JP2006322706A - 導体電流の測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気インピーダンス効果素子にバイアス磁界用コイルによりバイアス磁界を印加すると共に検出信号を負帰還用コイルを介して磁気インピーダンス効果素子に負帰還させて被検出磁界を検出する極性判別可能なリニア磁気インピーダンス効果磁界センサによって導体電流を測定する方法において、大電流でも微小電流と同様に小型の磁気インピーダンス効果磁界センサにより、ノイズの影響をよく排除して容易に測定できる導体電流の測定方法を提供する。
【解決手段】磁気インピーダンス効果素子を導体を挾む数対の磁気インピーダンス効果素子により構成し、導体電流の大小のランクに応じて各磁気インピーダンス効果素子の導体回周磁界に対する方向を変更する。
【選択図】図3

Description

本発明は磁気インピーダンス効果素子を使用して導体電流を測定する方法に関するものである。
導体電流の測定方法として、この電流Iに基づく周囲空間の磁気強度Hを検出することにより、その導体電流を測定することが周知されている。
すなわち、導体を囲む任意の閉曲線c上のある点の磁界強度をH、閉曲線cのある点での微小長さをΔl、導体電流をIとすると、アンペアの周回路の法則により
∫cHΔl=I
が成立し、導体中心を中心とする半径rの閉曲線(円周)に沿っての磁界強さHが
H=I/(2πr)
で与えられ、磁界強さHを測定すればこの式から導体電流を求めることができる。
近来、小型・高性能の磁界センサとして磁気インピーダンス効果を使用したものが開発されている。
本発明者は、この磁気インピーダンス効果磁界センサにより磁界強度を検出して導体電流を測定することに関し、種々の提案を行っている(特許文献1〜3)。
特開2005−043254号公報 特開2005−055326号公報 特開2005−061980号公報
ところで、磁界センサを使用して導体電流を測定する場合、磁気飽和の面から検出範囲に限界がある。
而るに、磁気インピーダンス効果磁界センサの検出限界は、通常±200A/m程度であり、例えば100Aの導体電流を測定するには、導体中心から磁気インピーダンス効果素子までの距離を80mmにもした大型センサを必要とし、センサの大型化に起因する作業性の低下が避けられない。
また、導体を挾む磁気インピーダンス効果素子間の間隔が広くなり、これらの各磁気インピーダンス効果素子に作用する外部磁界ノイズの差異が顕著になるので、外部磁界ノイズを検出回路での相互打消により除去し切れなくなり、外部磁界ノイズの影響を受け易くなる。
本発明の目的は、磁気インピーダンス効果素子にバイアス磁界用コイルによりバイアス磁界を印加すると共に検出信号を負帰還用コイルを介して磁気インピーダンス効果素子に負帰還させて被検出磁界を検出する極性判別可能なリニア磁気インピーダンス効果磁界センサによって導体電流を測定する方法において、大電流でも微小電流と同様に小型の磁気インピーダンス効果磁界センサにより、ノイズの影響をよく排除して容易に測定できる導体電流の測定方法を提供することにある
請求項1に係る導体電流の測定方法は、磁気インピーダンス効果素子にバイアス磁界用コイルによりバイアス磁界を印加すると共に検出信号を負帰還用コイルを介して磁気インピーダンス効果素子に負帰還させて被検出磁界を検出する極性判別可能なリニア磁気インピーダンス効果磁界センサによって導体電流を測定する方法であり、前記磁気インピーダンス効果素子を前記導体を挾む数対の磁気インピーダンス効果素子により構成し、導体電流の大小のランクに応じて各磁気インピーダンス効果素子の導体回周磁界に対する方向を変更することを特徴とする導体電流の測定方法。
