JP4691778B2 - 合成樹脂製成形体 - Google Patents

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    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂製成形体に関し、例えば、自動車のボデイーにフロントガラスを固定するウインドウモール構造に使用される合成樹脂製成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は、自動車の窓ガラスの固定部分の一部を示す断面概略説明図であるが、自動車のボデイー(1)にフロントガラス等の窓ガラス(2)を固定する構造として、図1に示す様に、シーラント(4)を配置し、プライマー(5)を塗布したモール(6)を挿入するウインドウモール構造が用されている。なお、図1中の符号(3)はラバーダムを表す。
【0003】
材質的には、シーラント(4)はウレタン系ゴム、プライマー(5)は末端イソシアネートウレタンプレポリマー、モール(6)は軟質塩化ビニル樹脂で構成され、軟質塩化ビニル樹脂(モール)/末端イソシアネートウレタンプレポリマー(プライマー)/ウレタン系ゴム(シーラント)の積層構造が形成される。
【0004】
しかしながら、近年、燃費改善のための軽量化、環境問題からの材料リサイクル化などの要請から、モールの材質をオレフィン系エラストマーに転換する要求が高められているが、一般にオレフィン系エラストマーは分子内に極性基を有していないことから化学的に不活性であって極めて接着性に劣る材料であるため、上記の様な材料転換は必ずしも容易ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、オレフィン系エラストマー/末端イソシアネートウレタンプレポリマー/ウレタン系ゴムから成る合成樹脂製成形体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、基体(A)として、特定組成のオレフィン系エラストマーを使用することにより、上記の目的を容易に達成し得るとの知見を得、本発明の完成に至った。
【0007】
すなわち、本発明の要旨は、基体(A)に数平均分子量500〜100000の末端イソシアネートウレタンプレポリマー(C)を介してウレタン系ゴム(B)が接合されて成る合成樹脂製成形体であって、上記の基体(A)が次の変性熱可塑性エラストマーにて構成されていることを特徴とする合成樹脂製成形体に存する。
【0008】
<変性熱可塑性エラストマー>
オレフィン系ゴム(A1)とポリオレフィン系重合体樹脂(A2)と水酸基を有するジエンポリマー又はその水素添加物(A3)とを含有し、成分(A1)及び(A2)の合計に対し、成分( A1)の割合が10〜80重量%、成分(A2)の割合が20〜90重量%であり(但し両者の合計量は100重量%)、成分( A1)及び(A2)の合計100重量部当たり、成分(A3)の割合が5〜100重量部である。
【0009】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明で基体(A)に使用する変性熱可塑性エラストマーについて説明する。変性熱可塑性エラストマーは、オレフィン系ゴム(A1)とポリオレフィン系重合体樹脂(A2)と水酸基を有するジエンポリマー又はその水素添加物(A3)とを含有し、更に、好ましい態様においては、有機スズ化合物(A4)および第3級アミン化合物(A5)を含有する。
【0010】
本発明で使用するオレフィン系ゴム(A1)としては、エチレン−プロピレン系共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム(EPDM)、エチレン−1−ブテン−非共役ジエン共重合体ゴム、プロピレン−1−ブテン−非共役ジエン共重合体ゴム等のオレフィンを主成分とする弾性共重合体が挙げられる。これらの中ではEPDMが好ましい。
【0011】
上記の非共役ジエンとしては、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン等が挙げられるが、特にエチリデンノルボルネンが好ましい。オレフィン系ゴム(A1)のより好ましい具体例としては、エチレン含量が55〜75重量%、非共役ジエン含有量が1〜10重量%のEPDMである。エチレン含量が55重量%未満であると押出成形性が低下し、75重量%より多いと柔軟性が失われる傾向がある。
【0012】
本発明で使用するポリオレフィン系重合体樹脂(A2)としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1等のα−オレフィンの単独重合体またはこれらの共重合体が挙げられる。特に、プロピレン系樹脂、例えば、アイソタクチックプロピレン、ポリプロピレンとエチレン、ブテン−1又はヘキセン−1等のα−オレフィンとのランダム又はブロック共重合体が好ましい。
【0013】
本発明で使用する水酸基を有するジエンポリマー又はその水素添加物(A3)としては、例えばポリヒドロキシポリブタジエン又はその水素添加物などがある。具体的には、少なくとも一個の水酸基(好ましくは末端水酸基)を有し、数平均分子量が通常200〜100,000、好ましくは500〜50,000、特に好ましくは800〜10,000の、常温で液体、半固体、固体のポリマーが含まれる。1分子当りの平均水酸基数は、通常1〜10、好ましくは1.5〜5である。また、水酸基価は、通常15〜250、好ましくは25〜125(KOHmg/g)である。
