JP4700238B2 - ポリエステル仮撚加工糸およびその製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステル仮撚加工糸およびその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、布帛にした時、吸水性効果および洗濯耐久性並びに速乾性に優れ、かつ良好なドライ感を呈するポリエステル仮撚加工糸およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステルはその優れた特性を生かし衣料用布帛素材として広く使用されている。衣生活の多様化、高級化、個性化と共に、天然繊維が持つ好ましい性能、例えば吸水性能をポリエステル繊維に付与する試みが続けられている。
【0003】
さらに、ランニングシャツあるいはゴルフシャツなどのスポーツ衣料用途においては、汗をかいても快適な状態が維持されるように、吸水性能に加え速乾性も備えた布帛が使用されるようになり、ポリエステル繊維でも吸水・速乾性能の実現が望まれている。
【0004】
従来ポリエステル仮撚加工糸は、嵩高性に富み、強伸度特性も良好でそのイージーケア性やドライ感などから衣料用途に好んで用いられてきた。しかし近年は、吸水性や風合に優れた仮撚加工糸が注目され、サッカーシャツ、ランニングシャツなどのスポーツ衣料用途においては、汗をかいても快適な状態が維持されるように、吸汗・速乾性を有する素材への需要が高まっている。
【0005】
しかしながら、仮撚加工糸の素材であるポリエステル繊維等の合成繊維は、一般に吸水性が低いために肌に直接接するような用途では着心地が悪く改善が望まれている。
【0006】
ポリエステル繊維に吸水性能を付与する方法としては、特公昭61−31231号公報に開示されているように、スルホン酸化合物を含んだポリエステルを中空繊維となし、布帛を作成した後にアルカリ処理でスルホン酸化合物を溶出させ繊維断面方向に微細孔を生じせしめ、ポリエステル繊維に吸水性能を付与する方法がある。また、特開昭54−151617号公報では、スルホン酸金属塩を含んだポリエステルを用いスロットおよび/またはアーム状の突起を有する繊維断面のポリエステル延伸糸(フラットヤーンと称する)を製造し、吸水布帛用に使用する例が提案されている。しかし、このような中空あるいはスロットおよび/またはアーム状の突起を有する断面のポリエステル延伸糸に仮撚加工を施すと、中空部分、スロットおよびアーム状の突起が潰れて、仮撚加工後の繊維断面形状は通常の仮撚加工糸の断面と何ら変わりないものとなる。このようなポリエステル仮撚加工糸を使用した布帛では、アルカリ処理後十分な吸水性能が得られない。また、この中空ポリエステル繊維に仮撚加工を施すことなく、フラットヤーンのままで布帛を形成すると、アルカリ処理後吸水性能は発現するが、布帛の水分発散性能が乏しく、この布帛を着用し発汗した場合、じめじめした感触が残る。
【0007】
特公昭61−31232号公報には芯鞘構造のポリエステル複合繊維を仮撚加工した後、布帛となし、アルカリ処理によって芯部のポリエステルを溶出する方法が開示されている。しかし、このような複雑な構造をもつフラットヤーンの製造は極めて難しく、そのようにして得られたポリエステル仮撚加工糸は極めて高価なものとなり、商業的に広く使用されることはない。
【0008】
一方、特公昭62−45340号公報、特許第2667152号公報等には合成繊維布帛に吸汗・速乾性を付与する方法として、繊維断面に凹部を有するポリエステル繊維を多層構造の布帛となし、吸収された水分を構成繊維間空隙に導水して布帛の速乾性を高めるという技術が開示されている。しかしこのように特殊な構造の布帛を製造するのはコスト高となり、その使用も限定された範囲となる。また、繊維断面に凹部を有するポリエステル繊維を仮撚加工すると繊維断面が大きく変形し、導水効果をもたらす繊維単糸間の毛細管間隙が形成されない場合が多くなる。
【0009】
また、特開平11−269718号公報には、仮撚加工後の繊維断面形状が特定の範囲にあり、仮撚加工後も吸水性が損なわれないというW字型断面のポリエステル仮撚加工糸が開示されている。しかし、従来、吸水性ポリエステル繊維の代表的な断面形状として広く開示されているW字型断面を有するポリエステル繊維を既知の方法で仮撚加工しても、十分な吸水・速乾性能の発現は期待できない。
【0010】