請求項2に係る導体電流の測定方法は、請求項1の導体電流の測定方法において、導体挿通孔を有する基板の孔中心を挾み、かつ孔中心から等しい距離の複数箇の位置に、孔中心を中心とする円の周方向に対し所定の角度αの向きで磁気インピーダンス効果素子を配設した極性判別可能なリニア磁気インピーダンス効果磁界センサの前記角度αの異なる複数種を用意しておき、これらの極性判別可能なリニア磁気インピーダンス効果磁界センサから導体電流のランクに応じて一種を選択することを特徴とする。
請求項3に係る導体電流の測定方法は、請求項1の導体電流の測定方法において、導体挿通孔を有する基板の孔中心を挾み、かつ孔中心から等しい距離の複数箇の位置に磁気インピーダンス効果素子を、孔中心を中心とする円の周方向に対する角度αを調整可能にして設けた極性判別可能なリニア磁気インピーダンス効果磁界センサを使用することを特徴とする。
請求項4に係る導体電流の測定方法は、請求項1〜3何れかの導体電流の測定方法において、磁気インピーダンス効果素子の対数を2箇とし、これらの磁気インピーダンス効果素子を方形基板上に、各素子の中央点を、前記方形を向きを同じにして縮小した相似方形の各コーナに位置させるようにしたことを特徴とする。
請求項5に係る導体電流の測定方法は、請求項1〜4何れかの導体電流の測定方法において、数対の磁気インピーダンス効果素子を直列に接続することを特徴とする。この場合、磁気インピーダンス効果素子の対数は一箇または2個以上とされ、磁気インピーダンス効果素子対の配置角度はほぼ等しくされる。
請求項6に係る導体電流の測定方法は、請求項1〜4何れかの導体電流の測定方法において、対をなす両磁気インピーダンス効果素子の出力を逆極性とするようにバイアス磁界を印加すると共にこれら両出力を差動増幅しその増幅出力を対をなす磁気インピーダンス効果素子に負帰還させることを特徴とする。この場合、磁気インピーダンス効果素子の対数は一箇または2個以上とされ、磁気インピーダンス効果素子対の配置角度はほぼ等しくされる。
請求項7に係る導体電流の測定方法は、請求項1〜4何れかの導体電流の測定方法において、磁気インピーダンス効果素子の対数を2n箇とし、これらのうちのn個の対の磁気インピーダンス効果素子の出力を同極性でしかも導体電流による導体回周磁界に対し正磁界(または負磁界)となるようにバイアス磁界を印加すると共にこれらのn個の対の磁気インピーダンス効果素子を直列接続し、
残りのn個の対の磁気インピーダンス効果素子の出力を同極性でしかも導体電流による導体回周磁界に対し負磁界(または正磁界)となるようにバイアス磁界を印加すると共にこれらの残りのn個の対の磁気インピーダンス効果素子を直列接続し、両直列接続磁気インピーダンス効果素子の出力を差動増幅しその増幅出力を各磁気インピーダンス効果素子に負帰還させることを特徴とする。
導体中心を中心とする円の周方向に磁気インピーダンス効果素子の感磁方向を角度αずらせることにより、磁気インピーダンス効果素子が感磁する磁界強度が、導体電流をI、導体中心から磁気インピーダンス効果素子までの距離をrとして
Hα=Isinα/(2πr)
となり、大なる電流Iに対しては導体中心から磁気インピーダンス効果素子までの距離をrをそのままにして角度αのみを変更することによりHαを磁気インピーダンス効果磁界センサの検出限界内にとどめることができる。
従って、大電流から微小電流までを導体中心から磁気インピーダンス効果素子までの距離が同じ磁気インピーダンス効果磁界センサで導体電流を測定できる。
また、導体を挾んで対をなす磁気インピーダンス効果素子間の間隔を短くできるので、外部ノイズ磁界、例えば近傍導体が発生する磁界を両磁気インピーダンス効果素子にほぼ同一強度、ほぼ同一方向で作用させ得、逆極性による相互相殺や差動増幅による相互相殺により外部ノイズ磁界を打ち消して検出させないようにできる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は磁気インピーダンス効果素子を使用した磁気センサの基本的な回路構成を示している。