【0014】
ジエンポリマーの水素添加物は、例えば特開昭51−71391号公報に記載の方法などで水素添加することによって得られる。水素添加は、ポリマー中に含まれる二重結合の全部または一部について行なわれる。ヨウ素価は、通常0〜20、好ましくは0〜5(g/100g)である。
【0015】
本発明で使用する有機スズ化合物(A4)としては、モノブチル・スズ・トリメチルマレート、モノブチル・スズ・トリオクチルマレート、ジブチル・スズ・ジラウレート、ジブチル・スズ・ジラウレート・メチルマレート、ジブチル・スズ・ジオレイルマレート、ジブチル・スズ・ジメチルマレート、ジブチル・スズ・マレート、ジブチル・スズ・メトキシメチルマレート、ジブチル・スズ・ジオクチルマレート、ジブチル・スズ・ジオクチル・チオグリコレート、ジブチル・スズ・ジラウリル・メルカプタイド、トリベンジル・スズ・オクチルマレート、トリベンジル・スズ・トリメチルマレート等が挙げられる。
【0016】
本発明で使用する第3級アミン化合物(A4)としては、第3級アミン構造を有する低分子化合物から高分子化合物までを包含する。
【0017】
第3級アミン構造を有する低分子化合物は、その数平均分子量が約1,000以下のものを指し、その具体例としては、トリエチレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、テトラグアニジン、1,8−ジアザビシクロ−(5,4,0)−7−ウンデセン−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ラウリルアミン、テトラキス−(N−メチル−2,2,6,6−テトrメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等が挙げられる。
【0018】
一方、第3級アミン構造を有する高分子化合物は、その数平均分子量が約1,000以上であり、常温で液体、半固体、固体のポリマーを指し、その代表例としては第3級アミノ基含有変性オレフィン重合体が挙げられる。第3級アミノ基含有変性オレフィン重合体とは、構造的な見地から、分岐状または線状の炭素鎖中に不規則または規則的に、第3級アミノ基含有不飽和化合物が共重合していたり、第3級アミン構造を有する側鎖がグラフト重合している構造を有する高分子化合物の全般を指す。具体的には、第3級アミノ基含有不飽和化合物の含有量は、通常0.1〜50重量%、好ましくは0.1〜40重量%、更に好ましくは1〜40重量%であり、JIS−K6760に準拠して測定したメルトフローレート(MFR)は、通常0.1〜1,000g/10分、好ましくは0.5〜700g/10分である。第3級アミノ基含有変性オレフィン重合体は、ブリードアウトの心配が少ないため、特に好ましい。
【0019】
前記の変性熱可塑性エラストマーにおいて、成分(A1)及び(A2)の使用割合は次の通りである。すなわち、成分(A1)及び(A2)の合計に対し、成分( A1)の割合は10〜80重量%、成分(A2)の割合は20〜90重量%である(但し両者の合計量は100重量%)。成分(A1)の割合が上記範囲未満では柔軟性や接着性が劣り、成分(A2)の割合が上記範囲を超えると成形体の機械的強度が低下する。成分( A1)の好ましい割合は20〜70重量%、成分(A2)の好ましい割合は30〜80重量%である。
【0020】
成分(A3)、(A4)、(A5)は、何れも、上記の(A1)及び(A2)成分に対し、接着性を改良する作用を有する。但し、成分(A4)及び成分(A5)は任意成分である。そして、これらの使用歩割合は、成分(A1)及び(A2)の合計100重量部当たりの値として次の通りである。
【0021】
すなわち、成分(A3)の割合は、5〜100重量部、好ましくは10〜80重量部、更に好ましくは20〜50重量部である。成分(A3)の割合が上記範囲未満では接着性が低くなり、上記範囲を超えるとブリードアウトを生じる恐れがある。成分(A4)の使用割合は、通常0.1〜5重量部、好ましくは0.1〜4重量部、更に好ましくは0.1〜3重量部である。成分(A5)の使用割合は、通常0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜18重量部、更に好ましくは0.1〜17重量部である。何れも、成分(A3)の使用割合と同趣旨による作用効果の観点から決定された値である。特に、成分(A5)の使用割合が上記範囲を超えると成形体の物性バランスが悪くなる。
【0022】
本発明における変性熱可塑性エラストマーには、上記の各成分に加え、本発明の効果を著しく損なわない範囲で各種目的に応じ他の任意の配合成分を配合することが出来る。斯かる成分としては、例えば、充填材、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、分散剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性付与剤、金属不活性化剤、防菌剤、防黴材、蛍光増白剤などの各種添加物、前記必須成分以外の熱可塑性樹脂およびフィラー等が挙げられる。
【0023】
