JP4307695B2 - 磁気検出装置及び磁界検出方法 - Google Patents

磁気検出装置及び磁界検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4307695B2
JP4307695B2 JP2000210728A JP2000210728A JP4307695B2 JP 4307695 B2 JP4307695 B2 JP 4307695B2 JP 2000210728 A JP2000210728 A JP 2000210728A JP 2000210728 A JP2000210728 A JP 2000210728A JP 4307695 B2 JP4307695 B2 JP 4307695B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
magneto
impedance effect
effect element
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000210728A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002022705A (ja
Inventor
一実 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Uchihashi Estec Co Ltd
Original Assignee
Uchihashi Estec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Uchihashi Estec Co Ltd filed Critical Uchihashi Estec Co Ltd
Priority to JP2000210728A priority Critical patent/JP4307695B2/ja
Publication of JP2002022705A publication Critical patent/JP2002022705A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4307695B2 publication Critical patent/JP4307695B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気インピ−ダンス効果を利用した磁界検出装置並びに方法に関し、例えば、漏洩磁束法により鋼板の内部乃至は表面欠陥を検出するときに使用するものである。
【0002】
【従来の技術】
アモルファス合金ワイヤとして、自発磁化の方向がワイヤ周方向に対し互いに逆方向の磁区が交互に磁壁で隔てられた構成の外殻部を有する、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス合金ワイヤが開発されている。
かかる零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス磁性ワイヤに高周波電流を通電したときに発生するワイヤ両端間出力電圧中のインダクタンス電圧分は、ワイヤの横断面内に生じる円周方向磁束によって上記の円周方向に易磁化性の外殻部が円周方向に磁化されることに起因して発生する。従って、周方向透磁率μθは同外殻部の円周方向の磁化に依存する。
而るに、この通電中のアモルファスワイヤに外部磁界を作用させると、上記通電による円周方向磁束と外部磁束との合成により、上記円周方向に易磁化性を有する外殻部に作用する磁束の方向が円周方向からずれ、それだけ円周方向への磁化が生じ難くなり、上記周方向透磁率μθが変化する。すなわち、外部磁界が作用したときの前記磁束の周方向からのずれをφとすれば、周方向磁束がcosφ倍減少され、この回転磁化により前記μθが減少される。従って、このμθの減少により、上記インダクタンス電圧分が減少されるようになる(磁気インダクタンス効果と称されている)。
【0003】
更に、上記通電電流の周波数がMHzオ−ダになると、高周波表皮効果が大きく現れ、表皮深さδ=(2ρ/wμθ)1/2(μθは前記した通り、円周方向透磁率、ρは電気抵抗率、wは角周波数)がμθにより変化し、このμθが前記した通り、外部磁界によって変化するので、ワイヤ両端間出力電圧中の抵抗電圧分も外部磁界で変動するようになる(インダクタンス電圧分の変動と抵抗電圧分の変動とを合わせて磁気インピ−ダンス効果と称されている)。
【0004】