図1において、1は磁気インピーダンス効果素子であり、自発磁化の方向がワイヤ周方向に対し互いに逆方向の磁区が交互に磁壁で隔てられた構成の外殻部を有する、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス合金ワイヤが使用される。かかる零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス磁性ワイヤに高周波励磁電流を流したときに発生するワイヤ両端間出力電圧中のインダクタンス電圧分は、ワイヤの横断面内に生じる円周方向磁束によって上記の円周方向に易磁化性の外殻部が円周方向に磁化されることに起因して発生する。従って、周方向透磁率μθは同外殻部の円周方向の磁化に依存する。而るに、この通電中のアモルファスワイヤの軸方向に被検出磁界を作用させると、上記通電による円周方向磁束と被検出磁界磁束との合成により、上記円周方向に易磁化性を有する外殻部に作用する磁束の方向が円周方向からずれ、それだけ円周方向への磁化が生じ難くなり、上記周方向透磁率μθが変化し、上記インダクタンス電圧分が変動することになる。この変動現象は磁気インダクタンス効果と称され、これは上記高周波励磁電流(搬送波)が被検出波(信号波)で変調される現象ということができる。更に、上記通電電流の周波数がMHzオ−ダになると、高周波表皮効果が大きく現れ、表皮深さδ=(2ρ/wμθ1/2(μθは前記した通り円周方向透磁率、ρは電気抵抗率、wは角周波数をそれぞれ示す)がμθにより変化し、このμθが前記した通り、被検出磁界によって変化するので、ワイヤ両端間出力電圧中の抵抗電圧分も被検出磁界で変動するようになる。この変動現象は磁気インピーダンス効果と称され、これは上記高周波励磁電流(搬送波)が被検出波(信号波)で変調される現象ということができる。
図1において、2は磁気インピーダンス効果素子に高周波励磁電流を加えるための高周波電流発生回路、3は磁気インピーダンス効果素子の軸方向に作用する被検出磁界(信号波)で前記高周波励磁電流(搬送波)を変調させた被変調波を復調する検波回路、4は復調波を増幅する増幅回路、5は出力端、6は負帰還用コイル、7はバイアス磁界用コイルである。
磁気インピーダンス効果素子1には、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファスワイヤの外、アモルファスリボン、アモルファススパッタ膜等も使用できる。
磁気インピーダンス効果素子1においては、前記した通り励磁電流に基づく円周方向磁束と被検出磁界による軸方向磁束との合成により、円周方向に易磁化性を有する外殻部に作用する磁束の方向が円周方向からずれされるために、周方向透磁率μθが変化し、インダクタンスが変動され、この円周方向透磁率μθの高周波表皮効果の表皮深さの変化でインピーダンスが変動される。従って、被検出磁界の±により上記合成磁界による周方向ずれφも±φになるが、周方向の磁界の減少倍率cos(±φ)は変わらず、従ってμθの減少度は被検出磁界の方向の正負によっては変化されない。従って、被検出磁界−出力特性は、図2の(イ)のように被検出磁界をx軸に、出力をy軸にとると、y軸に対してほぼ左右対称となる。この被検出磁界−出力特性は非線形である。非線形特性では、高感度の測定が困難である。そこで、負帰還用コイルで負帰還をかけて図2の(ロ)に示すように出力特性を直線化している。図2の(ロ)において、Δwは、負帰還無しのときの利得が非常に大きく帰還率のみにより利得が定まるリニア範囲である。しかし、この出力特性では、被検出磁界の極性判別を行ない得ないので、バイアス用コイル7でバイアス磁界をかけ、図2の(ハ)に示すように極性判別可能としている。すなわち、図2の(ロ)の特性を、バイアス磁界によりx軸のマイナス方向に移動させ、被検出磁界の最大範囲を単斜め線領域の範囲内−Hmax〜+Hmaxに納めている。更に、図2の(ニ)に示すように0点調整により原点を通る直線特性(勾配係数kは変わらない)としている。従って、図2の(ニ)において被検出磁界を+Heとすると出力が+Eoとなり、被検出磁界を−Heとすると出力が−Eoとなって被検出磁界を極性判別のもとで正確に測定できる。