前記必須成分以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体の様なエチレン・α−オレフィン共重合体、ポリエチレン、ポリブテン−1樹脂などのポリオレフィン樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリオキシメチレンホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリオキシメチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂などが挙げられる。
【0024】
また、充填材としては、ガラス繊維、中空ガラス球、炭素繊維、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、チタン酸カリウム繊維、シリカ、二酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられる。
【0025】
本発明における変性熱可塑性エラストマーは、好ましくは有機パーオキサイドの存在下に動的熱処理して得られる。有機パーオキサイドとしては、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1、3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1、1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3、5−トリメチルシクロヘキサン、2、5−ジメチル−2、5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−3、ジクミルパーオキシド等が挙げられる。これらの中では、臭気性およびスコーチ性の点において、2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン又は2、5−ジメチル−2、5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3が好ましい。動的熱処理による変性熱可塑性エラストマーの調製には、例えば1軸押出機、2軸押出機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、プラストグラフ、ニーダー等の通常の混練機が使用される。これらの中では、2軸押出機が好適である。
【0026】
次に、本発明で使用するウレタン系ゴム(B)について説明する。ウレタン系ゴム(B)は、ポリオール成分と過剰のポリイソシアネート成分の反応生成物に、必要に応じて通常の充填剤、可塑剤、溶剤、老化防止剤、顔料などを適量配合した組成物であり、一般に1液湿気硬化型のシーラントとして良く使用される。
【0027】
上記のポリオール成分としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリブタジエンポリオール、イソプレンポリオール、水添イソプレンポリオール、アクリルポリオール、ヒマシ油の誘導体、トール油の誘導体などが挙げられる。
【0028】
上記のポリイソシアネート成分としては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル2,6−シクロヘキサンジイソシアネート1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、クルードジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、ジアニジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネート、ω、ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン等が挙げられる。
【0029】
上記の様なウレタン系ゴム(B)は、「ウレタン系シーラント」として数多くの市販品がある。例えば、サンスター技研製「ペンギンシール#556」、横浜ゴム製「ハマタイトWS−95」、エセックス製「ベタシール58702L(H)」等が挙げられる。
【0030】
次に、本発明で使用する数平均分子量500〜100000の末端イソシアネートウレタンプレポリマー(C)について説明する。斯かるウレタンプレポリマーは、有機ポリイソシアネートとポリヒドロキシ飽和炭化水素化合物とをイソシアネート基と水酸基とのモル比100/1から100/99で反応して得られ、一般にプライマーとして良く使用される。
【0031】
上記の有機ポリイソシアネート化合物としては、例えば、パラフェニレンジイソシアネート、2、4−トリレンジイソシアネート、2、6−トリレンジイソシアネート、4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレン−1、5−ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、2、4、4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4、4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ω、ω’−ジイソシネートジメチルシクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、α、α、α’、α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1、6、11−ウンデカントリイソシアネート、1、8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1、3、6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニルメタン)、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等のトリイソシアネート、これらの3量体、水付加物、ポリオール付加物などが挙げられる。
