JP4698958B2 - 電線の導体欠陥検知用センサ - Google Patents
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Description
電線の撚線導体に欠陥が発生すると、その箇所の導体断面の輪郭が非円形化され、同断面の電流路中心がずれる結果、導体電流に基づく周回路磁界の分布が変化する。
そこで、この周回路磁界分布の変化や電流路断面の中心変位を検出して前記撚線導体の欠陥を検知することが提案されている。(特許文献1、非特許文献1)
図11において、撚線導体の電流路断面の中心の変位がゼロ、すなわち周回路磁界分布変化が無い場合、両コイルの出力が等しくセンサ出力が0となり欠陥無しと評価される。周回路磁界分布変化が生じている場合、両コイルの出力が等しくならずにセンサ出力が発生し、欠陥有りと判定される。
B=μoI/(2πr)
で与えられ、導体中心のずれ距離をΔLとすれば、磁束密度変化ΔBはΔB∝BΔL/rとなる。
架線された電線には、数10A〜数100Aの電流が通電されており、電線外周上での磁束密度は極めて高い。例えば、電流値を150A、電線半径を15mmとすると、電線表面での磁束密度は1600A/mもの高磁束密度となる。サーチコイル等の磁界センサには、測定限度があり1600A/mもの高磁界を測定することは困難である。
更に、特許文献1記載の従来例では、電線の周囲にサーチコイルを180°隔てた対で電線中心から等距離を隔てた位置に2箇配設し、撚線導体の導電路断面の電流中心がずれたときの両サーチコイルの出力差をセンサ出力としているが、前記のΔB∝BΔL/rから理解できる通り、サーチコイルを電線中心からかなり隔てた位置に配置してrを大きくすると、それだけ両サーチコイルの出力差が小さくなってセンサ出力が低減し、充分な検出感度を保証し難い。
撚線導体の欠陥に基づく撚線導体の導電路断面中心のずれによりセンサ素子に作用する周回路磁界の電線外周法線方向成分を感磁させており、その感磁成分が小であっても、磁気インピーダンス効果素子に基づく高い検出分解能のために高精度の検出を保証できる。
従って、センサの検出精度の向上及び小型化を図ることができる。
図1はセンサユニットの参考例を示している。
図1において、1は磁気インピーダンス効果素子であり、自発磁化の方向がワイヤ周方向に対し互いに逆方向の磁区が交互に磁壁で隔てられた構成の外殻部を有する、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス合金ワイヤが使用されている。かかる零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス磁性ワイヤに高周波励磁電流を流したときに発生するワイヤ両端間出力電圧中のインダクタンス電圧分は、ワイヤの横断面内に生じる円周方向磁束によって上記の円周方向に易磁化性の外殻部が円周方向に磁化されることに起因して発生する。従って、周方向透磁率μθは同外殻部の円周方向の磁化に依存する。而るに、この通電中のアモルファスワイヤの軸方向(最大感磁方向)に被検出磁界を作用させると、上記通電による円周方向磁束と被検出磁界磁束との合成により、上記円周方向に易磁化性を有する外殻部に作用する磁束の方向が円周方向からずれ、それだけ円周方向への磁化が生じ難くなり、上記周方向透磁率μθが変化し、上記インダクタンス電圧分が変動することになる。この変動現象は磁気インダクタンス効果と称され、これは上記高周波励磁電流(搬送波)が被検出波(信号波)で変調される現象ということができる。更に、上記通電電流の周波数がMHzオ−ダになると、高周波表皮効果が大きく現れ、表皮深さδ=(2ρ/wμθ)1/2(μθは前記した通り円周方向透磁率、ρは電気抵抗率、wは角周波数をそれぞれ示す)がμθにより変化し、このμθが前記した通り、被検出磁界によって変化するので、ワイヤ両端間出力電圧中の抵抗電圧分も被検出磁界で変動するようになる。この変動現象は磁気インピーダンス効果と称され、これは上記高周波励磁電流(搬送波)が被検出波(信号波)で変調される現象ということができる。