通常、被検出磁界の最大値±Hmaxは±200A/mである。
図3は本発明に係る導体電流の測定方法に使用する磁気インピーダンス効果磁界センサの一例の回路構成を示している。
図3において、Sはサブ基板であり、スリットs付きの導体挿通孔hを設けてある。cは通電電流が測定される導体であり、サブ基板Sの導体挿通孔hがこの導体cに挿通される。1a,1a’、1b,1b’…は導体挿通孔hの中心を挾み、かつ導体挿通孔中心より所定の等距離に配設した対をなす磁気インピーダンス効果素子であり、その対数を複数対、例えば2対としてある。
各磁気インピーダンス効果素子1a,1a’、1b,1b’…の向きは孔中心を中心とする円の周方向に対し共に同一の角度αとし、こけらの全磁気インピーダンス効果素子1a,1a’、1b,1b’…を直列に接続してある。
7a,7a’、7b,7b’…は各磁気インピーダンス効果素子1a,1a’、1b,1b’…に付設したバイアス磁界用コイル、2は直列接続磁気インピーダンス効果素子に励磁電流を印加するための高周波電流発生回路、3は直列接続磁気インピーダンス効果素子の出力端に接続した検波回路、4は検波回路の出力端に接続した増幅回路、5は検出出力端、6は増幅出力を直列接続磁気インピーダンス効果素子1a,1a’、1b,1b’…に各負帰還用コイル6a,6a’、6b,6b’を介して負帰還させるための負帰還回路である。
上記磁気インピーダンス効果素子としては、遷移金属と非金属の合金で非金属が10〜30原子%組成のもの、特に遷移金属と非金属との合金で非金属量が10〜30原子%を占め、遷移金属がFeとCoでBとSiであるかまたは遷移金属がFeで非金属がBとSiである組成のものを使用することができ、例えば、組成Co70.515Si10Fe4.5、長さ2000μm〜6000μm、外径30μm〜50μmφのものを使用できる。
上記において、高周波励磁電流には、例えば連続正弦波、パスル波、三角波等の通常の高周波を使用でき、高周波励磁電流源としては、例えばハートレー発振回路、コルピッツ発振回路、コレクタ同調発振回路、ベース同調発振回路のような通常の発振回路の外、水晶発振器の矩形波出力を直流分カットコンデンサを経て積分回路で積分しこの積分出力の三角波を増幅回路で増幅する三角波発生器、COMS−ICを発振部として使用した三角波発生器等を使用できる。
上記の検波回路としては、例えば被変調波を演算増幅回路で半波整流しこの半波整流波を並列RC回路またはRCローパスフィルターで処理して半波整流波の包絡線出力を得る構成、被変調波をダイオードで半波整流しこの半波整流波を並列RC回路またはRCローパスフィルターで処理して半波整流波の包絡線出力を得る構成等を使用できる。
また、被変調波(周波数fs)に同調させた周波数fsの方形波を被変調波に乗算して信号波をサンプリングする同調検波を使用することができる。
上記の実施例では、被変調波の復調によって被検出磁界を取り出しているが、これに限定されず、磁気インピーダンス効果素子に作用する被検出磁界(信号波)で変調された高周波励磁電流波(搬送波)から被検出磁界を検波し得るものであれば、適宜の検波手段を使用できる。
図3において、各磁気インピーダンス効果素子1a,1a’、1b,1b’…に作用する被検出磁界をH,H’、H,H’とすると、検出出力Eoutが
