JP2005249677A - 電線の導体欠陥検知用センサ - Google Patents

電線の導体欠陥検知用センサ Download PDF

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Abstract

【課題】電線の導体の欠陥を該電線の導体電流に基づく周回路磁界の導体欠陥無しのときの基準周回路磁界に対する分布変化から検出する方法に使用するセンサにおいて、センサ素子に磁気インピーダンス効果素子を用いてセンサの検出精度の向上及び小型化を図る。
【解決手段】センサ素子1に磁気インピーダンス効果素子を使用し、該素子に基づく出力特性を極性判別可能なリニア特性とし、該磁気インピーダンス効果素子1の最大感磁方向を電線8と同心円の周方向と直角な方向に向ける。
【選択図】図5−1

Description

本発明は電線の撚線導体の欠陥を検知するのに使用するセンサに関し、通電・活線状態で断線、傷、不導体化並びに応力腐食割れ等の劣化といった不良を検出するのに有用なセンサである。
断線、傷、不導体化並びに応力腐食割れ等の劣化といった不良(欠陥)を検出する方法の一つとして、実際に流れている負荷電流が欠陥部分で流れの乱れを生じ、それによって発生する磁場の変化を検出する方法が知られている。
電線の撚線導体に欠陥が発生すると、その箇所の導体断面の輪郭が非円形化され、同断面の電流路中心がずれる結果、導体電流に基づく周回路磁界の分布が変化する。
そこで、この周回路磁界分布の変化や電流路断面の中心変位を検出して前記撚線導体の欠陥を検知することが提案されている。(特許文献1、非特許文献1)
特開平10−73631号公報 野中崇、他2名,「配電線の非破壊磁気探傷に関する基礎的検討」T,IEEjapan,Vol,121−A,No.3,2001,p282−287
特許文献1では、図11に示す、電線の周囲にサーチコイル1o,1o’を180°隔てた対の複数対にて電線中心から等距離の位置に配設し、サーチコイルのコア方向と電線同心円の接線方向とを一致させ、各対の両サーチコイルの出力の差をセンサ出力としている。
図11において、撚線導体の電流路断面の中心の変位がゼロ、すなわち周回路磁界分布変化が無い場合、両コイルの出力が等しくセンサ出力が0となり欠陥無しと評価される。周回路磁界分布変化が生じている場合、両コイルの出力が等しくならずにセンサ出力が発生し、欠陥有りと判定される。
非特許文献1では、図12に示すように電流路断面の中心C1(Cx1,Cy1)が任意座標点p1(x1,y1)及びp2(x2,y2)とそれら任意座標点p1(x1,y1)及びp2(x2,y2)での磁束密度(Bx1,By1)及び(Bx2,By2)から次式で与えられることから
Figure 2005249677
任意座標点p1(x1,y1)における磁束密度(Bx1,By1)及びp2(x2,y2)における磁束密度(Bx2,By2)をサーチコイルにより測定し、これらの測定値から電流路断面の中心座標C1(Cx1,Cy1)を計算し、この中心座標の変位から撚線導体の欠陥を評価している。
導体電流をIとすると、導体中心から距離rにおける磁束密度Bは、
B=μoI/(2πr)
で与えられ、導体中心のずれ距離をΔLとすれば、磁束密度変化ΔBはΔB∝BΔL/rとなる。
架線された電線には、数10A〜数100Aの電流が通電されており、電線外周上での磁束密度は極めて高い。例えば、電流値を150A、電線半径を15mmとすると、電線表面での磁束密度は1600A/mもの高磁束密度となる。サーチコイル等の磁界センサには、測定限度があり1600A/mもの高磁界を測定することは困難である。
しかるに、上記従来例では、サーチコイルをその感磁方向を電線の周回路磁界の方向に向けて配設しており、150Aもの高導体電流に対しては、レンジ上、サーチコイルを電線中心からかなり隔てた位置に配置する必要があり、センサの大型化が避けられない。
更に、特許文献1記載の従来例では、電線の周囲にサーチコイルを180°隔てた対で電線中心から等距離を隔てた位置に2箇配設し、撚線導体の導電路断面の電流中心がずれたときの両サーチコイルの出力差をセンサ出力としているが、前記のΔB∝BΔL/rから理解できる通り、サーチコイルを電線中心からかなり隔てた位置に配置してrを大きくすると、それだけ両サーチコイルの出力差が小さくなってセンサ出力が低減し、充分な検出感度を保証し難い。
近来、高い磁界検出分解能、微小寸法の磁界センサ素子として磁気インピーダンス効果素子が開発されている。
