JP4692563B2 - 車載装置、車載システム、及びプログラム - Google Patents

車載装置、車載システム、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線通信を介して料金決済のためのデータ処理を行う車載装置に関する。
車両が高速道路等の有料道路を走行する際に、有料道路に設けられた料金ゲートをノンストップで通過することを可能とするETCシステムが実用化されている。ETCシステムは、車両に搭載された車載装置と、有料道路の料金所ゲート付近に設けられた路側装置等から構成され、車載装置は、挿入されて接続されたICカードからカードIDを読み出し、無線通信を介して路側装置にカードIDを送信するといった料金決済のためのデータ処理を行う。
しかしながら、このETCシステムを利用して料金の決済のためのデータ処理を行う際に、ユーザが車載装置にICカードを挿入することを忘れてしまい、車載装置がICカードからカードIDを読み出せないといった事態が発生している。また、車載装置と、この車載装置に接続されたICカードとの接続不良により、車載装置がカードIDの読み出しに失敗するといった事態が発生している。このような事態が発生すると、車載装置が搭載された車両は、料金所ゲートにて立ち往生してしまう。
本願出願人が先に出願した先行出願1には、このような問題点を解決するための発明が記載されている。先行出願1に記載の車載装置は、カード会社のサーバにて生成されたカードIDを、携帯端末を介して受信し、内部に記憶する。そして、この車載装置は、内部に記憶されたカードIDを用いて料金決済のためのデータ処理を行う。このような構成を有することにより、車載装置を利用して料金の決済を行う際にICカードを車載装置に挿入する必要がなくなるため、上記問題を解決することが可能となる。
また、先行出願1に記載の車載装置は、内部に記憶されているカードIDが他人により不正に使用されてしまうおそれがあるという問題点を有しているが、本願出願人が先に出願した先行出願2には、このような問題点を解決することが可能な発明が記載されている。先行出願2に記載の車載装置では、車両の走行開始時には、車載装置に記憶されているカードIDは、使用不可能な状態である非活性化状態に設定される。そして、このカードIDは、カードIDの名義人等が所有する活性化可能端末からの指示に基づき、使用可能な状態である活性化状態に設定される。このような構成を有することにより、車載装置に記憶されているカードIDが悪用されてしまうことを防止することが可能となる。
また、本願出願人が先に出願した先行出願3には、先行出願2に記載の車載装置の使い勝手を向上させることが可能な発明が記載されている。具体的に説明すると、先行出願3に記載の車載装置では、複数の活性化可能端末により、非活性化状態であるカードIDを活性化状態に設定することができる。先行出願3に記載の車載装置を用いることにより、例えば、家族全員が一台ずつ活性化可能端末を所持することにより、車載装置に記憶されている一つのカードIDを家族全員で共用することが可能となる。
[先行出願1]特願2006−313377号
[先行出願2]特願2007−126934号
[先行出願3]特願2007−255128号
ところで、車載装置にて料金決済のためのデータ処理が行われた際には、その記録である決済記録情報が生成されるが、ICカードに記憶されているカードIDを用いて料金決済のためのデータ処理を行う車載装置では、生成された決済記録情報をICカードに記憶させている。一方、内部に記憶されているカードIDを用いて料金決済のためのデータ処理を行う車載装置では、生成された決済記録情報をICカードに記憶させることができず、生成された決済記録情報は、車載装置本体に記憶される。このような車載装置においては、例えば、車載装置本体に記憶されている決済記録情報を、上述した活性化可能端末から読み出し可能な構成になっていても良い。
しかしながら、先行出願3に記載の車載装置において制限なく活性化可能端末から決済記録情報を読み出すことを可能とした場合、活性化可能端末の所持者は、他の活性化可能端末の所有者が行った料金決済のためのデータ処理にて生成された決済記録情報までも取得可能となってしまう。この決済記録情報は無制限に他人に公開すべき情報ではなく、他の活性化可能端末の所有者のプライバシーを保護するため、何らかの対策を講じるべきである。また、活性化可能端末の所有者は、自らが行った料金決済のためのデータ処理の記録を取得する際に不要な決済記録情報まで取得してしまう可能性があり、車載装置の使い勝手が悪くなってしまうおそれがある。
本願発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、車載装置のユーザのプライバシーを保護すると共に、決済記録情報等を確認する際の使い勝手を良くすることが可能な車載装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するためになされた請求項1に記載の車載装置では、路側装置と通信を行い、予め登録されたカードIDを用いて料金決済のためのデータ処理である料金決済処理を実行する。この車載装置は、活性化可能端末から、対応するカードIDを利用可能な状態である活性化状態とする指示である活性化指示を受信する受信手段と、カードIDについて、利用可能な状態である活性化状態、または、利用不可能な状態である非活性化状態のいずれかの状態を設定し、受信手段を介して受信した活性化指示に対応するカードIDを活性化状態に設定する制御手段とを備える。また、この車載装置は、料金決済処理に関する情報を記憶するための記憶手段と、種々の情報を外部に出力する出力手段とを備える。そして、制御手段は、記憶手段に記憶されている料金決済処理に関する情報のうち所定の情報を外部に出力する旨の指示である出力指示を活性化可能端末から受信手段を介して受信すると、所定の情報について、受信手段を介して受信した出力指示の送信元である活性化可能端末を用いた外部への出力が許可されているか否かを判定する判定処理を実行し、判定処理において、所定の情報の外部への出力が許可されていると判定された場合、出力手段を介して所定の情報を外部に出力する出力処理を実行する
この構成において、記憶手段が、複数のカードIDが登録される設定テーブルを記憶し、受信手段が、活性化可能端末からカードIDとその活性化可能端末を特定するための端末IDとを受信し、そして、制御手段が、受信手段を介して受信したカードIDと端末IDとを関連付けて、記憶手段に記憶されている設定テーブルに追加登録する登録処理を実行するようにした。
尚、車載装置は、車載装置本体に記憶されている1または2以上のカードIDのうちのいずれかを用いて料金決済処理を行っても良いし、車載装置本体に接続されたICカード等から取得可能な1または2以上のカードIDのうちのいずれかを用いて料金決済処理を行っても良い。また、一つのカードIDに対し、複数の活性化可能端末が存在するという構成を有していても良い。
こうすることにより、活性化可能端末を用いて車載装置から出力させる情報に制限を設けることができる。したがって、所定の活性化可能端末を用いて車載装置に記憶されている情報を出力させる際に、他の活性化可能端末の所有者に関連する情報の出力を制限することが可能となり、車載装置のユーザのプライバシーを保護することが可能となる。また、このような構成を有することにより、活性化可能端末の所有者が必要としない情報の出力に制限を設けるといったことも可能となり、車載装置の使い勝手を向上させることが可能となる。
また、設定処理では、受信手段を介して活性化指示と、その活性化支持の送信元である活性化可能端末に対応する端末IDとを受信すると、その端末IDに関連付けられたカードIDを、記憶手段に記憶されている設定テーブルから特定して、そのカードIDを活性化状態に設定する。一方、登録処理では、受信手段を介してカードIDと端末IDとを受信すると、その端末IDを登録元端末とし、そのカードIDとその登録元端末とを関連付けて、記憶手段に記憶されている設定テーブルに追加登録する。そして、判定処理では、記憶手段に記憶されている設定テーブルに基づいて、受信手段を介して受信した出力指示の送信元である活性化可能端末が上記の登録元端末である場合に、上記の所定の情報について、その活性化可能端末を用いた外部への出力が許可されているものとして扱うようにした。
さらに、請求項に記載のように、受信手段が、登録元端末から、予め選択されたカードIDに関して他の端末を活性化可能端末として追加するために、そのカードIDとその他の端末を特定するための機器IDとを含む追加要求を受信する。そして、登録処理では、受信手段を介して上記の追加要求を受信すると、その追加要求に含まれている機器IDを活性化可能端末とし、そのカードIDとその活性化可能端末とを関連付けて、記憶手段に記憶されている設定テーブルに追加登録し、判定処理では、記憶手段に記憶されている設定テーブルに基づいて、受信手段を介して受信した出力指示の送信元である活性化可能端末に対応するカードIDに限り、活性化可能端末を用いた外部への出力が許可されている所定の情報として扱うようにしてもよい。
また、車載装置は、出力が許可されていると判定された情報を、出力指示の送信元である活性化可能端末を介してユーザに報知しても良い。
すなわち、請求項に記載の車載装置のように、制御手段は、出力処理において、判定処理にて出力が許可されていると判定された所定の情報を、受信手段を介して受信した出力指示の送信元である活性化可能端末に対し、出力手段を介して出力しても良い。
このような構成を有することにより、ユーザは、活性化可能端末を介して出力が許可されている情報を参照することが可能となる。
また、車載装置は、出力が許可されていると判定された情報を、音声によりユーザに報知しても良い。
すなわち、車載装置は音声出力装置と接続されており、制御手段は、出力処理において、判定処理にて出力が許可されていると判定された所定の情報を、出力手段を介して車載装置に接続されている音声出力装置に対し出力しても良い。
このような構成を有することにより、ユーザは、音声により出力が許可されている情報の内容を確認することが可能となる。
また、車載装置は、出力が許可されていると判定された情報を、ナビゲーション装置等の表示装置を介してユーザに報知しても良い。
すなわち、車載装置は表示装置と接続されており、制御手段は、出力処理において、判定処理にて出力が許可されていると判定された所定の情報を、出力手段を介して車載装置に接続されている表示装置に対し出力しても良い。
このような構成を有することにより、ユーザは、映像により出力が許可されている情報の内容を確認することが可能となる。
また、ユーザが車載装置から出力させることが可能な情報は、次のような情報であっても良い。
すなわち、請求項に記載の車載装置のように、所定の情報とは、カードIDに関連する情報であるカード関連情報であっても良い。
カードIDに関連する情報とは、具体的には、例えば、カードIDや、カードIDの名義人に関する個人情報や、カードIDを用いて行われた料金決済処理にて生成された決済記録情報等のことである。このような情報は、無制限に他人に公開すべき情報ではないため、このような構成を有することにより、車載装置のユーザのプライバシーを保護することが可能となる。
また、カードIDに関連する情報とは、次のような情報であっても良い。
すなわち、請求項に記載されているように、車載装置は、料金決済処理を実行する度に、料金決済処理の記録である決済記録情報を生成し、記憶手段は、決済記録情報を記憶し、カード関連情報とは、決済記録情報であっても良い。
カードIDを利用した記録である決済記録情報は、無制限に他人に公開すべき情報ではないため、このような構成を有することにより、車載装置のユーザのプライバシーを保護することが可能となる。
また、車載装置は、次のようにして決済記録情報の出力を制限しても良い。
すなわち、請求項に記載されているように、制御手段は、判定処理において、受信手段を介して受信した出力指示の送信元である活性化可能端末から上記の設定テーブルに追加登録された他の端末により活性化状態となったカードIDを用いて実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報については、出力が許可されていると判定しても良い。
