときの8つの頂点の座標を夫々、
Li,ui,vi(i=1〜8)とし、目標点T′の座標
を、LT ,uT ,vT としたとき、 Li≦LT Li≧LT ui≦uT ui≧uT vi≦vT vi≧vT の式を満足したとき、その立体に含まれていると判定す
る。
この判定式は、結局目標点T′を通る平面(その傾き
によって無数に考えられる)を考え、それにより分割さ
れた2つの空間の双方に、必ず8つの頂点のどれかがあ
る必要性を示している。
上述の例は、その平面としてL,u,vの各座標軸
に垂直な平面の場合で、一般式は次のようになる。
αLi+βui+γvi ≦αLT +βui+γvi αLi+βui+γvi ≧αLT +βui+γvi α、β、γ:実数 最終目標値Tを全て立体の補間、演算処理によって算
出する場合で、上述の例のように、64の量子化ステップ
によって基本格子の間隔が区切られているときには、上
述の補間処理によって格子間隔(分割間隔)が32量子化
ステップになっていることになるから、このような場合
には、格子間隔が16,8,4,2,1の合計5回の収束処理を順
次繰り返すことによって終了するようなアルゴリズムと
なされる。
これによって、充分な精度をもって目標値を推定でき
る。
内挿の具体例は後述する色分解画像修正装置のところ
で説明する。
ところで、上述では目標値T′がいづれも第2図に示
す立体の内部にあるときの推定処理を説明したが、第8
図に示すように立体の外部に存在するときには、以下の
ような処理によって推定される。説明を簡略化するため
Y,M,C,K座標系は使用しない。
立体の外部に目標値T′が存在するのは、出力の色再
現範囲が、入力系の色再現範囲よりも狭いからである。
この場合には、その色の色相を変化させないで、無彩
色方向に移動させ、その無彩色方向の直線lと色再現範
囲の境界と交差する点の色をその目標値Tとして使用
するようにするものである。
そして、この場合において、目標値Tは第21図の格
子点q1、q2を結ぶ線上にあると考え、上述と同様に、Y,
M,C座標系に対応付けながらq1′,q2′(第22図)を分割
収束させることによって推定するものである。
この推定操作のアルゴリズムは上述のアルゴリズムに
加えて、以下のようなアルゴリズムが付加される。
まず、L*,u*,v*表示系の座標上にプロットした各
立体に目標値T′が含まれていないときには、目標値
T′が立体の外側、すなわち色再現範囲外にあるものと
判断する。
その場合には、第9図のように、目標値T′と無彩色
の軸(これはL軸の一点)を通る直線を想定し、その
直線(以下収束線という)l及びu,v面に対する傾
きθを以下のように表す。
l=ar+b θ=arc tan(uT /vT ) ここに、a,bは任意の実数であって、第3図のa,bとは
異なる。
色相に加えて、明度も変えないように設定する場合に
は、l=LTとなる。
次に、サンプル点のうち外面にあるものの円筒座標
(θ,r,l)=(色相、彩度、明度)を計算し、これをメ
モリしておく。
そして、このようにメモリされた外面の各サンプル点
(第10図の黒丸●で示される格子点)のうちで、4つの
サンプル点で構成される最小の四辺形を想定し、それら
の円筒座標を(θi,ri,li)で表す。
4点のうちどれかが必ず、以下の条件式を満足してい
るかどうかがチェックされる。
θ≦θi≦θ+180゜(i=1〜4) θ−90゜≦θi≦θ+90゜(i=1〜4) θ−180゜≦θi≦θ(i=1〜4) ari+b−li≧0(i=1〜4) ari+b−li≦0(i=1〜4) これらの条件を満たしているときには、設定した最小
の四辺形の中を収束線lが通過している可能性が高い。
なお、このような条件式は無数に考えられるが、上述
した条件式はそのうちでも、簡単な演算によって行なえ
る例である。
次に、この四辺形をその頂点からの重み平均によっ
て、第10図に丸印で示す中点を求め、外面を4つに分割
する。
この4面に対して再び、上述の条件式が参照されて、
以後同様な操作が7回繰り返される。そして、この7回
目の頂点に対応するY,M,C,K座標系の値の平均値を目標
値Tの代替値Tとして使用するものである。
カラーパッチ像の推定処理の他の例を次に説明する。
