JP4279065B2 - 亜鉛蛍光プローブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、亜鉛イオンを特異的に捕捉して蛍光を発する亜鉛蛍光プローブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
亜鉛はヒトの体内において鉄に次いで含量の多い必須金属元素であり、細胞内のほとんどの亜鉛イオンは蛋白質と強固に結合して、蛋白質の構造保持や機能発現に関与している。また、細胞内にごく微量存在するフリーの亜鉛イオン(通常はμMレベル以下である)の生理的役割についても、種々の報告がある。特に、細胞死の一つであるアポトーシスには亜鉛イオンが深く関わっていると考えられており、アルツハイマー病の老人斑の形成を促進しているなどの報告もある。
【0003】
従来、組織内の亜鉛イオンを測定するために、亜鉛イオンを特異的に捕捉して錯体を形成し、錯体形成に伴って蛍光を発する化合物(亜鉛蛍光プローブ)が用いられている。亜鉛蛍光プローブとして、例えば、TSQ (Reyes, J.G., et al., Biol. Res., 27, 49, 1994)、Zinquin ethyl ester (Tsuda, M. et al., Neurosci., 17, 6678, 1997)、Dansylaminoethylcyclen (Koike, T. et al., J. Am. Chem. Soc., 118, 12686, 1996)、Newport Green (Molecular Probe社のカタログである"Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals" 6th Edition by Richard P. Haugland pp.531-540)などが実用化されている。
【0004】
しかしながら、TSQ、Zinquin、又はDansylaminoethylcyclenを用いた測定では、短波長領域の励起光を用いる必要があるために(それぞれ、励起波長が367nm、368nm、及び323nmである。)、これらの亜鉛蛍光ブローブを生体系の測定に用いた場合には、短波長による励起が細胞傷害を引き起こす可能性があり(細胞工学, 17, pp.584-595, 1998)、また、測定の際に細胞系自身が有する自家蛍光(NADHやフラビン類が発する蛍光)による影響を受けやすいという問題がある。さらに、Dansylaminoethylcyclenは測定時に試薬が存在する環境の違い、すなわち溶媒の種類、あるいは細胞外、細胞内もしくは細胞膜などにおける水溶性、脂溶性などの環境の違いにより蛍光強度が大きく変化するという欠点を有しており(蛋白質・核酸・酵素、増刊号, 42, pp.171-176, 1997)、TSQは脂溶性が高いために細胞全体に均一に分布させることが困難であるという問題も有している。Newport Greenは長波長の励起光で測定を行なえるものの、亜鉛イオンとのアフィニティーが低く、実用的な測定感度を有していないという問題がある。従って、細胞障害を引き起こすことなく、高感度に亜鉛イオンを測定できる亜鉛蛍光プローブの開発が求められていた。
【0005】
本発明者らは高感度な亜鉛蛍光プローブを提供すべく鋭意研究を行った結果、環状アミン又はポリアミンを置換基として有する化合物が亜鉛イオンに対して高い特異性を有しており、亜鉛イオンを捕捉して、長波長領域の励起光で強い蛍光を発する錯体を形成することを見出した(特願平11-40325号)。また、本発明者らはさらに研究を重ね、生体内の亜鉛を極めて正確かつ高感度に測定できるフルオレセイン誘導体を提供することに成功した(国際公開WO 01/62755)。もっとも、このフルオレセイン誘導体は極めて亜鉛イオンに対する親和性が高いことから、低濃度の亜鉛イオンの検出には優れるものの、高濃度の亜鉛イオンを正確に測定することに困難があった。このため、より広い範囲で正確に亜鉛イオン濃度を測定できる手段の提供が求められている。
【0006】
一方、アルカリ金属イオン又はカチオン測定のために有用なイオン取り込み部を有するインダセン誘導体が知られている(特開平10-338695号公報及び特開平11-5796号公報)。しかしながら、このインダセン誘導体の蛍光発色団を用いて亜鉛イオンを測定する試みについては全く報告がない。
【特許文献1】
国際公開WO 01/62755
【特許文献2】
特開平10-338695号公報
【特許文献3】
特開平11-5796号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するための手段】
本発明の課題は、低濃度から高濃度までの広い範囲で亜鉛イオンを正確に測定するための手段を提供することにある。本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、インダセン誘導体の蛍光発色団に亜鉛イオンの捕捉のための基を導入することにより広範囲な濃度にわたって亜鉛イオン濃度を正確に測定できることを見出した。本発明は上記の知見を基にして完成されたものである。
