JP2004183824A - 自動変速機用歯車変速装置 - Google Patents

自動変速機用歯車変速装置 Download PDF

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    • F16H2200/2097Transmissions using gears with orbital motion comprising an orbital gear set member permanently connected to the housing, e.g. a sun wheel permanently connected to the housing

Abstract

【課題】複合遊星歯車列を含んで構成され、少なくとも前進6速・後退1速を選択可能とした歯車変速装置において、その歯車変速装置のコンパクト化を図ることが可能な自動変速機用歯車変速装置を提供すること。
【解決手段】複数の遊星歯車組と、3つのクラッチ及び2つのブレーキを備えた自動変速機用歯車変速装置において、減速用遊星歯車組の径方向外方に、減速回転を断接する後退段を含む飛び変速クラッチである第2クラッチを配置し、シングルピニオン型遊星歯車組の径方向外方に、減速回転を断接するクラッチのうち低変速段クラッチである第1クラッチを配置し、ダブルサンギヤ型遊星歯車組の変速機後端側であって軸方向にオーバーラップする位置に直結クラッチである第3クラッチを配置した。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、入力部と、三組の遊星ギヤと、3つのクラッチと、2つのブレーキと、出力部とを有して構成され、変速要素である3つのクラッチと2つのブレーキを適宜締結・解放することで、少なくとも前進6速・後退1速を得る自動変速機用歯車変速装置において、当該変速装置のコンパクト化を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機は今日、燃費性能の向上や運転性の向上を狙って多段化される傾向にあり、前進6速・後退1速を選択可能とした自動変速機用歯車変速装置であって、ラビニョウ型複合遊星歯車列(ダブルピニオンにそれぞれサンギヤを噛み合わせた複合遊星歯車列)を用いた歯車変速装置としては、例えば、特許文献1に記載の構成が開示されている。このような構成の自動変速機用歯車変速装置では、減速力の断接のためのクラッチC1,C2をラビニョウ型複合遊星歯車列Gの後方ないし上部に配置すると共に、そのラビニョウ型複合遊星歯車列Gの外周にブレーキB1(図ではバンド式ブレーキ)を配置し、かつ、同列にブレーキB2を配置する構成が常套である。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−55152号公報(図1)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1に記載の技術では、下記に示す問題があった。
▲1▼各クラッチ及びブレーキが軸方向に重なるように配置されており、それぞれのクラッチメンバ及びブレーキメンバが軸方向に長くなり、重量的に不利である。
▲2▼FF車両では、エンジンと組み付く側と反対側(AT後端部)において、車両のサイドメンバ(車体の剛性を受け持つ)を配置しているため、自動変速機との隙間が狭いのが通例であり、AT後端部の胴回りが大きいことによる搭載性の悪化を招きやすい。
▲3▼各メンバが軸方向に重なっており、クラッチ,ブレーキ類の潤滑油の流れが複雑になり、潤滑性を確保することが困難である。
【0005】
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、複合遊星歯車列を含む複数の遊星歯車組と、3つのクラッチ及び2つのブレーキとを備え、これらクラッチ及びブレーキの締結・解放の組み合わせにより少なくとも前進6速・後退1速を選択可能とした歯車変速装置において、その歯車変速装置のコンパクト化を図りつつ、潤滑性能を確保可能な自動変速機用歯車変速装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本願発明では、駆動源からの回転を入力する入力部と、この入力部に同軸に配置されるとともに当該歯車変速装置の出力回転を伝達する出力部と、これら入力部と出力部間に多数の伝導経路を提供可能な複合遊星歯車列を含む複数の遊星歯車組と、これら複数の遊星歯車組による伝導経路のうちの1つを選択して対応変速比で前記入力部からの回転を変速し、前記出力部へ出力しうるようになすための選択的に断接可能な3つのクラッチ及び2つのブレーキとを備え、これらクラッチ及びブレーキの締結・解放の組み合わせにより少なくとも前進6速後退1速を選択可能とした自動変速機用歯車変速装置を前提とする。
【0007】
このとき、前記複数の遊星歯車組のうち1組の遊星歯車組を、入力回転を常時減速して出力する減速用遊星歯車組とし、残りの2組の遊星歯車組で構成される複合遊星歯車列であって、一方の遊星歯車組を2個のサンギヤと、これら2個のサンギヤに噛み合う共通なピニオンと、該ピニオンに噛み合う1個のリングギヤと、該ピニオンを回転自在に支持するキャリヤと、前記2個のサンギヤの間から延在し前記キャリヤと一体に回転するセンターメンバと、よりなるダブルサンギヤ型遊星歯車組とし、他方の遊星歯車組を、1個のサンギヤと、このサンギヤに噛み合うピニオンと該ピニオンに噛み合う1個のリングギヤと、該ピニオンを回転自在に支持するキャリヤとからなるシングルピニオン型遊星歯車組とし、前記減速用遊星歯車組から複合遊星歯車列への減速回転の入力メンバをリングギヤと連結するメンバとする。
【0008】
そして、動力源から減速用遊星歯車組、シングルピニオン型遊星歯車組、ダブルサンギヤ型遊星歯車組の順に配置し、前記3つのクラッチのうち、2つのクラッチを前記減速用遊星歯車組から出力された減速回転と他のメンバとを選択的に断接する第1及び第2クラッチとし、残り1つのクラッチを入力部の回転と他のメンバとを選択的に断接する第3クラッチとする。
【0009】
このとき、前記減速用遊星歯車組の径方向外方に、前記減速回転を断接する2つのクラッチのうち後退段を含む飛び変速クラッチである第2クラッチの多板摩擦要素を配置し、前記シングルピニオン型遊星歯車組の径方向外方に、前記減速回転を断接する2つのクラッチのうち低変速段クラッチである第1クラッチの多板摩擦要素を配置し、前記ダブルサンギヤ型遊星歯車組の変速機後端側であって軸方向にオーバーラップする位置に、入力部とダブルサンギヤ型遊星歯車組とを直結させる高速段変速クラッチである第3クラッチの多板摩擦要素を配置した。
【0010】
また、請求項2に記載の発明では、基本的な構成は請求項1に記載の発明と同様であり、異なるクラッチの配置として、ダブルサンギヤ型遊星歯車組の径方向外方に、入力部とダブルサンギヤ型遊星歯車組とを直結させる高速段変速クラッチである第3クラッチの多板摩擦要素を配置した。