こうすることにより、活性化可能端末の所有者は、特定の活性化可能端末の所有者が行った料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを参照することが可能となり、車載装置のユーザのプライバシーを保護することが可能となる。また、一つのカードIDにつき、対応する活性化可能端末の所有者が複数存在する場合を想定することができるが、このような場合、上記構成を有することにより、カードIDの名義人は、このカードIDに対応する活性化可能端末の所有者によるカードIDの利用状況を確認することが可能となる。したがって、車載装置の利便性を向上させることが可能となる。
また、請求項に記載されているように、制御手段は、登録処理にかかわらず、判定処理において、受信手段を介して受信した出力指示の送信元である活性化可能端末から上記の設定テーブルに追加登録された他の端末により活性化状態となったカードIDを用いて実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報については、出力が許可されていると判定しても良い。この場合も、請求項と同様の効果を得ることができる。
なお、制御手段は、判定処理において、受信手段を介して受信した出力指示の送信元である活性化可能端末により活性化状態となったカードIDを用いて実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報については、出力が許可されていると判定しても良い。
うすることにより、活性化可能端末の所有者は、他の活性化可能端末の所有者が行った料金決済処理にて生成された決済記録情報を参照することができなくなる。したがって、車載装置のユーザのプライバシーを保護することが可能となる。
しかし、活性化可能端末からの出力が許可されている情報を全て出力した場合、車載装置は、ユーザが必要としない情報まで外部に出力してしまうおそれがある。
そこで、請求項に記載の車載装置では、受信手段は、出力指示と共に、出力処理において外部に出力する情報を指定する指示である情報指定指示を活性化可能端末から更に受信する。そして、制御手段は、受信手段を介して受信した情報指定指示にて指定された情報を特定する特定処理を実行し、出力処理において、判定処理にて出力が許可されていると判定された情報であって、特定処理にて特定された情報を、出力手段を介して外部に出力する。
こうすることにより、車載装置は、ユーザが必要とする情報のみを外部に出力することができるため、車載装置の使い勝手を向上させることができる。
また、情報指定指示とは、次のような指示であっても良い。
すなわち、請求項に記載されているように、受信手段が活性化可能端末から受信する情報指定指示とは、出力処理において外部に出力する決済記録情報を指定する指示であっても良い。そして、制御手段は、特定処理において、受信手段を介して受信した情報指定指示にて指定された決済記録情報を特定し、出力処理において、判定処理にて出力が許可されていると判定された情報であって、特定処理にて特定された決済記録情報を、出力手段を介して外部に出力しても良い。
こうすることにより、車載装置は、ユーザが必要とする決済記録情報のみを外部に出力することができるため、車載装置の使い勝手を向上させることができる。
また、ユーザは、次のような決済記録情報を出力するよう指示しても良い。
すなわち、請求項10および請求項11に記載されているように、決済記録情報は、この決済記録情報に係る料金決済処理に用いられたカードIDを特定する情報である識別情報を含んでおり、情報指定指示とは、ユーザにより指定されたカードIDを用いて実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示であっても良い。そして、制御手段は、特定処理において、記憶手段に記憶されている決済記録情報に含まれている識別情報に基づき、情報指定指示により指定された決済記録情報を特定しても良い。
こうすることにより、車載装置は、ユーザにより指定されたカードIDを用いた料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを出力することが可能となるため、車載装置の使い勝手を向上させることができる。
また、ユーザは、次のような決済記録情報を出力するよう指示しても良い。
すなわち、請求項12に記載されているように、決済記録情報は、この決済記録情報に係る料金決済処理が実行された時期を示す利用時期情報を含んでおり、情報指定指示とは、所定の時期に実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示であっても良い。そして、制御手段は、特定処理において、記憶手段に記憶されている決済記録情報に含まれている利用時期情報に基づき、情報指定指示により指定された決済記録情報を特定しても良い。
こうすることにより、車載装置は、ユーザにより指定された時期に行われた料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを出力することが可能となるため、車載装置の使い勝手を向上させることができる。
また、ユーザは、次のような決済記録情報を出力するよう指示しても良い。
すなわち、請求項13に記載されているように、情報指定指示とは、所定の活性化可能端末から受信手段を介して受信した活性化指示により活性化状態に設定されたカードIDを用いた料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示であり、記憶手段は、決済記録情報と、この決済記録情報に係る料金決済処理に用いられたカードIDを活性化状態に設定させた活性化指示の送信元である活性化可能端末を特定する情報である活性化可能端末特定情報とを関連付けて記憶していても良い。そして、制御手段は、特定処理において、決済記録情報に関連付けて記憶手段に記憶されている活性化可能端末特定情報に基づき、情報指定指示により指定された決済記録情報を特定しても良い。
こうすることにより、車載装置は、ユーザにより指定された活性化可能端末により活性化状態となったカードIDを用いて行われた料金決済処理にて生成された決済記録情報を出力することが可能となるため、車載装置の使い勝手を向上させることができる。
また、ユーザは、次のような決済記録情報を出力するよう指示しても良い。
すなわち、請求項14に記載されているように、決済記録情報は、この決済記録情報に係る料金決済処理にて支払われた金額を示す支払金額情報を含んでおり、情報指定指示とは、金額に関する条件に合致する金額が支払われた料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示であっても良い。そして、制御手段は、特定処理において、記憶手段に記憶されている決済記録情報に含まれている支払金額情報に基づき、情報指定指示により指定された決済記録情報を特定しても良い。
こうすることにより、車載装置は、ユーザにより指定された条件を満たす金額が支払われた料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを出力することが可能となるため、車載装置の使い勝手を向上させることができる。
また、ユーザは、次のような決済記録情報を出力するよう指示しても良い。
すなわち、請求項15に記載されているように、決済記録情報は、この決済記録情報に係る料金決済処理が実行された場所を示す場所情報を含んでおり、情報指定指示とは、場所に関する条件に合致する場所で行われた料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示であっても良い。そして、制御手段は、特定処理において、記憶手段に記憶されている決済記録情報に含まれている場所情報に基づき、情報指定指示により指定された決済記録情報を特定しても良い。
ここで、料金決済処理が実行された場所とは、具体的には、例えば、有料道路の走行料金の支払いを行うための料金決済処理が行われた場合であれば、有料道路の入口ICや出口ICであっても良い。また、例えば、ファーストフード店にて商品を購入した際の料金決済処理が行われた場合であれば、商品を購入したファーストフード店を特定可能な情報であっても良い。具体的には、例えば、住所や電話番号等であっても良いし、単に、ファーストフードA ○○店といったような、店舗の名称であっても良い。また、場所に関する条件とは、例えば、料金決済処理が行われた地域を指定する条件であっても良いし、料金決済処理にて商品を購入した店の名称等のように、特定の場所を指定する条件であっても良い。
こうすることにより、車載装置は、ユーザにより指定された地域や場所等で行われた料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを出力することが可能となるため、車載装置の使い勝手を向上させることができる。
また、車載装置が料金決済処理を実行する際に、割引が適用される場合がある。
そこで、請求項16に記載の車載装置では、所定の商品の商品価格を特定する価格特定手段を更に備え、決済記録情報は、この決済記録情報に係る料金決済処理にて支払われた金額を示す支払金額情報と、この料金決済処理にて購入された商品を示す商品情報とを含んでおり、情報指定指示とは、割引が適用された料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示である。そして、制御手段は、特定処理において、記憶手段に記憶されている決済記録情報に含まれている商品情報が示す商品の商品価格を、価格特定手段を介して特定すると共に、価格特定手段を介して特定した商品価格と、決済記録情報に含まれている支払金額情報とに基づき、決済記録情報に係る料金決済処理に割引が適用されたか否かを判定し、割引が適用された料金決済処理にて生成された決済記録情報を特定する。
こうすることにより、車載装置は、割引が適用された料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを出力することが可能となるため、車載装置の使い勝手を向上させることができる。
また、車載装置が搭載された車両が有料道路を走行し、車載装置を用いて走行料金の支払いを行った場合には、有料道路を走行した時間帯や距離等に応じて、各種割引が適用される場合がある。
そこで、請求項17に記載の車載装置は、有料道路走行時の走行料金の支払いのための料金決済処理を実行するよう構成されており、価格特定手段が特定する商品価格とは、所定の有料道路の走行区間の走行料金である。また、有料道路走行時の走行料金の支払いのための料金決済処理にて生成された決済記録情報に含まれている商品情報は、自車両が走行した有料道路及びその走行区間を示し、情報指定指示とは、割引が適用された有料道路走行時の料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示である。そして、制御手段は、特定処理において、記憶手段に記憶されている決済記録情報に含まれている商品情報が示す有料道路及びその走行区間における走行料金を、価格特定手段を介して特定すると共に、価格特定手段を介して特定した走行料金と、決済記録情報が有する支払金額情報とに基づき、決済記録情報に係る料金決済処理に割引が適用されたか否かを判定し、割引が適用された有料道路走行時の料金決済処理にて生成された決済記録情報を特定する。
こうすることにより、車載装置は、割引が適用された有料道路走行時の料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを出力することが可能となる。したがって、ユーザは、有料道路を走行する際等に、車載装置を用いて割引が適用される時間帯や、走行距離や、走行区間等を容易に確認することが可能となるため、車載装置の利便性を向上させることができる。
また、車載装置は、次のような構成を有していても良い。
すなわち、請求項18および請求項19に記載されているように、車載装置は、登録されたカードIDを用いて料金決済処理を実行するよう構成されており、制御手段は、出力処理において、判定処理にて出力が許可されていると判定された決済記録情報であって、記憶手段に記憶されている設定テーブルに最初に登録されたカードIDを用いて実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報を、出力手段を介して外部に出力しても良い。
こうすることにより、車載装置は、出力する決済記録情報が指定されなくても、活性化可能端末を介して最初に登録されたカードIDを用いて実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報を出力することができる。したがって、車載装置の使い勝手を向上させることができる。
