以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図である。図2は、パチンコ機10より前面枠セット14を取り外した状態を示す正面図である(但し、図2では便宜上、遊技盤30面上の遊技領域内の構成を空白で示している)。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。外枠11は、例えば木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。内枠12は、パチンコ機10の正面から見て左側に上下に延びる開閉軸線を軸心に、前方側に開放できるようになっている。
内枠12には、その最下部に下皿ユニット13が取り付けられているとともに、下皿ユニット13を除く範囲に対応して、前面枠セット14が、内枠12に対して開閉可能に取り付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側に上下に延びる開閉軸線を軸心に、前方側に開放できるようになっている。
下皿ユニット13には、ほぼ中央部に球受皿としての下皿15が設けられ、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。なお、符号24はスピーカからの音出力口であり、符号25は下皿15内から遊技球を下方へと排出する球抜きレバーである。
下皿15よりも右方には、手前側に突出して遊技球発射ハンドル(以下単に「ハンドル」という)18が配設されている。また、下皿15の左方には、灰皿26が設けられている。一方、下皿15の上方においては、球受皿としての上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置(球発射手段)の方へ導出する球受皿である。
また、図2において、内枠12は、外形が矩形状の樹脂ベース20を主体に構成されており、樹脂ベース20の中央部には略円形状の窓孔21が形成されている。樹脂ベース20の後側には遊技盤30(図3参照)が着脱可能に装着されている。遊技盤30は四角形状の合板よりなり、その周縁部が樹脂ベース20(内枠12)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース20の窓孔21を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。なお、樹脂ベース20には、前面枠セット14の開放を検知する開放検知センサ22が設けられている。また、図示しないが内枠12の開放を検知する開放検知スイッチも設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図3を用いて説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口(作動口)33、第2契機対応口34、可変表示装置ユニット35等がルータ加工によって形成された貫通穴に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り前記一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口33に遊技球が入球(入賞)すると、後述する検出スイッチの出力により、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞部(一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口33)に入賞しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車27等の各種部材(役物)が配設されている。
可変表示装置ユニット35には、第2契機対応口34の通過をトリガとして普通図柄を変動表示する普通図柄表示装置41と、第1契機対応口33への入賞をトリガとしてLEDを色換え表示(変動表示)する特別表示装置43と、特別表示装置43による変動表示に合わせて装飾図柄を変動表示する可変表示装置としての装飾図柄表示装置42と、普通図柄表示装置41の上方に位置する電飾手段としての電飾部材401とが設けられている。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球が第2契機対応口34を通過する毎に例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で切換表示(変動表示)し、その変動表示が「○」図柄(当選図柄)で数秒間停止した場合に第1契機対応口33が所定時間だけ作動状態となる(開放される)よう構成されている。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。また、普通図柄表示装置41による普通図柄の変動表示中に、新たに遊技球が第2契機対応口34を通過した場合には、その分の普通図柄の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
なお、普通図柄は、複数のランプの点灯態様を切換えることにより変動表示される構成の他、装飾図柄表示装置42(液晶表示装置)の一部で変動表示される構成等であってもよい。保留ランプ44も同様に、装飾図柄表示装置42の一部で表示される構成であってもよい。
特別表示装置43は、普通図柄表示装置41の普通図柄の右側方に設けられ、赤、緑、青の発光色を有する三色発光ダイオード(三色LED)により構成されている。この特別表示装置43についても、主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。本実施形態では、この特別表示装置43によって大当たりか否かが確定的に表示されるようになっている。
装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、サブ制御装置262によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、特別表示装置43にて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、表示制御装置45によって表示が行われる。装飾図柄表示装置42には、上、中及び下の3つの図柄列が表示される。各図柄列は複数の図柄によって構成されており、これら図柄が図柄列毎にスクロールされるようにして装飾図柄表示装置42に変動表示され、その後、上図柄列→下図柄列→中図柄列の順に停止表示される。なお、本実施形態では、装飾図柄表示装置42は8インチサイズの液晶ディスプレイを備える。また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。
ここで、電飾手段を構成する電飾部材401について図6、図7を参照しつつ説明する。なお、図6は電飾部材401の構成を示す分解斜視図(モータは省略)であり、図7は電飾部材401の断面図である。
同図に示すように、電飾部材401は、光源を具備する発光部材402と、発光部材402の前方に配置された拡散部材403と、拡散部材403の前方において回転可能に設けられたプロペラ404と、プロペラ404を回転させるモータ405(図7参照)と、プロペラ404の周縁を囲むようにして設けられた略椀状の反射部材406と、プロペラ404の前方に配置された透光部材407と、透光部材407の前方を覆うカバー部材408と、カバー部材408の周縁を囲むようにして設けられた衝立部材409とを備えている。
