JP4286686B2 - 電線の導体欠陥検知用センサ - Google Patents
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電線の撚線導体に欠陥が発生すると、その箇所の導体断面の輪郭が非円形化され、同断面の電流路中心がずれる結果、導体電流に基づく周回路磁界の分布が変化する。
そこで、この周回路磁界分布の変化や電流路断面の中心変位を検出して前記撚線導体の欠陥を検知することが提案されている。(特許文献1、非特許文献1)
図11において、撚線導体の電流路断面の中心の変位がゼロ、すなわち周回路磁界分布変化が無い場合、両コイルの出力が等しくセンサ出力が0となり欠陥無しと評価される。周回路磁界分布変化が生じている場合、両コイルの出力が等しくならずにセンサ出力が発生し、欠陥有りと判定される。
すなわち、図12に示すように電流路断面の中心C1(Cx1,Cy1)が任意座標点p1(x1,y1)及びp2(x1,y1)とそれら任意座標点p1(x1,y1)及びp2(x2,y2)での磁束密度(Bx1,By1)及び(Bx2,By2)から次式で与えられることから
B=μ0I/(2πr)
で与えられ、導体中心のずれ距離をΔLとすれば、磁束密度変化ΔBはΔB∝BΔL/rとなる。
架線された電線には、数10A〜数100Aの電流が通電されており、電線外周上での磁束密度は極めて高い。例えば、電流値を150A、電線半径を15mmとすると、電線表面での磁束密度は1600A/mもの高磁束密度となる。サーチコイル等の磁界センサには、測定限度があり1600A/mもの高磁界を測定することは困難である。
更に、特許文献1記載の従来例では、電線の周囲にサーチコイルを180°隔てた対で電線中心から等距離を隔てた位置に2箇配設し、撚線導体の導電路断面の電流中心がずれたときの両サーチコイルの出力差をセンサ出力としているが、前記のΔB∝BΔL/rから理解できる通り、サーチコイルを電線中心からかなり隔てた位置に配置してrを大きくすると、それだけ両サーチコイルの出力差が小さくなってセンサ出力が低減し、充分な検出感度を保証し難い。
この電線の撚合導体の何れかの導体素線に欠陥が生じたとする。素線間の接触抵抗が素線間の電流導通を完全に遮断し得る程度に高抵抗であると仮定すれば、欠陥に基づく導電路断面の電流中心のずれは電線全長ににわたって発生し、従って導体電流に基づく周回路磁界分布の変化が電線全長にわたって発生する。
図2において、導電路断面の電流中心のずれが発生していないときの電線中心oから距離rでの基準周回路磁界の強度Hは
1a,1a’は電線中心からの距離が共にrで、かつ電線中心と同心の円上で180°隔てられ、軸方向(最大感磁方向)が前記同心円に直角な方向とされた磁気インピーダンス効果素子を示し、前記の基準周回路磁界には感磁しない。磁気インピーダンス効果素子の軸方向とずれの方向とがなす角度をα、ずれ距離をΔLとすれば、
sinγ/ΔL=sinα/x
上記の諸式からhaを求めると
他方の磁気インピーダンス効果素子1a’の感磁成分ha’は、前記haにおいてαを(π+α)と置き、周回路磁界の方向が逆方向であることを考慮して
この追加した対の一方の磁気インピーダンス効果素子1bの前記周回路磁界の分布変化による感磁成分hbは、前記haにおいてαを(α+β)と置くことにより与えられ
が成立する。
他方の磁気インピーダンス効果素子1b’の感磁成分hb’は、前記hbにおいて(α+β)を〔π+(α+β)〕と置くことにより与えられ