本発明の目的は、電線の導体の欠陥を該電線の導体電流に基づく周回路磁界の導体欠陥無しのときの基準周回路磁界に対する分布変化から検出する方法に使用するセンサにおいて、センサ素子に磁気インピーダンス効果素子を用いてセンサの検出精度の向上及び小型化を図ることにある。
請求項1に係る電線の導体欠陥検知用センサは、電線の導体の欠陥を該電線の導体電流に基づく周回路磁界の導体欠陥無しのときの基準周回路磁界に対する分布変化から検出する方法において使用されるセンサであり、センサ素子が磁気インピーダンス効果素子であり、該素子に基づく出力特性が極性判別可能なリニア特性であり、該磁気インピーダンス効果素子の最大感磁方向が電線と同心円の周方向と直角な方向に向けられていることを特徴とする。
請求項2に係る電線の導体欠陥検知用センサは、請求項1のセンサにおいて、磁気インピーダンス効果素子が電線の周方向に180°隔てた2箇とされ、両磁気インピーダンス効果素子が電線中心から等距離の位置に配設され、両磁気インピーダンス効果素子の感磁方向が逆方向とされ、各磁気インピーダンス効果素子に基づく両検出出力が重畳若しくは加算されてセンサ出力とされることを特徴とする。
請求項3に係る電線の導体欠陥検知用センサは、請求項1のセンサにおいて、磁気インピーダンス効果素子が電線の周方向に180°隔てた2箇を対とする2対の4箇とされ、異なる対が前記周方向に隔離され、全磁気インピーダンス効果素子が電線中心から等距離の位置に配設され、対をなす両磁気インピーダンス効果素子の感磁方向が逆方向とされ、対をなす各磁気インピーダンス効果素子に基づく検出出力が重畳若しくは加算されて出力され、この2出力が重畳若しくは加算されてセンサ出力とされることを特徴とする。
請求項4に係る電線の導体欠陥検知用センサは、請求項1のセンサにおいて、磁気インピーダンス効果素子が電線の周方向に180°隔てた2箇とされ、両磁気インピーダンス効果素子が電線中心から等距離の位置に配設され、両磁気インピーダンス効果素子の感磁方向が同方向とされ、両磁気インピーダンス効果素子に基づく検出出力が差動増幅されてセンサ出力とされることを特徴とする。
請求項5に係る電線の導体欠陥検知用センサは、請求項1のセンサにおいて、磁気インピーダンス効果素子が電線の周方向に180°隔てた2箇を対とする2対の4箇とされ、異なる対が前記周方向に隔離され、全磁気インピーダンス効果素子が電線中心から等距離の位置に配設され、対をなす両磁気インピーダンス効果素子の感磁方向が同方向とされ、各対の磁気インピーダンス効果素子に基づく両検出出力が差動増幅され、これら2箇の差動増幅出力が重畳若しくは加算されてセンサ出力とされることを特徴とする。
センサ素子の最大感磁方向を電線の外周方向と直角方向としてあるから、センサ素子の最大感磁方向に作用する磁界成分が小さく、周回路磁界強さの大なる電線の外面に接近してセンサ素子を配することによりセンサを小型化できる。
撚線導体の欠陥に基づく撚線導体の導電路断面中心のずれによりセンサ素子に作用する周回路磁界の電線外周法線方向成分を感磁させており、その感磁成分が小であっても、磁気インピーダンス効果素子に基づく高い検出分解能のために高精度の検出を保証できる。
従って、センサの検出精度の向上及び小型化を図ることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明において使用するセンサユニットを示している。
図1において、1は磁気インピーダンス効果素子であり、自発磁化の方向がワイヤ周方向に対し互いに逆方向の磁区が交互に磁壁で隔てられた構成の外殻部を有する、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス合金ワイヤが使用されている。かかる零磁歪乃至は負磁歪のアモルファス磁性ワイヤに高周波励磁電流を流したときに発生するワイヤ両端間出力電圧中のインダクタンス電圧分は、ワイヤの横断面内に生じる円周方向磁束によって上記の円周方向に易磁化性の外殻部が円周方向に磁化されることに起因して発生する。従って、周方向透磁率μθは同外殻部の円周方向の磁化に依存する。而るに、この通電中のアモルファスワイヤの軸方向(最大感磁方向)に被検出磁界を作用させると、上記通電による円周方向磁束と被検出磁界磁束との合成により、上記円周方向に易磁化性を有する外殻部に作用する磁束の方向が円周方向からずれ、それだけ円周方向への磁化が生じ難くなり、上記周方向透磁率μθが変化し、上記インダクタンス電圧分が変動することになる。この変動現象は磁気インダクタンス効果と称され、これは上記高周波励磁電流(搬送波)が被検出波(信号波)で変調される現象ということができる。更に、上記通電電流の周波数がMHzオ−ダになると、高周波表皮効果が大きく現れ、表皮深さδ=(2ρ/wμθ1/2(μθは前記した通り円周方向透磁率、ρは電気抵抗率、wは角周波数をそれぞれ示す)がμθにより変化し、このμθが前記した通り、被検出磁界によって変化するので、ワイヤ両端間出力電圧中の抵抗電圧分も被検出磁界で変動するようになる。この変動現象は磁気インピーダンス効果と称され、これは上記高周波励磁電流(搬送波)が被検出波(信号波)で変調される現象ということができる。