Eout=k(H+H’+H+H’)
となるように、各磁気インピーダンス効果素子の特性やバイアス磁界を設定してある。
前記導体cに流れる電流をI、導体中心から各磁気インピーダンス効果素子の中心までの距離をr、導体中心を中心とする円の周方向と各磁気インピーダンス効果素子とのなす角度を前記した通りαとすれば、各磁気インピーダンス効果素子に対する感磁方向成分Hα
Hα=Isinα/(2πr)
で与えられ、前式のEoutは
〔式1〕 Eout=2kIsinα/(πr)
で表すことができる。
図3において、導体cの中心が孔hの中心、すなわち磁気インピーダンス効果素子群の中心からずれても、対をなす一方の磁気インピーダンス効果素子に対しては導体周回磁界が減じられ、他方の磁気インピーダンス効果素子に対しては導体周回磁界が増加されるから、それらの磁界強度の加算によりそのずれの影響が相殺される。対数を多くするほどその相殺効果を向上できる。
本発明に係る導体電流の測定方法によれば、式1において、導体電流Iが大きく異なっても、導体中心から各磁気インピーダンス効果素子の中心までの距離rが同一のもとで、被検出磁界の感磁方向成分総量2Isinα/(πr)を検出限界値、例えば±200A/m以下に抑え得るように、rが同一でαが異なる多種類の磁気インピーダンス効果素子実装サブ基板を用意しておき、導体電流のランクに応じ磁気インピーダンス効果素子実装サブ基板を選択して導体電流を測定することができる。
この場合、対をなす磁気インピーダンス効果素子に作用する外部ノイズ磁界、例えば近傍導体から発生して磁気インピーダンス効果素子を通過する磁界は、両磁気インピーダンス効果素子間の距離を充分に短くすることにより両磁気インピーダンス効果素子にほぼ同一値・同一方向で作用するようになり、測定導体磁界に対し同極性の出力としてある対をなす磁気インピーダンス効果素子に対しては前記外部ノイズ磁界が逆極性で出力するから、それらを互いに打ち消すことができる。
本発明に係る前記の形態により導体電流を測定するには、励磁電流発生回路、検波回路及び増幅回路並びに+Vcc電源を主基板上に搭載した駆動・検出本体と磁気インピーダンス効果素子実装サブ基板とを別体とし、図4の(イ)〜(ハ)に示すように、サブ基板Sに導体挿通孔の中心から同距離の対の複数対で、例えば2対で、導体挿通孔の中心を中心とする円eの周方向との角度を0°、45°、75°と異ならせて磁気インピーダンス効果素子1a,1a’、1b,1b’を配設した3種の磁気インピーダンス効果素子実装サブ基板を導体電流のランクに応じ選択して接続することができる。
駆動・検出本体への磁気インピーダンス効果素子実装サブ基板の接続は、着脱式とされ、例えば粘着層の厚み方向に導電性繊維を埋設した一方向性粘着式コネクタを使用することができる。
前記負帰還用コイル及びバイアス磁界用コイルは磁気インピーダンス効果素子に巻き付けることができる。また、図5に示すように磁気インピーダンス効果素子とループ磁気回路を構成する鉄芯に負帰還用コイル及びバイアス磁界用コイルを巻き付けることもできる。 図5の(イ)は鉄芯コイル付き磁気インピーダンス効果ユニットの一例を示す側面図、図5の(ロ)は同じく底面図、図5の(ハ)は図5の(ロ)におけるハ−ハ断面図である。
図5において、100は基板チップであり、例えばセラミックス板を使用できる。101は基板片の片面に設けた電極であり、磁気インピーダンス効果素子接続用突部102を備えている。この電極は導電ペースト、例えば銀ペーストの印刷・焼付けにより設けることができる。1xは電極101,101の突部102,102間にはんだ付けや溶接により接続した磁気インピーダンス効果素子であり、前記した通り零磁歪乃至負磁歪のアモルファスワイヤ、アモルファスリボン、スパッタ膜等を使用できる。103は鉄やフェライト等からなるC型鉄芯、6xはC型鉄芯に巻装した負帰還用コイル、7xは同じくバイアス磁界用コイルであり、磁気インピーダンス効果素子1xとC型鉄芯103とでループ磁気回路を構成するように、C型鉄芯103の両端を基板片100の他面に接着剤等で固定してある。鉄芯材料としては、残留磁束密度の小さい磁性体であればよく、例えば、パーマロイ、フェライト、鉄、アモルファス磁性合金の他、磁性体粉末混合プラスチック等を挙げることができる。
