JP2009159412A - 高周波部品及び通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層基板に高周波回路を備えた高周波部品において、小型を維持しつつ、干渉の影響を抑えた構成を提供する。
【解決手段】マルチバンド通信用の高周波回路を備えた高周波部品であって、前記高周波回路は低周波側フィルタと高周波側フィルタを有する分波回路と、前記低周波側フィルタに出力端子が接続された高周波増幅器を有し、前記積層基板の表層には、前記高周波増幅器の出力端子が接続される出力電極パッドが形成され、前記積層基板の表層には第1のグランド電極が、前記高周波側フィルタの前記電極パターンのうち最も表層に近い電極パターンが形成された層には第2のグランド電極が設けられ、前記第1、第2のグランド電極の少なくとも一部は、積層方向から見て、前記高周波側フィルタの前記電極パターンのうち最も表層に近い電極パターンと前記出力電極パッドとの間に位置するように形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子電気機器間における無線伝送を行う無線通信装置に関し、該無線通信装置に用いられる高周波部品およびこれを用いた通信装置に関する。
現在、IEEE802.11規格に代表される無線LANによるデータ通信が広く一般化している。例えばパーソナルコンピュータ(PC)、プリンタやハードディスク、ブロードバンドルーターなどのPCの周辺機器、FAX、冷蔵庫、標準テレビ(SDTV)、高品位テレビ(HDTV)、カメラ、ビデオ、携帯電話等々の電子機器、自動車内や航空機内での有線通信に変わる信号伝達手段として採用され、それぞれの電子機器間において無線データ伝送が行われている。また、一つの通信周波数帯を使用するシングルバンド通信に加えて、通信周波数帯が異なる二つの通信システムを扱うマルチバンド通信が普及している。
このような無線LANを用いたマルチバンド通信装置に用いられる高周波回路は、例えば通信周波数帯が異なる二つの通信システム(IEEE802.11aとIEEE802.11bおよび/またはIEEE802.11g)で送受信が可能な1個のアンテナと、送信側回路、受信側回路との接続を切り替える高周波スイッチを備える。かかる高周波スイッチによって、二つの通信システムの送信側回路、受信側回路の切り替えを行う。無線装置の小型化・高機能化に伴い、前記高周波回路を具現した高周波部品にも、多くの機能部品を一体化しつつ、小型化を図ろうとする要求が強く、機能の集積化がいっそう進んでいる。
例えば、特許文献1には、スイッチ回路、パワーアンプ回路等を有し、二つの通信システムに共用可能な高周波回路を積層基板に一体化して構成した高周波部品が開示されている。該高周波部品は、前記特許文献1の図26に示された等価回路を有し、その図29に示すような電極パターン構成を用いて、小型化を図っている。
WO2006/003959号公報 特開2003−008469号公報
しかしながら、機能や素子の高集積化を図ろうとする場合、回路を構成する電極パターン同士が近接し、高周波部品を形成する回路同士が干渉しやすくなるという問題がある。例えば、特許文献1では、裏面の送信ポート、受信ポート、電源ポート等に接続された各電極パターンが各層に渡って形成されているため、小型化に伴い送信ライン、受信ライン、電源ラインが干渉しやすくなる。特に高周波増幅器の周辺では該干渉の問題が生じやすい。例えば、低周波側の高周波増幅器と高周波側の高周波増幅器を備えたデュアルバンド通信装置において、低周波側の高周波増幅器から発生する高調波の周波数が高周波側の高周波増幅器の通過帯に含まれる場合がある。この場合、低周波側の高周波増幅器から発生する高調波が、回路間の干渉により高周波側の回路に飛込み、高調波は適切なフィルタを通らずにアンテナからノイズとして放出される。その結果、高周波側の周波数帯域を用いた通信に障害が発生する。信号の漏れを抑制する方法として、特許文献2には基板上面およびそれに隣接する誘電体層12の上面に干渉防止用接地パターン29を設ける構成が開示されている。しかしながら、特許文献2に開示された構成では、キャビティ内に配置されたMMICの入出力電極は、該キャビティ内の誘電体層13に形成された信号用パターンに接続されているため、高周波増幅器の出力に係る干渉の抑制は十分なものではなかった。また、分波回路近傍における低周波側の信号経路と高周波側の信号経路の干渉を抑制できるものではなかった。したがって、電力増幅器の発生する高調波成分がフィルタ回路によって減衰されずにアンテナ端子から出力された場合には、送信特性が劣化するという問題があった。