図1において、2は磁気インピーダンス効果素子に高周波励磁電流を加えるための高周波電源、3は磁気インピーダンス効果素子の軸方向に作用する被検出磁界(信号波)で前記高周波励磁電流(搬送波)を変調させた被変調波を復調する復調回路、4は復調波を増幅する増幅回路、5は出力端、6は負帰還用コイル、7はバイアス磁界用コイルである。磁気インピーダンス効果素子1には、零磁歪乃至は負磁歪のアモルファスワイヤの外、アモルファスリボン、アモルファススパッタ膜等も使用できる。
磁気インピーダンス効果素子においては、前記した通り励磁電流に基づく円周方向磁束と被検出磁界による軸方向磁束との合成により、円周方向に易磁化性を有する外殻部に作用する磁束の方向が円周方向からずれされるために、周方向透磁率μθが変化し、インダクタンスが変動され、この円周方向透磁率μθの高周波表皮効果の表皮深さの変化でインピーダンスが変動される。従って、被検出磁界の±により上記合成磁界による周方向ずれφも±φになるが、周方向の磁界の減少倍率cos(±φ)は変わらず、従ってμθの減少度は被検出磁界の方向の正負によっては変化されない。従って、被検出磁界−出力特性は、図2の(イ)のように被検出磁界をx軸に、出力をy軸にとると、y軸に対してほぼ左右対称となる。この被検出磁界−出力特性は非線形である。非線形特性では、高感度の測定が困難である。そこで、負帰還用コイル6で負帰還をかけて図2の(ロ)に示すように特性を直線化している。図2の(ロ)において、Δwは、負帰還無しのときの利得Aが非常に大きく帰還率βのみにより利得が定まるリニア範囲である。しかし、この出力特性では、被検出磁界の極性判別を行ない得ないので、バイアス用コイル7でバイアス磁界をかけ、図2の(ハ)に示すように極性判別可能としている。すなわち、図2の(ロ)の特性を、バイアス磁界によりx軸のマイナス方向に移動させ、被検出磁界の最大範囲−Hmax〜+Hmaxを単斜め線領域の範囲内に納めている。更に、図2の(ニ)に示すように0点調整により原点を通る直線特性としている。従って、図2の(ニ)において被検出磁界を+Heとすると出力が+Eoとなり、被検出磁界を−Heとすると出力が−Eoとなって被検出磁界を極性判別のもとで正確に測定できる。
前記極性判別可能なリニア出力特性を得るのに図3に示すように、出力より反転入力端子に負帰還をかけた演算増幅器Q(負帰還路挿入インピーダンスZ、入力側挿入インピーダンスZ)を使用することもできる。この場合、負帰還用コイルに挿入した抵抗をR、同コイルの巻数をn、長さをL、復調増幅部34の利得をA、被検出磁界をHex、出力をEoutとすると、
A≫ZRL/(Zn)
のもとで
Eout=RLZHex/(nZ)+VccZR/〔Z(Z+R)〕
が成立し、この出力特性を諸定数(Z,Z,抵抗R,コイル巻数n等)の調整によりx軸の±方向にシフトさせることができ、その調整により極性判別可能な斜め直線部を最大被検出磁界の範囲±Hmax内に位置させることが可能となり、更にy軸方向の0点調整により図2の(ニ)に示すような極性判別可能な直線性の出力特性を得ることができる。
上記高周波励磁電流としては、例えば連続正弦波、パスル波、三角波等の通常の高周波を使用でき、高周波励磁電流源としては、例えばハートレー発振回路、コルピッツ発振回路、コレクタ同調発振回路、ベース同調発振回路のような通常の発振回路の外、水晶発振器の矩形波出力を直流分カットコンデンサを経て積分回路で積分しこの積分出力の三角波を増幅回路で増幅する三角波発生器、COMS−ICを発振部として使用した三角波発生器等を使用できる。
上記の復調回路としては、例えば被変調波を演算増幅回路で半波整流しこの半波整流波を並列RC回路またはRCローパスフィルターで処理して半波整流波の包絡線出力を得る構成、被変調波をダイオードで半波整流しこの半波整流波を並列RC回路またはRCローパスフィルターで処理して半波整流波の包絡線出力を得る構成等を使用できる。