今までは、Kの増大に伴ない色度座標が相似的に縮小さ
れる点に注目して、カラーパッチ像を省略している。
続いて、この発明に係るカラーパッチを用いた色再現
特性の推定方法の他の例を示す。
次に説明する推定処理は、少なくともY,M,Cの何れか
一つが最小濃度を示す場合、若しくはKが最大濃度を示
す場合に適用される推定処理である。
特に、後者の推定処理は印刷の分野において知られて
いる100%UCR法(Under Color Removal)に相当するも
のである。
100%UCR法のメリットを列挙すれば以下のようにな
る。これは周知の事項である。
・作業の信頼性が増す。
・グレーバランスが安定する。
・インキの節約が図れる。
・多少のインキの不安定性をカバーできる。
・インキ乾燥のエネルギー節約と、乾燥に関する諸問題
が減る。これはY,M,Cのインキ量の和に対し、Kのイン
チ量は大凡1/3で対応できるためである。
さて、与えられた色座標がY,M,C,Kで作られる色再現
範囲に含まれる場合でも、その色再現範囲のY,M,C,Kの
組合せは唯一にはならない。組合せを唯一とするための
条件は、上述したようにその色座標を示す範囲でKが最
大になるという条件でよく、これは換言すれば100%UCR
法の条件に合致する。
与えられた色座標がY,M,C,Kで作られる色再現範囲に
含まれる場合に、上述した100%UCR法の条件を満たすと
いうことは、以下の条件を満たす4つの色立体のどれか
に入ることに他ならない。その条件を列挙すると次のよ
うになる。
1.Yが0のとき 2.Mが0のとき 3.Cが0のとき 4.Kが最大のとき(この条件に関しては、従来の100%UC
R法の概念にはない) これの色度座標を図示すると、第11図のような模式図
となる。第11図は色立体を余り複雑にしないため、この
例ではCを無視して描いてある。
一方、この条件板の色立体の表面は次の条件で示され
る12面である。
1.Yが0かつKが0 2.Mが0かつKが0 3.Cが0かつKが0 4.Yが0かつMが最大値 5.Yが最大値かつMが0 6.Mが0かつYが最大値 7.Mが最大値かつCが0 8.Cが0かつYが最大値 9.Cが最大値かつYが0 10.Yが最大値かつKが最大値 11.Mが最大値かつKが最大値 12.Cが最大値かつKが最大値 以上の色立体とその表面から次の2通りの場合分けで
Y,M,C,Kの組合せを求めることができる。
I.与えられた色座標が色立体に含まれている場合 II.与えられた色座標が色立体に含まれていない場合 したがって、この一種の推定アルゴリズムは第12図の
ようになる。
色立体内に含まれていない場合には、第9図及び第10
図に示すような目標色の移動処理によって色立体内に含
まれるようにその座標系を移動させればよい。
色立体内に含ませた後は、上述と同様な手法を用い
て、Y,M,C,Kの組合せが算出される。この場合、Y,M,Cの
何れかを0にすると共に、0にした色をKに置換するこ
とによって、その組合せが算出される。つまり、 Y,M,K(C=0) Y,K,C(M=0) K,M,C(Y=0) Y,M,C(K=最大) として求める。
以上述べたような第2の推定処理に関しても、基本的
には第25図に示すようなカラーパッチ像を作成する必要
があるが、その場合においても色度座標との関係から全
てのカラーパッチ像を測色する必要はない。したがっ
て、第1図のようなカラーパッチ像に対して測色すれば
足りる。
この第2の測定処理では、第1図ようなカラーパッチ
像に基づいて測色する他に、このカラーパッチ像をさら
に省略した簡易推定方法(第2の推定方法)を採用する
ことができる。この簡易推定処理について以下に説明す
る。
任意の色座標が与えられたとき、Y,M,C,Kで作られる
色再現範囲内にある場合で、しかもその色座標を示す範
囲でKが最大になるという100%UCR法を利用するときに
は、 1.Yが0のとき 2.Mが0のとき 3.Cが0のとき 4.Kが最大値のとき のカラーパッチ像を測色すれば足りる。
第13図及び第14図にその一例を示す。これによって、
測色点を168点に減少させることができる。
なお、上述した説明でY,M,C,Kの各値は、0のとき最
小濃度で、最大値(上例では256)のとき最大濃度とは
