JP4693148B2 - エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
そこで、エアバッグの展開時に、カバーをエアバッグの膨張でバッグを開くと共にそれらが飛散しにくいようにし、同時に装飾部材がエアバッグと一緒に乗員側に飛び出すことがないようにしたものが知られている。
具体的には、エアバッグカバーをエアバッグ膨張時に装飾部材等を備えたその中央部を残して容易に分割開放できるようにして、従来のようにエアバッグカバー取付部の補強を必要とせず、かつエアバッグの展開時(膨張時)における乗員に対する加害性を低減することである。
請求項2の発明は、請求項1に記載されたエアバッグ装置において、前記エアバッグカバーの凹部は略円錐台形で、装飾部材を備えていることを特徴とするエアバッグ装置である。
(1)開放片がエアバッグの展開により凹部及び他の開放片から切り離されて外方に開放されることから、開放片がエアバッグの膨張展開の妨げとなることがなく、エアバッグが円滑かつ確実に展開することができる。
(2)取付片が変形して力を吸収するため、エアバッグカバーの取付片の強化が不必要である。
(3)乗員がエアバッグカバーに接触した場合でも、各開放片が開くことでエアバッグの展開力(膨張力)が分散されるため、乗員に与える加害性を低減することができる。
(4)エアバッグを覆うエアバッグカバー内面に複数のティアラインを設けたので、エアバッグの膨張時に前記エアバッグカバーをそのティアラインに沿って容易に分割することができる。また、その際、ティアラインを中央部の円形のティアラインと、その円形のティアラインから半径方向外方に延びた複数のティアラインで構成したため、エアバッグの膨張時にエアバッグカバーの装飾部材等を取り付けた中央部を実質上不動の凹部とすることができ、このような簡易な構成により、エアバッグの展開時に装飾部材等がエアバッグとともに乗員側に飛び出すことが完全に防止できる。
(5)開放片を小さくすることで、乗員がエアバッグに接触した場合でも各開放片は開きやすいので、乗員に対する加害性を低減することができる。
(6)エアバッグカバーの各開放片をベースプレートのエアバッグ展開時に塑性変形可能な取付片に取り付けたため、エアバッグ展開の際に一度変形した取付片がスプリングバックして元の状態に戻ろうとする力が作用することはなく、エアバッグを円滑かつ確実に展開することができる。
図1はエアバッグ装置の装着状態を示す正面図であり、図2はエアバッグ装置を示す要部破断側面図である。
べースプレート16は、略円板状に形成されており、その中央部にインフレータ18を嵌装可能な孔16hが形成されると共に、その裏面側にエアバッグカバー用取付片16aとベースプレート16自体の取り付けのための取付片16bが前記円板面から切り起こし形成されている。なお、本明細書においては便宜上運転席側を表側、この反対側を裏側という。
連結部材28、28’は、図4A、4Bに示すように、取付ボルト27が嵌合する孔28ah、28ah’を備えた中央部28a、28a’と、その両側にこれと略直角に折曲形成された脚部28b、28b’と、更に脚部28b、28b’に略直角に折曲形成された取付足28c、28c’とからなる板状の金属片で構成されている。また、第1の実施例に係る取付足28cには、後述するように、クッションプレート22と組み合わせたときの位置決めのための孔又は窪み28dが形成されている。また、第2の実施例に係る取付足28c’には、後述するクッションプレート22’の取付孔22a’及びベースプレート16の取付孔16cに対応した取付孔28e’が形成されており、図示しないボルトによって共締めされるようになっている。
第1の実施例に係るクッションプレート22は、その裏面図である図5Aに示すように略矩形状をなし、その中央部にはインフレータ18の挿入孔22hが設けられ、かつこの挿入孔22hの周りの各隅部にはクッションプレート22をベースプレート16に取り付けるためのネジ又はリベット22e等を挿入する孔22aが設けられている。
また、クッションプレート22の裏面は、ベースプレート16の表面側にエアバッグ40を介して当接可能な当接面22bを構成すると共に、この当接面22bには、その側面図である図5Bから明らかなように、例えば絞り加工で形成された凹状部22cが形成されている。この凹状部22cは、クッションプレート22をベースプレート16に連結したとき、連結部材28の取付足28cの厚さに略等しい深さに形成されている。また、この凹状部22cには連結部材の取付足28cに設けた孔又は窪み28dに対応し、これと係合可能な凸部22dが形成されている。
ここで、第1の実施例のクッションプレート22では、その凸部22dと連結部材28の孔又は窪み28dが係合することにより、連結部材28をベースプレート16とクッションプレート22とで挟持する際に、連結部材28の位置決めを容易に行うことができる。