そこで、本発明では、導体パターンを形成した複数の誘電体層を積層してなる積層基板に高周波回路を備えた高周波部品において、小型を維持しつつ、干渉の影響を抑えた構成を提供し、ひいては該高周波部品を用いた通信装置の小型化を図ること目的とする。
本発明の高周波部品は、導体パターンを形成した複数の誘電体層を積層してなる積層基板に、二以上の周波数帯域を用いるマルチバンド通信用の高周波回路を備えた高周波部品であって、前記高周波回路は低周波側フィルタと高周波側フィルタを有する分波回路と、前記低周波側フィルタに出力端子が接続された高周波増幅器を有し、前記低周波側フィルタおよび高周波側フィルタは、前記誘電体層に形成された容量用電極パターンおよびインダクタンス素子用電極パターンを用いて構成され、前記積層基板の表層には、前記高周波増幅器の入力端子および出力端子がそれぞれ接続される入力電極パッドおよび出力電極パッドが形成され、前記積層基板の表層には第1のグランド電極が設けられるとともに、前記高周波側フィルタの前記電極パターンのうち最も表層に近い電極パターンが形成された層には第2のグランド電極が設けられ、前記第1のグランド電極の少なくとも一部と前記第2のグランド電極の少なくとも一部は、積層方向から見て、前記高周波側フィルタの前記電極パターンのうち最も表層に近い電極パターンと前記出力電極パッドとの間に位置するように形成されていることを特徴とする。かかる構成によれば、高周波増幅器から発生する高調波がローパスフィルタで減衰せずに分波器の高周波側フィルタに飛び込むことを防ぎ、高周波増幅器から発生する高調波をより確実に低減できる。第1のグランド電極の少なくとも一部と前記第2のグランド電極の少なくとも一部は、積層方向から見て、前記高周波側フィルタの前記電極パターンのうち最も表層に近い電極パターンと前記出力電極パッドとの間に位置するとは、高周波側フィルタの前記電極パターンのうち最も表層に近い電極パターンと出力電極パッドとの最近接点同士を結んだライン上に第1のグランド電極の少なくとも一部と前記第2のグランド電極の少なくとも一部が存在することをいう。また、ここでいう高周波側フィルタの容量電極パターンにはグランド電極は含まない。
また、前記高周波部品において、前記出力電極パッドが前記第2のグランド電極と重ならないことが好ましい。かかる構成によれば、出力電極パッドとグランド電極間の寄生容量を小さくし、信号の劣化を防ぐことが出来る。
さらに、前記高周波部品において、前記出力電極パッドに接続されるビアの周りの絶縁確保領域が、前記出力電極パッドより広いことが好ましい。かかる構成によれば、出力電極パッドとグランド電極間の寄生容量を小さくし、信号の劣化を防ぐことが出来る。
さらに、前記絶縁確保領域が前記第2のグランド電極により囲まれていることが望ましい。かかる構成によれば、前記出力電極パッドに接続されるビアと前記高周波側フィルタの前記電極パターンのうち最も表層に近い電極パターンとの間の電磁結合を弱め、ビアから放出される高調波を含む電磁波が、前記高周波側フィルタの前記電極パターンのうち最も表層に近い電極パターンに飛び込むことを防ぐことが出来る。また、第2のグランド電極は高周波増幅器など表層からの影響を抑制するため、広く形成することが好ましい。この点、上記構成によれば、出力電極パッドに接続されるビアの周りの絶縁確保領域と出力電極パッドとの重なりを回避しつつ、第2のグランド電極を広く形成することができる。
