JP2009204364A - 磁性物の欠陥位置検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気インピーダンス効果型センサを改変し、鉄系パイプ状構造物のパイプ内面の欠陥位置をその改変したは前記磁気インピーダンス効果型センサをパイプ上にスキャニングさせるだけで容易に検出できるようにする。
【解決手段】磁気センサ素子及びこの磁気センサ素子1a,1bに感磁軸方向磁界を作用させる永久磁石1cを備えた磁気センサを磁性物P上に沿って走行させ、該磁気センサが磁性物Pの欠陥箇所を通過する際の前記永久磁石1cから磁性物Pへの磁束の減少による前記磁気センサ素子1aにおける感磁軸方向磁界の変化で前記磁気センサの出力を変化させ、この変化から被検出磁性物の欠陥位置を検出することを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】磁気センサ素子及びこの磁気センサ素子1a,1bに感磁軸方向磁界を作用させる永久磁石1cを備えた磁気センサを磁性物P上に沿って走行させ、該磁気センサが磁性物Pの欠陥箇所を通過する際の前記永久磁石1cから磁性物Pへの磁束の減少による前記磁気センサ素子1aにおける感磁軸方向磁界の変化で前記磁気センサの出力を変化させ、この変化から被検出磁性物の欠陥位置を検出することを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は磁性インピーダンス効果型センサを使用して磁性物の欠陥箇所、例えば、鉄系パイプ構造物のパイプ内面の亀裂、腐食・減肉箇所を検出する方法に関するものである。
零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス合金ワイヤは自発磁化の方向がワイヤ周方向に対し互いに逆方向の磁区が交互に磁壁で隔てられた構成の外殻部を有する。かかる零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス磁性ワイヤに高周波励磁電流を流したときに発生するワイヤ両端間出力電圧中のインダクタンス電圧分は、ワイヤの横断面内に生じる円周方向磁界によって上記の円周方向に易磁化性の外殻部が円周方向に磁化されることに起因して発生する。従って、周方向透磁率μθは同外殻部の円周方向の磁化に依存する。而るに、この通電中のアモルファスワイヤの軸方向に被検出磁界を作用させると、上記通電による円周方向磁界と被検出磁界との合成により、上記円周方向に易磁化性を有する外殻部に作用する磁界の方向が円周方向からずれ、それだけ円周方向への磁化が生じ難くなり、上記周方向透磁率μθが変化し、上記インダクタンス電圧分が変動することになる。この変動現象は磁気インダクタンス効果と称され、これは上記高周波励磁電流を搬送波とし、被検出磁界を被検出波として変調される現象ということができる。
更に、上記通電電流の周波数がMHzオ−ダになると、高周波表皮効果が大きく現れ、表皮深さδ=(2ρ/wμθ)1/2(μθは前記した通り円周方向透磁率、ρは電気抵抗率、wは角周波数をそれぞれ示す)がμθにより変化し、このμθが前記した通り、被検出磁界によって変化するので、ワイヤ両端間出力電圧中の抵抗電圧分も被検出磁界で変動するようになる。この変動現象は磁気インピーダンス効果と称され、これは上記高周波励磁電流(搬送波)が被検出磁界(信号波)で変調される現象ということができる。
アモルファス合金ワイヤは磁気インピーダンス効果素子と称され、この磁気インピーダンス効果素子を感磁素子とする磁界センサが種々開発されている。
図4は磁気インピーダンス効果素子を使用した従来の磁界センサの一例を示している。
図4において、1は磁気インピーダンス効果素子、2は磁気インピーダンス効果素子1に高周波励磁電流を加えるための高周波電流源回路である。Hは磁気インピーダンス効果素子1の軸方向に作用する被検出磁界を示し、磁気インピーダンス効果素子の出力端には、前記高周波励磁電流(搬送波)が被検出磁界(被検出波)Hで変調されたものが出力される。3は検波回路であり、変調波が検波され被検出磁界(被検出波)Hが復調されて出力される。4は増幅器、5は出力端である。
