JP4878856B2 - 磁気インピーダンス効果センサ - Google Patents

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本発明は走行若しくはスキャニング式の磁気インピ−ダンス効果センサに関し、鉄系構造物の欠陥をスキャニングによって磁気的に検出したり、交流磁界分布を測定するのに有用である。
アモルファス合金ワイヤとして、自発磁化の方向がワイヤ周方向に対し互いに逆方向の磁区が交互に磁壁で隔てられた構成の外殻部を有する、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス合金ワイヤが開発されている。
かかる零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス磁性ワイヤに高周波電流したときに発生するワイヤ両端間出力電圧中のインダクタンス電圧分は、ワイヤの横断面内に生じる円周方向磁束によって上記の円周方向に易磁化性の外殻部が円周方向に磁化されることに起因して発生する。従って、周方向透磁率μθは同外殻部の円周方向の磁化に依存する。
而るに、この通電中のアモルファスワイヤに外部磁界を作用させると、上記通電による円周方向磁束と外部磁束との合成により、上記円周方向に易磁化性を有する外殻部に作用する磁束の方向が円周方向からずれ、それだけ円周方向への磁化が生じ難くなり、上記周方向透磁率μθが変化し、上記インダクタンス電圧分が変動することになる。
而して、この変動現象が磁気インダクタンス効果と称され、この効果を奏するアモルファスワイヤ等が磁気インダクタンス効果素子と称されている。
更に、上記通電電流の周波数がMHzオ−ダになると、高周波表皮効果が大きく現れ、表皮深さδ=(2ρ/wμθ)1/2(μθは前記した通り、円周方向透磁率、ρは電気抵抗率、wは角周波数をそれぞれ示す)がμθにより変化し、このμθが前記した通り、外部磁界によって変化するので、ワイヤ両端間出力電圧中の抵抗電圧分も外部磁界で変動するようになる。
而して、この変動現象が磁気インピーダンス効果と称され、この効果を奏するアモルファスワイヤ等が磁気インピーダンス効果素子と称されている。
そこで、この磁気インピーダンス効果素子を利用した外部磁界検出法(例えば、特許文献1参照)及び磁気インダクタンス効果を使用した外部磁界検出方法(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
上記において、外部磁界の正負により上記磁界の周方向ずれφにも正負が生じるが、周方向の磁界の減少倍率cos(±φ)は変わらず、従ってμθの減少度は外部磁界の方向の正負によっては変化されない。従って、外部磁界−出力特性は磁界をx軸に、出力をy軸にとると、後述する図6の(イ)に示すように、y軸に対してほぼ左右対称となる。また、図6の(イ)に示すように、非線形になる。
この磁気インピーダンス効果素子を使用した磁界検出回路は、基本的には、図7−1に示すように(1)磁気インピーダンス効果素子1’に高周波励磁電流を加えるための高周波電源2’と、(2)磁気インピーダンス効果素子1’と、(3)磁気インピーダンス効果素子に加わる外部磁界Hexで前記高周波励磁電流(搬送波)を変調させた変調波を復調する検波回路3’と、(4)復調波を増幅する増幅器4’と、(5)被検出磁界表示部5’等から構成されている。
図7−2の(イ)は磁気インピーダンス効果素子に加えられる被検出磁界Hexを、(ロ)は磁気インピーダンス効果素子に流される高周波励磁電流波(搬送波)Icを、(ハ)は磁気インピーダンス効果素子の出力としての変調波を、(ニ)は変調波の包絡線波形を、(ホ)は復調波をそれぞれ示している。図7−2の(ヘ)は増幅器の出力Vを示し、その波高値を増幅器の電源電圧+Vcc、−Vccに対し、図6の(ハ)に示す特性で与えられる出力を+Vcc〜0、−Vcc〜0の範囲に納めるようにレベルを調整している。