発光部材402は、赤、緑、青の各発光色を有する3つの発光ダイオードを1組の光源(三色LED412)として、該三色LED412を複数箇所(例えば3箇所)に備える電飾基盤411と、電飾基盤411の前方に位置して、該電飾基盤411を係止する取付部413とを備えている。取付部413は、各三色LED412の取付位置に対応して形成された開口孔414を有する板状部415と、板状部415から前方に延在し、全体として環状をなす前面側保持部416と、前面側保持部416の左右側端縁から外周方向に突出する一対の留部417と、板状部415から後方に延びる基盤保持部418と、板状部415から後方に向けて、基盤保持部418よりも後側にまで突出する取付ボス419とを備えている。
電飾基盤411は、板状部415の背面側において基盤保持部418に嵌合状態で取付けられており、各三色LED412からの光が開口孔414を通じて前方に照射される。また、電飾部材401の後側には、取付ボス419の後端部に対して固定される支持体424を介して駆動手段としてのモータ405が取付けられている。さらに、板状部415及び電飾基盤411には、後述するプロペラ404の軸451を挿通する軸孔421、422が形成されている。加えて、留部417は有底円筒状に形成され、後述するボス434を前方から挿入可能に構成されるとともに、底部にはねじ用の透孔が形成されている。なお、各三色LED412はサブ制御装置262に繋がるハーネスと接続されており、サブ制御装置262の制御等に応じて点灯、点滅、消灯等点灯態様が切替えられる。
反射手段を構成する反射部材406は、前後方向に貫通する環状の台部431と、台部431の全周縁部から前方に向けて広がるようにして延びる囲部432と、囲部432の前側周縁部から外周方向に延在する平板部433と、囲部432から後方に突出するボス434とを備えている。反射部材406(囲部432)の内周面には、多面加工が施されるとともに、メッキ加工が施されている。これにより、複数の反射部材406の内周面に当たった光は乱反射されて、広域に拡散されることになる。平板部433には、前後方向に貫通するねじ孔435及び留め孔436が複数箇所(例えば左右に1つずつ)に設けられている。本実施形態では、遊技盤30には、囲部432を挿通可能な取付開口部491が形成されており(図7参照)、該取付開口部491に対して拡散部材403が前側から挿通され、平板部433の背面が遊技盤30の前面に当接した状態において、ねじ孔435に対してねじが螺合されている。これにより、反射部材406、及び、反射部材406に固定される各種部材が遊技盤30に固定されている。
拡散手段を構成する拡散部材403は、前側に凸となる半球状の透明な本体部441と、本体部441の後端縁から外周方向に延在する拡径部442とを備えている。本体部441の背面には多面加工が施されている。このように半球状に構成され、かつ、背面が多面加工された本体部441に三色LED412からの光を透過させることで、その光が広域に拡散されることになる。また、本体部441の頂部には、後述するプロペラ404の軸451を挿通する軸孔443が形成されている。このように構成されてなる拡散部材403は、その頂部(先端部)を反射部材406の内側に位置させるようにして反射部材406の後側から反射部材406内に挿入されており、該挿入状態においては、拡径部442の前面が反射部材406の台部431の背面に対して当接状態となっている。そして、このような当接状態で、拡径部442及び台部431が取付部413の前面側保持部416に嵌合された状態で係止されている。より詳しくは、拡径部442及び台部431が前面側保持部416に嵌合されるとともに、ボス434の後端部が取付部413の留部417に挿入されるようになっており、この状態において、留部417の背面側から留部417及びボス434に対してねじが螺合される。これにより、反射部材406と発光部材402とが固定されるとともに、拡散部材403が反射部材406と取付部413とにより挟持固定されている。
回転部材を構成するプロペラ404は、前後方向に延在する軸451と、軸451の前端部に固定されたソケット部452と、ソケット部452の周縁部から放射状に延出する複数枚の羽根453とを備えている。軸451は、羽根453が拡散部材403の前方かつ反射部材406(囲部432)の内側に位置するようにして、反射部材406の前方から軸孔443、421、422に挿通され、発光部材402の背面側においてモータ405と連結されている。本実施形態では、ソケット部452の周縁部に対して6枚の羽根453が等間隔に配設されており、各羽根453にはメッキ加工が施されている。羽根453のうち、羽根453とソケット部452との連接部である基辺部454は、ソケット部452の略前端部から、軸451の延在方向に対して交差する(例えば、軸451の延在方向に対して約15度傾く)ようにして後方に延びている。羽根453の前辺部455は、基辺部454の前端部から外方向に向けて若干湾曲しつつ延びている。羽根453の最も外側に位置する外側辺部456は、前辺部455の外側端部から後方に向けて、軸451の延在方向に対して交差する(例えば、軸451の延在方向に対して約45度傾く)ようにして、かつ、若干軸451に近づくようにして、湾曲しつつソケット部452の後端部よりも後側にまで延びている。羽根453の後辺部457は、外側辺部456の後端部と基辺部454の後端部とを湾曲しつつ連結している。すなわち、本実施形態における羽根453は、その背面(裏面)453bの根元部(基辺部454)付近が軸451の延在方向に対して約15度傾いており、該根元部から先端部側(外側辺部456側)に向けてよじれつつ次第に大きく傾き、先端部付近が軸451の延在方向に対して約45度傾いている。尚、羽根453の形状は特に限定されるものではなく、三色LED412から発せられ、背面453bに当たった光のうち少なくとも一部を反射部材406(囲部432)の内周面に向けて反射できる形状であればよい。例えば、軸451の延在方向に対して根元部側が先端部側よりも大きく傾いたようなよじれた形状の羽根453を設けてもよいし、真直ぐな板状の羽根453を、その背面453bが軸451の延在方向に対して15度〜45度の範囲内で傾けて設けてもよい。
以上のように構成された羽根453は、その背面(裏面)453bが、自身と隣接する羽根453の前面(表面)453aの一部、及び、反射部材406の内周面と対向するようにして設けられている。そして、羽根453の背面453bに後方から照射された光が当たると、該光が隣接する羽根453の前面453a、及び、反射部材406の内周面に向けて反射されるようになっている。尚、本実施形態では、パチンコ機10の正面から見て、羽根453と隣接する羽根453と間に若干の隙間が形成されている。これにより、三色LED412からの光のうち羽根453間の隙間を抜ける光については、直接羽根453の前方に照射されるようになり、羽根453間の隙間においては、羽根453の存在する範囲においてよりも明るく見えるようになる。但し、このような構成に限定されるものではなく、パチンコ機10の正面から見える羽根453間の隙間をなくして、羽根453や反射部材406によって反射された光のみを羽根453(反射手段406)の前方に照射するような構成を採用してもよい。なお、モータ405はサブ制御装置262に接続されており、本実施形態では、三色LED412が発光状態となった場合にモータ405が駆動し、プロペラ404が回転するようになっている。
透光手段を構成する透光部材407は、前後方向に貫通する円筒状の透明な側壁部461と、側壁部461の前側を閉塞する前壁部462と、側壁部461の後端縁から外周方向に延出し、前後方向に貫通する貫通孔464を有する突部463とを備えている。本実施形態では、側壁部461は、反射部材406(囲部432)の前端部の内径とほぼ同じ内径を有している。透光部材407は、突部463の背面が反射部材406の平板部433の前面に当接した状態で、突部463の貫通孔464及び平板部433の留め孔436に対しねじが螺合されることによって反射部材406に固定されている。また、前壁部462には、光の透過を許容する領域と、光を透過させない領域とがあり、後方から光を照射することで、光の透過を許容する領域を透過した光を前方から視認できるようになっている。本実施形態では、光の透過する領域が「源」の文字を模るように構成されている。もちろん、前壁部462の光の透過する領域を、その他の所定の文字やキャラクタ等を模るように構成してもよい。尚、本実施形態では、前壁部462は、背面にシボ加工が施された円盤状の半透明樹脂部と、上記した光の透過を許容する領域を残して半透明樹脂部の前面側に設けられた不透明樹脂部とから構成されている。