以上説明した発明は、活性化可能端末を用いて出力可能な情報に制限を設けている車載装置に関する発明であるが、請求項20に記載されているように、請求項1から請求項19のいずれかに記載の車載装置と、この車載装置に対し、活性化指示と出力指示とを送信する活性化可能端末とから構成される車載システム全体に関する発明と考えることもできる。
請求項1から請求項19に記載されている車載装置と活性化可能端末とを組み合わせて用いることにより、ユーザは、より厳重に、車載装置に記憶されている情報の出力を制限することが可能となる。したがって、車載装置のユーザのプライバシーの保護をより厳重に行うことが可能となると共に、車載装置及び活性化可能端末の使い勝手をより向上させることが可能となる。
また、請求項21に記載されているように、請求項1から請求項19のいずれかに記載の車載装置の制御手段として機能させるためのプログラムを、車載装置が内蔵するコンピュータに実行させるようになっていても良い。
請求項21の記載の様になっていれば、例えば、光磁気ディスク、CD−ROM、ハードディスク、ROM、RAM等のコンピュータが読みとり可能な記録媒体にプログラムを記録し、そのプログラムを必要に応じてコンピュータにロードして起動することにより車載装置として機能させることができる。また、プログラムはネットワークを用いて流通させることも可能であるため、車載装置の機能向上も容易となる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[構成の説明]
(1)全体の構成
図1は、車載システム1の構成を示すブロック図である。車載システム1は、車載装置10と、第一の携帯端末20と、第二の携帯端末30とから構成されている。尚、図1では、車載システム1は、1台の第一の携帯端末20と、1台の第二の携帯端末30とを有しているが、複数の第一の携帯端末20と、複数の第二の携帯端末30とを有していても良い。また、車載システム1は、1台または複数の第一の携帯端末20から構成されていても良い。また、第一の携帯端末20及び第二の携帯端末30は、具体的には、携帯電話や携帯情報端末であっても良いし、キーレスエントリーシステムやスマートエントリーに用いられる携帯機器等であっても良い。
また、車載装置10は、車内LANを介して車両に搭載されているナビゲーション装置60に接続されている。このナビゲーション装置60は、有料道路の走行区間における正規の走行料金(割引が適用されない場合の走行料金)を特定する走行料金特定機能を有している。
また、第一の携帯端末20は、無線公衆回線網40に無線通信(例えば、CDMA等の通信)により接続することができ、無線公衆回線網40を介してカード会社等に設置されているカードセンターサーバ50と通信を行うことができる。
(2)車載装置10の構成
次に、車載装置10の詳細について、図2に記載のブロック図を用いて説明する。車載装置10は、ETCシステムの料金所ゲートや、有料駐車場や、ファーストフード店等に設置されている路側装置(図示なし)と無線通信を行い、登録されている車載装置用カードIDを用いて料金決済のためのデータ処理である料金決済処理を行う装置である。車載装置10に車載装置用カードIDを登録させる際の処理や、料金決済処理等については、後述する。尚、車載装置10には、1または2以上の車載装置用カードIDを登録することができる。また、車載装置10は、料金決済処理を実行した際、その記録である決済記録情報を生成する。
車載装置10は、無線アンテナ11と、DSRC部12と、SAM13と、非接触通信I/F14と、制御部15と、HMI16と、記憶部17と、車内LAN通信部18とを備える。
無線アンテナ11は、DSRC用のアンテナである。
DSRC部12は、無線アンテナ11を介して、路側装置とDSRCによる情報の送受信を行う部位である。
SAM13は、路側装置との通信情報の暗号化・復号化を行う部位である。
非接触通信I/F14は、第一の携帯端末20及び第二の携帯端末30と非接触の近距離無線通信(例えば、ISO14443 TYPE Bや、Bluetooth(登録商標)等による通信)を行うためのインターフェースである。通信相手としては、第一の携帯端末20及び第二の携帯端末30に限らず非接触タイプのICカードとも通信できる。尚、接触型のインターフェースであっても良い。
制御部15は、CPU、ROM、RAM、I/O等から構成され、車載装置10の各部位を統括的に制御する部位である。制御部15は、ROMに記憶されているプログラムに基づき、種々の処理を行う。また、制御部15は、現在の年月日時を特定する時計機能を有している。
HMI16は、人間と装置とのコミュニケーションのためのインターフェース(Human Machine Interface)を提供する部位である。具体的には、操作ボタンやLEDやスピーカ等から構成される。
記憶部17は、記憶保持動作が不要なデバイス(例えば、フラッシュメモリ)から構成され、各種の情報を記憶することができる。記憶部17には、料金の支払いに必要な情報である1または2以上の車載装置用カードIDが記憶されており、この車載装置用カードIDは、利用可能な状態である活性化状態と、利用不可能な状態である非活性化状態のいずれかの状態を有している。この車載装置用カードIDは、自車両の走行開始時には、非活性化状態となっている。車載装置10は、料金の決済のためのデータ処理を行う際、これらの車載装置用カードIDのうち、活性化されている車載装置用カードIDを路側装置に送信する。また、記憶部17には、車載装置用カードIDテーブルと、活性化可能端末テーブルと、決済記録情報テーブルとが記憶されている(これらは「設定テーブル」に相当し、詳細については後述する)。
車内LAN通信部18は、車内LANを介して接続されたナビゲーション装置60等の機器との通信を行う部位である。
(3)第一の携帯端末20の構成
次に、車載システム1を構成する第一の携帯端末20の詳細について、図3に記載のブロック図を用いて説明する。第一の携帯端末20は、車載装置用カードIDを車載装置10に登録することが可能な端末である(詳細については後述する)。また、第一の携帯端末20は、この第一の携帯端末20を用いて登録した車載装置用カードIDを活性化することができる活性化可能端末である。第一の携帯端末20は、無線アンテナ21と、公衆通信部22と、HMI23と、非接触通信I/F24と、制御部25と、記憶部26とを備える。
無線アンテナ21は、無線公衆回線網40に無線接続するためのアンテナである。
公衆通信部22は、無線アンテナ21を介して無線通信(例えば、CDMA等の通信)を行い、無線公衆回線網40を介してカードセンターサーバ50等との情報の送受信を行う部位である。
HMI23は、人間と装置とのコミュニケーションのためのインターフェース(Human Machine Interface)を提供する部位である。具体的には、操作ボタンや液晶ディスプレイやスピーカ等から構成される。
非接触通信I/F24は、車載装置10と非接触の近距離無線通信(例えば、ISO 14443 TYPE Bや、Bluetooth(登録商標)等による通信)を行うためのインターフェースである。通信相手としては、車載装置10や第二の携帯端末30に限らず、非接触の近距離無線通信を行うことができる他の装置とも通信できる。尚、接触型のインターフェースであっても良い。
制御部25は、CPU、ROM、RAM、I/O等から構成され、第一の携帯端末20の各部位を統括的に制御する部位である。制御部25は、ROMに記憶されているプログラムに基づき、種々の処理を行う。
記憶部26は、記憶保持動作が不要なデバイス(例えば、フラッシュメモリ)から構成され、各種の情報を記憶することができる。記憶部26には、第一の携帯端末20を特定可能な情報である携帯端末IDが記憶されている。
(4)第二の携帯端末30の構成
次に、車載システム1を構成する第二の携帯端末30の詳細について、図4に記載のブロック図を用いて説明する。第二の携帯端末30は、車載装置10に記憶されている車載装置用カードIDを活性化可能な端末である活性化可能端末として、車載装置10に登録することが可能な携帯端末である。第二の携帯端末30は、無線アンテナ31と、公衆通信部32と、HMI33と、非接触通信I/F34と、制御部35と、記憶部36とを備える。
無線アンテナ31は、無線公衆回線網40に無線接続するためのアンテナである。
公衆通信部32は、無線アンテナ31を介して無線通信(例えば、CDMA等の通信)を行い、無線公衆回線網40を介して情報の送受信を行う部位である。
HMI33は、人間と装置とのコミュニケーションのためのインターフェース(Human Machine Interface)を提供する部位である。具体的には、操作ボタンや液晶ディスプレイやスピーカ等から構成される。
非接触通信I/F34は、車載装置10と非接触の近距離無線通信(例えば、ISO 14443 TYPE Bや、Bluetooth(登録商標)等による通信)を行うためのインターフェースである。通信相手としては、車載装置10や第一の携帯端末20に限らず、非接触の近距離無線通信を行うことができる他の装置とも通信できる。尚、接触型のインターフェースであっても良い。
制御部35は、CPU、ROM、RAM、I/O等から構成され、第二の携帯端末30の各部位を統括的に制御する部位である。制御部35は、ROMに記憶されているプログラムに基づき、種々の処理を行う。
記憶部36は、記憶保持動作が不要なデバイス(例えば、フラッシュメモリ)から構成され、各種の情報を記憶することができる。記憶部36には、第二の携帯端末30を特定可能な情報である携帯端末IDが記憶されている。
(5)カードセンターサーバ50
次に、カードセンターサーバ50について説明する。カードセンターサーバ50は、無線公衆回線網40を介して第一の携帯端末20と通信を行う機能、所定のID等の情報に基づいて車載装置用カードIDを生成する機能等を有する。
[動作の説明]
次に、車載システム1の動作について説明する。ただし、以下においては、本発明に関連する部分を中心に説明し、車載装置10に登録されている車載装置用カードIDを用いて路側装置と行う料金決済処理のような、特願2006−313377号によって既に開示した処理については説明を省略する。
(1)車載装置用カードIDテーブルについて
まず、車載装置10の記憶部17に記憶されている車載装置用カードIDテーブルについて説明する。
図5の(a)に記載されている表は、記憶部17に記憶されている車載装置用カードIDテーブルを示す表である。車載装置用カードIDテーブルとは、車載装置10に登録されている車載装置用カードIDに関する情報を示すテーブルである。この車載装置用カードIDテーブルは、車載装置10に車載装置用カードIDが登録される際に更新される。
車載装置用カードIDテーブルは、「車載装置用カードID」と、「登録年月日時」と、「暗証コード」と、「登録元の携帯端末」という項目を有している。
「車載装置用カードID」とは、車載装置10に登録されている車載装置用カードIDを示す項目である。
「登録年月日時」とは、第一の携帯端末20を用いて車載装置用カードIDが登録された年月日時を示す項目である。
「暗証コード」とは、第一の携帯端末20を用いて車載装置用カードIDを車載装置10に登録する際に、第一の携帯端末20にて生成された暗証コードを示す項目である。登録に用いられた第一の携帯端末20にも本項目が示す暗証コードが記憶されており、本項目が示す暗証コードは、登録に用いられた第一の携帯端末20の正当性を判断する際に用いられる。
「登録元の携帯端末」とは、車載装置用カードIDを登録する際に用いられた第一の携帯端末20を特定する携帯端末IDを示す項目である。尚、図5の(a)では、「車載装置用カードID」がカードBであるレコードと、カードCであるレコードの「登録元の携帯端末」は同一の携帯端末であるB携帯端末を示している。これは、カードB及びカードCという車載装置用カードIDが、同一の第一の携帯端末20を用いて登録されたことを意味する。
(2)活性化可能端末テーブルについて
次に、車載装置10の記憶部17に記憶されている活性化可能端末テーブルについて説明する。
図5の(b)に記載されている表は、記憶部17に記憶されている活性化可能端末テーブルを示す表である。活性化可能端末テーブルとは、車載装置10に活性化可能端末として登録されている第二の携帯端末30に関する情報を示すテーブルである。この活性化可能端末テーブルは、第二の携帯端末30が活性化可能端末として車載装置10に登録される際に更新される。
