JP4696595B2 - 半導体ウェーハ及び半導体素子並びに半導体素子の製造方法 - Google Patents

半導体ウェーハ及び半導体素子並びに半導体素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウェーハ及び半導体素子並びに半導体素子の製造方法に関し、特に、ダイシングブレード等の切断装置を用いて半導体ウェーハを切断溝にて切断・分離し個々の半導体チップとする際に、この半導体チップの周縁部にチッピング(貝殻状の欠け)や割れ等の発生を防止することができる技術に関するものである。
近年、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタル式カメラ付き携帯用電話機等におけるように、電子機器の小型化、薄厚化、軽量化の進歩はめざましく、従来のデュアル・インライン・パッケージ(Dual Inline Package)に替わってチップサイズの半導体素子が用いられてきている。
チップサイズの半導体素子としては、例えば、半導体基板の表面に集積回路を形成し、この集積回路を覆う様に樹脂封止を形成したチップサイズパッケージ(CSP:Chip Size Package)が提案され、実用に供されている。
このCSPは、半導体基板の表面に複数の集積回路を縦横に形成して個々の集積回路を囲む格子状の領域をスクライブ領域とし、これらの集積回路を覆う様に樹脂封止を行った後、ダイシングブレードを用いて、この樹脂封止した側からスクライブ領域に沿って半導体基板をダイシング(切断)することにより作製される。
この場合、ダイシングの過程で半導体基板に反りや割れが生じる虞があり、この反りや割れを防ぐために、例えば、次の(1)〜(3)の様な構造のウェーハが提案されている。
(1)シリコン基板の裏面に、ダイシングブレードを用いて集積回路の境界線に対応する境界溝を形成し、このシリコン基板の表面を樹脂封止したウェーハ。
このシリコン基板を上記のダイシングブレードを用いてその表面側から境界溝に沿って切断し、CSPとする(例えば、特許文献1参照)。
(2)シリコン基板の表面のスクライブ領域に断面矩形状の溝またはV溝を形成し、このシリコン基板の表面を溝も含めて樹脂封止したウェーハ。
厚みの薄いダイシングブレードを用いて上記のシリコン基板をその表面側から矩形状の溝またはV溝に沿って切断し、CSPとする(例えば、特許文献2、3参照)。
(3)シリコン基板の表面のスクライブ領域に幅広の溝を形成し、このシリコン基板の表面を溝も含めて樹脂封止したウェーハ。
このシリコン基板の裏面を研削(グラインド)することで、この幅広の溝をシリコン基板の裏面側に表出させ、厚みの薄いダイシングブレードを用いて上記のシリコン基板を表面側から溝に沿って切断し、CSPとする(例えば、特許文献4参照)。
図8は、上記の(1)のシリコンウェーハを示す断面図であり、図において、1はシリコン基板、2はシリコン基板1の表面(一主面)1aのスクライブ領域、3はスクライブ領域2により区画された集積回路形成領域、4は集積回路形成領域3に形成された集積回路、5は集積回路4、4を含む表面1a全体を覆う樹脂封止層、6はシリコン基板1の裏面(他の一主面)1bかつスクライブ領域2に対応する位置に形成された境界溝である。
この境界溝6は、厚みが概ね100μmのダイシングブレードを用いて形成される。
このシリコンウェーハを用いてCSPを作製する場合、樹脂封止層5及びシリコン基板1を上記のダイシングブレードを用いてその表面側から境界溝6に沿って切断する方法が採られる。
特開2000−124168号公報 特開2000−195862号公報 特開平11−111896号公報 特開2001−085363号公報
ところで、従来の(1)のウェーハでは、CSPを作製する場合、スクライブ領域2の幅とほぼ同一の厚みのダイシングブレードを用いてシリコン基板1をその表面1a側から切断しているために、図9に示す様に、表面1a側からダイシングブレード11により切断されるダイシング溝12の位置と裏面1b側の境界溝6との間に位置ずれdが生じ、その結果、ダイシングが完了した時に、図10に示す様に、シリコン基板1中のダイシング溝12と境界溝6とが繋がる部分でチッピング(貝殻状の欠け)13、ひび割れ14、バリ15等が発生するという問題点があった。