そこで、外部磁界による上記インダクタンス電圧分と抵抗電圧分の双方、すなわち、ワイヤ両端間出力電圧の変動から外部磁界を検出することが提案されている(例えば、特開平7−181239号)。
【0005】
上記の磁気インダクタンス効果や磁気インピ−ダンス効果(インピ−ダンスはインダクタンスの上位概念であり、以下、磁気インダクタンス効果を含めて磁気インピ−ダンス効果と称する)によれば、前記アモルファスワイヤ(以下、磁気インピーダンス効果素子と称する)に高周波電流を流したときに生じる磁気インピーダンス効果素子両端間電圧が外部磁界により、振幅変調、周波数変調または位相変調されることになる。
而して、上記磁気インピーダンス効果素子を用いて外部磁界を検出するには、基本的には、図8に示すように、励磁電流発生部1'により磁気インピーダンス効果素子a’に高周波電流またはパルス電流を通電し、磁気インピーダンス効果素子a’に加わる外部磁界Hexによる磁気インピーダンス効果素子両端間のインピ−ダンス変化に基づく変調波を検波部5'で復調して外部磁界信号Eoutを検波していけばよい。
【0006】
上記の磁気インピ−ダンス効果において、外部磁界の方向の正負により上記磁束の周方向ずれ角φにも正負が生じるが、周方向の磁束の減少倍率cos±φは変わらず、従って、μθの減少度は外部磁界の方向の正負によっては変化されず、磁界の方向に対する判別性がない。
そこで、図8において、磁気インピーダンス効果素子a’にバイアス用コイルb2'を付設し、Vccによる通電で外部磁界にバイアス磁界を重畳して作動点を移動させることにより外部磁界の方向性を判別することが知られている。すなわち、大きさが同一で方向が逆の外部磁界−Hx、+Hxにバイアス磁界Hbを印加して(Hb−Hx)と(Hb+Hx)とし、−Hxと+Hxとを識別して検出することが公知である。
また、図8において、磁気インピーダンス効果素子a’に負帰還用コイルb1'を付設し、前記検出出力Eoutで磁気インピーダンス効果素子a’に強負帰還をかけて検出特性の直線化を図ることも知られている。
而して、従来の磁気インピーダンス効果素子使用の磁気センサでは、バイアス用コイル及び負帰還用コイルを巻き付けたボビンに磁気インピーダンス効果素子を挿入している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
鋼板内部乃至は表面の欠陥を検出する方法として、走行中の鋼板に所定の位置で磁界を印加し、欠陥のために漏洩する磁束の水平成分を磁気センサで検出することが公知であり、その磁束の鋼板表面からの漏洩範囲は極めて狭小である(通常、1000μm以内)。
而るに、従来の磁気インピーダンス効果素子使用の磁気センサでは、バイアス用コイル及び負帰還用コイルを巻き付けたボビンのために、磁気インピーダンス効果素子と鋼板表面との間隔が上記磁束漏洩範囲よりも大きくなり、効果的な欠陥検出を行い難い。
【0008】
尤も、国際公開W099/06848号公報には、絶縁基板の片面に磁気インピーダンス効果素子を設け、絶縁基板の他面にバイアス磁界用プリントコイルを設けた磁気センサが開示されている。
しかしながら、この磁気センサでは、負帰還磁界用コイルを備えておらず、直線検出特性を達成できない。
この場合、絶縁基板の他面にバイアス磁界用のプリントコイルと共に負帰還磁界用のプリントコイルを形成することも考えられるが、通常の絶縁基板の寸法内(巾5mm以下、長さ10mm以下)でバイアス磁界用のプリントコイルと共に負帰還磁界用のプリントコイルを形成することは、スペ−ス上困難であり、磁気センサの寸法増大乃至はコストアップが避けられない。
【0009】
本発明の目的は、鋼板の内部乃至は表面欠陥に基づく漏洩磁束を磁気インピーダンス効果素子によって、磁束の方向性を判別し、かつ安定な直線特性のもとで検出することを可能とする磁気センサを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る磁界検出装置は、磁気インピーダンス効果素子と、磁気インピーダンス効果素子に励磁電流を通電するための高周波励磁電流発生部と、磁気インピーダンス効果素子の出力から磁気インピーダンス効果に基づく外部磁界信号を取り出す検波回路と、検波回路出力側に設けられた外部磁界信号検出端を有し、前記磁気インピーダンス効果素子にコイルを介して前記検出端電圧を負帰還させ、同磁気インピーダンス効果素子にコイルを介してバイアス磁界を作用させる磁界の検出装置において、前記の両コイルを共通とし、検出端からの外部磁界信号とバイアス磁界発生信号とを入力し所定の増幅度で出力しこの出力を前記共通のコイルに入力させるための演算回路を負帰還回路に設け、しかも、センサ部を、前記磁気インピーダンス効果素子を基板の片面に設け他面に前記共通のコイルを設けた構成としたことを特徴とする。