活性化可能端末テーブルは、「活性化可能端末」と、「暗証コード」と、「活性化可能な車載装置用カードID」と、「登録に用いられた携帯端末」という項目を有している。
「活性化可能端末」とは、活性化可能端末として登録されている第二の携帯端末30を特定する携帯端末IDを示す項目である。
「暗証コード」とは、第二の携帯端末30が、活性化可能端末として車載装置10に登録される際に生成された暗証コードを示す項目である。活性化可能端末として登録されている第二の携帯端末30にも本項目が示す暗証コードが記憶されており、本項目が示す暗証コードは、活性化可能端末として登録されている第二の携帯端末30の正当性を判断する際に用いられる。
「活性化可能な車載装置用カードID」とは、「活性化可能端末」が示す第二の携帯端末30を用いて活性化状態に設定することができる車載装置用カードIDを示す項目である。
「登録に用いられた携帯端末」とは、第二の携帯端末30を活性化可能端末として車載装置10に登録される際に用いられた第一の携帯端末20を特定する携帯端末IDを示す項目である。第二の携帯端末30を活性化可能端末として登録する際の処理については、後述する。
(3)決済記録情報テーブルについて
次に、車載装置10の記憶部17に記憶されている決済記録情報テーブルについて説明する。図6に記載されている表は、記憶部17に記憶されている決済記録情報テーブルを示す表である。この決済記録情報テーブルは、料金決済処理を実行した際に生成された決済記録情報と、この料金決済処理に用いられた車載装置用カードIDを活性化状態に設定した活性化可能端末とを示す情報とをレコードとするテーブルである。決済記録情報テーブルは、「車載装置用カードID」と、「金額」と、「商品情報」と、「場所」と、「決済年月日時」と、「活性化可能端末」という項目を有している。尚、決済記録情報テーブルを構成するレコードのうち、「車載装置用カードID」、「金額」、「商品情報」、「場所」、及び「決済年月日時」が示す情報が、決済記録情報に相当する。
「車載装置用カードID」とは、料金決済処理に用いられた車載装置用カードIDを示す項目である。図6に記載されている決済記録情報テーブルには、一例として、カードA、カードB、及びカードCという車載装置用カードIDが記載されている。
「金額」とは、料金決済処理にて支払われた金額を示す項目である。
「商品情報」とは、料金決済処理にて購入された商品を示す項目である。尚、図6に記載されているように、有料道路走行時の走行料金の支払い時の決済記録情報であれば、本項目は、有料道路の名称と走行区間とを示す。
「場所」とは、料金決済処理が行われた場所を示す項目である。具体的には、例えば、図6に記載されているように、ファーストフード店にて商品を購入した際の決済記録情報であれば、本項目は、ファーストフード店の名称及び店舗名を示しても良いし、ファーストフード店の住所を示しても良い。また有料道路走行時の走行料金の支払い時の決済記録情報であれば、本項目は、有料道路の出口IC等を示しても良い。
「決済年月日時」とは、料金決済処理が行われた年月日時を示す項目である。
「活性化可能端末」とは、料金決済処理に用いられた車載装置用カードIDを活性化状態に設定した活性化可能端末を特定する携帯端末IDを示す項目である。図6に記載の決済記録情報テーブルでは、本項目は、第一の携帯端末20に相当するA携帯端末及びB携帯端末と、第二の携帯端末30に相当するC携帯端末及びD携帯端末のうちのいずれかを示している。
(4)車載装置用カードIDを登録する処理について
次に、第一の携帯端末20を用いて、車載装置10に車載装置用カードIDを登録する際の処理について、図7に記載のシーケンス図を用いて説明する。尚、第一の携帯端末20は、記憶部26に記憶されている携帯端末用カードIDを用いてカードセンターサーバ50にて生成された車載装置用カードIDを、車載装置10に登録する。この携帯端末用カードIDというのは、第一の携帯端末20を用いて料金決済処理を行う際に使用するカードIDである。第一の携帯端末20の利用者が、コンビニエンスストアやレストラン等において、専用端末に第一の携帯端末20をかざすことにより、この携帯端末用カードIDが専用端末によって読み出されて料金決済処理が実行される。第一の携帯端末20の記憶部26には、1または2以上の携帯端末用カードIDが記憶されており、ユーザにより選択された携帯端末用カードIDに基づき、車載装置用カードIDの登録を行うことができる。
第一の携帯端末20の制御部25は、HMI23(具体的には操作ボタン)を介して、ユーザから、記憶部26に記憶されているいずれかの携帯機器用カードIDの選択を受け付ける。さらに、制御部25は、選択された携帯機器用カードIDに基づき車載装置用カードIDを車載装置10に登録する旨の指示を受け付けると、非接触通信I/F24を介して車載装置10に対し、車載装置固有情報(管理番号、形式登録番号、車両のナンバー等)を要求する(S105)。
要求を受信した車載装置10の制御部15は、非接触通信I/F14を介して第一の携帯端末20に対し、車載装置固有情報を送信する(S110)。
車載装置固有情報を受信した第一の携帯端末20の制御部25は、受信した車載装置固有情報を記憶部26に記憶し、さらに、無線アンテナ21及び公衆通信部22を介してカードセンターサーバ50に車載装置用カードIDを要求する(S115)。送信する情報は、この要求を意味する車載装置用カードID要求だけではなく、車載装置10から受信した車載装置固有情報と、ユーザにより選択された携帯端末用カードIDについても、カードセンターサーバ50に送信する。
第一の携帯端末20から車載装置用カードIDの要求等を受信したカードセンターサーバ50は、受信した携帯端末用カードIDが正当であるか否かを判定する(S120)。具体的には、携帯端末用カードIDに関するデータが記憶されたデータベースを参照する等して、携帯端末用カードIDが正規に発行されたカードIDであるか否かを判定する。携帯端末用カードIDは正当なものであると判定された場合は、車載装置用カードIDを生成する(S125)。この車載装置用カードIDは、車載装置10に記憶されることが予定された情報であって、車載装置10による料金決済処理に用いられる情報である。
カードセンターサーバ50は、車載装置用カードIDを生成すると、生成した車載装置用カードIDを、無線公衆回線網40を介して第一の携帯端末20へ送信する(S130)。
車載装置用カードIDを受信した第一の携帯端末20の制御部25は、携帯端末用カードIDに基づいて暗証コード(以下、「暗証コードA」とも称す。)を生成する(S135)。そして、受信した車載装置用カードIDと、生成した暗証コードAと、記憶部26に記憶されている第一の携帯端末20を特定する携帯端末IDとを、非接触通信I/F14を介して車載装置10へ送信する(S140)。なお、「携帯端末用カードIDに基づいて暗証コードを生成し」というのは、所定の電子鍵によって携帯端末用カードIDを暗号化することである。この鍵は、車載装置10も所有するものである。また、制御部25は、生成した暗証コードAと、受信した車載装置用カードIDと、車載装置用カードIDに係る携帯端末用カードIDとを関連付けて、記憶部26に記憶させておく。
車載装置用カードIDと暗証コードAと携帯端末IDとを受信した車載装置10の制御部15は、記憶部17に記憶されている車載装置用カードIDテーブルを更新することにより、車載装置用カードIDと暗証コードAと携帯端末IDと記憶部17に記憶する(S145)。具体的には、制御部15は、「車載装置用カードID」として受信した車載装置用カードIDを設定し、「登録年月日時」として制御部15の時計機能により特定された現在の年月日時を設定し、「暗証コード」として受信した暗証コードAを設定し、「登録元の携帯端末」として受信した携帯端末IDを設定することにより新たなレコードを生成する。そして、生成したレコードを、車載装置用カードIDテーブルに追加する。尚、この際、車載装置用カードIDは、利用不可能な状態である非活性化状態に設定されている。非活性化状態では、記憶部17に記憶された車載装置用カードIDは読み出すことができないようになっている(そのようなロック機能が設けられている)。
続いて、制御部15は、記憶を完了した旨の通知(登録完了通知)を、非接触通信I/F14を介して第一の携帯端末20へ送信する(S150)。
登録完了通知を受信した第一の携帯端末20の制御部25は、車載装置10への車載装置用カードIDの登録が完了したことを、HMI23(具体的には液晶ディスプレイ)に表示させる(S155)。
(5)活性化可能端末を登録する処理について
次に、第二の携帯端末30を、車載装置10に登録されている車載装置用カードIDを活性化可能な端末である活性化可能端末として登録する際の処理について、図8に記載のシーケンス図を用いて説明する。第一の携帯端末20の記憶部26には、この第一の携帯端末20を用いて車載装置10に登録した1または2以上の車載装置用カードIDが記憶されている。第一の携帯端末20は、これらの車載装置用カードIDのうち、ユーザに選択された車載装置用カードIDに関する活性化可能端末として、第二の携帯端末30を車載装置10に登録する。尚、1台の第二の携帯端末30について、複数の車載装置用カードIDに関する活性化可能端末として登録することも可能である。
第一の携帯端末20の制御部25は、HMI23(具体的には操作ボタン)を介してユーザから、記憶部26に記憶されている車載装置用カードIDの選択を受け付ける。さらに、制御部25は、選択された車載装置用カードIDに関して、第二の携帯端末30を活性化可能端末として車載装置10に登録させる旨の指令を受け付けると、非接触通信I/F24を介して第二の携帯端末30に対し、携帯端末IDを要求する(S205)。
要求を受けた第二の携帯端末30の制御部35は、記憶部36に記憶されている携帯端末IDを読み出し、非接触通信I/F34を介して第一の携帯端末20に対して送信する(S210)。
第二の携帯端末30から携帯端末IDを受信した第一の携帯端末20の制御部25は、受信した携帯端末IDに基づいて暗証コード(以下、「暗証コードB」とも称す。)を生成する(S215)。
続いて、第一の携帯端末20の制御部25は、選択された車載装置用カードIDに関して、第二の携帯端末30を活性化可能端末として追加する要求を、非接触通信I/F24を介して車載装置10に対し行う(S220)。このとき、制御部25は、第二の携帯端末30を活性化可能端末として追加する要求と共に、活性化の対象となる車載装置用カードIDと、第一の携帯端末20の携帯端末IDとを車載装置10に送信する。
この要求を受信した車載装置10の制御部15は、第一の携帯端末20が正当なものであるか否かを判断するために、非接触通信I/F14を介して第一の携帯端末20の暗証コードを要求する(S225)。
この要求を受信した第一の携帯端末20の制御部25は、記憶部26に車載装置用カードIDと関連付けて記憶させておいた暗証コードAを読み出し、非接触通信I/F24を介して車載装置10へ送信する(S230)。
暗証コードAを受信した車載装置10の制御部15は、暗証コードAに基づいて通信相手である第一の携帯端末20の正当性を判断する(S235)。具体的には、制御部15は、記憶部17に記憶されている車載装置用カードID情報テーブルから、「車載装置用カードID」と「登録元の携帯端末」が、それぞれ受信した車載装置用カードIDと携帯端末IDに一致するレコードを特定する。そして、特定したレコードの「暗証コード」が受信した暗証コードと一致するか否かを判定することにより、正当性を判断する。第一の携帯端末20は正当であると判定された場合は、車載装置10の制御部15は、活性化可能端末として登録する第二の携帯端末30の暗証コードと携帯端末IDとを、非接触通信I/F14を介して第一の携帯端末20に要求する(S240)。
この要求を受信した第一の携帯端末20の制御部25は、S215で生成した暗証コードBと、受信した第二の携帯端末30の携帯端末IDとを、非接触通信I/F24を介して車載装置10へ送信する(S245)。