【0032】
上記のポリヒドロキシ飽和炭化水素化合物としては、例えば、前述の(A3)成分の説明に記載した水酸基を有するジエンポリマー又はその水素添加物が挙げられる。
【0033】
末端イソシアネートプレポリマー(C)の数平均分子量は、数平均分子量500〜100000であるが、更に好ましくは1000〜50000である。数平均分子量500未満では初期密着性が低く、100000を超えると溶液粘度が極めて高いため加工作業性が劣る。製造する際の有機ポリイソシアネートとポリヒドロキシ炭化水素化合物との反応モル比は、100/99から100/1、更に好ましくは100/80から100/10、特に好ましくは100/50から100/20である。反応モル比が100/99未満では粘度が極端に高まり、100/1を超えると初期接着性が劣る。
【0034】
本発明の合成樹脂成形体は以上の様な成分から構成され、例えば、図1に示すウインドウモール構造の場合、基体(A)はモール(6)、ウレタン系ゴム(B)はシーラント(4)、末端イソシアネートウレタンプレポリマー(C)はプライマー(5)をそれぞれ構成する。そして、本発明の合成樹脂成形体は、基体(A)/末端イソシアネートウレタンプレポリマー(C)/ウレタン系ゴム(B)の積層構造を有する。しかしながら、本発明の合成樹脂製成形体の各要素の形状は、図1に示したウインドウモール構造の様な形状に限定されない。すなわち、例えば基体(A)は、図1に示したモール(A)の様な突起状の他、平板状であってもよい。従って、本発明の合成樹脂製成形体は、平面的な三層構造をも包含する。
【0035】
基体(A)の成形手段としては、目的とする形状に応じ、押出成形法、射出成形法などが適用される。また、この際、変性熱可塑性エラストマーにて構成される基体(A)と従来公知のオレフィン系エラストマー(D)とを複合成形することも出来る。すなわち、図1に示すウインドウモールにおいては、モール(4)のウレタンプライマー(C)と接する部分は変性熱可塑性エラストマーにて構成し、主体部はオレフィン系エラストマー(D)で構成することにより、コストの低減を図ることが出来る。
【0036】
オレフィン系エラストマー(D)は、例えば、オレフィン系樹脂と、オレフィン系またはスチレン系ゴムと、必要に応じて軟化剤とを含有する混合物をブレンドし、更に、必要に応じて有機過酸化物の存在下で動的に熱処理することにより得ることが出来る。これらは、更に、本発明の目的を損なわない範囲で上記以外のゴムを組み合わせて使用することも出来る。斯かるオレフィン系エラストマー(D)の市販品としては、例えば、三菱化学社製「サーモラン」「ラバロン」、三井石油化学社製「ミラストマー」、住友化学社製「住友TPE」、AESジャパン社製「サントプレーン」等がある。
【0037】
次に、図1に示すウインドウモールを例にして本発明の合成樹脂成形体の製造方法について説明する。
【0038】
先ず、図1に示す様に、シーラント(4)(ウレタン系ゴム(B))を配置する。次いで、変性熱可塑性エラストマーにて構成されたモール(6)(基体(A))のシーラント(4)に接する部位にプライマー(5)(末端イソシアネートウレタンプレポリマー(C))を塗布し乾燥させる。プライマー(5)の塗布手段としては、ナイフコータ、ロールコータ、スプレー、刷毛、ローラーによる方法などを適宜採用することが出来る。また、モール(4)の表面に対する脱脂処理などの通常の補助的表面処理は必要に応じて施される。その後、プライマー(5)を塗布したモール(6)を挿入し、基体(A)/末端イソシアネートウレタンプレポリマー(C)(プライマー)/ウレタン系ゴム(B)(シーラント)の積層構造を形成する。
【0039】
上記の積層構造から成る本発明の合成樹脂製成形体は、剥離試験を行った場合、変性熱可塑性エラストマーから成る基体(A)又はウレタン系ゴム(B)が凝集破壊し、基体(A)と末端イソシアネートウレタンプレポリマー(C)との間の相間剥離は起こらない。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例で使用した原材料および加工方法ならびに評価方法は以下に示す通りである。
【0041】
<原材料>
(A1)成分:エチレン含量が66重量%でML1+4(100℃)が89のエチレン・プロピレン系共重合体ゴム
【0042】
(A2)成分:230℃で2.16kg荷重のMFRが0.7g/10分のプロピレン系重合体樹脂
【0043】
(A3)成分:ヨウ素価が1.0(g/100g)且つ水酸基価が83.7(KOHmg/g)のジエンポリマーの水素添加物(主原料をブタジェンとして製造され、数平均分子量が約2900で水酸基価約84のジエンポリマーを水添して製造したもの)