これらチッピング13、ひび割れ14、バリ15等が発生するという問題点は、従来の(2)または(3)のウェーハにおいても同様に生じていることから、CSP作製用のウェーハに共通の問題点である。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、ダイシングブレード等の切断装置を用いて半導体ウェーハを切断溝が形成される領域にて切断・分離し個々の半導体チップとする際においても、この半導体チップの周縁部にチッピング、ひび割れ、バリ等が発生する虞の無い半導体ウェーハ及び半導体素子並びに半導体素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は次の様な半導体ウェーハ及び半導体素子並びに半導体素子の製造方法を提供した。
すなわち、本発明の半導体ウェーハは、半導体基板の一主面上に切断溝が形成される領域と、前記切断溝が形成される領域により区画された複数の集積回路形成領域とを有し、これらの集積回路形成領域それぞれに集積回路部を形成し、これらの集積回路部を含む前記一主面上に樹脂封止層を形成してなり、前記半導体基板及び前記樹脂封止層を前記切断溝が形成される領域にて前記樹脂封止層側から切断することで半導体素子を製造するための半導体ウェーハであって、前記半導体基板が前記シリコン基板であり、前記半導体基板の他の一主面のうち、前記切断溝が形成される前記一主面上の領域に対応する前記他の一主面の領域に、切断溝が形成される領域より幅が広い幅広の溝を形成してなることを特徴とする。
この半導体ウェーハでは、前記半導体基板の他の一主面の前記切断溝が形成される領域に対応する領域に、切断溝が形成される領域より幅が広い幅広の溝を形成したことにより、この切断溝が形成される領域をダイシングブレード等の切断装置を用いて切断する際に、切断装置が切断溝が形成される領域に対して位置ずれを起こした場合であっても、切断装置により形成された切断溝は前記幅広の溝の範囲内に収まることとなり、切断溝と幅広の溝とが繋がる部分の半導体基板の切断面にチッピング、ひび割れ、バリ等が発生する虞が無くなる。
これにより、ダイシングブレード等の切断装置を用いて半導体ウェーハを切断溝が形成される領域にて切断・分離する際においても、半導体基板の切断面にチッピング、ひび割れ、バリ等が発生する虞が無くなり、切断・分離後の半導体基板の信頼性が高まる。
前記幅広の溝の底部は、側部より中心部が深くなっていることを特徴とする。
前記幅広の溝の底部の長手方向の断面は、V字状、U字状、円弧状のいずれか1種であることが好ましい。
このような構成とすることで、半導体基板の切断面にチッピング、ひび割れ、バリ等が発生する虞がさらに無くなる。
前記幅広の溝の最深部の深さは、前記半導体基板の厚みの20%以上かつ70%以下であることを特徴とする。
本発明の半導体素子は、本発明の半導体ウェーハを用いた半導体素子であって、前記半導体基板及び前記樹脂封止層を前記切断溝が形成される領域にて前記樹脂封止層側から切断してなり、前記半導体基板の前記他の一主面の周縁部には、前記幅広の溝の一部からなり、前記切断によって画成される前記半導体基板の切断面から窪む切欠部が形成されていることを特徴とする。
このような構成とすることで、前記半導体基板の切断面にチッピング、ひび割れ、バリ等が発生する虞が無くなる。これにより、半導体素子の製品歩留まりが向上し、信頼性も高まる。
前記切断溝が形成される領域にて切断された半導体基板の他の一主面の周縁部は、この半導体基板の側面に対して傾斜してなることが好ましい。
このような構成とすることで、前記半導体基板の切断面にチッピング、ひび割れ、バリ等が発生する虞が無い。これにより、半導体素子の製品歩留まりがさらに向上し、信頼性もさらに高まる。
本発明の半導体素子の製造方法は、シリコン基板からなり、一主面上に切断溝が形成される領域により区画された複数の集積回路形成領域を有し、これらの集積回路形成領域それぞれに集積回路部が形成された半導体基板を用意し、当該半導体基板の他の一主面のうち、前記切断溝が形成される前記一主面上の領域に対応する前記他の一主面の領域に、この切断溝が形成される領域より幅が広い幅広の溝を形成し、次いで、前記集積回路部を含む前記一主面上に樹脂封止層を形成し、次いで、前記半導体基板及び前記樹脂封止層を前記切断溝が形成される領域に沿って前記樹脂封止層側から切断することにより、前記集積回路部を個々に分離することを特徴とする。
