JPH0782497A - ビスアゾ化合物 - Google Patents

ビスアゾ化合物

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JPH0782497A
JPH0782497A JP23175993A JP23175993A JPH0782497A JP H0782497 A JPH0782497 A JP H0782497A JP 23175993 A JP23175993 A JP 23175993A JP 23175993 A JP23175993 A JP 23175993A JP H0782497 A JPH0782497 A JP H0782497A
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JP
Japan
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group
substituted
general formula
unsubstituted
carbon atoms
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Application number
JP23175993A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kitaguchi
博司 北口
Hideto Mori
英登 森
Shigeru Yamazaki
茂 山崎
Kaiken Jiyo
海剣 徐
Hideaki Sato
秀顕 佐藤
Tadahiko Izushi
忠彦 出石
Mitsunori Ono
光則 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 変異原性等の望ましくない作用を持たない新
規なビスアゾ化合物を提供する。 【構成】 一般式1のビスアゾ化合物またはその塩。 Rは無置換または置換されたアリール基あるいは無置換
または置換されたヘテロアリール基を、[ ]は[ ]
内の残基が存在しても存在しなくてもよいことを表し、
存在する場合XはC1〜5の無置換または置換されたア
ルキレン基を表しOとXのうち少なくとも一方は必ず存
在する。AとBはそれぞれ水素、C1〜4の低級アルキ
ル基、C1〜4の低級アルコキシ基、またはハロゲンを
表す。Dは一般式2または3の残基を表す。 Yは無置換または置換されたアルキル基、無置換または
置換されたアリール基、あるいは無置換または置換され
たヘテロアリール基を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なビスアゾ化合物に
関するものである。
【0002】
【従来技術】アゾ化合物は染料、印刷用色素、食品用色
素、液晶、薬品類等幅広い用途が知られている。なかで
もアゾ結合を分子内に2個有するビスアゾ化合物は、染
料特に銀色素漂白法における写真感光材料として広く知
られている化合物である(例えば米国特許第3,754,923
号、米国特許第3,671,253号など)。写真感光材料とし
て用いられるビスアゾ化合物は、分子に適度な水溶性を
付与する水素基(具体的には複数個のスルホン酸基等)
と、乳剤中に均一に分散し得るだけの適度な分子量と疎
水性基をあわせ持っていることを特徴としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような化合物はで
きるだけ低毒性であり、かつ変異原性等の望ましくない
作用を持たないことが求められる。しかしながら本発明
者らあるいは最近の研究(Mutation Reseach 277巻、20
1 (1992))によれば、従来知られているビスアゾ化合物
はその多くのものが変異原性を有することが明かとなっ
てきており、この点でより安全かつ有用な化合物の開発
が求められていた。従って本発明の目的は、変異原性等
の望ましくない作用を持たない新規なビスアゾ化合物を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決する手段】上記目的に対し本発明者らは鋭
意検討を行った結果、ビスアゾ化合物中に存在するアミ
ノナフタレンスルホン酸のアミノ基上のアシル基に修飾
を加えた、下記一般式(1)で表されるビスアゾ化合物
を見出したことにより上記課題を達成、本発明を完成し
たものである。 一般式(1)
【0005】
【化16】
【0006】一般式(1)中、Rは無置換または置換さ
れたアリール基あるいは無置換または置換されたヘテロ
アリール基を表す。[ ]は[ ]内の残基が存在して
も存在しなくてもよいことを表し、存在する場合Xは炭
素数1〜5の無置換または置換されたアルキレン基を表
す。ただしO及びXのうち少なくとも一方は必ず存在す
るものとする。A及びBは同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル
基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、またはハロゲン
原子を表す。
【0007】Dは下記一般式(2)または(3)で表さ
れる残基を表す。 一般式(2)
【0008】
【化17】
【0009】一般式(3)
【0010】
【化18】
【0011】一般式(3)中、Yは無置換または置換さ
れたアルキル基、無置換または置換されたアリール基、
あるいは無置換または置換されたヘテロアリール基を表
す。
【0012】より好ましい本発明のビスアゾ化合物は下
記一般式(4)で表すことができる。 一般式(4)
【0013】
【化19】
【0014】一般式(4)中、Rは上記のように無置換
または置換されたアリール基あるいは無置換または置換
されたヘテロアリール基を表す。無置換または置換され
たアリール基及び無置換または置換されたヘテロアリー
ル基の適した例としては、炭素数6〜22、好ましくは
炭素数6〜18のアリール基及びヘテロアリール基が挙
げられる。より具体的には、Rとしてフェニル基または
置換されたフェニル基、あるいはナフチル基または置換