【0008】
すなわち、本発明により、下記の一般式(I):
【化4】
Figure 0004279065
〔式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又は下記の式(A):
【化5】
Figure 0004279065
(式中、X1、X2、X3、及びX4はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、2-ピリジルメチル基、2-ピリジルエチル基、2-メチル-6-ピリジルメチル基、2-メチル-6-ピリジルエチル基、又はアミノ基の保護基を示し;m及びnはそれぞれ独立に0又は1を示すが、m及びnが同時に0となることはない)で表される基を示すが、R1及びR2が同時に水素原子であることはなく;R3及びR6はそれぞれ独立に置換基を有していてもよいC1-6アルキル基を示し;R4及びR7はそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基、スルホン酸基を示すが、R4はR3と一緒になってそれらが結合する2個の炭素原子とともに縮合アリール環を形成してもよく(該アリール環は置換基を有していてもよい)、及び/又はR7はR6と一緒になってそれらが結合する2個の炭素原子とともに縮合アリール環を形成してもよく(該アリール環は置換基を有していてもよい);R5及びR8はそれぞれ独立に置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいC1-6アルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいビニル基、置換基を有していてもよいチエニル基、又は置換基を有していてもよいピロリル基を示す)で表される化合物又はその塩が提供される。
【0009】
上記発明の好ましい態様によれば、R4及びR7が示す置換基を有していてもよいC1-6アルキル基が、カルボキシ置換C1-6アルキル基、アルコキシカルボニル置換C1-6アルキル基、スルホン酸置換C1-6アルキル基、又はアルキルスルホネート置換C1-6アルキル基である上記の化合物又はその塩;R1及びR2がそれぞれ独立に下記の式(B):
【化6】
Figure 0004279065
(式中、R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し;p及びqはそれぞれ独立に1又は2を示し;rは0又は1を示す)で表される基である上記の化合物又はその塩;R1が水素原子であり、R2が式(A)で表される基(ただしmが0であり、nが1であり、X1及びX2が2-ピリジルメチル基であり、X4が水素原子である)であり、R4及びR7が水素原子であり、R3、R5、R6、及びR8がC1-6アルキル基である上記の化合物又はその塩が提供される。
【0010】
別の観点からは、本発明により、上記の一般式(I)で表される化合物又はその塩を含む亜鉛蛍光プローブ、及び上記の一般式(I)で表される化合物又はその塩と亜鉛イオンとから形成される亜鉛錯体が提供される。また、亜鉛イオンの測定方法であって、下記の工程:
(a)上記の一般式(I)で表される化合物又はその塩と亜鉛イオンとを反応させる工程、及び
(b)上記工程(a)で生成した亜鉛錯体の蛍光強度を測定する工程
を含む方法も本発明により提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本明細書において、「アルキル基」又はアルキル部分を含む置換基(例えばアルキルカルボニル基又はアルキルカルボニルオキシメチル基など)のアルキル部分は、例えば、炭素数1〜12個、好ましくは炭素数1〜6個、好ましくは炭素数1〜4個の直鎖、分枝鎖、環状、又はそれらの組み合わせからなるアルキル基を意味している。より具体的には、アルキル基として低級アルキル基(炭素数1〜6個のアルキル基)が好ましい。低級アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロプロピルメチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などを挙げることができる。アルキル部分を有する他の置換基(アルコキシ基)のアルキル部分についても同様である。
【0012】
本明細書において、ある官能基について「置換基を有していてもよい」と言う場合には、置換基の種類、個数、置換位置は特に限定されないが、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のいずれでもよい)、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、アルキルスルホネート基などを置換基として有していてもよい。また、本明細書においてアリール基という場合には、単環性又は多環性のアリール基のいずれであってもよいが、好ましくはフェニル基を用いることができる。アリール環についても同様である。