【0011】
【発明の作用及び効果】
すなわち、第1の発明にあっては、第1クラッチをシングルピニオン型遊星歯車組の外周に配置し、第2クラッチを減速用遊星歯車組の径方向外方に配置し、ダブルサンギヤ型遊星歯車組の変速機後端側であって軸方向にオーバーラップする位置に第3クラッチを配置したことで、径方向への小型化を図ることが可能となり、特にサイドメンバ等により径方向スペースに余裕のないFF車両等への搭載性を向上することができる。
【0012】
また、第2の発明にあっては、第1クラッチと第2クラッチの配置は上記第1の発明と同一としながら、ダブルサンギヤ型遊星歯車組の径方向外方に第3クラッチを配置したことで、軸方向への小型化を図ることが可能となり、特に軸方向スペースに余裕のないFF車両等への搭載性の向上を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の自動変速機用歯車変速装置を実現する第1実施例〜第2実施例を、添付図面に基づいて説明する。
【0014】
(第1実施例)
第1実施例は、請求項1,3,4,5,6,8,9に記載の発明に対応する自動変速機用歯車変速装置で、図1は第1実施例の自動変速機用歯車変速装置を示すスケルトン図である。
【0015】
図1において、G1は第1遊星ギヤ、G2は第2遊星ギヤ、G3は第3遊星ギヤ、M1は第1連結メンバ、M2は第2連結メンバ、C1は第1クラッチ、C2は第2クラッチ、C3は第3クラッチ、B1は第1ブレーキ、B2は第2ブレーキ、Inputは入力軸(入力部)、Outputは出力ギヤ(出力部)である。
【0016】
第1実施例の自動変速機用歯車変速装置は、図1の右端部に減速装置としてのシングルピニオン型の第1遊星ギヤG1を配置し、中央部にシングルピニオン型の第2遊星ギヤG2を配置し、左端部にダブルサンギヤ型の第3遊星ギヤG3を配置した例である。そして、前記第2遊星ギヤG2と第3遊星ギヤG3により、いわゆる、イシマル型遊星歯車列を構成している。
【0017】
前記第1遊星ギヤG1は、第1サンギヤS1と、第1リングギヤR1と、両ギヤS1,R1に噛み合う第1ピニオンP1を支持する第1キャリヤPC1と、を有する減速装置としてのシングルピニオン型遊星ギヤである。
【0018】
前記第2遊星ギヤG2は、第2サンギヤS2と、第2リングギヤR2と、両ギヤS2,R2に噛み合う第2ピニオンP2を支持する第2キャリヤPC2と、を有するシングルピニオン型遊星ギヤである。
【0019】
前記第3遊星ギヤG3は、2つの第3サンギヤS3及び第4サンギヤS4と、第3及び第4サンギヤS3,S4の各々に噛み合う第3ピニオンP3と、この第3ピニオンP3を支持する軸方向の第3キャリヤPC3と、該第3キャリヤPC3に接続され、前記両サンギヤS3,S4の間に配置されるセンターメンバCMと、前記第3ピニオンP3に噛み合う1つの第3リングギヤR3と、を有するダブルサンギヤ型遊星ギヤである。なお、前記センターメンバCMは、第3キャリヤPC3の円周上に隣接する複数の第3ピニオンP3との空間位置において、第3キャリヤPC3に結合されている。
【0020】
前記入力軸Inputは、第1リングギヤR1に連結され、駆動源である図外のエンジンからの回転駆動力を、トルクコンバータ等を介して入力する。
【0021】
前記出力ギヤOutputは、第2キャリヤPC2に連結され、出力回転駆動力を図外のファイナルギヤ等を介して駆動輪に伝達する。
【0022】
前記第1連結メンバM1は、第2サンギヤS2と第3サンギヤS3とを一体的に連結するメンバである。
【0023】
前記第2連結メンバM2は、第2キャリヤPC2と第3リングギヤR3とを一体的に連結するメンバである。
【0024】
前記第1クラッチC1は、第1キャリヤPC1と第2リングギヤR2とを選択的に断接するクラッチである。
【0025】
前記第2クラッチC2は、第1キャリヤPC1と第2サンギヤS2とを選択的に断接するクラッチである。
【0026】
前記第3クラッチC3は、入力軸InputとセンターメンバCMとを選択的に断接するクラッチである。
【0027】
前記第1ブレーキB1は、第3キャリヤPC3の回転を選択的に停止させるブレーキである。
【0028】
前記第2ブレーキB2は、第4サンギヤS4の回転を選択的に停止させるブレーキである。
【0029】
前記各クラッチC1,C2,C3及び各ブレーキB1,B2には、図2の締結作動表に示すように、前進6速後退1速の各変速段にて締結圧(○印)や解放圧(無印)を作り出す図外の変速油圧制御装置が接続されている。なお、変速油圧制御装置としては、油圧制御タイプ,電子制御タイプ,油圧+電子制御タイプ等が採用される。
【0030】
次に、作用を説明する。
【0031】
[変速作用]
【0032】
図2は第1実施例の自動変速機用歯車変速装置での前進6速後退1速の締結作動表を示す図、図3は第1実施例の自動変速機用歯車変速装置における前進6速後退1速の各変速段でのメンバの回転停止状態を示す共線図、図4〜図7は第1実施例の自動変速機用歯車変速装置における前進6速後退1速の各変速段でのトルクフローを示す図である。図3において、太線は第1遊星ギヤG1の共線図、中線はイシマル遊星歯車列の共線図である。図4〜図7においてクラッチ・ブレーキ・メンバのトルク伝達経路は太線で示し、ギヤのトルク伝達経路はハッチングで示す。以下、前進6速後退1速の各変速段での変速作用を説明する。
【0033】
〈1速〉
1速は、図2に示すように、第1クラッチC1と第1ブレーキB1の締結により得られる。
【0034】
この1速では、第2遊星ギヤG2において、第1クラッチC1の締結により、第1遊星ギヤG1で減速された回転が第2リングギヤR2に入力される。
【0035】
一方、第3遊星ギヤG3においては、第1ブレーキB1の締結により、第3キャリヤPC3がケースに固定されるため、第3リングギヤR3からの出力回転に対し、第3サンギヤS3の回転は、回転方向が逆方向の減速回転となる。そして、この第3サンギヤS3の回転は、第1連結メンバM1を介し、第2遊星ギヤG2の第2サンギヤS2に伝達される。
【0036】
よって、第2遊星ギヤG2においては、第2リングギヤR2から正方向の減速された回転が入力され、第2サンギヤS2から逆方向の減速回転が入力されることになり、第2リングギヤR2からの回転を減速した回転が、第2キャリヤPC2から第2連結メンバM2を経過して出力ギヤOutputへ出力される。
【0037】
すなわち、1速は、図3の共線図に示すように、第1遊星ギヤG1により減速された回転を第2リングギヤR2への入力回転とする第1クラッチC1の締結点と、第3キャリヤPC3の回転を停止する第1ブレーキB1の締結点とを結ぶ線にて規定され、入力軸Inputから入力された回転を減速して出力ギヤOutputから出力する。
【0038】
この1速でのトルクフローは、図4(a)に示す通りであり、太線で示す第1クラッチC1と第1ブレーキB1と各メンバと、ハッチングで示す第2遊星ギヤG2と第3遊星ギヤG3(第4サンギヤS4を除く)にトルクが作用することになる。つまり、1速では、イシマル型遊星歯車列を構成する第2遊星ギヤG2と第3遊星ギヤG3とがトルク伝達に関与する。