されたナフチル基を挙げることができる。Rが置換され
たフェニル基または置換されたナフチル基を表す場合に
該フェニル基または該ナフチル基上に存在し得る適した
置換基の例としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素と
いったハロゲン原子、トリフルオロメチル基、アルキル
基、アルコキシ基、アリール基、シアノ基、水酸基、ジ
アルキルアミノ基、アルキルカルボニル基、アリールカ
ルボニル基等が挙げられるが、好ましい置換基はフッ素
及び塩素といったハロゲン原子、トリフルオロメチル
基、シアノ基、アルキル基、炭素数1〜4の低級アルコ
キシ基であり、これらのなかでもより好ましい置換基は
フッ素原子、塩素原子、あるいはアルキル基である。さ
らに該置換基がアルキル基である場合、該アルキル基の
好ましい炭素数としては1〜8、より好ましい炭素数と
しては3〜8を挙げることが可能であり、なかでも炭素
数が3以上である場合には該アルキル基は分岐構造を有
していることが特に好ましい。このような条件を満たす
好ましいアルキル基の具体例としては、−C(CH32
CH2CH3、−C(CH32CH2C(CH33等が挙
げられる。
【0015】[ ]は上記のように[ ]内の残基が存
在しても存在しなくてもよいことを表し、存在する場合
Xは炭素数1〜5の無置換または置換されたアルキレン
基を表す。またO及びXのうち少なくとも一方は必ず存
在するものとする。Xが存在し、無置換アルキレン基を
表す場合のXの適した具体例としては、−CH2−また
は−CH2CH2−が挙げられる。Xが存在し炭素数1〜
5の置換されたアルキレン基を表す場合、該アルキレン
基上に存在し得る適した置換基の例としては、フッ素、
塩素、臭素及びヨウ素といったハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、アリール基、シアノ基、水酸基等が
挙げられるが、好ましい置換基は炭素数1〜4のアルキ
ル基である。Xが存在し、置換されたアルキレン基を表
す場合のXの適した具体例としては、−CH(CH3
−または−CH(n-C49)−などが挙げられる。また
不斉炭素原子が存在する場合、その絶対立体配置は
(R)−体、(S)−体、またはラセミ体のいずれであ
ってもよい。
【0016】A1及びB1は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ水素原子、メチル基、メトキシ基、または
ハロゲン原子を表す。またハロゲン原子の中では塩素原
子が好ましい。A1及びB1の適した例としては、これら
2つが互いに同一でありそれぞれメチル基またはメトキ
シ基を表す場合、より好ましくはそれぞれメトキシ基を
表す場合が挙げられる。
【0017】D1は下記一般式(5)または(6)で表
される残基を表す。 一般式(5)
【0018】
【化20】
【0019】一般式(6)
【0020】
【化21】
【0021】一般式(6)中、Y1は炭素数1〜20の
無置換または置換されたアルキル基、炭素数6〜12の
無置換または置換されたアリール基、あるいは炭素数5
〜12の無置換または置換されたヘテロアリール基を表
す。
【0022】Y1が炭素数1〜20の無置換または置換
されたアルキル基を表し、該アルキル基が置換基を有す
る場合存在し得る置換基の例としては、フッ素、塩素、
臭素及びヨウ素といったハロゲン原子、アルキル基、ア
ルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、シアノ
基、カルボキシル基、水酸基等が挙げられるが、好まし
い置換基はアルキル基、アリール基、アリールオキシ基
である。Y1が炭素数1〜20の無置換または置換され
たアルキル基を表す場合Y1の好ましい例としては、炭
素数1〜12の直鎖または分岐アルキル基、フェニルメ
チル基または置換されたフェニルメチル基、フェノキシ
メチル基または置換されたフェノキシメチル基、ナフチ
ルメチル基または置換されたナフチルメチル基、あるい
はナフトキシメチル基または置換されたナフトキシメチ
ル基等が挙げられる。またY1が置換されたフェニルメ
チル基、置換されたフェノキシメチル基、置換されたナ
フチルメチル基、または置換されたナフトキシメチル基
を表す場合、該置換基はベンゼン環またはナフタレン環
上に存在することが好ましく、存在得る適した置換基の
例としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素といったハ
ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、
シアノ基、水酸基等が挙げられるが、好ましい置換基は
フッ素及び塩素といったハロゲン原子、炭素数1〜4の
アルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。Y1
が炭素数1〜20の無置換または置換されたアルキル基
を表す場合の好ましい具体例としては、メチル基、エチ
ル基、i-プロピル基、i-ブチル基、t-ブチル基、n-ペン
チル基、n-ヘキシル基、n-ノニル基、フェニルメチル
基、4-クロルフェニルメチル基、2,4-ジクロルフェニル
メチル基、フェノキシメチル基、ナフチルメチル基、ま
たはナフトキシメチル基等が挙げられる。
【0023】Y1が炭素数6〜12の無置換または置換
されたアリール基を表す場合、Y1の適した例としては
フェニル基または置換されたフェニル基、あるいはナフ
チル基または置換されたナフチル基が挙げられる。Y1
が置換されたフェニル基、または置換されたナフチル基
を表す場合該残基上に存在し得る適した置換基の例とし
ては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素といったハロゲン
原子、トリフルオロメチル基、アルキル基、アルコキシ
基、アリール基、シアノ基、水酸基等が挙げられるが、
好ましい置換基はフッ素及び塩素といったハロゲン原
子、トリフルオロメチル基、炭素数1〜4のアルキル
基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。Y 1が炭素数