このように、仮撚加工後も布帛に充分な吸水・速乾性を発現させることができる高度に異形化された繊維断面を有するポリエステル仮撚加工糸およびその製造方法は今まで提案されていなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、織編物に優れた吸水・速乾性を発現させることができるポリエステル仮撚加工糸およびその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ポリエステル未延伸糸を特定の条件で延伸同時仮撚加工すれば、特異な繊維横断面形状を有するポリエステル仮撚加工糸が得られ、吸水・速乾性に優れた織編物が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0013】
かくして本発明によれば、繊維横断面形状が下記(1)〜(3)を同時に満足することを特徴とするポリエステル仮撚加工糸が提供され、
(1)単繊維断面に、3〜6個の凹部が存在し、凹部の深さ(H)と該凹部の開口幅(W)との比を開口深度(H/W)と定義する時、開口深度0.3以上の凹部が、繊維断面全凹部に対して50〜80%存在している。
(2)繊維全体の断面扁平係数の平均値が1.5〜3.5の範囲である。
(3)該断面扁平係数の標準偏差が0.3〜1.0の範囲である。
【0014】
また、実質的にエチレンテレフタレートから構成されるポリエステルを紡糸速度2500〜4000m/分で溶融紡糸した、繊維横断面形状が下記(4)および(5)を同時に満足する未延伸ポリエステル繊維を、下記(6)および(7)を同時に満足する条件で延伸同時仮撚加工することを特徴とするポリエステル仮撚加工糸の製造方法が提供される。
(4)単繊維断面に3〜6個の凹部が存在し、繊維全体の開口深度の平均値が0.3〜0.5の範囲である。
(5)繊維全体の断面扁平係数の平均値が1.0〜1.5の範囲である。
(6)仮撚第1ヒータ温度が150〜200℃
(7)仮撚数(回/m)が(25000〜35000)/D1/2(Dはポリエステル仮撚加工糸の繊度(dtex))
【0015】
この際ポリエステルは、ポリエステルの合成時に下記一般式(化5)で表される含金属リン化合物およびアルカリ土類金属化合物を添加した微細孔形成剤を含有するポリエステルであるか、または、
【0016】
【化5】
【0017】
[式中、R1およびR2は一価の有機基であって、R1およびR2は同一でも異なっていてもよく、Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属であって、mはMがアルカリ金属の場合は1、Mがアルカリ土類金属の場合は1/2である。]
微細孔形成剤として下記一般式(化6)で表されるスルホン酸金属塩を含有するポリエステルであると優れた吸水性・速乾性を有すると共に、ドライ感も向上するので好ましい。
【0018】
【化6】
【0019】
[式中、MおよびM’は金属、Rは水素原子またはエステル形成性官能基、nは1または2を示す]
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明でいうポリエステルとは、全繰り返し単位の85モル%以上、好ましくは95モル%以上がエチレンテレフタレートからなるポリエステルである。テレフタル酸成分およびエチレングリコール成分以外の成分を少量(通常は、テレフタル酸成分に対して15モル%以下)共重合したものであってもよい。本発明に用いるポリエステルの固有粘度(オルソクロロフェノールを溶媒として使用し35℃で測定)は、通常衣料用布帛素材として使用されるポリエステルと同じ範疇の固有粘度0.7以下のものが好ましい。また、これらのポリエステルには、公知の添加剤、例えば、顔料、染料、艶消し剤、防汚剤、蛍光増白剤、難燃剤、安定剤、紫外線吸収剤、滑剤を含んでもよい。
【0021】
上記ポリエステルには、ポリエステルの合成時に下記一般式(化7)で表される含金属リン化合物およびアルカリ土類金属化合物を添加してポリエステル中に微細孔形成剤を生成させていることが好ましい。
【0022】
【化7】
【0023】
式中、R1及びR2は一価の有機基であって、この一価有機基は具体的にはアルキル基、アリール基、アラルキル基または−[(CH2)lO]kR3(但し、R3は水素原子、アルキル基、アリール基またはアラキル基、lは2以上の整数、kは1以上の整数)等が好ましく、R1およびR2は同一でも異なっていてもよい。Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属であり、Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Baが好ましく、特にCa、Sr、Baが好ましい。mはMがアルカリ金属の場合は1であり、Mがアルカリ土類金属の場合は1/2である。