【0044】
(A4)成分:ジブチル・スズ・ジラウレート(DBTDL)
【0045】
(A5)成分:第3級アミノ基含有変性オレフィン重合体(VMX)
【0046】
(B)成分:ウレタン系ゴム(サンスター技研(株)製のシーラント「ペンギンシール#556」)
【0047】
(C1)成分:
イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物と水酸基含有ポリブタジエンの水素添加物(三菱化学(株)製「ポリテールHA」、水酸基価52KOHmg/g)とを反応して得られた末端イソシアネートウレタンプレポリマー(樹脂固形分47重量%、トルエン/メチルエチルケトン/酢酸エチル溶液粘度110mPa・s、イソシアネート基含有量2.0重量%、数平均分子量5700)
【0048】
(C2)成分:
上記と同様にして得られた末端イソシアネートウレタンプレポリマー(樹脂固形分47重量%、トルエン/メチルエチルケトン/酢酸エチル溶液粘度120mPa・s、イソシアネート基含有量2.5重量%、数平均分子量2900)
【0049】
(C3)成分:
イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物と水酸基含有ポリブタジエンの水素添加物(三菱化学(株)製「ポリテールHA」、水酸基価52KOHmg/g)とメタノールとを反応して得られた末端封鎖ウレタンプレポリマー(樹脂固形分48重量%、トルエン/メチルエチルケトン/酢酸エチル溶液粘度240mPa・s、数平均分子量2900)
【0050】
(C4)成分:ポリヒドロキシ飽和炭化水素化合物(水酸基含有ポリブタジエンの水素添加物(三菱化学(株)製)「ポリテールH」、水酸基価49KOHmg/g)のトルエン溶液
【0051】
<加工方法>
上記の原材料(A1)〜(A5)をそれぞれ表1及び表2の配合量に従って2軸押出機で混練し、プレス成形機で処理して厚さ2mmのシートを得た。幅10mm、長さ250mmにシートを切断して試験片とし、その表面に表1及び表2に従って(C1)〜(C4)成分を刷毛塗りし24時間乾燥させた。その後、乾燥した試験片の表面に(B)成分を塗り重ねて更に72時間乾燥した。
【0052】
<試験方法>
オートグラフを使用し100mm/minの速度で180度剥離試験を行った。試験は、初期(そのまま)、耐熱試験(ギア式オーブン80℃中240時間暴露)後、耐温水試験(40℃温水中240時間浸漬)後のそれぞれについて行った。
【0053】
<評価>
(1)接着評価:
上記3条件での剥離試験において変性熱可塑性エラストマー又はウレタン系ゴムが全て凝集破壊した場合を○、一つでも界面剥離した場合を×として評価を行った。
【0054】
実施例1〜4及び比較例1〜3
(A1)成分〜(A5)成分を表1及び表2に示す割合で配合し(B)成分、(C1)〜(C4)成分のうち表中の丸印を付したものをそれぞれ使用した。結果を表1及び表2に示す。
【0055】
【表1】
Figure 0004691778
【0056】
【表2】
Figure 0004691778
【0057】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、オレフィン系エラストマーとウレタン系ゴムとが接合された合成樹脂成形体が提供されるが、斯かる合成樹脂成形体は、自動車のボデイーに窓ガラスを固定するウインドウモール構造に使用することが出来、それにより、モールの材料を軟質塩化ビニルからオレフィン系材料へ転換することが出来、燃費改善のための軽量化、環境問題からの材料リサイクル等に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車の窓ガラスの固定部分の一部を示す断面概略説明図
【符号の説明】
1:ボデイー
2:窓ガラス
3:ラバーダム
4:シーラント
5:プライマー
6:モール

Claims (3)

  1. 基体(A)に数平均分子量500〜100000の末端イソシアネートウレタンプレポリマー(C)を介してウレタン系ゴム(B)が接合されて成る合成樹脂製成形体であって、上記の基体(A)が次の変性熱可塑性エラストマーにて構成されていることを特徴とする合成樹脂製成形体。
    <変性熱可塑性エラストマー>
    オレフィン系ゴム(A1)とポリオレフィン系重合体樹脂(A2)と水酸基を有するジエンポリマー又はその水素添加物(A3)とを含有し、成分(A1)及び(A2)の合計に対し、成分( A1)の割合が10〜80重量%、成分(A2)の割合が20〜90重量%であり(但し両者の合計量は100重量%)、成分( A1)及び(A2)の合計100重量部当たり、成分(A3)の割合が5〜100重量部である。
  2. 変性熱可塑性エラストマーが、成分( A1)及び(A2)の合計100重量部当たり、更に、有機スズ化合物(A4)0.1〜5重量部および第3級アミン化合物(A5)0.01〜20重量部を含有し、有機パーオキサイドの存在下に動的熱処理して得られた組成物である請求項1に記載の合成樹脂製成形体。
  3. 末端イソシアネートウレタンプレポリマー(C)のJIS K1556によるイソシアネート基含量が0.5〜5.0重量%である請求項1又は2に記載の合成樹脂製成形体。
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