前記幅広の溝の最深部の深さは、前記半導体基板の厚みの20%以上かつ70%以下であるとよい。
この半導体素子の製造方法では、半導体基板の他の一主面の前記切断溝が形成される領域に対応する領域に、この切断溝が形成される領域より幅が広い幅広の溝を形成し、次いで、前記集積回路部を含む前記一主面上に樹脂封止層を形成し、次いで、前記半導体基板及び前記樹脂封止層前記切断溝が形成される領域に沿って前記樹脂封止層側から切断することにより、前記集積回路部を個々に分離するので、前記半導体基板の切断面にチッピング、ひび割れ、バリ等が発生する虞が無い半導体素子が得られる。これにより、製品歩留まり及び信頼性が高い半導体素子が得られる。
本発明の半導体ウェーハによれば、半導体基板の他の一主面の切断溝が形成される領域に対応する領域に、切断溝が形成される領域より幅が広い幅広の溝を形成したので、切断溝が形成される領域をダイシングブレード等の切断装置を用いて切断する際に、切断装置が切断溝が形成される領域に対して位置ずれを起こした場合であっても、半導体基板の切断面にチッピング、ひび割れ、バリ等の発生を防止することができ、切断・分離後の半導体基板の製品歩留まり及び信頼性を高めることができる。
本発明の半導体素子によれば、前記半導体基板及び前記樹脂封止層前記切断溝が形成される領域にて切断したので、前記半導体基板の切断面にチッピング、ひび割れ、バリ等が発生するのを防止することができる。したがって、半導体素子の製品歩留まりを向上させることができ、信頼性を高めることができる。
本発明の半導体素子の製造方法によれば、半導体基板の他の一主面の切断溝が形成される領域に対応する領域に、切断溝が形成される領域より幅が広い幅広の溝を形成し、次いで、前記集積回路部を含む前記一主面上に樹脂封止層を形成し、次いで、切断溝が形成される領域及び幅広の溝を一主面側から切断することにより、集積回路部を個々に分離するので、半導体基板の切断面にチッピング、ひび割れ、バリ等が発生する虞が無い半導体素子を得ることができる。したがって、製品歩留まり及び信頼性が高い半導体素子を得ることができる。
本発明の半導体ウェーハ及び半導体素子並びに半導体素子の製造方法の各実施の形態について図面に基づき説明する。
なお、これらの実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
「第1の実施形態」
図1は本発明の第1の実施形態のWLCSPを製造する際に用いられるシリコンウェーハ(半導体ウェーハ)を示す断面図であり、図において、21はシリコン基板(半導体基板)、22はシリコン基板21の表面(一主面)21aのスクライブ領域、23はシリコン基板21の表面21aのスクライブ領域22により区画された集積回路形成領域、24は集積回路形成領域23に形成された集積回路(部)、25は集積回路24、24を含む表面21a全体を覆う樹脂封止層、26はシリコン基板21の裏面(他の一主面)21bかつスクライブ領域22に対応する位置に形成されスクライブ領域22より幅広の溝であり、この溝26の底面は平坦面とされている。
このシリコンウェーハでは、実際には、集積回路24、24上に再配線層、Cuポスト、バンプ電極等が形成されているものであるが、ここでは説明を容易にするために、これらの図示及び説明を省略してある。
この溝26の幅Wは、ダイシングブレード等の切断装置を用いて切断する際にスクライブ領域22に形成される切断溝の幅wの1.2倍以上かつ1.4倍以下が好ましく、より好ましくは1.22倍以上かつ1.33倍以下、さらに好ましくは1.28倍である。
例えば、切断溝の幅wが25〜83μmの場合、溝26の幅Wは35〜100μm、また、切断溝の幅wがより好ましい30〜45μmの場合、溝26の幅Wは40〜55μm、さらに、切断溝の幅wがさらに好ましい35μmの場合、溝26の幅Wは45μmとなる。なお、スクライブ領域22の幅は、切断溝の幅wにダイシングブレードの位置ズレ量を加えたもので、概ね120μmである。