【0024】
上記含金属リン化合物と併用するアルカリ土類金属化合物としては、上記含金属リン化合物と反応してポリエステルに不溶性の塩を形成するものであれば特に制限はなく、アルカリ土類金属の酢酸塩、蓚塩酸、安息香酸塩、フタル酸塩、ステアリン酸塩のような有機カルボン酸塩、硼酸塩、珪酸塩、炭酸塩、重炭酸塩の如き無機酸塩、塩化物のようなハロゲン化物、エチレンジアミン4酢酸錯塩のようなキレート化合物、水酸化物、酸化物、メチラート、エチラート、グリコレート等のアルコラート類、フェノラート等をあげることができる。特にエチレングリコールに可溶性である有機カルボン酸塩、ハロゲン化物、キレート化合物、アルコラートが好ましく、なかでも有機カルボン酸塩が特に好ましい。
【0025】
ポリエステルの合成時に添加された上記含金属リン化合物およびアルカリ土類金属化合物によって生成された微細孔形成剤は、アルカリ化合物水溶液処理によってポリエステル繊維から溶出し、繊維の表面、横断面および繊維軸方向に分布した微細孔を形成する。このような微細孔は、ポリエステル仮撚加工糸の繊維表面で起こる光の乱反射を吸収し、染色布帛での色の深み効果を発現する。特に、高度に異形化あるいは扁平化され、光の乱反射が多いポリエステル仮撚加工糸表面においては、該微細孔が有効に作用する。
【0026】
染色布帛での色の深み効果は、上記の含金属リン化合物とアルカリ土類金属化合物の使用量がポリエステルの全酸成分に対して0.5〜3.0モル%の範囲、特に0.6〜2.0モル%の範囲でより好ましく発現する。また、アルカリ土類金属化合物の添加量は、含金属リン化合物に対して0.5〜1.2倍モルの範囲、特に0.5〜1.0倍モルの範囲で、より好ましい効果が発現する。
【0027】
このように、含金属リン化合物およびアルカリ土類金属化合物によって生成された微細孔形成剤を含有したポリエステル仮撚加工糸では、染色布帛での色の深みを高度に維持した上で、吸水・速乾性能を付与するための繊維断面形状を最適に設計することが可能となる。
【0028】
また前記ポリエステルには、本発明の仮撚加工糸をアルカリ化合物水溶液で処理することにより、繊維の横断面に散在し、且つ繊維軸方向に分布する微細孔が形成されるように、下記一般式(化8)で表されるスルホン酸金属塩を含有していることも好ましい。
【0029】
【化8】
【0030】
式中、MおよびM’はアルカリ金属、アルカリ土類金属、マンガン、コバルト、亜鉛が好ましく、MおよびM’は同一でも異なっていてもよい。Rは水素原子又はエステル形成性官能基であり、nは1又は2の整数である。このようなスルホン酸金属塩としては、例えば特公昭61−31231号公報にあげられているものが好ましく用いることができる。具体的には、3−カルボメトキシベンゼンスルホン酸ナトリウム−5−カルボン酸ナトリウム、3−ヒドロキシエトキシカルボニルベンゼンスルホン酸ナトリウム−5−カルボン酸1/2マグネシウムなどをあげることができる。
【0031】
上記スルホン酸金属塩のポリエステルへの添加時期は、ポリエステルを溶融紡糸する以前の任意の段階で良く、例えばポリエステルの合成中に添加しても良い。該スルホン酸金属塩(以下微細孔形成剤と称する)の配合量は、ポリエステルを構成する酸成分に対し0.3〜15モル%の範囲が適当であり、特に、0.5〜5モル%の範囲が好ましい。
【0032】
次に、本発明のポリエステル仮撚加工糸は、以下の要件を同時に満足する繊維横断面形状を有することを特徴とする。
(1)単繊維断面に、3〜6個の凹部が存在し、凹部の深さ(図1のH)と該凹部の開口幅(図1のW)との比を開口深度(H/W)と定義する時、開口深度0.3以上の凹部が、繊維断面全凹部に対して50〜80%存在している。
(2)繊維全体の断面扁平係数(L1/L2)の平均値が1.5〜3.5の範囲である。ここでL1は単繊維の断面において、最も長い部位の長さ(長軸、図2)およびL2は長軸に直交する最大幅(図2)である。
(3)断面扁平係数の標準偏差が0.3〜1.0の範囲である。
【0033】