対をなす磁気インピーダンス効果素子を直列接続することなく、図6に示すように、各磁気インピーダンス効果素子1a,1a’、1b,1b’の出力端に検波回路3a,3a’、3b,3b’を接続し、その各検波回路の出力端に増幅回路4a,4a’、4b,4b’を接続し、その各増幅回路の出力を各磁気インピーダンス効果素子1a,1a’、1b,1b’の負帰還用コイル6a,6a’、6b,6b’を介して各磁気インピーダンス効果素子に負帰還させるようにしてもよい。(図6において、2は励磁電流発生回路、7a,7a’、7b,7b’はバイアス磁界用コイルである。)
この場合、各磁気インピーダンス効果素子に対する感磁方向成分Hα
Hα=Isinα/(2πr)
を被検出磁界の限界値、例えば±200A/m以下とするように磁気インピーダンス効果素子の方向αを導体電流のランクに応じて設定した磁気インピーダンス効果素子実装サブ基板を使用する。
本発明により導体電流を測定するには、導体挿通孔を有する基板に、鉄芯コイル付き磁気インピーダンス効果ユニットの数対を、例えば2対を粘着テープにより装着し、その装着位置を導体挿通孔中心から充分に短い距離、例えば10mm程度とし、導体電流のランクに応じ前記円の円周方向との角度を調整して導体電流を測定することもできる。
この場合、前記した駆動・検出本体と磁気インピーダンス効果素子実装サブ基板とは一体化してもよい。
本発明により導体電流を測定するには、基板の導体挿通孔の中心を挾み、かつ導体挿通孔の中心を中心とする円の周方向に対する角αを等しくして基板に配設した対をなす磁気インピーダンス効果素子の出力特性を、図7の(イ)のa、bに示す逆極性とするように対をなす各磁気インピーダンス効果素子1a,1a’(1b,1b’)に対するバイアス磁界を逆方向とし、図7の(ロ)に示すように対をなす各磁気インピーダンス効果素子1a,1a’(1b,1b’)に対する検波回路3a,3a’(3b,3b’)の検波出力を差動増幅回路40a(40b)で差動増幅し、その差動増幅回路40a(40b)の出力を対をなす磁気インピーダンス効果素子1a,1a’(1b,1b’)に負帰還用コイル6a,6a’(6b,6b’)を介して負帰還させ、その差動増幅出力の和を検出出力とすることもでき、各磁気インピーダンス効果素子の感磁方向成分Hα
Hα=Isinα/(2πr)
を導体電流のランクに応じ前記被検出限界磁界、例えば±200A/m以下とするように円の周方向に対する磁気インピーダンス効果素子の角度αを設定する。
この場合、対をなす各磁気インピーダンス効果素子と基板の導体挿通孔中心との距離を充分に短くすることにより、外部ノイズ磁界に対し、対をなす磁気インピーダンス効果素子をほぼ同位置に在るとみなすことができ、外部ノイズ磁界が対をなす一方の磁気インピーダンス効果素子に対しては+Hnで、他方の磁気インピーダンス効果素子に対しては−Hnで作用してそれらの出力Enが図7の(イ)のa、bに示す逆極性のために同一値となるとみなすことができるから、差動増幅回路の出力端に外部ノイズが現れるようなことはない。
また、各検波回路等に発生する内部ノイズは同相であるから、この内部ノイズも差動増幅回路の出力端に現れるようなことはない。