上記の例では、被変調波の復調によって被検出量を取り出しているが、これに限定されず、磁気インピーダンス効果素子に作用する被検出磁界による磁界検出信号から被検出磁界に相当する被検出量を取り出し得るものであれば、適宜の回路構成を使用できる。
前記負帰還用コイル及びバイアス磁界用コイルは磁気インピーダンス効果素子に巻き付けることができる。また、図4に示すように磁気インピーダンス効果素子とループ磁気回路を構成する鉄芯に負帰還用コイル及びバイアス磁界用コイルを巻き付けることもできる。
図4の(イ)は鉄芯付き磁気インピーダンス効果ユニットの一例を示す側面図、図4の(ロ)は同じく底面図、図4の(ハ)は図4の(ロ)におけるハ−ハ断面図である。
図4において、100は基板チツプであり、例えばセラミックス板を使用できる。101は基板片の片面に設けた電極であり、エレメント接続用突部102を備えている。この電極は導電ペースト、例えば銀ペーストの印刷・焼付けにより設けることができる。1xは電極101,101の突部102,102間にはんだ付けや溶接により接続した磁気インピーダンス効果素子であり、前記した通り零磁歪乃至負磁歪のアモルファスワイヤ、アモルファスリボン、スパッタ膜等を使用できる。103はC型鉄芯、6xはC型鉄芯に巻装した負帰還用コイル、7xは同じくバイアス磁界用コイルであり、磁気インピーダンス効果素子1xとC型鉄芯103とでループ磁気回路を構成するように、C型鉄芯103の両端を基板片100の他面に接着剤等で固定してある。鉄芯材料としては、残留磁束密度の小さい磁性体であればよく、例えば、パーマロイ、フェライト、鉄、アモルファス磁性合金の他、磁性体粉末混合プラスチック等を挙げることができる。
図5−1は請求項1の電線の導体欠陥検知用センサに係る一実施例を示す図面である。
図5−1において、8は本発明のセンサが装着される電線を示し、硬銅素線を撚合せて成る撚合導体81上にポリエチレンやポリ塩化ビニル等の合成樹脂被覆層を設けてある。9はセンサ基板であり、電線に装着するためのスリット91を設けてある。uはセンサユニットであり、前記した通り磁気インピーダンス効果素子1、復調回路3、増幅器4、負帰還用コイル6、バイアス磁界用コイル7等から成り、図2の(ニ)に示す極性判別可能なリニア出力特性を有し、磁気インピーダンス効果素子1の最大感磁方向を電線と同心円の周方向と直角方向(法線方向)としてある。5はセンサ出力端、2は高周波励磁電源である。
図5−1において、撚線導体の導体素線に欠陥が存在しないとき、導体電流に基づく周回路磁界の方向は撚線導体中心oと同心の円周方向であり、撚線導体中心から距離r隔たった位置での周回路磁界の磁界強度Hは
H=I/(2πr)
で与えられる。この周回路磁界は磁気インピーダンス効果素子1の最大感磁方向に直角に交差し、この磁界の磁気インピーダンス効果素子に作用する最大感磁方向成分が零であるから、この状態でのセンサ出力はゼロ出力である。
撚線導体の何れかの導体素線に欠陥が発生すると、撚線導体の導電路断面中心が前記の中心oよりo’にずれ、図5−2のH’で示すように周回路磁界の分布が前記の周回路磁界Hを基準として変化する。
図5−2に示すように、磁気インピーダンス効果素子1の最大感磁方向(軸方向)とずれの方向とがなす角度をα、ずれ距離をΔLとすれば、
=r+(ΔL)−2r・ΔLcosα
sinξ/ΔL=sinα/x
が成立し、導電路断面中心o’のもとでの距離xでの周回路磁界強さH’=I/(2πx)における磁気インピーダンス効果素子1の感磁成分、すなわち最大感磁方向成分haは、
ha=H’sinξ
で与えられる。
上記の諸式からhaを求めると
〔式1〕 ha≒H(ΔL/r)sinα/〔1−2(ΔL/r)cosα〕
が成立する。
図5−1におけるセンサ出力端5には、図2の(ニ)に示す極性判別可能なリニア検出特性(勾配係数をkとする)においてhaを被検出磁界とする出力khaがセンサ出力として出力される。
前記電線外周近傍の周方向磁界Hはrが小であるために大であるが、ΔL《rであるために磁気インピーダンス効果素子の感磁成分haが小さく、磁気インピーダンス効果素子を電線外周の近傍に配設してセンサを小型にできる。また、感磁成分は小さいが、磁気インピーダンス効果素子に基づく高感度検出特性のために高精度の検出が可能であり、従って小さな欠陥でも容易に検知できる。
図6の(イ)は請求項2の電線の導体欠陥検知用センサに係る一実施例を示す図面、図6の(ロ)はその回路図である。