図4は磁気インピーダンス効果素子を使用した従来の磁界センサの一例を示している。
図4において、1は磁気インピーダンス効果素子、2は磁気インピーダンス効果素子1に高周波励磁電流を加えるための高周波電流源回路である。Hは磁気インピーダンス効果素子1の軸方向に作用する被検出磁界を示し、磁気インピーダンス効果素子の出力端には、前記高周波励磁電流(搬送波)が被検出磁界(被検出波)Hで変調されたものが出力される。3は検波回路であり、変調波が検波され被検出磁界(被検出波)Hが復調されて出力される。4は増幅器、5は出力端である。
上記において、被検出磁界の正負により磁気インピーダンス効果素子内磁界の周方向ずれφにも正負が生じるが、周方向の磁界の減少倍率cos(±φ)は変わらず、従ってμθの減少度は外部磁界の方向の正負によっては変化されない。従って、被検出磁界−出力特性は磁界をx軸に、出力をy軸にとると、図5の(イ)に示すように、y軸に対してほぼ左右対称となる。また、図5の(イ)に示すように、非線形になる。
そこで、図4において、6で示す負帰還用コイルで負帰還をかけて図5の(ロ)に示すように特性を直線化している。
更に、図4において、7で示すバイアス磁界用コイルにより、図5の(ロ)の特性を、図5の(ハ)に示すようにバイアス磁界Hbにより矢印方向に移動させて極性判別可能としている。
そこで、図4において、6で示す負帰還用コイルで負帰還をかけて図5の(ロ)に示すように特性を直線化している。
更に、図4において、7で示すバイアス磁界用コイルにより、図5の(ロ)の特性を、図5の(ハ)に示すようにバイアス磁界Hbにより矢印方向に移動させて極性判別可能としている。
従来、前記バイアス磁界用コイルによるバイアス印加に代え、永久磁石を使用することが公知である(例えば、特許文献1参照)。
特許第3607447号公報 前記磁気インピーダンス効果型センサによる磁界測定中にバイアス磁界が変動すると、その変動にともなって被検出磁界のシフト量が変動することになるので、満足な磁界測定ができなくなる。従って、磁気インピーダンス効果型センサを使用して磁界を測定する場合、バイアス磁界の変動は許されない。
送電線の鉄塔などに使用されているパイプ状構造物は鉄系であることから、パイプ内面が腐食したり減肉したりすることがある。このような内面の腐食・減肉に対しては目視検査を行うことができず、フアィバースコープを使用することが知られている。
しかしながら、フアィバースコープによる検査方法では、先端に取り付ける対物レンズがパイプ内面の錆で汚れやすく検査精度に問題がある。
しかしながら、フアィバースコープによる検査方法では、先端に取り付ける対物レンズがパイプ内面の錆で汚れやすく検査精度に問題がある。
本発明の目的は、前記磁気インピーダンス効果型センサを改変し、鉄系パイプ状構造物のパイプ内面の欠陥位置をその改変したは前記磁気インピーダンス効果型センサをパイプ上にスキャニングさせるだけで容易に検出できるようにすることにある。
請求項1に係る磁性物の欠陥位置検出方法は、磁気センサ素子及びこの磁気センサ素子に感磁軸方向磁界を作用させる永久磁石を備えた磁気センサを磁性物上に沿って走行させ、該磁気センサが磁性物の欠陥箇所を通過する際の前記永久磁石から磁性物への磁束の減少による前記磁気センサ素子における感磁軸方向磁界の変化で前記磁気センサの出力を変化させ、この変化から磁性物の欠陥位置を検出することを特徴とする。
請求項2に係る磁性物の欠陥位置検出方法は、請求項1の磁性物の欠陥位置検出方法において、磁気センサ素子に磁気インピーダンス効果素子を使用することを特徴とする。
請求項3に係る磁性物の欠陥位置検出方法は、請求項2の磁性物の欠陥位置検出方法において、2個の磁気インピーダンス効果素子の検出出力を差動増幅して磁気センサ出力とすることを特徴とする。
請求項4に係る磁性物の欠陥位置検出方法は、請求項1〜3何れかの磁性物の欠陥位置検出方法において、磁性物の欠陥位置検出にあたっての磁気センサ出力の0点調整を自動的に行わせることを特徴とする
請求項2に係る磁性物の欠陥位置検出方法は、請求項1の磁性物の欠陥位置検出方法において、磁気センサ素子に磁気インピーダンス効果素子を使用することを特徴とする。