ここで、溝26の幅Wを上記の様に限定した理由は、切断溝の幅wの1.2倍未満であると、ダイシングブレードの位置ずれを吸収できなくなる虞があるからであり、また、1.4倍を超えると、強度上の問題が生じたり、横のラインとの干渉の影響を受ける虞があるからである。
また、この溝26の最深部の深さDは、シリコン基板21の厚みtの20%以上かつ70%以下が好ましく、より好ましくは30%以上かつ60%以下、さらに好ましくは50%である。
ここで、溝26の最深部の深さDを上記の様に限定した理由は、厚みtの20%未満であると、溝を設けても設けなくてもその効果に差が生じないからであり、また、70%を超えると、強度不足となるからである。
次に、本実施形態のWLCSPを製造する方法について説明する。
ここでは、切断の際にダイシングブレードによりスクライブ領域22に形成される切断溝の幅をwとして説明する。
まず、図2(a)に示すように、通常のWLCSP製造プロセスにより、シリコン基板21の表面21aのスクライブ領域22により区画された集積回路形成領域23それぞれに集積回路24を形成する。
次いで、図2(b)に示すように、ブレードの厚みがスクライブ領域22に形成される切断溝の幅wより厚いダイシングブレード31を用いて、シリコン基板21の裏面21bのスクライブ領域22に対応する位置に溝26を形成する。
ここでは、後述するダイシングブレード34の厚みに対して、その厚み方向それぞれに5〜25μmの位置合わせズレの余裕、好ましくは15μm以上の位置合わせズレの余裕を見込むこととする。
したがって、ダイシングブレード31の厚みは、切断溝の幅wが25〜83μmの場合、35〜100μmとなり、また、切断溝の幅wがより好ましい30〜45μmの場合、40〜55μmとなる。さらに、切断溝の幅wがさらに好ましい35μmの場合、45μmとなる。
このダイシングブレード31の回転数は、20000〜60000回転/分、好ましくは30000回転/分とする。
また、切削速度は、シリコン基板21に対して30〜70mm/秒、好ましくは40mm/秒とする。
これにより、スクライブ領域22に形成される切断溝の幅wより幅広の溝26が形成される。
次いで、グラインダー等の研削機を用いて、シリコン基板21の裏面21bを研削する。
例えば、グラインダーの回転数は4000〜8000回転/分、好ましくは5000回転/分とし、裏面21bの研削量を200〜450μm、好ましくは225μmとする。
これにより、ダイシングブレード31による溝26形成の際に生じたバリ等が削り落とされ、裏面21bは所定の平坦度を有する平坦面となる。
次いで、図2(c)に示すように、液状の絶縁性樹脂32を集積回路24、24を含む表面21a全体を覆うように塗布し、その後、この絶縁性樹脂32に紫外線(UV)33等を照射して硬化させ、樹脂封止層25とする。液状の絶縁性樹脂32としては、作業性等を考慮すると2液性のエポキシ樹脂やポリイミド樹脂が好ましいが、工程によっては1液性のものであってもよい。
次いで、化学的機械研磨(CMP)等により樹脂封止層25の表面を研磨し、Cuポスト(図示せず)の表面を露出させる。
次いで、図2(d)に示すように、切断溝の幅wのダイシングブレード34を用い、このスクライブ領域22に沿って、樹脂封止層25及びシリコン基板21を切断する。なお、スクライブ領域22の幅は概ね120μmである。
この場合、ダイシングブレード34が図中の矢印方向に位置ずれd’(約10μm程度)を起こしたとしても、この位置ずれd’が溝26の範囲内に収まっているので、ダイシングブレード34による切断が進行し、その切断溝35が溝26に到達した場合においても、切断溝35と溝26とが繋がる部分のシリコン基板21の切断面にチッピング、ひび割れ、バリ等が発生する虞が無い。
図3は、この様にして得られたWLCSPを示す断面図であり、シリコン基板21の裏面21bの周縁部に、上記の溝26の一部を構成する断面矩形状の切欠部36が形成されている。
この切欠部36には、ダイシングブレード34による切断に起因するチッピング、ひび割れ、バリ等は全く発生していない。
したがって、シリコン基板21の切断面にチッピング、ひび割れ、バリ等の無いWLCSPを得ることができ、製品歩留まり及び信頼性が高いWLCSPを得ることができる。