図4の(イ)は鉄芯付き磁気インピーダンス効果ユニットの一例を示す側面図、図4の(ロ)は同じく底面図、図4の(ハ)は図4の(ロ)におけるハ−ハ断面図である。
図4において、100は基板チツプであり、例えばセラミックス板を使用できる。101は基板片の片面に設けた電極であり、エレメント接続用突部102を備えている。この電極は導電ペースト、例えば銀ペーストの印刷・焼付けにより設けることができる。1xは電極101,101の突部102,102間にはんだ付けや溶接により接続した磁気インピーダンス効果素子であり、前記した通り零磁歪乃至負磁歪のアモルファスワイヤ、アモルファスリボン、スパッタ膜等を使用できる。103はC型鉄芯、6xはC型鉄芯に巻装した負帰還用コイル、7xは同じくバイアス磁界用コイルであり、磁気インピーダンス効果素子1xとC型鉄芯103とでループ磁気回路を構成するように、C型鉄芯103の両端を基板片100の他面に接着剤等で固定してある。鉄芯材料としては、残留磁束密度の小さい磁性体であればよく、例えば、パーマロイ、フェライト、鉄、アモルファス磁性合金の他、磁性体粉末混合プラスチック等を挙げることができる。
図5−1において、8は本発明のセンサが装着される電線を示し、硬銅素線を撚合せて成る撚合導体81上にポリエチレンやポリ塩化ビニル等の合成樹脂被覆層を設けてある。9はセンサ基板であり、電線に装着するためのスリット91を設けてある。uはセンサユニットであり、前記した通り磁気インピーダンス効果素子1、復調回路3、増幅器4、負帰還用コイル6、バイアス磁界用コイル7等から成り、図2の(ニ)に示す極性判別可能なリニア出力特性を有し、磁気インピーダンス効果素子1の最大感磁方向を電線と同心円の周方向と直角方向(法線方向)としてある。5はセンサ出力端、2は高周波励磁電源である。
撚線導体の何れかの導体素線に欠陥が発生すると、撚線導体の導電路断面中心が前記の中心oよりo’にずれ、図5−2のH’で示すように周回路磁界の分布が前記の周回路磁界Hを基準として変化する。
図5−2に示すように、磁気インピーダンス効果素子1の最大感磁方向(軸方向)とずれの方向とがなす角度をα、ずれ距離をΔLとすれば、
上記の諸式からhaを求めると
図5−1におけるセンサ出力端5には、図2の(ニ)に示す極性判別可能なリニア検出特性(勾配係数をkとする)においてhaを被検出磁界とする出力khaがセンサ出力として出力される。
前記電線外周近傍の周方向磁界Hはrが小であるために大であるが、ΔL《rであるために磁気インピーダンス効果素子の感磁成分haが小さく、磁気インピーダンス効果素子を電線外周の近傍に配設してセンサを小型にできる。また、感磁成分は小さいが、磁気インピーダンス効果素子に基づく高感度検出特性のために高精度の検出が可能であり、従って小さな欠陥でも容易に検知できる。
図6の(イ)及び(ロ)において、8は電線、9はセンサ基板である。u,u’は2箇のセンサユニットであり、前記した通り磁気インピーダンス効果素子、復調回路、増幅器、負帰還用コイル、バイアス磁界用コイル等から成り、図2の(ニ)に示す極性判別可能なリニア出力特性を有し、両センサユニットの両磁気インピーダンス効果素子1,1’を電線8の周りに180°隔てて電線中心から等距離rの位置に配設し、各磁気インピーダンス効果素子1,1’の最大感磁方向を電線と同心円の周方向に直角とし、両磁気インピーダンス効果素子1,1’の感磁方向を逆方向としてある。2は高周波励磁電源、Adは両センサユニットu,u’の出力端を接続した加算回路であり、その出力端をセンサ出力端5としてある。
前記両磁気インピーダンス効果素子1,1’の感磁方向を逆方向としてあるから、両センサユニットu,u’の出力は逆極性である。
前記の加算は、両センサユニットの出力を検出用抵抗に重畳して流し、その検出用抵抗の端子から重畳電圧出力を取り出すようにして行なってもよい。
図5−2に示すように、一方の磁気インピーダンス効果素子1の最大感磁方向(軸方向)とずれの方向とがなす角度をα、ずれ距離をΔLとすれば、一方の磁気インピーダンス効果素子1の最大感磁方向成分haは、前記した通り
他方の磁気インピーダンス効果素子1’の最大感磁方向成分ha’は、前記haにおいて、αを−(π−α)と置き、周回路磁界の方向が逆方向であることを勘案し、