請求項2に係る磁界検出装置は、請求項1の磁界検出装置において、共通のコイルが、導線で接続された一対の巻線コイルからなることを特徴とする。
請求項3に係る磁界検出装置は、請求項1の磁界検出装置において、共通のコイルが、プリント導体で導通された一対のプリントコイルからなることを特徴とする。
請求項4に係る磁界検出装置は、請求項1の磁界検出装置において、磁気インピーダンス効果素子とで磁気ループ回路を構成するC型またはコ型磁性コアに、共通の巻線コイルを巻装したことを特徴とする。
請求項5に係る磁界検出方法は、請求項1の磁界検出装置を使用して磁界を検出する方法であり、センサ部の基板片面側を被磁界検出体に近接させると共に磁気インピーダンス効果素子にバイアス磁界と負帰還磁界とを重畳させて印加しつつ、センサ部と被磁界検出体とを相対的に移動させることを特徴とする。
請求項6に係る磁界検出装置は、磁気インピーダンス効果素子と、磁気インピーダンス効果素子に励磁電流を通電するための高周波励磁電流発生部と、磁気インピーダンス効果素子の出力から磁気インピーダンス効果に基づく外部磁界信号を取り出す検波回路と、検波回路出力側に設けられた外部磁界信号検出端を有し、前記磁気インピーダンス効果素子にコイルを介して前記検出端電圧を負帰還させ、同磁気インピーダンス効果素子にコイルを介してバイアス磁界を作用させる磁界の検出装置において、前記の両コイルを共通とし、検出端からの外部磁界信号とバイアス磁界発生信号とを入力し所定の増幅度で出力しこの出力を前記共通のコイルに入力させるための演算回路を負帰還回路に設けてなり、前記磁気インピーダンス効果素子は積層基板の片面に設け、前記共通のコイルをプリントコイルにして前記積層基板の中間層に設け、同積層基板の他面に磁気インピーダンス効果素子及び共通コイル以外の回路部分を設けたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1の(イ)は本発明において使用する磁気センサの一実施例を示す平面図、図1の(ロ)は同じく底面図、図1の(ハ)は図1の(ロ)におけるハ−ハ断面図をそれぞれ示している。
図1において、11は絶縁基板、例えばセラミックス基板である。12,12は絶縁基板11の片面に設けた対電極であり、導電ペ−ストの印刷・焼付けにより形成できる。121は電極12に設けた突出部である。13は各電極12にはんだ付けや溶接により固着したリ−ドピンである。Aは電極12,12の突出部121,121間にはんだ付けや溶接により接続した磁気インピーダンス効果素子であり、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファスワイヤ、アモルファスリボンを使用できる。その外、スパッタ膜の使用も可能である。Cは絶縁基板11の他面に設けた一対の巻線コイル、141は一対の巻線コイル間を接続した導線であり、磁気回路mに磁気インピーダンス効果素子Aの全長を含ませ、かつ発生磁束を最大とするように、各巻線コイルをその中心と磁気インピーダンス効果素子端とを位置的に一致させて基板11に垂直に接着剤で固定してある。14は巻線コイルの磁性コアである。
【0012】
図2の(イ)に示すように、磁気インピーダンス効果素子の全長を含む磁気回路を構成するC形乃至コ型の磁性コアに両巻線コイルCを巻装すれば、磁気回路の磁気抵抗を小さくして巻線コイルの同一の通電電流のもとでの発生磁束を増加させることができる。
また、図2の(ロ)に示すように、磁気インピーダンス効果素子の全長を含む磁気回路を構成するC形乃至コ形磁性コア140に一個の巻線コイルCを巻装し、これを基板11の他面に接着剤で固定することもできる。
上記において、プリントコイルCを、基板11の他面に印刷し、その印刷面上に絶縁層をコートしたり、プリントコイルCを印刷した絶縁フィルムのその印刷面を基板11の他面に接着することができる。
【0013】
図3の(イ)は本発明において使用する磁気センサの別実施例を示す平面図、図3の(ロ)は同じく底面図をそれぞれ示している。
図3において、11は絶縁基板、12,12は絶縁基板11の片面に設けた対電極、13は各電極12に固着したリ−ドピン、Aは電極12,12の突出部121,121間に接続した磁気インピーダンス効果素子である。Cは絶縁基板11の他面に形成した一対のプリントコイルであり、磁気回路に磁気インピーダンス効果素子Aの全長を含ませ、かつ磁束を最大とするように、実質的に磁気インピーダンス効果素子Aの各端と各プリントコイルCの中心とを一致させてある。これらプリントコイルの形状は四角形の渦巻パタ−ンとすることができる。141はプリントコイル間を導通したプリント導体であり、プリントコイルとは絶縁膜によって絶縁されている。