6〜12の無置換または置換されたアリール基を表す場
合の好ましい具体例としては、フェニル基、1-ナフチル
基、4-クロルフェニル基、3,5-ジクロルフェニル基、2,
4-ジクロルフェニル基等が挙げられる。
【0024】Y1が炭素数5〜12の無置換または置換
されたヘテロアリール基を表す場合Y1の好ましい例と
しては、ピリジル基または置換されたピリジル基、チエ
ニル基または置換されたチエニル基、フリル基または置
換されたフリル基、キノリル基または置換されたキノリ
ル基、あるいはイソキノリル基または置換されたイソキ
ノリル基が挙げられる。Y1が置換されたピリジル基、
置換されたチエニル基、置換されたフリル基、置換され
たキノリル基、または置換されたイソキノリル基を表す
場合、該残基上に存在し得る適した置換基の例として
は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素といったハロゲン原
子、トリフルオロメチル基、アルキル基、アルコキシ
基、アリール基、シアノ基、水酸基等が挙げられるが、
好ましい置換基はフッ素及び塩素といったハロゲン原
子、炭素数1〜4のアルキル基である。Y1が炭素数5
〜12の無置換または置換されたヘテロアリール基を表
す場合のY1の好ましい具体例としては、3-ピリジル
基、4-ピリジル基、2-チエニル基、2-フリル基、3-キノ
リル基等が挙げられる。
【0025】本発明のビスアゾ化合物中に存在するイオ
ン性基は、適当な対イオン具体的にはカチオンと塩を形
成していてもよい。該カチオンは実質的に毒性でなく、
そして独立に有意な薬理学的活性を持たないものが好ま
しい。具体的な塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩
のようなアルカリ金属塩、マグネシウム塩に代表される
アルカリ土類金属塩、アルミニウムを包含する第 IIIA
族の軽金属の塩、アンモニウム塩、あるいはトリエチル
アンモニウム塩、ピリジニウム塩といった有機の第1、
第2、および第3アミンとの塩が挙げられる。これらの
なかでもナトリウム塩、カリウム塩がとくに好ましい。
また本発明のビスアゾ化合物はその使用形態によって
は、薬理学的に許容され得ない塩の形で用いることも可
能である。このような塩の例はバリウム、チタン、及び
亜鉛等を包含するものが挙げられる。
【0026】次に本発明のビスアゾ化合物の合成法につ
いて説明する。上記の一般式(1)あるいは(4)の化
合物は、米国特許第3,754,923、及び3,671,253号に記載
の方法あるいは成書(例えば細田豊著「理論製造染料化
学」(技報堂)など)に記載の方法にほぼ従い、公知の
出発原料あるいは中間体から容易に製造することが可能
であり、例えば上記の一般式(1)の化合物は、まず下
記一般式(7) 一般式(7)
【0027】
【化22】
【0028】(一般式(7)中R、[ ]、及びXは前
記定義に同じである)で表される化合物を、下記一般式
(9) 一般式(9)
【0029】
【化23】
【0030】(一般式(9)中A及びBは前記定義に同
じである)で表される化合物から調製されるジアゾニウ
ム塩とカップリング反応せしめて、下記一般式(10) 一般式(10)
【0031】
【化24】
【0032】(一般式(10)中R、[ ]、X、A、
及びBは前記定義に同じである)で表されるモノアゾ化
合物を製造したのち、該モノアゾ化合物中のニトロ基を
還元して下記一般式(12) 一般式(12)
【0033】
【化25】
【0034】(一般式(12)中R、[ ]、X、A、
及びBは前記定義に同じである)で表されるアミン体に
変換し、最後に該アミン体から調製されるジアゾニウム
塩と下記一般式(8) 一般式(8)
【0035】
【化26】
【0036】(一般式(8)中Yは前記定義に同じであ
る)で表される化合物あるいは下記一般式(13) 一般式(13)
【0037】
【化27】
【0038】で表される化合物をカップリング反応せし
め、得られた反応系を必要ならば塩析ののち生成した沈
殿を濾過することにより製造することができる。また上
記一般式(7)で表されるN-アシルH酸誘導体を上記
一般式(9)で表される化合物から調製されるジアゾニ
ウム塩とカップリング反応せしめて、上記一般式(1
0)で表されるモノアゾ化合物を製造する工程において
は、酢酸ナトリウムまたは酢酸カリウムの存在下反応を
行うと生成物の純度が良く有利である(実施例にて説明
する)。勿論一般式(1)の化合物は、カップリング反
応を行う順序を変更し、一般式(8)で表される化合物
あるいは一般式(13)で表される化合物と、一般式
(9)で表される化合物から調製されるジアゾニウム塩
をまずカップリング反応し、生成物中のニトロ基を還元
ののちジアゾニウム塩に変換し、ついで一般式(7)で
表される化合物とカップリング反応することによっても
製造することが可能である。なお製造法の説明において
はスルホン酸基を遊離酸の形で表記したが、適当な対イ
オンと塩を形成した状態、具体的にはナトリウム塩等の
状態で反応に用いてもよい。
【0039】以下に本発明のビスアゾ化合物の具体例を
示す(ナトリウム塩の形で表記する)が、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0040】
【化28】
【0041】
【化29】
【0042】
【化30】
【0043】
【化31】
【0044】
【実施例】以下実施例によって本発明を更に詳細に説明
する。 実施例1 化合物1の合成 化合物1の合成法について詳細に説明する。化合物1の
合成経路を以下に示す。
【0045】
【化32】
【0046】1) 中間体1の合成 Schotten-Baumann法の改良法を用いて合成した。8-アミ
ノ-3,6-ジスルホ-1-ナフトール(H酸、23.2 g, モノナ
トリウム塩として68 mmol)および水酸化ナトリウム
(3.3 g, 77 mmol)を脱イオン水(120 ml)に溶解し、
反応混合物のpHを8〜9に保ちながらフェニルアセチル
クロライド(11.6 g, 75 mmol)と炭酸ナトリウム(10.