カバー手段を構成するカバー部材408は、前側に凸となる略半球状の球面部471と、球面部471の後端縁から後方に突出する複数(例えば3つ)の係止部472とを備えている。本実施形態では、球面部471はハーフミラーにより構成されており、三色LED412の発光状態でなければ、前方から電飾部材401の内部(透光部材407等)を視認できないようになっている。係止部472は、球面部471の後端縁から後方に突出する突出部473と、突出部473の先端部から外周方向に向けて延びる爪部474とから構成されている。
衝立部材409は、前後方向に貫通し、透光部材407を挿通可能な環状の枠部481と、枠部481の外周縁部から前方に広がるようにして延びる壁状の揺光板482とを備えている。枠部481の内周縁部には、カバー部材408の係止部472に対応して切欠き部483が形成されており、係止部472が衝立部材409の前側から切欠き部483を介して枠部481に挿通され、球面部471の後端縁と枠部481の前面とが当接状態となっている。さらに、本実施形態では、可変表示装置ユニット35には、枠部481内周縁に対応して取付開口部492が形成されており(図7参照)、枠部481に挿通された係止部472(突出部473)が前方から取付開口部492に挿通され、可変表示装置ユニット35の背面に対して爪部474が係止されている。これにより、カバー部材408が可変表示装置ユニット35に固定されるとともに、枠部481が球面部471の後端部と可変表示装置ユニット35の前面とによって挟持固定されている。
また、揺光板482は、前面側に拡開した形状をなし、結果としてその内周面が前方から視認可能に構成されている。そして、三色LED412から発せられ、羽根453の背面453bに反射されることで反射部材406の内周面に入射した光の反射光や、拡散部材403を透過する際に揺光板482に向けて屈折された光や、羽根453の前面453aに反射された光が揺光板482の内周面に入射するようになっている。特に、本実施形態では、側壁部461の一部が枠部481の前方に位置するようにして透光部材407の前端部がカバー部材408の球面部471の内部に挿入状態となっている。つまり、側壁部461のうち枠部481の前方に位置する部位の周縁部が揺光板482に覆われた状態となっており、結果として、透明な側壁部461の一部がカバー部材408を介して揺光板482の内周面に臨むように位置している。これにより、三色LED412から発せられた光が、側壁部461のうち枠部481の前方に位置する部位を透過して衝立部材409(揺光板482の内周面)に確実に当たるようになっている。また、揺光板482は、枠部481の周回方向に沿って波形状をなすとともに、メッキ加工が施されている。すなわち、揺光板482には複数の法線方向の異なる面が連続的に形成され、その各面にそれぞれ光が反射する構成となっている。
以上のように構成されてなる電飾部材401から導出される光は一様ではなく、三色LED412から発せられる光が電飾部材401の内部において、拡散させられたり、反射させられたりしながら前方に照射されることとなる。以下、三色LED412から発せられる光の動き及び作用効果について説明する。
まず、三色LED412から発せられた光は、拡散部材403を透過する際に拡散させられる。これにより、羽根453の背面453bや反射部材406の内周面に対して満遍なく光が照射されることになる。特に本実施形態では、多面加工された半球状の本体部441が反射部材406の内側に挿入されているため、台部431と囲部432との境界部付近にも確実に光が照射されるようになっている。
上記のように、拡散部材403を透過した光は様々な方向に拡散されて、羽根453の背面453bに照射されたり、反射部材406の内周面に照射されたり、羽根453や反射部材406の脇を抜けるようにして羽根453の前方に向けて照射されたりする。羽根453の背面453bに当たった光は、反射部材406の内周面、及び、隣接する羽根453の前面453aに向けて反射させられる。反射部材406の内周面に当たった光は、主に羽根453の前方、及び、羽根453の前面453aに向けて反射させられる。羽根453の前面453aに当たった光は主に羽根453の前方に向けて反射させられる。なお、反射部材406の内周面に当たった光のうちには、当該内周面の異なる部位に向けて反射される光があったり、羽根453の前面453aに当たった光のうちには、反射部材406の内周面に向けて反射される光があったりする。
上記のように様々な経路を辿って反射部材406(羽根453)の前方に向けて照射される光は、次に透光部材407を透過することになる。具体的には、前壁部462の光を透過する領域、及び、側壁部461のうち衝立部材409の枠部481よりも前方に位置する部位を光が透過する。そして、遊技者は、カバー部材408越しに前壁部462の光の透過を許容する領域を透過した光を視認するとともに、側壁部461の枠部481よりも前方に位置する部位を光が透過して、衝立部材409の揺光板482の内周面に投射された光を視認することになる。すなわち、パチンコ機10の前面側から見て、カバー部材408が存在する領域においては、「源」の文字が浮かび上がるとともに、そのほぼ中心位置(前壁部462の略中心)を軸心として三色LED412からの光が回動したり、部分的に見え隠れしたりして、煌く光の態様を視認することができる。また、その周りに広がる揺光板482においては、三色LED412からの光が各波面上に投射され、さらには、これらの光が波面の山部と谷部とを乗り越えながら移動するといった、揺らめく光の態様を視認することができる。
以上詳述したように、三色LED412から発せられ、羽根453や反射部材406に反射させた光を遊技者に視認させることができる。さらに、プロペラ404が回転することにより、三色LED412と羽根453との相対位置関係が変化して、羽根453に反射された光が移動(回動)して見えたり、羽根453によって三色LED412から発せられた光の遮られる部分が変わったり、羽根453への光の当たり具合が変わったりする。より詳しく説明すると、三色LED412から発せられた光が、羽根453や反射部材406に反射することで、光って見える部分(光部)が増殖することとなる。このため、三色LED412の数が少なかったり、三色LED412が局部的に設けられていたりする場合でも、多数の光部を広い範囲に発生させることができ、煌びやかな光の態様を視認させることができる。特に、本実施形態では、赤、緑、青の各発光色を有する3つの発光ダイオードを1組の光源として3箇所に備えており、これら各光源から発光される様々な色の光(光部)が反射によって複雑に入り混じり、場合によっては新たに色が発生したりする。さらに、これらの光部が、プロペラ404(羽根453)の回転により回動したり見え隠れしたりして、揺らめくような光の態様を視認させることができる。このように、羽根453や反射部材406に反射されることによる光の拡散と、プロペラ404の回転による光の態様の変化とによる相乗作用によって光の視認態様の多様化を図ることができる。結果として、光による装飾効果や演出効果を高め、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