図6の(イ)及び(ロ)において、8は電線、9はセンサ基板である。u,u’は2箇のセンサユニットであり、前記した通り磁気インピーダンス効果素子、復調回路、増幅器、負帰還用コイル、バイアス磁界用コイル等から成り、図2の(ニ)に示す極性判別可能なリニア出力特性を有し、両センサユニットの両磁気インピーダンス効果素子1,1’を電線8の周りに180°隔てて電線中心から等距離rの位置に配設し、各磁気インピーダンス効果素子1,1’の最大感磁方向を電線と同心円の周方向に直角とし、両磁気インピーダンス効果素子1,1’の感磁方向を逆方向としてある。2は高周波励磁電源、Adは両センサユニットu,u’の出力端を接続した加算回路であり、その出力端をセンサ出力端5としてある。
前記両磁気インピーダンス効果素子1,1’の感磁方向を逆方向としてあるから、両センサユニットu,u’の出力は逆極性である。
前記の加算は、両センサユニットの出力を検出用抵抗に重畳して流し、その検出用抵抗の端子から重畳電圧出力を取り出すようにして行なってもよい。
撚線導体の何れかの導体素線に欠陥が発生すると、図5−2に示すように、撚線導体の導電路断面中心が前記の中心oよりo’にずれ、H’で示すように周回路磁界の分布が前記の周回路磁界Hを基準として変化する。
図5−2に示すように、一方の磁気インピーダンス効果素子1の最大感磁方向(軸方向)とずれの方向とがなす角度をα、ずれ距離をΔLとすれば、一方の磁気インピーダンス効果素子1の最大感磁方向成分haは、前記した通り
ha≒H(ΔL/r)sinα/〔1−2(ΔL/r)cosα〕
で与えられ、この磁界成分Haによるセンサユニットuの出力Eaは
Ea=kha
で与えられる。
他方の磁気インピーダンス効果素子1’の最大感磁方向成分ha’は、前記haにおいて、αを−(π−α)と置き、周回路磁界の方向が逆方向であることを勘案し、
ha’ ≒H(ΔL/r)sinα/〔1+2(ΔL/r)cosα〕
で与えられ、前記出力逆極性のために他方のセンサユニットu’の出力Ea’は
Ea’=−kha’
で与えられる。
前記電線外周近傍の周方向磁界Hが大であってもΔL《rであるために前記被検出磁界ha,ha’が小さく、磁気インピーダンス効果素子を電線外周の近傍に配設してセンサを小型にできる。
加算器Adの出力として与えられるセンサ出力Eoutは
Eout=Ea+Ea’=k(ha−ha’)≒2kH(ΔL/r)sin2α
であり、ΔL《rであるために小さいが、磁気インピーダンス効果素子に基づく高感度検出特性のために高精度検出が可能であり、従って小さな欠陥でも容易に検知できる。
前記両磁気インピーダンス効果素子1,1’に作用する被検出磁界が同一方向・同一値の磁界の場合、ha=ha’となり、センサ出力E=k(ha−ha’)が0となるから、センサ出力がゼロ出力となる。従って、地磁気等の外部ノイズの影響を排除できる。
図7の(イ)は請求項3の電線の導体欠陥検知用センサに係る一実施例を示す図面、図7の(ロ)はその回路図である。
図7の(イ)及び(ロ)において、8は電線、9はセンサ基板である。ua、ua’及びub、ub’はセンサユニットの対であり、各センサユニットは前記した通り磁気インピーダンス効果素子、復調回路、増幅器、負帰還用コイル、バイアス磁界用コイル等から成り、極性判別可能なリニア出力特性を有し、全磁気インピーダンス効果素子1a,1a’,1b,1b’を電線中心から等距離に位置させ、異なる対の素子(1a,1a’)と(1b,1b’)とを前記周方向に所定の角度βだけ隔離し、各磁気インピーダンス効果素子1a,1a’,1b,1b’の最大感磁方向を電線と同心の周方向に直角な方向とし、対をなすセンサユニットua、ua’(ub、ub’)の両磁気インピーダンス効果素子1a,1a’(1b,1b’)は電線の周りに180°隔ててその両磁気インピーダンス効果素子の感磁方向を逆方向としてある。2は高周波励磁電源、Ada1(Adb1)は対をなす両センサユニットua,ua’(ub,ub’)の出力端を接続した一次加算器、Ad2は両一次加算器Ada1、Adb1の出力端を接続した二次加算器であり、その出力端をセンサ出力端Eoutとしてある。
対をなす両センサユニットua、ua’(ub、ub’)の両磁気インピーダンス効果素子1a,1a'(1b,1b')の感磁方向を逆方向としてあるから、対をなす両センサユニットua、ua’(ub、ub’)の出力は逆極性である。
前記と同様、撚線導体の何れかの導体素線に欠陥が発生すると、撚線導体の導電路断面中心がずれ、周回路磁界の分布が前記の周回路磁界Hを基準として変化する。