被検出磁界の振幅Hexと出力Eoutの振幅との関係を図示すると前記の左右対称性及び非線形性から図6の(イ)のように表わすことができる。
そこで、図7−1の回路において、6’で示す負帰還用コイルで負帰還をかけて図6の(ロ)に示すように特性を直線化することが行われている。
更に、図6の(ハ)に示すように、図6の(ロ)の特性を、図6の(ハ)に示すようにバイアス磁界により矢印方向に移動させ、被検出磁界の最大範囲−Hmax〜+Hmaxを一斜線領域Δw'の範囲内に納めて極性判別可能とすることも行われている。
図7−2の(ヘ)における基準レベルが、磁気インピーダンス効果素子やその他の回路部品のバラツキ等によりずれ、いわゆる、オフセットが発生する。
このオフセットを防止するために、従来では、演算増幅器のオフセット調整端子にボリュームを接続し、オフセットを所定値内とするようにボリュームを調整している。
また、磁気インピーダンス効果素子の特性のバラッキに対して演算増幅器の出力を調整するために、その増幅器のオフセット調整端子に電子ボリュームを接続し、前記バラッキに応じて補正データを入力したメモリ装置で電子ボリュームを操作して演算増幅器の出力を調整することも公知である(特許文献3)。
特開平7−181239号公報 特開平6−283344号公報 特開2002−198582号公報の段落0046、0047
磁気インピーダンス効果センサを走行させて交流磁界分布を測定することはよく行われている。
また、鉄系構造物に対し、磁気インピーダンス効果センサをスキャニングさせることにより、鉄系構造物の傷、減肉、錆び等の欠陥を検出することが期待される。
すなわち、欠陥が存在すると、前記バイアス磁界に対するリラクタンスが変化し、図6の(ハ)におけるHbが変化し、図6の(ハ)におけるHex=0での出力が変動する。而して、この変動から欠陥を検出することが可能となる。
しかしながら、磁気インピーダンス効果センサを走行させて交流磁界分布を測定したり、鉄系構造物に対し、磁気インピーダンス効果センサをスキャニングさせることにより鉄系構造物の傷、減肉、錆び等の欠陥を検出する場合、走行またはスキャニングルートに沿っての温度条件の変化や浮遊キャパシタンスの変化のためにオフセットの後発的発生が往々にして観られる。
磁気インピーダンス効果センサの走行またはスキャニングに先立って増幅器のオフセットを調整しても、前記の後発的変動には対処できない。
後発的変動が大きいと、検出器のいわゆる振り切れにより、測定不可となる畏れがある。
本発明の目的は、磁気インピーダンス効果センサを走行またはスキャニング方式で使用しても、容易に高精度の検出を可能とする磁気インピーダンス効果センサを提供することにある。
請求項1に係る磁気インピーダンス効果センサは、一対の磁気インンピーダンス効果素子を備え、各素子にバイアス磁界と励磁電流を加えつつ両磁気インンピーダンス効果素子の出力を差動増幅器で増幅して検出出力を得るセンサにおいて、差動増幅器の両入力端子間に、差動増幅器出力のオフセットを入力信号としてそのオフセットを打ち消すための補償用信号を発生させこの補償用信号を前記増幅器の両入力端子間に前記オフセットを消去するための入力として加える補正回路を設けたことを特徴とする。
請求項2に係る磁気インピーダンス効果センサは、請求項1の磁気インピーダンス効果センサにおいて、補正回路に、差動増幅器出力のオフセットが所定値に達したときに補償用信号を発生する手段を付設したことを特徴とする。
請求項3に係る磁気インピーダンス効果センサは、請求項1または2の磁気インピーダンス効果センサにおいて、走行またはスキャニング式とされていることを特徴とする。
増幅器の出力がオフセットしようとしても、調整回路によりそのオフセットが自動的に消去される。従って、磁気インピーダンス効果センサの走行・スキャニング中、温度や浮遊キャパシタンスが変動しても、検出出力変動として現れないから、鉄系構造物の欠陥や所定ルートに沿っての交流磁界分布を安定に検出・測定できる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1−1は請求項1に係る磁気インピーダンス効果センサの一実施例の回路図を示している。