さらに、電飾部材401は単体でも華美な点灯態様を導出できることから、数多くの電飾部材を設けなくても十分に光による装飾効果や演出効果を高めることができる。従って、装飾効果や演出効果を高めるべく数多くの電飾部材を設ける場合に比べて、電飾部材を取付けるといった手間の掛かる作業を減らすことができ、結果として、製造効率の向上を図ることができる。
また、拡散部材403を備えることで、三色LED412からの光は、拡散部材403を透過することで拡散されて、より広い領域に向けて照射されるようになる。また、拡散部材403が、前方に凸となる半球状に構成されていることから、拡散部材403を透過する光をより広角度に拡散させることができる。そして、このように構成された拡散部材403が、反射部材406の内側に位置するようにして設けられているため、羽根453の背面453bに対して満遍なく三色LED412からの光を当てることができるのはもちろんのこと、反射部材406の内周面に対しても三色LED412からの光をより広い領域に(満遍なく)当てることができる。結果として、光部の数を増加させることができ、上記作用効果が一層確実に奏される。また、羽根453や反射部材406に当たることなく前方に向けて抜けていく光についても、拡散部材403において拡散されることで、煌びやかな見え方とすることができる。さらに、反射部材406の内周面が多面加工されていることから、当該内周面に発生する光部の数を著しく増加させることができる。さらに、当該内周面に当たった光が乱反射されることで、新たな光部を数多く発生させることにもなり、上記作用効果が一層確実に奏される。
また、三色LED412からの光を羽根453の背面453bで反射させて自身に隣接する羽根453の前面453aに当てることができ、羽根453の前面453aを確実に明るくすることができる。このため、三色LED412が発光した状態において、羽根453が影をつくってしまうといったおそれを回避することができる。また、羽根453の前面453aに当たって反射される光を視認可能とすることで、光の視認態様のさらなる多様化を図ることができる。
上記のように、三色LED412から発せられた光は、羽根453や反射部材406に反射されることで反射部材406(羽根453)よりも前側の様々な方向に拡散される。このように光が拡散されてしまうと、遊技者が一度に視認可能な光量が減少してしまい、本来の明るさよりも暗く見えてしまうといったおそれがある。その点、本実施形態によれば、反射部材406の前側において広がるようにして拡散する光を衝立部材409の揺光板482に当てて視認させることができる。従って、三色LED412から発せられた光を遊技者に対して効率的に視認させることができる。
また、三色LED412から発せられた光を、枠部481の開口部を介して直接的に視認させるだけでなく、揺光板482の内周面に照射された光を視認させることができる。このため、それぞれの光が相俟って、より複雑で華美な光の視認態様とすることができる。結果として、光による装飾効果や演出効果を飛躍的に向上させることができる。また、揺光板482が波形状に構成されているため、揺光板482の内周面に照射された光を全体的にぼんやりと見せるのではなく、個々の面に投射させて幾重にも見せ、幻想的な光の態様とすることができる。さらには、揺光板482がその周方向において山部と谷部とが形成される波形状であることにより、プロペラ404の回転が一定速度であっても、揺光板482上において視認される光(光部)の移動速度(回動速度)が速くなったり遅くなったりして見える。また、光部の大きさや明度が変化して見える。従って、光による装飾効果や演出効果を向上させることができるといった効果がより一層奏される。
透光部材407を備えることで、三色LED412が発光した際に文字を浮かび上がらせて、遊技者を楽しませることができる。また、羽根453や反射部材406が直接見えてしまって味気ない視認態様となってしまうおそれを抑止できるとともに、羽根453や反射部材406に気をそがれることなく、羽根453や反射部材406に反射された光を十分に堪能することができる。
加えて、ハーフミラーにより構成されたカバー部材408を備えることで、三色LED412が発光していない状態においては、電飾部材401の内部を視認困難とし、三色LED412が発光した状態においては、カバー部材408越しに三色LED412からの光を視認可能とすることができる。例えば、三色LED412が発光していない状態においても電飾部材401の内部を視認可能とする場合、三色LED412が発光していない状態においては、電飾部材401内部の組付け部等の細部が目に付いてしまうことが懸念され、外観品質の低下を招くおそれがある。この点、上記のようなカバー部材408を備えることで、三色LED412が発光していない状態の時には、電飾部材401の内部を視認できないようになっており、上記不具合を払拭することができる。
図3の説明に戻り、可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞しやすい開状態とされる。より詳しくは、第1契機対応口33に対し遊技球が入賞すると、特別表示装置43は、3色LEDを赤→緑→青→赤→・・・という具合に高速で色換え表示(変動表示)し、所定時間が経過すると、いずれかの色に決定表示する。高速の色換え表示とは、例えば4msec毎に赤、緑、青を順番に表示するという具合である。このとき、大当たり抽選に当選したことを意味する赤又は緑で決定表示(例えば数秒間停止)されると、大当たり状態が発生する。また、特別表示装置43が3色LEDを赤又は緑で決定表示する場合、これを受けて、装飾図柄表示装置42には、特定の図柄の組合わせが補助的に表示されることになる。そして、可変入賞装置32の大入賞口が所定の開放状態となり、遊技球が入賞しやすい状態(大当たり状態)になるよう構成されている。具体的には、所定時間の経過又は所定個数の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の大入賞口が所定回数(所定ラウンド数)繰り返し開放される。
また、特別表示装置43の変動表示中に新たに遊技球が第1契機対応口33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ46にて点灯表示されるようになっている。また、大当たり状態中に新たに遊技球が第1契機対応口33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
また、遊技盤30には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール部材としてのレールユニット50が取り付けられており、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50は内レール構成部51と外レール構成部52とを有する。
内レール構成部51の先端部分(図3の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール構成部51及び外レール構成部52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52には、遊技球の最大飛翔部分に対応する位置(図3の右上部:外レール構成部52の先端部に相当する部位)に返しゴム54が取着されている。従って、所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻される。
図2の説明に戻り、前記樹脂ベース20において、窓孔21(遊技盤30)の下方には、遊技球発射装置より発射された直後に遊技球を案内する発射レール61が取り付けられている。発射レール61は、その後方の金属板62と一体的に樹脂ベース20に取付固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるよう構成されている。従って、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後前述した通りレールユニット50の球案内通路を通じて遊技領域に案内されるようになっている。