【0014】
図4は本発明に係る基本的な磁界検出装置の回路構成の一例を示している。
図4において、1は高周波励磁電流発生部である。Eは本発明に係る上記の磁気センサであり、Aは磁気インピーダンス効果素子を、Cはコイルをそれぞれ示している。5は磁気インピーダンス効果素子Aの出力波から磁気インピ−ダンス効果による出力分(以下、外部磁界信号と称する)を取り出すための検波回路である。61は外部磁界信号Eoutの検出端である。
8は外部磁界信号にバイアス磁界発生用信号を加算、または減算し、その加算または減算出力を前記コイルに入力する演算回路であり、図示の例では、出力より反転入力端子に負帰還をかけた演算増幅器(負帰還路挿入インピーダンスZ、入力側挿入インピーダンスZ)を使用している。
【0015】
上記の磁界検出装置によって検出しようとする最大外部磁界Hexを±Hmaxとすれば、その全域にわたり、検出特性が極性判別可能な非対称となる、バイアス磁界を前記コイルによって印加できるように、諸定数(Vcc,Z,Z,抵抗R,コイル巻数等)を調整してある。
【0016】
また、負帰還を施さない場合の検出感度をα、帰還率をβとすれば、負帰還理論によってαβ≫1に設定して
【数1】
Eout=Hex/β+K (1)
としてあり(ただし、Kはバイアス電流で定まる定数)、コイルの巻数をn、コイル長をL、負帰還抵抗をRとすれば、β=nZ/(LRZ
であり、
【数2】
Eout=Z1LRHex/Zn+K (2)
を成立させて検出特性を直線性としてある。
【0017】
上記磁界検出装置を用いて鋼板の内部欠陥を検出するには、図5に示すように、鋼板Pを走行させ、磁化ロ−ルR内の磁化器Mで鋼板Pを磁化し、鋼板表面に磁気センサEの磁気インピーダンス効果素子搭載面のリードピンを接触させ(スプリングS等で弾性的に接触させる)、前記したように磁気センサEの磁気インピーダンス効果素子に励磁電流を通電する。
鋼板に欠陥が存在すると、磁束が欠陥部上の空間に漏洩し、この漏洩磁界の水平成分が磁気インピーダンス効果素子を通過するために磁気インピーダンス効果素子に磁化回転が発生し、前記したμθが低下する。そして、表皮効果が強く現れる高周波のもとでの磁気インピーダンス効果素子のインピ−ダンスが、(wμθ)1/2に比例するから、前記Hexの増大に伴うμθの減少により信号出力Eoutが変化する。
この信号出力は磁気インピーダンス効果素子のインピ−ダンス変化に基づくものであるから、磁気インピーダンス効果素子の通電電流の振幅変調波として現れる。
そこで、図4に示す検出装置の検波回路5で復調し出力信号を取出して外部磁界信号Eoutを得る。
【0018】
上記において、バイアス磁界を加えない場合、検出特性が対称形になるが、上記の実施例では、外部磁界にバイアス磁界を重畳しているから、非対称形であり、符号が異なる等しい磁界強度の外部磁界を判別して検出できる。而して、漏洩磁束の大きさが等しく符号がことなる対称異方向性の鋼板内部欠陥の対称異方向性を判別できる。
また、負帰還をかけており、前記の式2の関係を充足させ得るから、漏洩磁束を安定に直線形で検出できる。
【0019】
上記磁気センサにおいては、表皮効果が現れる周波数帯域の励磁電流を流して磁気インピ−ダンス効果を利用しているが、表皮効果が現れれない周波数帯域の励磁電流を流してインダクタンス変化のみを利用すること、すなわち磁気インダクタンス効果を利用することもできる。
【0020】
上記磁界検出装置における、磁気インピーダンス効果素子の励磁電流のソ−スには、周囲温度による影響が少ない圧電効果型発振器(圧電効果を利用した発振器であり、代表的なものは水晶発振器であるが、セラミックス発振器も使用可能である)を用いることが有利であり、その発振器の矩形発振出力を積分して得られる三角波を励磁電流として使用することが好ましい。この三角波には、水平部をほとんど含まず立上り傾斜部と立ち下がり傾斜部との繰返しからなるものであれば全て含まれ、いわゆるノコギリ波も含まれる。また、上記検波回路5には、ダイオ−ドを使用した復調回路を用いることもできるが、ダイオ−ドの不安定な温度特性のために周囲温度によっても信号出力(外部磁界検出値)の変動が生じるので、理想ダイオ−ドを用いた復調回路を使用することが望ましい。更に、上記復調信号が通常0.63×10−3V/A/m程度であり極めて小さいので、その信号を制御回路や表示器の出力として使用する場合、増幅器で増幅することが望ましい。
【0021】