≒H(ΔL/r)sinα/〔1+2(ΔL/r)cosα〕
前記電線外周近傍の周方向磁界Hが大であってもΔL《rであるために前記被検出磁界ha,ha’が小さく、磁気インピーダンス効果素子を電線外周の近傍に配設してセンサを小型にできる。
加算器Adの出力として与えられるセンサ出力Eoutは
前記両磁気インピーダンス効果素子1,1’に作用する被検出磁界が同一方向・同一値の磁界の場合、ha=ha’となり、センサ出力E=k(ha−ha’)が0となるから、センサ出力がゼロ出力となる。従って、地磁気等の外部ノイズの影響を排除できる。
図7の(イ)及び(ロ)において、8は電線、9はセンサ基板である。ua、ua’及びub、ub’はセンサユニットの対であり、各センサユニットは前記した通り磁気インピーダンス効果素子、復調回路、増幅器、負帰還用コイル、バイアス磁界用コイル等から成り、極性判別可能なリニア出力特性を有し、全磁気インピーダンス効果素子1a,1a’,1b,1b’を電線中心から等距離に位置させ、異なる対の素子(1a,1a’)と(1b,1b’)とを前記周方向に所定の角度βだけ隔離し、各磁気インピーダンス効果素子1a,1a’,1b,1b’の最大感磁方向を電線と同心の周方向に直角な方向とし、対をなすセンサユニットua、ua’(ub、ub’)の両磁気インピーダンス効果素子1a,1a’(1b,1b’)は電線の周りに180°隔ててその両磁気インピーダンス効果素子の感磁方向を逆方向としてある。2は高周波励磁電源、Ada1(Adb1)は対をなす両センサユニットua,ua’(ub,ub’)の出力端を接続した一次加算器、Ad2は両一次加算器Ada1、Adb1の出力端を接続した二次加算器であり、その出力端をセンサ出力端Eoutとしてある。
対をなす両センサユニットua、ua’(ub、ub’)の両磁気インピーダンス効果素子1a,1a'(1b,1b')の感磁方向を逆方向としてあるから、対をなす両センサユニットua、ua’(ub、ub’)の出力は逆極性である。
図7の(イ)において、第1の対をなすセンサユニットua、ua’の一方の磁気インピーダンス効果素子1a,1a’の最大感磁方向(軸方向)とずれの方向とがなす角度を前記と同様にα、第1の対をなすセンサユニットua、ua’の磁気インピーダンス効果素子1a,1a’と第2の対をなすセンサユニットub、ub’の磁気インピーダンス効果素子1b,1b’とがなす角をβ、前記と同様にずれ距離をΔLとする。
而して、センサユニットuaの一方の磁気インピーダンス効果素子1aの最大感磁方向成分haは、前記した通り
他方のセンサユニットua’の磁気インピーダンス効果素子1a’の最大感磁方向成分ha'は前記した通り、
従って、第1の対をなすセンサユニットua,ua’の一次加算器Ada1の出力として与えられる出力Eaa'は、前記と同様
第2の対をなすセンサユニットub,ub’の一次加算器Adb1の出力として与えられる出力Ebb'は、第1の対をなすセンサユニットの磁気インピーダンス効果素子1a,1a’と第2の対をなすセンサユニットの磁気インピーダンス効果素子1b,1b’とのなす角がβでり、図5−2から理解できる通り、前記αを(α+β)とおくことにより、
従って、センサ出力としての二次加算器Ad2の出力Eab=Eaa’+Ebb’は
この実施例においても、前記電線外周近傍の周方向磁界Hが大であってもΔL《rであるために前記被検出磁界が小さく、磁気インピーダンス効果素子を電線外周の近傍に配設してセンサを小型にできる。またΔL《rであるために(ΔL/r)2が極めて小さく、出力E1が小であるが、磁気インピーダンス効果素子に基づく高感度検出特性のためにkを大にでき高精度検出が可能であり、従って小さな欠陥でも容易に検知できる。
前記対をなす両センサセンサの両磁気インピーダンス効果素子に作用する被検出磁界ha,ha’(hb,hb’)が同一方向・同一値の磁界の場合、センサ出力はゼロ出力となる。従って、地磁気等の外部ノイズの影響を排除できる。