また、発射レール61とレールユニット50との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路63が形成されている。従って、仮に、遊技球発射装置から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球として球案内通路内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路63を介して下皿15に排出される。
なお、詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置には、前面枠セット14側の球出口(上皿19の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。また、発射レール61の基端部付近にはその右側と手前側にそれぞれガイド部材65,66を設置している。これにより、前面枠セット14側の球出口から供給される遊技球が常に所定の発射位置にセットされる。また、遊技球発射装置には打球槌が設けられ、軸部を中心とする打球槌の回動に伴い遊技球が発射される。
また、図2中の符号67は上皿19に通ずる排出口であり、この排出口67を介して遊技球が上皿19に排出される。排出口67には開閉式のシャッタ68が取り付けられている。当該シャッタ68は、その下辺部に沿って設けられた軸部を軸心として回動可能となっており、前面枠セット14を開放した状態(図2の状態)ではバネ等の付勢力によりシャッタ68が排出口67をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態(図1の状態)では、当該前面枠セット14の裏面に設けられた球通路樋(図示略)により、シャッタ68が押し開けられるようになっており、排出口67と上皿19とが連通された状態となる。なお、前面枠セット14の開放状態においては、遊技球は下皿15へ排出されるようになっている。
次に、前面枠セット14について図1を参照しつつ説明する。前面枠セット14には遊技領域(レールユニット50の内周部により略円形状に区画形成された領域)のほとんどを外部から視認することができるよう略楕円形状の窓部101が形成されている。
また、前面枠セット14にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、該環状電飾部102の中央であってパチンコ機10の最上部には、同じくLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機10では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり中であることを報知する。さらに、上皿19周りにも、同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出し中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが設けられている。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。遊技場等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図られる。
なお、図面の開示は省略するが、前面枠セット14の裏側には、窓部101を囲むようにして金属製の補強板が設けられており、この補強板はガラス支持用の金枠としての機能も兼ね備えている。より詳しくは、補強板の一部が後方に折り返されて前後2列のガラス保持溝が形成されており、矩形状をなす前後一対のガラス137が各ガラス保持溝にて保持されようになっている。
次に、パチンコ機10の背面の構成を図4に基づいて詳しく説明する。パチンコ機10にはその背面(実際には内枠12及び遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本実施形態では、各種制御基板を2つの取付台に分けて搭載して2つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12又は遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合において、主基板とサブ制御基板とを一方の取付台に搭載してユニット化すると共に、払出制御基板、発射制御基板及び電源基板を他方の取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、前者のユニットを「第1制御基板ユニット201」と称し、後者のユニットを「第2制御基板ユニット202」と称することとする。また、払出機構及び保護カバーも1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
なお、第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で工具等を用いずとも着脱できるよう構成されており、さらにこれに加え、一部に支軸部を設けて内枠12又は遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。
また、前面枠セット14の施錠機構は、内枠12の施錠機構と一体的となっており、当該一体となった施錠機構G1の本体部は内枠12の背面側に設けられている。そのため、図2では、施錠機構G1から内枠12の前面側に突出した係止爪T1,T2のみが示されている。そして、係止爪T1,T2が前面枠セット14の背面側に係止されることにより、前面枠セット14が施錠された状態となる。
図5は、内枠12に遊技盤30を組み付けた状態における構成を示す背面図である。同図に示すように、遊技盤30は、樹脂ベース20に囲まれた四角枠状の設置領域に設置され、内枠12に設けられた複数(本実施形態では4カ所)の係止固定具211,212によって脱落しないように固定されている。
遊技盤30の中央には可変表示装置ユニット35が配置されている。可変表示装置ユニット35においては、センターフレーム47(図3参照)を背後から覆う樹脂製(例えばABS製)のフレームカバー213が後方に突出して設けられており、そのフレームカバー213の後端に、液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42と表示制御装置45とが前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板などが配設されている。
また、遊技盤30の裏面には、可変表示装置ユニット35を取り囲むようにして裏枠セット215が取り付けられている。この裏枠セット215は、遊技盤30の裏面に張り付くようにして設けられる薄型の樹脂成形品であって、各種入賞口に入賞した遊技球を回収する遊技球回収機構が形成されている。詳しくは、裏枠セット215の下方には、前述した一般入賞口31、可変入賞装置32、第1契機対応口33(それぞれ図3参照)の遊技盤開口部に対応し、且つ下流側で1カ所に集合する回収通路216が形成されている。また、遊技盤30よりも下方の内枠12には、樹脂製の排出通路盤217が取り付けられており、該排出通路盤217には、排出球をパチンコ機10外部へ案内する排出通路218が形成されている。従って、図5に仮想線で例示するように、一般入賞口31等に入賞した遊技球は何れも裏枠セット215の回収通路216を介して集合し、さらに排出通路盤217の排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36(図3参照)も同様に排出通路218に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出通路218を介してパチンコ機10外部に排出される。