以上説明した様に、本実施形態のシリコンウェーハによれば、シリコン基板21の裏面21bかつスクライブ領域22に対応する位置に、スクライブ領域22より幅広の溝26を形成したので、このスクライブ領域22をダイシングブレード34を用いて切断する際に、ダイシングブレード34が位置ずれd’を起こした場合であっても、この位置ずれd’を溝26の範囲内に収めることができ、シリコン基板21の切断面にチッピング、ひび割れ、バリ等が発生するのを防止することができる。
本実施形態のWLCSPの製造方法によれば、スクライブ領域22の切断溝の幅wより厚いダイシングブレード31を用いて、シリコン基板21の裏面21bのスクライブ領域22に対応する位置に、このスクライブ領域22より幅広の溝26を形成するので、シリコン基板21の切断面にチッピング、ひび割れ、バリ等の発生する虞が無いWLCSPを得ることができ、したがって、製品歩留まり及び信頼性が高いWLCSPを得ることができる。
「第2の実施形態」
図4は本発明の第2の実施形態のWLCSPを製造する際に用いられるシリコンウェーハ(半導体ウェーハ)を示す断面図であり、本実施形態のシリコンウェーハが、上述した第1の実施形態のシリコンウェーハと異なる点は、第1の実施形態のシリコンウェーハでは、溝26の底面が平坦面とされているのに対し、本実施形態のシリコンウェーハでは、溝41の底面を、その中央部が最深部となるように断面V字型とした点である。
この溝41の幅W及び最深部の深さDは、第1の実施形態の溝26の幅W及び最深部の深さDと全く同様である。
また、この溝41の底面の傾斜角(θ)は、30〜60°が好ましく、より好ましくは40〜50°、さらに好ましくは45°である。
図5は、本実施形態のシリコンウェーハを用いて製造されたWLCSPを示す断面図であり、シリコン基板21の裏面21bの周縁部に、上記の溝41の一部を構成する断面台形状の切欠部42が形成されている。
この切欠部42の傾斜角(θ)は、溝41の底面の傾斜角(θ)と一致している。
このWLCSPは、第1の実施形態のWLCSPと同様にして製造することができる。
この場合、ダイシングブレードの刃先を溝41の底面と相補形状の凸状(逆V字型)とすれば、シリコン基板21の裏面21bのスクライブ領域22に対応する位置に、断面V字型の溝41を形成することができる。
本実施形態においても、第1の実施形態と全く同様の作用・効果を奏することができる。
なお、断面V字型の溝41の替わりに断面U字型の溝を形成しても、同様の作用、効果を奏することができる。
「第3の実施形態」
図6は本発明の第3の実施形態のWLCSPを製造する際に用いられるシリコンウェーハ(半導体ウェーハ)を示す断面図であり、本実施形態のシリコンウェーハが、上述した第1の実施形態のシリコンウェーハと異なる点は、第1の実施形態のシリコンウェーハでは、溝26の底面が平坦面とされているのに対し、本実施形態のシリコンウェーハでは、溝51の底面を、その中央部が最深部となるように断面円弧状とした点である。
この溝51の幅W及び最深部の深さDは、第1の実施形態の溝26の幅W及び最深部の深さDと全く同様である。
また、この溝51の底面の曲率半径(r)は、30〜250μmが好ましく、より好ましくは100〜150μm、さらに好ましくは125μmである。
図7は、本実施形態のシリコンウェーハを用いて製造されたWLCSPを示す断面図であり、シリコン基板21の裏面21bの周縁部に、上記の溝51の一部を構成する断面円弧状の切欠部52が形成されている。
この切欠部52の曲率半径(r)は、溝51の底面の曲率半径(r)と一致している。
このWLCSPは、第1の実施形態のWLCSPと同様にして製造することができる。
この場合、ダイシングブレードの刃先を溝51の底面と相補形状の円弧状とすれば、シリコン基板21の裏面21bのスクライブ領域22に対応する位置に、断面円弧状の溝51を形成することができる。
本実施形態においても、第1の実施形態と全く同様の作用・効果を奏することができる。
本発明は、シリコン基板21の裏面21bのスクライブ領域22に対応する領域に、このスクライブ領域22より幅広の溝26を形成したものであるから、WLCSPはもちろんのこと、この種以外のCSP等の半導体チップにも適用可能であり、その工業的効果は非常に大きなものである。
