JP4697082B2 - 自動変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機、特にその機械的な動力伝達機構の構造に関し、自動車の技術分野に属する。
自動車用の自動変速機は、トルクコンバータと変速歯車機構とを組合せ、この変速歯車機構の動力伝達経路を複数のクラッチやブレーキ等の摩擦締結要素の選択的作動により切り換えて、所定の変速段に自動的に変速するように構成したものであるが、変速段数の増加等に伴って、前記摩擦締結要素の数や変速歯車機構を構成するプラネタリギヤセットの数が増加する傾向にあり、これらを如何にコンパクトに構成するかが課題となる。
例えば、特許文献1には、サンギヤが固定、リングギヤが入力要素、キャリヤが出力要素とされたプラネタリギヤセットと、その出力要素であるキャリヤと出力部材との間を断接するクラッチとを備えた自動変速機において、プラネタリギヤセットを構成するキャリヤとクラッチを構成するクラッチドラムとを連結した構成が開示されており、また、特許文献2には、前記許文献1の自動変速機と同様に、減速プラネタリギヤセットとクラッチとを備えた構成において、プラネタリギヤセットのキャリヤとクラッチを構成するクラッチハブとを連結した構成が開示されている。そして、いずれの、自動変速機においても、クラッチをプラネタリギヤセットの外周に配置することにより、軸方向寸法の短縮が図られている。
特開2004−36717号公報 特開2002−349647号公報
ところで、前記のように、プラネタリギヤセットのリングギヤが入力要素、キャリヤが出力要素とされる場合、該プラネタリギヤセットの一方端側からリングギヤへ回転が入力されると共に、キャリヤから出力される回転は該プラネタリギヤセットの他方端側から取り出されて、クラッチのクラッチドラム又はクラッチハブに入力されることになる。
その場合に、前記特許文献1、2に開示された構成においては、いずれも、該クラッチを締結するための油圧サーボ装置と、該サーボ装置のピストンを挟んで油圧室の反対側に設けられるバランス室とがクラッチドラム内に収納されており、そのため、プラネタリギヤセットの他方端側、即ちキャリヤから出力が取り出される側に、径の大きなクラッチドラムが大きく膨出することになり、これが当該変速機のコンパクト化の妨げとなっているのである。
そこで、本発明は、前記のようなプラネタリギヤセットとクラッチとを備えた構成において、変速機の一層のコンパクト化を図ることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、サンギヤが変速機ケースの軸心部で軸方向に延設されたボス部に固定され、リングギヤの一方端から回転が入力され、他方端からキャリヤを介して回転が出力されるプラネタリギヤセットと、該プラネタリギヤセットの前記一方端側に配設されて出力部材に連結された動力伝達部材と、該プラネタリギヤセットの外周に設けられ、クラッチドラム、クラッチハブ及びこれらの間に配設された摩擦板を締結する油圧サーボ装置を有するクラッチとが備えられた自動変速機であって、前記プラネタリギヤセットの他方端側で該プラネタリギヤセットのキャリヤと前記クラッチのクラッチハブとが連結され、かつ、前記プラネタリギヤセットの一方端側で前記クラッチのクラッチドラムと前記動力伝達部材とが連結されていると共に、前記プラネタリギヤセットの他方端側で前記クラッチハブに一体的に連結されたスリーブに前記油圧サーボ装置が設けられていることを特徴とする
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の自動変速機において、前記スリーブは、前記プラネタリギヤセットの他方端側で前記クラッチハブに外周部が連結された円板部の内周部に連結されて前記ボス部上に回転自在に配設され該スリーブの外周に前記油圧サーボ装置を構成するピストンの内周部が摺動可能に嵌合されていると共に、その他方端側に、該他方端側への移動が阻止されたシールプレートが係止されており、かつ、該シールプレートの外周部とピストンの径方向の中間部との間に両者の摺接部が設けられて、該シールプレートとピストンの内周部分と前記スリーブとにより、前記油圧サーボ装置を構成する油圧室が形成されていることを特徴とする自動変速機。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の自動変速機において、 前記クラッチハブを他方端側に延長した円筒部が設けられていると共に、該円筒部と前記ピストンとの間に摺接部が設けられ、該円筒部とピストンと前記円板部と前記スリーブとにより、バランス室が形成されていることを特徴とする。