暗証コードBと携帯端末IDとを受信した車載装置10の制御部15は、記憶部17に記憶されている活性化可能端末テーブルを更新することにより、暗証コードBと携帯端末IDと記憶部17に記憶する(S250)。具体的には、制御部15は、「活性化可能端末」として受信した第二の携帯端末30の携帯機器IDを設定し、「暗証コード」として受信した暗証コードBを設定し、「活性化可能な車載装置用カードID」として受信した車載装置用カードIDを設定し、「登録元の携帯端末」として受信した第一の携帯端末20の携帯端末IDを設定することにより新たなレコードを生成する。そして、生成したレコードを、車載装置用カードIDテーブルに追加する。
そして、車載装置10の制御部15は、記憶を完了した旨の通知(登録完了通知)を、非接触通信I/F14を介して第一の携帯端末20へ送信する(S255)。
登録完了通知を受信した第一の携帯端末20の制御部25は、第二の携帯端末30が、選択された車載装置用カードIDに関する活性化可能端末として車載装置10に登録されたことを、HMI23(具体的には液晶ディスプレイ)に表示させる(S260)。このとき、制御部25は、第二の携帯端末30の携帯端末IDと、この第二の携帯端末30により活性化可能な車載装置用カードIDとを関連付けて記憶部26に記憶する。そして、S215で生成した暗証コードBと、活性化の対象となる車載装置用カードIDとを、非接触通信I/F24を介して第二の携帯端末30へ送信する(S265)。
これらの情報を受信した第二の携帯端末30の制御部35は、受信した暗証コードB及び車載装置用カードIDを関連付けて記憶部36に記憶させる(S270)。そして、第二の携帯端末30の制御部35は、この第二の携帯端末30が車載装置10へ活性化可能端末として登録されたことを、HMI33(具体的には液晶ディスプレイ)に表示させる(S275)。
(6)車載装置用カードIDを活性化状態に設定する処理について
次に、車載装置10に登録されている車載装置用カードIDを、第一の携帯端末20、または、第二の携帯端末30を用いて利用可能な状態である活性化状態に設定する際の処理について、図9に記載のシーケンス図を用いて説明する。尚、以下の説明では、第一の携帯端末20を用いて車載装置用カードIDを活性化状態とする場合の処理について説明するが、第二の携帯端末30を用いた場合であっても、同様の処理を行うことができる。
第一の携帯端末20の制御部25は、HMI23(具体的には操作ボタン)を介してユーザから車載装置10に登録されている車載装置用カードIDを活性化状態に設定する旨の操作を受けると、HMI23(具体的には液晶ディスプレイ)により、活性化状態に設定可能な車載装置用カードIDを表示する。そして、制御部25は、HMI23(具体的には操作ボタン)を介してユーザから表示した車載装置用カードIDの選択を受け付ける(S305)と、非接触通信I/F24を介して活性化指示と、記憶部26に記憶されている携帯端末ID、車載装置用カードID、及び暗証コードを車載装置10に送信する(S310)。
活性化指示、携帯端末ID、車載装置用カードID、及び暗証コードを受信した車載装置10では、制御部15は、活性化指示の送信元である第一の携帯端末20の正当性を判断する(S315)。具体的には、制御部15は、記憶部17に記憶されている車載装置用カードIDテーブルから、「車載装置用カードID」と「登録元の携帯端末」が、受信した車載装置用カードIDと携帯端末IDに一致するレコードを特定する。そして、このレコードの「暗証コード」と、受信した暗証コードが一致するか否か判定することにより、正当性を判断する。尚、活性化指示の送信元が第二の携帯端末30である場合には、次のようにして、第二の携帯端末30の正当性を判断する。制御部15は、記憶部17に記憶されている活性化可能端末テーブルから、「活性化可能端末」と「活性化可能な車載装置用カードID」が、受信した携帯端末IDと車載装置用カードIDに一致するレコードを特定する。そして、このレコードの「暗証コード」と、受信した暗証コードが一致するか否か判定する。
続いて、車載装置10の制御部15は、受信した車載装置用カードIDを活性化状態に設定する(S320)。そして、制御部15は、活性化完了を、非接触通信I/F14を介して第一の携帯端末20に送信する(S325)。
活性化完了を受信した第一の携帯端末20の制御部25は、車載装置10に記憶されている決済記録を出力する旨の指示である決済記録情報出力指示を、非接触通信I/F24を介して車載装置10に送信する(S330)。
決済記録情報出力指示を受信すると、車載装置10の制御部15は、記憶部17に記憶されている決済記録情報テーブルの中から、活性化指示の送信元である携帯端末により活性化状態に設定されて行われた料金決済処理にて生成された決済記録情報を読み出す(S335)。具体的には、制御部15は、決済記録情報テーブルの中から、「活性化可能端末」が受信した携帯端末IDを示すレコードを特定する。そして、制御部15は、特定したレコードのうち、決済記録情報に該当する部分である「車載装置用カードID」と、「金額」と、「商品情報」と、「場所」と、「決済年月日時」とを一時的にRAMに記憶する。尚、該当するレコードが10個以上存在する場合、制御部15は、最も新しいレコードから10個分のレコードに含まれる決済記録情報をRAMに記憶する。
続いて車載装置10の制御部15は、RAMに一時的に記憶されている決済記録情報を、車内LAN通信部18を介してナビゲーション装置60に送信する(S340)。
決済記録情報を受信したナビゲーション装置60は、受信した決済記録情報をディスプレイ(図示なし)に表示することにより、決済記録情報をユーザに報知する(S345)。尚、ナビゲーション装置60は、スピーカ(図示なし)を用いて音声により受信した決済記録情報をユーザに報知しても良い。
(7)決済記録情報を読み出す処理について
次に、第一の携帯端末20及び第二の携帯端末30を用いて、車載装置10に記憶されている決済記録情報を読み出す際の処理について説明する。尚、第一の携帯端末20は、この第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理にて生成された決済記録情報を読み出すことができる。また、第二の携帯端末30は、この第二の携帯端末30を用いて活性化状態に設定した車載装置用カードIDを用いた料金決済処理にて生成された決済記録情報を読み出すことができる。また、以下の説明では、第一の携帯端末20を用いて決済記録情報を読み出す際の処理について説明するが、第二の携帯端末30を用いた場合であっても、同様の処理を行うことができる。
第一の携帯端末20の制御部25は、HMI23(具体的には操作ボタン)を介してユーザから、車載装置10に記憶されている決済記録情報を読み出す旨の操作を受け付けると、さらに、読み出す決済記録情報を指定する指示をユーザから受け付ける(S405)。具体的には、第一の携帯端末20の制御部25は、HMI23(具体的には操作ボタン)を介して以下の指示を受け付ける。
(1−a)第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDのうち、ユーザにより指定された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示。尚、第一の携帯端末20の記憶部26には、登録した車載装置用カードIDが記憶されているが、これらの車載装置用カードIDの選択を受け付けることにより、車載装置用カードIDの指定を受け付けても良い。
(1−b)第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、ユーザにより指定された時期に実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示。
(1−c)第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、ユーザにより指定された活性化可能端末により活性化状態となった車載装置用カードIDを用いた料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示。尚、第一の携帯端末20の記憶部26には、活性化可能端末として登録した第二の携帯端末30の携帯端末IDが記憶されているが、これらの携帯端末IDの選択を受け付けることにより、活性化可能端末の指定を受け付けても良い。
(1−d)第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、ユーザにより指定された金額に関する条件を満たす金額の支払いが行われた料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示。
(1−e)第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、ユーザにより指定された場所に関する条件を満たす場所で実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示。
(1−f)第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDを用いた有料道路走行時の料金決済処理のうち、割引が適用された料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示。
尚、第二の携帯端末30を用いて決済記録情報を読み出す場合であれば、第二の携帯端末30の制御部35は、HMI33(具体的には操作ボタン)を介して以下の指示を受け付ける。
(2−a)第二の携帯端末30を用いて活性化状態に設定された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、ユーザにより指定された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示。尚、第二の携帯端末30の記憶部36には、活性化可能な車載装置用カードIDが記憶されているが、これらの車載装置用カードIDの選択を受け付けることにより、車載装置用カードIDの指定を受け付けても良い。
(2−b)第二の携帯端末30を用いて活性化状態に設定された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、ユーザにより指定された時期に実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示。
(2−c)第二の携帯端末30を用いて活性化状態に設定された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、ユーザにより指定された金額に関する条件を満たす金額の支払いが行われた料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示。
(2−d)第二の携帯端末30を用いて活性化状態に設定された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、ユーザにより指定された場所に関する条件を満たす場所で実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示。
(2−e)第二の携帯端末30を用いて活性化状態に設定された車載装置用カードIDを用いた有料道路走行時の料金決済処理のうち、割引が適用された料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示。
尚、上記指示をさらに組み合わせた指示(例えば、指定された車載装置用カードIDを用いて、指定された時期に実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示)であっても良い。
続いて、第一の携帯端末20の制御部25は、S405にて受け付けた決済記録情報を指定する指示を示す指定指示情報を生成する(S410)。そして、制御部25は、決済記録情報の読み出しに用いられる携帯端末が第一の携帯端末20であるか第二の携帯端末30であるかを示す種別情報と、記憶部26に記憶されている暗証コードAと、第一の携帯端末20の携帯端末IDとを含む携帯端末情報を生成する(S415)。尚、第二の携帯端末30が用いられる場合であれば、携帯端末情報は、暗証コードAに替えて暗証コードBを有する。
続いて、第一の携帯端末20の制御部25は、決済記録情報出力指示と、指定指示情報と、携帯端末情報とを、非接触通信I/F24を介して車載装置10に送信する(S420)。