図7の(イ)において、第1の対をなすセンサユニットua、ua’の一方の磁気インピーダンス効果素子1a,1a’の最大感磁方向(軸方向)とずれの方向とがなす角度を前記と同様にα、第1の対をなすセンサユニットua、ua’の磁気インピーダンス効果素子1a,1a’と第2の対をなすセンサユニットub、ub’の磁気インピーダンス効果素子1b,1b’とがなす角をβ、前記と同様にずれ距離をΔLとする。
而して、センサユニットuaの一方の磁気インピーダンス効果素子1aの最大感磁方向成分haは、前記した通り
ha≒H(ΔL/r)sinα/〔1−2(ΔL/r)cosα〕
で与えられ、この一方のセンサユニットの出力Eaは
Ea=kha
で与えられる。
他方のセンサユニットua’の磁気インピーダンス効果素子1a’の最大感磁方向成分ha'は前記した通り、
ha'≒H(ΔL/r)sinα/〔1+2(ΔL/r)cosα〕
であたえられ、前記逆極性のために他方のセンサユニットの出力Ea’は
Ea’=−kha’
で与えられる。
従って、第1の対をなすセンサユニットua,ua’の一次加算器Ada1の出力として与えられる出力Eaa'は、前記と同様
Eaa'=Ea+Ea’=k(ha−ha’)≒2kH(ΔL/r)sin2α
である。
第2の対をなすセンサユニットub,ub’の一次加算器Adb1の出力として与えられる出力Ebb'は、第1の対をなすセンサユニットの磁気インピーダンス効果素子1a,1a’と第2の対をなすセンサユニットの磁気インピーダンス効果素子1b,1b’とのなす角がβでり、図5−2から理解できる通り、前記αを(α+β)とおくことにより、
Ebb'≒2kH(ΔL/r)sin2(α+β)
で与えられる。
従って、センサ出力としての二次加算器Ad2の出力Eab=Eaa’+Ebb’は
Eabout≒2kH(ΔL/r)〔sin2α+sin2(α+β)〕
で与えられる。
この実施例においても、前記電線外周近傍の周方向磁界Hが大であってもΔL《rであるために前記被検出磁界が小さく、磁気インピーダンス効果素子を電線外周の近傍に配設してセンサを小型にできる。またΔL《rであるために(ΔL/r)が極めて小さく、出力E1が小であるが、磁気インピーダンス効果素子に基づく高感度検出特性のためにkを大にでき高精度検出が可能であり、従って小さな欠陥でも容易に検知できる。
前記対をなす両センサセンサの両磁気インピーダンス効果素子に作用する被検出磁界ha,ha’(hb,hb’)が同一方向・同一値の磁界の場合、センサ出力はゼロ出力となる。従って、地磁気等の外部ノイズの影響を排除できる。
図8は請求項4の電線の導体欠陥検知用センサに係る一実施例の回路図を示している。
図8において、1,1’は2箇のセンサユニット(磁気インピーダンス効果素子、復調回路、負帰還用コイル、バイアス磁界用コイル等から成る)u,u’の磁気インピーダンス効果素子を示し、図6で説明した通り、電線の周りに180°隔てて電線中心から等距離の位置に配設し、各磁気インピーダンス効果素子1,1’の最大感磁方向を電線と同心円の周方向と直角とし、両磁気インピーダンス効果素子1,1’の感磁方向を同方向としてある。2は高周波励磁電源、3(3’)は各磁気インピーダンス効果素子1(1’)に対する復調回路、Dmは両復調回路3,3’の出力端を接続した差動増幅器であり、その出力端をセンサ出力端5としてある。
前記したように、撚線導体の何れかの導体素線に欠陥が発生すると、撚線導体の導電路断面中心がずれ、周回路磁界の分布が周回路磁界Hを基準として変化する。
磁気インピーダンス効果素子1,1’の最大感磁方向(軸方向)とずれの方向とがなす角度をα、ずれ距離をΔLとすれば、前記した通り一方の磁気インピーダンス効果素子1の最大感磁方向成分haが
ha≒H(ΔL/r)sinα/〔1−2(ΔL/r)cosα〕
で与えられ、他方の磁気インピーダンス効果素子1’の最大感磁方向成分ha’が
ha’≒H(ΔL/r)sinα/〔1+2(ΔL/r)cosα〕
で与えられる。
これら磁気インピーダンス効果素子1(1’)の最大感磁方向成分で励磁電流搬送波が変調され、この被変調波が復調回路3(3’)で復調されて復調回路出力として出力される最大感磁方向成分の差(ha−ha’)が差動増幅器Dmで増幅され、負帰還用コイルとバイアス磁界用コイルの機能のもとで差動増幅器Dmの出力が極性判別可能なリニア特性のセンサ出力とされる。
従って、センサ出力Eoutは
Eout≒2kH(ΔL/r)sin2α
で与えられる。