請求項3に係る磁性物の欠陥位置検出方法は、請求項2の磁性物の欠陥位置検出方法において、2個の磁気インピーダンス効果素子の検出出力を差動増幅して磁気センサ出力とすることを特徴とする。
請求項4に係る磁性物の欠陥位置検出方法は、請求項1〜3何れかの磁性物の欠陥位置検出方法において、磁性物の欠陥位置検出にあたっての磁気センサ出力の0点調整を自動的に行わせることを特徴とする
磁気インピーダンス効果型センサに永久磁石を設けてあり、磁気インピーダンス効果型センサを磁性物に沿ってスキャニングさせる間、永久磁石のS極から出る磁束の一部がセンサ近傍の磁性物途中部分に側面から入り、ある長さ方向距離を経て側面から出て永久磁石のN極に入る。磁性物に欠陥があると、前記磁性物部分を通過する磁束数がその欠陥のために減少し、この磁性物の磁束経路と磁気インピーダンス効果素子の軸方向磁束経路とが電磁回路的にリンクされているから、前記磁性物部分を通過する磁束数の減少に伴い磁気インピーダンス効果素子の感磁軸方向磁界も変化する。その磁界の変化による、図5の(ハ)での磁界Hの変化ΔHのために、永久磁石付き磁気インピーダンス効果型センサの検出出力が変化して磁性物の欠陥位置を検出できる。
図1は本発明において使用する磁気インピーダンス効果型センサの一例の回路図を示している。
図1において、1a,1bは一対の磁気インピーダンス効果素子、1cは棒状永久磁石であり、これらは実質的に同一平面内に図に示すように、棒状永久磁石1cの両側に磁気インピーダンス効果素子1a,1bを平行に対称に配設してある。
図1において、2は磁気インピーダンス効果素子1a,1bに高周波励磁電流を加えるための高周波電流源回路、3a,3bは各磁気インピーダンス効果素子1a,1bの出力端に接続した検波回路、4は両検波回路の出力を差動増幅する演算増幅回路である。6a’,6b’は増幅出力を負帰還用コイル6a,6bを介して各磁気インピーダンス効果素子1a,1bに負帰還させる負帰還回路である。8は検出出力の零点調整器であり、増幅回路出力と所定の基準電圧とを比較し、その差電圧を0とするようにその差電圧で電子ボリュームを回動させ、その電子ボリューム出力を差動増幅回路4に入れて前記基準電圧を自動的に0点とするものを使用できる。
図1において、1a,1bは一対の磁気インピーダンス効果素子、1cは棒状永久磁石であり、これらは実質的に同一平面内に図に示すように、棒状永久磁石1cの両側に磁気インピーダンス効果素子1a,1bを平行に対称に配設してある。
図1において、2は磁気インピーダンス効果素子1a,1bに高周波励磁電流を加えるための高周波電流源回路、3a,3bは各磁気インピーダンス効果素子1a,1bの出力端に接続した検波回路、4は両検波回路の出力を差動増幅する演算増幅回路である。6a’,6b’は増幅出力を負帰還用コイル6a,6bを介して各磁気インピーダンス効果素子1a,1bに負帰還させる負帰還回路である。8は検出出力の零点調整器であり、増幅回路出力と所定の基準電圧とを比較し、その差電圧を0とするようにその差電圧で電子ボリュームを回動させ、その電子ボリューム出力を差動増幅回路4に入れて前記基準電圧を自動的に0点とするものを使用できる。
前記の磁気インピーダンス効果素子、永久磁石、高周波電流源回路、検波回路、差動増幅回路は共通の基板上に搭載し、検出出力端や零点調整器はリード線を介して接続してもよい。
次に、前記磁気インピーダンス効果型センサを使用しての本発明の磁性物の欠陥位置検出方法について説明する。
次に、前記磁気インピーダンス効果型センサを使用しての本発明の磁性物の欠陥位置検出方法について説明する。
前記永久磁石には、磁極を磁気インピーダンス効果素子に吸着接触させれば、磁気インピーダンス効果素子がその磁界検出範囲を越えるまで磁化されるような強力なものを使用できる。
而るに、図1に示すような隔離配置では、その間隔を所定値以上とすることにより磁気インピーダンス効果素子の磁界検出範囲にとどめることができる。
磁性物がない状態で、永久磁石のS極から出る磁束φのα%が一方の磁気インピーダンス効果素子の感磁軸方向を通り、β%が他方の磁気インピーダンス効果素子の感磁軸方向を通り、α》βとしてある。