図3において、1は磁気インピーダンス効果素子であり、自発磁化の方向がワイヤ周方向に対し互いに逆方向の磁区が交互に磁壁で隔てられた構成の外殻部を有する、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス合金ワイヤが使用されている。かかる零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス磁性ワイヤに高周波励磁電流を流したときに発生するワイヤ両端間出力電圧中のインダクタンス電圧分は、ワイヤの横断面内に生じる円周方向磁束によって上記の円周方向に易磁化性の外殻部が円周方向に磁化されることに起因して発生する。従って、周方向透磁率μθは同外殻部の円周方向の磁化に依存する。而るに、この通電中のアモルファスワイヤの軸方向(最大感磁方向)に被検出磁界を作用させると、上記通電による円周方向磁束と被検出磁界磁束との合成により、上記円周方向に易磁化性を有する外殻部に作用する磁束の方向が円周方向からずれ、それだけ円周方向への磁化が生じ難くなり、上記周方向透磁率μθが変化し、上記インダクタンス電圧分が変動することになる。この変動現象は磁気インダクタンス効果と称され、これは上記高周波励磁電流(搬送波)が被検出波(信号波)で変調される現象ということができる。更に、上記通電電流の周波数がMHzオ−ダになると、高周波表皮効果が大きく現れ、表皮深さδ=(2ρ/wμθ)1/2(μθは前記した通り円周方向透磁率、ρは電気抵抗率、wは角周波数をそれぞれ示す)がμθにより変化し、このμθが前記した通り、被検出磁界によって変化するので、ワイヤ両端間出力電圧中の抵抗電圧分も被検出磁界で変動するようになる。この変動現象は磁気インピーダンス効果と称され、これは上記高周波励磁電流(搬送波)が被検出波(信号波)で変調される現象ということができる。
前記負帰還用コイル及びバイアス磁界用コイルは磁気インピーダンス効果素子に巻き付けることができる。また、図6に示すように磁気インピーダンス効果素子とループ磁気回路を構成する鉄芯に負帰還用コイル及びバイアス磁界用コイルを巻き付けることもできる。
図6において、100は基板チツプであり、例えばセラミックス板を使用できる。101は基板片の片面に設けた電極であり、エレメント接続用突部102を備えている。この電極は導電ペースト、例えば銀ペーストの印刷・焼付けにより設けることができる。1xは電極101,101の突部102,102間にはんだ付けや溶接により接続した磁気インピーダンス効果素子であり、前記した通り零磁歪乃至負磁歪のアモルファスワイヤ、アモルファスリボン、スパッタ膜等を使用できる。103はC型鉄芯、6xはC型鉄芯に巻装した負帰還用コイル、7xは同じくバイアス磁界用コイルであり、磁気インピーダンス効果素子1xとC型鉄芯103とでループ磁気回路を構成するように、C型鉄芯103の両端を基板片100の他面に接着剤等で固定してある。鉄芯材料としては、残留磁束密度の小さい磁性体であればよく、例えば、パーマロイ、フェライト、鉄、アモルファス磁性合金の他、磁性体粉末混合プラスチック等を挙げることができる。
図7において、8は電線、9はセンサ基板であり、電線の周りに180°の角度を隔て、かつ電線中心から等距離を隔て、感磁方向を電線と同心の円周と直角方向とした一対の磁気インピーダンス効果素子を電線の周方向に所定の角度βを隔ててa,bの2対で配設し、対をなす磁気インピーダンス効果素子1a,1a’及び1b,1b’を感磁方向を逆極性とするように直列に接続し、各直列接続磁気インピーダンス効果素子による出力を加算若しくは重畳してセンサ出力としている。3a,3bは復調回路を、Adは加算若しくは重畳回路を示している。
対aの一方の磁気インピーダンス効果素子1aの前記した周回路磁界分布の変化による感磁成分をha、地磁気等の外部ノイズに対する感磁成分をNaとすると、この磁気インピーダンス効果素子1aが感磁する磁界強さHaは、Ha=ha+Naである。
対aの他方の磁気インピーダンス効果素子1a’が感磁する磁界強Ha’さは、両素子1a,1a’の感磁方向を逆極性としてあるから、Ha’=−(ha’+Na)である。
従って、直列接続された対aの磁気インピーダンス効果素子1a,1a’が感磁する磁界強さ(Ha+Ha’)は、(Ha+Ha’)=(ha−ha’)であり、ノイズを排除でき、その磁界強さ(Ha+Ha’)は、前記式(1)と(2)から
他方の対bの一方の磁気インピーダンス効果素子1bの前記した周回路磁界分布の変化による感磁成分をhb、地磁気等の外部ノイズに対する感磁成分をNbとすると、この磁気インピーダンス効果素子が感磁する磁界強さHbは、Hb=hb+Nbである。