図8において、1,1’は2箇のセンサユニット(磁気インピーダンス効果素子、復調回路、負帰還用コイル、バイアス磁界用コイル等から成る)u,u’の磁気インピーダンス効果素子を示し、図6で説明した通り、電線の周りに180°隔てて電線中心から等距離の位置に配設し、各磁気インピーダンス効果素子1,1’の最大感磁方向を電線と同心円の周方向と直角とし、両磁気インピーダンス効果素子1,1’の感磁方向を同方向としてある。2は高周波励磁電源、3(3’)は各磁気インピーダンス効果素子1(1’)に対する復調回路、Dmは両復調回路3,3’の出力端を接続した差動増幅器であり、その出力端をセンサ出力端5としてある。
前記したように、撚線導体の何れかの導体素線に欠陥が発生すると、撚線導体の導電路断面中心がずれ、周回路磁界の分布が周回路磁界Hを基準として変化する。
磁気インピーダンス効果素子1,1’の最大感磁方向(軸方向)とずれの方向とがなす角度をα、ずれ距離をΔLとすれば、前記した通り一方の磁気インピーダンス効果素子1の最大感磁方向成分haが
これら磁気インピーダンス効果素子1(1’)の最大感磁方向成分で励磁電流搬送波が変調され、この被変調波が復調回路3(3’)で復調されて復調回路出力として出力される最大感磁方向成分の差(ha−ha’)が差動増幅器Dmで増幅され、負帰還用コイルとバイアス磁界用コイルの機能のもとで差動増幅器Dmの出力が極性判別可能なリニア特性のセンサ出力とされる。
従って、センサ出力Eoutは
この実施例においても、前記電線外周近傍の周方向磁界Hが大であってもΔL《rであるために前記被検出磁界が小さく、磁気インピーダンス効果素子を電線外周の近傍に配設してセンサを小型にでき、感磁成分が小さくても磁気インピーダンス効果素子に基づく高感度検出特性のために高精度検出が可能であり、従って小さな欠陥でも容易に検知できる。
また、両磁気インピーダンス効果素子に作用する被検出磁界が同方向・同一値であれば両磁気インピーダンス効果素子の感磁成分ha、ha’(hb、hb’)が等しくなるから、センサ出力は0となる。従って、地磁気等の外部ノイズの影響を排除できる。更に、復調回路3,3’に温度変化等に基づく内部ノイズが発生しても、復調回路3と復調回路3’に発生する内部ノイズが相互に同相であるために差動増幅器の出力端には出力されず、内部ノイズの影響も排除できる。
図10において、ua、ua’及びub、ub’はセンサユニットの対であり、ua、ua’、(ub、ub’)のそれぞれで実質的に前記図8のセンサ(対をなす磁気インピーダンス効果素子、各磁気インピーダンス効果素子に対する復調回路、差動増幅器、負帰還用コイル、バイアス磁界用コイル等から成る)を構成しており、そのセンサの出力は極性判別可能なリニア出力特性である。この図10のセンサにおいても、図7の(イ)と同様に全磁気インピーダンス効果素子1a,1a’及び1b,1b’を電線中心から等距離に位置させ、各磁気インピーダンス効果素子の最大感磁方向を電線と同心円の周方向と直角とし、対をなす両磁気インピーダンス効果素子1aと1a’(1bと1b’)とを電線の周りに180°隔ててあるが、その両磁気インピーダンス効果素子1aと1a’(1bと1b’)との感磁方向を同方向としてある。2は高周波励磁電源、Adは差動増幅器Dma,Dmbの出力端を接続した加算乃至は重畳回路である。
前記と同様、磁気インピーダンス効果素子1a,1a’の一方1a’の最大感磁方向(軸方向)とずれの方向とがなす角度をα、第1の対をなす磁気インピーダンス効果素子1a,1a’と第2の対をなす磁気インピーダンス効果素子1b,1b’とがなす角をβ、ずれ距離をΔLとすると、参考例で説明した通り第1センサユニットの差動増幅器出力Eaoutは
また、第2センサユニットの差動増幅器出力Eboutは
従って、センサ出力としての加算器Adの出力Eabout=Eaout+Eboutは
この実施例においても、、前記電線外周近傍の周方向磁界Hが大であってもΔL《rであるために前記被検出磁界が小さく、磁気インピーダンス効果素子を電線外周の近傍に配設してセンサを小型にできる。そして、感磁成分が小さくても磁気インピーダンス効果素子に基づく高感度検出特性のために高精度検出が可能であり、従って小さな欠陥でも容易に検知できる。
また、対をなす両磁気インピーダンス効果素子1a,1a’(1b,1b’)に作用する被検出磁界が同方向・同一値であれば両磁気インピーダンス効果素子の感磁成分が等しくなり、各センサユニットの差動増幅器出力が0になるから、センサ出力が0となる。従って、地磁気等の外部ノイズの影響を排除できる。更に、復調回路3a,3a’や3b,3b’に温度変化等に基づく内部ノイズが発生しても、復調回路3aと復調回路3a’(復調回路3bと復調回路3b’)に発生する内部ノイズが相互に同相であるために差動増幅器Dma(Dmb)の出力端には出力されず、内部ノイズの影響も排除できる。
電線の導体の欠陥は絶縁被覆層内側への雨水侵入下での酸化環境のもとで発生するから、欠陥が生じる時点では撚線方向の導体素線間の接触抵抗が酸化皮膜のために極めて高くなっている。この素線間接触抵抗が無限大であると仮定すれば、欠陥を生じた導体素線の電流が他の健全素線より低い状態が電線全長に及び導電路断面中心のずれが電線全長にわたって発生することになり、逆に素線間接触抵抗が零と仮定すれば、欠陥箇所の極く近傍だけで導電路断面中心のずれが生じることとなる。
而るに、本発明者による本センサを使用しての鋭意実験結果によれば、7本撚り撚線方向の外層素線の1本が断線された欠陥において、その断線箇所から左右数10mまでの範囲で導電路断面中心のずれを確認できた。特に、請求項4〜6に係る差動増幅回路を使用したセンサによれば、この範囲を越えてもノイズ排除の高感度のために検知可能であった。
従って、本発明に係るセンサによれば、電柱間スパンの一箇所での検出でも、電線の導体の欠陥を良好に検知できる。
本発明に係る4個以上の両磁気インピーダンス効果素子を用いて実施することも可能である。
1a,1a’ 180°隔てられた磁気インピーダンス効果素子
1b,1b’ 180°隔てられた磁気インピーダンス効果素子
Dm 差動増幅器
Dma 差動増幅器
Dmb 差動増幅器
Ad 加算回路
Ad 加算回路
Ad2 加算回路
Ada1 加算回路
Adb1 加算回路
Claims (2)
- 電線の導体の欠陥を該電線の導体電流に基づく周回路磁界の導体欠陥無しのときの基準周回路磁界に対する分布変化から検出する方法において使用されるセンサであり、センサ素子が磁気インピーダンス効果素子であり、該素子に基づく出力特性が極性判別可能なリニア特性であり、該磁気インピーダンス効果素子の最大感磁方向が電線と同心円の周方向に直角な方向に向けられている電線用導体欠陥検知用センサにおいて、重畳若しくは加算されてセンサ出力とされる各検出出力を得るために磁気インピーダンス効果素子が電線の周方向に180°隔てた2箇を対とする2対とされ、この異なる対が前記周方向に隔離され、全磁気インピーダンス効果素子が電線中心から等距離の位置に配設されており、対をなす両磁気インピーダンス効果素子の感磁方向が逆方向とされ、対をなす各磁気インピーダンス効果素子に基づく検出出力が重畳若しくは加算され、更にこの2箇の出力が重畳若しくは加算されてセンサ出力とされることを特徴とする電線の導体欠陥検知用センサ。
- 電線の導体の欠陥を該電線の導体電流に基づく周回路磁界の導体欠陥無しのときの基準周回路磁界に対する分布変化から検出する方法において使用されるセンサであり、センサ素子が磁気インピーダンス効果素子であり、該素子に基づく出力特性が極性判別可能なリニア特性であり、該磁気インピーダンス効果素子の最大感磁方向が電線と同心円の周方向に直角な方向に向けられている電線用導体欠陥検知用センサにおいて、重畳若しくは加算されてセンサ出力とされる各検出出力を得るために磁気インピーダンス効果素子が電線の周方向に180°隔てた2箇を対とする2対とされ、この異なる対が前記周方向に隔離され、全磁気インピーダンス効果素子が電線中心から等距離の位置に配設されており、対をなす両磁気インピーダンス効果素子の感磁方向が同方向とされ、各対の磁気インピーダンス効果素子に基づく両検出出力が差動増幅され、これら2箇の差動増幅出力が重畳若しくは加算されてセンサ出力とされることを特徴とする電線の導体欠陥検知用センサ。
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