この実施例においても、前記電線外周近傍の周方向磁界Hが大であってもΔL《rであるために前記被検出磁界が小さく、磁気インピーダンス効果素子を電線外周の近傍に配設してセンサを小型にでき、感磁成分が小さくても磁気インピーダンス効果素子に基づく高感度検出特性のために高精度検出が可能であり、従って小さな欠陥でも容易に検知できる。
また、両磁気インピーダンス効果素子に作用する被検出磁界が同方向・同一値であれば両磁気インピーダンス効果素子の感磁成分ha、ha’(hb、hb’)が等しくなるから、センサ出力は0となる。従って、地磁気等の外部ノイズの影響を排除できる。更に、復調回路3,3’に温度変化等に基づく内部ノイズが発生しても、復調回路3と復調回路3’に発生する内部ノイズが相互に同相であるために差動増幅器の出力端には出力されず、内部ノイズの影響も排除できる。
前記のように増幅を差動増幅により行なう場合、図9に示すように一方の磁気インピーダンス効果素子(前記の1)にかけるバイアス磁界Hbの方向と他方の磁気インピーダンス効果素子(前記の1’)にかけるバイアス磁界Hbの方向とが逆方向とされ、互いに逆相の復調出力(磁界検出信号)がE+、E−で表わされ、その差がE±で示すように直線に近づくので、負帰還を省略することも可能である。
図10は請求項5の電線の導体欠陥検知用センサに係る一実施例を示す回路図である。
図10において、ua、ua’及びub、ub’はセンサユニットの対であり、ua、ua’、(ub、ub’)のそれぞれで実質的に前記請求項4のセンサ(対をなす磁気インピーダンス効果素子、各磁気インピーダンス効果素子に対する復調回路、差動増幅器、負帰還用コイル、バイアス磁界用コイル等から成る)を構成しており、そのセンサの出力は極性判別可能なリニア出力特性である。この請求項5のセンサにおいても、請求項3のセンサを示す図7の(イ)と同様に全磁気インピーダンス効果素子1a,1a’及び1b,1b’を電線中心から等距離に位置させ、各磁気インピーダンス効果素子の最大感磁方向を電線と同心円の周方向と直角とし、対をなす両磁気インピーダンス効果素子1aと1a’(1bと1b’)とを電線の周りに180°隔ててあるが、その両磁気インピーダンス効果素子1aと1a’(1bと1b’)との感磁方向を同方向としてある。2は高周波励磁電源、Adは差動増幅器Dma,Dmbの出力端を接続した加算乃至は重畳回路である。
前記と同様、磁気インピーダンス効果素子1a,1a’の一方1a’の最大感磁方向(軸方向)とずれの方向とがなす角度をα、第1の対をなす磁気インピーダンス効果素子1a,1a’と第2の対をなす磁気インピーダンス効果素子1b,1b’とがなす角をβ、ずれ距離をΔLとすると、請求項4の実施例で説明した通り第1センサユニットの差動増幅器出力Eaoutは
Eaout≒2kH(ΔL/r)sin2α
で与えられる。
また、第2センサユニットの差動増幅器出力Eboutは
Ebout≒2kH(ΔL/r)sin2(α+β)
で与えら
従って、センサ出力としての加算器Adの出力Eabout=Eaout+Eboutは
Eabout≒2kH(ΔL/r)〔sin2α+sin2(α+β)〕
で与えられる。
この実施例においても、、前記電線外周近傍の周方向磁界Hが大であってもΔL《rであるために前記被検出磁界が小さく、磁気インピーダンス効果素子を電線外周の近傍に配設してセンサを小型にできる。そして、感磁成分が小さくても磁気インピーダンス効果素子に基づく高感度検出特性のために高精度検出が可能であり、従って小さな欠陥でも容易に検知できる。
また、対をなす両磁気インピーダンス効果素子1a,1a’(1b,1b’)に作用する被検出磁界が同方向・同一値であれば両磁気インピーダンス効果素子の感磁成分が等しくなり、各センサユニットの差動増幅器出力が0になるから、センサ出力が0となる。従って、地磁気等の外部ノイズの影響を排除できる。更に、復調回路3a,3a’や3b,3b’に温度変化等に基づく内部ノイズが発生しても、復調回路3aと復調回路3a’(復調回路3bと復調回路3b’)に発生する内部ノイズが相互に同相であるために差動増幅器Dma(Dmb)の出力端には出力されず、内部ノイズの影響も排除できる。
本発明に係るセンサは、既設の架空電線の導体の欠陥の検知に好適に使用できる。
電線の導体の欠陥は絶縁被覆層内側への雨水侵入下での酸化環境のもとで発生するから、欠陥が生じる時点では撚線方向の導体素線間の接触抵抗が酸化皮膜のために極めて高くなっている。この素線間接触抵抗が無限大であると仮定すれば、欠陥を生じた導体素線の電流が他の健全素線より低い状態が電線全長に及び導電路断面中心のずれが電線全長にわたって発生することになり、逆に素線間接触抵抗が零と仮定すれば、欠陥箇所の極く近傍だけで導電路断面中心のずれが生じることとなる。