限らない。例えば、下記に示す(表−1)のように設定
できる。
電子写真方式の説明のうち、0は全くトナーを載せな
い状態を示し、256は完全にトナーを載せた状態を示
す。
このようにすることで、ハイライトやシャドウ付近の
不安定性や、ジャンプを防ぐことができる。
続いて、この発明に係るカラーパッチを用いた色再現
特性の推定方法を適用するのに好適な色分解画像修正装
置(カラーマスキング装置)の一例を第15図に参照して
詳細に説明する。第15図は、4入力4出力の場合を例示
する。
この実施例では、上述のようにして算出された目標
値、つまり色修正データがLUT(ルックアップテーブ
ル)に予め格納されている。例えば、入力系が印刷用ス
キャナの場合には、Y,M,C,Kによって決まる基本色の座
標系(第6図と同様な座標系)に対応付けられた各格子
点の色修正データが格納され、格子点以外の色修正デー
タは内挿によって算出される。
内挿処理の一例を次に説明する。
例えば、Y,M,C,Kの各色信号について、夫々0、16、3
2、48、64、…、240、255の値に対し、その色座標が求
まっているとする。
与えられた信号Y,M,C,Kが、 ST(Y,M,C,K)=(47,38,157,20) とすると、この信号値を4次元的に取り囲むサンプル点
をSiで表わし、その点に対応する色座標をCiとすると、 S1=(32、32、144、16)…C1 S2=(32、32、144、32)…C2 S3=(32、32、160、16)…C3 S4=(32、32、160、32)…C4 S5=(32、48、144、16)…C5 S6=(32、48、144、32)…C6 S7=(32、48、160、16)…C7 S8=(32、48、160、32)…C8 S9=(48、32、144、16)…C9 S10=(48、32、144、32)…C10 S11=(48、32、160、16)…C11 S12=(48、32、160、32)…C12 S13=(48、48、144、16)…C13 S14=(48、48、144、32)…C14 S15=(48、48、160、16)…C15 S16=(48、48、160、32)…C16 となる。
ここに、Ciは100%UCR法の条件を満たした値、Y′,
M′,C′,K′などの値を示す。
次に、周囲の点16点から補間演算を行なう。
前の記号に従い、求めるべき値をCTとすると、 で示される。
このとき、Wiは求めるべき点を挟んで反対側の4次元
の直方体の体積と同じとなる。
その計算例を前述の座標例で示す。
このような内挿処理を伴う色修正は、第15図に示すよ
うなカラーマスキング装置10によって具体化される。
上述の演算式から明らかなように、このカラーマスキ
ング装置10は、 複数の色修正データを記憶する色修正情報記憶手段
(色修正データ記憶手段)20と、 重み付け情報記憶手段(重み係数Wiの記憶手段)25
と、 参照された色修正データと重み係数とを掛算し、その
値を累積する掛算累算手段30及び割算手段からなる処理
手段 とで構成される。このうち、割算手段は構成次第で省略
することができる。
色修正データ記憶手段20は、色補正すべく入力され得
る4色分解画像情報により形成される色空間を複数の空
間領域に分割し、その頂点に位置する4色分解画像情報
の組合せに対する色修正情報が格納されている。
重き係数記憶手段25からは、入力された4色分解画像
情報に基づいて色修正情報記憶手段20より選択される複
数の色修正情報夫々に対する重み付け情報が出力され
る。
処理手段30では、入力色分解画像情報に基づいて色修
正データ記憶手段20より選択された複数の色修正情報
と、重み係数に基づいて、最終的に得ようとする修正色
分解画像データが演算されて出力される。
色修正データ記憶手段20には、C,M,Y,Kに対する色修
正データが夫々のLUT21〜24に格納されている。25は重
み係数記憶手段で、これもLUTとして構成されている。
色修正データ記憶手段20及び重み係数Wiの記憶手段25
には、夫々読み出し用のアドレス信号が供給される。そ
のため、入力画像データY,M,C,Kは一旦アドレス信号形
成手段40に供給されて、入力レベルに対応したアドレス
信号が出力される。アドレス信号出力手段も夫々LUT41