図1−1において、1は磁気インピーダンス効果素子であり、自発磁化の方向がワイヤ周方向に対し互いに逆方向の磁区が交互に磁壁で隔てられた構成の外殻部を有する、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス合金ワイヤが使用される。かかる零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス磁性ワイヤに高周波励磁電流を流したときに発生するワイヤ両端間出力電圧中のインダクタンス電圧分は、ワイヤの横断面内に生じる円周方向磁束によって上記の円周方向に易磁化性の外殻部が円周方向に磁化されることに起因して発生する。従って、周方向透磁率μθは同外殻部の円周方向の磁化に依存する。而るに、この通電中のアモルファスワイヤの軸方向に信号磁界を作用させると、上記通電による円周方向磁束と信号磁界磁束との合成により、上記円周方向に易磁化性を有する外殻部に作用する磁束の方向が円周方向からずれ、それだけ円周方向への磁化が生じ難くなり、上記周方向透磁率μθが変化し、上記インダクタンス電圧分が変動することになる。この変動現象は磁気インダクタンス効果と称され、これは上記高周波励磁電流(搬送波)が信号磁界(信号波)で変調される現象ということができる。更に、上記通電電流の周波数がMHzオ−ダになると、高周波表皮効果が大きく現れ、表皮深さδ=(2ρ/wμθ)1/2(μθは前記した通り円周方向透磁率、ρは電気抵抗率、wは角周波数をそれぞれ示す)がμθにより変化し、このμθが前記した通り、信号磁界によって変化するので、ワイヤ両端間出力電圧中の抵抗電圧分も信号磁界で変動するようになる。この変動現象は磁気インピーダンス効果と称され、これは上記高周波励磁電流(搬送波)が信号磁界(信号波)で変調される現象ということができる。
図1−1において、2は磁気インピーダンス効果素子に高周波励磁電流を加えるための高周波電流源回路、3は磁気インピーダンス効果素子の軸方向に作用する信号磁界H(信号波)で前記高周波励磁電流(搬送波)を変調させた被変調波を復調する検波回路、4は復調波を増幅する増幅回路、5は出力端、6は負帰還用コイル、7はバイアス磁界用コイルである。バイアス磁界としては、直流または直流に交流を重畳させたものが使用され、直流に交流を重畳させた場合の振幅は図6の(ロ)のリニア範囲nまたはmに納まるように設定されている。
8は出力補正回路であり、演算増幅器4の出力のオフセットを入力信号としてそのオフセットを打ち消すための補償用信号を発生させこの補償用信号を前記増幅器に前記オフセットを消去するための入力として演算増幅器4のオフセット調整端子に加え、前記オフセットを消去するものである。
図1−2は出力補正回路の一例を示し、演算増幅器の出力と入力とを比較してオフセットを検出し、オフセットが正(負)であると、電子ボリュームのスイッチSW−1、SW−2、……(SW+1、SW+2、……)が制御ICで順次にオン・オフされて負(正)の出力電圧が演算増幅器のオフセット調整端子に送入されて増幅器出力のオフセットが減じられ、その増幅器出力のオフセットが0になると、その時のスイッチ状態が保持される。
演算増幅器の出力のオフセットを所定の範囲、例えば−1v〜+1vの範囲に納めるようにしてもよく、この場合、増幅器出力のオフセットが−1vまたは+1vを越えると、電子ボリュームが操作される。
更に、ゲインが1以上、例えば2倍のバッファを制御ICに組み込んで±0.5vを越えると電子ボリュームが操作されるようにして演算増幅器の出力のオフセットを−0.5v〜+0.5vの範囲に納めるようにすることもできる。
図2は請求項2に係る磁気インピーダンス効果センサの一実施例の回路図を示している。