図6は本発明に係る磁気センサを用いた磁界検出装置の一例を示している。
図6において、OSCは水晶発振器であり、その発振出力は矩形波である。c'は直流分カット用コンデンサ、2は積分回路であり、矩形波を三角波に形成している。3は三角波増幅回路、31は増幅入力調節器である。Eは本発明に係る磁気センサであり、Aは磁気インピーダンス効果素子を、Cはコイルをそれぞれ示している。5は検波器としてのショットキ−バリアダイオ−ド、61は信号出力端である。8は演算増幅器であり、外部磁界信号とバイアス磁界発生用信号とを入力し、所定の増幅度で増幅して前記コイル負帰還磁界に入力している。
【0022】
図7は本発明に係る磁界検出装置の別例を示している。
図7において、1は矩形波発振回路であり、低電力のCMOS−ICを発振部とし、発振周波数の安定化のために水晶発振子Pを並設してある。2は三角波形成用積分回路、3は増幅回路である。Eは本発明に係る磁気センサであり、Aは磁気インピーダンス効果素子を、Cはコイルをそれぞれ示している。5は検波回路であり、ショットキ−バリアダイオ−ドと演算増幅器とを組み合わせてなる反転型理想ダイオオ−ドを使用して周囲温度による復調出力の変動を防止している。51は復調信号のピ−クホ−ルド回路、6は出力信号増幅器、62は0点調節器、61は信号出力端である。8は演算増幅器であり、外部磁界信号とバイアス磁界発生用信号とを入力し、所定の増幅度で増幅して前記コイルCに入力している。
【0023】
上記の磁界検出回路では、外部磁界信号に前記外部磁界に対するバイアス信号を加算または減算してそのバイアス信号重畳負帰還信号を前記コイルに入力する演算回路に演算増幅回路を使用しているが、差動増幅回路を使用することもでき、更にアイソレ−ションアンプ、フォトカプラ等の使用も可能である。
【0024】
上記のように、周囲温度による影響が少ない水晶発振器の矩形波発振出力、または水晶発振子で発振周波数を安定化したCMOS・IC発振器の矩形波発振出力を積分して得た三角波を励磁電流に使用すれば、周囲温度の影響をよく抑えて外部磁界を検出でき、更に、検波回路に理想ダイオード回路を使用すれば、励磁電流に振幅変調された外部磁界信号を周囲温度の影響を充分に抑えて検波できる、等の利点が得られる。
【0025】
上記図4、図6、図7等に示した磁界検出装置の小型化を図るために、、積層基板の片面に磁気インピーダンス効果素子Aを設け、磁気インピーダンス効果素子にバイアス磁界と負帰還磁界とを重畳させて印加するためのプリントコイルCを積層基板の中間層に設け、積層基板の他面に磁気インピーダンス効果素子及びコイル以外の回路部分、例えば図4に示す装置の場合は、 高周波励磁電流発生部1、検波回路5、外部磁界信号Eoutの検出端61、は外部磁界信号にバイアス磁界発生用信号を加算、または減算し、その加算または減算出力を前記コイル負帰還磁界に入力する演算回路8等を設けることができる。
【0026】
【発明の効果】
本発明では、基板の片面に磁気インピーダンス効果素子を設け、基板の他面にコイルを設けており、基板片面を鋼板表面に近接させることによって鋼板内部欠陥箇所の磁束漏洩範囲内に磁気インピーダンス効果素子を位置させることができるから、鋼板の内部欠陥を磁気インピーダンス効果素子により検出でき、しかも、その検出において、基板他面の共通のコイルで磁気インピーダンス効果素子に負帰還磁界とバイアス磁界とを印加できるから、漏洩磁束の方向性、従って欠陥の方向性を判別し、かつ安定な直線特性のもとで検出できる。
また、負帰還磁界とバイアス磁界の両磁界を印加するためのコイルを共用の一個にしているから、別々のコイルを使用する場合に較べ磁気センサの小型化乃至は低廉化を図ることができる。
更に、請求項5の磁界検出装置では、積層による三次元構造にしているから、上記磁気センサの小型化と相俟って磁気検出装置全体の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明において使用する磁気センサの一例を示す図面である。
【図2】 本発明において使用する磁気センサの上記とは別の異なる例の要部を示す図面である。
【図3】 本発明において使用する磁気センサの上記とは別の例を示す図面である。
【図4】 本発明に係る磁界検出装置の基本的な回路構成を示す図面である。
【図5】 本発明に係金属板の漏洩磁束探傷法を示す図面である。
【図6】 本発明に係磁界検出装置の別例を示す図面である。
【図7】 本発明に係上記とは別の磁界検出装置を示す図面である。
【図8】 従来の磁界検出装置を示す図面である。
【符号の説明】
11 基板
A 磁気インピーダンス効果素子
C コイル