図2において、Pは鉄系バイプであり、この鉄系バイプ上を前記磁気インピーダンス効果型センサでスキャニングしていくと、永久磁石1cからの磁力線が両磁気インピーダンス効果素子1a,1b及び磁性物Pの途中を回周する。前記一方の磁気インピーダンス効果素子1aを磁性物P側とする。永久磁石1cから出る前磁束をφ、磁性物Pの中間途中の側面から入り次いで一定距離を隔てて側面から出ていく磁束をφ’とすると、鉄系バイプPを磁気インピーダンス効果型センサでスキャニングしていく間での鉄系バイプP側の磁気インピーダンス効果素子1aの感磁軸方向磁束数はα(φ−φ’)×100であり、他側の磁気インピーダンス効果素子1bの感磁軸方向磁束数はβ(φ−φ’)×100である。磁性物Pの途中に欠陥があると、欠陥箇所に磁化を減じる逆極性磁気双極子が発生し永久磁石1cからの磁束が磁性物Pを通り難くなり、その磁束分が減少する。その減少をΔφ’とすると、鉄系バイプP側の磁気インピーダンス効果素子1aの感磁軸方向磁束数がα(φ−φ’+Δφ’)×100であり、他側の磁気インピーダンス効果素子1bの感磁軸方向磁束数はβ(φ−φ’+Δφ’)×100となる。
従って、差動増幅回路の出力がK(α−β)(φ−φ’)×100からK(α−β)(φ−φ’+Δφ’)×100に変化し、K(α−β)(Δφ’)×100の変化が生じるから、磁性物の欠陥位置を検出できる(センサ出力特性の直線勾配)。鉄系パイプ内面の亀裂・減肉等の欠陥、鉄系平板裏面の亀裂・減肉等の欠陥でも、表面側からその欠陥位置を検出できる。
この場合、各磁気インピーダンス効果素子1a,1bの間隔が通常50mm程度であり、各磁気インピーダンス効果素子が拾う地磁気等のノイズがほぼ同等であるから、このノイズは差動により打ち消すことができる。
而るに、図1に示すような隔離配置では、その間隔を所定値以上とすることにより磁気インピーダンス効果素子の磁界検出範囲にとどめることができる。
磁性物がない状態で、永久磁石のS極から出る磁束φのα%が一方の磁気インピーダンス効果素子の感磁軸方向を通り、β%が他方の磁気インピーダンス効果素子の感磁軸方向を通り、α》βとしてある。
図2において、Pは鉄系バイプであり、この鉄系バイプ上を前記磁気インピーダンス効果型センサでスキャニングしていくと、永久磁石1cからの磁力線が両磁気インピーダンス効果素子1a,1b及び磁性物Pの途中を回周する。前記一方の磁気インピーダンス効果素子1aを磁性物P側とする。永久磁石1cから出る前磁束をφ、磁性物Pの中間途中の側面から入り次いで一定距離を隔てて側面から出ていく磁束をφ’とすると、鉄系バイプPを磁気インピーダンス効果型センサでスキャニングしていく間での鉄系バイプP側の磁気インピーダンス効果素子1aの感磁軸方向磁束数はα(φ−φ’)×100であり、他側の磁気インピーダンス効果素子1bの感磁軸方向磁束数はβ(φ−φ’)×100である。磁性物Pの途中に欠陥があると、欠陥箇所に磁化を減じる逆極性磁気双極子が発生し永久磁石1cからの磁束が磁性物Pを通り難くなり、その磁束分が減少する。その減少をΔφ’とすると、鉄系バイプP側の磁気インピーダンス効果素子1aの感磁軸方向磁束数がα(φ−φ’+Δφ’)×100であり、他側の磁気インピーダンス効果素子1bの感磁軸方向磁束数はβ(φ−φ’+Δφ’)×100となる。
従って、差動増幅回路の出力がK(α−β)(φ−φ’)×100からK(α−β)(φ−φ’+Δφ’)×100に変化し、K(α−β)(Δφ’)×100の変化が生じるから、磁性物の欠陥位置を検出できる(センサ出力特性の直線勾配)。鉄系パイプ内面の亀裂・減肉等の欠陥、鉄系平板裏面の亀裂・減肉等の欠陥でも、表面側からその欠陥位置を検出できる。
この場合、各磁気インピーダンス効果素子1a,1bの間隔が通常50mm程度であり、各磁気インピーダンス効果素子が拾う地磁気等のノイズがほぼ同等であるから、このノイズは差動により打ち消すことができる。
前記磁気インピーダンス効果素子と永久磁石との配置パターンは、図示のものには限定されず、永久磁石から発せられる磁界が、磁気インピーダンス効果素子の感磁軸においては、磁気センサの磁界検出範囲内に入るように永久磁石の数量・設置位置・設置角度を調整すればよい。