本発明の第1の実施形態のシリコンウェーハを示す断面図である。 本発明の第1の実施形態のWLCSPの製造方法を示す過程図である。 本発明の第1の実施形態のWLCSPを示す断面図である。 本発明の第2の実施形態のシリコンウェーハを示す断面図である。 本発明の第2の実施形態のWLCSPを示す断面図である。 本発明の第3の実施形態のシリコンウェーハを示す断面図である。 本発明の第3の実施形態のWLCSPを示す断面図である。 従来のシリコンウェーハを示す断面図である。 従来のダイシングブレードを用いてシリコンウェーハを切断する様を示す断面図である。 従来のダイシングによる問題点を示す断面図であり、(a)はチッピング及びひび割れを示す断面図、(b)はひび割れ及びバリを示す断面図である。
符号の説明
21…シリコン基板、21a…表面、21b…裏面、22…スクライブ領域、23…集積回路形成領域、24…集積回路、25…樹脂封止層、26、41、51…溝、36,42、52…切欠部。

Claims (8)

  1. 半導体基板の一主面上に切断溝が形成される領域と、前記切断溝が形成される領域により区画された複数の集積回路形成領域とを有し、これらの集積回路形成領域それぞれに集積回路部を形成し、これらの集積回路部を含む前記一主面上に樹脂封止層を形成してなり、前記半導体基板及び前記樹脂封止層を前記切断溝が形成される領域にて前記樹脂封止層側から切断することで半導体素子を製造するための半導体ウェーハであって、
    前記半導体基板が前記シリコン基板であり、
    前記半導体基板の他の一主面のうち、前記切断溝が形成される前記一主面上の領域に対応する前記他の一主面の領域に、切断溝が形成される領域より幅が広い幅広の溝を形成してなることを特徴とする半導体ウェーハ。
  2. 前記幅広の溝の底部は、側部より中心部が深くなっていることを特徴とする請求項1記載の半導体ウェーハ。
  3. 前記幅広の溝の底部の長手方向の断面は、V字状、U字状、円弧状のいずれか1種であることを特徴とする請求項2記載の半導体ウェーハ。
  4. 前記幅広の溝の最深部の深さは、前記半導体基板の厚みの20%以上かつ70%以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の半導体ウェーハ。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項記載の半導体ウェーハを用いた半導体素子であって、
    前記半導体基板及び前記樹脂封止層を前記切断溝が形成される領域にて前記樹脂封止層側から切断してなり、
    前記半導体基板の前記他の一主面の周縁部には、前記幅広の溝の一部からなり、前記切断によって画成される前記半導体基板の切断面から窪む切欠部が形成されていることを特徴とする半導体素子。
  6. 前記切断溝が形成される領域にて切断された半導体基板の他の一主面の周縁部は、この半導体基板の側面に対して傾斜してなることを特徴とする請求項5記載の半導体素子。
  7. シリコン基板からなり、一主面上に切断溝が形成される領域により区画された複数の集積回路形成領域を有し、これらの集積回路形成領域それぞれに集積回路部が形成された半導体基板を用意し、
    当該半導体基板の他の一主面のうち、前記切断溝が形成される前記一主面上の領域に対応する前記他の一主面の領域に、この切断溝が形成される領域より幅が広い幅広の溝を形成し、
    次いで、前記集積回路部を含む前記一主面上に樹脂封止層を形成し、
    次いで、前記半導体基板及び前記樹脂封止層を前記切断溝が形成される領域に沿って前記樹脂封止層側から切断することにより、前記集積回路部を個々に分離することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  8. 前記幅広の溝の最深部の深さは、前記半導体基板の厚みの20%以上かつ70%以下であることを特徴とする請求項7に記載の半導体素子の製造方法。
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