Claims (6)

  1. 磁気インピーダンス効果素子と、磁気インピーダンス効果素子に励磁電流を通電するための高周波励磁電流発生部と、磁気インピーダンス効果素子の出力から磁気インピーダンス効果に基づく外部磁界信号を取り出す検波回路と、検波回路出力側に設けられた外部磁界信号検出端を有し、前記磁気インピーダンス効果素子にコイルを介して前記検出端電圧を負帰還させ、同磁気インピーダンス効果素子にコイルを介してバイアス磁界を作用させる磁界の検出装置において、前記の両コイルを共通とし、検出端からの外部磁界信号とバイアス磁界発生信号とを入力し所定の増幅度で出力しこの出力を前記共通のコイルに入力させるための演算回路を負帰還回路に設け、しかも、センサ部を、前記磁気インピーダンス効果素子を基板の片面に設け他面に前記共通のコイルを設けた構成としたことを特徴とする磁界検出装置。
  2. 共通のコイルが、導線で接続された一対の巻線コイルからなる請求項1記載の磁界検出装置
  3. 共通のコイルが、プリント導体で導通された一対のプリントコイルからなる請求項1記載の磁界検出装置
  4. 磁気インピーダンス効果素子とで磁気ループ回路を構成するC型またはコ型磁性コアに、共通の巻線コイルを巻装した請求項1記載の磁界検出装置
  5. 請求項1記載の磁界検出装置を使用して磁界を検出する方法であり、センサ部の基板片面側を被磁界検出体に近接させると共に磁気インピーダンス効果素子にバイアス磁界と負帰還磁界とを重畳させて印加しつつ、センサ部と被磁界検出体とを相対的に移動させることを特徴とする磁界検出方法。
  6. 磁気インピーダンス効果素子と、磁気インピーダンス効果素子に励磁電流を通電するための高周波励磁電流発生部と、磁気インピーダンス効果素子の出力から磁気インピーダンス効果に基づく外部磁界信号を取り出す検波回路と、検波回路出力側に設けられた外部磁界信号検出端を有し、前記磁気インピーダンス効果素子にコイルを介して前記検出端電圧を負帰還させ、同磁気インピーダンス効果素子にコイルを介してバイアス磁界を作用させる磁界の検出装置において、前記の両コイルを共通とし、検出端からの外部磁界信号とバイアス磁界発生信号とを入力し所定の増幅度で出力しこの出力を前記共通のコイルに入力させるための演算回路を負帰還回路に設けてなり、前記磁気インピーダンス効果素子は積層基板の片面に設け、前記共通のコイルをプリントコイルにして前記積層基板の中間層に設け、同積層基板の他面に磁気インピーダンス効果素子及び共通コイル以外の回路部分を設けたことを特徴とする磁界検出装置。
JP2000210728A 2000-07-12 2000-07-12 磁気検出装置及び磁界検出方法 Expired - Fee Related JP4307695B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000210728A JP4307695B2 (ja) 2000-07-12 2000-07-12 磁気検出装置及び磁界検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000210728A JP4307695B2 (ja) 2000-07-12 2000-07-12 磁気検出装置及び磁界検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002022705A JP2002022705A (ja) 2002-01-23
JP4307695B2 true JP4307695B2 (ja) 2009-08-05