【0039】
〈2速〉
2速は、図2に示すように、1速での第1ブレーキB1を解放し、第2ブレーキB2を締結する、つまり、第1クラッチC1と第2ブレーキB2を締結することにより得られる。
【0040】
この2速では、第2遊星ギヤG2において、第1クラッチC1の締結により、第1遊星ギヤG1により減速された回転が第2リングギヤR2に入力される。
【0041】
一方、第3遊星ギヤG3においては、第2ブレーキB2の締結により、第4サンギヤS4がケースに固定されるため、第3ピニオンP3を介して連結されている第3サンギヤS3が固定される。そして、第3サンギヤS3とは第1連結メンバM1を介して連結されている第2サンギヤS2がケースに固定される。
【0042】
よって、第2遊星ギヤG2においては、第2リングギヤR2から正方向の減速された回転が入力され、第2サンギヤS2が固定されることになり、第2リングギヤR2からの減速回転が、第2キャリヤPC2から第2連結メンバM2を経過して出力ギヤOutputへ出力される。
【0043】
すなわち、2速は、図3の共線図に示すように、第1遊星ギヤG1により減速された回転を第2リングギヤR2への入力回転とする第1クラッチC1の締結点と、第4サンギヤS4の回転を停止する第2ブレーキB2の締結点と、を結ぶ線にて規定され、入力軸Inputから入力された回転を減速(1速よりも高速)として出力ギヤOutputから出力する。
【0044】
この2速でのトルクフローは、図4(b)に示す通りであり、太線で示す第1クラッチC1と第2ブレーキB2と各メンバと、ハッチングで示す第2遊星ギヤG2にトルクが作用することになる。なお、第3遊星ギヤG3については、固定である両サンギヤS3,S4の回りを、非拘束の第3ピニオンP3が第3リングギヤR3の出力回転に伴って公転するだけであり、回転メンバとして機能するだけで、トルク伝達には関与しない。
【0045】
〈3速〉
3速は、図2に示すように、2速での第2ブレーキB2を解放し、第2クラッチC2を締結すること、つまり、第1クラッチC1と第2クラッチC2とを締結することにより得られる。
【0046】
この3速では、第1遊星ギヤG1において、入力軸Inputからの回転が減速されて出力され、第2遊星ギヤG2において、第1クラッチC1及び第2クラッチC2の締結により、第1遊星ギヤG1により減速された回転が第2リングギヤR2と第2サンギヤS2に同時に入力される。
【0047】
よって、第2遊星ギヤG2は一体となって回転し、第2キャリヤPC2から第2連結メンバM2を経過して第1遊星ギヤG1により減速された回転が出力ギヤOutputへ減速回転が出力される。
【0048】
すなわち、3速は、図3の共線図に示すように、第1遊星ギヤG1により減速された回転を第2リングギヤR2への入力回転とする第1クラッチC1の締結点と、第1遊星ギヤG1からの減速回転を第2サンギヤS2への入力回転とする第2クラッチC2の締結点と、を結ぶ線にて規定され、入力軸Inputから入力された回転を減速して出力ギヤOutputから出力する。
【0049】
この3速でのトルクフローは、図5(a)に示す通りであり、太線で示す第1クラッチC1と第2クラッチC2と各メンバと、ハッチングで示す第1遊星ギヤG1及び第2遊星ギヤG2にトルクが作用することになる。すなわち、第3遊星ギヤG3はトルク伝達に何ら関与しない。
【0050】
〈4速〉
4速は、図2に示すように、3速での第2クラッチC2を解放し、第3クラッチC3を締結すること、つまり、第1クラッチC1と第3クラッチC3を締結することにより得られる。
【0051】
この4速では、第2遊星ギヤG2において、第1クラッチC1の締結により、第1遊星ギヤG1により減速された回転が第2リングギヤR2に入力される。
【0052】
一方、第3遊星ギヤG3においては、第3クラッチC3の締結により、入力軸Inputからの入力回転がセンターメンバCMを介して第3キャリヤPC3に入力される。よって、第3サンギヤS3の回転は、第3リングギヤR3の出力回転よりも増速され、この第3サンギヤS3の増速回転は、第1連結メンバM1を介して第2サンギヤS2に伝達される。
【0053】
すなわち、4速は、図3の共線図に示すように、第1遊星ギヤG1により減速された回転を第2リングギヤR2への入力回転とする第1クラッチC1の締結点と、第3キャリヤPC3の回転を入力回転とする第3クラッチC3の締結点と、を結ぶ線にて規定され、入力軸Inputから入力された回転が若干減速されて出力ギヤOutputから出力する。
【0054】
この4速でのトルクフローは、図5(b)に示す通りであり、太線で示す第1クラッチC1と第3クラッチC3と各メンバと、ハッチングで示す第1遊星ギヤG1と第2遊星ギヤG2と第3遊星ギヤG3(第4サンギヤS4を除く)にトルクが作用することになる。
【0055】
(5速)
5速は、図2に示すように、4速での第1クラッチC1を解放し、第2クラッチC2を締結する。つまり、第2クラッチC2と第3クラッチC3を締結することにより得られる。
【0056】
この5速では、第3クラッチC3の締結により、入力軸Inputからの入力回転がセンターメンバCMを介して第3キャリヤPC3に入力される。同時に、第2クラッチC2の締結により、第1遊星ギヤG1により減速された第1キャリアPC1からの回転が第2サンギヤS2及び第1連結メンバM1を介して第3サンギヤS3,第4サンギヤS4に入力される。
【0057】
よって、第3遊星ギヤG3においては、第3キャリヤPC3に入力回転が入力され、第3サンギヤS3に第1遊星ギヤG1により減速された回転が入力されることで、入力回転が増速され第3リングギヤR3から第2連結メンバM2を経過して出力ギヤOutputへ出力される。
【0058】
すなわち、5速は、図3の共線図に示すように、第3キャリヤPC3の回転を入力回転とする第3クラッチC3の締結点と、第1キャリヤPC1と第2サンギヤS2が一体となって回転する第2クラッチC2の締結点と、を結ぶ線にて規定され、入力軸Inputから入力された回転が増速されて出力ギヤOutputから出力する。
【0059】
この5速でのトルクフローは、図6(a)に示す通りであり、太線で示す第2クラッチC2と第3クラッチC3と各メンバと、ハッチングで示す第1遊星ギヤG1と第3遊星ギヤG3(第4サンギヤS4を除く)にトルクが作用することになる。尚、第2遊星ギヤG2については、第2サンギヤS2の回りを、非拘束の第2リングギヤR2が第2ピニオンP2の出力回転に伴って公転するだけであり、回転メンバとして機能するだけで、トルク伝達には関与しない。
【0060】
(6速)
6速は、図2に示すように、5速での第2クラッチC2を解放し、第2ブレーキB2を締結する。つまり、第3クラッチC3と第2ブレーキB2を締結することにより得られる。
【0061】