6 g, 100 mmol)を35〜40℃にて交互に加えた。反応混
合物をそのままの温度で30分間撹拌ののち80℃まで昇温
し、さらに30分間撹拌した。室温まで放冷ののち、反応
混合物をpH 5になるまで濃塩酸を加えて中和した。生
成した沈殿を濾過して集め、飽和食塩水、アセトニトリ
ルでこの順に洗浄、乾燥して目的とする中間体1を30.1
g(定量的)得た。
【0047】2) 中間体2の合成 2,5-ジメトキシ-4-ニトロアニリン(3.96 g, 20 mmol)
を脱イオン水(16 ml)及び濃塩酸(6.9 ml)からなる混
合溶液に溶解し、氷冷しながら亜硝酸ナトリウム(1.5
g, 22 mmol)の脱イオン水(3 ml)溶液を加えた。反応
混合物を氷冷しながら40分間撹拌してジアゾニウム塩を
調製した。一方、8-アセチルアミノ-3,6-ジスルホ-1-ナ
フトール(N-アセチルH酸、8.1 g, ジナトリウム塩と
して20 mmol)と酢酸ナトリウム(8.2 g, 10 mmol)を脱
イオン水(120 ml)に溶解し、10℃に冷却した。溶液の
pHはおよそ7.5であった。この溶液に上記操作により調
製したジアゾニウム塩の懸濁液を加えた。反応混合物を
室温で30分間撹拌したのち80℃まで昇温し、酢酸ナトリ
ウム(4 g)を加えて塩析した。室温まで放冷したのち
生成した沈殿を濾過して集め、10 % 酢酸ナトリウム水
溶液、エタノール、アセトンでこの順に洗浄、乾燥して
目的とする中間体2を8.83 g(収率72%)得た。
【0048】3) 中間体3の合成 中間体2(8.5 g, 13.8 mmol)を脱イオン水(60 ml)
及び1N水酸化ナトリウム溶液(8.5 ml)からなる混合
溶液に溶解し、40〜45℃にて硫化ナトリウム9水和物
(10.8 g, 45 mmol)を加えた。反応混合物をそのまま
の温度で90分間撹拌ののち、酢酸(6 ml)を加えて反応
混合物を中和し、エタノール(60 ml)及び酢酸ナトリ
ウム(5 g)を加えて沈殿を析出させた。生成した沈殿
を濾過して集め、10 % 酢酸ナトリウム水溶液、エタノ
ール、トルエン/エタノール(4/1)からなる混合溶
媒でこの順に洗浄、乾燥して目的とする中間体3を5.8
g(収率72 %)得た。
【0049】4) 化合物1の合成 中間体3(1.0 g, 1.7 mmol)の脱イオン水(15 ml)溶
液を氷冷し、濃塩酸(870 μl)を加えた。このものに
亜硝酸ナトリウム(150 mg, 2.2 mmol)の脱イオン水
(2 ml)溶液を加え,反応混合物を氷冷しながら60分間
撹拌してジアゾニウム塩を調製した。一方、中間体1
(872 mg, 1.9 mmol)を脱イオン水(10 ml)に溶解
し、pH 7になるまで1N水酸化ナトリウム溶液を加え
て中和した。このものにピリジン(5 ml)を加えたの
ち、上記操作により調製したジアゾニウム塩の懸濁液を
加えた。反応混合物を室温で60分間撹拌したのち50℃ま
で昇温し、さらに30分間撹拌した。酢酸ナトリウム(4
g)及びエタノール(40 ml)を加えたのち生成した沈殿
を濾過して集め、エタノールで洗浄、乾燥して目的とす
る化合物1を1.44 g(収率79 %)得た。
【0050】比較例1 炭酸ナトリウム存在下での中間
体2の合成 2,5-ジメトキシ-4-ニトロアニリン(3.96 g, 20 mmol)
を脱イオン水(16 ml)及び濃塩酸(6.7 ml)からなる混
合溶液に溶解し、氷冷しながら亜硝酸ナトリウム(1.5
g, 22 mmol)の脱イオン水(3 ml)溶液を加えた。反応
混合物を氷冷しながら60分間撹拌してジアゾニウム塩を
調製した。一方、8-アセチルアミノ-3,6-ジスルホ-1-ナ
フトール(N-アセチルH酸、8.1 g, ジナトリウム塩と
して20 mmol)と炭酸ナトリウム(9.1 g, 86 mmol)を脱
イオン水(80 ml)に溶解し、10℃に冷却した。溶液のp
Hはおよそ10であった。この溶液に上記操作により調製
したジアゾニウム塩の懸濁液を加えた。反応混合物を室
温で30分間撹拌したのち80℃まで昇温し、酢酸ナトリウ
ム(5 g)を加えて塩析した。室温まで放冷したのち生
成した沈殿を濾過して集め、10 % 酢酸ナトリウム水溶
液、エタノールでこの順に洗浄、乾燥して中間体2を8.