さらに、請求項4に記載の発明は、前記請求項2又は請求項3に記載の自動変速機において、前記円板部と前記スリーブとは一体化されて前記キャリヤを構成し、これに前記クラッチハブが一体的に設けられていることを特徴とする。
そして、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の自動変速機において、前記クラッチのクラッチドラムを変速機ケースに固定するためのブレーキが備えられ、該ブレーキが前記クラッチの外周に軸方向にオーバーラップさせて設けられていることを特徴とする。
以上のように構成したことにより、本願各発明によれば、次の効果が得られる。
まず、請求項1に記載の発明によれば、サンギヤが固定されたプラネタリギヤセットの一方端側からリングギヤに回転が入力され、この回転が減速されてキャリヤの他方端側から出力されると共に、この回転が該プラネタリギヤセットの外周に配置されたクラッチに入力されることになる。そして、該クラッチが締結されているときには、前記プラネタリギヤセットの一方端側に配設された動力伝達部材を介して出力部材に伝達される。
その場合に、この発明では、プラネタリギヤセットの他方端側で、キャリヤとクラッチハブとが連結され、このクラッチハブに一体的に連結されたスリーブにクラッチを締結するための油圧サーボ装置が設けられているから、径の大きなクラッチドラムに油圧サーボ装置を収納する場合より、油圧サーボ装置を設けるためのプラネタリギヤセットの他方端側のスペースが少なくて済むことになり、当該変速機のコンパクト化が図られる。
また、請求項2に記載の発明によれば、前記プラネタリギヤセットの他方端側で前記クラッチハブに円板部を介して連結されたスリーブと、該スリーブに係止されたシールプレートと、ピストンの径方向中間部より内周側の部分とで油圧室が形成されるので、この油圧室を径の大きなクラッチドラム内に設ける場合に比較してコンパクトに構成することができ、ひいては当該変速機のさらなるコンパクト化が図られることになる。
また、請求項3に記載の発明によれば、クラッチハブを他方端側に延長した円筒部の内側にバランス室が形成されることになるので、このバランス室を径の大きなクラッチドラム内に設ける場合よりコンパクトに構成することができ、これによっても変速機のコンパクト化が図られる。
さらに、請求項4に記載の発明によれば、キャリヤを構成する円板部及びスリーブに加え、クラッチハブも含めてこれらが一体化されているので、部品点数及び組立工数が低減されることになる。
そして、請求項5に記載の発明によれば、前記クラッチのクラッチドラムを変速機ケースに固定するためのブレーキが備えられる場合に、該ブレーキが前記クラッチの外周に軸方向にオーバーラップさせて設けられるので、これらを軸方向に併設する場合に比較して、変速機の軸方向寸法が短縮されることになる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
まず、図1により本実施の形態に係る自動変速機1の全体の機械的構成を説明すると、この自動変速機1は、横置き式エンジンに適用されるもので、主たる構成要素として、エンジンによって駆動されるトルクコンバータ10と、該トルクコンバータ10の出力回転が入力される変速機構20とを有し、該変速機構20の出力回転が中間伝動機構50を介して差動装置60に入力されるようになっている。
前記トルクコンバータ10は、エンジン出力軸2に連結されたケース11と、該ケース11内に固設されたポンプ12と、該ポンプ12に対向して配置されて該ポンプ12により作動油を介して駆動されるタービン13と、該ポンプ12とタービン13との間に介設され、かつ、変速機ケース3にワンウェイクラッチ14を介して支持されてトルク増大作用を行うステータ15と、前記ケース11とタービン13との間に設けられ、該ケース11を介してエンジン出力軸2とタービン13とを直結するロックアップクラッチ16とで構成されている。そして、前記タービン13の回転がタービン軸17を介して変速機構20側に出力されるようになっている。
なお、このトルクコンバータ10の反エンジン側には、該トルクコンバータ10のケース11を介してエンジン出力軸2に駆動されるオイルポンプ18が配置されている。