本発明により導体電流を測定するには、図8−1に示すように、対をなす磁気インピーダンス効果素子を(11,11‘),(12,12‘),‥‥(1n,1n‘)、(1n+1,1n+1‘),(1n+2,1n+2‘),‥‥(12n,12n‘)、の2n箇の対とし、これらのうちのn個の対の磁気インピーダンス効果素子(11,11‘),(12,12‘),‥‥(1n,1n‘)の出力を同極性でしかも導体電流による導体回周磁界に対し正磁界(または負磁界)となるようにバイアス磁界用コイル(71,71‘),(72,72‘),‥‥(7n,7n‘)によりバイアス磁界を印加すると共にこれらのn個の対の磁気インピーダンス効果素子(11,11‘),(12,12‘),‥‥(1n,1n‘)を直列接続し、残りのn個の対の磁気インピーダンス効果素子(1n+1,1n+1‘),(1n+2,1n+2‘),‥‥(12n,12n‘)の出力を同極性でしかも導体電流による導体回周磁界に対し負磁界(または正磁界)となるようにバイアス磁界用コイル(7n+1,7n+1‘),(7n+2,7n+2‘),‥‥(72n,72n‘)によりバイアス磁界を印加すると共にこれらの残りのn個の対の磁気インピーダンス効果素子(1n+1,1n+1‘),(1n+2,1n+2‘),‥‥(12n,12n‘)を直列接続し、両直列接続磁気インピーダンス効果素子の出力を各検波回路3、3’で検波し、これらの両検波出力を差動増幅器40で差動増幅しその増幅出力を各磁気インピーダンス効果素子に負帰還用コイル(61,61‘),(62,62‘),‥‥(6n,6n‘)、(6n+1,6n+1‘),(6n+2,6n+2‘),‥‥(62n,62n‘)を介して負帰還させることもできる。この場合も、差動増幅回路の出力端に外部ノイズHnや内部ノイズが現れるようなことはない。
対をなす磁気インピーダンス効果素子を(11,11‘),(1n+1,1n+1‘)の2箇の対とし、これらのうちの磁気インピーダンス効果素子(11,11‘)の出力を同極性でしかも導体電流による導体回周磁界に対し正磁界(または負磁界)となるようにバイアス磁界用コイル(71,71‘)によりバイアス磁界を印加すると共にこの磁気インピーダンス効果素子(11,11‘)を直列接続し、磁気インピーダンス効果素子(1n+1,1n+1‘)の出力を同極性でしかも導体電流による導体回周磁界に対し負磁界(または正磁界)となるようにバイアス磁界用コイル(72,72‘)によりバイアス磁界を印加すると共にこの対の磁気インピーダンス効果素子(1n+1,1n+1‘)を直列接続し、両直列接続磁気インピーダンス効果素子の出力を各検波回路3、3’で検波し、これらの両検波出力を差動増幅器40で差動増幅しその増幅出力を各磁気インピーダンス効果素子に負帰還用コイル(61,61‘),(6n+1,6n+1‘)を介して負帰還させることもできる。
対をなす各磁気インピーダンス効果素子の配置は、サブ基板の外郭を小さくするようにサブ基板の外郭を勘案して定めることが好ましい。
例えば、対をなす各磁気インピーダンス効果素子の対数を2箇とする場合、図8−2に示すように、これらの磁気インピーダンス効果素子1a,1a’、1b,1b’を方形基板上Sに、各素子1a,1a’、1b,1b’の中央点を、基板Sの外郭の方形を向きを同じにして縮小した相似方形S’の各コーナに位置させることが好ましい。
磁気インピーダンス効果磁界センサの基本的な構成を示す回路図である。 磁気インピーダンス効果磁界センサの基本的な出力特性を示す図面である。 本発明において使用する磁気インピーダンス効果磁界センサの一例を示す回路図である。 本発明において使用する磁気インピーダンス効果素子実装基板の一例を示す図面である。 本発明において使用する磁気インピーダンス効果ユニットの一例を示す図面である。 本発明において使用する磁気インピーダンス効果磁界センサの上記とは別の例を示す回路図である。 本発明において使用する磁気インピーダンス効果磁界センサの上記とは別の例を示す回路図と出力特性を示す図面である。 本発明において使用する磁気インピーダンス効果磁界センサの上記とは別の例を示す回路図と出力特性を示す図面である。 本発明において使用する磁気インピーダンス効果素子実装基板の上記とは別の例を示す図面である。