54 g得た。この中間体2を、以下に示す条件によりHP
LCで分析した。 カラム:YMC-Pack ODS-AQ, 6 mmφ×150 mm;溶出溶
媒:アセトニトリル/水/トリエチルアミン/酢酸=30
/70/0.1/0.1;流速:1ml/min;検出:UV 254nm 保持時間:16.7 min (11.5 %), 22.4 min (88.2 %). 即ち、以上の方法により合成した中間体2は、純度88.2
%であった。
【0051】一方実施例1に記載した酢酸ナトリウムの
存在下反応を行う方法により合成した中間体2を同様の
条件で分析すると、保持時間の短いピークが観測され
ず、純度〜100 %であることがわかった。すなわち反応
のpHを下げてもジアゾカップリング反応は全く問題なく
進行し、しかも生成物の純度も高いことが明かとなっ
た。よって本発明に開示した酢酸ナトリウムの存在下反
応を行う方法の有用性、及び優位性は明白である。
【0052】実施例2 化合物2の合成 化合物2の合成経路を以下に示す。
【0053】
【化33】
【0054】1) 中間体4の合成 Schotten-Baumann法の改良法を用いて合成した。8-アミ
ノ-3,6-ジスルホ-1-ナフトール(H酸、23.2 g, モノナ
トリウム塩として68 mmol)および水酸化ナトリウム
(3.3 g, 77 mmol)を脱イオン水(120 ml)に溶解し、
反応混合物のpHを8〜9に保ちながらフェノキシアセチ
ルクロライド(12.8 g, 75 mmol)と炭酸ナトリウム(1
0.6 g, 100 mmol)を35〜40℃にて交互に加えた。反応
混合物をそのままの温度で40分間撹拌ののち80℃まで昇
温し、さらに30分間撹拌した。室温まで放冷ののち、反
応混合物をpH 3になるまで濃塩酸を加えて中和した。生
成した沈殿を濾過して集め、飽和食塩水、アセトニトリ
ルでこの順に洗浄、乾燥して目的とする中間体4を32.2
g(定量的)得た。
【0055】2) 中間体5の合成 2,5-ジメトキシ-4-ニトロアニリン(5.0 g, 30 mmol)
を脱イオン水(25 ml)及び濃塩酸(10.3 ml)からなる
混合溶液に溶解し、氷冷しながら亜硝酸ナトリウム(2.
3 g, 22 mmol)の脱イオン水(4 ml)溶液を加えた。反
応混合物を氷冷しながら60分間撹拌してジアゾニウム塩
を調製した。一方、7-スルホ-2-ナフトール(F酸、8.1
2 g, モノナトリウム塩として33 mmol)の脱イオン水
(80 ml)溶液を10℃に冷却し、このものに上記操作に
より調製したジアゾニウム塩の懸濁液と酢酸ナトリウム
(9.8 g)の脱イオン水(30 ml)溶液を交互に加えた。
反応混合物を室温で60分間撹拌したのち80℃まで昇温
し、酢酸ナトリウム(10g)を加えて塩析した。50℃ま
で冷却したのち生成した沈殿を濾過して集め、10% 酢酸
ナトリウム水溶液、エタノールでこの順に洗浄、乾燥し
て目的とする中間体5を13.6 g得た。このものはそのま
ま次の反応に用いた。
【0056】3)中間体6の合成 上記操作により得た中間体5(13.3 g, 〜30 mmol)を
脱イオン水(100 ml)及び1N水酸化ナトリウム溶液
(15 ml)からなる混合溶液に溶解し、40〜45℃にて硫
化ナトリウム9水和物(28.0 g, 120 mmol)を加えた。
反応混合物をそのままの温度で120分間撹拌ののち、酢
酸(10 ml)を加えて反応混合物を中和し、エタノール
(100 ml)及び飽和酢酸ナトリウム溶液(20 ml)を加
えて沈殿を析出させた。生成した沈殿を濾過して集め、
10 % 酢酸ナトリウム水溶液、エタノールでこの順に洗
浄、乾燥して目的とする中間体6を7.66 g(2段階で収
率65%)得た。
【0057】4)化合物2の合成 中間体6(1.28 g, 3.0 mmol)の脱イオン水(20 ml)
溶液を氷冷し、濃塩酸(1.6 ml)を加えた。このものに
亜硝酸ナトリウム(280 mg, 4.0 mmol)の脱イオン水
(4 ml)溶液を加え、反応混合物を氷冷しながら60分間
撹拌してジアゾニウム塩を調製した。一方、中間体4
(1.52 g, 3.2 mmol)を脱イオン水(20 ml)に溶解
し、pH 7になるまで1N水酸化ナトリウム溶液を加え
て中和した。このものにピリジン(20 ml)を加えたの
ち、上記操作により調製したジアゾニウム塩の懸濁液を
加えた。反応混合物を室温で60分間撹拌したのち50℃ま
で昇温し、さらに30分間撹拌した。酢酸ナトリウム(2
g)及びエタノール(30 ml)を加えたのち生成した沈殿
を濾過して集め、エタノールで洗浄、乾燥して目的とす
る化合物2を1.92 g(収率68.6 %)得た。
【0058】実施例3 化合物3の合成 実施例1に記載した中間体3、8-アミノ-3,6-ジスルホ-
1-ナフトール(H酸)、及び下記式(14)式(14)
【0059】
【化34】
【0060】で表される酸塩化物を原料として用い、実
施例1に記載の方法にほぼ準じた操作を行うことにより
化合物3を得た。
【0061】実施例4 化合物4の合成 8-ベンゾイルアミノ-3,6-ジスルホ-1-ナフトール(N-
ベンゾイルH酸)、2,5-ジメトキシ-4-ニトロアニリ
ン、8-アミノ-3,6-ジスルホ-1-ナフトール(H酸)、及
び上記式(14)で表される酸塩化物を原料として用
い、実施例1に記載の方法にほぼ準じた操作を行うこと