〜44で構成される。LUTとしては、バイポーラROMが好適
である。
LUT41〜44には、さらにコントローラ50から1ビット
の振り分け信号が供給される。1ビットの振り分け信号
とは、内挿点sを含む前後の色修正データを指定するた
めの制御信号である。
入力画像データの入力レベルに対応したアドレス信号
によって参照された色修正データ及び重み係数を示すデ
ータ(以下単に重み係数という)は、計16回にわたり順
次掛算累算手段30側に供給される。
掛算累算手段30は、上述したようにWiCiを順次実行す
ると共に、それらの和を求めるためのものであって、こ
の例では掛算器31〜34と累算器35〜38とで構成されてい
る。
従って、各掛算器31〜34は、512KビットのROMが使用
され、これらには対応する色修正データ(8ビット)と
重み係数Wiとが供給されて、WiCiの乗算処理が実行さ
れ、そのうちの上位8ビットの乗算出力は後段の累算器
(ALU)35〜38に供給されて順次乗算出力が加算処理さ
れる。
累算器35〜38は16ビットの精度で演算されるが、累算
出力(積和出力)としてはそのうちの上位8ビットが利
用される。これによって、累算出力を重み係数Wiで除し
たと同じ出力が得られることになる。つまり、このよう
にすることによって、割算器を省略できる。
上位8ビットの累算出力は夫々ラッチ回路46〜49によ
ってラッチされる。ラッチパルスはコントローラ50で生
成される。
ところで、印刷を用いた場合では、各機械によってド
ットゲイン等の変化による特性差があるから、このよう
な特性差を考慮するならば、各ロットや条件に応じて複
数のドットゲイン等の変化による特性差を補正できるよ
うな色修正データを持たせる必要がある。しかし、この
ような特性に応じた色修正データ記憶手段20を用意する
ことは実際上不可能であり、現実的ではない。
色修正データ記憶手段20を共通に使用する構成であれ
ば、差程の困難を伴なわないで実現できる。
第16図はそのような構成のときに使用して好適なカラ
ーマスキング装置10の一例であって、入力画像データY,
M,C,Kは一旦入力値補正用のLUT55〜58を介してカラーマ
スキング装置10に供給される。色修正データ記憶手段20
には、ある代表的な特性に対応した色修正データが格納
されている。
この色修正データ記憶手段20からの色修正データとそ
のときの重み係数とから、修正後の画像データが算出さ
れる。修正された画像データは感度補正用のLUT61〜64
に供給されて、使用する印刷系の特性に応じた補正がな
される。
ここで、感度補正用のLUT61〜64には特性の違いに対
応した複数種の特性補正カーブが格納されており、使用
する印刷系の特性に合わせてその補正カーブが選択され
る。
なお、この色再現特性推定方法は、3入力4出力(例
えばテレビ画像のB,G,R色をY,M,C,K4色の印刷で再現す
る場合のB,G,R信号に対応するY,M,C,K信号を見つけると
き)、4入力3出力(例えばY,M,C,K4色の印刷色をテレ
ビモニタ上にB,G,R3色で再現する場合のY,M,C,K信号に
対応するR,G,B信号を見つけるとき)の場合にも簡単な
変更で適用できる。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明によれば、電気信号と
して入力されるイエローY、マゼンタM、シアンC及び
スミKに対応する色分解画像信号に基づき、イエロー
Y、マゼンタM、シアンC及びスミKの基本色を混合し
て記録媒体上に色画像として再生する色画像再生装置に
より、イエローY、マゼンタM、シアンC及びスミKに
対応する色分解画像信号の異なる組合せによる複数の色
を記録媒体上にカラーパッチ像として再生し、該再生し
たカラーパッチ像を夫々測色して、色分解画像信号の夫
々の組合せについて、その組合せに基づく表色系の値を
求めて、色分解画像信号に対する色画像再生装置の色再
現特性を推定する方法であって、 イエローY、マゼンタM、シアンC及びスミKの組合
せによるカラーパッチの数をスミKの電気的入力値kの
変数としてN(k)と表わし、スミKのみによる濃度を
D(k)と表わしたとき、 D(km)>D(kn)のとき、 N(km)≦N(kn) (但し、D(kp)>D(kq)のとき、N(kp)<N(k