【0013】
上記一般式(I)において、ベンゼン環上に置換するR1及びR2の位置は特に限定されない。R2が水素原子である場合には、R1がパラ位に結合することが好ましい。上記一般式(I)で表される化合物において、R1及びR2のいずれか一方が水素原子であり、他方が式(A)で表される基であることが好ましい。式(A)において、mが0であり、nが1であり、かつX4が水素原子であることが好ましい。この場合にX1及びX2のうちの少なくとも1つが2-ピリジルメチル基、2-ピリジルエチル基、2-メチル-6-ピリジルメチル基、及び2-メチル-6-ピリジルエチル基からなる群から選ばれる基であることが好ましく、X1及びX2の両方が2-ピリジルメチル基であることがより好ましい。X1、X2、X3、又はX4が示すアミノ基の保護基の種類は特に限定されないが、例えば、p-ニトロベンゼンスルホン酸基、トリフルオロアセチル基、トリアルキルシリル基などを適宜利用できる。アミノ基の保護基については、例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、グリーン(T. W. Greene)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons, Inc.)(1981年)などを参照することができる。
【0014】
R4及びR7が示すC1-6アルキル基としては、メチル基又はエチル基などが好ましく、C1-6アルコキシカルボニル基(本明細書において「C1-6アルコキシカルボニル基」とはC1-6アルコキシで置換されたカルボニル基を意味する)としてはエトキシカルボニル基などが好ましい。R4がR3と一緒になって縮合アリール環を形成する場合、及びR7がR6と一緒になって縮合アリール環を形成する場合には、形成されるアリール環としてベンゼン環が好ましい。R4及びR7が水素原子以外の基である場合には、化合物の蛍光波長が長波長側にシフトする場合があり、また水溶性が高まる場合がある。
【0015】
R4及びR7が示す置換C1-6アルキル基としては、例えば、カルボキシ置換C1-6アルキル基、アルコキシカルボニル置換C1-6アルキル基、スルホン酸置換C1-6アルキル基、又はアルキルスルホネート置換C1-6アルキル基などを例示することができる。カルボキシ置換C1-6アルキル基はモノカルボキシ置換C1-6アルキル基であることが好ましい。カルボキシ置換C1-6アルキル基のC1-6アルキル部分の炭素数は1ないし4であることが好ましく、さらに好ましくは2又は3であり、特に好ましいのは炭素数2である。これらのうち、2-カルボキシ-1-エチル基が最も好ましい。アルコキシカルボニル置換C1-6アルキル基としては、上記のカルボキシ置換C1-6アルキル基のC1-6アルキルエステルを例示することができる。好ましくはエトキシカルボニル置換C1-6アルキル基などである。スルホン酸置換C1-6アルキル基としては、モノスルホン酸置換C1-6アルキル基が好ましい。アルキルスルホネート置換C1-6アルキル基としては、モノアルキルスルホネート置換C1-6アルキル基が好ましい。アルキルスルホネート置換C1-6アルキル基におけるアルキルスルホネート基としてはC1-6アルキルスルホネート(C1-6アルキル-O-SO2-)が好ましい。R4及びR7がモノカルボキシ置換C1-6アルキル基である場合、特に2-カルボキシ-1-エチル基である場合には、化合物の水溶性が著しく高まり、かつ亜鉛錯体の蛍光強度がpH変動により影響を受けないという優れた効果が得られる。
【0016】
R5及びR8が示すアリール基としてはフェニル基が好ましい。フェニル基が置換基を有する場合、該置換基としてはスルホン酸基又はスルホネート基などが好ましく、特に好ましいのはスルホン酸基である。R5及びR8が示すC1-6アルコキシカルボニル基としてはエトキシカルボニル基が好ましい。R5及びR8が示すビニル基に存在する置換基としてはフェニル基、モノアミノフェニル基、又はジアミノフェニル基(例えば3,4-ジアミノフェニル基)などを挙げることができる。R5及びR8が示すチエニル基又はピロリル基としては、それぞれ2-チエニル基又は2-ピロリル基が好ましい。R5及びR8がアルキル基以外の基である場合には、化合物の蛍光波長が長波長側にシフトする場合がある。
【0017】