により化合物4を得た。
【0062】実施例5 化合物5の合成 実施例1に記載した中間体3、8-アミノ-3,6-ジスルホ-
1-ナフトール(H酸)、及びα-ナフチルアセチルクロ
ライドを原料として用い、実施例1に記載の方法にほぼ
準じた操作を行うことにより化合物5を得た。
【0063】実施例6 化合物6の合成 8-アミノ-3,6-ジスルホ-1-ナフトール(H酸)、α-ナ
フチルアセチルクロライド、2,5-ジメトキシ-4-ニトロ
アニリン、及び上記式(14)で表される酸塩化物を原
料として用い、実施例1に記載の方法にほぼ準じた操作
を行うことにより化合物6を得た。
【0064】実施例7 化合物7の合成 8-アミノ-3,6-ジスルホ-1-ナフトール(H酸)、α-ナ
フチルアセチルクロライド、2,5-ジメトキシ-4-ニトロ
アニリン、及びn-ヘプタノイルクロライドを原料として
用い、実施例1に記載の方法にほぼ準じた操作を行うこ
とにより化合物7を得た。
【0065】実施例8 化合物8の合成 8-アミノ-3,6-ジスルホ-1-ナフトール(H酸)、α-ナ
フチルアセチルクロライド、及び2,5-ジメトキシ-4-ニ
トロアニリンを原料として用い、実施例1に記載の方法
にほぼ準じた操作を行うことにより化合物8を得た。
【0066】実施例9 化合物9の合成 8-アミノ-3,6-ジスルホ-1-ナフトール(H酸)、α-ナ
フチルアセチルクロライド、2,5-ジメトキシ-4-ニトロ
アニリン、及びフェニルアセチルクロライドを原料とし
て用い、実施例1に記載の方法にほぼ準じた操作を行う
ことにより化合物9を得た。
【0067】実施例10 化合物10の合成 実施例2に記載した中間体6、8-アミノ-3,6-ジスルホ-
1-ナフトール(H酸)、及びα-ナフチルアセチルクロ
ライドを原料として用い、実施例2に記載の方法にほぼ
準じた操作を行うことにより化合物10を得た。
【0068】実施例11 化合物11の合成 実施例2に記載した中間体6、8-アミノ-3,6-ジスルホ-
1-ナフトール(H酸)、及びβ-ナフトキシアセチルク
ロライドを原料として用い、実施例2に記載の方法にほ
ぼ準じた操作を行うことにより化合物11を得た。
【0069】実施例12 化合物12の合成 実施例2に記載した中間体6、8-アミノ-3,6-ジスルホ-
1-ナフトール(H酸)、及び上記式(14)で表される
酸塩化物を原料として用い、実施例2に記載の方法にほ
ぼ準じた操作を行うことにより化合物12を得た。
【0070】実施例13 化合物13の合成 8-アミノ-3,6-ジスルホ-1-ナフトール(H酸)、フェニ
ルアセチルクロライド、2,5-ジメトキシ-4-ニトロアニ
リン、及び3,5-ジクロルベンゾイルクロライドを原料と
して用い、実施例1に記載の方法にほぼ準じた操作を行
うことにより化合物13を得た。
【0071】実施例14 化合物14の合成 8-アミノ-3,6-ジスルホ-1-ナフトール(H酸)、フェニ
ルアセチルクロライド、2,5-ジメトキシ-4-ニトロアニ
リン、及び4-クロルベンゾイルクロライドを原料として
用い、実施例1に記載の方法にほぼ準じた操作を行うこ
とにより化合物14を得た。
【0072】実施例15 化合物15の合成 8-アミノ-3,6-ジスルホ-1-ナフトール(H酸)、フェニ
ルアセチルクロライド、2,5-ジメトキシ-4-ニトロアニ
リン、及び上記式(14)で表される酸塩化物を原料と
して用い、実施例1に記載の方法にほぼ準じた操作を行
うことにより化合物15を得た。
【0073】実施例16 化合物16の合成 8-アミノ-3,6-ジスルホ-1-ナフトール(H酸)、フェニ
ルアセチルクロライド、2,5-ジメトキシ-4-ニトロアニ
リン、及びn-ヘプタノイルクロライドを原料として用
い、実施例1に記載の方法にほぼ準じた操作を行うこと
により化合物16を得た。
【0074】以上のように合成した本発明の化合物を、
1 mg/mlの濃度となるようジメチルスルホキシドに溶解
し、このものを純水あるいはPBSで100倍希釈して測
定溶液を調製し、極大吸収波長及び吸光度を測定した。
結果は下記表に示す通りであった。なおλmaxの単位はn
mである。
【0075】
【表1】 表1 ─────────────────────────────────── 化合物番号 λmax(吸光度)(純水) λmax(吸光度)(PBS) ─────────────────────────────────── 化合物1 714 (0.670), 670 (0.642) 728 (0.350) 化合物2 637 (0.675) 604 (0.486) 化合物3 719 (0.614), 673 (0.575) 727 (0.381), 665 (0.577) 化合物4 735 (0.370), 672 (0.536) 739 (0.316), 672 (0.490) 化合物5 714 (0.650), 670 (0.635) 338 (0.135), 658 (0.676) 化合物6 717 (0.448), 673 (0.438) 661 (0.373) 化合物7 714 (0.530), 671 (0.525) 662 (0.524) 化合物8 711 (0.486), 669 (0.491) 653 (0.410) 化合物9 713 (0.581), 672 (0.568) 660 (0.607) 化合物10 643 (0.667) 635 (0.271), 551 (0.308) 化合物11 640 (0.531) 729 (0.142), 602 (0.354) 化合物12 641 (0.567) 640 (0.356) 化合物13 670 (0.498), 717 (0.482) 663 (0.541) 化合物14 670 (0.627), 732 (0.404) 664 (0.622), 742 (0.301) 化合物15 674 (0.548), 720 (0.580) 666 (0.512) 化合物16 671 (0.563), 715 (0.582) 661 (0.558), 726 (0.311) ───────────────────────────────────