図8A、図8Bに示すように、エアバッグ40は、袋状に膨張展開可能に構成されている。より具体的には、例えば、2枚の略円形状の外周縁部同士を縫い合せることにより、扁平な球状(楕円体状)に展開可能な袋状に形成されている。
第2実施例のエアバッグは筒状部46を備えている点で第1実施例のエアバッグと相違している。
また、第2実施例のエアバッグ40’の本体部42’の表面の略中央部の挿通孔43hも前記凹部52が通過可能な開口形状及び大きさを有している。
なお、エアバッグカバーの前記凹部52にセンター部材30を取り付けた状態では、図2に示すように、その操作部34aの表面は、エアバッグカバー50の表面と略面一状態となる。
エアバッグカバー50のティアラインLcにこのように切断部52cを設けることで、エアバッグの膨張時にエアバッグカバー50の開放片50aをより円滑かつ確実に開放することができる。
また、この切断部52cは装飾部材で遮られているので、外から見えることがなく、エアバッグ装置の外観を損ねるおそれはない。
なお、エアバッグがこのように膨張することにより、エアバッグの前方への膨張は前記通り抜けの際の抵抗で若干その速度が遅れる。そのため、エアバッグが先に横方向に膨張し、膨張するエアバッグ40、40’が運転者を直撃する圧力を緩和することができる。
第1及び第2のエアバッグ40、40’の組立時には、まず、エアバッグ40(第1実施例)又はエアバッグ本体部42及び筒状部46(第2実施例)をベースプレート16の表面側領域で適宜畳み込み、それをエアバッグカバー50内において、エアバッグ40の貫通孔44h(第1実施例)又は筒状部46の挿通孔43h(第2実施例)を前記カバーの凹部52に対向させた状態で収納し、それぞれ連結部材28、28’の取付足28c、28c’をクッションプレート22、22’の裏面の凹状部22c、22c’に嵌め込み、その状態で、エアバッグ取付孔42haの周縁部を、ベースプレート16の孔16hの
周縁部とクッションプレート22、22’の当接面22b、22b’との間に挟持してベースプレート16とクッションプレート22、22’とを重ねる。その後エアバッグカバー50内に突出する取付ボルト27に、ベースプレート16のインフレータ18の取付孔16hを利用して裏側からナット25を螺合させると共に、センター本体部32内に、ホーンスイッチ機構部34を組付けベースプレート16とクッションプレート22とインフレータ18とをねじ止めする。
まず、車両衝突時等による衝撃検知により、インフレータ18が点火されて該インフレータ18でガスが生成され、このガスがエアバッグ40、40’内に導入される。エアバッグカバー50は、エアバッグ40、40’が膨張し始めるとその力を受けて、ティアラインL1〜L4及びLcに沿って、つまり中央の凹部52を残して割れ、各カバー片50aは放射状に拡開する。
同様に、第2実施例のエアバッグ40’内にガスが導入されると、図15に示すように、前記凹部52が筒状部46中に侵入しながらエアバッグ40’が膨張する。
エアバッグがある程度膨張した後は、第1実施例のエアバッグ40では、前記凹部52の下方に偏在していた部分、即ち、エアバッグ40の表側部分及び下方部分が主として膨張を継続し、エアバッグ40のうち貫通孔44hが形成された部分を上方から裏側に押しのけるようにして、図14に示すように、エアバッグ40が自然な膨張形状である扁平な球状に膨張展開する。また、第2実施例のエアバッグ40’の場合は、図15に示すように扁平な球状に膨張展開する。
また、第2実施例のエアバッグ40’では、筒状部46の先端側開口部46aが前記凹部52の通り抜けを阻止するため、エアバッグ40’は筒状部46の長さ以上には膨張しない。
Claims (2)
- ガスを発生するインフレータと、前記インフレータの発生するガスで膨張可能なエアバッグと、前記エアバッグを覆うエアバッグカバーと、前記エアバッグ及びエアバッグカバーを固定するベースプレートとを備え、インフレータからのガスによるエアバッグの膨張時に前記エアバッグカバーが外方に開放可能なエアバッグ装置において、
前記エアバッグカバーは、その中央部に直接又は間接的に前記ベースプレートに固定された装飾部材を備えた凹部と、エアバッグ膨張時に前記凹部を残して開放して開口を形成する複数の開放片と、前記凹部及び各開放片を区画する円形のティアライン及び前記円形のティアラインから半径方向外方に延び前記凹部を残して各開放片を外方に開放するための複数のティアラインを有し、前記開放片は前記ベースプレートの周縁に沿って配置され、かつエアバッグ膨張時に塑性変形する複数の取付片に固定されており、前記エアバッグの膨張により各開放片が完全に切り離されて外方に開放され、前記円形のティアラインに前記装飾部材で外から遮られた状態で切断部が設けられていることを特徴とするエアバッグ装置。 - 請求項1に記載されたエアバッグ装置において、
前記エアバッグカバーの凹部は略円錐台形で、装飾部材を備えていることを特徴とするエアバッグ装置。
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