上記一般式(I)で表される本発明の化合物は酸付加塩又は塩基付加塩として存在することができる。酸付加塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などの鉱酸塩、又はメタンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩などの有機酸塩などを挙げることができ、塩基付加塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの金属塩、アンモニウム塩、又はトリエチルアミン塩などの有機アミン塩などを挙げることができる。これらのほか、グリシンなどのアミノ酸との塩を形成する場合もある。本発明の化合物又はその塩は水和物又は溶媒和物として存在する場合もあるが、これらの物質はいずれも本発明の範囲に包含される。
【0018】
上記一般式(I)で表される本発明の化合物は、置換基の種類により、1個又は2個以上の不斉炭素を有する場合があるが、1個又は2個以上の不斉炭素に基づく光学活性体や2個以上の不斉炭素に基づくジアステレオ異性体などの立体異性体のほか、立体異性体の任意の混合物、ラセミ体などは、いずれも本発明の範囲に包含される。
【0019】
本発明の化合物の代表的化合物の製造方法を本明細書の実施例に具体的に示した。従って、当業者は、これらの説明を基にして反応原料、反応条件、及び反応試薬などを適宜選択し、必要に応じてこれらの方法に修飾や改変を加えることによって、上記一般式(I)で表される本発明の化合物をいずれも製造することができる。インダセン骨格については、例えば、特開平10-338695号公報及び特開平11-5796号公報のほか、New J. Chem., 25, pp.289-292, 2001; Tetrahedron Letters, 42, pp.6711-6713, 2001; Angew. Chem. Int. Ed., 40, pp.385-387, 2001;及び特願2002-80230号明細書などに合成方法が示されているので、これらの刊行物を参照することにより当業者は本発明の化合物をさらに容易に製造可能である。また、国際公開WO 01/62755及び特願2003-89987号明細書には亜鉛イオン測定用の化合物の製造方法が開示されており、これらの刊行物を参照することにより、本発明の化合物の置換基(A)を容易に製造できる場合もある。上記の刊行物の開示のすべてを参照として本明細書の開示に含める。
【0020】
上記一般式(I)で表される本発明の化合物又はその塩は、亜鉛蛍光プローブとして有用である。上記一般式(I)で表される本発明の化合物又はその塩は、それ自体は強い蛍光を発する性質を有していないが、亜鉛イオンを捕捉して亜鉛錯体を形成すると、強い蛍光を発するようになる。上記化合物又はその塩は亜鉛イオンを特異的に捕捉することができ、極めて錯体形成が速やかであるという特徴を有している。また、形成された亜鉛錯体は、生体組織や細胞に障害を生じない長波長領域の励起光によって強い蛍光を発するという特徴がある。従って、上記一般式(I)で表される本発明の化合物又はその塩は、生細胞や生組織中の亜鉛イオンを生理条件下で測定するための亜鉛蛍光プローブとして極めて有用である。また、上記一般式(I)で表される本発明の化合物又はその塩は広い亜鉛イオン濃度の領域において亜鉛イオン濃度依存的に亜鉛錯体を形成できるという特徴があり、さまざまな濃度の亜鉛イオンを含む試料の亜鉛イオン濃度を測定するために好適に用いることができる。なお、本明細書において用いられる「測定」という用語については、定量及び定性を含めて最も広義に解釈すべきものである。
【0021】
本発明の亜鉛蛍光プローブの使用方法は特に限定されず、従来公知の亜鉛プローブと同様に用いることが可能である。通常は、生理食塩水や緩衝液などの水性媒体、又はエタノール、アセトン、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどの水混合性の有機溶媒と水性媒体との混合物などに上記一般式(I)で表される化合物及びその塩からなる群から選ばれる一の物質を溶解し、細胞や組織を含む適切な緩衝液中にこの溶液を添加して、蛍光スペクトルを測定すればよい。本発明の亜鉛蛍光プローブを適切な添加物と組み合わせて組成物の形態で用いてもよい。例えば、緩衝剤、溶解補助剤、pH調節剤などの添加物と組み合わせることができる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。実施例中の化合物番号は、下記のスキーム中の化合物番号に対応している。
【化7】
Figure 0004279065
【0023】
例1
(A)化合物(2)の製造