【0076】また実施例1〜16に記載の方法にほぼ準
じた操作を行うことにより、例えば以下に示す化合物に
ついても製造することが可能である。
【0077】
【化35】
【0078】
【化36】
【0079】
【化37】
【0080】
【化38】
【0081】
【化39】
【0082】
【化40】
【0083】
【化41】
【0084】
【化42】
【0085】
【化43】
【0086】
【化44】
【0087】
【化45】
【0088】
【化46】
【0089】
【化47】
【0090】
【化48】
【0091】
【化49】
【0092】実施例17 本発明の化合物の変異原性に
関する検討 本発明の化合物1〜16の変異原性について、Ames
試験により検討した。Ames試験の実施にあたって
は、ヒスチジン要求性のサルモネラ菌TA 100, TA1535,
TA 98, TA 1537, TA 1538及びトリプトファン要求性の
大腸菌WP2uvr Aの6菌株を使用し、代謝活性化法によら
ない場合と代謝活性化法による場合の双方でプレート法
による試験を行った。結果の判定はプレート当りの復帰
変異コロニー数が陰性対照区の2倍以上に増加し、かつ
用量依存性が認められた場合を陽性と判定し、2倍に達
しない場合を陰性と判定した。以上の検討の結果、本発
明の化合物1〜16はいずれもAmes試験陰性であっ
た。
【0093】比較例2 比較化合物として、以下に示すビスアゾ化合物の変異原
性について実施例17に記載の方法に従いAmes試験
により検討した。これらのビスアゾ化合物は本発明の化
合物とは異なり、8-アミノ-1-ヒドロキシナフタレンジ
スルホン酸上のN-アシル基が、いずれも芳香環とカル
ボニル基が直結したベンゾイル基、あるいは置換ベンゾ
イル基となった化合物である。
【0094】
【化50】
【0095】
【化51】
【0096】
【化52】
【0097】検討の結果、上記の比較化合物はすべてA
mes試験陽性であった。よって本発明のビスアゾ化合
物の優位性、及び進歩性は明白である。また従来のビス
アゾ化合物の変異原性に関する研究によれば、アゾ結合
が生体内酵素により切断されて生成するp-フェニレンジ
アミンあるいはベンジジン誘導体が変異原性の主たる原
因とされており、p-フェニレンジアミンあるいはベンジ
ジン環上の置換基効果、特に水溶性の置換基(スルホン
酸基、カルボキシル基など)の導入により変異原性が減
少することが報告されていた。しかし今回の結果は、変
異原性の主たる原因とされている部位と離れた8-アミノ
-1-ヒドロキシナフタレンジスルホン酸上のN-アシル基
を、少なくとも1つ非共役型にすることによっても変異
原性が消失するという新規な事実を示すものである。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のビスアゾ
化合物は変異原性といった望ましくない作用を持たな
い、安全性の高い化合物である。またその構造は単純で
あるため合成も容易であり、色素等の用途に価値の高い
ものである。
フロントページの続き (72)発明者 徐 海剣 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 佐藤 秀顕 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 出石 忠彦 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 小野 光則 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるビスアゾ化
    合物またはその塩。 一般式(1) 【化1】 一般式(1)中、Rは無置換または置換されたアリール
    基あるいは無置換または置換されたヘテロアリール基を
    表す。[ ]は[ ]内の残基が存在しても存在しなく
    てもよいことを表し、存在する場合Xは炭素数1〜5の
    無置換または置換されたアルキレン基を表す。またO及
    びXのうち少なくとも一方は必ず存在するものとする。
    A及びBは同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素
    原子、炭素数1〜4の低級アルキル基、炭素数1〜4の
    低級アルコキシ基、またはハロゲン原子を表す。Dは下
    記一般式(2)または(3)で表される残基を表す。 一般式(2) 【化2】 一般式(3) 【化3】 一般式(3)中、Yは無置換または置換されたアルキル
    基、無置換または置換されたアリール基、あるいは無置
    換または置換されたヘテロアリール基を表す。