前記実施例では、外来ノイズ、例えば地磁気、電線磁界等の影響を排除するために差動式磁気センサを使用しているが、外来ノイズが問題とならない環境下での被検出磁性物の検出には、磁気インピーダンス効果素子を単一とする非差動方式を使用することができる。
前記実施例では、外来ノイズ、例えば地磁気、電線磁界等の影響を排除するために差動式磁気センサを使用しているが、外来ノイズが問題とならない環境下での被検出磁性物の検出には、磁気インピーダンス効果素子を単一とする非差動方式を使用することができる。
前記磁気インピーダンス効果素子1a,1bには、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファスワイヤの外、アモルファスリボン、アモルファススパッタ膜等も使用できる。
前記磁気インピーダンス効果素子1a,1bには、遷移金属と非金属の合金で非金属が10〜30原子%組成のもの、特に遷移金属と非金属との合金で非金属量が10〜30原子%を占め、遷移金属がFeとCoで非金属がベルトコンベアとSiであるかまたは遷移金属がFeで非金属がBとSiである組成のものを使用することができ、例えば、組成Co70.5B15Si10Fe4.5、長さ2000μm〜6000μm、外径30μm〜50μmφのものを使用できる。
高周波励磁電流には、例えば連続正弦波、パルス波、三角波等の通常の高周波を使用でき、高周波励磁電流源としては、例えばハートレー発振回路、コルピッツ発振回路、コレクタ同調発振回路、ベース同調発振回路のような通常の発振回路の外、水晶発振器の矩形波出力を直流分カットコンデンサを経て積分回路で積分しこの積分出力の三角波を増幅回路で増幅する三角波発生器、CMOS−ICを発振部として使用した三角波発生器等を使用できる。
検波回路としては、例えば被変調波を演算増幅回路で半波整流しこの半波整流波を並列RC回路またはRCローパスフィルターで処理して半波整流波の包絡線出力を得る構成、被変調波をダイオードで半波整流しこの半波整流波を並列RC回路またはRCローパスフィルターで処理して半波整流波の包絡線出力を得る構成等を使用できる。
また、被変調波(周波数fs)に同調させた周波数fsの方形波を被変調波に乗算して信号波をサンプリングする同調検波を使用することができる。
上記の例では、被変調波の復調によって信号磁界(信号波)を取り出しているが、これに限定されず、磁気インピーダンス効果素子に作用する信号磁界(信号波)で変調された高周波励磁電流波(搬送波)から信号磁界を検波し得るものであれば、適宜の検波手段を使用できる。
また、被変調波(周波数fs)に同調させた周波数fsの方形波を被変調波に乗算して信号波をサンプリングする同調検波を使用することができる。
上記の例では、被変調波の復調によって信号磁界(信号波)を取り出しているが、これに限定されず、磁気インピーダンス効果素子に作用する信号磁界(信号波)で変調された高周波励磁電流波(搬送波)から信号磁界を検波し得るものであれば、適宜の検波手段を使用できる。
負帰還用コイルは磁気インピーダンス効果素子に巻き付けることができる。また、図3に示すように磁気インピーダンス効果素子とループ磁気回路を構成する鉄芯に負帰還用コイルを巻き付けることもできる。
図3の(イ)は鉄芯コイル付き磁気インピーダンス効果ユニットの一例を示す側面図、図3の(ロ)は同じく底面図、図3の(ハ)は図3の(ロ)におけるハ−ハ断面図である。
図3において、100は基板チップであり、例えばセラミックス板を使用できる。101は基板片の片面に設けた電極であり、磁気インピーダンス効果素子接続用突部102を備えている。この電極は導電ペースト、例えば銀ペーストの印刷・焼付けにより設けることができる。1xは電極101,101の突部102,102間にはんだ付けや溶接により接続した磁気インピーダンス効果素子であり、前記した通り零磁歪乃至負磁歪のアモルファスワイヤ、アモルファスリボン、スパッタ膜等を使用できる。103は鉄やフェライト等からなるC型鉄芯、6xはC型鉄芯に巻装した負帰還用コイルであり、磁気インピーダンス効果素子1xとC型鉄芯103とでループ磁気回路を構成するように、C型鉄芯103の両端を基板片100の他面に接着剤等で固定してある。鉄芯材料としては、残留磁束密度の小さい磁性体であればよく、例えば、パーマロイ、フェライト、鉄、アモルファス磁性合金の他、磁性体粉末混合プラスチック等を挙げることができる。