すなわち、本発明のポリエステル仮撚加工糸には、単繊維断面に3〜6個の凹部、好ましくは3〜4個の凹部が存在し、先に定義したポリエステル仮撚加工糸の開口深度0.3以上の凹部が繊維断面全凹部に対して50〜80%、好ましくは60〜70%存在していなければならない。
【0034】
単繊維断面の凹部が1〜2個の場合には、繊維間空隙が不十分となって毛細管導水効果が発現しなくなる。一方、凹部が7個以上の場合には、開口深度0.3以上の凹部を50%以上とすることができなくなる。
【0035】
また、開口深度0.3以上の凹部が、繊維断面全凹部に対して50%未満の場合には、凹部による毛細管導水効果が十分発現せず、織編物となした際の吸水・速乾性能は大幅に劣ることになる。一方、開口深度0.3以上の凹部が、繊維断面全凹部に対して80%を超える場合には、仮撚加工時に凹部が損傷されている場合が多く、凹部に亀裂が多く発生して毛細管導水効果が十分発現せず、やはり織編物となした際の吸水・速乾性能は大幅に劣ることになる。
【0036】
次に、ポリエステル仮撚加工糸の断面扁平係数の平均値が1.5〜3.5の範囲であると、繊維軸に沿った凹部の毛細管導水効果が発現し、繊維表面に付着した水分が繊維軸方向にすばやく拡散する。また、適度な繊維間空隙が形成され、付着水分の迅速な蒸散が起こる。なお、断面扁平係数が2〜3の範囲であるとより好ましい毛細管導水効果が発現する。
【0037】
断面扁平係数の平均値が3.5を超える場合には、凹部が潰れた割合が多くなり毛細管導水効果が十分には発現しなくなり、また繊維間空隙も少なくなって付着水分の蒸散が遅くなる。一方、断面扁平係数の平均値が1.5未満の場合には、凹部同士の嵌合がしばしば発生し、やはり繊維間空隙が少なくなり付着水分の蒸散が妨げられる。
【0038】
さらに、繊維横断面形状は、該断面扁平係数の標準偏差が0.3〜1.0、好ましくは0.4〜0.8となるように繊維間および繊維軸方向に分散していなければならない。該断面扁平係数標準偏差が0.3未満の場合には、ポリエステル仮撚加工糸の断面形状が均一となり、繊維間空隙が少なくなり、付着水分の蒸散が妨げられる。また、凹部同士の嵌合がしばしば発生して繊維間空隙が少なくなり付着水分の蒸散が妨げられる。一方、該断面扁平標準偏差が1.0を超える場合には、繊維軸方向の断面形状の変化が大きくなり過ぎ、製織、製編等の工程でポリエステル仮撚加工糸に物理的衝撃が加わった際に、構成単繊維がその長手方向に割れ易くなり、凹部の損傷が起こり、毛細管導水効果が低下する。また、製織、製編等の工程での糸切れや毛羽も発生し易くなる。
【0039】
以上に説明した本発明のポリエステル仮撚加工糸は、従来の公知の製編織工程へ供給されて織編物、好ましくは織物として使用される。得られた織編物は、通常ポリエステル布帛に施されているアルカリ減量処理を施すことにより、微細孔形成剤を含有する場合には該剤がポリエステル加工糸から溶出除去され、繊維の表面、横断面および繊維軸方向に分布した微細孔が形成される。このような微細孔、特に繊維表面に分布した微細孔は、繊維に付着した水滴に対し濡れ接触角を低減し、水滴をすばやく繊維表面全体に浸透せしめる効果をもたらす。従って、本発明のポリエステル仮撚加工糸を使った織編物では親水加工処理を施すことなく、アルカリ減量処理のみで織編物に吸水・速乾性能を付与することができる。なお、アルカリ処理後の織編物に親水処理をほどこせば、より一層吸水・速乾性能を向上させることができる。
【0040】
以上に述べた本発明のポリエステル仮撚加工糸は、例えば以下の方法により製造することができる。
すなわち、実質的にエチレンテレフタレート単位からなるポリエステルを通常の条件で乾燥し、エクストルーダー等の溶融押出機で溶融し、例えば図3に示すような複数個のスリットを配置した吐出孔を有する紡糸口金から吐出し、従来公知の方法で冷却、固化後、2500〜4000m/分の速度で紡糸することにより、下記(4)および(5)を同時に満足する繊維横断面形状を有する未延伸ポリエステル繊維を得る。
(4)単繊維の断面に、開口深度0.3〜0.5の凹部が3〜6個存在する。
(5)断面扁平係数が1.0〜1.5の範囲である。
【0041】
ここで紡糸速度が2500m/分未満の場合には、後述する延伸仮撚加工の際にポリエステル繊維が脆化して糸切れが多発するので好ましくない。一方、4000m/分を超える場合には、延伸仮撚加工の際に毛羽が発生しやすくなるので好ましくない。
【0042】
