JP4702622B2 - スイッチモジュール - Google Patents
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Description
その他に最近米国、韓国や日本で普及しつつあるアクセス方式にCDMA (Code Division Multiple Access、符号分割多元接続)方式がある。代表的な規格として米国を中心としたIS−95 (Interim Standard−95) があり、高速データ伝送を実現し得る第三世代通信方式のW−CDMA (Wideband CDMA) も実用化されている。また欧州ではIMT―2000準拠の通信方式の欧州標準で、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)と呼ばれる通信システムで、W―CDMAとTD−CDMAの両方式から選択する方式もある。このように世界各国で様々な通信方式が利用されている。
その一例として特許文献1には、複数の異なる通信方式の送信回路と受信回路を切り換える高周波スイッチモジュールが開示されている。この高周波スイッチモジュールは、互いに通過帯域(Passband)が異なる第一及び第二のフィルタ回路と、第一のフィルタ回路に接続されて通信方式Aの送信回路と受信回路を切り換えるスイッチ回路と、第二のフィルタ回路に接続されて通信方式B及びCの送信回路と通信方式Bの受信回路と通信方式Cの受信回路とを切り換えるスイッチ回路とを備えており、前記第一及び第二のフィルタ回路は分波回路として機能することで、複数の通信システムに対応している。
前記スイッチ回路はダイオードと伝送線路を主要素子とするダイオードスイッチであり、ダイオードにコントロール回路から電圧を印加して、オン状態/オフ状態に制御することにより、複数の通信システムA,B,Cのいずれか一つを選択して、アンテナと通信システムA,B,Cの送信回路及び受信回路を切り換える。
そこで、本発明は、複数の送受信系を取り扱うスイッチモジュールにおいて、多層基板を小型化しても回路相互の干渉が生じ難いスイッチモジュールを提供することを目的とする。
このビアホールによってパターン間を電磁気的に分離して干渉を防ぐことが出来る。
前記SAWフィルタの出力端を平衡出力である場合には、SAWフィルタの各平衡出力端と端子電極との距離を揃えることで、所望の位相平衡度(フェイズバランス)、振幅平衡度(アンプリチュードバランス)を得ることがで出来る。
前記第1の分波回路40は、前記第1通信方式の受信信号を通過させるローパスフィルタ40aと、前記第3通信方式の受信信号を通過させるハイパスフィルタ40bであり、前記第2の分波回路45が、前記第2通信方式の受信信号を通過させるローパスフィルタ45aと、前記第4通信方式の受信信号を通過させるハイパスフィルタ45bである。
前記第5のフィルタ回路50が前記第1通信方式の受信信号を通過させるバンドパスフィルタであり、前記第7のフィルタ回路55が前記第3通信方式の受信信号を通過させるバンドパスフィルタであり、前記第9のフィルタ回路60が前記第1通信方式の受信信号を通過させるバンドパスフィルタであり、前記第7のフィルタ回路55が前記第2通信方式の受信信号を通過させるバンドパスフィルタであり、前記第11のフィルタ回路60が前記第4通信方式の受信信号を通過させるバンドパスフィルタである。
第12のフィルタ回路80が整合回路として機能するローパスフィルタであり、前記第1のフィルタ回路10が、前記第1通信システムの送信信号の第3次高調波成分を減衰させるローパスフィルタである。
本実施例においては、第5のフィルタ回路50、第7のフィルタ回路55、第9のフィルタ回路6、第11のフィルタ回路60として不平衡入力−平衡出力バンドパスフィルタを用いている。
このスイッチは、GaAsMESFET(GaAs Metal Semiconductor Field Effect Transistor)を用いたGaAsスイッチであり、1端子対5端子の高周波スイッチである。このGaAsスイッチは10個の電界効果型トランジスタ111〜120と、これらのゲート電極にそれぞれ設けられた抵抗Rと、ソース電極に接続される接地コンデンサC及び信号の経路に配置された結合コンデンサCを有して構成される。
各抵抗Rにおいて、電界効果型トランジスタ111〜120のゲート電極に接続された端と反対側の端は、それぞれコントロール端子CNT1−1〜CNT5−2に接続される。GaAsスイッチは、外部からの切替信号をデコードするデコーダ70が組み込まれてり、そのデコーダ70には4つの制御端子V1,V2,V3及びVddが設けられており、これら制御端子に切替信号が入力される。説明の簡略化のためデコーダ70の構成を省略する。
即ちミキサーMIXにより変調された送信信号が増幅器PAを通って増幅され、GaAsスイッチモジュールのポート100bに入力するが、この送信信号にはm次(mは2以上の自然数)の高調波成分を含んでいる。この送信信号を、まず第2のフィルタ回路(ローパスフィルタ)10を通すことで周波数帯域外の信号を減衰させる。
第2のフィルタ回路10を通過した送信信号は、GaAsスイッチSWのポートbに入力する。ポートbに大信号の高周波信号が入力されると、オフ状態にあったFET112〜115などがAC的にオンし、これにより信号の波形が歪み、基本波以外の第2、第3高調波が発生する場合があるが、GaAsスイッチSWのポートaに接続された第1のフィルタ回路(ローパスフィルタ若しくはノッチフィルタ)30によって減衰させることが出来るので、アンテナから放射される2倍、3倍高調波の発生を抑制することが出来る。