而るに、本発明者による本センサを使用しての鋭意実験結果によれば、7本撚り撚線方向の外層素線の1本が断線された欠陥において、その断線箇所から左右数10mまでの範囲で導電路断面中心のずれを確認できた。特に、請求項4〜6に係る差動増幅回路を使用したセンサによれば、この範囲を越えてもノイズ排除の高感度のために検知可能であった。
従って、本発明に係るセンサによれば、電柱間スパンの一箇所での検出でも、電線の導体の欠陥を良好に検知できる。
本発明に係るセンサを既設の架空電線に取付け、所定のセンサ出力で警報信号を発信させるようにして既設の架空電線の欠陥に対する安全性を高めることができる。
本発明に係る4個以上の両磁気インピーダンス効果素子を用いて実施することも可能である。
磁界インピーダンス効果素子を用いた磁界検出の基本的回路を示す図面である。 磁界インピーダンス効果素子を用いた磁界検出の出力特性を示す図面である。 磁界インピーダンス効果素子を用いた磁界検出の基本的回路の別例を示す図面である。 C型鉄心付き磁界インピーダンス効果素子を示す図面である。 請求項1に係るセンサの一実施例を示す図面である。 本発明に係るセンサの感磁成分を説明するための図面である。 請求項2に係るセンサを示す図面である。 請求項3に係るセンサを示す図面である。 請求項4に係るセンサを示す図面である。 図8の回路の出力特性を説明するための図面である。 請求項5に係るセンサを示す図面である。 特許文献1の内容を示す図面である。 非特許文献1の内容を示す図面である。
符号の説明
1,1’ 180°隔てられた磁気インピーダンス効果素子
1a,1a’ 180°隔てられた磁気インピーダンス効果素子
1b,1b’ 180°隔てられた磁気インピーダンス効果素子
Dm 差動増幅器
Dma 差動増幅器
Dmb 差動増幅器
Ad 加算回路
Ad 加算回路
Ad2 加算回路
Ada1 加算回路
Adb1 加算回路

Claims (5)

  1. 電線の導体の欠陥を該電線の導体電流に基づく周回路磁界の導体欠陥無しのときの基準周回路磁界に対する分布変化から検出する方法において使用されるセンサであり、センサ素子が磁気インピーダンス効果素子であり、該素子に基づく出力特性が極性判別可能なリニア特性であり、該磁気インピーダンス効果素子の最大感磁方向が電線と同心円の周方向に直角な方向に向けられていることを特徴とする電線の導体欠陥検知用センサ。
  2. 磁気インピーダンス効果素子が電線の周方向に180°隔てた2箇とされ、両磁気インピーダンス効果素子が電線中心から等距離の位置に配設され、両磁気インピーダンス効果素子の感磁方向が逆方向とされ、各磁気インピーダンス効果素子に基づく検出出力が重畳若しくは加算されてセンサ出力とされることを特徴とする請求項1記載の電線の導体欠陥検知用センサ。
  3. 磁気インピーダンス効果素子が電線の周方向に180°隔てた2箇を対とする2対とされ、異なる対が前記周方向に隔離され、全磁気インピーダンス効果素子が電線中心から等距離の位置に配設され、対をなす両磁気インピーダンス効果素子の感磁方向が逆方向とされ、対をなす各磁気インピーダンス効果素子に基づく検出出力が重畳若しくは加算され、更にこの2箇の出力が重畳若しくは加算されてセンサ出力とされることを特徴とする請求項1記載の電線の導体欠陥検知用センサ。
  4. 磁気インピーダンス効果素子が電線の周方向に180°隔てた2箇とされ、両磁気インピーダンス効果素子が電線中心から等距離の位置に配設され、両磁気インピーダンス効果素子の感磁方向が同方向とされ、両磁気インピーダンス効果素子に基づく両検出出力が差動増幅されてセンサ出力とされる請求項1記載の電線の導体欠陥検知用センサ。
  5. 磁気インピーダンス効果素子が電線の周方向に180°隔てた2箇を対とする2対とされ、異なる対が前記周方向に隔離され、全磁気インピーダンス効果素子が電線中心から等距離の位置に配設され、対をなす両磁気インピーダンス効果素子の感磁方向が同方向とされ、各対の磁気インピーダンス効果素子に基づく両検出出力が差動増幅され、これら2箇の差動増幅出力が重畳若しくは加算されてセンサ出力とされることを特徴とする請求項1記載の電線の導体欠陥検知用センサ。
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