また、該未延伸ポリエステル繊維の単繊維横断面の凹部の数は吐出スリットの数を変えることによって任意に設定できるが、凹部が1〜2個の場合には繊維間空隙が不十分となって毛細管導水効果が発現しない。一方、凹部が7個以上の場合には、得られる仮撚加工糸の繊維断面において、開口深度0.3以上の凹部が50%未満となる。
【0043】
また、未延伸ポリエステル繊維の単繊維横断面の凹部の開口深度が0.3未満の場合には、得られる仮撚加工糸の繊維断面において開口深度0.3以上の凹部が50%未満となる。一方、単繊維横断面の凹部の開口深度が0.5を超える場合には、得られる仮撚加工糸の断面扁平係数の平均値が3.5を超えるあるいは断面扁平係数の標準偏差が1.0を超えるようになる。
【0044】
さらに、未延伸ポリエステル繊維の横断面の扁平係数が1.5を超える場合には、得られる仮撚加工糸の断面扁平係数の平均値が3.5を超えるあるいは断面扁平係数の標準偏差が1.0を超えるようになる。未延伸ポリエステル繊維の断面扁平係数の平均値が1.0未満の場合には、得られる仮撚加工糸の断面扁平係数の平均値が1.5未満となる。
【0045】
次に、得られた未延伸ポリエステル繊維には、従来公知の延伸仮撚機を用いて延伸同時仮撚加工が施されるが、延伸仮撚機の仮撚ユニットはフリクションディスクを組み込んだ方式の方が仮撚速度を高くできるので好ましい。なお、通常の延伸仮撚機には仮撚ユニッット前後に各一個のヒータ(おのおの第1ヒータ、第2ヒータと称する)が設置されているが、本発明では第1ヒータのみを使用する加工機の方が好ましい。
【0046】
本発明においては、前記特性を有するポリエステル仮撚加工糸を製造するために、下記(6)および(7)を同時に満足する条件で延伸同時仮撚を行う必要がある。
(6)第1ヒータ温度が150〜200℃、好ましくは160℃〜190℃。
(7)仮撚数(回/m)が(25000〜35000)/D1/2(Dはポリエステル仮撚加工糸の繊度(dtex))、好ましくは(2800〜33000)/D1/2。
【0047】
第1ヒータ温度が150℃未満の場合には、繊維横断面形状の変形が起こり難く、断面扁平係数の平均値が1.5未満あるいは開口深度0.3以上の凹部の発生頻度が50%より少ないポリエステル仮撚加工糸しか得られない。一方、第1ヒータ温度が200℃を超える場合には、繊維横断面形状の変形があまりにも激しくなり、断面扁平係数の平均値が3.5を超えたり、断面扁平係数の標準偏差が1.0を超えるようになる。また、延伸仮撚の際、単繊維間の融着が部分的に発生するようになり、ガサガサでザラツキ感のある品質不良のポリエステル仮撚加工糸しか得られなくなる。
【0048】
また、仮撚数(回/m)が25000/D1/2未満の場合には、繊維横断面形状の変形が起こり難く、断面扁平係数の平均値が1.5未満あるいは開口深度0.3以上の凹部の発生頻度が50%より少ないポリエステル仮撚加工糸しか得られず、また、ポリエステル仮撚加工糸としての捲縮性能も不充分なものとなる。一方、仮撚数(回/m)が35000/D1/2を超える場合には、ポリエステル仮撚加工糸の断面扁平係数の平均値が3.5を超えたり、断面扁平係数の標準偏差が1.0を超えるようになる。また、延伸仮撚加工時に繊維が切断され易く、延伸仮撚加工時しばしば断糸が発生する。また、得られたポリエステル仮撚加工糸には多くの毛羽が認められる。
【0049】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例における各項目は次の方法で測定した。
【0050】
(1)開口深度
未延伸ポリエステル繊維あるいはポリエステル仮撚加工糸を繊維軸方向に10m毎に10箇所サンプリングし、おのおの断面顕微鏡写真を撮影した。撮影された全繊維断面について、凹部の深さH(図1)と開口幅W(図1)を測定し、H/Wを計算し開口深度とした。開口深度が0.3以上の凹部の個数を合計し、凹部全体に占める比率(%)を計算した。
【0051】
(2)断面扁平係数
未延伸ポリエステル繊維あるいはポリエステル仮撚加工糸を繊維軸方向に10m毎に10箇所サンプリングし、おのおの断面顕微鏡写真を撮影した。撮影された全繊維断面について、長軸L1(図2)と長軸に直交する最大幅L2(図2)を測定し、L1/L2を計算し、全測定値の平均値を断面扁平係数とした。またポリエステル仮撚加工糸については断面扁平係数の標準偏差も計算した。
【0052】
(3)ウイッキング性
JISL1907−5.1.1(滴下法)に従ってサンプル織物にてウイッキング値(秒)を測定した。
【0053】