決済記録情報出力指示と、指定指示情報と、携帯端末情報とを受信した車載装置10の制御部15は、記憶部17に記憶されている決済記録情報テーブルから指定指示情報が示す指示に合致する決済記録情報を読み出すため、指定指示情報と携帯端末情報とを引数としてサブルーチンである決済記録情報読出し処理を実行する(S425)。決済記録情報読出し処理にて決済記録情報の読み出しに成功した場合、制御部15は、非接触通信I/F14を介して読み出した決済記録情報を第一の携帯端末20に対し送信する(S430)。
決済記録情報を受信した第一の携帯端末20では、制御部25は、受信した決済記録情報をHMI23(具体的には液晶ディスプレイ)に表示する(S435)。尚、第一の携帯端末20は、第一の携帯端末20が有するスピーカ(図示なし)を用いて、音声により受信した決済記録情報をユーザに報知しても良い。
(8)決済記録情報読出し処理について
次に、S425にてコールされるサブルーチンである決済記録情報読出し処理について説明する。決済記録情報読出し処理は、指定指示情報と携帯端末情報とを引数とするサブルーチンである。また、決済記録情報読出し処理は、車載装置10の記憶部17に記憶されている決済記録情報テーブルから、指定指示情報が示す決済記録情報を読み出す処理である。
S505では、車載装置10の制御部15は、記憶部17に記憶されている決済記録情報テーブルから、決済記録情報出力要求の送信元である携帯端末を用いた読み出しが可能な決済記録情報を有するレコードを、RAMに一時的に記憶する。具体的には、引数である携帯端末情報が有する種別情報が第一の携帯端末20を示している場合、制御部15は、記憶部17に記憶されている車載装置用カードID情報テーブルから、「登録元の携帯端末」と「暗証コード」とが、携帯端末情報が有する携帯端末IDと暗証コードとに一致するレコードを特定し、このレコードの「車載装置用カードID」が示す車載装置用カードIDを特定する。次に、記憶部17に記憶されている決済記録情報テーブルから、「車載装置用カードID」が、特定した車載装置用カードIDと一致するレコードを特定し、このレコードをRAMに一時的に記憶する。また、携帯端末情報が有する種別情報が第二の携帯端末30を示している場合、制御部15は、記憶部17に記憶されている活性化可能端末テーブルから、「活性化可能端末」と「暗証コード」とが、携帯端末情報が有する携帯端末IDと暗証コードとに一致するレコードを特定し、このレコードの「活性化可能な車載装置用カードID」が示す車載装置用カードIDを特定する。次に、記憶部17に記憶されている決済記録情報テーブルから、「車載装置用カードID」と「活性化可能端末」とが、特定した車載装置用カードIDと携帯端末情報が有する携帯端末IDとに一致するレコードを特定し、このレコードをRAMに一時的に記憶する。そして、制御部15は、S510に処理を移行する。
S510では、制御部15は、指定指示情報を参照し、指定指示情報の内容が、有料道路走行時の料金決済処理のうち、割引が適用された料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示(S405における(1−f)または(2−e)に該当する指示)であるか否かを判定する。上記指示である場合、制御部15は、S515に処理を移行し、上記指示でない場合、制御部15は、S535に処理を移行する。
S515では、制御部15は、RAMに記憶されている決済記録情報テーブルのレコードの「商品情報」を参照し、有料道路走行時の料金決済処理にて生成された決済記録情報を含むレコードを特定し、S520に処理を移行する。
S520では、制御部15は、S515にて特定したレコードの「商品情報」が示す有料道路とその走行区間を特定する。そして、制御部15は、車内LAN通信部18を介してナビゲーション装置60に対し特定した有料道路とその走行区間を送信し、ナビゲーション装置60が有する有料道路の走行料金特定機能により、S515にて特定した各レコードにつき、各走行区間における正規の走行料金(割引が適用されない場合の走行料金)を特定する。そして、制御部15は、S525に処理を移行する。
S525では、制御部15は、S515にて特定したレコードの「金額」と、S520にて特定したこれらのレコードの正規の走行料金とを比較し、「金額」が示す有料道路走行時の支払金額が、正規の走行料金よりも低いレコードを特定し、S530に処理を移行する。
S530では、制御部15は、S525にて特定されたレコードから、決済記録情報に相当する部分(具体的には、「車載装置用カードID」、「金額」、「商品情報」、「場所」、及び「決済年月日時」が示す情報)を抽出し、新たにRAMに記憶する。そして、制御部15は、本処理を終了する。
指定指示情報の内容が、有料道路走行時の料金決済処理のうち、割引が適用された料金決済処理にて生成された決済記録情報を指定する指示以外の他の指示(具体的には、S405における(1−a)〜(1−e)または(2−a)〜(2−d)のいずれかの指示)である場合に移行するS535では、制御部15は、RAMに記憶されている決済記録情報テーブルのレコードのうち、指定指示情報が示す指定指示に合致するレコードを特定する。そして、制御部15は、S540に処理を移行する。
S540では、制御部15は、S535にて特定したレコードから、決済記録情報に相当する部分(具体的には、「車載装置用カードID」、「金額」、「商品情報」、「場所」、及び「決済年月日時」が示す情報)を抽出し、新たにRAMに記憶する。そして、制御部15は、本処理を終了する。
[効果]
本実施形態の車載システム1では、第一の携帯端末20または第二の携帯端末30を用いて車載装置10に記憶されている決済記録情報を読み出すことができるが、読み出しを行う際には、以下のような制限が設けられている。
その制限とは、第一の携帯端末20を用いる場合、この第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理にて生成された決済記録情報に限り読み出しが可能であるという点である。こうすることにより、第一の携帯端末20の所有者は、登録した車載装置用カードIDに関する活性化可能端末の所有者が行った料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを参照することが可能となるため、他のユーザのプライバシーを保護することが可能となる。また、車載装置用カードIDを登録したユーザは、この車載装置用カードIDに関する活性化可能端末の所有者による車載装置用カードIDの利用状況を確認することが可能なり、車載システム1の利便性を向上させることが可能となる。また、このような構成を有することにより、第一の携帯端末20の所有者には全く関係のない決済記録情報が読み出されてしまうといった事態を防ぐことが可能となるため、車載システム1の使い勝手を向上させることが可能となる。
また、第二の携帯端末30を用いて決済記録情報の読み出しを行う場合、この第二の携帯端末30を用いて活性化状態に設定した車載装置用カードIDを用いた料金決済処理にて生成された決済記録情報に限りを読み出すことが可能である。こうすることにより、活性化可能端末の所有者は、他の活性化可能端末の所有者が行った料金決済処理にて生成された決済記録情報を参照することができなくなる。したがって、他のユーザのプライバシーを保護することが可能となる。また、このような構成を有することにより、第二の携帯端末30の所有者には全く関係のない決済記録情報が読み出されてしまうといった事態を防ぐことが可能となるため、車載システム1の使い勝手を向上させることが可能となる。
また、車載装置10は、第一の携帯端末20または第二の携帯端末30にて指定された決済記録情報のみを決済記録情報テーブルから読み出し(S425)、第一の携帯端末20または第二の携帯端末30に送信する(S430)。したがって、ユーザは、必要とする決済記録情報のみを参照することが可能となるため、車載システム1の使い勝手を向上させることができる。
具体的に説明すると、第一の携帯端末20を用いて決済記録情報を読み出す場合には、ユーザは、この第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDのうち、指定した車載装置用カードIDを用いた料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを読み出すことができる。また、同様に、ユーザは、この第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、指定した時期に実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを読み出すことができる。また、同様に、ユーザは、この第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、指定した活性化可能端末により活性化状態となった車載装置用カードIDを用いた料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを読み出すことができる。また、同様に、ユーザは、この第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、指定した金額に関する条件を満たす金額の支払いが行われた料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを読み出すことができる。また、同様に、ユーザは、この第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、指定した場所に関する条件を満たす場所で実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを読み出すことができる。したがって、車載システム1の使い勝手を向上させることができる。
また、第二の携帯端末30を用いて決済記録情報を読み出す場合には、ユーザは、この第二の携帯端末30を用いて活性化状態に設定された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、指定した車載装置用カードIDを用いた料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを読み出すことができる。また、同様に、ユーザは、この第二の携帯端末30を用いて活性化状態に設定された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、指定した時期に実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを読み出すことができる。また、同様に、この第二の携帯端末30を用いて活性化状態に設定された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、指定した金額に関する条件を満たす金額の支払いが行われた料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを読み出すことができる。また、同様に、この第二の携帯端末30を用いて活性化状態に設定された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理のうち、指定した場所に関する条件を満たす場所で実行された料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを読み出すことができる。したがって、車載システム1の使い勝手を向上させることができる。
また、ユーザは、第一の携帯端末20を用いて決済記録情報を読み出す場合において、この第一の携帯端末20を用いて登録された車載装置用カードIDを用いた有料道路走行時の料金決済処理のうち、割引が適用された料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを読み出すことができる。同様に、ユーザは、第二の携帯端末30を用いて決済記録情報を読み出す場合においても、この第二の携帯端末30を用いて活性化状態に設定された車載装置用カードIDを用いた有料道路走行時の料金決済処理のうち、割引が適用された料金決済処理にて生成された決済記録情報のみを読み出すことができる。こうすることにより、ユーザは、有料道路を走行する際等に、車載システム1を用いて、割引が適用される時間帯や、走行距離や、走行区間等を容易に確認することが可能となるため、車載システム1の利便性を向上させることができる。