この6速では、第3クラッチC3の締結により、入力軸Inputからの入力回転がセンターメンバCMを介して第3キャリヤPC3に入力される。同時に、第2ブレーキB2の締結により、第4サンギヤS4が固定される。
【0062】
よって、第3遊星ギヤG3においては、第3キャリヤPC3に入力回転が入力され、第4サンギヤS4が固定されることになり、入力回転よりも増速した回転が、第3リングギヤR3から第2連結メンバM2を経過して出力ギヤOutputへ出力される。
【0063】
すなわち、6速は、図3の共線図に示すように、第3遊星ギヤG3の第4サンギヤS4を固定する第2ブレーキB2の締結点と、第3キャリヤPC3の回転を入力回転とする第3クラッチC3の締結点と、を結ぶ線にて規定され、入力軸Inputから入力された回転を増速して出力ギヤOutputから出力する。
【0064】
この6速でのトルクフローは、図6(b)に示す通りであり、太線で示す第3クラッチC3と第2ブレーキB2と各メンバと、ハッチングで示す第3遊星ギヤG3(第3サンギヤS3を除く)にトルクが作用することになる。
【0065】
(後退1速)
後退1速は、図2に示すように、第2クラッチC2と第1ブレーキB1を締結することにより得られる。
【0066】
この後退1速では、第2クラッチC2の締結により、第1遊星ギヤG1からの減速回転が第2サンギヤS2及び第1連結メンバM1を介して第3サンギヤS3に入力される。一方、第1ブレーキB1の締結により、第3キャリヤPC3がケースに固定される。
【0067】
よって、第3遊星ギヤG3においては、第3サンギヤS3に第1遊星ギヤG1により減速された正方向の減速回転が入力され、第3キャリヤPC3がケースに固定となり、第3リングギヤR3からは、減速した逆回転が、第2連結メンバM2を経過して出力ギヤOutputへ出力される。
【0068】
すなわち、後退1速は、図3の共線図に示すように、第1遊星ギヤG1からの減速回転を第3サンギヤS3への入力回転とする第2クラッチC2の締結点と、第3キャリヤPC3の回転を停止する第1ブレーキB1の締結点とを結ぶ線にて規定され、入力軸Inputから入力された回転を逆方向に減速して出力ギヤOutputから出力する。
【0069】
この後退1速でのトルクフローは、図7に示す通りであり、太線で示す第2クラッチC2と第1ブレーキB1と各メンバと、ハッチングで示す第1遊星ギヤG1と第3遊星ギヤG3(第3サンギヤS3を除く)にトルクが作用することになる。尚、第2遊星ギヤG2については、第2サンギヤS2の回りを、非拘束の第2リングギヤR2が第2ピニオンP2の出力回転に伴って公転するだけであり、回転メンバとして機能するだけで、トルク伝達には関与しない。
【0070】
図8は上記構成の歯車変速装置の実態構成図である。
変速機ケース3内に、入力軸1を変速機ケース3に対し回転自在に支持する。エンジン側の変速機ケース3の前端開口を、ポンプハウジング5及びポンプカバー6よりなるポンプケースにより塞ぎ、このポンプケースに入力軸1を貫通して軸承すると共に入力軸1の突出端にトルクコンバータ(図示せず)を介して動力源であるエンジン(図示せず)を駆動結合する。
【0071】
入力軸1の後端は、変速機ケース3の後端における端蓋7に回転自在に支持する。変速機ケース3の軸線方向中程に中間壁8を設け、この中間壁8に出力歯車2を回転自在に支持し、中間壁8の中心孔に中空軸9を介して入力軸1を回転自在に支持する。
【0072】
ポンプハウジング5及びポンプカバー6よりなるオイルポンプケースと、中間壁8との間に画成された前部(変速機の前端部)空所内に第1遊星ギヤG1を配置すると共にこの第1遊星ギヤG1を包囲するように第2クラッチC2を配置する。第1遊星ギヤG1は、反力受けとして機能するように第1サンギヤS1をポンプカバー6の後方へ突出する中心ボス部6aにセレーション篏合して常時回転不能とし、回転入力メンバである第1リングギヤR1を入力軸1から径方向外方へ延在するフランジ10の外周に結合する。
【0073】
ポンプカバー6のドラム支持部6bから径方向外方へ延在させて第1リングギヤR1を包囲するようにクラッチドラム11を設け、該クラッチドラム11の内周及び第2サンギヤS2と連結する第2クラッチハブ4の外周にそれぞれスプライン篏合した摩擦材として交互配置になるクラッチプレート12と、クラッチピストン13とで第2クラッチC2を構成し、この第2クラッチC2を第1遊星ギヤG1の外周に配置する。
【0074】
尚、第2クラッチC2の作動ピストンであるクラッチピストン13は、ポンプハウジング5及びポンプカバー6よりなるオイルポンプケースと第1遊星ギヤG1との間に配置している。これによりクラッチピストン13は第1遊星ギヤG1と対面するクラッチドラム11の端壁11a内に収装される。
【0075】
第2クラッチピストン13は、コントロールバルブボディから油路14を経て供給される作動油圧を受けて図の右方へストロークすることで第2クラッチC2を締結する。
【0076】
中空軸9のエンジン側の前端から径方向外方へ延在し、その後第2クラッチC2を包囲するようなドラム状となした連結部材53を設け、該連結部材53の前端をクラッチドラム11に結合することで第1キャリヤPC1と結合する。ここで、第1キャリヤPC1は、第1遊星ギヤG1の回転アウタメンバを構成する。
【0077】
中間壁8及び端蓋7間に画成された後部空所内には、第2遊星ギヤG2及び第3遊星ギヤG3と、第1クラッチC1及び第3クラッチC3と、第1ブレーキB1及び第2ブレーキB2が収装される。図8,9に示すように、第2遊星ギヤG2が第3遊星ギヤG3よりもオイルポンプに近い側に配置されている。
【0078】
第2遊星ギヤG2の第2サンギヤS2及び第3遊星ギヤG3の第3サンギヤS3を第1連結メンバM1により一体化すると共に入力軸1上に回転自在に支持する。また、第2遊星ギヤG2の径方向外方には第1クラッチC1が設けられている。この第1クラッチC1は、中空軸9から径方向外方へ延在し、その後、軸線方向後方へ延在して第2リングギヤR2の外周に至る第1クラッチドラム15と、該第1クラッチドラム15の内周及びリングギヤR2の外周にそれぞれスプライン篏合した摩擦材として交互配置になるクラッチプレート16と、該クラッチプレート16を押圧するアクチュエータとしてのクラッチピストン19とで第1クラッチC1を構成する。
【0079】
クラッチピストン19は、第1クラッチドラム15の径方向延在部であって、第2遊星ギヤG2側に設けられたピストン収装部に収装されている。そして、第1クラッチドラム内に設けられた油路により油圧の給排を行うことで、第1クラッチC1の締結・解放を行う。
【0080】
第3遊星ギヤG3は、前記したダブルサンギヤ型遊星歯車組とするが、第3リングギヤR3の歯幅を第3ピニオンP3の歯幅よりも小さくする。これにより、第3ピニオンP3の径方向外方(第3リングギヤR3が構成されていない位置)にスペースを確保することができる。そして、第3リングギヤR3を第2遊星歯車組G2に近い端部において第3ピニオンP3に噛合するよう位置させ、第3リングギヤR3を第2遊星歯車組G2の第2キャリヤPC2に第2連結メンバM2で結合する。