q)となる組合せを少なくとも1つ含むものとする) の関係が成立するように、測色するカラーパッチの数を
選定してその表色系の値を求め、それ以外の入力色分解
画像信号の組合せに対する表色系の値は、既に求められ
た上記カラーパッチ像の入力色分解画像信号と、それに
対する表色系の値に基づく演算処理により推定するよう
にしたものである。
これによれば、実際に測色すべきカラーパッチ数を大
幅に削減できるから、測色時間の大幅な短縮化を達成で
きる実益を有する。
このようなことから、この発明は、カラー画像情報を
印画紙や印最、インクジェット、感熱転写などに記録す
る場合のように、3原色とスミを用いて記録する場合に
適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の説明に供するカラーパッチの一例を
示す図、第2図はこれを色度座標に写像したときの模式
図、第3図はカラーパッチ像の推定処理を説明するため
の色度座標を示す図、第4図は曲線近似の説明図、第5
図はそのとき得られるサンプル点拡張の説明図、第6図
及び第7図はサンプル点拡張によって得られた座標系及
び表色系の説明図、そのときの明度及び彩度を示す表色
系の説明図、第8図は立体外に目標値があるときの説明
図、第9図は表色系での色再現範囲を示す円筒座標図、
第10図は収束操作の説明図、第11図はY,M,Kで作られる
色座標の模式図、第12図はY,M,C,Kの組合せを得るため
のアルゴリズムを示すフローチャート、第13図及び第14
図はこの発明の他の推定方法に使用されるカラーパッチ
像の図、第15図はこの発明を実現した同時式カラーマス
キング装置の一例を示す構成図、第16図はこの発明の他
の例を示す概略的な系統図、第17図は従来の色分解画像
修正装置の構成図、第18図は分光吸収濃度曲線図、第19
図はY,M,C座標系の説明図、第20図はL,u,v表色
系の説明図、第21図は第19図の座標系をさらに簡略化し
たY,M座標系の説明図、第22図はそのときの明度及び彩
度を示す表色系の説明図、第23図及び第24図は補間・演
算処理の説明図、第25図は従来の説明に供するカラーパ
ッチ像の図である。 10……カラーマスキング装置 20……色修正データ記憶手段 30……掛算累算手段 40……アドレス信号形成手段 50……コントローラ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気信号として入力されるイエローY、マ
    ゼンタM、シアンC及びスミKに対応する色分解画像信
    号に基づき、イエローY、マゼンタM、シアンC及びス
    ミKの基本色を混合して記録媒体上に色画像として再生
    する色画像再生装置により、上記イエローY、マゼンタ
    M、シアンC及びスミKに対応する色分解画像信号の異
    なる組合せによる複数の色を記録媒体上にカラーパッチ
    像として再生し、該再生したカラーパッチ像を夫々測色
    して、上記色分解画像信号の夫々の組合せについて、そ
    の組合せに基づく表色系の値を求めて、色分解画像信号
    に対する色画像再生装置の色再現特性を推定する方法で
    あって、 上記イエローY、マゼンタM、シアンC及びスミKの組
    合せによるカラーパッチの数をスミKの電気的入力値k
    の変数としてN(k)と表わし、スミKのみによる濃度
    をD(k)と表わしたとき、 D(km)>D(kn)のとき、 N(km)≦N(kn) (但し、D(kp)>D(kq)のとき、N(kp)<N(k
    q)なる関係を満たすものを少なくとも1つ含むものと
    する) の関係が成立するように、測色するカラーパッチの数を
    選定してその表色系の値を求め、それ以外の入力色分解
    画像信号の組合せに対する表色系の値は、既に求められ
    た上記カラーパッチ像の入力色分解画像信号と、それに
    対する表色系の値に基づく演算処理により推定するよう
    にしたことを特徴とするカラーパッチを用いた色再現特
    性の推定方法。
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