符号の説明
1a,1a’ 対をなす磁気インピーダンス効果素子
1b,1b’ 対をなす磁気インピーダンス効果素子
2 励磁電流発生回路
3 検波回路
3a,3a’ 検波回路
3b,3b’ 検波回路
4 増幅回路
4a,4a’ 増幅回路
4b,4b’ 増幅回路
40a 差動増幅回路
40b 差動増幅回路
6a,6a’ 負帰還用コイル
6b,6b’ 負帰還用コイル
7a,7a’ バイアス磁界用コイル
7b,7b’ バイアス磁界用コイル
S サブ基板
h 導体挿通孔
c 導体

Claims (7)

  1. 磁気インピーダンス効果素子にバイアス磁界用コイルによりバイアス磁界を印加すると共に検出信号を負帰還用コイルを介して磁気インピーダンス効果素子に負帰還させて被検出磁界を検出する極性判別可能なリニア磁気インピーダンス磁界センサによって導体電流を測定する方法であり、前記磁気インピーダンス効果素子を前記導体を挾む数対の磁気インピーダンス効果素子により構成し、導体電流の大小のランクに応じて各磁気インピーダンス効果素子の導体回周磁界に対する方向を変更することを特徴とする導体電流の測定方法。
  2. 導体挿通孔を有する基板の孔中心を挾み、かつ孔中心から等しい距離の複数箇の位置に、孔中心を中心とする円の周方向に対し所定の角度αの向きで磁気インピーダンス効果素子を配設した極性判別可能なリニア磁気インピーダンス効果磁界センサの前記角度αの異なる複数種を用意しておき、これらの極性判別可能なリニア磁気インピーダンス効果磁界センサから導体電流のランクに応じて一種を選択することを特徴とする請求項1記載の導体電流の測定方法。
  3. 導体挿通孔を有する基板の孔中心を挾み、かつ孔中心から等しい距離の複数箇の位置に磁気インピーダンス効果素子を、孔中心を中心とする円の周方向に対する角度αを調整可能にして設けた極性判別可能なリニア磁気インピーダンス効果磁界センサを使用することを特徴とする請求項1記載の導体電流の測定方法。
  4. 磁気インピーダンス効果素子の対数を2箇とし、これらの磁気インピーダンス効果素子を方形基板上に、各素子の中央点を、前記方形を向きを同じにして縮小した相似方形の各コーナに位置させるようにした請求項1〜3何れか記載の導体電流の測定方法。
  5. 数対の磁気インピーダンス効果素子を直列に接続することを特徴とする請求項1〜4何れか記載の導体電流の測定方法。
  6. 対をなす両磁気インピーダンス効果素子の出力を逆極性とするようにバイアス磁界を印加すると共にこれら両出力を差動増幅しその増幅出力を対をなす磁気インピーダンス効果素子に負帰還させることを特徴とする請求項1〜4何れか記載の導体電流の測定方法。
  7. 磁気インピーダンス効果素子の対数を2n箇とし、これらのうちのn個の対の磁気インピーダンス効果素子の出力を同極性でしかも導体電流による導体回周磁界に対し正磁界(または負磁界)となるようにバイアス磁界を印加すると共にこれらのn個の対の磁気インピーダンス効果素子を直列接続し、残りのn個の対の磁気インピーダンス効果素子の出力を同極性でしかも導体電流による導体回周磁界に対し負磁界(または正磁界)となるようにバイアス磁界を印加すると共にこれらの残りのn個の対の磁気インピーダンス効果素子を直列接続し、両直列接続磁気インピーダンス効果素子の出力を差動増幅しその増幅出力を各磁気インピーダンス効果素子に負帰還させることを特徴とする請求項1〜4何れか記載の導体電流の測定方法。
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