また、前記変速機構20は、トルクコンバータ10側に配置された第1プラネタリギヤセット21と、反トルクコンバータ10側に配置された第2プラネタリギヤセット22と、これらの中間に配置された第3、第4プラネタリギヤセット23、24とを有し、また、これらのプラネタリギヤセット21〜24でなる動力伝達経路を切り換えるクラッチやブレーキ等の複数の摩擦締結要素として、トルクコンバータ10側から順に配置された第1〜第3クラッチ31〜33と、同じくトルクコンバータ10側から順に配置された第1、第2ブレーキ41、42とを有し、これらにより前進1〜6速及び後退速が得られるようになっている。
前記第1〜第4プラネタリギヤセット21〜24は、いずれもサンギヤ21a〜24aと、これらのサンギヤ21a〜24aにそれぞれ噛合った複数のピニオン21b〜24bと、これらのピニオン21b〜24bを支持するキャリヤ21c〜24cと、ピニオン21b〜24bに噛合ったリングギヤ21d〜24dとで構成されている。
前記第1プラネタリギヤセット21は、サンギヤ21aが変速機ケース3に固定され、キャリヤ21cが第1クラッチ31のドラム側に連結され、リングギヤ21dがタービン軸17及び第2クラッチのドラム側に連結されている。
また、前記第2プラネタリギヤセット22は、サンギヤ22aが変速機ケース3に固定され、リングギヤ22dがタービン軸17に連結され、キャリヤ22cが第3クラッチ33のハブ側に連結されている。
また、前記第3プラネタリギヤセット23は、サンギヤ23aが前記第3クラッチ33のドラム側及び第2ブレーキ42に連結され、キャリヤ23cが前記第2クラッチ32のハブ側及び第1ブレーキ41に連結され、リングギヤ23dが第4プラネタリギヤセット24のキャリヤ24cに連結されている。
さらに、第4プラネタリギヤセット24は、サンギヤ24aが前記第1クラッチ31のハブ側に連結され、リングギヤ24dが前記第3プラネタリギヤセット23のキャリヤ23cと結合されて第1ブレーキ41に連結され、キャリヤ24cが前記第3プラネタリギヤセット23のリングギヤ23dと結合されて、前記中間伝動機構50への出力ギヤ25に連結されている。
そして、この出力ギヤ25の回転は、中間伝導機構50を介して差動装置60に入力され、左右の車軸61、62を駆動する。
ここで、前記クラッチ31〜33とブレーキ41、42の作動状態と変速段との関係を表1に示す。
Figure 0004697082

次に、本発明の特徴部分である変速歯車機構20の反エンジン側の端部に配置された第2プラネタリギヤセット22及び第3クラッチ33及びその周辺の構成を詳しく説明する。
図2に示すように、変速機ケース3の反エンジン側(以下、「後側」と記す)の開口部は、該ケース3と共に変速機ケースを構成するエンドカバー4によって閉鎖されていると共に、その軸心部には、軸線に沿ってエンジン側(以下、「前側」と記す)に延びるボス部4aが設けられ、該ボス部4aの基部に油路を形成するためのスリーブ部材5が嵌合、固定されている。そして、該ボス部4aの前端に、前記第2プラネタリギヤセット22のサンギヤ22aがスプライン嵌合固定されている。
この第2プラネタリギヤセット22のリングギヤ22dの前端側には内周側に延びる円板状の第1連結部材22eが接合され、さらに該第1連結部材22eの内周部には第2連結部材22fが接合されて、該第2連結部材22fの内周部が前記タービン軸17にスプライン嵌合され、これにより、タービン軸17の回転がリングギヤ22dに入力されるようになっている。
また、この第2プラネタリギヤセット22のピニオン22bを支持するキャリヤ22cの後側の円板部22c′の内周部には、後側へ延びるスリーブ22c″が一体的に形成され、このスリーブ22c″が前記スリーブ部材5上に回転自在に嵌合されていることにより、キャリヤ22cが回転自在に支持されている。
これにより、タービン軸17からリングギヤ22dに入力される回転が、該第2プラネタリギヤセット22によって減速されて、キャリヤ22cから出力されることになる。
そして、この第2プラネタリギヤセット20のリングギヤ22dの外周に、前記第3クラッチ33が配設されている。
この第3クラッチ33は、一端が開口した有底円筒状のクラッチドラム110と、該ドラム110の内側に、該ドラム110と同心上で相対回転可能に配設された同じく円筒状のクラッチハブ120とを有する。そして、該ドラム110の外周部内周面とこれに対向するハブ120の外周面には、内歯及び外歯のスプラインがそれぞれ形成され、これらのスプラインに、外周側に歯を有する複数枚の摩擦板131…131と、内周側に歯を有する複数枚の摩擦板132…132とが交互に係合されている。
この第3クラッチ33のクラッチハブ120は、前記第2プラネタリギヤセット22を構成するキャリヤ22cの円板部22c′の外周に連結されて、該円板部22c′と一体的に形成されている。また、このハブ120には、前記円板部22c′との連結部より後側へ延びる延長円筒部121が設けられている。
さらに、この第3クラッチ33の油圧サーボ装置を構成するピストン140は、前記キャリヤ22cの円板部22c′の直後方に位置する内周側の受圧部141と、先端部が前記摩擦板131、132の並びの列の直後方に位置する外周側の摩擦板押圧部142と、その両者間に設けられて受圧部141の外周端から後側に延びる円筒部143とを有する。
また、このピストン140の直後方には円板状のシールプレート150が配設され、前記キャリヤ22cのスリーブ22c″の後端部に、スナップリング151により後側への抜け止めが図られた状態で係止されている。
そして、該シールプレート150の外周部に装着されたリップシールでなるシール部材152が前記ピストン140の円筒部143の内周面に摺接し、これにより、該シールプレート150と、前記キャリヤ22cのスリーブ22c"と、ピストン140の受圧部141及び円筒部143とで、油圧サーボ装置を構成する油圧室160が画成されており、この油圧室160に、前記エンドカバー4に設けられた油路161、スリーブ部材5に設けられた油路162、及び前記スリーブ22c″に設けられ油路163等を介して油圧が供給されるようになっている。
また、ピストン140の受圧部141とキャリヤ22cの円板部22c′との間には、前記油圧室160に供給される油圧の作用方向(クラッチ締結方向)と逆方向(クラッチ解放方向)にピストン140を付勢するリターンスプリング170が装着されている。
さらに、ピストン140の受圧部141の内周部には、前記キャリヤ22cのスリーブ22c″の外周面に摺接するリップシールでなる内周側シール部材144が装着され、また、該受圧部141の外周部には前記ハブ120の延長円筒部121の内周面に摺接する同じくリップシールでなる外周側シール部材145が装着され、これにより、該ピストン140の受圧部141と、キャリヤ22cの円板部22c′及びスリーブ22c″と、ハブ120の延長円筒部121とでバランス室180が画成されている。
そして、このバランス室180に、エンドカバー4に設けられた油路181、スリーブ部材5に設けられた油路182、及びキャリヤ22cのスリーブ22c″に設けられ油路183等を介して作動油が導入され、油圧室160への油圧非供給時に、該油圧室160に残留している作動油に作用する遠心力によりピストン140に作用するクラッチ締結方向の力を、該バランス室180に導入されている作動油の遠心力によるクラッチ解放方向の力で打ち消すようになっている。
また、この第3クラッチ33のクラッチドラム110の前端部には内周側へ延びる円板部111が一体的に形成されていると共に、この円板部111の内周部が動力伝達部材112に連結されている。この動力伝達部材112は、前方に延び、図1に示す第3プラネタリギヤセット23のサンギヤ23aに連結されており、該第3プラネタリギヤセット23及び第4プラネタリギヤセット24を介して、当該変速歯車機構20から動力を取り出す出力ギヤ25に導かれている。
さらに、この実施の形態においては、第3クラッチ33の外周に前記第2ブレーキ42が配設されている。
この第2ブレーキ42は、前記エンドカバー4の外周部から前側に延設されて、変速機ケース3の後端開口部の内側に嵌合された筒状嵌合部4bの内側に収納され、該嵌合部4bの内周面とこれに対向する前記第3クラッチ33のクラッチドラム33aの外周面とにそれぞれ形成されたスプラインに、外周側に歯を有する複数枚の摩擦板42a…42aと、内周側に歯を有する複数枚の摩擦板42b…42bとを交互に係合させた構成とされている。
そして、前記エンドカバー4の外周部前面にピストン42cが配設され、該ピストン42cとエンドカバー4の前面との間に、図示しない油路から油圧が供給される内外2つの油圧室42d、42eが設けられている。また、前記筒状嵌合部4bには周方向の複数個所に切欠きが設けられ、前記ピストン42cのリターンスプリング42fが収納されている。
ここで、前記のように、第2ブレーキ42の被制動部材は第3クラッチ33のドラム110を兼用しており、したがって、該ブレーキ42の作動時に第3クラッチ33のドラム110が固定され、これに伴い、図1に示す第3プラネタリギヤセット23のサンギヤ23aが固定されることになる。
次に、この実施の形態の作用を説明する。
前述のように、トルクコンバータ10の出力を取り出すタービン軸17の回転は、第2連結部材22f及び第1連結部材22eを介して第2プラネタリギヤセット22のリングギヤ22dに入力される。このプラネタリギヤセット22のサンギヤ22aはエンドカバー4のボス部4aに固定されているから、前記リングギヤ22dに入力された回転は減速されてキャリヤ22cに出力されることになる。
そして、第3クラッチ33が締結されており、かつ、第2ブレーキ42が解放されておれば、キャリヤ22cに出力された回転は第3クラッチ33のハブ120からドラム110、及び動力伝達部材112を介して第3プラネタリギヤセット23のサンギヤ23aに伝達され、他の摩擦要素の状態に応じて、前記表1に示すように、3速、5速、後退速を実現して、出力ギヤ25から差動装置60側へ出力される。
その場合に、以上の構成によれば、タービン軸17の回転が第2プラネタリギヤセット22の前側からリングギヤ22dに入力され、後側からキャリヤ22cを介して出力されると共に、この出力回転が該プラネタリギヤセット22の外周に配置された第3クラッチ33のクラッチハブ120に入力される。つまり、第3クラッチ33へは、回転が後側からクラッチハブ120に入力され、クラッチドラム110から前側へ出力されることになる。
そして、第2プラネタリギヤセット22の後側で、キャリヤ22cの円板部22c′及びスリーブ22c″と、クラッチハブ120とが一体化されており、この一体化された部材のスリーブ22c″と、該スリーブ22c″に係止されたシールプレート150と、該スリーブ22c″に摺動可能に嵌合されたピストン140の内周部の受圧部141とで油圧室160が構成され、これにより、クラッチハブ120側に油圧サーボ装置を設けた構成とされている。
したがって、径の大きなクラッチドラムにピストンを収納したり、油圧室を設けたりする場合に比較して、第2プラネタリギヤセット22の後側のスペースが少なくて済み、変速機の後側(反エンジン側)の端部がコンパクトに構成されている。
また、前記クラッチハブ120を後側に延長した延長円筒部121の内側にバランス室180が形成されているので、該バランス室を径の大きなクラッチドラム内に設ける場合よりコンパクトに構成することができ、これによっても変速機のコンパクト化が図られている。
さらに、キャリヤ22cを構成する円板部22c′及びスリーブ22c″に加え、クラッチハブ120も含めてこれらが一体化されているので、部品点数及び組立工数が低減されることになり、また、第3クラッチ33のクラッチドラム110を変速機ケース3に固定するための第2ブレーキ42が該第3クラッチ33の外周に軸方向にオーバーラップさせて設けられるので、これらを軸方向に併設する場合に比較して、変速機の軸方向寸法が短縮されることになる。
次に、本発明の油圧室及びバランス室のシール構造についての他の実施の形態について説明する。
まず、図3に示す実施の形態では、シールプレート250の外周端にシール部材としてオーリング251が装着されており、このオーリング251が、ピストン240の径方向の中間部に設けられた円筒部241の外周面に摺接することにより、油圧室260の外周部がシールされている。
また、図4に示す実施の形態では、ピストン340の径方向の中間部にシール部材としてリップシール341が装着されており、このリップシール341がシールプレート350の外周端に設けられた円筒部351の内周面に摺接することにより、油圧室360の外周部がシールされている。
さらに、図5に示す実施の形態では、ピストン440の径方向の中間部にシール部材としてオーリング441が装着されており、このオーリング441がシールプレート450の外周端に設けられた円筒部451の外周面に摺接することにより、油圧室460の外周部がシールされている。
一方、バランス室のシール構造に関して、図6に示す実施の形態では、ピストン540における摩擦板押圧部541の直内周部にシール部材としてのオーリング542が装着されており、これがクラッチハブ520の延長円筒部521の外周面に摺接することにより、バランス室580の外周部がシールされている。