従って、直列接続された対bの磁気インピーダンス効果素子1b,1b’が感磁する磁界強さ(Hb+Hb’)は、(Hb+Hb’)=(hb−hb’)であり、外部ノイズを排除でき、その磁界強さ(Hb+Hb’)は、前記式(1)と(2)から
直列接続された対bの磁気インピーダンス効果素子1a,1a’と直列接続された対bの磁気インピーダンス効果素子1b,1b’との極性を逆極性とするようにそれら磁気インピーダンス効果素子の向きを設定する場合は、
が成立する。
前記の感磁量(ha−ha’)及び(hb−hb’)は、ΔL≪rのために小であり、センサを小型にできる。各被検出量(ha−ha’)、(hb−hb’)が小さくても、磁気インピーダンス効果素子の高検出分解能のために各直列接続素子の出力を素子の高検出分解能のために高くでき、高精度の検出が可能である。
従って、電線の導体欠陥箇所から遠くなって導体の導電路断面の電流中心のずれΔLが小さくなっても、その高感度のために検出可能であり、導体欠陥箇所から数10m離隔した箇所の磁界検知でも、欠陥の検知が可能となる。
図8において、8は電線、9はセンサ基板であり、電線の周りに180°の角度を隔て、かつ電線中心から等距離を隔て、感磁方向を電線と同心の円周と直角方向とした一対の磁気インピーダンス効果素子を電線の周方向に所定の角度βを隔ててa,bの2対で配設し、対をなす磁気インピーダンス効果素子1a,1a’及び1b,1b’を感磁方向を逆極性とするように直列に接続し、各直列接続磁気インピーダンス効果素子による出力を減算または差動増幅してセンサ出力としている。3a,3bは復調回路を、Dmは差動増幅器を示している。
対aの一方の磁気インピーダンス効果素子1aの前記した周回路磁界分布の変化による感磁成分をha、地磁気等の外部ノイズに対する感磁成分をNaとすると、この磁気インピーダンス効果素子1aが感磁する磁界強さHaは、Ha=ha+Naである。
対aの他方の磁気インピーダンス効果素子1a’が感磁する磁界強Ha’さは、両素子1a,1a’の感磁方向を逆極性としてあるから、Ha’=−(ha’+Na)である。
従って、直列接続された対aの磁気インピーダンス効果素子1a,1a’が感磁する磁界強さ(Ha+Ha’)は、(Ha+Ha’)=(ha−ha’)であり、ノイズを排除でき、その磁界強さ(Ha+Ha’)は、前記式(1)と(2)から
他方の対bの一方の磁気インピーダンス効果素子1bの前記した周回路磁界分布の変化による感磁成分をhb、地磁気等の外部ノイズに対する感磁成分をNbとすると、この磁気インピーダンス効果素子が感磁する磁界強さHbは、Hb=hb+Nbである。
従って、直列接続された対bの磁気インピーダンス効果素子1b,1b’が感磁する磁界強さ(Hb+Hb’)は、(Hb+Hb’)=(hb−hb’)であり、外部ノイズを排除でき、その磁界強さ(Hb+Hb’)は、前記式(1)と(2)から
直列接続された対bの磁気インピーダンス効果素子1a,1a’と直列接続された対bの磁気インピーダンス効果素子1b,1b’との極性を同極性とするようにそれら磁気インピーダンス効果素子の向きを設定する場合は、
が成立する。
前記の感磁量(ha−ha’)及び(hb−hb’)は、ΔL≪rのために小であり、センサを小型にできる。各被検出量(ha−ha’)、(hb−hb’)が小さくても、磁気インピーダンス効果素子の高検出分解能のために各直列接続素子の出力を素子の高検出分解能のために高くでき、高精度の検出が可能である。
従って、電線の欠陥箇所から遠くなって導体の導電路断面の電流中心のずれΔLが小さくなっても、その高感度のために検出可能であり、導体欠陥箇所から数10m離隔した箇所の磁界検知でも、欠陥の検知が可能となる。
請求項1のセンサと同様に、電線の周りに180°の角度を隔て、かつ電線中心から等距離を隔て、感磁方向を電線と同心の円周と直角方向とした一対の磁気インピーダンス効果素子を電線の周方向に所定の角度βを隔てて二対配設してある。