また、車載システム1では、携帯端末を用いて車載装置用カードIDを活性化状態に設定する際、活性化指示の送信元である携帯端末により活性化状態に設定されて行われた料金決済処理にて生成された決済記録情報のうち、最も新しい決済記録情報から10個分の決済記録情報を読み出す(S335)。そして、読み出した決済記録情報をナビゲーション装置60に送信し(S340)、ナビゲーション装置60のディスプレイに表示する等してこの決済記録情報をユーザに報知している(S345)。したがって、車載システム1の使い勝手を向上させることができる。
また、携帯端末を用いた決済記録情報の読み出しを行う際には、車載装置10は、ユーザにより指定された決済記録情報を携帯端末に送信し(S430)、携帯端末の液晶ディスプレイに表示する等してこの決済記録情報をユーザに報知している(S435)。したがって、車載システム1の使い勝手を向上させることができる。
[他の実施形態]
(1)本実施形態では、決済記録情報は、「車載装置用カードID」、「金額」、「商品情報」、「場所」、及び「決済年月日時」という項目を有しているが、さらに他の項目を有していても良い。例えば、決済記録情報テーブルが有する「活性化可能端末」という項目を、決済記録情報が有していても良い。このような構成を有する場合であっても、同様の効果を得ることができる。
(2)車載装置10は、決済記録情報の読み出しを行う際、携帯端末にて読み出しが可能な決済記録情報のうち、ユーザにより指定された商品を購入した際に行われた料金決済処理にて生成された決済記録情報を読み出し、携帯端末に送信しても良い。このような構成を有することにより、車載システム1の使い勝手を向上させることができる。
(3)本実施形態では、携帯端末を用いて決済記録情報の読み出しを行う際に、ユーザは、携帯端末を介して読み出す決済記録情報を指定する必要がある。しかし、読み出す決済記録情報の指定がされなかった場合であっても、車載装置10は、例えば、第一の携帯端末20を用いて最初に登録された車載装置用カードIDを用いた料金決済処理にて生成された決済記録情報を送信するといったように、読み出しが許可されている決済記録情報の一部を送信するといった構成を有していても良い。こうすることにより、車載装置の使い勝手を向上させることができる。
(4)本実施形態では、車載装置10は、決済記録情報読出し処理において、最初に決済記録情報テーブルから携帯端末を用いて読み出し可能な決済記録情報を含むレコードを特定し、次に、特定したレコードの中から、ユーザにより指定された決済記録情報を含むレコードを特定している。しかし、車載装置10は、最初に決済記録情報テーブルからユーザにより指定された決済記録情報を含むレコードを特定し、次に、特定したレコードの中から、携帯端末を用いて読み出し可能な決済記録情報を含むレコードを特定しても良い。このような構成を有する場合であっても、同様の効果を得ることができる。
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
車載装置用カードIDがカードIDに相当し、第一の携帯端末20及び第二の携帯端末30が活性化可能端末に相当し、カード関連情報が決済記録情報に相当し、ナビゲーション装置60が音声出力装置及び表示装置に相当する。
また、決済記録情報出力要求が出力指示に相当し、指定指示情報が情報指定指示に相当する。
また、非接触通信I/F14が受信手段に、制御部15が制御手段に、記憶部17が記憶手段に、車内LAN通信部18が価格特定手段に相当し、非接触通信I/F14及び車内LAN通信部18が出力手段に相当する。
また、S335の処理が判定処理に相当し、S340の処理が出力処理に相当する。
また、決済記録情報読出し処理のS505が判定処理に相当し、S430が出力処理に相当し、決済記録情報読出し処理のS510〜S540の処理が特定処理に相当する。
また、決済記録情報の「車載装置用カードID」が識別情報に、決済記録情報の「決済年月日時」が利用時期情報に、決済記録情報テーブルの「活性化可能端末」が活性化可能端末特定情報に、決済記録情報の「金額」が支払金額情報に、決済記録情報の「場所」が場所情報に、決済記録情報の「商品情報」が商品情報に相当する。
車載システム1の構成を示すブロック図である。 車載装置10の構成を示すブロック図である。 第一の携帯端末20の構成を示すブロック図である。 第二の携帯端末30の構成を示すブロック図である。 車載装置用カードIDテーブル、及び活性化可能端末テーブルを示す表である。 決済記録情報テーブルを示す表である。 車載装置用カードIDを登録する際に行われる処理を示すシーケンス図である。 活性化可能端末を登録する際に行われる処理を示すシーケンス図である。 車載装置用カードIDを活性化状態に設定する際の行われる処理を示すシーケンス図である。 決済記録情報の読み出しを行う際の処理を示すシーケンス図である。 携帯端末から読み出す決済記録情報を抽出する際の処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1…車載システム、10…車載装置、11…無線アンテナ、12…DSRC部、13…SAM、14…非接触通信I/F、15…制御部、16…HMI、17…記憶部、18…車内LAN通信部、20…第一の携帯端末、21…無線アンテナ、22…公衆通信部、23…HMI、24…非接触通信I/F、25…制御部、26…記憶部、30…第二の携帯端末、31…無線アンテナ、32…公衆通信部、33…HMI、34…非接触通信I/F、35…制御部、36…記憶部、40…無線公衆回線網、50…カードセンターサーバ、60…ナビゲーション装置。

Claims (21)

  1. 路側装置と通信を行い、予め登録されたカードIDを用いて料金決済のためのデータ処理である料金決済処理を実行する車載装置であって、
    前記車載装置は、
    活性化可能端末から、対応する前記カードIDを利用可能な状態である活性化状態とする指示である活性化指示を受信する受信手段と、
    前記料金決済処理に関する情報を記憶するための記憶手段と、
    種々の情報を外部に出力する出力手段と、
    前記カードIDについて、利用可能な状態である前記活性化状態、または、利用不可能な状態である非活性化状態のいずれかの状態を設定し、前記受信手段を介して受信した前記活性化指示に対応する前記カードIDを前記活性化状態に設定する設定処理を実行すると共に、前記記憶手段に記憶されている前記料金決済処理に関する情報のうち所定の情報を外部に出力する旨の指示である出力指示を前記活性化可能端末から前記受信手段を介して受信すると、前記所定の情報について、前記受信手段を介して受信した前記出力指示の送信元である前記活性化可能端末を用いた外部への出力が許可されているか否かを判定する判定処理を実行し、前記判定処理において、前記所定の情報の外部への出力が許可されていると判定された場合、前記出力手段を介して前記所定の情報を外部に出力する出力処理を実行する制御手段と、
    を備え、
    前記記憶手段は、複数の前記カードIDが登録される設定テーブルを記憶し、
    前記受信手段は、前記活性化可能端末から、前記カードIDと該活性化可能端末を特定するための端末IDとを受信し、
    前記制御手段は、前記受信手段を介して受信した前記カードIDと前記端末IDとを関連付けて、前記記憶手段に記憶されている設定テーブルに追加登録する登録処理を実行し、
    前記設定処理では、前記受信手段を介して前記活性化指示と、該活性化指示の送信元である前記活性化可能端末に対応する前記端末IDとを受信すると、該端末IDに関連付けられた前記カードIDを、前記記憶手段に記憶されている設定テーブルから特定して、該カードIDを前記活性化状態に設定し、
    前記登録処理では、前記受信手段を介して前記カードIDと前記端末IDとを受信すると、該端末IDを登録元端末とし、該カードIDと該登録元端末とを関連付けて、前記記憶手段に記憶されている前記設定テーブルに追加登録し、
    前記判定処理では、前記記憶手段に記憶されている設定テーブルに基づいて、前記受信手段を介して受信した前記出力指示の送信元である前記活性化可能端末が前記登録元端末である場合に、前記所定の情報について、該活性化可能端末を用いた外部への出力が許可されているものとして扱うこと
    を特徴とする車載装置。
  2. 請求項に記載の車載装置において、
    前記受信手段は、前記登録元端末から、予め選択された前記カードIDに関して他の端末を前記活性化可能端末として追加するために、該カードIDと該他の端末を特定するための端末IDとを含む追加要求を受信し、
    前記登録処理では、前記受信手段を介して前記追加要求を受信すると、該追加要求に含まれている端末IDを活性化可能端末とし、該カードIDと該活性化可能端末とを関連付けて、前記記憶手段に記憶されている設定テーブルに追加登録し、
    前記判定処理では、前記記憶手段に記憶されている設定テーブルに基づいて、前記受信手段を介して受信した前記出力指示の送信元である前記活性化可能端末に対応する前記カードIDに関連する情報に限り、該活性化可能端末を用いた外部への出力が許可されている前記所定の情報として扱うこと、
    を特徴とする車載装置。
  3. 請求項1または請求項に記載の車載装置において、
    前記制御手段は、前記出力処理において、前記判定処理にて出力が許可されていると判定された前記所定の情報を、前記受信手段を介して受信した前記出力指示の送信元である前記活性化可能端末に対し、前記出力手段を介して出力すること、
    を特徴とする車載装置。
  4. 請求項1から請求項のいずれかに記載の車載装置において、
    前記所定の情報とは、前記カードIDに関連する情報であるカード関連情報であること、
    を特徴とする車載装置。
  5. 請求項に記載の車載装置において、
    前記車載装置は、前記料金決済処理を実行する度に、前記料金決済処理の記録である決済記録情報を生成し、
    前記記憶手段は、前記決済記録情報を記憶し、
    前記カード関連情報とは、前記決済記録情報であること、
    を特徴とする車載装置。
  6. 請求項に記載の車載装置において、
    前記制御手段は、前記判定処理において、前記受信手段を介して受信した前記出力指示の送信元である前記活性化可能端末から前記設定テーブルに追加登録された他の端末により前記活性化状態となった前記カードIDを用いて実行された前記料金決済処理にて生成された前記決済記録情報については、出力が許可されていると判定すること、
    を特徴とする車載装置。
  7. 路側装置と通信を行い、予め登録されたカードIDを用いて料金決済のためのデータ処理である料金決済処理を実行し、該料金決済処理を実行する度に、該料金決済処理の記録である決済記録情報を前記カードIDに関連付けて生成する車載装置であって、
    前記車載装置は、
    活性化可能端末から、対応する前記カードIDを利用可能な状態である活性化状態とする指示である活性化指示を受信する受信手段と、
    前記決済記録情報を含む前記料金決済処理に関する情報を記憶するための記憶手段と、
    種々の情報を外部に出力する出力手段と、
    前記カードIDについて、利用可能な状態である前記活性化状態、または、利用不可能な状態である非活性化状態のいずれかの状態を設定し、前記受信手段を介して受信した前記活性化指示に対応する前記カードIDを前記活性化状態に設定する設定処理を実行すると共に、前記記憶手段に記憶されている前記料金決済処理に関する情報のうち所定の情報を外部に出力する旨の指示である出力指示を前記活性化可能端末から前記受信手段を介して受信すると、前記所定の情報について、前記受信手段を介して受信した前記出力指示の送信元である前記活性化可能端末を用いた外部への出力が許可されているか否かを判定する判定処理を実行し、前記判定処理において、前記所定の情報の外部への出力が許可されていると判定された場合、前記出力手段を介して前記所定の情報を外部に出力する出力処理を実行する制御手段と、
    を備え、
    前記所定の情報とは、前記カードIDに関連付けて生成された前記決済記録情報であり、
    前記記憶手段は、前記カードIDが登録される設定テーブルを記憶し、
    前記制御手段は、前記判定処理において、前記受信手段を介して受信した前記出力指示の送信元である前記活性化可能端末から前記設定テーブルに追加登録された他の端末により前記活性化状態となった前記カードIDを用いて実行された前記料金決済処理にて生成された前記決済記録情報については、出力が許可されていると判定すること、
    を特徴とする車載装置。