図2において、1a,1bは一対の磁気インピーダンス効果素子であり、それぞれ負帰還用コイル6a,6b及びバイアス磁界用コイル7a,7bを備えている。前記と同様にバイアス磁界としては、直流または直流に交流を重畳したものが使用され、直流に交流を重畳させた場合の振幅は図6の(ロ)のリニア範囲nまたはmに納まるように設定されている。
2は磁気インピーダンス効果素子に高周波励磁電流を加えるための高周波電流源回路、3a,3bは各磁気インピーダンス効果素子1a,1bの軸方向に作用する信号磁界Hex(信号波)で前記高周波励磁電流(搬送波)を変調させた被変調波を復調する検波回路、4は両検波出力を差動増幅して検出出力を得るための演算差動増幅器である。60は差動増幅器4の出力を各負帰還用コイル6a,6bに対し負帰還させるための負帰還回路である。5は検出出力端である。
8は出力補正回路であり、、演算増幅器4の検出出力のオフセットを入力信号としてそのオフセットを打ち消すための補償用信号を発生させこの補償用信号を前記増幅器出力のオフセットを消去するための入力として演算増幅器4のオフセット調整端子に加え、前記オフセットを消去するものである。
この出力補正回路には前記と同様図1−2に示すものを使用でき、演算差動増幅器の検出出力と入力とを比較してオフセットを検出し、オフセットが正(負)であると、電子ボリュームのスイッチSW−1、SW−2、……(SW+1、SW+2、……)が制御ICで順次にオン・オフされて負(正)の出力電圧が演算増幅器のオフセット調整端子に送入されて増幅器出力のオフセットが減じられ、その増幅器出力のオフセットが0になると、その時のスイッチ状態が保持される。
演算差動増幅器の出力のオフセットを所定の範囲、例えば−1v〜+1vの範囲に納めるようにしてもよく、この場合、増幅器出力のオフセットが−1vまたは+1vを越えると、電子ボリュームが操作される。
更に、ゲインが1以上、例えば2倍のバッファを制御ICに組み込んで±0.5vを越えると電子ボリュームが操作されるようにして演算差動増幅器の出力のオフセットを−0.5v〜+0.5vの範囲に納めるようにすることもできる。
図3−1は請求項3に係る磁気インピーダンス効果センサの一実施例の回路図を示している。
図3−1において、1a,1bは一対の磁気インピーダンス効果素子であり、それぞれ負帰還用コイル6a,6b及びバイアス磁界用コイル7a,7bを備えている。前記と同様にバイアス磁界としては、直流または直流に交流を重畳したものが使用され、直流に交流を重畳させた場合の振幅は図6の(ロ)のリニア範囲nまたはmに納まるように設定されている。
2は磁気インピーダンス効果素子に高周波励磁電流を加えるための高周波電流源回路、3a,3bは各磁気インピーダンス効果素子1a,1bの軸方向に作用する信号磁界Hex(信号波)で前記高周波励磁電流(搬送波)を変調させた被変調波を復調する検波回路、4は両検波出力を差動増幅して検出出力を得るための演算差動増幅器である。60は差動増幅器4の出力を各負帰還用コイル6a,6bに対し負帰還させるための負帰還回路である。5は検出出力端である。
8は演算差動増幅器4の両入力端子間に接続した出力補正回路であり、演算差動増幅器4の出力のオフセットを入力信号としてそのオフセットを打ち消すための補償用信号を発生させこの補償用信号を前記増幅器の両入力端子間に前記オフセットを消去するための入力として加えるものである。
図3−2の(イ)はその出力補正回路の一例を示し、差動増幅器の出力と差動増幅器の差入力とを比較してオフセットを検出し、そのオフセットを図3−2の(ロ)に示すボリューム操作により0にすることを、そのオフセット値を入力信号として制御ICで電子ボリュームのスイッチSW−0、SW−1、SW−2、……、SW−0、SW+1、SW+2、……を操作させることにより行うものである。
前記と同様に演算差動増幅器の出力のオフセットを所定の範囲、例えば−1v〜+1vの範囲に納めるようにしてもよく、この場合は、増幅器出力のオフセットが−1vまたは+1vを越えると、電子ボリュームが操作される。この場合、ゲインが1以上、例えば2倍のバッファを制御ICに組み込んで±0.5vを越えると電子ボリュームが操作されるようにして演算差動増幅器の出力のオフセットを−0.5v〜+0.5vの範囲に納めるようにすることもできる。