4−アセトアミドベンズアルデヒド(10.0g,61.3mmol)と2,4‐ジメチルピロール(12.6mL,122.6mmol)を1000mLのジクロロメタンに溶解し、アルゴン雰囲気下で100μLのトリフルオロ酢酸を加え、室温で4時間撹拌した。薄層クロマトグラフィー(アルミナ、展開溶媒;酢酸エチル/ジクロロメタン=1/4)で原料消失を確認した後、DDQ(2,3‐ジクロロ‐5,6‐ジシアノ‐1,4‐ベンゾキノン,13.6g,61.3mmol)をTHF25mLに溶解し、ジクロロメタン25mLで希釈したものを30分かけて加えた。1時間撹拌後、反応溶液を水500mLで洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した(▲1▼)。水層に2N K2CO3 aq.を250mL加え、ジクロロメタン1000mLで抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した(▲2▼)。不溶の固体を集めアセトンで洗浄し、アセトンに溶けたものを減圧留去、トルエン共沸し水分を除いた(▲3▼)。▲1▼▲2▼▲3▼を集め、アルミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;アセトン)で精製して得られた固体を少量のジクロロメタンで洗浄し、褐色固体を得た(4.54g、13.6mmol、収率22%)。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 1.34(6H, s), 2.21(3H, s), 2.35(6H, s), 5.89(2H, s), 7.24(2H, d, J = 8.79 Hz), 7.61(2H, d, J = 8.79 Hz)
MS(FAB+)334((M+H)+)
【0024】
(B)化合物(3)の製造
化合物(2)(3.77g、11.3mol)を150mLのメタノールに溶かし、この溶液に1N HCl aq. 150mLを加え、100℃で3時間加熱還流した。薄層クロマトグラフィー(アルミナ、展開溶媒;ジクロロメタン/メタノール=98/2)で原料消失を確認した。反応液を冷却後、2N NaOHで中和し、水層をジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗い、水層をジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して褐色固体を得た(3.30g,11.3mmol,収率100%)。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 1.45(6H, s), 2.36(6H, s), 3.80(2H, br), 5.91(2H, s), 6.74(2H, d, J = 8.39 Hz), 7.05(2H, d, J = 8.39 Hz)
MS(FAB+)292((M+H)+)
【0025】
(C)化合物(4)の製造
化合物(3)(3.27g、11.2mmol)を500mLのジクロロメタンに溶解した。アルゴン雰囲気下でジイソプロピルエチルアミン(26.5mL、152mmol)を加え、室温で15分撹拌した。さらにBF3-OEt2(28mL、211mmol)を加えて40分撹拌した。薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、展開溶媒;酢酸エチル/ヘキサン=1/1)で反応終了を確認した後、反応溶液を水で1回、2N NaOH aq.で2回洗い、水層とNaOH層を合わせてジクロロメタンで抽出した。有機層を合わせて硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ジクロロメタン)で精製して赤橙色固体を得た(3.01g、8.87mmol、収率79%)。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 1.49(6H, s), 2.54(6H, s), 3.94(2H, br), 5.96(2H. s), 6.79(2H, dd, J = 6.39, 1.60 Hz), 7.02(2H, dd, J = 6.39, 1.60 Hz)
MS(FAB+)339(M+)
【0026】
(D)化合物(5)の製造
化合物(4)(1.00g、2.95mmol)を20mLのジクロロメタンに溶解し、ピリジン(0.48mL、4.43mmol)加えた。4−ニトロベンゼンスルホニルクロライド(0.48mg、4.43mmol)のジクロロメタン35mL溶液を10分かけて滴下し、室温で一晩撹拌した。反応溶液を水で3回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ジクロロメタン)で精製して橙色固体を得た(835mg、1.59mmol、収率54%)。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 1.18(6H, s), 2.42(6H, s), 6.14(2H, s), 7.25(4H. m), 7.96(2H, dd, J = 8.79, 2.00 Hz), 8.34(2H, dd, J = 8.79, 2.00 Hz)
MS(FAB+)307(M+)
【0027】
(E)化合物(6)の製造