請求項3のセンサでは、図9−1に示すように異なる対a,bの一方の磁気インピーダンス効果素子1a,1b’を同極性または逆極性とするように直列に接続し、同じく他方の磁気インピーダンス効果素子1a’,1bを同極性または逆極性とするように直列に接続し、しかも、1aと1b’との直列接続磁気インピーダンス効果素子と1a’と1bの直列接続磁気インピーダンス効果素子との極性を逆極性となるようにし、両直列接続磁気インピーダンス効果素子による出力を加算若しくは重畳してセンサ出力としている。Adは加算または重畳回路を示している。
図9−1において、前記と同様に周回路磁界の分布変化により対aの磁気インピーダンス効果素子1aの感磁成分がha、同じく対aの磁気インピーダンス効果素子1a’の感磁成分がha’、地磁気等の外部ノイズに対する感磁成分をNa、対bの磁気インピーダンス効果素子1bの感磁成分がhb、同じく対Wbの磁気インピーダンス効果素子1b’の感磁成分がhb’、地磁気等の外部ノイズに対する感磁成分をNbとすると、
各磁気インピーダンス効果素子に対する被感磁磁界は、ha+Na、ha’+Na、hb+Nb、hb’+Nbとなり、異なる対の一方の磁気インピーダンス効果素子の同極性または逆極性直列接続磁気インピーダンス効果素子の感磁磁界H1は
で与えられ、異なる対の他方の磁気インピーダンス効果素子が前記直列接続磁気インピーダンス効果素子とは逆極性の直列接続であるから、この直列接続磁気インピーダンス効果素子の感磁磁界H2は
E2=kH2=−k〔(hb+Nb)±(ha’+Na)〕
両検出出力E1とE2との加算もしくは重畳であるセンサ出力Eoutは
前記センサ出力Eoutは
または
図9−2は請求項3に係る電線の導体欠陥検知用センサの一実施例を示す図面である。
図9−2においても、図9−1と同様に電線の周りに180°の角度を隔て、かつ電線中心から等距離を隔て、感磁方向を電線と同心の円周と直角方向とした一対の磁気インピーダンス効果素子を電線の周方向に所定の角度βを隔てて二つの対a,bで配設し、対aの一方の磁気インピーダンス効果素子1aと対bの一方の磁気インピーダンス効果素子1b’とを同極性または逆極性とするように直列に接続ししている。対aの一方の磁気インピーダンス効果素子1aと対bの一方の磁気インピーダンス効果素子1b’との同極性または逆極性直列接続磁気インピーダンス効果素子の感磁磁界H1は、図9−1のセンサと同様に、式5から
しかし、図9−1のセンサでは、他方の磁気インピーダンス効果素子1a’と1bとを前記直列接続磁気インピーダンス効果素子(1a+1b’)と逆極性とするように直列に接続しているのに対し、図9−2では他方の磁気インピーダンス効果素子1a’と1bとを前記直列接続磁気インピーダンス効果素子(1a+1b’)と同極性とするように直列に接続している。対a,bの他方の磁気インピーダンス効果素子1a’と1bとの直列接続素子(1a’+1b)が前記直列接続磁気インピーダンス効果素子1aと1b’との直列接続素子(1a+1b’)とが同極性であるから、この直列接続磁気インピーダンス効果素子(1a’+1b)の感磁磁界H2は前記の式6とは逆符号となり
で与えられる。
これらの感磁磁界H1、H2を信号波とする被変調波が復調回路3a'b、3ab'で復調され、それらの復調波が差動増幅器Dmで差動増幅されてセンサ出力Eoutとされるから、
本発明に係る電線の導体欠陥検知用センサにおいては、感磁強さがsin2α(またはsinα)の波形で変化し、αが0、90°及び180°(または0、180°及び360°)で0となる。
而るに、撚合導体には撚りがかけられており、半ピッチの間にαが0から180°に変化し、αが0、90°及び180°(またはαが0、180°及び360°)となる箇所では前記検知を満足に行ない得ないから、センサを電線の撚合導体の数ピッチ分、このましくは3〜5ピッチ分だけスキャンすることが有効である。
本発明は4個以上の磁気インピーダンス効果素子を使用して実施することも可能である。
1a,1a’ 180°隔てられた磁気インピーダンス効果素子
1b,1b’ 180°隔てられた磁気インピーダンス効果素子
Dm 差動増幅器