上記構成では、遊技盤30の下端面を境界にして、上方に裏枠セット215(回収通路216)が、下方に排出通路盤217(排出通路218)が設けられており、排出通路盤217が遊技盤30に対して前後方向に重複(オーバーラップ)せずに設けられている。
また、遊技盤30の裏面には、各種入賞口などの遊技球の通過を検出する入賞感知機構などが設けられている。具体的には、遊技盤30表側の一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32には、カウントスイッチ223が設けられている。カウントスイッチ223は可変入賞装置32への入賞球をカウントするスイッチである。また、第1契機対応口33に対応する位置には第1契機対応口スイッチ224が設けられ、第2契機対応口34に対応する位置には第2契機対応口スイッチ225が設けられている。
入賞口スイッチ221及び第2契機対応口スイッチ225は、図示しない電気配線を通じて盤面中継基板226に接続され、さらにこの盤面中継基板226が後述する主基板(主制御装置261)に接続されている。また、カウントスイッチ223は大入賞口中継基板227に接続され、さらにこの大入賞口中継基板227がやはり主基板に接続されている。これに対し、第1契機対応口スイッチ224は中継基板を介さずに直接主基板に接続されている。
その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口を開放する大入賞口ソレノイドが設けられ、第1契機対応口33には、当該第1契機対応口33に装備された電動役物を開放する第1契機対応口ソレノイドが設けられている。なお、図5において符号228は打球槌等を備えるセットハンドルであり、符号229は発射モータである。
上記入賞感知機構にて各々検出された検出結果は、後述する主基板に取り込まれ、該主基板よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御基板に送信される。そして、該払出制御基板の出力により所定数の遊技球の払出が実施される。本実施形態のパチンコ機10では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に感知して払出が直ちに行われる。
また、裏枠セット215には、第1制御基板ユニット201を取り付ける取付機構が設けられている。さらに、内枠12の裏面には、第2制御基板ユニット202や裏パックユニット203を取り付ける取付機構が設けられている。
その他、内枠12の背面構成において、遊技盤30の右下部には、後述する払出機構より払い出される遊技球を上皿19、下皿15、又は排出通路218の何れかに振り分ける遊技球分配部245が設けられている。また、内枠12の下端部には、下皿15に向けて設置された上記スピーカの背後を囲む樹脂製のスピーカボックス246が取り付けられており、このスピーカボックス246により低音域の音質改善が図られている。
図4の説明に戻り、第1制御基板ユニット201は、主制御装置261と、副制御装置としてのサブ制御装置262とを具備している。ここで、主制御装置261は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板を具備しており、この主基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263(被包手段)に収容されて構成されている。なお、基板ボックス263は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニット264(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス263が封印されている。
封印手段としての封印ユニット264はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用できるが、本実施形態では、5つの封印部材が連結された構成となっており、この封印部材の長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に連結されるようになっている。封印ユニット264による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度開封・封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、封印ユニット264を構成する5つの封印部材のうち、少なくとも一つの封印部材の長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主基板の不具合などにより基板ボックス263を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部材と他の封印部材との連結を切断する。その後、再度封印処理する場合は他の封印部材の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス263の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス263に残しておけば、基板ボックス263を見ることで不正な開封が行われた旨を容易に発見することができる。
また、サブ制御装置262は、主制御装置261(主基板)からの指示に従い各種演出制御を司るCPUや、各種プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含むサブ制御基板を具備しており、このサブ制御基板についても当該サブ制御基板に対応する基板ボックスに収容されて構成されている。サブ制御装置262上には電源中継基板266が搭載されており、後述する電源基板より供給される電源がこの電源中継基板266を介してサブ制御装置262及び表示制御装置45に出力される。
第2制御基板ユニット202は、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314を具備している。払出制御装置311、発射制御装置312及び電源装置313は周知の通り制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備しており、払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御される。また、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者によるハンドル18の操作に従い発射モータ229の制御が行われ、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス315,316,317,318にそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、前述した主制御装置261と同様、基板ボックス315(被包手段)を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット319(封印手段)によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス315が封印されている。
払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