(4)バイレック法吸水性能
JIS−L1018Bに準じ、巾2.5cmの織物の一端を水に浸し10分後に吸い上げた水の高さを測定した。
【0054】
(5)捲縮率(TC%)
ポリエステル仮撚加工糸サンプルに0.044cN/(仮撚加工糸繊度(dtex))の張力を掛けてカセ枠に巻き取り、約3300dtexのカセを作成した。
該カセの一端に、0.00177cN/dtexおよび0.177cN/dtexの2個の荷重を負荷し、1分間経過後の長さS0(cm)を測定した。次いで、0.177cN/dtexの荷重を除去した状態で、100℃の沸水中にて20分間処理した。
沸水処理後0.00177cN/dtexの荷重を除去し、24時間自由な状態で自然乾燥し、再び0.00177cN/dtexおよび0.177cN/dtexの荷重を負荷し、1分間経過後の長さを測定しS1(cm)とした。次いで、0.177cN/dtexの荷重を除去し、1分間経過後の長さを測定しL2とし、次の算式で捲縮率を算出し、10回の測定値の平均値で表した。
捲縮率(%)=[(S1−S2)/S0]×100
【0055】
[実施例1]
ポリエチレンテレフタレートポリマーを常法により乾燥し、290℃で溶融し、図4で幅0.10mm(図3のE)、長さ0.70mm(図3のF)、頂点の小円部(図3のR1)直径0.14のを4個のスリットおよび直径0.30mmの中心開口円部(図3のR2)を24個穿設した吐出孔を有する紡糸口金から吐出し、冷却固化、油剤付与後、速度3000m/分で捲き取り、繊維断面に凹部を4個有する135dtex/24フィラメントの未延伸ポリエステルマルチフィラメントを得た。該未延伸ポリエステルマルチフィラメントの開口深度は0.4、断面扁平係数は1.2であった。
【0056】
この未延伸ポリエステルマルチフィラメントを、ウレタンゴムフリクションディスクを三軸に配置した仮撚ユニットを装備している延伸仮撚機に通し、延伸倍率1.65、第1ヒータ温度170℃、延伸仮撚速度600m/分および仮撚数×D1/2Dが30000近傍となる条件で延伸同時仮撚加工し、繊度、捲縮率、断面扁平係数、断面扁平係数標準偏差および開口深度0.3以上の凹部の存在比率がおのおの表1に示す値を有する84.0dtex/24フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を得た。
【0057】
このポリエステル仮撚加工糸を用いて、生機密度80本/インチの平織物となし、80℃・20分の精練リラックス、180℃・45秒のプレセットを行った。次いで、スミカロンネービーブルーにて130℃・45分の染色、160℃・45秒のファイナルセットを施し、評価用織物サンプルを作成した。この織物サンプルについて、ウィッキング性および吸水性能(バイレック法)を測定した結果を表1に示す。
【0058】
[実施例2〜4]
延伸仮撚機の第1ヒータ温度および仮撚数×D1/2を表1に示すように変更する以外は実施例1と同じ条件で、おのおの表1に示す特性値を有するポリエステル仮撚加工糸を得た。
該ポリエステル仮撚加工糸を実施例1と同じ条件で製織、加工処理を行い、評価用織物サンプルを作成した。これら織物サンプルについて、ウィッキング性および吸水性能(バイレック法)を測定した結果を表1に示す。
【0059】
[比較例1〜2]
延伸仮撚機の第1ヒータ温度および仮撚数×D1/2を表1に示すように変更する以外は実施例1と同じ条件で、おのおの表1に示す特性値を有するポリエステル仮撚加工糸を得た。
該ポリエステル仮撚加工糸を実施例1と同じ条件で製織、加工処理を行い、評価用織物サンプルを作成した。これら織物サンプルについて、ウィッキング性および吸水性能(バイレック法)を測定した結果を表1に示す。
【0060】
なお、比較例2のポリエステル仮撚加工糸には毛羽が多く、製織工程でしばしば織機の停止が起こった。
【0061】
【表1】
【0062】
[実施例5]
テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール60部、酢酸カルシュウム1水塩0.06部(テレフタル酸ジメチルに対して0.066モル%)をエステル交換缶に仕込み、窒素ガス雰囲気下4時間かけて140℃から230℃まで昇温して生成するメタノールを系外に留去しながらエステル交換反応を行った。続いて、得られた反応生成物に、0.5部のリン酸トリメチル(テレフタル酸ジメチルに対して0.693モル%)と0.31部の酢酸カルシュウム1水塩(リン酸トリメチルに対して1/2倍モル)とを8.5部のエチレングリコール中で120℃の温度において、全還流下60分間反応せしめて調整したリン酸ジエステルカルシュウム塩の透明溶液9.31部に室温下0.57部の酢酸カルシュウム1水塩(リン酸トリメチルに対して0.9倍モル)を溶解せしめて得たリン酸ジエステルカルシュウム塩と酢酸カルシウムとの混合透明溶液9.88部を添加し、次いで三酸化アンチモン0.04部を添加して重合缶に移した。次いで1時間かけて101kPa(760mmHg)から133Pa(1mmHg)まで減圧し、同時に1時間30分かけて230℃から285℃まで昇温した。133Pa(1mmHg)以下の減圧下、重合温度285℃でさらに3時間、合計4時間30分重合して極限粘度0.641(オルソクロロフェノールを溶媒として使用し35℃で測定)のポリマーを得た。反応終了後ポリマーを常法でチップとした。
【0063】
該ポリエステルチップを常法により乾燥し、290℃で溶融し、幅0.10mm(図3のE)、長さ0.70mm(図3のF)、頂点の小円部(図3のR1)直径0.14mmの形状の4個のスリットおよび直径0.30mmの中心開口円部(図3のR2)を24個穿設した吐出孔を有する紡糸口金から吐出し、冷却固化、油剤付与後、3000m/分の速度で捲き取り、単繊維断面に凹部を4個有する135dtex/24フィラメントの未延伸ポリエステルマルチフィラメント(未延伸ポリエステル繊維)を得た。該未延伸ポリエステルマルチフィラメントの開口深度の平均値は0.4、断面扁平係数は1.2であった。
【0064】
この未延伸ポリエステルマルチフィラメントを、ウレタンゴムフリクションディスクを三軸に配置した仮撚ユニットを装備している延伸仮撚機に通し、延伸倍率1.65、第1ヒータ温度175℃、延伸仮撚速度600m/分および仮撚数×D1/2が30000近傍となる条件で延伸同時仮撚加工し、繊度、捲縮率、断面扁平係数、断面扁平係数標準偏差および開口深度0.3以上の凹部の存在比率がおのおの表2に示す値を有する84.2dtex/24フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を得た。
【0065】
このポリエステル仮撚加工糸を用いて、生機密度80本/インチの平織物となし、80℃・20分の精練リラックス、180℃・45秒のプレセットを行った後、3.5%の水酸化ナトリウム水溶液沸騰温度で減量率が20重量%となるように減量処理した。次いで、ダイアニックス・タキシード・ブラック(ライスター社製)にて130℃・45分の染色、160℃・45秒のファイナルセットを施し、評価用織物サンプルを作成した。この織物サンプルについて深色度(K/S)、ウィッキング性および吸水性能(バイレック法)を測定した結果を表2に示す。
【0066】
[実施例6〜7、比較例3〜4]
延伸仮撚機の第1ヒータ温度および仮撚数×D1/2を表2に示すように変更する以外は実施例5と同じ条件で、おのおの表2に示す特性値を有するポリエステル仮撚加工糸を得た。
該ポリエステル仮撚加工糸を実施例5と同じ条件で製織、加工処理を行い、評価用織物サンプルを作成した。これら織物サンプルについて、深色度(K/S)、ウィッキング性および吸水性能(バイレック法)を測定した結果を表2に示すなお、比較例4のポリエステル仮撚加工糸には毛羽が多く、製織工程でしばしば織機の停止が起こった。
【0067】
【表2】
【0068】
[実施例8]
3−カルボメトキシベンゼンスルホン酸ナトリウム−5−カルボン酸ナトリウムをテレフタル酸成分に対して0.62モル%配合した極限粘度0.635(オルソクロロフェノールを溶媒として使用し35℃で測定)のポリエチレンテレフタレートポリマーを常法により乾燥し、290℃で溶融し、幅0.10mm(図3のE)、長さ0.70mm(図3のF)、頂点の小円部(図3のR1)直径0.14の形状の4個のスリットおよび直径0.30mmの中心開口円部(図3のR2)を24個穿設した吐出孔を有する紡糸口金から吐出し、冷却固化、油剤付与後、3000m/分の速度で捲き取り、繊維断面に凹部を4個有する135dtex/24フィラメントの未延伸ポリエステルマルチフィラメント(未延伸ポリエステル繊維)を得た。該未延伸ポリエステルマルチフィラメントの全凹部の開口深度は0.4、断面扁平係数は1.2であった。
【0069】