本発明に係る磁気インピーダンス効果センサは、所定のルートに沿っての交流磁界分布をそのルートに沿い磁気インピーダンス効果センサを走行させて測定することや、鉄系構造物例えば鉄パイプの傷、減肉、錆び等の欠陥をその鉄パイプに沿い磁気インピーダンス効果センサをスキャニングさせて検出すること等に使用できる。
磁気インピーダンス効果素子や負帰還用コイル及びバイアス磁界用コイルを搭載する基板と高周波励磁電流源や検波回路や増幅回路や出力端を搭載する基板とを別体として磁気インピーダンス効果素子−負帰還用コイル及びバイアス磁界用コイルのみを走行またはスキャニングさせるようにしてもよい。
図4において、直線Pは図6の(ロ)で説明した磁気インピーダンス効果素子の出力特性を示し、Eはバイアス磁界に直流磁界に交流磁界を重畳させた磁界Hbを使用したときの外部磁界Hex=0のときの出力を示している。
前記スキャニングにおいて、鉄パイプに傷、減肉、錆び等の欠陥が存在すると、バイアス磁界がその欠陥を通る磁気回路のリラクタンスが変化するために、その箇所を磁気インピーダンス効果センサが通過するときにバイアス磁界Hbが変化し、出力が変化する。
図4において、直流バイアス磁界の変化を△で示している。交流バイアス磁界の変化は波高値の差で現れている。
上記スキャニングルートに沿い温度条件が変化したり、浮遊キャパシタンスが変化しても、本発明に係る磁気インピーダンス効果センサによれば、それらの影響を受けることなく適確に磁気的検出または測定を行うことができ、検出出力の中心値が基準レベルから大きくシフトして検出計が振り切れるといった不都合を排除できる。
本発明に係る磁気インピーダンス効果センサにおいては、検出出力から直流分をコンデンサ等でカットして図4のE、E’で示すように交流出力変化分のみを出力させるようにしてもよい。
本発明に係る磁気インピーダンス効果素子センサにおいて、磁気インピーダンス効果素子1には、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファスワイヤの外、アモルファスリボン、アモルファススパッタ膜等も使用できる。
本発明に係る磁気インピーダンス効果素子センサにおいて、磁気インピーダンス効果素子1には、遷移金属と非金属の合金で非金属が10〜30原子%組成のもの、特に遷移金属と非金属との合金で非金属量が10〜30原子%を占め、遷移金属がFeとCoで非金属がBとSiであるかまたは遷移金属がFeで非金属がBとSiである組成のものを使用することができ、例えば、組成Co70.515Si10Fe4.5、長さ2000μm〜6000μm、外径30μm〜50μmφのものを使用できる。
高周波励磁電流には、例えば連続正弦波、パルス波、三角波等の通常の高周波を使用でき、高周波励磁電流源としては、例えばハートレー発振回路、コルピッツ発振回路、コレクタ同調発振回路、ベース同調発振回路のような通常の発振回路の外、水晶発振器の矩形波出力を直流分カットコンデンサを経て積分回路で積分しこの積分出力の三角波を増幅回路で増幅する三角波発生器、CMOS−ICを発振部として使用した三角波発生器等を使用できる。
検波回路としては、例えば被変調波を演算増幅回路で半波整流しこの半波整流波を並列RC回路またはRCローパスフィルターで処理して半波整流波の包絡線出力を得る構成、被変調波をダイオードで半波整流しこの半波整流波を並列RC回路またはRCローパスフィルターで処理して半波整流波の包絡線出力を得る構成等を使用できる。
また、被変調波(周波数fs)に同調させた周波数fsの方形波を被変調波に乗算して信号波をサンプリングする同調検波を使用することができる。
上記の実施例では、被変調波の復調によって信号磁界(信号波)を取り出しているが、これに限定されず、磁気インピーダンス効果素子に作用する信号磁界(信号波)で変調された高周波励磁電流波(搬送波)から信号磁界を検波し得るものであれば、適宜の検波手段を使用できる。