【0081】
この第2連結メンバM2は、第1クラッチドラム15の外周側であって軸方向エンジン側に延在されたアウタメンバ17と連結されている。そして、第2遊星ギヤG2と中間壁8の間に設けられ、中間壁8の出力ギヤ支持部8aに回転可能に支持された出力ギヤ2と連結している。
【0082】
第3遊星ギヤG3の軸方向変速機後端側には第3クラッチC3が配置されている。第3クラッチC3は入力軸1の後端部と連結し入力軸1と一体に回転する第3クラッチドラム22と、センターメンバCMと連結し一体に回転する第3クラッチハブ20と、前記第3クラッチドラム22の内周及び第3クラッチハブ20の外周にそれぞれスプライン篏合した摩擦材として交互配置になるクラッチプレート21と、クラッチピストン23とで第3クラッチC3を構成する。上述のように第3クラッチC3を第3遊星ギヤG3と軸方向にオーバーラップするように配置することで、径方向の小型化を図っている。
【0083】
第2遊星ギヤG2の一部と第3遊星ギヤG3の一部とが径方向にオーバーラップすると共に、アウタメンバ17の外周側には第1ブレーキB1とワンウェイクラッチOWCが配置されている。この第1ブレーキB1及びワンウェイクラッチOWCは、第3キャリヤPC3と連結し、アウタメンバ17の外周側に延在された第1ブレーキハブ27と、変速機ケース3の内周及び第1ブレーキハブ27の外周にそれぞれスプライン篏合した摩擦材として交互配置になるクラッチプレート28と、クラッチピストン29とで第1ブレーキB1を構成する。また、第1ブレーキハブ27と変速機ケース3の間にワンウェイクラッチOWCがスプライン篏合により固定され、第1ブレーキハブ27の一方向回転のみ許容している。
【0084】
第3遊星ギヤG3の第4サンギヤS4及び第3クラッチC3の一部とが径方向にオーバーラップすると共に、第3遊星ギヤG3の径方向外方には第2ブレーキB2が配置されている。この第2ブレーキB2は、第4サンギヤS4と連結し、第3遊星ギヤG3に沿って径方向外方に延在された第2ブレーキハブ24と、変速機ケース3の内周及び第2ブレーキハブ24の外周にそれぞれスプライン篏合した摩擦材として交互配置になるクラッチプレート21と、クラッチピストン26とで第2ブレーキB2を構成する。尚、第1及び第2ブレーキB1,B2の各クラッチピストン26,29には皿バネ26a,29aが設けられ、解放側に付勢する。よって、スプリングリテーナ等を構成する必要が無く、構成をコンパクトにすることができる。
【0085】
図9は第1〜第3遊星ギヤG1,G2,G3の配置、第1クラッチ〜第3クラッチC1,C2,C3の配置、及び第1ブレーキB1と第2ブレーキB2の配置を表す概略図である。尚、図中Pは各締結要素のピストン(締結用アクチュエータ)の配置を表す。以下、本実施例の作用効果について下記に列挙する。
【0086】
(1) 第1遊星ギヤG1の径方向外方に第1遊星ギヤG1と径方向にオーバーラップするように第2クラッチC2を配置し、第2遊星ギヤG2の径方向外方に第2遊星ギヤG2と径方向にオーバーラップするように第1クラッチC1を配置し、第3遊星ギヤG3の変速機後端側であって軸方向にオーバーラップする位置に、入力部と第3遊星ギヤG3とを直結させる第3クラッチC3を配置したことで、変速機構端部の外周を大幅に小型化することが可能となり、サイドメンバ等の通るスペースを広く確保することができる(請求項1に対応)。
【0087】
(2) 第3クラッチC3を、変速機後端側にドラム底面部を有するクラッチドラム22から構成し、該クラッチドラム22の内周であって、第3遊星ギヤG3を挟んで第2遊星ギヤG2と反対側にピストン23を配置したことで、端蓋7側から第3クラッチへの油圧を供給することが可能となり、軸心からの油圧供給に比べて油路の簡素化を図ることができる(請求項3に対応)。
【0088】
(3) 第1ブレーキB1及び第2ブレーキB2を、第2遊星ギヤG2よりも変速機後端側寄りに配置したことで、第3キャリヤPC3から第1ブレーキB1までのメンバの短縮化、及び第4サンギヤS4から第2ブレーキB2までのメンバの短縮化を図ることが可能となり、軽量化を図ることができる(請求項4に対応)。
【0089】
(4) 第1ブレーキB1を、第1クラッチC1及び第2クラッチC2よりも径方向外方に配置したことで、軸方向の短縮化を図ることができる(請求項5に対応)。
【0090】
(5) 第2ブレーキB2を、ダブルサンギヤ型の第3遊星ギヤG3の一部と径方向にオーバーラップするようにピニオンP3の径方向外方に配置したことで、第3遊星ギヤG3のリングギヤが構成されていないスペースを有効に利用しつつ、第4サンギヤS4からのメンバの短縮化を図ることが可能となり、変速機の軽量化及びコンパクト化を図ることができる(請求項6に対応)。
【0091】
(6) 第1ブレーキB1を第2ブレーキB2よりも減速遊星ギヤ側に配置したことで、第3キャリヤPC3及び第4サンギヤS4からのメンバの短縮化を図ることが可能となり、変速機の軽量化及びコンパクト化を図ることができる(請求項8に対応)。
【0092】
(7) 前進6速・後退1速を得る変速油圧制御装置を設けたため、下記に列挙する効果を併せて得ることができる(請求項9に対応)。
▲1▼大トルク入力となる1速及び2速において、第2遊星ギヤG2と第3遊星ギヤG3により構成される、いわゆる、イシマル型遊星歯車列に対し、リングギヤ入力を達成でき、さらに、自動変速機をコンパクトにすることができる。
▲2▼2速においてトルク循環が無くなるため、2速の伝達効率が向上し、燃費の向上を図れる。
【0093】
(第2実施例)
第2実施例は、請求項2,3,4,5,7,8,9,11に記載の発明に対応する自動変速機用歯車変速装置である。尚、スケルトン図は第1実施例と同様であり、また、実態構成図も出力ギヤ2より軸方向エンジン側は同一であるため、異なる点についてのみ説明する。
【0094】
図10は第2実施例の自動変速機用歯車変速装置を示す歯車変速装置の実態構成図である。
【0095】
第3遊星ギヤG3の変速機後端側の一部と径方向にオーバーラップする径方向外方には第3クラッチC3が配置されている。第3クラッチC3は入力軸1の後端部と連結し、径方向第3遊星ギヤG3外周に延在され、入力軸1と一体に回転する第3クラッチドラム220と、センターメンバCMと連結し、径方向第3遊星ギヤG3外周に延在され、センターメンバCMと一体に回転する第3クラッチハブ200と、第3クラッチドラム220の内周及び第3クラッチハブ200の外周にそれぞれスプライン篏合した摩擦材として、交互配置になるクラッチプレート21と、クラッチピストン23とで第3クラッチC3を構成する。
【0096】