Ad 加算若しくは重畳回路
8 電線
Claims (3)
- 電線における撚合導体の何れかの導体素線の欠陥を、撚合導体の通電電流に基づく周回路磁界の素線欠陥無しのときの周回路磁界に対する分布変化から検知する方法に使用するセンサであり、高周波電流に基づく出力が軸方向に加えられる被検出磁界で変調される磁気インピーダンス効果素子を、撚合導体電線の周りに180°の角度を隔てかつ電線中心から等距離を隔て、しかも、感磁方向を電線と同心の円周と直角方向にして一対(1a、1a’)配設し、この一対に対し電線の周方向に所定の角度を隔てて更に一対(1b、1b’)配設し、各対における磁気インピーダンス効果素子(1aと1a’、1bと1b’)を感磁方向を逆極性とするように直列に接続し、素子1aと1a’との直列接続磁気インピーダンス効果素子端の出力を入力して復調させる復調回路3a及び素子1bと1b’との直列接続磁気インピーダンス効果素子端の出力を入力して復調させる復調回路3bを設け、両復調回路の出力を減算または差動増幅してセンサ出力とすることを特徴とする電線の導体欠陥検知センサ。
- 電線における撚合導体の何れかの導体素線の欠陥を、撚合導体の通電電流に基づく周回路磁界の素線欠陥無しのときの周回路磁界に対する分布変化から検知する方法に使用するセンサであり、軸方向に加えられる被検出磁界で高周波電流に基づく出力が変調される磁気インピーダンス効果素子を、撚合導体電線の周りに180°の角度を隔てかつ電線中心から等距離を隔て、しかも、感磁方向を電線と同心の円周と直角方向とした対の磁気インピーダンス効果素子1a、1a’及び1b、1b’を素子1aと素子1bとの間の電線周方向角度及び素子1a’と素子1b’との間の電線周方向角度を共に所定の角度βとするように配設し、素子1aと1b’とを同極性または逆極性とするように直列に接続し素子1bと1a’とを同極性とするように直列に接続するか、または素子1aと1b’とを逆極性とするように直列に接続し素子1bと1a’とを逆極性とするように直列に接続し、しかも素子1aと1b’との直列接続磁気インピーダンス効果素子と素子1bと1a’との直列接続磁気インピーダンス効果素子とを逆極性となるようにし、素子1aと1b’との直列接続磁気インピーダンス効果素子端の出力を入力して復調させる復調回路3a及び素子1bと1a’との直列接続磁気インピーダンス効果素子端の出力を入力して復調させる復調回路3bを設け、両復調回路の出力を加算または重畳してセンサ出力とすることを特徴とする電線の導体欠陥検知センサ。
- 電線における撚合導体の何れかの導体素線の欠陥を、撚合導体の通電電流に基づく周回路磁界の素線欠陥無しのときの周回路磁界に対する分布変化から検知する方法に使用するセンサであり、軸方向に加えられる被検出磁界で高周波電流に基づく出力が変調される磁気インピーダンス効果素子を、撚合導体電線の周りに180°の角度を隔てかつ電線中心から等距離を隔て、しかも、感磁方向を電線と同心の円周と直角方向とした対の磁気インピーダンス効果素子1a、1a’及び1b、1b’を素子1aと素子1bとの間の電線周方向角度及び素子1a’と素子1b’との間の電線周方向角度を共に所定の角度βとするように配設し、素子1aと1b’とを同極性とするように直列に接続し素子1bと1a’とを同極性とするように直列に接続するか、または素子1aと1b’とを逆極性とするように直列に接続し素子1bと1a’とを逆極性とするように直列に接続し、しかも素子1aと1b’との直列接続磁気インピーダンス効果素子と素子1bと1a’との直列接続磁気インピーダンス効果素子とを同極性となるようにし、素子1aと1b’との直列接続磁気インピーダンス効果素子端の出力を入力して復調させる復調回路3a及び素子1bと1a’との直列接続磁気インピーダンス効果素子端の出力を入力して復調させる復調回路3bを設け、両復調回路の出力を減算または差動増幅してセンサ出力とすることを特徴とする電線の導体欠陥検知センサ。
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