さらに前記高周波部品は、前記入力端子と前記入力電極パッドを接続するワイヤと、前記出力端子と前記出力電極パッドを接続するワイヤとが、積層方向から見て、前記入力電極パッド側の一端および前記出力電極パッド側の一端を頂点としたときの中心角が90度以上、かつ180度以下の角度で配置されていることが好ましい。かかる構成により前記入力電極パッドに接続するワイヤと出力電極パッドに接続するワイヤとのアイソレーションも高め、前記高周波増幅器の出力端子から入力端子への帰還を防ぎ発振を防止できる。
本発明の通信装置は、上記いずれかの高周波部品を用いたことを特徴とする。前記高周波部品を用いることによって、良好な通信品質を維持しつつ通信装置の小型化を図ることができ、通信機器に好適な構成を提供できる。
本発明によれば、導体パターンを形成した複数の誘電体層を積層してなる積層基板に高周波回路を備えた高周波部品において、小型を維持しつつ、干渉の影響を抑えた構成を提供し、ひいては該高周波部品を用いた通信装置の小型化を図ることが出来る。
本発明の実施形態について、以下図面を参照しつつ詳細に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。例えば、高周波増幅器とそれに接続される分波回路の構成以外の部分の回路は適宜変更することができる。導体パターンを形成した複数の誘電体層を積層してなる積層基板に高周波信号を処理する高周波回路を備えた高周波部品として、図1に示す回路ブロックを有する、2.4GHz帯と5GHz帯を用いたデュアルバンド無線LAN用のフロントエンドモジュールを例に説明する。図1に示すフロントエンドモジュールは、高周波回路として、アンテナ端子Antと高周波信号の入力端子(送信端子)Tx2、Tx5または出力端子(受信端子)Rx2、Rx5との接続を切り替えるスイッチ回路SPDTと、高周波信号の入力端子Tx2に入力された送信信号を増幅する第1の高周波増幅器PA1と、入力端子Tx5に入力された送信信号を増幅する第2の高周波増幅器PA2と、前記アンテナ端子Antから入力された受信信号を増幅して出力端子Rx2、Rx5に出力する低雑音増幅器回路LNAとを備えた、一送信一受信型のデュアルバンド無線LANフロントエンドモジュールである。なお、本発明はデュアルバンド通信に限らず、さらに多くの通信システムを扱うマルチバンド通信に対しても適用できる。
スイッチ回路SPDTに第1の分波回路Dip1が接続されている。第1の分波回路は低周波側フィルタと高周波側フィルタにて構成され、第1の分波回路Dip1の低周波側フィルタには第1のローパスフィルタLPF1が接続され、さらに第1の検波回路DET2を介して第1の高周波増幅器PA1が接続されている。第1の高周波増幅器PA1は第1のバンドパスフィルタBPF1を介して2.4GHz帯の入力端子Tx2に接続されている。また、第1の分波回路の高周波側フィルタには第2のローパスフィルタLPF2が接続され、さらに第2の検波回路DET5を介して第2の高周波増幅器PA2が接続されている。第2の高周波増幅器PA2は第2のバンドパスフィルタBPF2を介して5GHz帯の入力端子Tx5に接続されている。また、スイッチ回路SPDTに第2の分波回路Dip2が低雑音増幅器回路LNAを介して接続されている。低雑音増幅器回路LNAには、広帯域ローノイズアンプを用い、二つの帯域(2.4GHz帯と5GHz帯)の信号を一つの低雑音増幅器回路で増幅する。第2の分波回路は低周波側フィルタと高周波側フィルタにて構成され、第2の分波回路Dip2の低周波側フィルタには第3のバンドパスフィルタBPF3が接続され、第3のバンドパスフィルタBPF3は2.4GHz帯の出力端子Rx2に接続されている。また、第2の分波回路Dip2の高周波側フィルタには第4のバンドパスフィルタBPF4が接続され、第4のバンドパスフィルタBPF4は5GHz帯の出力端子Rx5に接続されている。
図1に示した回路ブロックにおける高周波増幅器PA1およびPA2の出力側からSPDTとの間の等価回路を図2に示した。第1の分波回路Dip1は、高周波増幅器PA1とスイッチ回路SPDTとの間の信号経路に直列に接続されたインダクタンス素子ltd1並びに該インダクタンス素子ltd1の高周波増幅器PA1側とグランドとの間に接続されたltd2及びキャパシタンス素子ctd1で構成されたローパスフィルタ回路と、高周波増幅器PA2とスイッチ回路SPDTとの間の信号経路に直列に接続されたキャパシタンス素子ctd2およびctd4、並びに該キャパシタンス素子ctd2とctd4の間とグランドとの間に接続されたインダクタンス素子ltd3及びキャパシタンス素子ctd3で構成されたハイパスフィルタ回路とから構成されている。