また、図7に示す実施の形態では、クラッチハブ620の延長円筒部621の内周面にシール部材としてのオーリング622が装着されており、これがピストン640の径方向中間部の油圧室シール用の円筒部641の外周面に摺接することにより、バランス室680の外周部がシールされている。
さらに、図8に示す実施の形態では、クラッチハブ720の延長円筒部721の外周面にシール部材としてのオーリング722が装着されており、これがピストン740における摩擦板押圧部741の直内周側に設けられた円筒部742の内周面に摺接することにより、バランス室780の外周部がシールされている。
以上のように、本発明に係る自動変速機はコンパクトに構成されるので、自動車用自動変速機の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
本発明の実施の形態に係る自動変速機の機械的全体構成を示す骨子図である。 同実施の形態の要部の断面図である。 油圧室のシール構造の他の実施の形態の断面図である。 油圧室のシール構造のさらに他の実施の形態の断面図である。 油圧室のシール構造のさらに他の実施の形態の断面図である。 バランス室のシール構造の他の実施の形態の断面図である。 バランス室のシール構造のさらに他の実施の形態の断面図である。 バランス室のシール構造のさらに他の実施の形態の断面図である。
符号の説明
1 自動変速機
33 第3クラッチ
22 第2プラネタリギヤセット
22c キャリヤ
22c′ 円板部
22c″ スリーブ
110 クラッチドラム
120 クラッチハブ
140 ピストン
150 シールプレート
160 油圧室
180 バランス室

Claims (5)

  1. サンギヤが変速機ケースの軸心部で軸方向に延設されたボス部に固定され、リングギヤの一方端から回転が入力され、他方端からキャリヤを介して回転が出力されるプラネタリギヤセットと、
    該プラネタリギヤセットの前記一方端側に配設されて出力部材に連結された動力伝達部材と、
    該プラネタリギヤセットの外周に設けられ、クラッチドラム、クラッチハブ及びこれらの間に配設された摩擦板を締結する油圧サーボ装置を有するクラッチとが備えられた自動変速機であって、
    前記プラネタリギヤセットの他方端側で該プラネタリギヤセットのキャリヤと前記クラッチのクラッチハブとが連結され、
    かつ、前記プラネタリギヤセットの一方端側で前記クラッチのクラッチドラムと前記動力伝達部材とが連結されていると共に、
    前記プラネタリギヤセットの他方端側で前記クラッチハブに一体的に連結されたスリーブに前記油圧サーボ装置が設けられていることを特徴とする自動変速機。
  2. 前記請求項1に記載の自動変速機において、
    前記スリーブは、前記プラネタリギヤセットの他方端側で前記クラッチハブに外周部が連結された円板部の内周部に連結されて前記ボス部上に回転自在に配設され
    該スリーブの外周に前記油圧サーボ装置を構成するピストンの内周部が摺動可能に嵌合されていると共に、
    その他方端側に、該他方端側への移動が阻止されたシールプレートが係止されており、
    かつ、該シールプレートの外周部とピストンの径方向の中間部との間に両者の摺接部が設けられて、
    該シールプレートとピストンの内周部分と前記スリーブとにより、前記油圧サーボ装置を構成する油圧室が形成されていることを特徴とする自動変速機。
  3. 前記請求項2に記載の自動変速機において、
    前記クラッチハブを他方端側に延長した円筒部が設けられていると共に、
    該円筒部と前記ピストンとの間に摺接部が設けられ、
    該円筒部とピストンと前記円板部と前記スリーブとにより、バランス室が形成されていることを特徴とする自動変速機。
  4. 前記請求項2又は請求項3に記載の自動変速機において、
    前記円板部と前記スリーブとは一体化されて前記キャリヤを構成し、これに前記クラッチハブが一体的に設けられていることを特徴とする自動変速機。
  5. 前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の自動変速機において、
    前記クラッチのクラッチドラムを変速機ケースに固定するためのブレーキが備えられ、
    該ブレーキが前記クラッチの外周に軸方向にオーバーラップさせて設けられていることを特徴とする自動変速機。
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