前記第1〜第3のフィルタ回路10,30,35と第12のフィルタ回路80及び第1、第2の分波回路40,45は、インダクタとコンデンサで構成されており、これらは誘電体層と、AgやCu等の金属や前記金属をベースとする合金を用いてなるペーストを所定の形状に形成した電極パターンとで形成される多層基板に、前記電極パターンやチップ部品として構成される。
前記スイッチ回路制御用のコントロールポートV1,V2,V3,Vddは、多層基板の一側面に側に集められており、積層方向に連続するビアホールと、グリーンシート14上に並行して走るラインパターンを介して前記第1の主面に連なって形成された複数のデコーダ用実装電極と接続される。このような構成によって、フィルタ回路、分波回路を構成する電極パターンとの干渉を防いでいる。
本発明に係る高周波スイッチモジュールでは、前記多層基板の平面方向の略中央位置に前記分波回路のハイパスフィルタ用パターンを配置し、ハイパスフィルタ用パターンの周囲に、複数のローパスフィルタ用パターンを配置する構成としている。そしてハイパスフィルタ用パターンとローパスフィルタ用パターンとの間には、アース用パターンと接続するビアホールや電源回路と接続するビアホールを形成している。この様に、各フィルタ回路、分波回路を構成する各電極パターンを、積層方向にはアース用パターンにより、面方向にはビアホールによって分離するとともに、異なる回路を構成するパターン同士が積層方向に重ならないように配置することで、相互に不要な電磁気的干渉を防ぎ、もって優れた電気的特性が発揮で出来るようにしている。
このような構成によって、本発明に係る高周波スイッチモジュールを得ることが出来る。
20 ESD対策回路
40,45 分波回路
50,55,60,65 SAWフィルタ
80 整合回路
200 多層基板
SW 高周波スイッチ
Claims (7)
- 複数のポートを備えた高周波スイッチに接続される分波回路とフィルタ回路の少なくとも一部を構成する受動素子を内蔵した多層基板に、前記高周波スイッチとチップ部品を搭載して一体化してなるスイッチモジュールであって、
前記高周波スイッチは、アンテナと接続されるポートと、第1通信方式と第2の通信方式の送信信号が通過するフィルタ回路と接続されるポートと、第3通信方式と第4の通信方式の送信信号が通過するフィルタ回路と接続されるポートと、第1通信方式の受信信号が通過するローパスフィルタと第3通信方式の受信信号が通過するハイパスフィルタとを並列接続してなる分波回路と接続されるポートと、第2通信方式の受信信号が通過するローパスフィルタと第4通信方式の受信信号が通過するハイパスフィルタとを並列接続してなる分波回路と接続されるポートとを有し、
前記送信信号と前記受信信号は、第1〜第4通信方式の順で高周波数であり、
前記多層基板の平面方向の略中央位置に、第3通信方式の受信信号を通過させるハイパスフィルタと第4通信方式の受信信号を通過させるハイパスフィルタを構成する第1受動素子のパターンを配置し、該パターンの周囲に、第1通信方式の受信信号を通過させるローパスフィルタと、第2通信方式の受信信号を通過させるローパスフィルタと、第1通信方式と第2の通信方式の送信信号を通過させるフィルタ回路と、第3通信方式と第4の通信方式の送信信号を通過させるフィルタ回路を構成する第2受動素子のパターンを配置し、
前記第1受動素子のパターンと前記第2受動素子のパターンとの間に、積層方向に連なり複数のアース用パターンと接続するビアホールが形成されていることを特徴とするスイッチモジュール。 - 前記多層基板は複数の誘電体層を積層して構成してなり、
前記第1受動素子のパターンと前記第2受動素子のパターンとはコイル用パターンとコンデンサ用パターンを有し、
コイル用パターンが主に形成された複数の第1誘電体層と、コンデンサ用パターンが主に形成された複数の第2誘電体層と、アース用パターンが主に形成された複数の第3誘電体層とを備え、
第3誘電体層により、隣接する第1誘電体層と第2誘電体層とを分離して構成したことを特徴とする請求項1に記載のスイッチモジュール。 - 前記第3誘電体層には、第3通信方式の受信信号を通過させるハイパスフィルタと第4通信方式の受信信号を通過させるハイパスフィルタのコンデンサ用パターンが並んで形成されていることを特徴とする請求項2に記載のスイッチモジュール。
- 前記コイル用導体パターンが主に形成された誘電体層は、前記コンデンサ用パターンが主に形成された誘電体層より比誘電率が低い誘電体材料で構成されることを特徴とする請求項2又は3に記載のスイッチモジュール。
- 前記チップ部品がチップインダクタ、チップコンデンサ、チップ抵抗、SAWフィルタのうちの少なくとも一種であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスイッチモジュール。
- 前記チップ部品の少なくとも一つがSAWフィルタであって、複数のSAWフィルタの出力端を前記多層基板の一側面側に位置するようになし、多層基板の裏面に形成した端子電極と積層方向に連続するビアホールにより接続したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のスイッチモジュール。
- 前記第1受動素子のパターンと前記第2受動素子のパターンとの間に、積層方向に連なり電源回路と接続するビアホールが形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のスイッチモジュール。
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