Family

ID=18706953

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000210728A Expired - Fee Related JP4307695B2 (ja) 2000-07-12 2000-07-12 磁気検出装置及び磁界検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4307695B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102706956A (zh) * 2012-06-07 2012-10-03 太原理工大学 钢绳芯胶带磁记忆智能检测传感器
CN103760223A (zh) * 2014-02-19 2014-04-30 华中科技大学 一种基于体表反向场的内外伤漏磁检测区分方法与装置

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3634281B2 (ja) * 2001-03-28 2005-03-30 内橋エステック株式会社 磁気インピーダンス効果センサー
JP3971952B2 (ja) * 2002-05-07 2007-09-05 新日本製鐵株式会社 鋼材の表面疵検出装置
JP4722717B2 (ja) * 2005-02-10 2011-07-13 東北電力株式会社 電流センサ
JP4630401B2 (ja) * 2005-02-10 2011-02-09 東北電力株式会社 電流センサ及び電流の検出方法
JP4917812B2 (ja) * 2005-05-27 2012-04-18 双日マシナリー株式会社 鉄系構造物の劣化診断方法
JP4865343B2 (ja) * 2006-02-02 2012-02-01 双日マシナリー株式会社 鉄系構造物の検査方法
JP5924503B2 (ja) * 2014-01-31 2016-05-25 愛知製鋼株式会社 磁気検出器
CN105571785A (zh) * 2016-02-01 2016-05-11 常熟理工学院 再制造油桶桶壁自动检漏装置
WO2018147264A1 (ja) * 2017-02-10 2018-08-16 東洋鋼鈑株式会社 磁気センサを用いた磁性体の漏洩磁束検出装置及び漏洩磁束検出方法
JP7084733B2 (ja) * 2017-02-10 2022-06-15 セイコーNpc株式会社 磁気センサを用いた磁性体の漏洩磁束検出装置及び漏洩磁束検出方法
CN110515015A (zh) * 2019-10-21 2019-11-29 贵州鑫湄纳米科技有限公司 一种新型微型磁传感器及其加工工艺

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102706956A (zh) * 2012-06-07 2012-10-03 太原理工大学 钢绳芯胶带磁记忆智能检测传感器
CN102706956B (zh) * 2012-06-07 2015-01-21 太原理工大学 钢绳芯胶带磁记忆智能检测传感器
CN103760223A (zh) * 2014-02-19 2014-04-30 华中科技大学 一种基于体表反向场的内外伤漏磁检测区分方法与装置
CN103760223B (zh) * 2014-02-19 2015-04-15 华中科技大学 一种基于体表反向场的内外伤漏磁检测区分方法与装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002022705A (ja) 2002-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4307695B2 (ja) 磁気検出装置及び磁界検出方法
JP4495635B2 (ja) 磁気インピーダンス効果センサ並びに磁気インピーダンス効果センサの使用方法
JP2002022706A (ja) 磁気センサ及び漏洩磁束探傷法並びに装置
JP2006322706A (ja) 導体電流の測定方法
JP4878903B2 (ja) 柱上トランス診断用磁気センサ
JP4808411B2 (ja) 磁界検出回路
JP2005055326A (ja) 導体電流測定方法及び導体電流測定用磁界センサ。
JP4938740B2 (ja) 磁界検出装置
JP3634281B2 (ja) 磁気インピーダンス効果センサー
JP4739097B2 (ja) 柱上トランスの診断方法
JP2007322125A (ja) 磁気インピーダンス効果センサ及び外部磁界の検出方法
JP2005061980A (ja) 導体電流測定方法。
JP2001343438A (ja) 磁気センサ
JP4476746B2 (ja) 鉄系壁裏面の腐食・減肉検査方法
JP4808410B2 (ja) 磁界検出回路
JP4878856B2 (ja) 磁気インピーダンス効果センサ
JP4722717B2 (ja) 電流センサ
JP2006337040A (ja) 金属体の欠陥検出方法及びスキャニング式磁気検出器
JP4865343B2 (ja) 鉄系構造物の検査方法
JP4460188B2 (ja) 磁気センサー
JP3607447B2 (ja) 磁界センサ
JP4630401B2 (ja) 電流センサ及び電流の検出方法
JP3752054B2 (ja) 磁界の検出方法及び磁気センサ
JP5241200B2 (ja) 磁性物の検出方法
JP2005043254A (ja) 導体電流測定方法。

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090310

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090428

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090430

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130515

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140515

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees