JP4695811B2 - 亜鉛蛍光プローブ - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、亜鉛イオンを特異的に捕捉して蛍光を発する亜鉛蛍光プローブに関するものである。
背景技術
亜鉛はヒトの体内において鉄に次いで含量の多い必須金属元素であり、細胞内のほとんどの亜鉛イオンは蛋白質と強固に結合して、蛋白質の構造保持や機能発現に関与している。また、細胞内にごく微量存在するフリーの亜鉛イオン(通常はμMレベル以下である)の生理的役割についても、種々の報告がある。特に、細胞死の一つであるアポトーシスには亜鉛イオンが深く関わっていると考えられており、アルツハイマー病の老人斑の形成を促進しているなどの報告もある。
従来、組織内の亜鉛イオンを測定するために、亜鉛イオンを特異的に捕捉して錯体を形成し、錯体形成に伴って蛍光を発する化合物(亜鉛蛍光プローブ)が用いられている。亜鉛蛍光プローブとして、例えば、TSQ(Reyes,J.G.,et al.,Biol.Res.,27,49,1994)、Zinquin ethyl ester(Tsuda,M.et al.,Neurosci.,17,6678,1997)、Dansylaminoethylcyclen(Koike,T.et al.,J.Am.Chem.Soc.,118,12686,1996)、Newport Green(Molecular Probe社のカタログである″Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals″6th Edition by Richard P.Haugland pp.531−540)などが実用化されている。
Figure 0004695811
しかしながら、TSQ、Zinquin、又はDansylaminoethylcyclenを用いた測定では、短波長領域の励起光を用いる必要があるために(それぞれ、励起波長が367nm、368nm、及び323nmである。)、これらの亜鉛蛍光ブローブを生体系の測定に用いた場合には、短波長による励起が細胞傷害を引き起こす可能性があり(細胞工学,17,pp.584−595,1998)、また、測定の際に細胞系自身が有する自家蛍光(NADHやフラビン類が発する蛍光)による影響を受けやすいという問題がある。さらに、Dansylaminoethylcyclenは測定時に試薬が存在する環境の違い、すなわち溶媒の種類、あるいは細胞外、細胞内もしくは細胞膜などにおける水溶性、脂溶性などの環境の違いにより蛍光強度が大きく変化するという欠点を有しており(蛋白質・核酸・酵素、増刊号,42,pp.171−176,1997)、TSQは脂溶性が高いために細胞全体に均一に分布させることが困難であるという問題も有している。Newport Greenは長波長の励起光で測定を行なえるものの、亜鉛イオンとのアフィニティーが低く、実用的な測定感度を有していないという問題がある。従って、細胞障害を引き起こすことなく、高感度に亜鉛イオンを測定できる亜鉛蛍光プローブの開発が求められている。
発明の開示
本発明の課題は、高感度な亜鉛蛍光プローブとして利用可能な化合物又はその塩を提供することにある。より具体的には、亜鉛イオンを特異的に捕捉することができ、捕捉後の錯体の蛍光強度に優れ、長波長の励起光で蛍光測定を行なうことができる亜鉛蛍光プローブとして利用可能な化合物を提供することが本発明の課題である。また、本発明の別な課題は、上記の特徴を有する化合物を含む亜鉛蛍光プローブ、及び該亜鉛蛍光プローブを用いた亜鉛イオンの測定方法を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、環状アミン又はポリアミンを置換基として有する化合物が亜鉛イオンに対して高い特異性を有しており、亜鉛イオンを捕捉して、長波長領域の励起光で強い蛍光を発する錯体を形成することを見出した(特願平11−40325号)。本発明者らはさらに研究を重ね、下記の一般式(I)で表される化合物が極めて速やかに亜鉛と錯体を形成し、強い蛍光を発することを見出した。また、下記の一般式(I)で表される化合物を亜鉛蛍光プローブとして用いると生体内の亜鉛イオンと瞬時に反応して蛍光性の錯体を形成するので、生体内の亜鉛を極めて正確かつ高感度に測定できることを見出した。本発明はこれらの知見を基にして完成されたものである。
すなわち、本発明は、下記の一般式(IA)又は(IB):
Figure 0004695811
〔式中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は下記の式(A):
Figure 0004695811
(式中、X、X、X、及びXはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、2−ピリジルメチル基、又はアミノ基の保護基を示し、m及びnはそれぞれ独立に0又は1を示す)で表される基を示すが、R及びRが同時に水素原子であることはなく;R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はハロゲン原子を示し;R及びRはそれぞれ独立に水素原子、アルキルカルボニル基、又はアルキルカルボニルオキシメチル基を示し、Rは水素原子又はアルキル基を示す〕で表される化合物又はその塩が提供される。
上記の発明の好ましい態様として、下記の一般式(II):
Figure 0004695811
(式中、R13及びR14はそれぞれ独立に水素原子又はハロゲン原子を示し:R17は水素原子又はアルキル基を示し;R18は水素原子又はアミノ基の保護基を示す)で表される化合物又はその塩を提供するものである。この発明の好ましい態様によれば、R17及びR18が水素原子である上記化合物又はその塩が提供され、さらに好ましい態様によれば、ベンゼン環上の置換アミノ基が−COOR17で表される基に対してメタ位又はパラ位に結合する化合物又はその塩が提供される。
また、下記の一般式(IIIA)又は(IIIB):
Figure 0004695811
〔式中、R21及びR22はそれぞれ独立に水素原子又は下記の式(B):
Figure 0004695811
(式中、X11、X12、X13、及びX14はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、2−ピリジルメチル基、又はアミノ基の保護基を示し、p及びqはそれぞれ独立に0又は1を示す)で表される基を示すが、R21及びR22が同時に水素原子であることはなく;Yは−CO−NH−又は−NH−CO−を示し;R23及びR24はそれぞれ独立に水素原子又はハロゲン原子を示し;R25及びR26はそれぞれ独立に水素原子、アルキルカルボニル基、又はアルキルカルボニルオキシメチル基を示し;R27は水素原子又はアルキル基を示す〕で表される化合物又はその塩が本発明により提供される。この発明の好ましい態様によれば、ベンゼン環上のYが−COOR27で表される基(ラクトン環を形成する場合には対応するカルボニル基)に対してメタ位に結合する化合物が提供される。
別の観点からは、本発明により、上記一般式(I)、一般式(II)、又は一般式(III)で表される化合物(ただしアミノ基の保護基が導入された化合物を除く)又はそれらの塩を含む亜鉛蛍光プローブ;及び上記一般式(I)、一般式(II)、又は一般式(III)で表される化合物(ただしアミノ基の保護基が導入された化合物を除く)又はそれらの塩と亜鉛イオンとから形成される亜鉛錯体が提供される。この亜鉛蛍光プローブは、組織や細胞内の亜鉛イオンを測定するために用いることができる。
さらに別の観点からは、本発明により、亜鉛イオンの測定方法であって、上記一般式(I)、一般式(II)、又は一般式(III)で表される化合物(ただしアミノ基の保護基が導入された化合物を除く)又はそれらの塩を亜鉛蛍光プローブとして用いる方法;亜鉛イオンの測定方法であって、下記の工程:(a)上記一般式(I)、一般式(II)、又は一般式(III)で表される化合物(ただしアミノ基の保護基が導入された化合物を除く)又はそれらの塩と亜鉛イオンとを反応させる工程、及び(b)上記工程で生成した亜鉛錯体の蛍光強度を測定する工程を含む方法;並びに、上記一般式(I)、一般式(II)、又は一般式(III)で表される化合物(ただしアミノ基の保護基が導入された化合物を除く)又はそれらの塩の亜鉛蛍光プローブとしての使用が提供される。
上記一般式(I)、一般式(II)、又は一般式(III)で表される化合物(ただしアミノ基の保護基が導入された化合物に限る)は、上記の亜鉛蛍光プローブの製造のための製造中間体として有用である。
発明を実施するための最良の形態
日本国特許出願第2000−50869号明細書の開示を全て参照として本明細書の開示に含める。
本明細書において、「アルキル基」又はアルキル部分を含む置換基(例えばアルキルカルボニル基又はアルキルカルボニルオキシメチル基など)のアルキル部分は、例えば、炭素数1〜12個、好ましくは炭素数1〜6個、好ましくは炭素数1〜4個の直鎖、分枝鎖、環状、又はそれらの組み合わせからなるアルキル基を意味している。より具体的には、アルキル基として低級アルキル基(炭素数1〜6個のアルキル基)が好ましい。低級アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロプロピルメチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などを挙げることができる。本明細書においてハロゲン原子という場合には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子のいずれでもよく、好ましくはフッ素原子、塩素原子、又は臭素原子である。
アミノ基の保護基の種類は特に限定されないが、例えば、p−ニトロベンゼンスルホン酸基、トリフルオロアセチル基、トリアルキルシリル基などを適宜利用できる。アミノ基の保護基については、例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、グリーン(T.W.Greene)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons,Inc.)(1981年)などを参照することができる。
上記一般式(IA)及び(IB)において、ベンゼン環上に置換するR及びRの位置は特に限定されない。Rが水素原子である場合には、Rが−COORで表される基(ラクトン環を形成する場合には対応するカルボニル基)に対してメタ位又はパラ位に結合することが好ましい。一般式(II)におけるベンゼン環上の置換アミノ基の位置は特に限定されないが、好ましくは、−COOR17で表される基に対してメタ位又はパラ位である。一般式(IIIA)及び(IIIB)において、ベンゼン環上に置換するYの位置は特に限定されないが、Yが−COOR27で表される基(ラクトン環を形成する場合には対応するカルボニル基)に対してメタ位に結合することが好ましい。
上記一般式(IA)及び(IB)で表される化合物において、R及びRのいずれか一方が水素原子であり、他方が式(A)で表される基であることが好ましい。式(A)で表される基において、XないしX、好ましくはX及びXして2−ピリジルメチル基が好ましい。上記一般式(IA)及び(IB)で表される化合物において、mが0であり、nが1であり、かつXが水素原子であることが好ましく、この場合にX及びXがともに2−ピリジルメチル基であることが好ましい。R及びRとしては水素原子が好ましく、イメージングの用途ではR及びRがアセチル基又はアセトキシメチル基であることが好ましい。R及びRがともに水素原子であるか、ともに塩素原子であることが好ましい。Rは水素原子であることが好ましい。
上記一般式(II)で表される化合物において、R13及びR14がともに水素原子であるか、ともに塩素原子であることが好ましい。R17及びR18が水素原子であることが好ましい。
上記一般式(IIIA)及び(IIIB)で表される化合物において、R21及びR22のいずれか一方が水素原子であり、他方が式(B)で表される基であることが好ましい。式(B)で表される基において、X11ないしX14、好ましくはX11及びX12して2−ピリジルメチル基が好ましい。上記一般式(IIIA)及び(IIIB)で表される化合物において、pが0であり、qが1であり、かつX14が水素原子であることが好ましく、この場合にX11及びX12がともに2−ピリジルメチル基であることが好ましい。R23及びR24がともに水素原子であるか、ともに塩素原子であることが好ましい。R25及びR26としては水素原子が好ましく、またイメージングの用途ではR25及びR26がアセチル基又はアセトキシメチル基であることが好ましい。R27が水素原子であることが好ましい。
上記一般式(I)ないし(III)で表される本発明の化合物は酸付加塩又は塩基付加塩として存在することができる。酸付加塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などの鉱酸塩、又はメタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩などの有機酸塩などを挙げることができ、塩基付加塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの金属塩、アンモニウム塩、又はトリエチルアミン塩などの有機アミン塩などを挙げることができる。これらのほか、グリシンなどのアミノ酸との塩を形成する場合もある。本発明の化合物又はその塩は水和物又は溶媒和物として存在する場合もあるが、これらの物質はいずれも本発明の範囲に包含される。
上記一般式(IA)、(IB)、(II)、(IIIA)、及び(IIIB)で表される本発明の化合物は、置換基の種類により、1個又は2個以上の不斉炭素を有する場合があるが、1個又は2個以上の不斉炭素に基づく光学活性体や2個以上の不斉炭素に基づくジアステレオ異性体などの立体異性体のほか、立体異性体の任意の混合物、ラセミ体などは、いずれも本発明の範囲に包含される。また、R、R17、又はR27が水素原子の場合にはカルボキシル基がラクトンを形成する場合もあるが、本発明の範囲にはこのような構造異性体も包含される。なお、一般式(IA)においてRが水素原子である化合物と一般式(IB)においてRが水素原子である化合物は互変異性体に相当しており、一般式(IIIA)においてR25が水素原子である化合物と一般式(IIIB)においてR27が水素原子である化合物は互変異性体に相当している。このような互変異性体の存在は当業者に容易に理解され、本発明の範囲にはいずれの互変異性体も包含されることを理解すべきである。
本発明の化合物の代表的化合物の製造方法を下記のスキームに示す。また、本明細書の実施例には、このスキームに記載した製造方法がより詳細かつ具体的に示されている。従って、当業者は、これらの説明を基にして反応原料、反応条件、及び反応試薬などを適宜選択し、必要に応じてこれらの方法に修飾や改変を加えることによって、上記一般式で表される本発明の化合物をいずれも製造することができる。なお、原料化合物として用いることができる4−アミノフルオレセイン、5−アミノフルオレセイン、及び6−アミノフルオレセインは、例えば、亀谷哲治著、有機合成化学IX、南江堂、215頁(1977年)等に準じて製造できる。
Figure 0004695811
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一般式(III)の化合物は、例えば下記スキームの方法により、反応試薬及び反応原料として市販の化合物などを用いて製造することができる。
Figure 0004695811
上記一般式(I)、一般式(II)、及び一般式(III)で表される本発明の化合物(アミノ基の保護基を有する化合物を除く)又はその塩は、亜鉛蛍光プローブとして有用である。上記一般式(I)、一般式(II)、又は一般式(III)で表される本発明の化合物又はその塩は、それ自体は強い蛍光を発する性質を有していないが、亜鉛イオンを捕捉して亜鉛錯体を形成すると、強い蛍光を発するようになる。上記化合物又はその塩は亜鉛イオンを特異的に捕捉することができ、極めて錯体形成が速やかであるという特徴を有している。また、形成された亜鉛錯体は、生体組織や細胞に障害を生じない長波長領域の励起光によって強い蛍光を発するという特徴がある。従って、上記一般式(I)、一般式(II)、又は一般式(III)で表される本発明の化合物又はその塩は、生細胞や生組織中の亜鉛イオンを生理条件下で測定するための亜鉛蛍光プローブとして極めて有用である。なお、本明細書において用いられる「測定」という用語については、定量及び定性を含めて最も広義に解釈すべきものである。
本発明の亜鉛蛍光プローブの使用方法は特に限定されず、従来公知の亜鉛プローブと同様に用いることが可能である。通常は、生理食塩水や緩衝液などの水性媒体、又はエタノール、アセトン、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどの水混合性の有機溶媒と水性媒体との混合物などに上記一般式(I)で表される化合物及びその塩からなる群から選ばれる一の物質を溶解し、細胞や組織を含む適切な緩衝液中にこの溶液を添加して、蛍光スペクトルを測定すればよい。
例えば、上記スキーム中の化合物6及び化合物12の亜鉛錯体は、それぞれ励起波長が491nm及び492nm、蛍光波長が513nm及び514nmであり、1〜10μM程度の濃度で用いた場合に10μM以下の濃度の亜鉛イオンを測定することが可能である。なお、本発明の亜鉛蛍光プローブを適切な添加物と組み合わせて組成物の形態で用いてもよい。例えば、緩衝剤、溶解補助剤、pH調節剤などの添加物と組み合わせることができる。
また、例えば化合物22は細胞膜を容易に透過することができる程度の脂溶性を有しており、細胞膜を透過した後に細胞質内に存在するエステラーゼによって加水分解され化合物12を与える。化合物12はその水溶性により細胞膜を透過することが困難なため、細胞内に長時間とどまることができる。従って、化合物22は個々の細胞の内部に存在する亜鉛イオンの測定のために極めて有用である。
実施例
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。実施例中の化合物番号は、上記のスキーム中の化合物番号に対応している。
例1:化合物6の合成
4−アミノフルオレセイン(1)2.5g(7.2mmol)を50mlのジメチルホルムアミドに溶かした溶液に、炭酸セシウム5.2g(16mmol)を加えた。続いて、この溶液に無水ピバロイル酸3.1ml(15mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を桐山漏斗で濾過し、ジメチルホルムアミドを減圧下留去した後、シリカゲルカラムで精製し、化合物2(3.6g)を得た。白色固体。収率97%。
H−NMR(CDCl,300MHz):7.19(m,1H),7.02(d,2H,J=2.4),6.93−6.94(m,2H),6.88(d,2H,J=8.7),6.77(dd,2H,J=8.7,2.4),4,06(br,2H),1.34(s,18H)
MS(FAB):516(M+1)
m.p.206−208℃(メタノールから再結晶)
化合物2(1.0g,2.0mmol)をピリジン15mlに溶かし、4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド1.2g(5.3mmol)を加えた後、室温で6時間撹拌した。ピリジンを減圧下留去し、残渣を酢酸エチル25mlに溶かした。この酢酸エチル溶液を2N塩酸、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧下留去した後、シリカゲルカラムにより精製し、化合物3(1.2g)を得た。白色固体。収率88%。
H−NMR(CDCl,300MHz):
8.33(d,2H,J=9.0),8.05(d,2H,J=9.0),7.69(d,1H,J=2.2),7.45(dd,1H,J=8.2,2.2),7.07(d,1H,J=8.2),7.06−7.04(m,2H),6.77−6.74(m,4H),1.36(s,18H)
MS(FAB):701(M+1)
m.p.245−247℃(酢酸エチル+n−ヘキサンから再結晶)
化合物3(0.97g,1.4mmol)を25mlのジメチルホルムアミドに溶かした溶液に、炭酸セシウム0.48g(1.5mmol)、1,2−ジブロモエタン1.3ml(14mmol)を加え、60℃で20時間撹拌した。ジメチルホルムアミドを減圧下留去し、酢酸エチル50mlに溶かした。この酢酸エチル溶液を、水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧下留去した後、シリカゲルカラムにより精製し、化合物4(0.78g)を得た。白色固体。収率70%。
H−NMR(CDCl,300MHz):
8.38(d,2H,J=9.0),7.86(d,2H,J=9.0),7.76(d,1H,J=2.0),7.45(dd,1H,J=8.0,2.0),7.17(d,1H,J=8.0),7.08(m,2H),6.85−6.84(m,4H),4.01(t,2H,J=6.8),3.45(t,2H,J=6.8),1.37(s,18H)
MS(FAB):807,809(M+1)
m.p.280−281℃(アセトニトリルから再結晶)
化合物4(0.10g,0.13mmol)をアセトニトリル4mlに懸濁させ、ヨウ化カリウム55mg(0.33mmol)、炭酸カリウム43mg(0.31mmol)、2,2’−ジピコリルアミン78mg(0.39mmol)を加えて14時間還流した。アセトニトリルを減圧下留去した後、2N炭酸ナトリウム水溶液に溶かし、塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。塩化メチレンを減圧下留去し、シリカゲルカラムにより精製して、化合物5(80mg)を得た。淡黄色オイル。収率69%。
H−NMR(CDCl,300MHz):
8.47−8.45(m,2H),8.32(d,2H,J=9.0),7.77(d,2H,J=9.0),7.69−7.61(m,3H),7.61(d,2H,J=7.9),7.27−7.23(m,1H),7.14(m,2H),7.07(d,2H,J=2.2),6.99(d,1H,J=8.0),6.82(dd,2H,J=8.6,2.2),6.72(d,2H,J=8.6),3.82(s,4H),3.82(m,2H),2.72(t,2H,J=6.4),1.37(s,18H)
MS(FAB):926(M+1)
化合物5(34mg,37μmol)を4mlのジメチルホルムアミドに溶かした溶液に、炭酸カリウム26mg(0.19mmol)、チオフェノール12μl(0.12mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。水酸化カリウム70mg(1.2mmol)を1mlのメタノールと1mlの水に溶かした溶液を反応混合物に加え、室温で20時間撹拌した。この混合物に2N塩酸2mlを加えた後、溶媒を減圧下留去した。エタノール10mlに懸濁させて濾過した後に、エタノールを減圧下留去した。残渣を逆相HPLCで精製し、化合物6(15mg)を得た。褐色固体。収率70%。
H−NMR(CDOD,300MHz):
8.61−8.59(m,2H),8.04−7.98(m,2H),7.63(d,2H,J=7.9),7.51−7.46(m,2H),7.14(d,1H,J=2.0),7.02(d,2H,J=9.0),6.95−6.87(m,4H),6.79(dd,2H,J=9.0,2.4),4.46(s,4H),3.50(t,2H,J=6.0),3.25(m,2H)
MS(FAB):573(M+1)
例2:化合物12の合成
化合物2の合成と同様にして、5−アミノフルオレセイン(7)3.5g(10mmol)から、化合物8(4.4g)を得た。白色固体。収率84%。
H−NMR(CDCl,300MHz):
7.77(d,1H,J=7.9),7.01(d,2H,J=2.0),6.95(d,2H,J=8.6),6.80−6.75(m,3H),6.22(d,1H,J=1.7),4.21(br,2H),1.36(s,18H)
MS(FAB):516(M+1)
m.p.161−163℃(メタノールから再結晶)
化合物8(3.6g,6.9mmol)から化合物3の合成法と同様にして化合物9(4.1g)を得た。白色固体。収率84%。
H−NMR(CDCl,300MHz):
8.61(br,1H),8.20(d,2H,J=9.0),7.88(d,1H,J=8.3),7.81(d,2H,J=9.0),7.33−7.29(m,1H),7.05(d,2H,J=2.2),6.84(d,1H,J=1.8),6.74(dd,2H,J=8.6,2.2),6.69(d,2H,J=8.6),1.38(s,18H)
MS(FAB):701(M+1)
m.p.189−191℃(酢酸エチル+n−ヘキサンから再結晶)
化合物9(0.51g,0.73mmol)から化合物4の合成法と同様にして化合物10(0.35g)を得た。白色固体。収率60%。
H−NMR(CDCl,300MHz):
8.11(d,2H,J=9.0),8.10−8.09(m,1H),7.71(dd,1H,J=8.2,1.8),7.56(d,2H,J=9.0),7.02(d,2H,J=2.2),6.86(dd,2H,J=8.6,2.2),6.79(d,2H,J=8.6),6.43(d,1H,J=1.8),3.85(t,2H,J=6.6),3.40(t,2H,J=6.6),1.38(s,18H)
MS(FAB):807,809(M+1)
m.p.268−269℃(アセトニトリルから再結晶)
化合物10(0.31g,0.38mmol)から化合物5の合成法と同様にして化合物11(0.27g)を得た。淡黄色固体。収率75%。
H−NMR(CDCl,300MHz):
8.45−8.42(m,2H),8.06(d,2H,J=9.0),7.96(d,1H,J=8.3),7.64−7.59(m,2H),7.52(d,2H,J=9.0),7.53−7.50(m,1H),7.33(d,2H,J=7.7),7.17(m,2H),7.00(d,2H,J=2.2),6.78(dd,2H,J=8.6,2.2),6.64(d,2H,J=8.6),6.48(d,1H,J=1.3),3.71(s,4H),3.67(t,2H,J=6.2),2.67(t,2H,J=6.2),1.37(s,18H)
MS(FAB):926(M+1)
m.p.146−148℃(メタノールから再結晶)
化合物11(20mg,22μmol)から化合物6の合成法と同様にして化合物12(6.6mg)を得た。褐色固体。収率53%。
H−NMR(CDOD,300MHz):
8.44−8.42(m,2H),7.94−7.88(m,2H),7.60(d,1H,J=8.4),7.49(d,2H,J=7.9),7.45−7.41(m,2H),6.71(br,1H),6.65(d,2H,J=2.4),6.61(d,2H,J=8.8),6.51(dd,2H,J=8.8,2.4),6.02(d,1H,J=1.8),4.30(s,4H),3.28(t,2H,J=6.0),3.03(t,2H,J=6.0)
MS(FAB):573(M+1)
例3
化合物15の合成
4−ニトロフタル酸無水物(13)16g(84mmol)と4−クロロレゾルシノール(14)24g(0.17mol)を250mlのメタンスルホン酸に溶かし、アルゴン下、80度で60時間撹拌した。室温まで冷却後、氷水1.4Lに少しずつ加えた。析出した固体を濾取して、化合物15を37g得た。収率定量。
化合物16の合成
化合物(15)20g(45mmol)を水700mlに懸濁させ、硫化ナトリウム9水和物54g(0.23mol)と、水硫化ナトリウムn水和物(水硫化ナトリウムが約70%)20g(0.25mol)を加えて、アルゴン下で20時間還流した。室温まで冷却した後に、塩酸を加えてpHを3〜4にした。析出した固体を濾取して、化合物(16)を19g得た。収率定量。
化合物17の合成
化合物(16)4.4g(11mmol)から化合物(2)の合成法と同様にして化合物(17)3.9gを得た。収率62%。
MS(FAB):584,586,588(M+1)
化合物18及び18’の合成
化合物(17)3.8g(6.5mmol)から化合物(3)の合成法と同様にして化合物(18)を1.9g、化合物(18’)を1.8g得た。収率:化合物(18)38%、化合物(18’)35%。
化合物(18):
H−NMR(CDCl,300MHz):8.38(d,2H,J=8.7),8.07(d,2H,J=8.7),7.72(d,1H,J=2.1),7.48(dd,1H,J=8.1,2.1),7.12(d,1H,J=8.1),7.11(s,2H),6.77(s,2H),1.40(s,18H)MS(FAB):769,771,773(M+1)
化合物(18’):
H−NMR(CDCl,300MHz):8.26(d,2H,J=8.6),7.93(d,1H,J=8.4),7.84(d,2H,J=8.6),7.27(dd,1H,J=8.4,2.0),7.13(s,2H),6.99(d,1H,J=2.0),6.75(s,2H),1.42(s,18H)MS(FAB):769,771,773(M+1)
化合物19の合成
化合物(18)1.5g(2.0mmol)から化合物(4)の合成法と同様にして化合物(19)を1.2g得た。収率66%。
H−NMR(CDCl,300MHz):8.39(d,2H,J=9.0),7.85(d,2H,J=9.0),7.79(d,1H,J=2.0),7.51(dd,1H,J=8.2,2.0),7.18(d,1H,J=8.2),7.14(s,2H),6.89(s,2H),4.06(t,2H,J=6.8),3.50(t,2H,J=6.8),1.40(s,18H)
MS(FAB):875,877,879,881(M+1)
化合物19’の合成
化合物(18’)1.5g(2.0mmol)から化合物(4)の合成法と同様にして化合物(19’)を0.70g得た。収率40%。
H−NMR(CDCl,300MHz):8.19(d,2H,J=9.0),8.13(d,1H,J=8.3),7.70(brd,1H),7.62(d,2H,J=9.0),7.11(s,2H),6.84(s,2H),6.63(d,1H,J=1.8),3.94(t,2H,J=6.4),3.46(t,2H,J=6.4),1.41(s,18H)
MS(FAB):875,877,879,881(M+1)
化合物20の合成
化合物(19)1.0g(1.1mmol)から化合物(5)の合成法と同様にして化合物(20)を0.56g得た。収率49%。
H−NMR(CDCl,300MHz):8.50−8.47(m,2H),8.33(d,2H,J=8.7),7.76(d,2H,J=8.7),7.70−7.60(m,3H),7.46(d,2H,J=7.9),7.32(brd,1H,J=8.3),7.16−7.12(m,2H),7.14(s,2H),7.00(d,1H,J=8.3),6.79(s,2H),3.87(t,2H,J=6.0),3.83(s,4H),2.76(t,2H,J=6.0),1.41(s,18H)
MS(FAB):994,996,998(M+1)
化合物20’の合成
化合物(19’)0.20g(0.23mmol)から化合物(5)の合成法と同様にして化合物(20’)を75mg得た。収率33%。
H−NMR(CDCl,300MHz):8.43−8.41(m,2H),8.17(d,2H,J=9.0),7.97(d,1H,J=8.3),7.63−7.57(m,2H),7.56(d,2H,J=9.0),7.49(brd,1H,J=8.3),7.31(d,2H,J=7.7),7.16−7.12(m,2H),7.08(s,2H),6.79(s,2H),6.72(d,2H,J=1.1),3.74(t,2H,J=6.2),3.71(s,4H),2.74(t,2H,J=6.2),1.40(s,18H)
MS(FAB):994,996,998(M+1)
化合物21の合成
化合物(20)0.26g(0.26mmol)から化合物(6)の合成法と同様にして化合物(21)を98mg得た。収率35%。
H−NMR(CDOD,300MHz):8.56(brd,2H,J=4.8),7.98−7.91(m,2H),7.57(d,2H,J=7.9),7.46−7.41(m,2H),6.94−6.81(m,3H),6.73(s,2H),6.56(s,2H),4.48(s,4H),3.50(t,2H,J=5.5),3.29(t,2H,J=5.5)
MS(FAB):641,643,645(M+1)
化合物21’の合成
化合物(20’)0.20g(0.20mmol)から化合物(6)の合成法と同様にして化合物(21’)を58mg得た。収率26%。
H−NMR(CDOD,300MHz):8.45−8.43(m,2H),7.93−7.88(m,2H),7.58(d,1H,J=8.6),7.50(d,2H,J=7.9),7.45−7.41(m,2H),6.72(s,2H),6.73−6.88(m,1H),6.58(s,2H),6.01(d,1H,J=1.8),4.30(s,4H),3.27(t,2H,J=5.7),3.06(t,2H,J=5.7)
MS(FAB):641,643,645(M+1)
化合物22の合成
化合物(12)140mg(0.13mmol)をアセトニトリル10mlに懸濁し、炭酸セシウム0.19g(0.30mmol)を加えた後、無水酢酸28μlを少しずつ加えた。室温で1時間撹拌した後、反応液を濾過した。溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムで精製して化合物(22)79mgを得た。収率94%。
H−NMR(CDCl,300MHz):8.51−8.49(m,2H),7.73(d,1H,J=8.4),7.60−7.54(m,2H),7.31(d,2H,J=7.7),7.15−7.11(m,2H),7.05(d,2H,J=2.2),6.96(d,2H,J=8.6),6.80(dd,2H,J=2.2,8.6),6.77−6.74(m,1H),6.48(br,1H),6.02(d,1H,J=1.7),3.86(s,4H),3.06(br,2H),2.82(t,2H,J=5.1),2.31(s,6H)
例4
上記例1で得た化合物6及び例2で得た化合物12を用いて、亜鉛イオンに対する選択性を評価した。種々の金属イオン(5μM又は5mM)を含む100mM HEPES緩衝液(pH7.5)中に5μMの化合物6又は化合物12を加え、化合物6については励起波長491nm、蛍光波長513nmとし、化合物12については励起波長492nm、蛍光波長514nmとして蛍光強度を測定した。結果を第1図(化合物6)及び第2図(化合物12)に示す。また、種々の金属イオン(1μM又は5mM)を含む100mMHEPES緩衝液(pH7.5)中に1μMの化合物21を加え、励起波長505nm、蛍光波長522nmとして蛍光強度を測定した。結果を第3図に示す。
図中、縦軸の蛍光強度は、金属イオンを加えていないときの蛍光強度を1として、各金属イオンを加えたときの蛍光強度を数値で示したものである。本発明の化合物6及び化合物12が亜鉛イオンに対して極めて高い選択性を有しており、生体内に多量に存在するナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオンが高濃度(5mM)に存在する条件下でも全く蛍光強度が増加しないことが明らかである。また、これらの金属イオンが亜鉛イオンによる蛍光強度の増大に影響を与えないことも明らかである。
化合物21は、亜鉛に高い選択性を示した。特に、生体内に豊富に存在する金属イオンであるナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムは5mMの高濃度で加えても蛍光強度はほとんど増大しない。またこれらの金属イオンは、亜鉛による蛍光強度の増大に影響を与えなかった。
例5
5μMの化合物6、化合物12、又はACF−1(特願平11−40325号の実施例1に化合物(20)として記載された環状ポリアミン部分を有する化合物)を含む100mMHEPES(pH7.5)中に亜鉛イオン(最終濃度5μM、50μM)を加え、蛍光強度を測定した。化合物6については励起波長491nm、蛍光波長513nmとし、化合物12については励起波長492nm、蛍光波長514nmとし、ACF−1については励起波長495nm、蛍光波長515nmとして蛍光強度を測定した。結果を第4図に示す。図中、縦軸は相対蛍光強度を示す。この結果から明らかなように、ACF−1では蛍光強度が瞬時に増大しないが、本発明の化合物6及び化合物12では蛍光強度が瞬時に増大した。従って、本発明の化合物を用いると亜鉛を極めて短時間に検出することができ、亜鉛の速い濃度変化を検出することも可能である。
Figure 0004695811
例6
5μMの化合物6、化合物12、ACF−1、又はNewport Green(Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals,6th Edition by Richard P.Haugland,pp.531−540)を含む100mM HEPES緩衝液(pH7.5)中に種々の濃度の亜鉛イオンを加えたときの蛍光強度の変化を測定した。化合物6については励起波長491nm、蛍光波長513nmとし、化合物12については励起波長492nm、蛍光波長514nmとし、ACF−1については励起波長495nm、蛍光波長515nmとし、Newport Greenについては励起波長505nm、蛍光波長530nmとして蛍光強度を測定した。結果を第5図に示す。図中、縦軸の蛍光強度は、金属イオンを加えていないときの蛍光強度を1として、各濃度の亜鉛イオンを加えたときの蛍光強度を数値で示したものである。本発明の化合物6及び化合物12は高い測定感度を示した。特に、化合物12の測定感度は非常に高く、キレーター部分と発蛍光部分との組み合わせが最適であることが証明された。
例7
pHの変化に対する化合物12及び化合物21とそれらの亜鉛錯体の蛍光強度の変化を調べた。化合物12については励起波長492nm、蛍光波長514nmとし、化合物21については励起波長505nm、蛍光波長522nmとして蛍光強度を測定した。結果を第6図に示す。
緩衝液は以下のものを用いた。
100 mM ClCHCOOH−ClCHCOONa緩衝液(pH 2.0)
100 mM ClCHCOOH−ClCHCOONa緩衝液(pH 3.0)
100 mM AcOH−AcONa緩衝液(pH 4.0,4.5,5.0)
100 mM MES緩衝液(pH 5.5,6.0,6.5)
100 mM HEPES緩衝液(pH 7.0,7.5,8.0)
100 mM CHES緩衝液(pH 8.5)
化合物21は化合物12と比べて細胞内のpHである7.4付近で蛍光強度が安定であり、細胞内のpH変化の影響を受けにくいプローブであることがわかる。
例8
ラットの海馬スライスを用いて虚血刺激による蛍光強度の変化を調べた。
ラットの海馬スライスに10μMの化合物22を加えてインキュベーションした後に、10分間(図中2分〜12分)虚血刺激して蛍光像の時間変化を見た。結果を第7図に示す。
海馬スライスの作製には以下のような組成のリンゲル液を用いた。
(1)リンゲル液
組成:124mM NaCl、1.25mM NaHPO、2.5mM KCl、2mM CaCl、26mM NaHCO、1mM MgCl、10mMグルコース
(2)虚血用リンゲル液
組成:124mM NaCl、1.25mM NaHPO、2.5mM KCl、2mM CaCl、26mM NaHCO、1mM MgCl、10mM 2−デオキシグルコース
(3)コリン−リンゲル液
組成:124mM コリン、1.25mM NaHPO、2.5mM KCl、0.5mM CaCl、26mM NaHCO、2.5mM MgCl、10mM グルコース
スライスの調製及び測定に使うリンゲル液は常に、95% O/5% COをバブルしておいた。
ウィスター・ラット(200−250g、雄)をエーテルで麻酔した。断頭した後、全脳を素早く摘出し、氷冷したコリン−リンゲル液に入れて10分間置いた。氷冷したコリン−リンゲル液と、シャーベット状にしたコリン−リンゲル液を敷きつめたシャーレ上で左右半球を切り分けた後、間脳を取り除きスパーテルで海馬を取り出した。海馬を寒天の上に載せて、ピンを使って固定し、ロータリースライサーで300μmの幅に切った。30℃にあたためたリンゲル液にスライスした海馬を入れて、30分から1時間置いた。室温で、リンゲル液中にスライスした海馬を使用するまでいれておいた。
次に、化合物22をDMSOに溶かした10mM溶液を、リンゲル液で10μMに希釈した。この溶液に海馬スライスを入れて遮光し室温で1.5時間インキュベーションした。別のリンゲル液に移し替えて30分から1時間30分程度洗浄した後に、チャンバーに移して測定した。チャンバー内は、温度が常に33−34℃になるように暖めたリンゲル液を循環させておいた(流速2−3ml/分)。測定は、倒立顕微鏡(オリンパスIX−70)で行った(対物レンズ:4倍、二色性ミラー:505nm)。
虚血刺激は、チャンバー内を循環させているリンゲル液を以下の要領で交換することにより行った。
リンゲル液(95% O+5% COをバブル):2分(図表中01 00.00から02 00.00)−−−−>虚血用リンゲル液(95% N+5% COをバブル):10分(図表中03 00.00から12 00.00)−−−−>リンゲル液(95% O+5% COをバブル):4分(図表中13 00.00から16 00.00)
その結果、虚血刺激により細胞死が起こっていることが報告されているCA1領域で、虚血刺激開始約3分後から蛍光強度が増大することがわかった。
さらに、第8図に示すように、虚血刺激後、CA1領域(図中1,2,3)で特に大きく蛍光強度が増大した。CA3領域(図中4)、歯状回(図中6,7)でも蛍光強度が増大した。グラフの縦軸は、測定開始時(0.00sec)での蛍光強度を1.00として表している。
産業上の利用可能性
本発明の化合物は亜鉛測定のための蛍光プローブとして有用である。特に、本発明の化合物は極めて短時間に亜鉛との錯体を形成することができるという特徴があり、測定感度も極めて高いので、生体内における亜鉛イオンの素早い濃度変化を正確に測定するための試薬として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の亜鉛蛍光プローブ(化合物6)が亜鉛イオンに対して優れた選択性を有していることを示す。
第2図は、本発明の亜鉛蛍光プローブ(化合物12)が亜鉛イオンに対して優れた選択性を有していることを示す。
第3図は、本発明の亜鉛蛍光プローブ(化合物21)が亜鉛イオンに対して優れた選択性を有していることを示す。
第4図は、本発明の亜鉛蛍光プローブ(化合物6及び化合物12)の蛍光強度の時間変化を環状ポリアミン部分を有するACF−1と比較した結果を示す。
第5図は、本発明の亜鉛蛍光プローブ(化合物6及び化合物12)の蛍光強度と亜鉛イオン濃度との関係を示す。
第6図は、pHの変化に対する化合物12及び化合物21とそれらの亜鉛錯体の蛍光強度の変化を示す。
第7図は、ラットの海馬スライスを用いて虚血刺激による蛍光強度の変化を調べた結果を示す。
第8図は、ラットの海馬スライスを用いて虚血刺激による蛍光強度の変化を領域別に調べた結果を示す。

Claims (8)

  1. 下記の一般式(IA)又は(IB):
    Figure 0004695811
    〔式中、R 1 下記の式(A):
    Figure 0004695811
    (式中、X 1 及びX 2 は2-ピリジルメチル基を示し、mは0を示し、nは1を示し、X 4 は水素原子を示す)で表される基を示し;R 2 は水素原子を示し;R3及びR4はそれぞれ独立に水素原子又はハロゲン原子を示し;R5及びR6はそれぞれ独立に水素原子、アルキルカルボニル基、又はアルキルカルボニルオキシメチル基を示し、R7は水素原子又はアルキル基を示す〕で表される化合物又はその塩。
  2. 下記の一般式(II):
    Figure 0004695811
    (式中、R13及びR14はそれぞれ独立に水素原子又はハロゲン原子を示し:R17は水素原子又はアルキル基を示し;R18水素原子を示す)で表される化合物又はその塩。
  3. R 17 水素原子である請求項2に記載の化合物又はその塩。
  4. R13及びR14がともに水素原子であるか、あるいはR13及びR14がともに塩素原子である請求項2又は3に記載の化合物又はその塩。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の化合物又はそれらの塩を含む亜鉛蛍光プローブ。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の化合物又はそれらの塩と亜鉛イオンとから形成される亜鉛錯体。
  7. 亜鉛イオンの測定方法であって、請求項1ないしのいずれか1項に記載の化合物又はそれらの塩を亜鉛蛍光プローブとして用いる方法。
  8. 亜鉛イオンの測定方法であって、下記の工程:
    (a)請求項1ないしのいずれか1項に記載の化合物又はそれらの塩と亜鉛イオンとを反応させる工程、及び
    (b)上記工程で生成した亜鉛錯体の蛍光強度を測定する工程
    を含む方法。
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