7xはC型鉄芯に必要に応じて巻装した直流バイアス磁界用コイルであり、前記した永久磁石の極性強さにバラツキがあっても、このコイルの+Vcc電源による通電で発生される直流磁界で調整できる(図1の可変抵抗rで調整される)。
図3の(イ)は鉄芯コイル付き磁気インピーダンス効果ユニットの一例を示す側面図、図3の(ロ)は同じく底面図、図3の(ハ)は図3の(ロ)におけるハ−ハ断面図である。
図3において、100は基板チップであり、例えばセラミックス板を使用できる。101は基板片の片面に設けた電極であり、磁気インピーダンス効果素子接続用突部102を備えている。この電極は導電ペースト、例えば銀ペーストの印刷・焼付けにより設けることができる。1xは電極101,101の突部102,102間にはんだ付けや溶接により接続した磁気インピーダンス効果素子であり、前記した通り零磁歪乃至負磁歪のアモルファスワイヤ、アモルファスリボン、スパッタ膜等を使用できる。103は鉄やフェライト等からなるC型鉄芯、6xはC型鉄芯に巻装した負帰還用コイルであり、磁気インピーダンス効果素子1xとC型鉄芯103とでループ磁気回路を構成するように、C型鉄芯103の両端を基板片100の他面に接着剤等で固定してある。鉄芯材料としては、残留磁束密度の小さい磁性体であればよく、例えば、パーマロイ、フェライト、鉄、アモルファス磁性合金の他、磁性体粉末混合プラスチック等を挙げることができる。
7xはC型鉄芯に必要に応じて巻装した直流バイアス磁界用コイルであり、前記した永久磁石の極性強さにバラツキがあっても、このコイルの+Vcc電源による通電で発生される直流磁界で調整できる(図1の可変抵抗rで調整される)。
1a 磁気インピーダンス効果素子
1b 磁気インピーダンス効果素子
1c 永久磁石
4 差動増幅回路
8 零点調整器
M 被検出磁化物
1b 磁気インピーダンス効果素子
1c 永久磁石
4 差動増幅回路
8 零点調整器
M 被検出磁化物
Claims (4)
- 磁気センサ素子及びこの磁気センサ素子に感磁軸方向磁界を作用させる永久磁石を備えた磁気センサを磁性物上に沿って走行させ、該磁気センサが磁性物の欠陥箇所を通過する際の前記永久磁石から磁性物への磁束の減少による前記磁気センサ素子における感磁軸方向磁界の変化で前記磁気センサの出力を変化させ、この変化から磁性物の欠陥位置を検出することを特徴とする磁性物の欠陥位置検出方法。
- 磁気センサ素子に磁気インピーダンス効果素子を使用することを特徴とする請求項1記載の磁性物の欠陥位置検出方法。
- 2個の磁気インピーダンス効果素子の検出出力を差動増幅して磁気センサ出力とすることを特徴とする請求項2記載の磁性物の欠陥位置検出方法。
- 磁性物の欠陥位置検出にあたっての磁気センサ出力の0点調整を自動的に行わせることを特徴とする請求項1〜3何れかの磁性物の欠陥位置検出方法。
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KR102259948B1 (ko) * | 2020-02-25 | 2021-06-01 | 주식회사 아이피트 | 자성비파괴 측정에서의 슈퍼 커패시터를 이용한 고출력 펄스 발생장치 |
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2008
- 2008-02-26 JP JP2008045177A patent/JP2009204364A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102259948B1 (ko) * | 2020-02-25 | 2021-06-01 | 주식회사 아이피트 | 자성비파괴 측정에서의 슈퍼 커패시터를 이용한 고출력 펄스 발생장치 |
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