第3クラッチドラム220には、変速機後端側に設けられたドラム底面部のドラム内周にピストン収装部220aが設けられている。また、第3クラッチドラム220の変速機外周側であってピストン収装部220aの内径側には、変速機ケース3から突設されたドラム支持部302が設けられ、第3クラッチドラム220を径方向に支持すると共に、ピストン23への油圧給排ポートが設けられている。
【0097】
第2遊星ギヤG2の一部及び第3遊星ギヤG3の一部と径方向にオーバーラップするアウタメンバ27の外周側には、第1ブレーキB1とワンウェイクラッチOWCが配置されている。この第1ブレーキB1及びワンウェイクラッチOWCは第3キャリヤPC3と連結したアウタメンバ27の外周側に設けられている。そして、アウタメンバ27の外周側に設けられた第1ブレーキハブ27aと、変速機ケース3内に設けられたブレーキハウジング301の内周側の第1ブレーキ収装部301bに、それぞれスプライン篏合した摩擦材として、交互配置になるクラッチプレート28と、クラッチピストン29とで第1ブレーキB1を構成する。また、第1ブレーキハブ27aと変速機ケース3の間にワンウェイクラッチOWCがスプライン篏合により固定され、アウタメンバ27の一方向回転のみ許容している。
【0098】
更に、第1ブレーキB1の外周側であって、ブレーキハウジング301の変速機後端側外周には、第2ブレーキB2が設けられている。この第2ブレーキB2は、第4サンギヤS4と連結し、径方向のブレーキハウジング301外周に延在されたラジアルメンバ240と、変速機ケース3の内周側に、それぞれスプライン篏合した摩擦材として交互配置になるクラッチプレート25と、クラッチピストン26とで第2ブレーキB2を構成する。
【0099】
すなわち、ブレーキハウジング301を設け、このブレーキハウジング301の変速機前端側に第1ブレーキB1を配置し、ブレーキハウジング301の変速機後端側であって第1ブレーキB1の外周側に第2ブレーキB2を配置することで、軸方向の短縮化を図っている。
【0100】
図11は第1〜第3遊星ギヤG1,G2,G3の配置、第1クラッチ〜第3クラッチC1,C2,C3の配置、及び第1ブレーキB1と第2ブレーキB2の配置を表す概略図である。尚、図中Pは各締結要素のピストン(締結用アクチュエータ)の配置を表す。以下、本第2実施例の作用効果について、第1実施例の(2),(3),(4),(6),(7)に記載の作用効果に加えて下記に列挙する。
【0101】
(8) 第1遊星ギヤG1の径方向外方に第1遊星ギヤG1と径方向にオーバーラップするように第2クラッチC2を配置し、第2遊星ギヤG2の径方向外方に第2遊星ギヤG2と径方向にオーバーラップするように第1クラッチC1を配置し、第3遊星ギヤG3の径方向外方に、入力部と第3遊星ギヤG3とを直結させる第3クラッチC3を配置したことで、変速機の軸方向長さを大幅に小型化することが可能となり、車両搭載性を確保することができる(請求項2に対応)。
【0102】
(9) 第1ブレーキB1と第2ブレーキB2を、径方向にオーバーラップするよう配置したことで、変速機の軸方向長さを更に短縮することができる(請求項7に対応)。
【0103】
(10) 第1クラッチC1及び第2クラッチC2と軸方向にオーバーラップすることなく径方向外方に第1ブレーキB1及び第2ブレーキB2を配置し、第1ブレーキB1と第2ブレーキB2が径方向にオーバーラップするように配置したことで、変速機の軸方向長さを更に短縮することができる(請求項11に対応)。
【0104】
(第3実施例)
第3実施例は、請求項1,3,4,5,6,8,9,10に記載の発明に対応する自動変速機用歯車変速装置である。尚、スケルトン図及び実態構成図は第1実施例と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。
図12は第1〜第3遊星ギヤG1,G2,G3の配置、第1クラッチ〜第3クラッチC1,C2,C3の配置、及び第1ブレーキB1と第2ブレーキB2の配置を表す概略図である。尚、図中Pは各締結要素のピストン(締結用アクチュエータ)の配置を表す。
【0105】
第3実施例では、第1遊星ギヤG1として、ダブルピニオン型の遊星歯車が設けられている。第1実施例では、入力軸Inputの回転は第1リングギヤR1に入力され、第1キャリヤPC1から出力されていたが、第3実施例では、第1キャリヤPC1に入力され、第1リングギヤR1から出力される点が異なる。以下、本第3実施例の作用効果について、第1実施例の(1),(2),(3),(4),(5),(6),(7)に記載の作用効果に加えて下記の作用効果が得られる。
【0106】
(11) 第1遊星ギヤG1を、ダブルピニオン型の遊星歯車とし、第1キャリヤPC1入力、第1リングギヤR1出力とすることで、入力軸Inputから第1キャリヤPC1への径方向メンバの短縮化を図ることが可能となり、強度を向上することができる(請求項10に対応)。
【0107】
(第4実施例)
第4実施例は、請求項2,3,4,5,7,8,9,10,11に記載の発明に対応する自動変速機用歯車変速装置である。尚、スケルトン図及び実態構成図は第2実施例と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。
図13は第1〜第3遊星ギヤG1,G2,G3の配置、第1クラッチ〜第3クラッチC1,C2,C3の配置、及び第1ブレーキB1と第2ブレーキB2の配置を表す概略図である。尚、図中Pは各締結要素のピストン(締結用アクチュエータ)の配置を表す。
【0108】
第4実施例では、第1遊星ギヤG1として、ダブルピニオン型の遊星歯車が設けられている。第2実施例では、入力軸Inputの回転は第1リングギヤR1に入力され、第1キャリヤPC1から出力されていたが、第4実施例では、第1キャリヤPC1に入力され、第1リングギヤR1から出力される点が異なる。第4実施例の作用効果については、第2実施例の作用効果に加えて、第3実施例の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
【0109】
以上、本発明の自動変速機用歯車変速装置を第1実施例〜第4実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に記載された本発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。また、本発明に係る自動変速機用歯車変速装置は、変速段の多段化要求がある車両の変速装置として有用であり、特に、駆動源としてエンジンやモータが搭載された自動車の駆動源出力軸に接続される自動変速機の歯車変速部に用いるのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の自動変速機用歯車変速装置を示すスケルトン図である。
【図2】第1実施例の自動変速機用歯車変速装置の締結表である。
【図3】第1実施例の自動変速機用歯車変速装置における共線図である。
【図4】第1実施例の自動変速機用歯車変速装置における1速、2速のトルクフロー図である。
【図5】第1実施例の自動変速機用歯車変速装置における3速、4速のトルクフロー図である。