  8. 請求項1から請求項のいずれかに記載の車載装置において、
    前記受信手段は、前記出力指示と共に、前記出力処理において外部に出力する情報を指定する指示である情報指定指示を前記活性化可能端末から更に受信し、
    前記制御手段は、
    前記受信手段を介して受信した前記情報指定指示にて指定された情報を特定する特定処理を実行し、
    前記出力処理において、前記判定処理にて出力が許可されていると判定された情報であって、前記特定処理にて特定された情報を、前記出力手段を介して外部に出力すること、
    を特徴とする車載装置。
  9. 請求項から請求項のいずれかを引用する請求項に記載の車載装置において、
    前記受信手段が前記活性化可能端末から受信する前記情報指定指示とは、前記出力処理において外部に出力する前記決済記録情報を指定する指示であり、
    前記制御手段は、
    前記特定処理において、前記受信手段を介して受信した前記情報指定指示にて指定された前記決済記録情報を特定し、
    前記出力処理において、前記判定処理にて出力が許可されていると判定された情報であって、前記特定処理にて特定された前記決済記録情報を、前記出力手段を介して外部に出力すること、
    を特徴とする車載装置。
  10. 請求項に記載の車載装置において、
    前記決済記録情報は、この決済記録情報に係る前記料金決済処理に用いられた前記カードIDを特定する情報である識別情報を含んでおり、
    前記情報指定指示とは、ユーザにより指定された前記カードIDを用いて実行された前記料金決済処理にて生成された前記決済記録情報を指定する指示であり、
    前記制御手段は、前記特定処理において、前記記憶手段に記憶されている前記決済記録情報に含まれている前記識別情報に基づき、前記情報指定指示により指定された前記決済記録情報を特定すること、
    を特徴とする車載装置。
  11. 路側装置と通信を行い、予め登録されたカードIDを用いて料金決済のためのデータ処理である料金決済処理を実行し、該料金決済処理を実行する度に、該料金決済処理の記録である決済記録情報を前記カードIDに関連付けて生成する車載装置であって、
    前記車載装置は、
    活性化可能端末から、対応する前記カードIDを利用可能な状態である活性化状態とする指示である活性化指示を受信する受信手段と、
    前記決済記録情報を含む前記料金決済処理に関する情報を記憶するための記憶手段と、
    種々の情報を外部に出力する出力手段と、
    前記カードIDについて、利用可能な状態である前記活性化状態、または、利用不可能な状態である非活性化状態のいずれかの状態を設定し、前記受信手段を介して受信した前記活性化指示に対応する前記カードIDを前記活性化状態に設定する設定処理を実行すると共に、前記記憶手段に記憶されている前記料金決済処理に関する情報のうち所定の情報を外部に出力する旨の指示である出力指示を前記活性化可能端末から前記受信手段を介して受信すると、前記所定の情報について、前記受信手段を介して受信した前記出力指示の送信元である前記活性化可能端末を用いた外部への出力が許可されているか否かを判定する判定処理を実行し、前記判定処理において、前記所定の情報の外部への出力が許可されていると判定された場合、前記出力手段を介して前記所定の情報を外部に出力する出力処理を実行する制御手段と、
    を備え
    前記出力指示の送信元である前記活性化可能端末を送信元端末として、
    前記受信手段は、前記出力指示と共に、前記出力処理において外部に出力する前記決済記録情報を指定する指示である情報指定指示を前記送信元端末から更に受信し、
    前記制御手段は、前記受信手段を介して受信した前記情報指定指示にて指定された前記決済記録情報を特定する特定処理を実行し、
    前記出力処理では、前記判定処理にて出力が許可されていると判定された情報であって、前記特定処理にて特定された前記決済記録情報を、前記出力手段を介して外部に出力し、
    前記所定の情報とは、前記カードIDに関連付けて生成された前記決済記録情報であり、
    前記決済記録情報には、該決済記録情報に係る前記料金決済処理に用いられた前記カードIDを特定する情報である識別情報が含まれており、
    前記情報指定指示とは、ユーザにより指定された前記カードIDを用いて実行された前記料金決済処理にて生成された前記決済記録情報を指定する指示であり、
    前記特定処理では、前記記憶手段に記憶されている前記決済記録情報に含まれている前記識別情報に基づき、前記情報指定指示により指定された前記決済記録情報を特定すること、
    を特徴とする車載装置。
  12. 請求項に記載の車載装置において、
    前記決済記録情報は、この決済記録情報に係る前記料金決済処理が実行された時期を示す利用時期情報を含んでおり、
    前記情報指定指示とは、所定の時期に実行された前記料金決済処理にて生成された前記決済記録情報を指定する指示であり、
    前記制御手段は、前記特定処理において、前記記憶手段に記憶されている前記決済記録情報に含まれている前記利用時期情報に基づき、前記情報指定指示により指定された前記決済記録情報を特定すること、
    を特徴とする車載装置。
  13. 請求項または請求項のいずれかを引用する請求項に記載の車載装置において、
    前記情報指定指示とは、所定の前記活性化可能端末から前記受信手段を介して受信した前記活性化指示により前記活性化状態に設定された前記カードIDを用いた前記料金決済処理にて生成された前記決済記録情報を指定する指示であり、
    前記記憶手段は、前記決済記録情報と、この決済記録情報に係る前記料金決済処理に用いられた前記カードIDを前記活性化状態に設定させた前記活性化指示の送信元である前記活性化可能端末を特定する情報である活性化可能端末特定情報とを関連付けて記憶しており、
    前記制御手段は、前記特定処理において、前記決済記録情報に関連付けて前記記憶手段に記憶されている前記活性化可能端末特定情報に基づき、前記情報指定指示により指定された前記決済記録情報を特定すること、
    を特徴とする車載装置。
  14. 請求項に記載の車載装置において、
    前記決済記録情報は、この決済記録情報に係る前記料金決済処理にて支払われた金額を示す支払金額情報を含んでおり、
    前記情報指定指示とは、金額に関する条件に合致する金額が支払われた前記料金決済処理にて生成された前記決済記録情報を指定する指示であり、
    前記制御手段は、前記特定処理において、前記記憶手段に記憶されている前記決済記録情報に含まれている前記支払金額情報に基づき、前記情報指定指示により指定された前記決済記録情報を特定すること、
    を特徴とする車載装置。
  15. 請求項に記載の車載装置において、
    前記決済記録情報は、この決済記録情報に係る前記料金決済処理が実行された場所を示す場所情報を含んでおり、
    前記情報指定指示とは、場所に関する条件に合致する場所で行われた前記料金決済処理にて生成された前記決済記録情報を指定する指示であり、
    前記制御手段は、前記特定処理において、前記記憶手段に記憶されている前記決済記録情報に含まれている前記場所情報に基づき、前記情報指定指示により指定された前記決済記録情報を特定すること、
    を特徴とする車載装置。
  16. 請求項に記載の車載装置において、
    前記車載装置は、所定の商品の商品価格を特定する価格特定手段を更に備え、
    前記決済記録情報は、この決済記録情報に係る前記料金決済処理にて支払われた金額を示す支払金額情報と、この料金決済処理にて購入された商品を示す商品情報とを含んでおり、
    前記情報指定指示とは、割引が適用された前記料金決済処理にて生成された前記決済記録情報を指定する指示であり、
    前記制御手段は、前記特定処理において、前記記憶手段に記憶されている前記決済記録情報に含まれている前記商品情報が示す商品の前記商品価格を、前記価格特定手段を介して特定すると共に、前記価格特定手段を介して特定した前記商品価格と、前記決済記録情報に含まれている前記支払金額情報とに基づき、前記決済記録情報に係る前記料金決済処理に割引が適用されたか否かを判定し、割引が適用された前記料金決済処理にて生成された前記決済記録情報を特定すること、
    を特徴とする車載装置。
  17. 請求項16に記載の車載装置において、
    前記車載装置は、有料道路走行時の走行料金の支払いのための前記料金決済処理を実行するよう構成されており、
    前記価格特定手段が特定する前記商品価格とは、所定の有料道路の走行区間の走行料金であり、
    有料道路走行時の走行料金の支払いのための前記料金決済処理にて生成された前記決済記録情報に含まれている前記商品情報は、自車両が走行した有料道路及びその走行区間を示し、
    前記情報指定指示とは、割引が適用された有料道路走行時の前記料金決済処理にて生成された前記決済記録情報を指定する指示であり、
    前記制御手段は、前記特定処理において、前記記憶手段に記憶されている前記決済記録情報に含まれている前記商品情報が示す有料道路及びその走行区間における走行料金を、前記価格特定手段を介して特定すると共に、前記価格特定手段を介して特定した走行料金と、前記決済記録情報が有する前記支払金額情報とに基づき、前記決済記録情報に係る前記料金決済処理に割引が適用されたか否かを判定し、割引が適用された有料道路走行時の前記料金決済処理にて生成された前記決済記録情報を特定すること、
    を特徴とする車載装置。
  18. 請求項から請求項のいずれかに記載の車載装置において、
    前記車載装置は、登録された前記カードIDを用いて前記料金決済処理を実行するよう構成されており、
    前記制御手段は、前記出力処理において、前記判定処理にて出力が許可されていると判定された前記決済記録情報であって、前記記憶手段に記憶されている設定テーブルに最初に登録された前記カードIDを用いて実行された前記料金決済処理にて生成された該決済記録情報を、前記出力手段を介して外部に出力すること、
    を特徴とする車載装置。
  19. 路側装置と通信を行い、予め登録されたカードIDを用いて料金決済のためのデータ処理である料金決済処理を実行し、該料金決済処理を実行する度に、該料金決済処理の記録である決済記録情報を前記カードIDに関連付けて生成する車載装置であって、
    前記車載装置は、
    活性化可能端末から、対応する前記カードIDを利用可能な状態である活性化状態とする指示である活性化指示を受信する受信手段と、
    前記決済記録情報を含む前記料金決済処理に関する情報を記憶するための記憶手段と、
    種々の情報を外部に出力する出力手段と、
    前記カードIDについて、利用可能な状態である前記活性化状態、または、利用不可能な状態である非活性化状態のいずれかの状態を設定し、前記受信手段を介して受信した前記活性化指示に対応する前記カードIDを前記活性化状態に設定する設定処理を実行すると共に、前記記憶手段に記憶されている前記料金決済処理に関する情報のうち所定の情報を外部に出力する旨の指示である出力指示を前記活性化可能端末から前記受信手段を介して受信すると、前記所定の情報について、前記受信手段を介して受信した前記出力指示の送信元である前記活性化可能端末を用いた外部への出力が許可されているか否かを判定する判定処理を実行し、前記判定処理において、前記所定の情報の外部への出力が許可されていると判定された場合、前記出力手段を介して前記所定の情報を外部に出力する出力処理を実行する制御手段と、
    を備え、
    前記記憶手段は、前記カードIDが登録される設定テーブルを記憶し、
    前記出力処理では、前記判定処理にて出力が許可されていると判定された前記決済記録情報であって、前記記憶手段に記憶されている設定テーブルに最初に登録された前記カードIDを用いて実行された前記料金決済処理にて生成された該決済記録情報を、前記出力手段を介して外部に出力すること、
    を特徴とする車載装置。
  20. 請求項1から請求項19のいずれかに記載の車載装置と、前記車載装置に対し、前記活性化指示と前記出力指示とを送信する活性化可能端末とから構成される車載システム。
  21. コンピュータを、請求項1から請求項19のいずれかに記載の車載装置の制御手段として機能させるためのプログラム。
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