化合物(5)(604mg、1.15mmol)を20mLのDMFに溶解し、炭酸セシウム(450mg、1.38mmol)、1,2−ジブロモエタン(1.00mL、11.5mmol)を加え80℃で2時間撹拌した。反応溶液をジクロロメタンで希釈後、水で3回、飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ジクロロメタン)で精製して赤橙色固体を得た(520mg、0.824mmol、収率72%)。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 1.40(6H, s) , 2.56(6H, s), 3.45(2H, t, J = 6.79 Hz), 4.07(2H, t, J = 6.79 Hz), 6.02(2H, s), 7.26(2H, d, J = 8.39 Hz), 7.33(2H, d, J = 8.39 Hz), 7.78(2H, d, J = 8.79 Hz), 8.30(2H, d, J = 8.79 Hz)
MS(FAB+)630,632(M+)
【0028】
(F)化合物(7)の製造
化合物(6)(0.61g、0.966mmol)を20mLのアセトニトリルに懸濁し、2,2'−ジピコリルアミン(0.52mL、2.90mmol)、炭酸カリウム(0.33g、2.39mmol)、ヨウ化カリウム(0.41g、2.47mmol)を加え14時間加熱還流した。アセトニトリルを減圧留去後、1M炭酸カリウム水溶液を加えジクロロメタンで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ジクロロメタン→ジクロロメタン/メタノール=99.5/0.5→98/2)で精製した。溶媒を減圧留去後、少量のジクロロメタンに溶解し、ヘキサンを加えて再沈殿させ、褐色固体を得た(0.19g、0.253mmol、収率26%)。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 1.28(6H, s), 2.55(6H, s), 2.77(2H, t, J = 6.84 Hz), 3.88(4H, s), 3.90(2H, t, J = 6.84 Hz), 5.99(2H, s), 7.09(2H, d, J = 7.99 Hz), 7.18(2H, d, J = 7.99 Hz), 7.19(2H, m), 7.54(2H, d, J = 7.99 Hz), 7.70(2H, m), 7.71(2H, d, J = 8.79 Hz), 8.26(2H, d, J = 8.79 Hz), 8.52(2H, d, J = 4.80 Hz)
MS(FAB+)750((M+H)+)
【0029】
(G)化合物(8)の製造
化合物(7)(66.6mg、0.0888mmol)を5mLのDMFに溶解し、炭酸カリウム(61.4mg、0.444mmol)、ベンゼンチオール(30μL、0.293mmol)を加え3時間撹拌した。DMFを減圧留去後、ジクロロメタンに溶解し水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、残渣をアルミナ薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;ジクロロメタン)で精製した。溶媒を減圧留去後、少量のジエチルエーテルに溶解し、ヘキサンを加えて再沈殿させ、赤褐色固体を得た(13.5mg、0.0239mmol、収率27%)。
1H-NMR(400MHz,CDCl3)δ 1.49(6H, s), 2.54(6H, s), 2.93(2H, t, J = 5.86 Hz), 3.17(2H, t, J = 5.86 Hz), 3.94(4H, s), 5.96(2H, s), 6.65(2H, d, J = 8.79 Hz), 6.97(2H, dd, J = 1.95, 6.35 Hz), 7.17(2H, ddd, J = 0.98, 4.88, 7.81 Hz), 7.44(2H, d, J = 7.32 Hz), 7.64(2H, d, J = 1.95 Hz), 8.58(2H, dd, J = 0.98, 3.42 Hz)
MS(FAB+)565((M+H)+)
【0030】
例2:蛍光スペクトルの測定
化合物(8)及び化合物(8)の亜鉛添加時の蛍光特性を測定した。吸収スペクトルはU-2000A(日立)、励起・蛍光スペクトルはRF-5300(島津)で測定した。化合物(8)はアセトニトリル−100mM HEPES Buffer(pH 7.4, I = 0.1)=1:1混合溶媒に溶解して測定した。化合物(8)及び化合物(8)の亜鉛添加時のモル吸光係数はそれぞれ7.8(496.5nm)、8.1(498.0nm)(×10000/M/cm、カッコ内は波長)であり、化合物(8)の亜鉛添加時の最大蛍光波長は509nmであった。
【0031】
例3:亜鉛イオンとの反応