  2. 【請求項2】 下記一般式(4)で表される請求項1に
    記載のビスアゾ化合物またはその塩。 一般式(4) 【化4】 一般式(4)中、Rは無置換または置換されたアリール
    基あるいは無置換または置換されたヘテロアリール基を
    表す。[ ]は[ ]内の残基が存在しても存在しなく
    てもよいことを表し、存在する場合Xは炭素数1〜5の
    無置換または置換されたアルキレン基を表す。またO及
    びXのうち少なくとも一方は必ず存在するものとする。
    1及びB1は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水
    素原子、メチル基、メトキシ基、またはハロゲン原子を
    表す。D1は下記一般式(5)または(6)で表される
    残基を表す。 一般式(5) 【化5】 一般式(6) 【化6】 一般式(6)中、Y1は炭素数1〜20の無置換または
    置換されたアルキル基、炭素数6〜12の無置換または
    置換されたアリール基、あるいは炭素数5〜12の無置
    換または置換されたヘテロアリール基を表す。
  3. 【請求項3】 Rがフェニル基または置換されたフェニ
    ル基、あるいはナフチル基または置換されたナフチル基
    であり、A1及びB1がそれぞれ水素原子、メチル基、メ
    トキシ基、または塩素原子でありこれら2つが同一でも
    異なっていてもよい請求項2に記載のビスアゾ化合物ま
    たはその塩。
  4. 【請求項4】 Rが置換されたフェニル基または置換さ
    れたナフチル基であり、置換基がハロゲン原子、トリフ
    ルオロメチル基、シアノ基、炭素数1〜8のアルキル
    基、または炭素数1〜4の低級アルコキシ基である請求
    項3に記載のビスアゾ化合物またはその塩。
  5. 【請求項5】 Rが置換されたフェニル基または置換さ
    れたナフチル基であり、置換基が炭素数3〜8の分岐構
    造を有していてもよいアルキル基である請求項4に記載
    のビスアゾ化合物またはその塩。
  6. 【請求項6】 D1が上記一般式(6)で表される残基
    であり、Y1が炭素数1〜12の直鎖または分岐アルキ
    ル基である請求項2〜5のいずれかに記載のビスアゾ化
    合物またはその塩。
  7. 【請求項7】 D1が上記一般式(6)で表される残基
    であり、Y1がフェニルメチル基または置換されたフェ
    ニルメチル基、フェノキシメチル基または置換されたフ
    ェノキシメチル基、ナフチルメチル基または置換された
    ナフチルメチル基、あるいはナフトキシメチル基または
    置換されたナフトキシメチル基である請求項2〜5のい
    ずれかに記載のビスアゾ化合物またはその塩。
  8. 【請求項8】 D1が上記一般式(6)で表される残基
    であり、Y1がフェニル基または置換されたフェニル
    基、あるいはナフチル基または置換されたナフチル基で
    ある請求項2〜5のいずれかに記載のビスアゾ化合物ま
    たはその塩。
  9. 【請求項9】 D1が上記一般式(6)で表される残基
    であり、Y1がピリジル基または置換されたピリジル
    基、チエニル基または置換されたチエニル基、フリル基
    または置換されたフリル基、キノリル基または置換され
    たキノリル基、あるいはイソキノリル基または置換され
    たイソキノリル基である請求項2〜5のいずれかに記載
    のビスアゾ化合物またはその塩。
  10. 【請求項10】 下記式で表されるビスアゾ化合物また
    はその塩。 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】
  11. 【請求項11】 下記一般式(7) 一般式(7) 【化11】 または下記一般式(8) 一般式(8) 【化12】 で表される化合物を酢酸ナトリウムまたは酢酸カリウム
    の存在下、下記一般式(9) 一般式(9) 【化13】 で表される化合物から調製されるジアゾニウム塩とカッ
    プリング反応せしめることを特徴とする、下記一般式
    (10) 一般式(10) 【化14】 または下記一般式(11) 一般式(11) 【化15】 で表される化合物の製造方法。一般式(7)、(8)、
    (9)、(10)、及び(11)中、Rは無置換または
    置換されたアリール基あるいは無置換または置換された
    ヘテロアリール基を表す。[ ]は[ ]内の残基が存
    在しても存在しなくてもよいことを表し、存在する場合
    Xは炭素数1〜5の無置換または置換されたアルキレン
    基を表す。またO及びXのうち少なくとも一方は必ず存
    在するものとする。A及びBは同一でも異なっていても
    よく、それぞれ水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル
    基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基、またはハロゲン
    原子を表す。Yは無置換または置換されたアルキル基、
    無置換または置換されたアリール基、あるいは無置換ま
    たは置換されたヘテロアリール基を表す。
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