また、電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技場の営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部354を有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示装置ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する(但し本実施形態では、前述のサブ制御装置262も合わせて囲む構成となっている)。
また、払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置(払出手段)358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ358a等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は前記上皿19に供給される。また、タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するバイブレータ360が取り付けられており、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりの解消が図られる。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
また、裏パックユニット203は、外部中継端子板230用の開口部391が設けられており、裏パックユニット203の固定された状態でも、外部中継端子板230の取外し及び操作が可能となっている。
なお、上述してきた構成により、主制御装置261(基板ボックス263)の取外しは、まず裏パックユニット203を開け、次に第1制御基板ユニット201を開け、そして、主制御装置261を固定している固定具を解除操作するという複雑な過程をふむことにより、ようやく行うことができる。このため、主制御装置261(基板ボックス263)の取り外し等の不正行為に対して抑止効果が期待できる。
なお、本実施形態では、主制御装置261は、厳重に封印された基板ボックス263に格納されているため、主制御装置261に何らかの不正な信号を送ったりする等の不正行為は困難である。このため、主制御装置261によって直接的に制御される特別表示装置43のLEDを「赤」又は「緑」の大当たりの態様で不正に点灯させることは困難である。従って、装飾図柄表示装置42に大当たりとなったかのような表示を行わせるとともに、セルなどを用いて大入賞口を強制的に開放し、大当たりとなっていないにもかかわらず出玉を獲得するというような不正行為が行われる場合にも、特別表示装置43の点灯態様を確認することによって、そのような不正行為が簡単に発見できる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図8は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10の主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停止信号の入力により起動されるNMI割込み処理(このNMI割込みにより、電源断時の主制御装置261の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される)によって停電の発生等による電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)の復電処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、特別表示装置43、普通図柄表示装置41、その他図示しないスイッチ等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43および普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
サブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。ここには後述する各種カウンタの値を格納するカウンタ用バッファが設けられている。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカ24、各種電飾部及びランプ102〜106、電飾部材401(モータ405、三色LED412)が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する特別表示装置43にて大当たりか否かを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43の表示に合わせた表示が行われる。つまり、変動パターンコマンドは、特別表示装置43にて行われる表示に合わせた表示を装飾図柄表示装置42にて行わせるためにサブ制御装置262に出力されるコマンドである。また、本実施形態におけるサブ制御装置262は、変動パターンコマンドに基づいて電飾部材401の点灯態様を切替える点灯制御、及び、モータ405を駆動する駆動制御を実行する。例えば、大当たりのときとそれ以外の通常遊技状態のときとで三色LED412の発光色を異ならせたり、通常遊技状態において三色LED412を所定間隔毎に点滅させたり、三色LED412の点灯に合わせてモータ405を駆動させたりする。
また、払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、前述した主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータが保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、NMI割込み処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時の復電処理において実行される。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射モータ229による遊技機の発射を許可又は禁止するものであり、発射モータ229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射モータ229が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の出力ポート556が接続されている。また、入力ポート527には、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、画像コントローラ526が接続されている。また、画像コントローラ526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドに基づいて装飾図柄表示装置42の表示を制御する。プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。ここには後述する各種カウンタの値を格納するカウンタ用バッファが設けられている。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。画像コントローラ526は、CPU521、ビデオRAM524、出力ポート529のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させるものである。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
以上、本発明は、上記実施の形態には何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の形態で実施できることは言うまでもない。