第1のローパスフィルタ回路LPF1は、インダクタンス素子lla1とキャパシタンス素子cla3の並列回路と、グランドとの間の容量を作るキャパシタンス素子cla1、cla2から構成されている。第2のローパスフィルタ回路LPF2は、インダクタンス素子llb1とキャパシタンス素子clb3の並列回路と、グランドとの間の容量を作るキャパシタンス素子clb1、clb2から構成されている。
また、検波回路DET1およびDET2は、カプラ(結合器)、ショットキーダイオード、電圧平滑回路より構成されている。各カプラ回路は、それぞれ主線路lca1、副線路lca2及び終端抵抗Rc1、主線路lcb1、副線路lcb2及び終端抵抗Rc2から構成される方向性結合器である。ショットキーダイオードDsに、キャパシタンス素子Csと抵抗Rc3から構成される電圧平滑回路が接続されて、検波出力端子Vpdに接続されている。この検波出力端子Vpdからは、第1の高周波増幅器PA1あるいは第2の高周波増幅器PA2の出力電力に応じたDC電圧が出力される。
図2に示す等価回路を構成した高周波モジュールの各誘電体層の導体パターンを図6に示す。かかる高周波モジュールは15層の誘電体層を用いているが、図6にはそのうち第1層〜第4層の電極パターンを示してある。また、その中で特に表層及び3層目の斜視図を図3に示した。なお、図3では、本発明の着目部分が見やすいよう、第1層(表層)の一部の電極パターンは省略してある。表層に形成されたPOは低周波側の2.4GHz帯の無線LAN用の高周波増幅器PA1の半導体素子の出力端子が接続される出力電極パッドである。高周波増幅器PA1の出力端子と出力電極パッドとはワイヤで接続され、高周波増幅器PA1の出力端子は、検波回路DET1、第1のローパスフィルタ回路LPF1を介して第1の分波回路Dip1の低周波側フィルタに接続されている。分波回路の低周波側フィルタおよび高周波側フィルタは誘電体層に形成された容量電極用パターンおよびインダクタンス素子用電極パターンを用いて構成される。3層目のctd2は分波回路の高周波側フィルタ、すなわち、5GHz帯の信号を通過させ、2.4GHz帯の信号を阻止するフィルタ部分の電極パターンの内で最も表層に近い電極パターンである。なお、電極パターンの符号は回路ブロックにおける対応する回路素子の符号をそのまま用いている。表層には第1のグランド電極GND1が形成されている。また、分波回路の高周波側フィルタの内で最も表層に近い電極パターンctd2が形成された第3層には、第2のグランド電極GND2が形成されている。第3層の斜線で示された部分は、表層のGND1を上面側から第3層上へ投影した状態を示す。図3から明らかなように上面の第1のグランド電極GND1は、積層方向から見て、出力電極パッドPOと分波回路の高周波側フィルタの内で最も表層に近い電極パターンctd2との間に位置する。また、第3層に形成された第2のグランド電極GND2は、第1の高周波増幅器PA1と重なる部分も含めて第3層に広く形成されているが、その一部は、積層方向から見て、出力電極パッドPOと分波回路の高周波側フィルタの内で最も表層に近い電極パターンctd2との間に位置する。具体的には第2のグランド電極GND2は出力電極パッドPOの下に接続されているビアと電極パターンctd2の間にある。第1のグランド電極GND1および第2のグランド電極GND2は、少なくともその一部が、積層方向から見て、出力電極パッドPOと分波回路の高周波側フィルタの内で最も表層に近い電極パターンctd2との間に位置すればよいが、小型のグランド電極を用いて、前記位置に配置してもよい。また、第1のグランド電極GND1および第2のグランド電極は信号ライン間の干渉を抑制するという単独の目的で設けたものであってもよいし、他の目的を兼ねたものであってもよい。図3に示す構成では、略矩形に形成された第1のグランド電極GND1は、信号ライン間の干渉抑制の目的で設けられている。一方、第2のグランド電極GND2は、表層と内層の信号ラインとの干渉抑制も兼ねている。なお、寄生容量の影響を避けるためにctd2は表層の第1のグランド電極GND1と重ならないことが好ましい。