負帰還用コイル及びバイアス磁界用コイルは磁気インピーダンス効果素子に巻き付けることができる。また、図5に示すように磁気インピーダンス効果素子とループ磁気回路を構成する鉄芯に負帰還用コイル及びバイアス磁界用コイルを巻き付けることもできる。
図5の(イ)は鉄芯コイル付き磁気インピーダンス効果ユニットの一例を示す側面図、図5の(ロ)は同じく底面図、図5の(ハ)は図5の(ロ)におけるハ−ハ断面図である。
図5において、100は基板チップであり、例えばセラミックス板を使用できる。101は基板片の片面に設けた電極であり、磁気インピーダンス効果素子接続用突部102を備えている。この電極は導電ペースト、例えば銀ペーストの印刷・焼付けにより設けることができる。1xは電極101,101の突部102,102間にはんだ付けや溶接により接続した磁気インピーダンス効果素子であり、前記した通り零磁歪乃至負磁歪のアモルファスワイヤ、アモルファスリボン、スパッタ膜等を使用できる。103は鉄やフェライト等からなるC型鉄芯、6xはC型鉄芯に巻装した負帰還用コイル、7xは同じくバイアス磁界用コイルであり、磁気インピーダンス効果素子1xとC型鉄芯103とでループ磁気回路を構成するように、C型鉄芯103の両端を基板片100の他面に接着剤等で固定してある。鉄芯材料としては、残留磁束密度の小さい磁性体であればよく、例えば、パーマロイ、フェライト、鉄、アモルファス磁性合金の他、磁性体粉末混合プラスチック等を挙げることができる。
本発明に係る磁気インピーダンス効果センサにおいて、負帰還動作は出力特性の直線化や動作の安定化に有効である。この負帰還は省略することも可能である。
本発明に係る磁気インピーダンス効果センサの一実施例を示す回路図である。 図1−1の磁気インピーダンス効果センサの補正回路の一例を示す図面である。 本発明に係る磁気インピーダンス効果センサの上記とは別の実施例を示す回路図である。 本発明に係る磁気インピーダンス効果センサの上記とは別の実施例を示す回路図である。 図3−1の磁気インピーダンス効果センサの補正回路の一例を示す図面である。 本発明に係る磁気インピーダンス効果センサにより鉄系構造物の欠陥を検出する方法の説明に使用した図面である。 本発明に係る磁気インピーダンス効果センサにおいて使用される磁気インピーダンス効果ユニットを示す図面である。 磁気インピーダンス効果素子の出力特性を示す図面である。 従来の磁気インピーダンス効果センサを示す図面である。 従来の磁気インピーダンス効果センサにおける各所での入・出力波形を示す図面である。
符号の説明
1 磁気インピーダンス効果素子
1a 磁気インピーダンス効果素子
1b 磁気インピーダンス効果素子
2 励磁電流源
3 検波回路
3a 検波回路
3b 検波回路
4 増幅器または差動増幅器
5 検出出力端
6 負帰還磁界用コイル
6a 負帰還磁界用コイル
6b 負帰還磁界用コイル
7 バイアス磁界用コイル
7a バイアス磁界用コイル
7b バイアス磁界用コイル
8 補正回路

Claims (3)

  1. 一対の磁気インンピーダンス効果素子を備え、各素子にバイアス磁界と励磁電流を加えつつ両磁気インンピーダンス効果素子の出力を差動増幅器で増幅して検出出力を得るセンサにおいて、差動増幅器の両入力端子間に、差動増幅器出力のオフセットを入力信号としてそのオフセットを打ち消すための補償用信号を発生させこの補償用信号を前記増幅器の両入力端子間に前記オフセットを消去するための入力として加える補正回路を設けたことを特徴とする磁気インピーダンス効果センサ。
  2. 補正回路に、差動増幅器出力のオフセットが所定値に達したときに補償用信号を発生する手段を付設したことを特徴とする請求項1記載の磁気インピーダンス効果センサ。
  3. 走行またはスキャニング式とされている請求項1〜2何れか記載の磁気インピーダンス効果センサ。
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