(a)上記実施形態における拡散部材403の形状は特に限定されるものではなく、例えば、本体部441を断面略コ字状、断面略く字状に構成してもよい。また、上記実施形態では、本体部441の背面(内周面)に多面加工が施されているが、例えば、本体部441の前面(外周面)に多面加工を施してもよいし、前面と背面との両面に多面加工を施してもよい。尚、多面加工を施さずに本体部441を半球状とすることだけでも、当該本体部441を透過する光を拡散させることができる。また、前側に凸となる形状ではあるが半球状ではない本体部441に多面加工が施されていれば、当該本体部441を透過する光を拡散させることができる。但し、半球状の本体部441に多面加工を施すことによって拡散効果が相乗的に奏されることとなり、より広範囲により多くの光部を発生させることができる。また、拡散手段403に多面加工を施すのではなく、例えば複数の凹凸を形成したり、スリットを形成したりして、透過する光を拡散させてもよい。なお、拡散部材403を省略することも可能である。
(b)上記実施形態におけるプロペラ404の形状は特に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、羽根453の背面453bの法線方向が軸451から離れていくようなよじれた形状の羽根453を設けていたが、真直ぐな板状の羽根を、その両面がプロペラ404の軸線方向に対して交差するようにして設けてもよい。さらには、当該板状の羽根の先端部が基端部よりも後方に位置するようにして羽根を湾曲形成させ(羽根の背面が次第に軸451側に向くようにして球面の一部を形成するような略円弧状に構成し)、羽根の背面に当たった光を軸451越しに反射部材406の内周面に向けて反射させてもよい。但し、羽根453の背面453bの法線方向が全て三色LED412に向かっていると(羽根453の背面453bに対する三色LED412から発せられた光の入射角度が約90度になってしまうと)、三色LED412から発せられた光が羽根453の背面453bに反射されたとしても反射部材406の内周面に当たらずに、台部431の開口部を介して反射部材406の後側に抜けていってしまうおそれがある。このため、三色LED412から発せられ、羽根453の背面453bに当たった光のうち少なくとも一部が反射部材406(囲部432)の内周面に向けて反射されるように、羽根453を軸451の延在方向に対して傾けて(例えば、15度〜45度の範囲で傾けて)取付けることとする。但し、羽根453の背面453bに当たった光を反射部材406の内周面に向けて確実に反射させることのできる羽根453の取付角度は、三色LED412と羽根453と反射部材403との相対位置関係により若干変化するものである。従って、軸451に対する羽根453の取付角度は15度〜45度に限定されるものではなく、例えば、機種毎に前記相対位置関係に応じた取付角度を採用することが望ましい。
(c)上記実施形態における透光部材407を、例えば、板状に構成し、遊技盤30面に平行してスライド可能に設けてもよい。また、透光部材407を上下又は左右方向に貫通する筒状に構成し、上下又は左右方向を軸心として回転可能に設け、その内側から光が照射される構成としてもよい。これらの構成を採用する場合、透光部材に複数パターンのキャラクタや文字等を模った光の透過を許容する領域を設けておけば、複数のパターンのキャラクタや文字等を浮かび上がらせるようにして遊技者に視認させることができる。また、上記のような板状の透光部材を複数備え、それぞれ個別にスライド可能に構成することで、色や明るさ等を変更することもできる。なお、透光部材407を省略することも可能である。
(d)上記実施形態では、カバー部材408がハーフミラーにより構成されているが、例えば、単なる透明又は半透明の樹脂やガラスにより構成してもよいし、レンズやプリズム板により構成してもよい。なお、カバー部材408を省略することも可能である。
(e)上記実施形態における衝立部材409の形状は特に限定されるものではなく、例えば、揺光板482の内周面を凹凸のない形状としてもよい。なお、衝立部材409を省略することも可能である。
(f)上記実施形態では、反射率を高めるべく羽根453、反射部材406、衝立部材409にメッキ加工が施されているが、これに限らず、表面に光の反射率の高い素材(金属箔等)を貼付けたり、自身を反射率の高い金属で構成したりしてもよい。
(g)上記実施形態では、電飾部材401が可変表示装置ユニット35に設けられているが、特に電飾部材401の配設位置は限定されるものではなく、例えば、前面枠セット14の前面に設けてもよい。また、上記実施形態では、発光部材402、拡散部材403、プロペラ404、透光部材407、カバー部材408が前後方向に並ぶようにして配置されているが、左右方向や上下方向に並ぶようにして配置してもよい。
(h)上記実施形態では、電飾部材401を構成する発光部材402、拡散部材403、反射部材406、プロペラ404、透光部材407が遊技盤30に固定され、カバー部材408、衝立部材409が可変表示装置ユニット35(のフレーム)に固定されているが、これら全てを(一体として)遊技盤30又は可変表示装置ユニット35に固定してもよい。
(i)上記実施形態では、電飾部材401がサブ制御装置262に接続されているが、電飾部材401を表示制御装置45又は主制御装置261に接続してもよい。電飾部材401が表示制御装置45に接続される場合には、装飾図柄表示装置42において行われる個々の表示演出に対応させた点灯態様を導出することができる。また、サブ制御装置262が、モータ405をオン・オフするだけでなく、プロペラ404の回転速度を変更する駆動制御を行うように構成してもよい。
(j)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等として実施してもよい。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施してもよい。また、大当り図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。さらに、羽根モノと称されるパチンコ機に適用することも可能である。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機や、それに類する雀球等の各種遊技機として実施することも可能である。ただし、これらの遊技機には、液晶表示装置やドットマトリクス表示装置等の可変表示装置が搭載されているものとする。
(k)パチンコ機以外の遊技機として、可変表示装置としての補助表示装置(液晶表示装置、ドットマトリクス表示装置)を備える回胴式遊技機としてのスロットマシンとしても、もちろん実施可能である。なお、スロットマシンは、複数の図柄が付された回転体を備えており、例えばコインを投入して、図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動し、停止ボタンを操作することで図柄が停止される周知のものである。この場合、補助表示装置は、回転体の回転に伴って各種演出態様を表示する。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機として実施してもよい。具体例としては、複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その際になされる抽選結果により、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるものである。
10…遊技機としてのパチンコ機、30…遊技盤、35…可変表示装置ユニット、261…主制御装置、262…サブ制御装置、401…電飾手段としての電飾部材、403…拡散手段としての拡散部材、404…回転部材としてのプロペラ、405…駆動手段としてのモータ、406…反射手段としての反射部材、407…透光手段としての透光部材、408…カバー手段としてのカバー部材、409…衝立部材、412…光源としての三色LED、453…羽根。