図4は出力電極パッドPO及び電極パターンctd2を含む積層基板の部分断面図である。第1の高周波増幅器PA1の半導体素子1の出力端子はワイヤ2で基板に接続されている。ワイヤ2が接続される出力電極パッド3の下には、誘電体層12に設けたスルーホールに形成したビア7が接続されている。ビア電極7は第2のグランド電極GND2および電極パターンctd2が形成された第3層よりも下層に形成された検波回路DET1の主線路lca1、ローパスフィルタ回路LPF1を介して分波回路Dip1の低周波側フィルタに接続される。低周波側フィルタltd1等の電極パターンのうち最も上層に近い電極パターンは、第2のグランド電極および電極パターンctd2よりも下層に配置されている。出力電極パッドPO(3)及び電極パターンctd2(6)を含む層において、積層方向から投影するように見て、出力電極パッドPO(3)と電極パターンctd2(6)の間に第1のグランド電極GND1(4)および第2のグランド電極GND2(8)が配置されている。かかる第1、第2にグランド電極はビア5で接続されている。無線LANの5GHz帯は2.4GHz帯の二次高調波の周波数に近いため、該二次高調波が5GHz帯のラインに飛んでしまうと減衰されずに信号劣化を招いてしまう。これに対して上記のように第1のグランド電極GND1および第2のグランド電極GND2を配置することで、2.4GHz帯の無線LAN用の高周波増幅器の出力電極パッドPOと5GHz帯の無線LANの信号が通過する電極パターンctd2との結合を弱め、2.4GHz帯の無線LAN用の高周波増幅器PA1から発生する高調波が分波回路の電極パターンctd2への飛び込むことを低減できる。なお、表層の高周波増幅器PA1の半導体素子1の下側にはグランド電極11が設けられ該グランド電極11はビア10を介して第3層の第2のグランド電極の一部9に接続されている。
また、積層方向方見て、出力電極パッドPOは第2のグランド電極GND2と重ならないように配置されている。図3に示す構成では、出力電極パッドPOの下方の第3層の第2のグランド電極GND2には、積層方向から見て、該出力電極パッドPOと重なる部分には、ビアの周りに円形の非電極形成部を設けてある。該非電極形成部は、ビアとその周りの第2のグランド電極との絶縁を確保するための絶縁確保領域であり、ビア電極は該絶縁確保領域を設けることで第2のグランド電極を貫通するように形成されている。すなわち、絶縁確保領域は第2のグランド電極により囲まれている。出力電極パッドPOの下に接続されている、前記ビアの絶縁確保領域は出力電極パッドPOより広く、それと重ならないことが好ましい。出力電極パッドとグランド電極間の寄生容量を小さくし、信号の劣化を防ぐことが出来るからである。かかる構成は、上記第2のグランド電極を貫通する構成と一体となって、アイソレーション向上と寄生容量の抑制を両立する。なお、出力電極パッドPOが第2のグランド電極GND2と重ならない形態は、上記構成に限らず、第2のグランド電極を出力電極パッドPOと重ならない程度の大きさにしたり、積層方向方見て出力電極パッドPOの下方の部分に切り欠きを設けて重ならないようにすることもできる。
図5は高周波増幅器PA1の半導体素子の入出力端子にワイヤを接続した様子である。入力端子と入力電極パッドを接続するワイヤと、出力端子と出力電極パッドを接続するワイヤとが、積層方向から見て、前記入力電極パッド側の一端および前記出力電極パッド側の一端を頂点としたときの中心角がほぼ180度で接続されている。かかる中心角を90度以上、かつ180度以下とすれば、入力電極パッドを接続するワイヤと出力電極パッドを接続するワイヤとの磁界結合を抑制してアイソレーションを高め、高周波増幅器の出力端子から入力端子への帰還を防ぎ発振を防止できる。