【図6】第1実施例の自動変速機用歯車変速装置における5速、6速のトルクフロー図である。
【図7】第1実施例の自動変速機用歯車変速装置における後退1速のトルクフロー図である。
【図8】第1実施例の自動変速機用歯車変速装置の実態構成図を表す断面図である。
【図9】第1実施例の自動変速機用歯車変速装置のクラッチ及びブレーキ配置を表す概略図である。
【図10】第2実施例の自動変速機用歯車変速装置の実態構成図を表す断面図である。
【図11】第2実施例の自動変速機用歯車変速装置のクラッチ及びブレーキ配置を表す概略図である。
【図12】第3実施例の自動変速機用歯車変速装置のクラッチ及びブレーキ配置を表す概略図である。
【図13】第4実施例の自動変速機用歯車変速装置のクラッチ及びブレーキ配置を表す概略図である。
【符号の説明】
C1 第1クラッチ
C2 第2クラッチ
C3 第3クラッチ
B1 第1ブレーキ
B2 第2ブレーキ
G1 第1遊星ギヤ
G2 第2遊星ギヤ
G3 第3遊星ギヤ

Claims (11)

  1. 駆動源からの回転を入力する入力部と、
    この入力部に同軸に配置されるとともに当該歯車変速装置の出力回転を伝達する出力部と、
    これら入力部と出力部間に多数の伝導経路を提供可能な複合遊星歯車列を含む複数の遊星歯車組と、
    これら複数の遊星歯車組による伝導経路のうちの1つを選択して対応変速比で前記入力部からの回転を変速し、前記出力部へ出力しうるようになすための選択的に断接可能な3つのクラッチ及び2つのブレーキとを備え、
    これらクラッチ及びブレーキの締結・解放の組み合わせにより少なくとも前進6速後退1速を選択可能とした自動変速機用歯車変速装置において、
    前記複数の遊星歯車組のうち1組の遊星歯車組を、入力回転を常時減速して出力する減速用遊星歯車組とし、
    残りの2組の遊星歯車組で構成される複合遊星歯車列であって、一方の遊星歯車組を2個のサンギヤと、これら2個のサンギヤに噛み合う共通なピニオンと、該ピニオンに噛み合う1個のリングギヤと、該ピニオンを回転自在に支持するキャリヤと、前記2個のサンギヤの間から延在し前記キャリヤと一体に回転するセンターメンバと、よりなるダブルサンギヤ型遊星歯車組とし、他方の遊星歯車組を、1個のサンギヤと、このサンギヤに噛み合うピニオンと該ピニオンに噛み合う1個のリングギヤと、該ピニオンを回転自在に支持するキャリヤとからなるシングルピニオン型遊星歯車組とし、
    前記減速用遊星歯車組から複合遊星歯車列への減速回転の入力メンバをリングギヤと連結するメンバとし、
    動力源から減速用遊星歯車組、シングルピニオン型遊星歯車組、ダブルサンギヤ型遊星歯車組の順に配置し、
    前記3つのクラッチのうち、2つのクラッチを前記減速用遊星歯車組から出力された減速回転と他のメンバとを選択的に断接する第1及び第2クラッチとし、残り1つのクラッチを入力部の回転と他のメンバとを選択的に断接する第3クラッチとし、
    前記減速用遊星歯車組の径方向外方に、前記減速回転を断接する2つのクラッチのうち後退段を含む飛び変速クラッチである第2クラッチの多板摩擦要素を配置し、
    前記シングルピニオン型遊星歯車組の径方向外方に、前記減速回転を断接する2つのクラッチのうち低変速段クラッチである第1クラッチの多板摩擦要素を配置し、
    前記ダブルサンギヤ型遊星歯車組と変速機後端側であって軸方向にオーバーラップする位置に、入力部とダブルサンギヤ型遊星歯車組とを直結させる高速段変速クラッチである第3クラッチの多板摩擦要素を配置したことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  2. 駆動源からの回転を入力する入力部と、
    この入力部に同軸に配置されるとともに当該歯車変速装置の出力回転を伝達する出力部と、
    これら入力部と出力部間に多数の伝導経路を提供可能な複合遊星歯車列を含む複数の遊星歯車組と、
    これら複数の遊星歯車組による伝導経路のうちの1つを選択して対応変速比で前記入力部からの回転を変速し、前記出力部へ出力しうるようになすための選択的に断接可能な3つのクラッチ及び2つのブレーキとを備え、
    これらクラッチ及びブレーキの締結・解放の組み合わせにより少なくとも前進6速後退1速を選択可能とした自動変速機用歯車変速装置において、
    前記複数の遊星歯車組のうち1組の遊星歯車組を、入力回転を常時減速して出力する減速用遊星歯車組とし、
    残りの2組の遊星歯車組で構成される複合遊星歯車列であって、一方の遊星歯車組を2個のサンギヤと、これら2個のサンギヤに噛み合う共通なピニオンと、該ピニオンに噛み合う1個のリングギヤと、該ピニオンを回転自在に支持するキャリヤと、前記2個のサンギヤの間から延在し前記キャリヤと一体に回転するセンターメンバと、よりなるダブルサンギヤ型遊星歯車組とし、他方の遊星歯車組を、1個のサンギヤと、このサンギヤに噛み合うピニオンと該ピニオンに噛み合う1個のリングギヤと、該ピニオンを回転自在に支持するキャリヤとからなるシングルピニオン型遊星歯車組とし、
    前記減速用遊星歯車組から複合遊星歯車列への減速回転の入力メンバをリングギヤと連結するメンバとし、
    動力源から減速用遊星歯車組、シングルピニオン型遊星歯車組、ダブルサンギヤ型遊星歯車組の順に配置し、
    前記3つのクラッチのうち、2つのクラッチを前記減速用遊星歯車組から出力された減速回転と他のメンバとを選択的に断接する第1及び第2クラッチとし、残り1つのクラッチを入力部の回転と他のメンバとを選択的に断接する第3クラッチとし、
    前記減速用遊星歯車組の径方向外方に、前記減速回転を断接する2つのクラッチのうち後退段を含む飛び変速クラッチである第2クラッチの多板摩擦要素を配置し、
    前記シングルピニオン型遊星歯車組の径方向外方に、前記減速回転を断接する2つのクラッチのうち低変速段クラッチである第1クラッチの多板摩擦要素を配置し、
    前記ダブルサンギヤ型遊星歯車組の径方向外方に、入力部とダブルサンギヤ型遊星歯車組とを直結させる高速段変速クラッチである第3クラッチの多板摩擦要素を配置したことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  3. 請求項1又は2に記載の自動変速機用歯車変速装置において、
    前記第3クラッチを、前記入力部と篏合し、前記第3クラッチの多板摩擦要素を押圧するアクチュエータよりも変速機後端側にドラム底面部を有するドラムと、該ドラムの内周側に配置された多板摩擦要素から構成し、
    前記第3クラッチを押圧するアクチュエータを、前記ダブルサンギヤ型遊星歯車組を挟んで前記シングル型遊星歯車組と反対側であって、前記ドラム内周に配置したことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  4. 請求項1ないし3に記載の自動変速機用歯車変速装置において、