化合物(8)の2.5μM溶液(アセトニトリル−100mM HEPES Buffer(pH 7.4, I = 0.1)=1:1混合溶媒)にZnSO4を添加して励起および蛍光スペクトルの変化を測定した。測定は励起波長を499nm、蛍光波長を509nmとして行った。結果を図1に示す。ZnSO4の濃度変化に依存して蛍光の増加が認められた。
【0032】
例4:亜鉛イオンに対する選択性
化合物(8)の亜鉛イオンに対する選択性を評価した。化合物(8) の2.5μM溶液(アセトニトリル−100mM HEPES Buffer(pH 7.4, I = 0.1)=1:1混合溶媒)に種々の金属イオン(2.5μM又は2.5 mM)を加え、蛍光強度を測定した。測定は励起波長 499 nm、蛍光波長 509 nmとして行った。結果を図2に示す。これらの結果から、化合物(8)が亜鉛イオンに対して極めて高い選択性を有しており、生体内に多量に存在するナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオンなどの存在下では、全く蛍光強度が増加しないことが明らかである。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】 化合物(8)にZnSO4を添加して励起及び蛍光スペクトルの変化を測定した結果を示した図である。図中、左側の図は励起スペクトル(Em. 509nm)、右側の図は蛍光スペクトル(Ex. 499nm)を示す。蛍光強度の高い曲線から順にZnSO4濃度が2.5μM、2.0μM、1.5μM、1.0μM、0.5μM、0μMの場合の結果を示す。
【図2】 化合物(8)に亜鉛イオンの他、各種の金属イオンを反応させた結果を示した図である。

Claims (6)

  1. 下記の一般式(I):
    Figure 0004279065
    〔式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又は下記の式(A):
    Figure 0004279065
    (式中、X1、X2、X3、及びX4はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、2-ピリジルメチル基、2-ピリジルエチル基、2-メチル-6-ピリジルメチル基、2-メチル-6-ピリジルエチル基、又はアミノ基の保護基を示し;m及びnはそれぞれ独立に0又は1を示すが、m及びnが同時に0となることはない)で表される基を示すが、R1及びR2が同時に水素原子であることはなく;R3及びR6はそれぞれ独立にC 1-6 アルキル基を示し;R4及びR7はそれぞれ独立に水素原子、カルボキシ置換C 1-6 アルキル基、アルコキシカルボニル置換C 1-6 アルキル基、スルホン酸置換C 1-6 アルキル基、アルキルスルホネート置換C 1-6 アルキル基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基、又はスルホン酸基を示すが、R4はR3と一緒になってそれらが結合する2個の炭素原子とともに縮合アリール環を形成してもよく、及び/又はR7はR6と一緒になってそれらが結合する2個の炭素原子とともに縮合アリール環を形成してもよく;R5及びR8はそれぞれ独立にC 1-6 アルキル基、フェニル基、スルホン酸置換フェニル基、スルホネート置換フェニル基、C 1-6 アルコキシカルボニル基、ビニル基、フェニル置換ビニル基、モノアミノフェニル置換ビニル基、ジアミノフェニル置換ビニル基、2-チエニル基、又は2-ピロリル基を示す)で表される化合物又はその塩。
  2. R1及びR2がそれぞれ独立に下記の式(B):
    Figure 0004279065
    (式中、R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し;p及びqはそれぞれ独立に1又は2を示し;rは0又は1を示す)で表される基である請求項に記載の化合物又はその塩。
  3. R1が水素原子であり、R2が式(A)で表される基(ただしmが0であり、nが1であり、X1及びX2が2-ピリジルメチル基であり、X4が水素原子である)であり、R4及びR7が水素原子であり、R3、R5、R6、及びR8がC1-6アルキル基である請求項1に記載の化合物又はその塩。
  4. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の化合物又はその塩を含む亜鉛蛍光プローブ。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の化合物又はその塩と亜鉛イオンとから形成される亜鉛錯体。
  6. 亜鉛イオンの測定方法であって、下記の工程:
    (a)請求項1ないしのいずれか1項に記載の化合物又はその塩と亜鉛イオンとを反応させる工程、及び
    (b)上記工程(a)で生成した亜鉛錯体の蛍光強度を測定する工程
    を含む方法。
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