なお、中心角を180度未満とすることで入力電極パッドと出力電極パッドとを対辺方向以外で配置することができる。かかる構成は他の回路素子との配置において対辺方向に空間的余裕がない場合などに好適である。また、入力端子と入力電極パッドを接続するワイヤと出力端子と出力電極パッドを接続するワイヤの容量結合を小さく観点からは、90度超とすることがより好ましい。なお、入力端子と入力電極パッドを接続するワイヤと、出力端子と出力電極パッドを接続するワイヤに係る上記構成は、高周波増幅器を有する高周波部品に広く適用できるものであり、高周波増幅器の前後の回路構成は図1等に示された構成に限定されるものではない。
次に、本発明に係る高周波部品をセラミック積層基板を用いた部品として構成する例を説明する。各誘電体層に図1、図6のようなパターン・回路を有する高周波部品を構成したセラミック積層基板は、例えば1000℃以下で低温焼結が可能なセラミック誘電体材料LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)からなり、厚さが10μm〜200μmのグリーンシートに、低抵抗率のAgやCu等の導電ペーストを印刷して所定の電極パターンを形成し、複数のグリーンシートを適宜一体的に積層し、焼結することにより製造することが出来る。前記誘電体材料としては、例えばAl、Si、Srを主成分として、Ti、Bi、Cu、Mn、Na、Kを副成分とする材料や、Al、Si、Srを主成分としてCa、Pb、Na、Kを複成分とする材料や、Al、Mg、Si、Gdを含む材料や、Al、Si、Zr、Mgを含む材料が用いられ、誘電率は5〜15程度の材料を用いる。なお、セラミック誘電体材料の他に、樹脂積層基板や樹脂とセラミック誘電体粉末を混合してなる複合材料を用いてなる積層基板を用いることも可能である。また、前記セラミック基板をHTCC(高温同時焼成セラミック)技術を用いて、誘電体材料をAlを主体とするものとし、伝送線路等をタングステンやモリブデン等の高温で焼結可能な金属導体として構成しても良い。
このセラミック積層基板でフロントエンドモジュールなどの高周波部品を構成する場合は、各層には、インダクタンス素子用、容量素子用、配線ライン用、及びグランド電極用のパターン電極が適宜構成されて、層間にはビア電極が形成されて、所望の回路が構成される。主に、LC回路で構成可能な回路部分が構成される。分波回路、バンドパスフィルタ回路、ローパスフィルタ回路、平衡不平衡変換回路を主にセラミック積層基板の内部に構成する。又、各回路の一部の素子は、セラミック多層基板の上面に搭載したチップ素子を用いてもよい。
また、セラミック積層基板には、単極双投型(SPDT)のFETスイッチやダイオードスイッチ、送信側の増幅器回路PA用、受信側の低雑音増幅器回路LNA用の半導体素子などを搭載する。そして、ワイヤボンディング、LGA、BGA等でセラミック積層基板に接続し、高周波回路を小型の高周波部品として構成することができる。もちろん、セラミック積層基板の搭載部品及びセラミック積層基板の内蔵素子とは所定回路になるように接続され、高周波回路が構成される。なお、セラミック積層基板上には、上記した半導体素子以外に、チップコンデンサ、チップ抵抗、チップインダクタ等の素子を適宜搭載する。これらの搭載素子は、セラミック積層基板に内蔵する素子との関係から適宜選択することができる。
次に、図1、図6に示すパターン・回路構成を有する高周波部品を作製した。Ag電極をセラミックスシートに形成し、積層一体化し、約900℃で焼成して積層基板を作製し、その積層基板の上にスイッチ回路用半導体素子、高周波増幅器用半導体素子、低雑音増幅器用半導体素子、チップコンデンサ、チップ抵抗およびチップインダクタを搭載、一体化し、高周波部品を得た。得られた高周波部品の寸法は6.0×5.0×1.2mmである。従来では、小型のもので6.5×5.3mm程度である。すなわち、干渉の影響を上記のような構造によって低減することにより、本発明の実施例では実装面積を従来より15%小型化できた。
また、上述の高周波部品を用いることにより、小型の通信装置を構成することが可能となり、該通信装置の低コスト化、小型化にも寄与する。また、該高周波部品は、広く無線通信機能を備えた携帯機器やパーソナルコンピュータ等に適用することができる。
本発明の一実施形態に係る高周波部品の回路ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る高周波部品の一部の等価回路を示す図である。 本発明の一実施形態に係る高周波部品の一部を示すシート展開図である。 本発明の一実施形態に係る高周波部品の部分断面図である。 本発明の一実施形態に係る高周波部品の表層を示す図である。 本発明の一実施形態に係る高周波部品の一部を示すシート展開図である。
符号の説明
GND1:第1のグランド電極
GND2:第2のグランド電極
GND:グランド電極
Ven2、Ven5、Vcc:電源端子
Vtx、Vrx、Vlna:電源端子
Ant:アンテナ端子
Tx2、Tx5:入力端子
Rx2、Rx5:出力端子
DET1、DET2:検波回路
Dip1、Dip2:分波回路
BPF1〜4:バンドパスフィルタ回路
LPF1、LPF2:ローパスフィルタ回路
PA1、PA2:高周波増幅器
LNA:低雑音増幅器回路
SPDT:スイッチ回路
1:高周波増幅器 2:ワイヤ 3:出力電極パッド 4:第1のグランド電極
8、9:第2のグランド電極 11:グランド電極
6:(分波回路の高周波側フィルタのキャパシタンスの)電極パターン
5、7、10:ビア電極 12:誘電体層
ltd1〜3、lla1、lla2、llb1、llb2:インダクタンス素子
ctd1〜4、cla1、cla2、clb1、clb2:キャパシタンス素子
lca1、lca2、lcb1、lcb2:方向性結合器線路
Rc1〜3:終端抵抗
Ds:ショットキーダイオード
Cs:キャパシタンス素子

Claims (6)

  1. 導体パターンを形成した複数の誘電体層を積層してなる積層基板に、二以上の周波数帯域を用いるマルチバンド通信用の高周波回路を備えた高周波部品であって、
    前記高周波回路は低周波側フィルタと高周波側フィルタを有する分波回路と、前記低周波側フィルタに出力端子が接続された高周波増幅器を有し、
    前記低周波側フィルタおよび高周波側フィルタは、前記誘電体層に形成された容量用電極パターンおよびインダクタンス素子用電極パターンを用いて構成され、
    前記積層基板の表層には、前記高周波増幅器の入力端子および出力端子がそれぞれ接続される入力電極パッドおよび出力電極パッドが形成され、
    前記積層基板の表層には第1のグランド電極が設けられるとともに、前記高周波側フィルタの前記電極パターンのうち最も表層に近い電極パターンが形成された層には第2のグランド電極が設けられ、
    前記第1のグランド電極の少なくとも一部と前記第2のグランド電極の少なくとも一部は、積層方向から見て、前記高周波側フィルタの前記電極パターンのうち最も表層に近い電極パターンと前記出力電極パッドとの間に位置するように形成されていることを特徴とする高周波部品。
  2. 前記出力電極パッドが前記第2のグランド電極と重ならないことを特徴とする請求項1に記載の高周波部品。
  3. 前記出力電極パッドに接続されるビアの周りの絶縁確保領域が、前記出力電極パッドより広いことを特徴とする請求項1または2に記載の高周波部品。
  4. 前記絶縁確保領域が前記第2のグランド電極により囲まれていることを特徴とする請求項3に記載の高周波部品
  5. 前記入力端子と前記入力電極パッドを接続するワイヤと、前記出力端子と前記出力電極パッドを接続するワイヤとが、積層方向から見て、前記入力電極パッド側の一端および前記出力電極パッド側の一端を頂点としたときの中心角が90度以上、かつ180度以下の角度で配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高周波部品。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の高周波部品を用いたことを特徴とする通信装置。
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