この未延伸ポリエステルマルチフィラメントを、ウレタンゴムフリクションディスクを三軸に配置した仮撚ユニットを装備している延伸仮撚機に通し、延伸倍率1.65、第1ヒータ温度170℃、延伸仮撚速度600m/分および仮撚数×D1/2が30000近傍となる条件で延伸同時仮撚加工し、繊度、捲縮率、断面扁平係数、断面扁平係数標準偏差および開口深度0.3以上の凹部の存在比率がおのおの表3に示す値を有する84.0dtex/24フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を得た。
【0070】
このポリエステル仮撚加工糸を用いて、生機密度80本/インチの平織物となし、80℃・20分の精練リラックス、180℃・45秒のプレセットを行った後、3.5%の水酸化ナトリウム水溶液沸騰温度で減量率が20重量%となるように減量処理した。次いで、スミカロンネービーブルーにて130℃・45分の染色、160℃・45秒のファイナルセットを施し、評価用織物サンプルを作成した。この織物サンプルについて、ウィッキング性および吸水性能(バイレック法)を測定した結果を表3に示す。
【0071】
[実施例9〜11]
延伸仮撚機の第1ヒータ温度および仮撚数×D1/2を表3に示すように変更する以外は実施例8と同じ条件で、おのおの表3に示す特性値を有するポリエステル仮撚加工糸を得た。
該ポリエステル仮撚加工糸を実施例8と同じ条件で製織、加工処理を行い、評価用織物サンプルを作成した。これら織物サンプルについて、ウィッキング性および吸水性能(バイレック法)を測定した結果を表1に示す。
【0072】
[比較例5〜6]
延伸仮撚機の第1ヒータ温度および仮撚数×D1/2を表3に示すように変更する以外は実施例8と同じ条件で、おのおの表3に示す特性値を有するポリエステル仮撚加工糸を得た。
該ポリエステル仮撚加工糸を実施例8と同じ条件で製織、加工処理を行い、評価用織物サンプルを作成した。これら織物サンプルについて、ウィッキング性および吸水性能(バイレック法)を測定した結果を表3に示す。
なお、比較例6のポリエステル仮撚加工糸には毛羽が多く、製織工程でしばしば織機の停止が起こった。
【0073】
【表3】
【0074】
【発明の効果】
本発明のポリエステル仮撚加工糸によれば、通常の織編物加工処理条件で優れた吸水・速乾性能を発現させることができる織編物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の未延伸ポリエステル繊維およびポリエステル仮撚加工糸の繊維横断面の開口深度を説明するための概略図。
【図2】本発明の未延伸ポリエステル繊維およびポリエステル仮撚加工糸の繊維横断面の扁平係数を説明するための概略図。
【図3】本発明で用いられる未延伸ポリエステル繊維を溶融紡糸する際に使用される紡糸口金の吐出孔形状の1態様を示した模式図。
【符号の説明】
H :凹部の深さ
W :凹部の開口幅
L1 :単繊維の断面において、最も長い部位の長さ(長軸)
L2 :単繊維の断面において、長軸に直交する最大幅
E :紡糸口金吐出スリットの開口幅
F :紡糸口金吐出スリットの開口長さ
R1 :紡糸口金吐出スリット頂点小円部
R2 :紡糸口金吐出中心開口円部
Claims (6)
- 繊維横断面形状が下記(1)〜(3)を同時に満足することを特徴とするポリエステル仮撚加工糸。
(1)単繊維断面に、3〜6個の凹部が存在し、凹部の深さ(H)と該凹部の開口幅(W)との比を開口深度(H/W)と定義する時、開口深度0.3以上の凹部が、繊維断面全凹部に対して50〜80%存在している。
(2)繊維全体の断面扁平係数の平均値が1.5〜3.5の範囲である。
(3)該断面扁平係数の標準偏差が0.3〜1.0の範囲である。 - 実質的にエチレンテレフタレートから構成されるポリエステルを紡糸速度2500〜4000m/分で溶融紡糸した、繊維横断面形状が下記(4)および(5)を同時に満足する未延伸ポリエステル繊維を、下記(6)および(7)を同時に満足する条件で延伸同時仮撚加工することを特徴とするポリエステル仮撚加工糸の製造方法。
(4)単繊維断面に3〜6個の凹部が存在し、繊維全体の開口深度の平均値が0.3〜0.5の範囲である。
(5)繊維全体の断面扁平係数の平均値が1.0〜1.5の範囲である。
(6)仮撚第1ヒータ温度が150〜200℃
(7)仮撚数(回/m)が(25000〜35000)/D1/2(Dはポリエステル仮撚加工糸の繊度(dtex))
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