    前記2つのブレーキを、前記ダブルサンギヤ型遊星歯車組及びシングルピニオン型遊星歯車組よりなる変速用遊星歯車組の回転メンバを固定可能な第1及び第2ブレーキとし、これら2つのブレーキを前記シングルピニオン型遊星歯車組よりも変速機後端側寄りに配置したことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  5. 請求項4に記載の自動変速機用歯車変速装置において、
    前記第1ブレーキを前記第1及び第2クラッチよりも径方向外方に配置したことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  6. 請求項4に記載の自動変速機用歯車変速装置において、
    前記第2ブレーキを前記ダブルサンギヤ型遊星歯車組の一部と径方向にオーバーラップするようにピニオンの径方向外方に配置したことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  7. 請求項2ないし5に記載の自動変速機の変速装置において、
    前記第1ブレーキと第2ブレーキを、径方向にオーバーラップするよう配置したことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  8. 請求項4ないし7に記載の自動変速機用歯車変速装置において、
    前記第1ブレーキを、ダブルサンギヤ型遊星歯車組のキャリヤを固定するブレーキとし、前記第2ブレーキを、シングルピニオン型遊星歯車組から遠い側におけるダブルサンギヤ型遊星歯車組のサンギヤを固定するブレーキとし、第1ブレーキを第2ブレーキよりも減速用遊星歯車組に近い側に配置したことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  9. 請求項1ないし8に記載の自動変速機用歯車変速装置において、
    3組の遊星歯車組のうち前記入力部に最も近い前記減速用遊星歯車組を、第1サンギヤと、第1リングギヤと、これらギヤに噛み合うピニオンを支持した第1キャリヤとよりなる遊星歯車組で構成し、
    前記入力部に近い位置にある前記シングルピニオン型遊星歯車組を、第2サンギヤと、第2リングギヤと、これらギヤに噛み合うピニオンを支持した第2キャリヤとよりなる遊星歯車組で構成し、
    前記入力部から最も遠い位置にある前記ダブルサンギヤ型遊星歯車組を、入力部に近い側における第3サンギヤ及び入力部から遠い側における第4サンギヤと、これらサンギヤに噛み合う共通なピニオンを支持した第3キャリヤと、該共通なピニオンに噛み合う1個の第3リングギヤとよりなる遊星歯車組とし、
    前記入力部を第1リングギヤに結合し、
    前記出力部を第2キャリヤ及び第3リングギヤの相互結合体に結合し、
    第1キャリヤ及び第2リングギヤを選択的に断接する第1クラッチと、
    第1キャリヤと第2サンギヤ及び第3サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    第3キャリヤ及び入力部間を選択的に断接可能な第3クラッチと、
    第3キャリヤを選択的に固定する第1ブレーキと、
    第4サンギヤを選択的に固定する第2ブレーキと、
    第1クラッチと第1ブレーキの締結により第1速、第1クラッチと第2ブレーキの締結により第2速、第1クラッチと第2クラッチの締結により第3速、第1クラッチと第3クラッチの締結により第4速、第2クラッチと第3クラッチの締結により第5速、第3クラッチと第2ブレーキの締結により第6速、第2クラッチと第1ブレーキの締結により後退の変速段をそれぞれ選択しうるよう構成したことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  10. 請求項1ないし8に記載の自動変速機用歯車変速装置において、
    請求項1ないし8に記載の自動変速機用歯車変速装置において、
    3組の遊星歯車組のうち前記入力部に最も近い前記減速用遊星歯車組を、第1サンギヤと、第1リングギヤと、これらギヤに噛み合う2つのピニオンを支持した第1キャリヤとよりなるダブルピニオン型遊星歯車組で構成し、
    前記入力部に近い位置にある前記シングルピニオン型遊星歯車組を、第2サンギヤと、第2リングギヤと、これらギヤに噛み合うピニオンを支持した第2キャリヤとよりなる遊星歯車組で構成し、
    前記入力部から最も遠い位置にある前記ダブルサンギヤ型遊星歯車組を、入力部に近い側における第3サンギヤ及び入力部から遠い側における第4サンギヤと、これらサンギヤに噛み合う共通なピニオンを支持した第3キャリヤと、該共通なピニオンに噛み合う1個の第3リングギヤとよりなる遊星歯車組とし、
    前記入力部を第1キャリヤに結合し、
    前記出力部を第2キャリヤ及び第3リングギヤの相互結合体に結合し、
    第1リングギヤ及び第2リングギヤを選択的に断接する第1クラッチと、
    第1リングギヤと第2サンギヤ及び第3サンギヤとを選択的に断接する第2クラッチと、
    第3キャリヤ及び入力部間を選択的に断接可能な第3クラッチと、
    第3キャリヤを選択的に固定する第1ブレーキと、
    第4サンギヤを選択的に固定する第2ブレーキと、
    第1クラッチと第1ブレーキの締結により第1速、第1クラッチと第2ブレーキの締結により第2速、第1クラッチと第2クラッチの締結により第3速、第1クラッチと第3クラッチの締結により第4速、第2クラッチと第3クラッチの締結により第5速、第3クラッチと第2ブレーキの締結により第6速、第2クラッチと第1ブレーキの締結により後退の変速段をそれぞれ選択しうるよう構成したことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
  11. 請求項9または10に記載の自動変速機用歯車変速装置において、
    前記出力部を、前記減速用遊星歯車組及びシングルピニオン型遊星歯車組の間に配置し、筒状連結メンバを介して第2キャリヤ及び第3リングギヤの相互結合体に結合し、
    該筒状連結メンバの径方向内方に前記第1及び第2クラッチを配置し、また該筒状連結メンバと軸方向にオーバーラップすることなく径方向外方に第1及び第2ブレーキをそれぞれ配置し、
    前記第1ブレーキを、径方向にオーバーラップするように前記第2ブレーキよりも径方向内方に配置し、
    第1ブレーキを、第2ブレーキよりも径方向内方に配置すると共に、前記第3キャリヤから径方向外方へ延在するアウタメンバに結合し、
    第2ブレーキを、第4サンギヤから径方向外方に延在するラジアルメンバに結合し、
    第3クラッチを、減速用遊星歯車組の径方向外方に配置すると共に、前記センターメンバを介して第3キャリアに結合したことを特徴とする自動変速機用歯車変速装置。
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